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  • 虚妄の迷宮 七
    或るゴキブリの辞世の念 私はそもそも生き物の殺生は嫌ひであるが、御勝手のゴキブリとぶ~んと私の血を求め私を襲ふ雌の蚊だけは罪悪感を感じながらも駆除してゐる。 ところが或る初秋の日に御勝手からは少し離れた所にある私の書斎を兼ねた部屋に一匹の多分雄のゴキブリが潜入して来たのであった。水もなければ食料もないので直ぐにそのゴキブリは私の部屋から去るだらうとそのまま放って置いたがそのゴキブリは一向に私の部屋から去らうとせずゐたのであった。そもそも昆虫好きの私にはゴキブリもまた愛すべき昆虫の一種に違ひなく、御勝手にさへゐなければ別段駆除すべきものではないのである。むしろ、私はそのゴキブリをまじまじと凝視しては ――成程、ゴキブリは神の創り給ふた傑作の一つだ。素晴らしい。 等とゴキブリの姿形に見惚れるばかりなのであった。ところがである。 ――何故この...
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