*第五話:仕事算のウソ 【仕事算】は、すべて【タイム系】です。 【時速系】と考えるから苦労するのです。 &bold(){例題5:} ABCの3人の兄弟が同じ学校に向かって家を出ました。Aは午前 7時59分、Bは午前8時5分、Cは午前8時10分に家を出ました。 Bは午前8時10分にAを追いこし,午前8時20分にCと同時に学校 につきました。Aが学校についたのは午前何時何分でしょうか。 **ニセモノ: &bold(){解き方1:参考書} Aが11分、Bは5分ですから、速さの比は反比例で、5:11です。 Bが15分、Cは10分ですから、速さの比は10:15=2:3です。 従って、3人の速さの比は、10:22:33です。 距離(割合)は、Cの速さを利用して、33×10=330 Aの時間は、330÷10=33(分) 午前7時59分から33分ですから、答は午前8時32分です。 &bold(){解き方2:進学塾} 学校までの距離を1(無単位)と仮定します。 Bの速さ:1/15 Cの速さ:1/10 どれだけの生徒が解けるでしょうか。 以上のような解き方を学習するために、生徒は分厚い参考書を買い、 また高額な費用を払って有名塾に通うのです。 **ホンモノ:万能式 タイム系です。同じ距離での(Aの時間、Bの時間)の組を考えます。 (11、5)×3=(33、15)…距離も3倍、2人の時間も3倍になります。 午前7時59分から33分ですから、答は午前8時32分です。 →詳しい解説は別途紹介。 **実証(5):仕事算のウソ 仕事算は、距離や仕事量を与えていない時間単位だけの問題ですが、 旅人算で時間を求める問題も同じことなのです。 いずれも【タイム系の問題】と考えるだけの話です。 教科書からの出題: 普通電車がA駅を出発してから8分後に、急行電車が出発しました。 普通電車は時速60km、急行電車は90kmです。 急行電車は何分後に普通電車に追いつくでしょう。 **ニセモノ:単元は変わり方の決まり 急行電車は分速1.5kmで、普通電車は分速1kmです。 普通電車は出発して8分後、1km×8=8km進んでいます。 つまり、急行電車が出発するとき差は8kmです。 急行が出発してからの時間と両電車の間隔を表にします。 時間 0 1 2 3 4 5 6 ‥‥ X 普通(km) 8 10 12 14 急行(km) 0 3 6 9 差 8 7 6 5 ‥‥ 0 両電車は2分間に1kmずつ差が小さくなっていきます。 表で確認できたら、答を求めます。 答 16分後 **ホンモノ:万能式 【タイム系】の問題です。同じ距離です。 (3km、急行2分、普通3分、差1分)の組を考えます。 このうち必要なのは、(急行2分、差1分)だけです。 (急行2分、差1分)→(急行□分、差8分) 仕事算と同じなのです。 (急行2分、差1分)×8=(急行16分、差8分)…万能式 答 16分後 教科書は、【タイム系】の問題を【時速系】に変えています。 大変な無駄です。現在の専門家には、それが分からないのです。 詳しい解き方は、別途紹介。 ---- #counter &counter(today) &counter(yesterday) ----