水が低い所に流れるようにデータを綺麗に落下させていく。 一度読んだデータは二度みしない。 logN、アッカーマン関数こそが彼の発想の友だ。 N^2や指数関数は彼にとって大敵である。 計算時間がかかるような処理をすべてばっさりきっていく。 ハッカーと呼ばれている。 最近ではPCのハイスペックとともに仕事が減ったが、処理のボトルネックになってる部分を見つけ高速化させていくことで彼は仕事としていた。 彼の優秀なところは発想のシンプルさとそれを他人に説明することのうまさだった。 色々な会社でプログラマがどうしても高速化できない部分の処理があると彼のところに仕事が持ち込まれる。 もちろん守秘義務があるので、彼には仕事の詳細は知らされない。 こんな種類の処理があってこれを高速化するにはどうすればよいか、抽象的な例えばなしで持ち込まれることすらある。 論文を読み数学に精通し、時に専門家のつてをたどり賢い発想法を会社に提示する。 発想法のドキュメントをしっかり残すのでどの会社でも上司からの覚えがめでたかった。 ある会社でいい成果を上げればそれがうわさになって別の会社の仕事に結びつく。 大学院生をしながらのフリーランスとしては良い仕事の道である。 その道の専門の教授等が彼の商売敵になるが、彼は分野横断的な問題にとても強く彼の強みといえた。 ある日そんな彼に大きな仕事が舞い降りたのである。 10分でここまで記述。