原稿草案

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原稿草案 - (2011/11/14 (月) 17:18:59) のソース

札幌自由学校「遊」単発講座《大麻と人権》  2011年11月16日(18:30〜)

【冒頭】
自己紹介
偏見を持たずに聞いてほしい。
しかしながら、大麻がどういうものかまったく知らない人はいない。報道や伝聞で何らかの知識はある。間違った知識かもしれない。
すべての差別問題や社会問題は、自分の無知と偏見を正すことからしか始まらない。
人間は今まで聞いてきたことや信じてきたことを守ろうとする傾向、クセを持っている。信じてきたことを否定されるのが嫌。
物事にはすべて、一人にとっても国民全体にとっても、良い面と悪い面がある。都合の良いことと悪いことがある。原発問題。
大麻のことを聞いても、ダメな理由を一所懸命探す人が多い。
どうか、否定の理由を探すという思考でなく、人権という視点で聞いてもらいたい。
これからドラッグという言葉を使うが、一般的にドラッグと言われている薬物を指しているいるのではなく、何らかの精神作用または精神依存を生じる物質として聞いてもらいたい。

第1章 【カンナビストとは】
・1999年設立 会員4,861人 東京・大阪・札幌2004年から カンナビスト・サロン マリファナ・マーチ シンポジウム 学習会 その他イベントなど
・主旨 科学的に見てアルコールやタバコと比較しても有害とはいえない大麻に対して、現行の大麻取締法に基づく取締りや刑事罰、および社会的制裁は不当に重く「人権侵害」であるとの主張に基づき、大麻の個人使用の「非犯罪化」を提案。

第2章【人権とは】 
・幸福追求権
  日本国憲法第13条に規定される「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」
   〈条文〉すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする → 他人に害を及ぼさない限りにおいて様々な嗜好の権利を有する
   〈例〉喫煙権 飲酒権 コーヒー飲用権 塩分摂取権
      他者の人権を尊重、又は他者の人権を侵害しないという考えは、自己の人権も尊重してもらえるということ
       人権意識の試金石 リトマス試験紙 人権を踏みにじる法律を正す
       当事者でないからといって蔑ろにはできない 被差別部落差別問題 アイヌ民族差別問題 ハンセン病差別問題

・マスコミによる大麻事件報道
  大麻取締法を人権侵害という視点で扱わない 大本営発表を垂れ流し
  敢えて覚せい剤事犯と混同させるような報道
   日本に真のジャーナリズムはあるのか
・裁判所の見解
  大麻取締法があるから、法を侵した者を処罰するだけ
   大麻取締法の存在そのものを問わない
    法改正は立法府の問題→法のあり方そのものを審議するのも裁判所の役目ではないか?

・被害者なき犯罪
  他人に害を及ぼさない限りにおいて嗜好品として許されるべき
  逮捕による社会的制裁(失職・退学・家庭不和等)
  大麻そのものの僅かな害と使用したことに対する刑罰を比較すると、あまりにも刑罰が重い

・愚行権
  塩→高血圧 砂糖→肥満 コーヒー→興奮

・社会運動としての大麻使用非犯罪化
  日本が真に自由な社会になれるかを問う試金石
  大麻(学名カンナビス・サティヴァ)は、1930年代にアメリカで禁止されるまで太古から世界各地で用いられてきたハーブです。人々の意識をハイにする大麻の効果は、心の気づきや癒しをもたらしてくれる平和な世界を求める象徴でもあります。また大麻は繊維素材や燃料、食糧、医薬としても大きな可能性を持っています。
 世界で最古の大麻製品(繊維片)は、日本の縄文時代の遺跡から出土しています。以来、衣食住全てにわたり日本人の生活と大麻は強い結びつきがありました。いま世界の良識ある国々では、科学的調査に基づき大麻には著しい有害性は認められないという見解が定着しつつあり、自由化が進み出しています。
 しかし大麻取締法では、大麻の所持について最高5年、栽培について最高7年の懲役という重い刑事罰を科すことが定められています。そして毎年千数百人もの人が大麻取締法で逮捕されています。一度、逮捕されると被疑者であってもマスコミで実名報道され、職を失うこともあるなど多くの社会的な制裁を被るのです。
 このような不当に厳しく抑圧的な日本の大麻取り締まり状況は、すべての国民は基本的人権の享受を妨げられないとした日本国憲法に反した人権侵害なのではないでしょうか。


第3章【大麻とは】 
・中央アジア原産のアサ科の植物
  別名 麻 マリファナ ヘンプ カンナビス グラス ハーブ 葉っぱ 草 ガンジャ
  世界中で優良な繊維
  食用 種は麻の実 おのみ 七味唐辛子
  医薬品 ガン 多発性硬化症 緑内障 痛みの軽減 吐き気の緩和 食欲増進
  有毒性「すべての物質は有毒である」16世紀スイス人医師パラケルスス
   致死量
    アルコール300〜360g カフェイン3〜10g  塩30〜300g 醤油168〜1500g〈財団法人日本中毒情報センター〉
    大麻 なし
・覚せい剤やいわゆる麻薬(コカイン・ヘロイン)と呼ばれる薬物とは異なる 
   取締法も異なる(覚せい剤取締法 麻薬及び向精神薬取締法 あへん法 大麻取締法)
・陶酔性 暴力性


第4章【依存性】 
・依存性薬物とは
  法律的な依存性薬物の定義と医学的な依存性薬物の定義の相違
   〈日本の法律〉覚せい剤取締法 麻薬及び向精神薬取締法 あへん法 大麻取締法
   〈医学〉身体依存(禁断症状) 精神依存 耐性の生じるもの
     〈例〉アルコール タバコ 覚せい剤 あへん 幻覚性キノコ LSD コカイン 大麻 幻覚性サボテン 
        広義には チョコレート 塩 砂糖 コーヒー
  パネル参照
・効き方
  平安時代から麻酔い 陶酔感 酔っぱらった感じ アルコールとは異なる
  凶暴性がない 大麻摂取による傷害事件の例がない

・騙され続けている日本人】
・原発問題やハンセン病差別問題との類似性 共通性 
  真実が知らされていない 嘘の喧伝 無知・知ろうとしないことの問題 知った上で論議 原発は安全か? 大麻は危険か?
   ハンセン病差別問題 
    感染病・遺伝病ではない 特効薬もできた 隔離政策

・大麻事犯についての国民の反応
  麻薬の麻 麻薬との混同
  
  法を侵したのだから捕まって当然 吸いたい奴は外国でやれ
   他の違法事犯と比較して、大麻取締法は不当に刑罰が重いのではないか? 所持5年 栽培7年以下の懲役 罰金刑がない 
   例えば駐車禁止で懲役刑?
   
  働かない者 不良外国人 他の薬物との区別がつかない
 

第5章【大麻取締法とは】
 成立の経緯  

 大麻取締法は立法趣旨が示されていない。 不完全な法律
  仮に麻薬取締法を引用し、「保健衛生上の危険を防止」することとしても、大麻を吸う事で、その当人は心身の健康上何も困ることは起こらず、またほかの誰かが何らかの被害を受けることもない。 よって大麻の唯一の「危険性」は法で規制されていることだけである。

・ダメ。ゼッタイ。(財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター 1989年設立 厚労省所管の公益法人)の嘘
 「大麻を乱用すると気管支や喉を痛めるほか、免疫力の低下や白血球の減少などの深刻 な症状も報告されています。また「大麻精神病」と呼ばれる独特の妄想や異常行動、 思考力低下などを引き起こし普通の社会生活を送れなくなるだけではなく犯罪の原因 となる場合もあります。また、乱用を止めてもフラッシュバックという後遺症が長期にわたって残るため軽い気持ちで始めたつもりが一生の問題となってしまうのです。 社会問題の元凶ともなる大麻について、正確な知識を身に付けてゆきましょう。」
  問題点 情報の根拠が示されていない
   2004年情報公開法に基づく情報開示請求を厚労省へ提出 → 別紙
   現在も変化なし


検挙人数 平成19年3,388件 平成20年3,927件 平成21年3.927件(財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター)
  厚労省の根拠   
・有害性についての本当の話 
    WHO 運営に聞く 他の薬物との比較 
・医療の利用 多発性硬化症 食欲増進 毒ではない 致死量なし 
   戦前 インド大麻 日本薬局方 
・産業 どこにでも生える 環境に低負荷 外来品種ではない 利用方法 エコ 
・他の犯罪との罰則の比較  
  スピード違反 立ちション  

第6章 【解禁反対に対する反論】 
・闇組織との関係
  医学的に依存度の高いアルコールが闇組織の資金源になっているかどうか 合法ドラッグ
   アメリカの禁酒法時代(1919〜1933年)マフィアの資金源
  大麻取締法があるために、闇で取り引きされる 
   売人が他の禁止薬物も売り込もうとする → ゲートウエイドラッグとみなされる
・非犯罪化とは 合法化ではない 吸えということではない いいものだ、ではない 、大麻を広める活動ではない


・犯罪が増える?
  アルコールがらみの傷害事件 アルコールハラスメント
   韓国 2001年殺人・暴力・強盗・強姦・交通事故 43.5% 飲酒状態 年間一人あたり71.1L
   日本 年間一人当たり83.5L 沖縄県の受刑者の45%がアルコールがらみ
・交通事故との関係
  アメリカの日本人留学生の交通死亡事故
・暴力事件との相関関係 マイナスの相関関係
・よくある誤解
  大麻精神病 統合失調症 妊婦
・ゲートウエイ理論(踏み石理論)
  本来は仮説
  大麻を使用する人間は必ず他の強い薬物に移行するようになる。
   大麻は最も広く使われているドラッグなので、他のドラッグの使用者が大麻も使用したことがあるのは当然予測できる。
    覚せい剤事犯で逮捕された人でアルコールとタバコを使用したことがない人がいるか? アルコールとタバコはゲートウエイドラッグと言うのか? 
   大麻事犯で逮捕された人は覚せい剤の使用の割合が低い → 覚せい剤に移行していない証拠ではないか? 
   ドラッグの売人が大麻と他の薬物を扱っている 当然他の強い薬物も勧めるだろう 儲けが大きい 大麻取締法があるから

第6章 【各国の状況】 
 G8のなかでは、厳罰主義なのは日本だけ

・イギリス2004年1月 所持を違反行為としない法案
・オランダ
  1976年寛容政策に転換 コーヒーショップ ユースセンターで販売
  他のハードドラッグに向かわせないため 既に蔓延しているから規制できない 真実か?
ソフトドラッグの非刑罰化にもかかわらず、オランダにおける大麻の使用比率は他の西欧諸国と比べて高いわけではない。若年男性のうち少なくとも月に一度は大麻を使用する者の割合は、オランダは9.7%であり、これはEU内で第7位に当たる。なお上位は以下のようになっている。キプロス(23.3%)、スペイン(16.4%)、イギリス(15.8%)、フランス(13.2%)、イタリア(10.9%)、ドイツ(9.9%)。〈Last month prevalence and frequency of use of cannabis among all adults〉
専門家の幾人かは、ソフトドラッグの非刑罰化は大抵、より早くハードドラッグの消費に繋がると指摘している。(ゲートウェイドラッグを参照のこと。)しかし今のところは、オランダにおいてコカインを今までに使用したことがある人の割合は、イギリスや、スペイン、イタリアに比べて低い。状況は他のハードドラッグにおいても同様である〈Lifetime prevalence of drug use among all adults〉
  解禁前後のGNPの伸び
  使用者の割合





・文化としての大麻  
 日本 海外 
天皇即位後の初めての大嘗祭
天皇と麻は切っても切れない関係にある。 
天皇即位時に行う大嘗祭では、平成元年(平成2年?)に四国でわざわざ1年だけ大麻を育て、儀式の服である麁妙を捧げた。
麁妙とは天皇が着用する神事用の衣服で、代々阿波の木屋平で忌部氏が大麻を栽培し、麁妙に加工して朝廷に献上している。

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《大麻の研究》戦前 
※70MBあるため、右クリックで保存  (→Macに右クリックなんてないしー。)
http://www16.atpages.jp/~iryoutaima/taimanokenkyu/%91%e5%96%83%82%cc%8c%a4%8b%86.pdf
《北海道庁統計書》栽培奨励の歴史  
太平洋戦争直前にかけ耕作面積が激増。
ただし明治30年の10分の1
また、統計が極めて不正確であった可能性も高い。
太平洋戦争中の道庁統計書は未作成(軍部の情報統制と考えられる)
http://www16.atpages.jp/~iryoutaima/showa01/%96k%8aC%93%b9%92%a1%93%9d%8cv%8f%91%81@%8f%ba%98a%87@.pdf
http://www16.atpages.jp/~iryoutaima/showa01/%96k%8aC%93%b9%92%a1%93%9d%8cv%8f%91%81@%8f%ba%98a%87A.pdf
《長野県における大麻》150%増産 
http://www16.atpages.jp/~iryoutaima/showa01/%8f%ba%98a%82P%82U%94N%92%b7%96%ec%8c%a7%8co%8d%cf%95%94%94%ad%8ds%91%e5%96%83%82%cc%8d%cd%94%7c%82%c9%8fA%82%c4.pdf
(大麻の研究PDF P15)
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神道行事
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大麻取締法は立法趣旨が示されていない。 
仮に麻薬取締法を引用し、「保健衛生上の危険を防止」することとする。 
大麻を吸う事で、その当人は心身の健康上何も困ることは起こらず、またほかの誰かが何らかの被害を受けることもない。 
よって大麻の唯一の「危険性」は法で規制されていることだけである。 
(カンナビストニュース1号 P1)


カンナビストニュース7号 P3 大麻の使用は本当に犯罪なのか
カンナビストニュース10号 P11 「大麻を使用する権利」と自己決定権

Q.(大麻を解放して)ドラッグを何故増やす必要があるのか?
A.ドラッグを増やすのではなく、害のない選択肢が増える。

阿片関係調書
アジア歴で検索
http://www.jacar.go.jp/
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参考リンク
CANNABIST カンナビスト関西 大麻非犯罪化人権団体  Blog Archive 私たちが大麻取締法を見直すべきだと考える理由
http://www.bvoh.jp/cannabist/?p=1398

大麻の図書館(麻旗)
http://www16.atpages.jp/~iryoutaima/