千休さん 奮闘編

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千休さん 奮闘編 - (2008/02/06 (水) 01:46:13) の1つ前との変更点

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*前回からの続き  「来週号よりギョク・セイ先生の新作がはじまります。乞うご期待!」の予告が掲載された次の号から連載が開始。ギョク・セイがついに重い腰を上げ、執筆に至る。 *過去ログ [[千休さん>http://www31.atwiki.jp/comic_wikki/pages/71.html]] [[続・千休さん>http://www31.atwiki.jp/comic_wikki/pages/76.html]] [[新・千休さん>http://www31.atwiki.jp/comic_wikki/pages/77.html]] [[千休さん フーテンの石尊>http://www31.atwiki.jp/comic_wikki/pages/86.html]] *プロローグ 一方的な言葉のみが記された手紙が送られてきたのは、新しい年が明けてすぐのことであった。「中村先生が連載を放り投げました。つきましては今月20日までに記事のプロット案を仕上げた上で、社までお越しください」と書かれている時点で、私に拒否する権利は当然ながら存在していない。溜息を吐きながら、机に向かうと原稿用紙を広げた。机に向かったのは執筆に入るためというよりは、原稿用紙を取り出すためとか、溜息をつくために存在している行為ではないだろうか。そんなことを思いながらも、ペンを取る他は無い。 戦後まもないこの時期に、メジャな雑誌で連載などにありつけるわけもなく、私のような売れない作家は著名な作家のおこぼれに預るような生活であった。カストリ雑誌と呼ばれる一連の雑誌で、筆名でオカルト記事を書いたり、行ったこともない土地のことを紹介したり、そして今回のように突然、売れっ子作家が連載を放り投げた時の代原やゴーストライターになったり。そういう執筆活動を繰り返していると自分自身が磨耗していく感じがよくわかる。 (・・・もう、この辺が潮時かもしれない) 日差しが入り込んでくる窓の外をぼんやりと眺めているうちに私はそのような気持ちになっていった。今までは自分自身に対して逃げてはいけないと強く言い聞かせてきたのに、庭木の木漏れ日を受けながら、机に向かい畳に座っていると、生来の臆病が頭をもたげてきたようだ。 (・・・仕方ない。あの話を書くか) 西洋の阿片をやりコカインを打つ探偵と騒ぐだけの外科医の作品のように、自らの体験記を書くことは、どうしても嫌悪感があった。しかし、既に放り投げようとしている執筆をまともな話で埋めるぐらいであったら、友人である晋右衛門の奇怪で且つ珍妙な話でも世に発表してやろうではないか。そう自分自身を奮い立たせると視線を窓から机の上の白紙へと向けたのであった。 *登場人物 **千休 新聞記者。シェアを拡大している新聞社に勤めている。事件の話を耳に入れては、駆けつけるが、作品の中ではそれだけの役目といえば、それだけの役目。晋右衛門に情報を提供してくれる。あと、最近、結婚した。結婚式は盛大であったが、出席者の中には政争渦巻く人間達も居たりするところと食事の美味しさのほうが目を引いた。そのうちゴルフを始めて、葉巻を嗜むようになるのではないかと思っているが、どうだろう。 **千休の嫁 板尾の嫁みたいな感じで登場かと思いきや、普通に初登場してきた。とりあえず晋右衛門のことを「カッコイイ」と発言して、晋右衛門がかしこまったという逸話が残されている。 **晋右衛門 私立探偵。軍団探偵事務所のオーナー兼探偵。トレンチコートを羽織りながら、現場に直行する。ハンチング帽はかぶらない。虫眼鏡を片手に、現場に落ちているゴミや粉を拾っては袋に入れるが、それを事件解決に活用したことはない。柔術とかをやっていたら色々と役に立つのに、そんなこともないので事件は会議室で起きて欲しいと思っている。ギターは現場に持っていかないタイプらしい。そこはロックではない。今年はついに年賀状が3通しか来なかったようだ。 **ギョク・セイ 売れない作家兼軍団探偵事務所の小間使い。作家としては中村先生の代原の人ということに世間ではなっている。貧乏人なので、探偵事務所のバイトを始めたが、お客が来ない事務所ということに後から気付いてしまった。お客さんに出すお茶がありません。お客さんに出すお菓子がありません。あんぱんが好物。たまに事件の捜査に駆り出されるけど、基本的に事務所で留守番をしている。 **石尊 怪盗。ということになっている。でも物を盗まないし、金を盗むわけでもない。軍団探偵事務所に出入りをしては、面白そうな事件の情報を勝手に掻っ攫っていく。そういう意味では怪盗か。そのまま普通の人間では物理的に入りにくいところに侵入し、何かしら探ってきてくれるので、事務所としては重宝している。もちろんタダではなく、金平糖と引き換え。たまに月餅になる。普段は路上で絵を売っている。背が高いので目立つ。防御力を上げるために首を布で覆っている。 **那須野妙 東京の街で活躍する何でも屋。金次第で殺しも引き受けるが、全ては本人の気分次第というのが、依頼する側としては玉に瑕。時に慈善行為もしているらしいけど、誰も見たことがない。ゴミ拾いをしているのだろうか。その正体は何百年も生きた黒猫で、学名はフィリッポヴナ。晋右衛門は吐き捨てるようにナスターシャと呼ぶ。ちなみに作者はリアル・ナスターシャに先日、地下鉄の駅ですれ違った。歳を取ったなあ、と感慨深いものがある。化け猫でも歳を取るのであり、そっくりそのまま自分自身に返ってくる話である。歳を取った。 **渡辺恒夫 通称、ナベツネと呼ばれる豪商にて、千休の永遠の上司。葉巻を愛し、相撲を観覧する。こいつも妖怪じゃないか?と思ったりもする。今回のシリーズでは、彼が那須野に盗みを依頼したことから話は大きく展開していく・・・らしい。それにしても抑えは区瑠雲でいいの? **天皇(ヒロヒト) 千休さん(ファンはファーストと呼ぶ)以来の登場になる。何故かイケメンで、別人のように話すスピードが早い。研究はモダン・アートをしており、普段はフィールドワークと称し、美術館や博物館を訪ねたあと、SPを振り切って街を闊歩する。ただし、事件は解決しない。そんなに徳田新之助ではありません。なおフィールドワーク中に必ず妙嬢に出会うので、今回は本編に出ずっぱりである。 **橋爪先生 またもや登場。今回は京都から出張中。もちろん好物は赤カブ。京都で盗まれた宝石の足取りを追って、東京へとやって来た。晋右衛門と連携を取って、捜査にあたればいいものを、事務所に来ては茶を飲んで帰るだけになっている。したがって、普段はギョク・セイが話し相手。 **ダグラス いわゆる一つのマッカーサーという人。グラサンとパイプがトレードマークで、ナベツネとキャラが被っているのが悩み。「美味い鯛焼き屋教えてくれよ」と聞きに天皇の家で行った時に、撮った写真が新聞に掲載される。ダグラス、リラックスし過ぎ。でも、カストリ雑誌を潰そうとしているので、ギョク・セイにとっては生活の糧を奪おうとしているやつに見える。 **石輝 千休寺に行くべきか、どうかでまだ悩んでいる。仕方ないので彼自身が教祖になればいいじゃないか、とか思うのだが、それはそれで面倒臭そうだ。石尊の兄。 **石恵 石尊の弟。やはり路上で絵を売っている。そういう点では兄は商売敵。しかも兄より上手い。 **石魁 石尊の弟。たぶん、路上で絵を売る、と思う。 **尾理是 もちろん晋右衛門の肩にいる。麹屋の息子の肩には一匹はいるのだ。相変わらずの大人気。 **中村先生 本編では名前だけ登場。連載を途中で放り投げてはギョクセイに代原を出させる人。次の締め切りは3月末です。 *目次 第1話 東京の街には太陽と雨が降っての巻 第2話 東京の街に千休が事件を追いかけるの巻 第3話 東京の街に難事件が発生し、千休が困るの巻 第4話 東京の街の難事件で千休が軍団探偵事務所を訪れるの巻 第5話 東京の街の軍団事務所の朝は早いの巻 ↑新生千休さんは時代が第二次大戦後、場所が東京と相成った。ここに初めて主人公が千休本人となり、まさしく奮闘編となるのかとファンの誰もが思ったに違いない。しかも、石尊が5話過ぎたところで全裸になっていないどころか、登場すらしていないのである。中村先生路線を大きく無視したこの連載に誰もが注目する結果となった。 第6話 軍団事務所の小間使いギョク・セイ登場の巻 第7話 ギョク・セイ曰く「晋右衛門先生は来るかどうか知りません」の巻 第8話 そのころ晋右衛門は中華料理屋で飯を食うの巻 第9話 食べたはいいが晋右衛門は無一文だったの巻 第10話 やっぱり晋右衛門は皿洗いをするの巻 ↑あっという間に視点が晋右衛門へと移り、千休の居場所はなくなってしまった。そして性懲りもなく晋右衛門に無銭飲食をやらせたので、またもや出版社への苦情の問い合わせが相次ぐこととなった。しかし、ファンは「そりゃ晋右衛門だろう」とほとんど問題にしなかったという。いや、見てみなさい。ルフィだって金払っていないときがあるじゃないか。 第11話 ようやく解放された晋右衛門は街をぶらつくの巻 第12話 街では石尊が絵を売っていたの巻 第13話 やっぱり売れていないの巻 第14話 背景を記号化し過ぎたの巻 第15話 晋右衛門が石尊の絵を路上で批評するの巻 ↑ここにおいて、一連のシリーズでほとんど主役ともいえる石尊が初登場する。今回は路上で絵を売るという何とも中途半端な役どころであり、ファンの皆は若干の失望を覚えたという。しかし、石尊の活躍は、もちろんこんなものではなかったのである。 第16話 仕方なく探偵事務所を出た千休の巻 第17話 でも、ばったりと晋右衛門に出会うの巻 第18話 千休、晋右衛門に石尊を紹介されるの巻 第19話 石尊は期待の新人です、の巻 第20話 千休、路上で晋右衛門に難事件の相談をするの巻 ↑ようやく探偵ものらしくなってきた、と作者がほくほくした回である。千休、晋右衛門、石尊といった主役級の面々が勢揃いをし、事件の初発の情報を共有しあう。まさしく、読者はこれから訪れるであろう推理合戦に楽しみを覚えるのである。問題はこの時点で作者は何のトリックも考えていないことであった。やれやれ。 第21話 東京を騒がす那須野妙の巻 第22話 一部では大人気の彼女の巻 第23話 「たまに慈善活動もする」というのはマスコミの弁の巻 第24話 晋右衛門と那須野はその昔、因縁があったりするの巻 第25話 千休、那須野事件について考えるの巻 第26話 晋右衛門、憤りながら事件は「俺が解決する」の巻 第27話 ようやく事務所に帰る晋右衛門の巻 第28話 ギョク・セイが新聞広告を見つけるの巻 第29話 「来週火曜日の夜、盗みにあがります」の巻 第30話 晋右衛門、ニヤリと不気味な笑いをするの巻 ↑そしてついに千休さんシリーズ初のヒロインが登場することになる。「今までは男だからけで暑苦しかったんだ」とはgyoxayの言い分である。これまではギャグ路線であったがゆえにヒロインなど必要としていなかった中での大ヒットであったことに対し、突然のヒロイン登場には往年のファンもさすがに物申す気になったようで、出版社には苦情の電話の嵐であった。「俺の石尊を返せ」、「晋右衛門が女にうつつを抜かすんじゃない」、「もっと無銭飲食をしろ」等々の批判の中、gyoxayは執筆を続けることになる。 第31話 石尊、フラリと事務所にやってくるの巻 第32話 石尊、茶を要求するの巻 第33話 晋右衛門が取り合わないのでギョク・セイが状況を説明するの巻 第34話 「おぬしの入れたお茶はリトル・グレイか?」「いや、アール・グレイ」の巻 第35話 突然、石尊が美少女は守らねばならないと主張するの巻 第36話 「だから、那須野嬢はわしが守る」の巻 第37話 晋右衛門が足を机に投げ出しながら「はっ、美少女?」の巻 第38話 どうやら美少女以外は守らないらしいの巻 第39話 「おぬしらの魔の手から救ってみせる」と言い残す石尊の巻 第40話 警察と連絡を取り出す晋右衛門の巻 ↑とはいえ、ヒロイン那須野妙はこの段階において、皆の言葉にのぼるだけであって描かれてはいない。主要登場人物の皆が皆、口にし始めるこの状況に、読者もまた引き込まれていったようである。「いつ、那須野嬢は登場するのか」といった催促の電話まで鳴る始末であった。ついでにいうと真面目に「紅茶にリトル・グレイはありません」という指摘をした読者もいた。もちろん、それは宇宙人です、って野暮な話だ。 第41話 そういえば那須野はどこに盗みに入るのだ?の巻 第42話 とりあえず市中の動向を探ろうと思うの巻 第43話 そのころ京都から橋爪先生到着の巻 第44話 京都で盗まれたのはルビーの巻 第45話 東京でもヤツは宝石を盗みますの巻 第46話 とりあえず橋爪先生は軍団探偵事務所にやって来たの巻 第47話 赤カブが食いたいの巻 第48話 仕方なく買いに行くギョク・セイの巻 第49話 その間に事件の話を聞けばいいのに、無駄話をする晋右衛門と先生の巻 第50話 「その眼鏡は遠近両用ですか?」の巻 ↑さすがにいつまでも石尊の美少女トークを続けるわけにもいかず、橋爪先生のご登場と相成った。が、しかし。橋爪先生も相変わらずやる気の欠片も感じさせないトークを続けるのである。物語が進まないのは中だるみの証拠であろう。それにしてもあのカチカチさせている遠近両用眼鏡は何だかカッコ悪く見える、と思うのは作者だけだろうか。 <カウンター> &counter(total)---- ---- **登録タグ &tags() ---- - まじか。 -- gyoxay (2008-01-14 17:42:54) - はやく! --   (2008-01-19 00:53:35) - 思いがけない設定だが、果たしてどうなる? --   (2008-01-21 08:43:27) - これって・・・ 時代はいつ頃・・・? -- (読者A) (2008-01-26 19:31:33) - 山田風太郎的な世界かもしれません。 -- gyoxay (2008-01-27 14:56:06) - 普通の漫画だったら3ページで終わりそうな内容だな。 -- (2008-01-29 18:07:44) - 第一話の元ネタなんか俺以外誰もわからんぞ。 --   (2008-01-29 18:08:30) - 延々と皿洗いを10ページ分とか。 -- gyoxay (2008-01-30 01:10:58) - 元ネタは自分でも懐かし過ぎるんだが。 -- gyoxay (2008-01-30 01:11:32) - おもしろくなりそうじゃねえか。しかしこれは4コママンガか? -- (2008-01-30 22:34:57) - 14話w -- 名無しさん (2008-01-31 00:13:51) - 確かに。14話的な路線でどんどんたのむ。 -- (2008-02-01 00:20:11) - 少なくともセキソンのマンガのアイデアよりはるかにおもしろいな。 --   (2008-02-02 19:01:12) #comment()
*前回からの続き  「来週号よりギョク・セイ先生の新作がはじまります。乞うご期待!」の予告が掲載された次の号から連載が開始。ギョク・セイがついに重い腰を上げ、執筆に至る。 *過去ログ [[千休さん>http://www31.atwiki.jp/comic_wikki/pages/71.html]] [[続・千休さん>http://www31.atwiki.jp/comic_wikki/pages/76.html]] [[新・千休さん>http://www31.atwiki.jp/comic_wikki/pages/77.html]] [[千休さん フーテンの石尊>http://www31.atwiki.jp/comic_wikki/pages/86.html]] *プロローグ 一方的な言葉のみが記された手紙が送られてきたのは、新しい年が明けてすぐのことであった。「中村先生が連載を放り投げました。つきましては今月20日までに記事のプロット案を仕上げた上で、社までお越しください」と書かれている時点で、私に拒否する権利は当然ながら存在していない。溜息を吐きながら、机に向かうと原稿用紙を広げた。机に向かったのは執筆に入るためというよりは、原稿用紙を取り出すためとか、溜息をつくために存在している行為ではないだろうか。そんなことを思いながらも、ペンを取る他は無い。 戦後まもないこの時期に、メジャな雑誌で連載などにありつけるわけもなく、私のような売れない作家は著名な作家のおこぼれに預るような生活であった。カストリ雑誌と呼ばれる一連の雑誌で、筆名でオカルト記事を書いたり、行ったこともない土地のことを紹介したり、そして今回のように突然、売れっ子作家が連載を放り投げた時の代原やゴーストライターになったり。そういう執筆活動を繰り返していると自分自身が磨耗していく感じがよくわかる。 (・・・もう、この辺が潮時かもしれない) 日差しが入り込んでくる窓の外をぼんやりと眺めているうちに私はそのような気持ちになっていった。今までは自分自身に対して逃げてはいけないと強く言い聞かせてきたのに、庭木の木漏れ日を受けながら、机に向かい畳に座っていると、生来の臆病が頭をもたげてきたようだ。 (・・・仕方ない。あの話を書くか) 西洋の阿片をやりコカインを打つ探偵と騒ぐだけの外科医の作品のように、自らの体験記を書くことは、どうしても嫌悪感があった。しかし、既に放り投げようとしている執筆をまともな話で埋めるぐらいであったら、友人である晋右衛門の奇怪で且つ珍妙な話でも世に発表してやろうではないか。そう自分自身を奮い立たせると視線を窓から机の上の白紙へと向けたのであった。 *登場人物 **千休 新聞記者。シェアを拡大している新聞社に勤めている。事件の話を耳に入れては、駆けつけるが、作品の中ではそれだけの役目といえば、それだけの役目。晋右衛門に情報を提供してくれる。あと、最近、結婚した。結婚式は盛大であったが、出席者の中には政争渦巻く人間達も居たりするところと食事の美味しさのほうが目を引いた。そのうちゴルフを始めて、葉巻を嗜むようになるのではないかと思っているが、どうだろう。 **千休の嫁 板尾の嫁みたいな感じで登場かと思いきや、普通に初登場してきた。とりあえず晋右衛門のことを「カッコイイ」と発言して、晋右衛門がかしこまったという逸話が残されている。 **晋右衛門 私立探偵。軍団探偵事務所のオーナー兼探偵。トレンチコートを羽織りながら、現場に直行する。ハンチング帽はかぶらない。虫眼鏡を片手に、現場に落ちているゴミや粉を拾っては袋に入れるが、それを事件解決に活用したことはない。柔術とかをやっていたら色々と役に立つのに、そんなこともないので事件は会議室で起きて欲しいと思っている。ギターは現場に持っていかないタイプらしい。そこはロックではない。今年はついに年賀状が3通しか来なかったようだ。 **ギョク・セイ 売れない作家兼軍団探偵事務所の小間使い。作家としては中村先生の代原の人ということに世間ではなっている。貧乏人なので、探偵事務所のバイトを始めたが、お客が来ない事務所ということに後から気付いてしまった。お客さんに出すお茶がありません。お客さんに出すお菓子がありません。あんぱんが好物。たまに事件の捜査に駆り出されるけど、基本的に事務所で留守番をしている。 **石尊 怪盗。ということになっている。でも物を盗まないし、金を盗むわけでもない。軍団探偵事務所に出入りをしては、面白そうな事件の情報を勝手に掻っ攫っていく。そういう意味では怪盗か。そのまま普通の人間では物理的に入りにくいところに侵入し、何かしら探ってきてくれるので、事務所としては重宝している。もちろんタダではなく、金平糖と引き換え。たまに月餅になる。普段は路上で絵を売っている。背が高いので目立つ。防御力を上げるために首を布で覆っている。 **那須野妙 東京の街で活躍する何でも屋。金次第で殺しも引き受けるが、全ては本人の気分次第というのが、依頼する側としては玉に瑕。時に慈善行為もしているらしいけど、誰も見たことがない。ゴミ拾いをしているのだろうか。その正体は何百年も生きた黒猫で、学名はフィリッポヴナ。晋右衛門は吐き捨てるようにナスターシャと呼ぶ。ちなみに作者はリアル・ナスターシャに先日、地下鉄の駅ですれ違った。歳を取ったなあ、と感慨深いものがある。化け猫でも歳を取るのであり、そっくりそのまま自分自身に返ってくる話である。歳を取った。 **渡辺恒夫 通称、ナベツネと呼ばれる豪商にて、千休の永遠の上司。葉巻を愛し、相撲を観覧する。こいつも妖怪じゃないか?と思ったりもする。今回のシリーズでは、彼が那須野に盗みを依頼したことから話は大きく展開していく・・・らしい。それにしても抑えは区瑠雲でいいの? **天皇(ヒロヒト) 千休さん(ファンはファーストと呼ぶ)以来の登場になる。何故かイケメンで、別人のように話すスピードが早い。研究はモダン・アートをしており、普段はフィールドワークと称し、美術館や博物館を訪ねたあと、SPを振り切って街を闊歩する。ただし、事件は解決しない。そんなに徳田新之助ではありません。なおフィールドワーク中に必ず妙嬢に出会うので、今回は本編に出ずっぱりである。 **橋爪先生 またもや登場。今回は京都から出張中。もちろん好物は赤カブ。京都で盗まれた宝石の足取りを追って、東京へとやって来た。晋右衛門と連携を取って、捜査にあたればいいものを、事務所に来ては茶を飲んで帰るだけになっている。したがって、普段はギョク・セイが話し相手。 **ダグラス いわゆる一つのマッカーサーという人。グラサンとパイプがトレードマークで、ナベツネとキャラが被っているのが悩み。「美味い鯛焼き屋教えてくれよ」と聞きに天皇の家で行った時に、撮った写真が新聞に掲載される。ダグラス、リラックスし過ぎ。でも、カストリ雑誌を潰そうとしているので、ギョク・セイにとっては生活の糧を奪おうとしているやつに見える。 **石輝 千休寺に行くべきか、どうかでまだ悩んでいる。仕方ないので彼自身が教祖になればいいじゃないか、とか思うのだが、それはそれで面倒臭そうだ。石尊の兄。 **石恵 石尊の弟。やはり路上で絵を売っている。そういう点では兄は商売敵。しかも兄より上手い。 **石魁 石尊の弟。たぶん、路上で絵を売る、と思う。 **尾理是 もちろん晋右衛門の肩にいる。麹屋の息子の肩には一匹はいるのだ。相変わらずの大人気。 **中村先生 本編では名前だけ登場。連載を途中で放り投げてはギョクセイに代原を出させる人。次の締め切りは3月末です。 *目次 第1話 東京の街には太陽と雨が降っての巻 第2話 東京の街に千休が事件を追いかけるの巻 第3話 東京の街に難事件が発生し、千休が困るの巻 第4話 東京の街の難事件で千休が軍団探偵事務所を訪れるの巻 第5話 東京の街の軍団事務所の朝は早いの巻 ↑新生千休さんは時代が第二次大戦後、場所が東京と相成った。ここに初めて主人公が千休本人となり、まさしく奮闘編となるのかとファンの誰もが思ったに違いない。しかも、石尊が5話過ぎたところで全裸になっていないどころか、登場すらしていないのである。中村先生路線を大きく無視したこの連載に誰もが注目する結果となった。 第6話 軍団事務所の小間使いギョク・セイ登場の巻 第7話 ギョク・セイ曰く「晋右衛門先生は来るかどうか知りません」の巻 第8話 そのころ晋右衛門は中華料理屋で飯を食うの巻 第9話 食べたはいいが晋右衛門は無一文だったの巻 第10話 やっぱり晋右衛門は皿洗いをするの巻 ↑あっという間に視点が晋右衛門へと移り、千休の居場所はなくなってしまった。そして性懲りもなく晋右衛門に無銭飲食をやらせたので、またもや出版社への苦情の問い合わせが相次ぐこととなった。しかし、ファンは「そりゃ晋右衛門だろう」とほとんど問題にしなかったという。いや、見てみなさい。ルフィだって金払っていないときがあるじゃないか。 第11話 ようやく解放された晋右衛門は街をぶらつくの巻 第12話 街では石尊が絵を売っていたの巻 第13話 やっぱり売れていないの巻 第14話 背景を記号化し過ぎたの巻 第15話 晋右衛門が石尊の絵を路上で批評するの巻 ↑ここにおいて、一連のシリーズでほとんど主役ともいえる石尊が初登場する。今回は路上で絵を売るという何とも中途半端な役どころであり、ファンの皆は若干の失望を覚えたという。しかし、石尊の活躍は、もちろんこんなものではなかったのである。 第16話 仕方なく探偵事務所を出た千休の巻 第17話 でも、ばったりと晋右衛門に出会うの巻 第18話 千休、晋右衛門に石尊を紹介されるの巻 第19話 石尊は期待の新人です、の巻 第20話 千休、路上で晋右衛門に難事件の相談をするの巻 ↑ようやく探偵ものらしくなってきた、と作者がほくほくした回である。千休、晋右衛門、石尊といった主役級の面々が勢揃いをし、事件の初発の情報を共有しあう。まさしく、読者はこれから訪れるであろう推理合戦に楽しみを覚えるのである。問題はこの時点で作者は何のトリックも考えていないことであった。やれやれ。 第21話 東京を騒がす那須野妙の巻 第22話 一部では大人気の彼女の巻 第23話 「たまに慈善活動もする」というのはマスコミの弁の巻 第24話 晋右衛門と那須野はその昔、因縁があったりするの巻 第25話 千休、那須野事件について考えるの巻 第26話 晋右衛門、憤りながら事件は「俺が解決する」の巻 第27話 ようやく事務所に帰る晋右衛門の巻 第28話 ギョク・セイが新聞広告を見つけるの巻 第29話 「来週火曜日の夜、盗みにあがります」の巻 第30話 晋右衛門、ニヤリと不気味な笑いをするの巻 ↑そしてついに千休さんシリーズ初のヒロインが登場することになる。「今までは男だからけで暑苦しかったんだ」とはgyoxayの言い分である。これまではギャグ路線であったがゆえにヒロインなど必要としていなかった中での大ヒットであったことに対し、突然のヒロイン登場には往年のファンもさすがに物申す気になったようで、出版社には苦情の電話の嵐であった。「俺の石尊を返せ」、「晋右衛門が女にうつつを抜かすんじゃない」、「もっと無銭飲食をしろ」等々の批判の中、gyoxayは執筆を続けることになる。 第31話 石尊、フラリと事務所にやってくるの巻 第32話 石尊、茶を要求するの巻 第33話 晋右衛門が取り合わないのでギョク・セイが状況を説明するの巻 第34話 「おぬしの入れたお茶はリトル・グレイか?」「いや、アール・グレイ」の巻 第35話 突然、石尊が美少女は守らねばならないと主張するの巻 第36話 「だから、那須野嬢はわしが守る」の巻 第37話 晋右衛門が足を机に投げ出しながら「はっ、美少女?」の巻 第38話 どうやら美少女以外は守らないらしいの巻 第39話 「おぬしらの魔の手から救ってみせる」と言い残す石尊の巻 第40話 警察と連絡を取り出す晋右衛門の巻 ↑とはいえ、ヒロイン那須野妙はこの段階において、皆の言葉にのぼるだけであって描かれてはいない。主要登場人物の皆が皆、口にし始めるこの状況に、読者もまた引き込まれていったようである。「いつ、那須野嬢は登場するのか」といった催促の電話まで鳴る始末であった。ついでにいうと真面目に「紅茶にリトル・グレイはありません」という指摘をした読者もいた。もちろん、それは宇宙人です、って野暮な話だ。 第41話 そういえば那須野はどこに盗みに入るのだ?の巻 第42話 とりあえず市中の動向を探ろうと思うの巻 第43話 そのころ京都から橋爪先生到着の巻 第44話 京都で盗まれたのはルビーの巻 第45話 東京でもヤツは宝石を盗みますの巻 第46話 とりあえず橋爪先生は軍団探偵事務所にやって来たの巻 第47話 赤カブが食いたいの巻 第48話 仕方なく買いに行くギョク・セイの巻 第49話 その間に事件の話を聞けばいいのに、無駄話をする晋右衛門と先生の巻 第50話 「その眼鏡は遠近両用ですか?」の巻 ↑さすがにいつまでも石尊の美少女トークを続けるわけにもいかず、橋爪先生のご登場と相成った。が、しかし。橋爪先生も相変わらずやる気の欠片も感じさせないトークを続けるのである。物語が進まないのは中だるみの証拠であろう。それにしてもあのカチカチさせている遠近両用眼鏡は何だかカッコ悪く見える、と思うのは作者だけだろうか。 第51話 美術館にて絵を鑑賞する男の巻 第52話 「朕は~」とか言ってみるの巻 第53話 とりあえずSPは巻くに決まってるだろの巻 第54話 たどり着いた喫茶店でコーヒーを飲む男の巻 第55話 店が込んできて妙齢の女性の相席になるの巻 第56話 少し話が弾むの巻 第57話 去り際に「そのうち、あなたのところにも盗みに行くわ」の巻 第58話 遅れてたどり着いたSPたちに「朕は身分を明かしていないはずだ」の巻 第59話 その頃、石尊は新入社員の女性に「あなたはBLがお好きですか?」と聞くの巻 第60話 それはセクハラじゃないかと思うの巻 ↑中だるみを解決すべく、ついに天皇が堂々の登場である。ファーストではほとんど出番のなかった彼であるが、ここに来ての連作にコアなファンが狂喜乱舞したのは言うまでもない。そして、天皇と語り合った女性こそ那須野妙であった。ある意味で、本作の転換点となりうる箇所であり、ある種、石尊ファンも満足のいくセクハラ発言も付随したのではないだろうか。 <カウンター> &counter(total)---- ---- **登録タグ &tags() ---- - まじか。 -- gyoxay (2008-01-14 17:42:54) - はやく! --   (2008-01-19 00:53:35) - 思いがけない設定だが、果たしてどうなる? --   (2008-01-21 08:43:27) - これって・・・ 時代はいつ頃・・・? -- (読者A) (2008-01-26 19:31:33) - 山田風太郎的な世界かもしれません。 -- gyoxay (2008-01-27 14:56:06) - 普通の漫画だったら3ページで終わりそうな内容だな。 -- (2008-01-29 18:07:44) - 第一話の元ネタなんか俺以外誰もわからんぞ。 --   (2008-01-29 18:08:30) - 延々と皿洗いを10ページ分とか。 -- gyoxay (2008-01-30 01:10:58) - 元ネタは自分でも懐かし過ぎるんだが。 -- gyoxay (2008-01-30 01:11:32) - おもしろくなりそうじゃねえか。しかしこれは4コママンガか? -- (2008-01-30 22:34:57) - 14話w -- 名無しさん (2008-01-31 00:13:51) - 確かに。14話的な路線でどんどんたのむ。 -- (2008-02-01 00:20:11) - 少なくともセキソンのマンガのアイデアよりはるかにおもしろいな。 --   (2008-02-02 19:01:12) #comment()

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