クロスオーバーワールド・バトルロワイアル@ウィキ内検索 / 「春香さん!本物ですよ、本物!」で検索した結果

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  • 春香さん!本物ですよ、本物!
    「え、えっと、これって……?」  気付けばアイドル・天海春香は暗い住宅街に立っていた。  ちらほらと灯る街灯と空に光る満月のおかげで周囲はそれなりに明るい。 「ド、ドッキリ、ですよね……あはは」  周りに人の気配はないが、どこかにはテレビのスタッフが隠れているのだろう。  そう、その筈だ。そうでなくてはおかしい。 「も、もー! 人が悪いドッキリですねぇ! 私だから良いようなものを~」  空笑いを飛ばすも返事はなかった。  仮にもアイドルの放つ台詞でもなかったのだが、ツッコんでくれる者もいない。  痛いばかりの静寂が春香を包む。 「あはは……わあー! い、いつのまにかデイバックを持っていたぞ、私~!  な、中身はなんだろうなあ。え~と……」  何処かにあるであろうカメラを意識してか、大袈裟な動作でデイバックを漁っていく。  ...
  • 【第1回放送まで】
    ...、無常矜持 006 春香さん!本物ですよ、本物! 天海春香、豊臣秀吉 007 うれしやと? 二度(ふたたび)さめて ひとねむり 真田幸村、範馬勇次郎、マルコ 008 寄り添い合い、生きるもの 泉新一 009 始まり 浦上、双海亜美 010 黎明スタートライン 劉鳳、双海真美 011 そこのけそこのけ神が通る 如月千早、アーカード、レオナルド・ウォッチ 012 進むもの 進めぬもの プロデューサー、次元大介 013 広がる世界 後藤、カズマ 014 梶隆臣の考察と出会い 梶隆臣、クラウス・V・ラインヘルツ 015 いつだって男はそんなもの ザップ・レンフロ、園田海未、石川五ェ門 016 警官と大怪盗と ジョン・マクレーン、ルパン三世、プロデューサー 017 雌伏の者達 少佐、徳川家康 ■黎明 No タイトル 登場キャラクター 018 降り注ぐ裁きの光 斑目貘、イーサン・ハント...
  • 消えた標の中で
     それは夢現の最中であった。  銃火でもって世界を鳴らし、剣火でもって世界を照らす。  交錯する数多の想いが、阿鼻叫喚の怨嗟となって世界を揺らす。  誰もが戦い、誰もが死に、誰もが生きていた。  夢半ばで倒れ、夢を成し遂げて倒れ、夢すら忘れて倒れ、夢を捨てて倒れ、夢を想い倒れ、  倒れた事すら気付ずに倒れ、倒れて尚も立ち上がりまた倒れ、  誰もが、誰もが、誰もが、  そこにいた。そこで狂い、もがき、死んでいく。  死んでいく、死んでいく、死んでいく。  狂信者も、戦争信奉者も、市民も、人外も、万物一切の区別もなく。  死んだ、死んでいった。  そして、私も。  暁の中、死を、消滅を自覚する。  ああ、と思う。  いつもこの光景だ。  私が死んだ光景は、いつもこれだ。  幾度も思うのだ。  日の光とはこんなにも美しいものだったとは、と。  私...
  • 歌が繋ぐ物語
    「むぉぉぉぉおおおお、何だあ、これは!! そして何だ、あの光は!!」  天海春香と豊臣秀吉の二人は森林の中でその放送を見ていた。  突然鳴り響いた●Phoneを見てみれば先ほどの老人が画面に映っていて、いきなりの放送が始まった。  空から光が落ちるその光景。  春香は眼を見開き驚愕に声を失っていた。  秀吉などはまずは●Phoneに驚き、空からの光に驚きで、驚きすぎて心臓が足りないほどだ。 『決して逃げだそうとはしないことだ。生還したくば、殺し合うのだ。それが最も賢い選択だ』  驚愕の内に放送は終わりを告げた。  後に残されたのは愕然とする二人の人物のみ。 「あれ、絵が黒になったぞ!? 声も聞こえなくなった! 空からの光と言い、どうなってるのだ一体!?」 「え、ええとですね……」  画面の暗くなった●Phoneを振り回す天下人...
  • 寄り添い合い、生きるもの
    「一体どうなってんだよ、こいつは!」 『新一、落ち着け。無駄に騒ぐんじゃない』 「無理だっつーの! こんなん!」  住宅街の一室にその少年はいた。  寝室のベッドに腰掛けながら、少年は誰かと会話をしていた。  室内に少年以外の姿はない。  ただ一人で、だというのに何処からともなく返事がくる。 『落ち着け。できる筈だ。新一、きみなら』  声に従うように、新一と呼ばれた少年は大きく息を吸う。  左手を胸に置き、吸い込んだ空気を長く長く吐き出す。  それだけの動作で、確かに新一の表情には落ち着きが戻っていた。  寸前までの焦燥が嘘のように、けろっとした顔で座っていた。 『頭は冷えたか?』 「……ああ、ありがとう。ミギー」  孤独な会話は続く。  いや、良く見ると言葉を放つ口はもう一つあった。  こねてる途中のパン生地のように、奇妙に伸...
  • 魔王、本能寺より出ずる
    「これ、すごいな……」 『全くだ。建物全てを模倣するとはな』  泉新一は『東福山市役所』の中で息を飲んでいた。  『東福山市役所』を一通り見て回ったが、その外装から内装まで実物と全く遜色がなかったのだ。  違うの建物がある場所だけ。それ以外は本物と言っても過言ではない。 『どれだけの労力と資金が掛かるか……それだけの権力と富を有しているという事になるのだろうが』 「うへぇ……そんな奴に対抗しなくちゃいけないのかよ」  市役所一つを丸々真似して建築する、など正気の沙汰ではない。  他にも施設はあるが、それも全部同様に模倣されたものなのか。  だとすれば、どれ程の力を有しているのか。  腕っぷしのような単純な力ではなく、社会的な意味での力。  あの老人は、その究極系なのかもしれない。 『対抗する必要はないさ。他の参加者を殺してしまえば―――』 ...
  • 黎明スタートライン
    「だから、これはそう甘い話ではない。先の老人はおそらく本気だ。分かるか?」 「あっはっはー、分かった分かったって! さっきのおじさんが言ってた事はホントーで、今は本当に殺し合いの最中ってことだね!  りょーかいだよ! 劉鳳の兄ちゃん!」  それはオフィス街の一角での出来事だった。  劉鳳は困り果てていた。  原因は目の前の少女。  ロストグラウンドにすら名を響かせている765プロ所属のアイドル・双海真美。  彼女の名はアイドルに疎い劉鳳であっても知っていた。  彼女達が所属するアイドルグループは、ロストグラウンドにも慰安ライブを開催しに来ていた。  無償のライブでありながら全力で踊り、唄う彼女達の姿は、ロストグラウンドの人々ならず本土のテレビすら賑わせていた。  水守がライブを観に行きたがっていたのも記憶に新しい。  しかしながら……今はここまで厄介な存在は他に...
  • そこのけそこのけ神が通る
     如月千早は警察署の中にいた。  デスクが沢山並ぶ部屋の片隅。そこで蹲りながらi-Phon●をじっと見つめる。  そこには彼女も良く知る名前が何人も並んでいた。  天海春香、プロデューサー、双海真美、双海亜美……今の彼女にとっては大切な、大切な仲間であった。  彼女は高まる鼓動を抑えるようにして胸のあたりに手を置いた。  こんな非現実的な事が本当に起こる訳がない。  そう、考えながらも彼女の思考は囚われたようにそこに行き着いていた。  仲間の死。  どんなにポジティブに考えようとしても、駄目だった。  千早の思考はそこに辿り着いてしまう。  息が早まり、視界が歪む。  怖い。  怖かった。  仲間が死んでしまうのではないか、仲間を失ってしまうのではないか。  あの時のように―――優のように。 「いやッ!」  切り裂くような悲鳴が響いた。  i-...
  • 鬼さんこちら
    「うーーん、さっきのは一体……」  暗闇の市街地で首を傾げる少女がいた。  名はセラス・ヴィクトリア。  吸血鬼が始祖の眷属にして、己も有数の力を持つ人外の存在である。 「ヘルシング邸で寝てたはずなのに、気付いたらこんな所だし……あぁー、おーこーらーれーるぅー」  脳裏に浮かぶは額に青筋を立てて静かに怒る、ヘルシング機関の女当主の姿。  数少ない戦力の内、最も大きな戦力がこのザマなのだから怒られるのも致し方ないだろう。  あのロンドンでの一夜を経て成長したつもりであったが、いきなりこんなヘマをやらかしてしまうとは……。 「うぎぃー、何もかもあのおじいちゃんのせいだぁー。こんな事に巻き込んでぇぇええ」  満月が輝く夜空に向かって、ぎりぎりと歯ぎしりをしながら、涙を零す。  その姿だけ見ればただの少女であるが、実際のところそんじょそこらの吸血鬼...
  • Listen to his heart!!
    「……う~~~ん……さっきのって何だったんだろう……」  南ことりは首を傾げて、考えていた。  思考内容は、先程見たものについて。  目を覚ませば真っ暗な部屋にいて、ホラーな仮装をしたおじいちゃんが現れて、気味の悪い男の人が爆笑して、  また気付けばこんな所で座っている。 「夢、なのかなあ? うーーん、じゃあ今もまだ夢の中ってことかな?」  右に左に首を回す。  そこは何とも見覚えのある空間だった。  音ノ木坂学院・アイドル研究部の部室。  まさにそこだ。 「穂乃果ちゃ~~~ん、海未ちゃ~~~ん……」  見覚えのある空間とはいえ、今は夜でしかも無人。  気味の悪い夢の最中であるため、怖さは倍増である。  親友達の名を暗闇に投げるも反応はない。  可愛らしい双眸に見る見るうちに涙が溜まっていく。 「穂乃果ちゅあ~~~~ん...
  • 斑目貘の考察
     市街地の一角にあるさびれた廃ビル。  その一室に、男はいた。  革張りの高級椅子に身を預け、暗闇を睨み続ける。 (殺し合い……バトルロワイアル……)  男は先程の出来事を思い出していた。  気付けば連れてこられていた謎の空間。  突如現れた小柄な老人。老人の語った狂気。  そして、この見知らぬ土地。自分のいる廃ビル……。 (3人の生還者……嘘は、ない……)  まるで冗談のような出来事。  ただ男には分かっていた。  全てが真実だという事が。  i-Phon●を開き、『参加者名簿』を見る。  つらつらと連なった数十の名前。  アイドル、スクールアイドル、大怪盗、歴史上の偉人……知った名前はいくつもあった。  小さく息を吐くと、男はi-Phon●から視線を外し、片手で顔を覆った。 「く、くく……」  指の隙間から、音が漏れ...
  • 参加者名簿
    参加者名簿 【アイドルマスター】 5/5 ○天海春香/○如月千早/○双海真美/○双海亜美/○プロデューサー 【血界戦線】4/4 ○クラウス・V・ラインヘルツ/○レオナルド・ウォッチ/○ザップ・レンフロ/○スティーブン・A・スターフェイズ 【戦国大戦】4/4 ○織田信長/○豊臣秀吉/○徳川家康/○真田幸村 【嘘喰い】3/3 ○斑目貘/○梶隆臣/○マルコ 【寄生獣】3/3 ○泉新一/○後藤/○浦上 【スクライド】3/3 ○カズマ/○劉鳳/○無常矜持 【ヘルシング】3/3 ○アーカード/○セラス・ヴィクトリア/○少佐 【ラブライブ!】3/3 ○高坂穂乃果/○園田海未/○南ことり 【ルパン三世】3/3 ○アルセーヌ・ルパン三世/○次元大介/○石川五ェ門 【範馬刃牙】2/2 ○範馬刃牙/○範馬勇次郎 ...
  • 進むもの 進めぬもの
     薄暗闇の中、一人の男が立ち尽くしていた。  中肉中背、どちらかといえば整った顔立ちに細縁の眼鏡。  数々の少女達を日本でも知らぬ者のいないトップアイドルに育て上げたプロデューサー。  それが、彼であった。 「くそっ、何がどうなってるんだ……!」  彼は焦燥していた。  突然に始まった謎の出来事。  顔も知らぬ何十もの人々で殺し合えと言われた。  生き延びるのは、最後まで生き残った三人だけだと言われた。  狂っている……そうとしか思えない現実が、そこにあった。 「っ、駄目だ。俺がしっかりしなくちゃ……!」  頬を叩き、活を入れる。  自分と共にこの場にいるアイドル達。  天海春香、如月千早、双海真美、双海亜美。  自分の大切なアイドル達だ。  こんな事で傷付けさせる訳にはいかない。  自分が動かなくては。  大人である自分が彼女達を...
  • 降り注ぐ裁きの光
     斑目貘は、会場の外周上を目指して歩いていた。  会場と設定されている空間は、南の海岸線を除き地図を見る限り陸続きとなっている。  爆薬入りの首輪で活動を制限されている訳でもないのだ。  何もなければそのまま歩いて脱出は可能な筈だ。 (ま、そんな上手くいく訳はないだろうけどね)  そんな事は老人も承知の上だろう。  何らかの対策は施している筈。  その対策のレベルによって老人の本気度合いも見えてくれると言える。  中央にそびえる鉄塔に背を向けるように進んでいく。  街灯はともっておらず、懐中電灯をつける事もないが、満月により外は思いのほか明るく行進に問題はなかった。  誰とも遭遇することはなかったが、銃声とおぼしき炸裂音は数回あった。  その度に身体をびくりと震わせつつ、彼なりの早足で進んでいく。  今、斑目貘の手元には拳銃がある。  それはとても強力...
  • いつだって男はそんなもの
     ザップ・レンフロは中央部の鉄塔側で煙草を吹かしていた。  愛用のジッポをパチパチと開け閉めをしながら、満月を眺める。  何十人もの人々が集められた殺し合い。  彼の考える事はただの一点だった。 (はぁぁぁぁぁ、ダッッッリィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!)  休日前の夜。  今頃はヤり部屋であの娘やこの娘とあんなことをやったり、あんなものを打ったりして楽しんでいた筈なのだ。  それがこれ。  何が楽しくて、こんな殺し合いなんてもの参加させられなければならないのだ。  というか、ヘルサレズムロッドでは殺し合いなんてものは日常茶飯事、欠伸もの。  何を今さら仰々しくやらされなければならないのだ。 「あのクソジジィ、次あったら殺す、斬って殺す、焼いて殺す、爆破して殺す、締めて殺す、殴り殺す  殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す...
  • Broken Silence
    ◇ 『決して逃げだそうとはしないことだ。生還したくば、殺し合うのだ。それが最も賢い選択だ』  暁美ほむらは無表情にマモーの放送を聴いていた。  場所は市街地。無常矜持から逃げ続け、辿り着いた地であった。  立ち並ぶビル群により隠れる場所は山ほどにある。  ほむらはビルの一つを適当に選び、そのまた一つの部屋を適当に選んで入っていった。  彼女がビルに立ち寄ったのは休息のためであった。 (まさか最初の戦闘でここまでやられるとはね……)  両腕から電撃を放つサングラスの男。  時間停止からの銃撃を受けて尚も立ち上がり、ただの一撃で魔法少女の肉体を戦闘継続が困難な程に傷付けた相手。 (アルター能力……)  不可思議な時間軸だとは思っていたが、まさかアルター能力というものがここまでの力を有しているとは思わなかった。  凄まじい力...
  • 梶隆臣の考察と出会い
     梶隆臣は、南端の海岸線に一人立っていた。  打ち寄せる波の音と、空から降り注ぐ月光。  状況が状況でなければロマンチックともいえる光景の中、彼は思考していた。  一本だけポツンと生えていた木の陰に隠れて、顎に手を当て、脳髄を稼働させる。 (殺し合い……生還できるのは最後の三人……)  彼は知っている。  人間は何処までも残酷になれる生き物だと。  ある男と出会い、様々な賭けを通して、知った。  だからこそ、今回の場においても考える事を辞めない。  死に怯え、思考を止めた時こそ、本当の意味で死が近付くのだから。 (貘さん……あの行動は……)  斑目貘のとった、あの行動。  貘がこんな殺し合いに乗る筈がない事は、誰よりも梶が知っている。  斑目貘は悪人、善人の極端な括りをするとするならば、間違いなく悪人である。  ギャンブルを通して、数えき...
  • 道を切り開くもの・Ⅰ
     範馬勇次郎は激情を胸に秘めながら、会場を進んでいた。  腑抜けた男との戦いとも呼べぬ戦い。  高揚していた心に冷や水をぶっかけられたようであった。  最初の場。  多種多様な人物。勇次郎をして強者の雰囲気を匂わせる猛者共の集い。  まるで最高の宴が始まる予感を覚えた。  未知なる極上な料理がフルコースで揃えられたようだった。  初めに出てきたのは、日の本一の兵と称される真田幸村。  遭遇時の印象は、かの宮本武蔵と対峙した時と遜色なく、まさに肩書通りといったもの。  だが、いざ闘争となればどうだ。  気のこもらぬ腑抜けた槍と、心の迷走により鈍り切った挙動。  日の本一の兵が聞いて呆れる。  料理に唾を吐きかけられたようであった。 「ケチが、ついちまったな」  期待値が大きい程、失望もまた大きく。  地上最強の男は落胆の表情のままに、歩く。  その...
  • 理想と現実の間で
    ◇  答えの出ない問いを続けている。  ずっと……ずっと。 ◇ 「それでですね、穂乃果ちゃんたら面白いんですよ~」 「ははは、楽しい人だね、ホノカという子は」  暗闇の住宅街を歩く二人がいた。  南ことりとスティーブン・A・スターフェイズ。  片や日本で活躍するスクールアイドルと、片や世界の均衡を守るために戦う秘密結社『ライブラ』の一員。  本来の日常の中でならば邂逅する筈のない二人であったが、彼等は出会った。  この殺し合いという異常なる空間の中で、出会ってしまった。  二人は音ノ木坂学院を後にして、住宅街を探索していた。  ことりの親友である高坂穂乃果と園田海未を探すためだ。  空も白み始めた市街地。だが、二人は今だ物音の一つも聞いていなかった。  唯一、聞いたものといえばマモーが流した放送くらい。  空から...
  • 警官と大怪盗と
    ◇ 「くそっ、何だってんだよ、こいつはぁ!」  今はなきニューヨーク市警の刑事ジョン・マクレーンは夜の市街地を走っていた。  数十分前に聞こえた少女の悲鳴。ジョンは己の正義感に従い、悲鳴のした方角へ向かっていった。  だが、市街地も入り組んでいて、どこがどこやら良く分からない。  悲鳴も遠すぎてどこの通りから聞こえてきたもなのか、判断がつかなかったのだ。  結局ジョンは迷ってしまい、それからずっと市街地を走り続けていることとなる。 「ひさかたぶり休日を潰しておいて、殺し合えだあ、あのサイコ野郎! 俺はジェーンと会う約束があったんだぞ!  てめえのその二日酔い明けみてぇな気持ち悪い面、ぶっとばしやるから覚悟してやがれ、くそが!」  理解不能な状況と、悲鳴をあげた人物が見つからない現状に苛立ちは最高潮に高まっていた。  趣味でもないジョギングに勤...
  • プラグイン/ニュース
    ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //www1.atwiki.jp/guide/pages/266.html#id_542badf7 たとえば、#news(ゲーム)と入力すると以下のように表示されます。 世界を席巻する『イカゲーム』はなぜヒットした? 紐解くカギはゲーム参加者の“人間ドラマ”にあり - auone.jp 横浜流星&佐野勇斗、映画『嘘喰い』デス・ゲームに興じるヤバいやつら - 中日新聞 『カレイジアスペルセウス』(MSX版)がレトロゲーム遊び放題アプリ“PicoPico”に追加。12月15日正午まで体験プレイも可能 - ファミ通.com ゲームの中から出てきたみたい! 粘土...
  • 二つの『鍵』
    「何も、ないですね……」 「うむ」  梶隆臣とクラウス・V・ラインヘルツは暗がりの海岸線を二人で歩いていた。  考察に従って海岸線を歩いていた梶だが、成果は芳しくない。  何も、ない。  向かって右側には延々と草原が、左側には切り立つ崖があるだけ。  木々の一本とて生えてはいない。精々梶が最初にいた地点でみたくらいである。  寄せては打つ波の音が何ともいえぬわびしさを感じさせる。 「すみません、貴重な時間を無駄にしてしまって」 「気にすることはない」  肩を落として溜め息をつく梶。  クラウスの優しい言葉が余計に申し訳なさを駆り立てる。  その表情にわずかの焦燥が見えるだけに猶更だ。  おそらく、クラウスは今すぐにでも人々を助けるために動きたいのだろう。  人はおそらく施設の方角、もしくは中央部に集まる筈だ。  だが、梶を置いてそちらに向かう...
  • 【オープニング】
     世界は、異常に包まれていた。  日本・神奈川で発生した原因不明の隆起現象。  隆起した大地「ロストグラウンド」にて誕生した、それまでの科学技術を越えた現象・アルター能力。  イギリス・ロンドンでは謎の大量失踪事件が発生し、一夜にして300万以上の人々が蒸発。  アメリカ・ニューヨークは一夜の内に世界と隔絶され、人外が蔓延るるつぼと化した。  また日本の各地ではパラサイト事件と称される猟奇殺人が繰り替えされ、人々を恐怖の中に叩き落としていた。。  激動の世界。それまでの常識を逸脱した、異質との邂逅。  これは、そんな世界で起こった一つの事件であった。 『おはよう、諸君』  声が、聞こえた。機械のような、抑揚のない声。  その声が聞こえた時、人々は既にその場へと集められていた。 『何がなにやら、と言った様子だね。何、心配する事はない。皆には少...
  • 銃は口ほどにものを語る
     レオナルド・ウォッチと如月千早は市街地へと戻ろうとしていた。  先の怪物との邂逅の場である市街地には近寄りたくないのが心情だが、そういう訳にもいかなかった。  マモーが行った放送。その中であった空から降り注ぐ光線。  光線は市街地の方角で発生したものであり、レオと千早いる位置からは肉眼でも確認できた。  砲撃には誰かしらに向けて放たれたものとのこと。  つまり、あの砲撃に巻き込まれた誰かがいるのだ。  殺してはいないと、マモーは言っていたが、それでもあれだけの威力の砲撃だ。  無傷ということはないであろう。  千早とレオは相談し、その巻き込まれた誰かを確認することにした。  二人の知り合いである可能性は無きにしも非ず。  あの怪物に出会わないよう、細心の注意を払いながら、二人は行動を開始した。  森林を抜け、薄暗闇の市街地へ。  夜も明けてきたのか、東の空がわずか...
  • 狂走の果てに
    「ど、どうしましょう、どうすれば……」  事の始まりは十数分前。  褐色肌の男性と遭遇してしまった事が、すべての発端であった。  男は出会うやいなや、石川さんを挑発し、あまつさえ抱腹絶倒の大爆笑をしてみせた。  確かに……確かに、だ。  石川さんの恰好は普通とは言えないかもしれない。  袴一着に、腰には刀(木刀だろうか?)。ざっくばらんに伸びた髪は背中まで届いている。  道場などではよく見かけるが、日頃からそんな恰好をしている者はいない。 (でも……何もあそこまで馬鹿にしなくても!)  だからといって、男のとった行動は許容されるものではない。  完全に小馬鹿にし、笑い転げ、嘲った。  結果として、石川さんは刀を抜き、褐色肌の男性もそれに受けてたった。  刀と刀がぶつかり合い響く、小気味のよい音。  挙動は両者ともに早く、薄暗闇という状況であるにし...
  • 愛は太陽じゃない?
     イーサン・ハントはアメリカが誇る最強の特殊工作員である。  IMF-Impossible Mission Forceに所属し、幾度となく世界崩壊の危機を阻止してきた。  彼は今、殺し合いの場にいる。暗い住宅街の中、街灯と月夜の明かりだけを頼りに道を進んでいた。  手中には一丁の拳銃。油断なく構え、周囲に警戒を飛ばしている。 (殺し合い……)  彼は驚愕していた。  まるで気配すら悟られず拉致された事実に。  そして先程の暗闇の中で垣間見た、参加者たちの面々に。  異常であった。  あの常識が崩壊した世界であっても、更に異常な事態。  そう、確実に言い切れた。  世界の裏を見通すIMFは知っているからだ。  例えば、世界を股にかける大怪盗アルセーヌ・ルパン三世。  例えば、一介の刑事でありながら数多のテロリストグループを潰してきた男ジョン・マクレーン。...
  • WE GOTTA POWER
    ◇  暁美ほむらは知っている。  世界は本当はこんなにも異常じゃない事を。 ◇ (全く、おかしなものね。訳の分からない世界にいたかと思えば、こんな所に呼び出されて……)  暁美ほむらは混乱する思考を纏めながら、そこに立っていた。  会場の南端に位置する海岸線。崖に打ち付ける波の音が奏でるハーモニー。  地表を照らす満月を見上げて、溜め息を零す。  i-Phon●にあった『参加者名簿』には鹿目まどかの名前があった。  彼女が守り抜きたい、守り抜かねばならない少女の名。  その名前が名簿にあった時点で彼女の選択するべき道は確定していた。 (まぁ、良いわ……私はまどかを守る、ただそれだけよ)  参加者の殺戮。  殺人に躊躇はあるが、彼女を守るためなら割り切ろう。  魔女を殺すためにではなく、人を殺すために。  喜んでこの...
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  • ルール
    【ルール】 37名の参加者で殺し合いを行い、生き残った3人のみが生還できる。 著しくバランスを崩す武器・道具は没収。それ以外の武器・道具は装備をした状態で開始となる。 武器を持っていない一般人には、主催者側より拳銃が一丁支給される。 基本支給品はiPhon●、数日分の携帯食料、懐中電灯となっています iPhon●内には「参加者名簿」「地図」の二つのアプリが入っています。基本的にはオフラインとなっており、通信連絡はできません。 【メタルール】 参加者は同一の世界にて暮らしている設定です。
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    インスタグラムプラグイン 人気の画像共有サービス、Instagram(インスタグラム)の画像をアットウィキに貼れるプラグインです。 #ig_user(ユーザー名) と記載することで、特定ユーザーのInstagramのフィードを表示することができます。 例)@dogoftheday #ig_user #ig_tags(タグ名) と記載することで、特定タグのInstagramのフィードを表示することができます。 #dogofthedayjp タグ #ig_tag #ig_popular と記載することで、Instagramのpopularフィードを表示することができます。 詳しい使い方は以下のページを参考にしてください! =>http //www1.atwiki.jp/guide/pages/935.html
  • うれしやと? 二度(ふたたび)さめて ひとねむり
     真田幸村は気付ばその場にいた。  手には相棒たる十文字槍。身体や鎧には傷一つない。 「ここは……」  脳裏に蘇る記憶。  既に死城と化した大阪城を後に、徳川の大軍勢へ突撃を敢行した。  狙うは家康が首ただ一つ。三千もの軍勢がただその一点を目指して突貫する。  一陣、二陣、三陣からなる波状攻撃で、兵を削りながらも家康が眼前まで行き着いた。  だが、後詰めの到来により家康の姿は再度群衆へと消える。  それが幸村が武勇の終着点であった。  道端にあった神社にて疲労困憊の身を置いていた所を兵士に発見され、首を差し出した。  身に侵入してくる刃の感触は今でも鮮明に思い出せる。  あれが幻の類であったなど有り得ない。  有り得ないが……今幸村は無傷な姿で立っていた。 「死して尚夢幻の最中、か……」  己の成した事に幸村は一点の悔恨もなかった。  ...
  • 始まり
     浦上は信じて疑わなかった。  人間はそもそも殺し合う生き物だ、と。  本能のままに人間を殺して回る自分こそが正しい在り方なのだ、と。  信じて疑わなかった。  だから、殺す。だから、遊ぶ。  男も女も、老人も子どもも、平等に、等しく。  切り刻み、犯し、遊ぶ。  結果として彼は死刑囚として捕まることとなった。  おかしな話だった。  人間として正しく振舞った筈の自分が捕まり、間違った人間が作った法律なんてものに裁かれ、殺されようとしている。  さも私達は正しいですと物知り顔で語り、自分を殺そうとしている。  何も分かっていない人間どもが、パラサイトすら見抜けない人間どもが、そんな事をしようとする。  ふざけている。  だから、ある事件のごたごたに便乗して監視の目から逃げ出した。  何だかんだで日本の警察は優秀である。逃亡がばれるのも時間の問題だろう。  捕ま...
  • まもって守護拳天!
    「はぁッ……はぁッ……!」  範馬刃牙は明るみが差してきた空を見詰めていた。  人外なるものを追って疾走を続けていたが、その姿は数分と経たずに空の果てへ消えてしまった。  鍛え抜かれた双脚をもって、まるで追随のできぬ相手。  刃牙の胸中に浮かぶのは、ただひたすらの驚嘆であった。 (すげぇ……ッ)  異常なる力の存在は知っていたが、まさかこれ程とは思わなかった。  全力で追いすがり、それでも尚離れていく背中。  相手が乗り物というのなら話は別だ。  だが、生身の人間を相手に追い付けなかったという事は、今の刃牙にとって久しくない経験であった。  能力の差をまざまざと見せつけられたようであった。  鍛錬に鍛錬を積んだこの身体が頼りなく感じてしまう程だ。 「井の中の蛙ってか……」  笑みを浮かべ、人外が駆けていった空と自身の拳とを見比べる。 ...
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