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*第一回テーマ小説大会:yuki@ ---- いつもと何も変わらずに俺は友人たちと部活帰りの道を騒ぎながら帰っていた。 さすがに6月にもなると7時を過ぎても空は明るい。 たわいもない話で盛り上がってるとすぐに最寄りの駅に着いてしまった。 「じゃあ純、また明日な」 「おう、今日みたいに遅刻するなよ」 そう言うと友人たちは駅の中に向かって歩き始めた。 いつもの事ながら、自分は一人駅とは逆の方向へ歩き始める。 自分は徒歩で学校に通っているが 友人たちは毎朝遠い道のりを電車を乗り継いで学校に通っている。 俺じゃ絶対に出来ないだろうな… そんな事を考えながら徐々に夜の闇にのまれていく道をとぼとぼ歩いていた。 さっきの会話にもあったように俺の名前は平沢純、バレー部に所属しているがいまいち活躍は出来ていない。勉強のほうも高校に入ってからあまり成績が上がらず、後、一年後には受験が迫っていることを考えると先が思いやられてしまう。 あぁ、彼女がいたら一人でとぼとぼと帰宅していることもないんだろうな~と考えていると不意に喉の中の異変に気付いた。 「そういえば、喉乾いたな」 とりあえず、鞄の中の水筒を取り出してみるが、今日の部活のハードさと初夏の暑さで日中にがぶ飲みしてしまったお茶はもうすでに残っていなかった。 「仕方ない…買うか」 しかし、いつもの帰り道には自動販売機がないことは自分自身がよく知っている。 このまま家まで我慢することも考えたが、 まだ家までは少しあるし、何より家まで我慢できそうにないと思い ちょっと周り道をしてコンビニに行くことにした。 コンビニまでの道を急ぎ足で歩いていると 運よく目の前に自動販売機を見つけた。 「あれ?こんなところに自販機なんてあったっけ?」 しかし見てみると、どの飲み物もAll100円で売られていた。 「どうせコンビニまで行っても同じくらいの値段だし、ここでいいか」 ポケットの中を探るとちょうど数枚の100円玉が入っていた。 俺は,その100円玉を一枚自販機に突っ込んでスポーツドリンクのボタンを押した。 ゴロゴロと音が鳴り、落ちてきたスポーツドリンクを取ろうとした瞬間の事だった。 体がグニョっと歪んだと思ったところで意識が遠のいてしまった。 ………起きて…起きて… かすかに聞こえる声を頼りに俺はゆっくりと目を開けた。 目の前には 「よかった…目が覚めたのね。今、お水持ってきますから…」
*第一回テーマ小説大会:yuki@ ---- いつもと何も変わらずに俺は友人たちと部活帰りの道を騒ぎながら帰っていた。 さすがに6月にもなると7時を過ぎても空は明るい。 たわいもない話で盛り上がってるとすぐに最寄りの駅に着いてしまった。 「じゃあ純、また明日な」 「おう、今日みたいに遅刻するなよ」 そう言うと友人たちは駅の中に向かって歩き始めた。 いつもの事ながら、自分は一人駅とは逆の方向へ歩き始める。 自分は徒歩で学校に通っているが 友人たちは毎朝遠い道のりを電車を乗り継いで学校に通っている。 俺じゃ絶対に出来ないだろうな… そんな事を考えながら徐々に夜の闇にのまれていく道をとぼとぼ歩いていた。 さっきの会話にもあったように俺の名前は平沢純、バレー部に所属しているがいまいち活躍は出来ていない。勉強のほうも高校に入ってからあまり成績が上がらず、後、一年後には受験が迫っていることを考えると先が思いやられてしまう。 あぁ、彼女がいたら一人でとぼとぼと帰宅していることもないんだろうな~と考えていると不意に喉の中の異変に気付いた。 「そういえば、喉乾いたな」 とりあえず、鞄の中の水筒を取り出してみるが、今日の部活のハードさと初夏の暑さで日中にがぶ飲みしてしまったお茶はもうすでに残っていなかった。 「仕方ない…買うか」 しかし、いつもの帰り道には自動販売機がないことは自分自身がよく知っている。 このまま家まで我慢することも考えたが、 まだ家までは少しあるし、何より家まで我慢できそうにないと思い ちょっと周り道をしてコンビニに行くことにした。 コンビニまでの道を急ぎ足で歩いていると 運よく目の前に自動販売機を見つけた。 「あれ?こんなところに自販機なんてあったっけ?」 しかし見てみると、どの飲み物もAll100円で売られていた。 「どうせコンビニまで行っても同じくらいの値段だし、ここでいいか」 ポケットの中を探るとちょうど数枚の100円玉が入っていた。 俺は,その100円玉を一枚自販機に突っ込んでスポーツドリンクのボタンを押した。 ゴロゴロと音が鳴り、落ちてきたスポーツドリンクを取ろうとした瞬間の事だった。 体がグニョっと歪んだと思ったところで意識が遠のいてしまった。 ………起きて…起きて… かすかに聞こえる声を頼りに俺はゆっくりと目を開けた。 目の前には心配そうな顔をしたツインテールの少女がこっちを見ていた。 「よかった…目が覚めたのね。今、お水持ってきますから…」 そう言う少女は部屋から出て行ってしまった。 「…ここは?」 冷静になってあたりを見回すとここはどこかの家のようだった。 どうやら俺は助けられたらしいな… そんな事を考えているとさっきの少女が水を持って戻ってきた。 「大丈夫?大きな音がしたと思って家の外に出たらあなたが倒れていたの…」 少女はそんな事をいいながら俺に水を渡してくれた。

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