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スポーツタイプ - (2011/06/24 (金) 04:27:09) の編集履歴(バックアップ)



スポーツタイプ

■スペック・価格早見表

メーカー 車種名 定価 実売(最安値) 電池容量 変速方式 航続距離(メーカー公称値)
パナソニック ハリヤ 12万6000円 約10万7千円~ 8.0Ah 外装7段 強37km、標40km、エコ56km
ブリヂストン リアルストリーム 12万8800円 約10万7千円~ 4.0Ah 内装8段 強15km、強+エコ18km、標23km、標+エコ23km
ヤマハ PASブレイス 12万9800円 約11万円~ 4.0Ah 内装8段 強15km、強+エコ18km、標23km、標+エコ23km
ブリヂストン リアルストリームDX 14万9800円 約12万5千円~ 8.1Ah 内装8段 強30km、強+エコ37km、標46km、標+エコ47km
ヤマハ PASブレイスL 14万9800円 約13万8千円~ 8.1Ah 内装8段 強30km、強+エコ37km、標46km、標+エコ47km
パナソニック ジェッター 16万5000円 約13万9千円~ 8.0Ah 外装8段 強36km、標38km、エコ49km
ジャイアント CRS HB 16万8000円 約16万8千円 8.0Ah 外装24段 スポーツ36km、エコ70km(2モード)
パナソニック チタンフラットロードEB 58万5000円~699,000円
(セミオーダー制)
5.0Ah~
10Ah
外装8段 強25km、オート27km、エコ34km(5Ah)
強50km、オート54km、エコ68km(10Ah)
※実売価格は通販最安値価格より。


実用性だけでなく走行性能を重視した車体
アシスト力は【弱め】に設定
電動に完全に頼り切るのではなく、
ある程度自力で漕ぐ楽しさも追求
電動アシスト自転車の中でも、MTBやクロスバイクをベース車にしたタイプ。
自動車やオートバイなら「スポーツタイプ」と言うとハイパワーを連想するが、
電動アシスト自転車の場合は、むしろアシストパワーはママチャリ等の実用車タイプより控え目

また電動アシストの動力部は電装部品が多く、衝撃や砂塵に弱いと言う性質上、
外見がMTB型であっても、岩場や泥沼等の本格的な悪路走行には非対応
舗装路の段差、河川敷の砂利、登山道の軽い未舗装路、程度までが限度となる。

その為、スポーツタイプと呼ばれている電動アシスト自転車は、
自転車本来のジャンルとしては全てシティバイク寄りのクロスバイクに近い特性。
※スポーツタイプの特徴に関しては、「スポーツタイプの長所・短所」を参照。


MTBタイプ

◆ハリヤ《8.0Ah》(パナソニック)

型 番 BE-ENH673
価 格 12万6000円(実売約10万7千円~)
電池容量 8.0Ah(25.2V)リチウム電池
航続距離 強37km、オート40km、エコ56km
重 量 20.9kg
GD値
(26インチ)
3速時GD値:5.89m、60rpm時:21.2km/h
24km/h到達時:ペダル毎分68回転
スプロケ 41×14-28T(外装7段:シマノ MF-TZ07)
リアディレーラー:シマノ Altus RD-M310
サイズ 全長177.5cm、軸間距離112.4cm、全幅57cm
サドル高 81~97cm
適応身長 148cm~
■主要装備
特殊 バックライト搭載スイッチ外装7段(ボスフリー型スプロケ)、グリップシフト(シマノ レボシフト)
電装 LEDスポーツバッテリーライト(本体バッテリー給電)、リア反射板
車体 ワイヤー内蔵ダイヤモンド型アルミフレーム、
コイルスプリング式サスペンションフォーク(Suntour製)
車輪 HE規格26×1.5インチタイヤ(幅40mm、ChengSing製)
アルミリム(AMIGO)、ステンレススポーク、前輪クイックレリーズ(後輪ナット留め)
制動 前後輪:Vブレーキ(シマノ ACERA S65Tシュー)
積載 片足スタンド、ワイヤーロック錠
装備 グローブサスペンションサドル(VERO)

■特徴
▼特徴
スポーツモデルの中でも抜群のコストパフォーマンスを誇る。
高価な変速機やホイールを使わず、安価ながらバッテリーは8.0Ahで実用性が高い。
GD値や坂道でのパワーでは、ブレイスやリアルストリーム一歩譲るが、
24km/h超のアシスト領域外速度域での軽快さと航続距離で優れる。本体の軽量さも売り。
▼外装7段
変速機にグリップシフト+ボスフリー型の外装7段を採用した事で低価格を実現。
シマノ製では最も安価な部類の変速機(ホームセンター等の激安サイクルにも使われる)だが、
シマノらしく低価格でも実用性能は十分なので、何不自由なくスムーズにギアチェンジする。
おかげで4.0Ahのブレイスやリアルストリームと同等の値段で、8.0Ahと2倍の容量を持っている。
その代わり、インター8に比べると1速と8速の変速幅が狭い。後輪ハブもクイックレリーズ非対応。
※参考:「シマノの変速機のグレード構成

▼フレームサイズ
他のスポーツタイプとフレームを比較すると、リアルストリームやブレイスとは殆ど同じ大きさで、
ジェッターやCRS-HBと比べるとややコンパクトなフレーム
サス無し700CクロスバイクタイプのジェッターやCRS-HBに比べると、
サスペンションの分だけフレーム全体が5cmほど高い位置にスライドし、背高ノッポになる。

▼軽量さ
コンパクトなフレームと外装変速で、スポーツタイプの中でも比較的軽量な方に入る。
更に軽量化の余地も大きい。軽量且つ高剛性な高級リジッドフォークに交換し、
サドルやタイヤを軽量タイプに交換するだけでも十分軽量化できる。
高価なパーツを使わなくても18kg台を狙え、「軽量化カスタム」の費用対効果が大きい。
▼平地のアシスト力
アシストは自然な感じの味付け。「踏んでる間、踏んでる分だけ、満遍無くアシストが乗る」傾向がやや強い。
モーターの働きが強く前面に出る感じではないが、アシストが継続的にずっと続いてくれる感じ。
アシストが切れる24km/h以上の速度域に違和感無く繋がるので、平地を走る際の走行フィーリングが良好
▼登坂時のアシスト力
その分、リアスト・ブレイスに比べると最大トルクはやや弱めで大人しい印象。
端的に言うと、「ブレイスでは座ったまま登れた坂が、ハリヤでは立ち漕ぎしないと登れない」場合が出る。
瞬間最大トルクの出方の違いに加え、SPECを搭載していないので低速ギアでのアシストが弱まるのが早い。
▼外装変速の注意点
坂の途中で飛び出しに遭って緊急停止など、止むを得ずトップギアのまま停車した場合に困る事がある。
流石の電動アシストも、坂の途中で7速トップギア発進できる程の力は無く、負荷にモーターが負けるので、
自転車を一旦降りてスタンドを立ててギアチェンジ等を余儀なくされる。
これらはハリヤ固有の問題ではなく、外装変速の構造的な特性による。
▼乗り方の特徴
内装8段に比べると外装変速はアシストオフ時の走行抵抗が僅かに少なく、また車重軽い
電源を切ってもそこそこ走れるので、「平地では電源OFF、発進や坂道等だけ電源を入れて走行」
と言った使い方が、それ程違和感なくできる。
▼ライト
ライトは本体バッテリーから電源供給される。乾電池交換の手間から解放されるので利便性が高い。
25.2V/8Ahバッテリーから電源を確保できるので、光量も電池の持続時間も十分。
一方で、断線故障時にメーカー修理に出す必要があり、自分でアップグレードできないと言う欠点もある。
主要な配線はメインフレームパイプ内に通すので耐久性は高いが、
ハンドル根元のライト本体とコードが繋がる付け根の部分が折れ曲がりやすいので注意。

▼サスペンション
フロントフォークは、最廉価クラスのサスペンションフォーク。リアスト&ブレイスもほぼ同じ物。
フォーク右側のパイプ内にコイルバネ(スプリング)が1本、左側は空洞、という物凄くシンプルな構造。
減衰装置(ダンパー)が入っておらず、厳密には「サスペンション」ではなく「単なるバネ」に過ぎない。
安物のバネサスは漕ぐ力を吸い取ってしまう駆動ロスになり、重量も増えて、デメリットの方が多い。
それでも初心者の間は助かる面もあるが、「段差を肘と手首の脱力だけで吸収し無衝撃にする」動作を、
無意識に体が勝手にやってる」段階まで乗員の技量が上がると、却って邪魔をする不要な装備となる。
◆フロントフォークの動作イメージ動画
ハリヤ&リアスト&ブレイスに使われているフロントフォーク(Suntour NEX4000シリーズ)と、
同等品を搭載した車種(GIANT CROSS3400)のフロントフォークの走行中動作。



◆リアルストリーム《4.0Ah》&DX《8.1Ah》(ブリヂストン)

型 番 RS6L80(リアルストリームDX) RS6L40(リアルストリーム)
価 格 14万9800円(実売約12万5千円~) 12万8800円(実売約10万7千円~)
電池容量 8.1Ah(25.2V)リチウム※定格7.6Ah 4.0Ah(25.2V)リチウム※定格3.8Ah
航続距離 強30km、強+エコ37km
標46km、標+エコ47km
強15km、強+エコ18km
標23km、標+エコ23km
重 量 22.9kg 21.8kg
GD値
(26インチ)
3速時GD値:6.62m、60rpm時:23.8km/h、24km/h到達時:ペダル毎分60.4回転
スプロケ 41×20T×内装8段(シマノInter8:SG-8R31)
サイズ 全長176cm、軸間距離111.5cm、全幅54cm
サドル高 78~96cm
適応身長 146cm~
■主要装備
特殊 アシストレベル★×3内装8段+SPEC8(シフトセンサー検知型)、シマノグリップシフト
電装 0.5WコンパクトLEDランプ(単三乾電池×1本)、リア反射板
車体 ワイヤー内蔵ダイヤモンド型アルミフレーム、可変式ハンドルステム
コイルスプリング式サスペンションフォーク(Suntour NEX4100)
車輪 HE規格26×1.5インチタイヤ(幅38mm、ChengSing製)
アルミリム(ALEXRims AP-18)、ステンレススポーク、前輪クイックレリーズ(後輪ナット留め)
制動 前後輪:Vブレーキ(シマノ ACERA S65Tシュー)
リアストDX前輪:機械式ディスクブレーキ(シマノBR-M416)
積載 片足スタンド、ワイヤーロック錠
装備 ラウンディッシュスポーツサドル(VERO)

■特徴
▼特徴
大手4社(パナソニック、ヤマハ、ブリヂストン、サンヨー)の電動アシスト車の中では最もGD値が大きい
また内装8段+SPEC8で登坂能力が高くパワーに優れるのが特徴。
内装8段は停車中に変速できるので街乗りとも相性が良い。
反面、車重が重く、電池消費が激しくて燃費が悪い(航続距離が短い)のが欠点。
▼GD値
インター8は変速幅が大きい。8速はハリヤの7速の上にもう1速足した様な形。
ハリヤの1速がリアストの3速相当で、その下にもう2速分の超ローギアで超急坂をクリアできる。

▼坂に強い
急坂では、インター8の1速超ローギアと、低速ギアでもアシスト範囲が狭くなり難いSPEC8の恩恵で、
外装7段8段に比べて急坂に強い立ち漕ぎせず座ったまま急坂をクリアできる。
スポーツタイプは全般的にアシスト比は低目の設定なのだが、インター8+SPEC8がそれを補い、
強化アシストタイプとは別の方法論で、高い登坂能力を発揮している。

▼アシスト特性
ヤマハ製動力ユニットは踏み強めのトルクを一定時間は維持しようとする傾向。
最初を少し強めに踏み込めば、1~2秒は強いアシストが続く。更に1速+SPEC8の組み合わせは強力。
特に強モードで発進時に強く踏み込めば、ドンっと強力にトルクが立ち上がる(体重や脚力にもよる)ので、
低速での切り返し等では急発進に少し注意が必要な程。
この内装8段(インター8)が割と高価な分、発進と坂に対してはハリヤジェッターより優秀。

▼街中に強い
外装変速に比べて「停車前には低いギアに落とさなきゃ…」と言う意識配分が要らず、
坂の多い住宅地や、信号停止からの1速発進が多い街中での使い勝手が良い。
発進・停止の多い街中を常時強モードで走ると、信号スタートの度に強いアシストの恩恵を受けられる。
▼電池容量
燃費が悪いリアストは8AhのDXモデルを強く推奨。4.0Ahだと残量が不足しがち。
低速発進のパワーが強い反面、SPECもフル活用して強モード発進を繰り返すと電池消費は激しくなる。
電池残量が1/4以下になる辺りから、バッテリーを守る為にアシスト力が低下するが、
電池容量に余裕があれば、低下の起こらないフルパワーを出せる領域を長時間使えるので、
アシストパワーの最大値は同じでも、大容量の方が実質的にはパワフルとなる場面が多い。
大容量は経年劣化で見かけ上の容量が低下した際にも、マージンとなって性能低下を遅らせてくれる。

▼アシストOFF時の抵抗
電源ON時の発進がパワフルな分、アシストOFFにすると体感的な落差が大きい。
車重も重く、8速時のGD値がハリヤジェッターに比べて高い。
更に内装8段は8速7速等の重いギアの内部抵抗が少し大きいのも合わさるので、
電源OFFだと低速ギアなら普通には漕げるが、8速だと流石に鈍重さを感じる。
ハリヤやジェッターに比べて、電池切れ等で電源OFFで走行した際に重く感じる度合いが高い。
アシストOFF域では8速入れっぱにせず、必要に応じて5~7速も使い、適切なギア比選択が重要。
▼車重の重さ
車重は8Ahで約23kgとママチャリタイプ並に重い。更にインター8ハブで後輪自体が重い。
「アシスト力が低くても車重が軽ければ体感アシストを強く感じられる」のとは反対で、
「車重が重いのを8Ah+SPEC8のパワーで強引に押している」感じになる。
▼乗り方の特徴
上記の変速機や車重やアシスト等の特性から、電源を切って進む事はあまり想定されておらず、
「電源を入れている間のみ高い性能を発揮できる」機種、という傾向が強い。
電池容量を節約する場合は、電源を切って走るよりも、電源ONのままエコモードにし、
モード切替で航続距離の延命を行う方が向いている。
車種 アシストON時 アシストOFF時 乗り方 車種の性格
リアスト
ブレイス
高負荷時でも
パワフル
電源OFFだと
割と重い
常にスイッチON
で走るのが基本
航続距離より
パワー
ハリヤ
ジェッター
高負荷時での
パワーが弱め
電源OFFでも
割と走れる
必要ない時は
電源OFFも可
パワーより
航続距離
▼Vブレーキ
ブレーキはMTBでは一般的なVブレーキを採用。ドライ環境では強力な制動力を持つ。
ただ初期装備のシュー(S65T)はドライ(晴天)用なので雨天時の磨耗が早い。
KOOL STOPSWISS STOP等の高級品なら、高価だが更に高い性能を発揮できる。

▼ディスクブレーキ
8AhのリアルストリームDXでは、上位機種らしく機械式ディスクブレーキを装備。
ディスクブレーキの利点は、Vブレーキに比べて雨天時でも安定した効きを見せてくれる事。
リアストDXの機械式ディスクは安価グレードだが、街乗り程度なら十分。
フロントフォーク自体は4Ah版リアストと同じ物なので、一応、Vブレーキにする事も可能。

▼フレームサイズ
フレームサイズはハリヤとほぼ互角で、同じ前サス付きMTBタイプだけにシルエットも酷似。
ハリヤのステムが角度固定なのに対し、角度調整ステムなのでハンドル位置は若干変えられる。



◆パスブレイス《4.0Ah》&ブレイスL《8.1Ah》(ヤマハ)

型 番 PV26SL(PASブレイスL) PV26S(PASブレイス)
価 格 14万9800円(実売約13万8千円~) 12万9800円(実売約11万円~)
電池容量 8.1Ah(25.2V)リチウム※定格7.6Ah 4.0Ah(25.2V)リチウム※定格3.8Ah
航続距離 強30km、強+エコ37km
標46km、標+エコ47km
強15km、強+エコ18km
標23km、標+エコ23km
重 量 23.5kg※ワイヤー錠300gを含む 22.2kg※ワイヤー錠300gを含む
GD値
(26インチ)
3速時GD値:6.62m、60rpm時:23.8km/h、24km/h到達時:ペダル毎分60.4回転
スプロケ 41×20T×内装8段(シマノInter8:SG-8R31)
サイズ 全長176cm、軸間距離111.5cm、全幅53cm
サドル高 82~100cm
適応身長 157cm~
■主要装備
特殊 アシストレベル★×3、
内装8段+SPEC8(シフトセンサー検知型)、シマノグリップシフト
電装 白色LEDランプ(約800カンデラ、単三×1本)、リア反射板
車体 ワイヤー内蔵ダイヤモンド型アルミフレーム、可変式ハンドルステム
コイルスプリング式サスペンションフォーク(Suntour NEX4100)
車輪 HE規格26×1.5インチタイヤ(幅38mm、ChengSing製)
アルミリム(ALEXRims AP-18)、ステンレススポーク、前輪クイックレリーズ(後輪ナット留め)
制動 前後輪:Vブレーキ(シマノ ACERA S65Tシュー)
ブレイスL前輪:機械式ディスクブレーキ(シマノBR-M416)
積載 片足スタンド、ワイヤーロック錠
装備 スポーティコンフォートサドル(VERO)

■特徴
▼特徴
OEMのブリヂストンのリアルストリームと同じ性能を持つ。
違いは「ボディ色」「サドル」「ライト」「リアブレーキワイヤーの配線」、程度。
カラーバリエーションはブレイスの方が豊富。赤色が加わり、8Ah版でも色数が減らない。
能力に違いは無いので、カラーやロゴの好みや、購入店の販売価格の安さ等で選んでOK。
▼リアブレーキワイヤー配線の違い
リアブレーキのワイヤーの取り回しの違いは一長一短。
リアルストリームは、ダウンチューブのトンネル内を通す。外に露出が少なく見た目スッキリ。
反面、リアブレーキ手前のワイヤーの曲がりがきつくなり、経年劣化で動きが渋くなりやすい。
ブレイスは、トップチューブの下を通す。ワイヤー配線が直線的になるので、動きが鈍くなり難い。
反面、外にワイヤーが露出するので見た目が少し無骨な感じになり、ワイヤー皮膜が傷付く可能性が増える。



クロスバイクタイプ

◆ジェッター《8.0Ah》(パナソニック)

型 番 BE-ENH673
価 格 16万5000円(実売約13万9千円~)
電池容量 8.0Ah(25.2V)リチウム電池
航続距離 強36km、標38km、エコ49km
重 量 19.7kg
GD値
(26インチ)
3速時GD値:5.8m、60rpm時:20.9km/h
24km/h到達時:ペダル毎分68.9回転
スプロケ 41×13-23T(外装8段:シマノ CS-HG50-8)
リアディレーラー:シマノ TIAGRA RD-4500-SS
サイズ 全長183cm、軸間距離113.5cm、全幅57cm
サドル高 80~95.5cm
適応身長 149cm~
■主要装備
特殊 液晶マルチコントロールサイクルメーター、シマノ外装8段(TIAGRA)
電装 LEDスポーツバッテリーライト(本体バッテリー給電)、リア反射板
車体 ワイヤー内蔵ダイヤモンド型アルミフレーム、アルミ製リジッドフロントフォーク(AVI)
車輪 WO規格700×32mmタイヤ(幅32mm、Panaracerパセラ)
シマノコンプリートホイール(WH-T565)、前後輪クイックレリーズ
制動 前後輪:Vブレーキ(シマノ ACERA S65Tシュー)、パワーモジュレーター(SM-PM60)
積載 フロントキャリア、片足スタンド、ワイヤーロック錠
装備 グローブサスペンションサドル(VERO)、ブレーキレバー一体型ベル

■特徴
▼特徴
「ハリヤの700Cサス無しクロスバイク版」または「チタンフラットロードEBのアルミフレーム廉価版」とも言えるタイプ。
ホイール性能の高さから走行抵抗が少なくアシストOFF域でも普通のクロスバイク的に使える」
のが売りで、発進や坂等の必要な時だけアシストしてもらう、と言うスタイル。
ハリヤを更にオンロード寄りにした形で、省エネ平地巡航が得意で航続距離が長い
反面、リアストDX&ブレイスLより、アシスト力は控え目になる。
▼キャラクター
【誤】「ハリヤやブレイスリアストより高価だから、パワーも凄いのかな?」
と思われる事が稀にあるが、電動アシストスポーツ車の場合「スポーツ性が高い=電動に頼らないで済む」なので、
【正】「アシストはむしろ控え目電動以外の車体部分を高性能化
であり、アシスト力はハリヤ等と変わらず、ブレイス達より控え目な位なので勘違いしない様に。
高額な理由は、ホイールだけで2万円するシマノ完組品を使い、国産銘のパナレーサー製パセラをチョイスする等、
コストダウンパーツを使わずに足回りにお金を掛けている為。
この様に、電アシスポーツに初めて接する人からすれば「高価=電動がハイパワー」という想像を抱き易い点から、
ジェッターの「高価=走行抵抗軽減で電動パワーに頼らない」というキャラクターがやや誤解され易いが、
購入前にキャラ付けを正しく理解して、納得した上で購入した人にとっては、満足できる魅力を備えている。
▼ホイール性能
足回りにコストを掛けているのが特徴。シマノのコンプリートホイールWH-T565を使用。
このホイールセットだけで約2万円分。電動アシスト車に使っても十分なだけの剛性と、そこそこの軽量さを持つ。
前後ホイールともクイックレリーズ対応ハブで、ワンタッチで車輪が外せるのは整備性が良く有り難い。

タイヤは国産銘柄のパナレーサー・パセラを履く(ハリヤ・リアスト・ブレイスは台湾チェンシン製の無銘タイヤ)。
ハリヤの幅40mmタイヤと比べてかなり細く、リアスト&ブレイスの38mm幅+インター8ハブよりかなり軽い
この細身大径タイヤによりハリヤやブレイス達より走行抵抗が少なく、アシストOFF域でも軽快に漕げる。
電源OFF時でも、少し荷物を積んだクロスバイク程度で、普通に漕げるだけのポテンシャルはある。

▼乗り心地
完組ホイールはスポーク本数が少なく高い張力を掛けており、漕いだ力がロス無く進む力に変換される。
逆に言えば、スポーツ車に乗り慣れてない人にはやや硬めの乗り心地と感じる事もある。
慣れれば平気になる範囲ではあるが、慣れるまで手首の振動が辛い人は、「スポンジグリップ」や、
エルゴングリップ」等に交換するとかなり緩和される。特にスポンジグリップは費用対効果が高い。
▼アシスト力
アシストは控え目。露骨なパワーで力押しするタイプでは無い。大径ホイールは小径車と逆の性質で、
一旦速度に乗れば惰性走行での減速は少ないが、漕ぎ出しのキビキビ感は失われる。
その為、設定値上はハリヤと大差無いアシスト力の筈だが、出足の体感トルクが細く感じる。
また液晶コントロールメーターのアシスト表示を見ると分かるが、パワーモードでもアシストされるのは、
時速20km/h手前まで。20km/h以降は実質アシスト無しで走っている。
この「法定上は24km/hまでアシストだが、実際は18~20km/hで殆どゼロになる」点は他の車種も同じ。
※詳細は「実際の車体が出しているアシスト比」を参照。
▼液晶マルチメーター
現在速度・バッテリー残量・区間走行距離・積算走行距離・区間平均速度・最高速度等の表示に加え、
瞬間最大電流消費量のゲージ表示によって、現在のアシスト量も把握できるのが有り難い。
フロントフォークにセンサーが付いているが、これは一般的なサイクルコンピュータのセンサーと同じ物。
純粋に計測だけを行い、SPEC3の様に検知した車速をアシストに反映させる事は無い。
生活防水程度の能力はあるので多少の雨に降られても平気だが、完全防水では無いので程々に。

▼航続距離
非電動のクロスバイクに乗っていて辛いのは「発進→20km/hまでの加速が疲れる」「信号ウンザリ」な点。
ジェッターなら発進したらアシストであっという間に20km/hに達するので、後は非電動クロスバイク的に漕げる。
アシスト時間が短くなるスタイルなので、航続距離が自然と長くなるのが隠れた長所でもある。
▼登坂能力
トルクが弱めの設定、SPEC非搭載、外装変速、リアスプロケが23T~13Tとクロスレシオ気味。
低速ギアでないと登れない超急坂は苦手。急坂の途中で8速停車等をすると少々困る状態になる。
▼GD値変更
2009年版ジェッターはGD値がリアスト&ブレイスより高く、電アシ中トップクラスなのが売りだった。
前述の様に、平地での省エネ巡航が得意なキャラ特性とマッチし、独自の魅力を持っていた。
一方で、GD値が大きくなると高速走行は得意になるが、低速時の体感トルクは減る傾向にある。
一番高いから一番パワーがあるだろうと思って買ったのに、体感トルクがママチャリ型半分位しか感じられない」
と、ジェッターのキャラ特性をイマイチ掴み切れないまま購入した客からの困惑の声もあった。
そこで、2010年版以降のジェッターは、フロントスプロケを41T→35Tダウンさせ、
ハリヤとほぼ同じクラスまでGD値を低くする事で、体感トルクを高める手段に出た。
前年度モデルよりもギア比を下げた事で低速時の体感トルクは増したが、
代わりに高速走行では漕ぐ回数が増える事になり、ややジェッターの特性が薄れてしまった。



◆CRS HB《8.0Ah》(ジャイアント)

型 番 GE-700CRS
価 格 16万8000円(実売約16万8千円~)
電池容量 8.0Ah(36.0V)リチウム電池
航続距離 スポーツ36km、エコ70km(2モード)
重 量 23.0kg
GD値
(26インチ)
3速時GD値:9.46m、60rpm時:34.1km/h
24km/h到達時:ペダル毎分42.3回転
スプロケ フロント3段:48/38/28T(シマノACERA)
×リア8段:11-30T(シマノDEORE)
サイズ 全長184.6cm、軸間距離112.8cm、全幅59cm
サドル高 80~95.5cm
適応身長 149cm~
■主要装備
特殊 ライドコントロール液晶パネル、3×8=24段外装変速
フロントハブモーター前輪駆動(回生機能無し、クラッチ機構有り)
電装 LEDスポーツバッテリーライト(本体バッテリー給電)、リア反射板
車体 ワイヤー内蔵ダイヤモンド型アルミフレーム(エンド幅135mm)
アルミ製リジッドフロントフォーク
車輪 WO規格700×35mmタイヤ(幅35mm、シュワルベ エナジャイザー)
仏式チューブ、アルミリム(ALEX G6000)、14番ステンレススポーク(太さ2mm)
制動 前後輪:Vブレーキ(シマノ ACERA BR-M422)、パワーモジュレーター
積載 片足スタンド、ワイヤーロック錠、バッテリー一体型リアキャリア
リアキャリアサイドバッグ(右:バッテリー、左:収納用)
装備 メモリーフォームサドル、ベル

■特徴
▼特徴
ジェッターやブレイス等の他のスポーツモデルとは駆動方式や特性が違うかなり異色の特性。
モーターを前輪駆動にした事で、フロント3段×リア8段の24段ギア搭載が可能になり、
トップギアのGD値9.5mと国内大手メーカーのスポーツモデルの1.5倍近いギア設定を持つ。
反面、前輪駆動化の代償として、登り坂に弱く、アシストはかなり控え目
GD値の高さでアシストOFF域で走る時間が増えるので、航続距離が長い
ジェッター以上に「アシストは補助装置」という傾向を強く推し進めた形となる。
クセは強いが特定性能に秀でている機種と言える。
▼モデル構成
非電動の「CRS」の電動版。電動化に伴いジオメトリ等が変更されている。
なお、英国他の海外では後輪駆動モーターのバージョン「ESCAPE HYBRID」や、
女性向けスタッガードフレーム版「ESCAPE HYBRID W(Woman)」等も存在する

▼前輪モーター
外見はエネループバイクやRX-5U&RX-10Sに搭載される前輪モーターと酷似。
ただし回生充電機構を非搭載で、代わりにクラッチ機構を設けている。
回生充電機能は代償も大きい機能で、発電機構の為にクラッチを搭載できない。
この為アシストOFF域ではリムダイナモ的な走行抵抗が発生するというデメリットがあった。
その点CRS HBは回生搭載なので、アシストOFF域ではクラッチが切れて抵抗が発生しない
ただし、前輪がモーター内蔵で重いので、段差乗り越え時の衝撃は大きくなる。
同じリジッドフォークのジェッターよりも更に、路面の振動が手に伝わり易い。

▼フレームサイズ
国内大手メーカー製と違い、バッテリーを車体中央には搭載せず、リアキャリア横に設置。
後発参入メーカーの動力ユニットに、サンスター技研製前輪or後輪モーターが多いのは、
特殊フレームを必要とせず、既存車種流用のポン付けで電動アシスト車にできるのが理由でもある。
既存のフレームから大きく変更が必要なければ生産ラインを共用してコストを下げられる。
(公式アナウンスでは「リアセンターを短くしてスポーツ車らしい運動性を確保した」という建前)

いわば消極的理由での搭載位置決定ではあるが、サドルシートポストより後方が短くでき、
その分サドルからハンドル間を長く取れるので大柄な人向けサイズにできるメリットもある。
JIS規格で自転車の全長は190cm以内と決められているので、中央バッテリー配置だと、
どうしてもサドル~ハンドル間を短くするしかなく、身長180cm以上の人には厳しくなる。
この為、リアストやブレイスに比べて多少身長が大きい人でもサイズに余裕がある。

▼アシストのタイムラグ
車体中央には、黒いコントロールボックスを設置して、トルク検知&アシスト制御を行う。
このトルク検知システムの設計上、どうしてもアシストにタイムラグが発生する。
更に「誤発進を防ぐ為に敢えてタイミングは遅めに設定」という設計思想(建前)もあり、
ペダルを踏みこんでから、ワンテンポ遅れてトルクが発生する。
踏んでも即レスポンスが来ないのは、体感的アシストが弱くなる原因でもある。

▼ライドコントロールパネル
電源スイッチはジェッターの液晶パネルの様に、ライト操作以外の様々な情報を表示。
車速・区間走行距離・積算走行距離・走行時間・現在時刻・バッテリー残量、等。
ライトはパナソニック製で本体バッテリーから給電される方式なので利便性が高い。
▼擬似SPEC効果
前輪モーターだと、ギアチェンジしても車速とモーター回転数の関係が変わらないので、
SPECと違い「ギアが何速に入ってるか」を判断していない。
この為、「ギアを何速に入れてもアシストが同じ」様に働く。
車体中央モーターのアシストに慣れていると、異色の感覚となる。
▼バッテリー
外見上の大きな特徴となるバッテリーケース。右側が走行用バッテリー搭載位置。
左側は荷物収納のバッグになっていて、更に充電器を積載する事を想定している。
長距離ツーリング等でバッテリーも持ち歩き、目的地で充電が可能になる。
充電器はACアダプタ形状で、キャリアにバッテリーを搭載したまま充電にも対応。

▼GD値
CRS HBの性能上の最大の特徴とも言えるのが、最大9.5mものGD値の大きさ
特に平地ではひと漕ぎ9.5mの恩恵は絶大で、緩い下りなら快適に高速を出せる。
前輪モーターなので、クランクが電動専用パーツでなく、汎用品クランクで交換も簡単。
クランク長は170mm。ハリヤ達の165mmより長く、やや高身長な人向け。

▼坂に弱い
前輪駆動の宿命として、登り坂に致命的に弱いのが欠点。
非乗車時の重量配分でも前輪:後輪=約45:55、乗車静止時で既に前:後=約35:65で、
これが登り坂走行中は、後輪に7割超で、殆どの重量が後輪に集中する。
急勾配ではウィリーする様な力が働き、前輪を地面に押し付ける力が抜けてしまう。
この為、モーター出力が地面に伝わらず、実質仕事してるのは人間が漕いでる後輪ばかりとなる。
「坂でも座ったまま余裕で登れる」のが電動の強みの筈が、坂でも苦戦する羽目になる。
「それじゃあ、車重23kgに大幅増までして搭載した電動の意義は…?」と悩ましい。
坂の多い地域に済む人にとってはやや相性の悪い特性。

▼航続距離
坂には相性が最悪だが、信号停止のやや多い平地との相性は実に良い。
「アシストで加速を一瞬で終わらせ、後はアシストOFF域で高速走行」が最大の持ち味。
アシスト時間が短い上にアシスト力も控え目なので、航続距離が非常に長い。
メーカー規定パターン走行でさえエコモード70kmを誇る。
(逆に考えれば、「航続距離が長い=殆どアシストが仕事してない」とも言える)
この辺はリアストとは対照的で、ジェッターの特性を更に強調した感じ。



◆チタンフラットロードEB《5.0Ah~10.0Ah》(パナソニック)

型 番 BE-ENV43(430mm)~BE-ENV53(530mm)※フレームサイズ毎に6種類
価 格 58万5000円~69万9000円※セミオーダー制
電池容量 10.0Ah(26V)リチウム電池 5.0Ah(26V)リチウム電池
航続距離 強50km、標54km、エコ69km 強25km、標27km、エコ34km
重 量 17.3kg 15.7kg
GD値
(26インチ)
3速時GD値:6.15m、60rpm時:22.1km/h、24km/h到達時:ペダル毎分65回転
スプロケ 41×13-26T(外装8段:シマノ CS-HG50-8)
リアディレーラー:シマノ TIAGRA RD-4500-SS

フレーム 430mm 480mm 530mm
適応身長
(ワイドサドル)
153~168cm 161~176cm 170~185cm
適応身長
(スポーツサドル)
149~164cm 157~172cm 166~181cm
■主要装備
特殊 液晶マルチコントロールサイクルメーター、シマノ外装8段(TIAGRA)
電装 青白色LEDスポーツバッテリーライト(本体バッテリー給電)、リア反射板
車体 ダイヤモンド型チタニウムフレーム(3Dバテッド管ラグフレーム)
カーボン製リジッドフロントフォーク、
車輪 HE規格26×1.25インチタイヤ(幅32mm、Panaracerパセラ)
アルミリム(AlexRims FD16)、前後輪クイックレリーズ
制動 油圧式ディスクブレーキ(DEORE LX、BL-M585レバー)
積載 フロントキャリア&サドルバッグ(オプション)、片足スタンド、ワイヤーロック錠
装備 選択式サドル(スポーツサドルorワイドサドル)、前輪クイックレリーズ
オーナーズネーム刻印フレーム、真鍮製ベル、チタン製泥除け(オプション)

■特徴
▼特徴
『経営者や医者、弁護士などの富裕層や、健康意識やスポーツへの関心が高い団塊世代』
をターゲット層にしたといわれる超高額車。
フレームサイズが選べる事、最小15kg台と超軽量な事が特徴。
▼セミオーダー制
セミオーダーシステムで注文を受けてから約1~2ヵ月かけて製作される。
(フレームに高輝度鏡面仕上げをオーダーすると、40日余分に製作日数が掛かる)
ボディ色は56色(28色+マットor光沢仕上げ)、バッテリーやサドルやロゴデザイン等、
各パーツの仕様を細かくチョイスできる。
量産ではないだけあって、フレームサイズが3種類から選べるのが大きい。
他モデルはコストの制約から160~180cm(実質165~175cm)向けの1サイズしか無く、
身長180cm以上の人にとって数少ない身長適応スポーツタイプとなる。

▼チタンフレーム
その値段の大半を占めているのはチタンフレーム。
加工に高い技術とコストを要し、鏡面磨き仕上げ加工だけでも約10万円掛かる程。
更に軽量なカーボンフォークや油圧ブレーキ等で付加価値を高めている。
それ以外の基本的な動力やコンポ(ティアグラ)等はジェッターと共通の部分が多い。
(逆に考えればチタンフラットロードEBのアルミフレーム廉価版がジェッターとも言える)
▼軽量さ
一番の特徴は最小で15.7kgという超軽量な車体(バッテリー容量やフレームサイズで変化)。
他のスポーツモデルより5kg~8kg近くも軽量になっている。
さすがにこれだけ重量差があると乗車感や体感アシストに差がハッキリと現れる。
車体重量が軽いと低速での旋回性能も上がり、小径車的な漕ぎ出しの軽さが前面に出る感じとなる。