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Pixiv投稿小説批評ログ5 - (2010/08/17 (火) 15:43:23) のソース

http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18681
リンク先文章を添削してみました。


陽光さえぎる幌つきトラックの中。
同じ服装をした仲間達が靴を並べて座っている。
荷台の前方には彼らの上官が立ち、これから向かう戦場の状況や地理を兵士達に叩き込んでいた。

 「いま向かっている場所は、最前線にあたり負傷兵も多い。
しかし今回は救出作戦ではなくあくまで戦地の制圧を優先した掃討作戦となっている。
各個、自分の役割を死ぬ気で果たせ」

抑揚の無いその声はとても威圧的で恐怖すら与える。
戦況は芳しくないらしい、敵が新型兵装を投入しこちらは約四割が死亡三割が重軽傷という状況だそうだ。
まあぼくらにはあまり関係ない。

 「どうしたの」
 「なんでもない」
ぼくの隣にいるパートナーの女の子が話しかけてきた

他の仲間も男女のペアになっている。
僕らにとっては普通だ。
普通の軍隊なら奇異な光景だろうが、なんにせよ僕たちは戦うために作られた子供達。
僕らには戦況など関係ない。


「あと五分で到着する、お前らは二人で一組だ互いが互いをカバーして戦え」
「ふふふっ」
「そこのお前何が可笑しい」
 後方にいる兵士が笑っている。


「俺等は作り物だぜ。。
 パートナーが死んでもクローンがまた作られるというのにカバーしろだって。     
 私たちが死ぬのを恐れると思うの?
 笑える最高に笑える冗談だわ」
あざけるような声。

 「貴様上官に逆らうのか」

 上官がうしろに向かい、くちごたえした兵士の胸ぐらをつかみ引き寄せる

「殴るの?もし殴ったら問題になりますよ。俺等はあなた方とは違う。部隊の備品ですから」
冷静で虚無的などこか見下したような視線とともに声を発する。
その視線が上官をイラつかせる。



「だまれっ」
作られたものが発した言葉といえ、このような虚無的な視線が上官の残った人間としての部分を刺激する。
視線を言葉で押さえ込む。
 
「いいか他の者もよく聞け。
 ここは戦場。
 命の価値などたかだか一発の弾丸と同等だ。
 だからこそ生き残れ。
 たとえお前たちが創られた者だとしてもだ」


 ぼくはその言葉に違和感を覚えていう。
 「上官、貴方は他とは違うんですね」
 「なんだ」

 「そこの人の言うとおり。
  ぼくたちは所詮、代替の利く備品でしかない。
  それがぼくらだ。
  そう教え込まれてきたんです」

 上官の顔が緩む。
 
「そうか、しかしお前ら勘違いするな。
 俺たちもお前らと同じ代替の利くものなんだよ。
 だからそう悲観するな、はははっ」
 
そう言うとさっきとは違う快活な笑い声をあげる。
 
 「さあ着いたぞ。お前らよく肝に銘じておけよ。死ににいくな。ひたすら生き残れ。
 
 「分かったか!」
 トッラクがとまり後方の兵士が幌を開ける、強い日差しが荷台に差し込み思わず目を細める。
 「私達も行こう」
 彼女に手を引かれ立ち上がり外に出る。




まあこんな感じです。
一言で言えば接続詞をきちんと使えるか使えないかの差ですよね。
接続詞がないから、うらぐちさんの文章は読みにくいわけです。




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