都市管理局 - 混沌都市

都市管理局

理外の超常溢れる混沌都市において、通常の警察や軍隊では到底力及ばす、その責務を果たすことは叶わない。
彼等の代わりにこの街の平和と秩序を守る存在が求められ、そして設立されたのがこの"都市管理局"である。
通常の警察や軍隊とは一線を画す武力と技術を保有しており、魔法や超能力、更には別世界のテクノロジーに至るまでのあらゆる力を以て、法律の元に多様化する悪を取り締まる。
職員には年齢や出自を問わず様々な人間が在籍しており、その中には別世界から辿り着いた人外の存在までもが含まれている。
街を守るに相応しい存在かつ、街を守るに足る能力を有するのであれば、この組織は如何なる者の参加も拒まず、今日まで成長を続けてきたのだ。

組織構造は実際の警察機関のように部門ごとに細分化されており、職員は適性に応じて各部署へと割り振りが行われる。
例えば実働隊であり取締から実戦までを担う"機動課"、例えば最先端の研究開発によって組織を支える"開発課"。
他にも専門分野に応じて多種多様な部門が存在しており、中には一般には秘匿された機密部門まで存在するとも噂される。

複雑化した組織図は設立から現在に至るまで成長を続けてきた証であるが、同時に派閥抗争のような暗い影を産み落とす一因でもある。
既に組織としては成熟し切っており、変革を必要とする時期を迎えつつある。果たしてそれを齎すものが現れるのは組織の外側よりか、それとも内側からか。

都市管理局機動一課及び機動二課

管理局が保有する戦力の多くが集中する機動課は、治安維持の中核を担う実働隊であり、管理局を象徴する花形とも言える。
組織の設立時には単一の部門であったが、人員の増加に伴う組織再編の中で分割が行われたことで、現在の一課二課の二頭体制が形作られた。
しかし組織を円滑化する為の分割は、結果として機動課内の対立と確執を引き起こしてしまった。

機動一課は優秀かつ規律的な職員達で構成されており、管理局の花形と称されるのは主に彼等である。
対して機動二課の職員は能力はあるが癖のある者が多く、問題行動を起こしてばかりの彼等を疎ましく思う者も少なくない。
とはいえどちらも街の平和と秩序を守る姿勢は同じだ。違うのは規範的であるかどうか、命令に従うかどうか、といった性質的な部分である。

命令無視や独断専行を繰り返す二課について、一課の職員達は当然快く思わない。
ルールや管轄を理由に口出しする一課のことを、二課の職員達は当然快く思わない。

犬猿の仲とは正にこのこと。それでも志が一緒であることは確かなのだから、いざとなれば力を合わせることだってあるだろう。