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折り畳みタイプ - (2010/08/25 (水) 10:25:58) の編集履歴(バックアップ)
折り畳みタイプ
20インチ小径車タイプと良く似た外見を持つが、フレーム部に折り畳み機構を持ち、使わない時に小さく畳んで部屋内で保管したり、車のシートやトランクに積んで出先で使う、と言った乗り方が可能になる。
短距離の通勤なら、職場の小さな隙間スペースや家の玄関脇にサッとしまえ、ラッシュ時間帯の狭い道路でも小回りが効き、アシストで坂道や強風にも強いので利便性も高い。
■良くある勘違い
希望【1】:小さく折り畳める位だから、車重も軽い?
- 現実【1】:フレームが真ん中から折れる構造でも走行中に壊れないだけの安全強度を保つ為に、補強の分だけ同サイズの小径車よりも少し重くなる事が多い。
希望【2】:折り畳めるんだから、電車やバスに輪行して旅に出られる?
- 現実【2】:総重量が15kgを越えた辺りから、重すぎて輪行して持ち歩くには適さない様になる。電アシの折り畳み機構は、電車やバスに持ち込む為の物では無く、基本的には車載や省スペース保管が目的の物が多い。
現時点のラインナップでは選択肢が少なく、更に
オフタイム→航続距離は長いが、GD値が低い
エネループSPJ→GD値は高いが、航続距離が短い
YS-11→輪行できる軽さだが、GD値と航続距離が低い
等と、どの車種も何かしら一長一短の弱点を抱えていて「帯に短し襷に長し」状態なのが、折り畳みタイプの難点となる。
「軽量で輪行可能で、航続距離が長くて、大径タイプと互角のGD値を持つ」という都合の良いモデルは存在しないので、おおむね「
可搬性と引き換えに走行性能のパラメーターがどれか1つ犠牲になる」傾向がある。
購入前に各車のメリットとデメリットを把握し、自分の使用用途にあった車種選択を行う必要がある。
※詳細は「
折り畳みタイプの長所・短所」の項目を参照。
オフタイム(パナソニック)5.0Ah
型 番 |
BE-ENW072 |
価 格 |
12万6000円(実売約10万7千円) |
電池容量 |
5.0Ah |
航続距離 |
強23km-標26km-エコ37km |
重 量 |
19.1kg |
サイズ |
適応身長140cm以上、サドル高74~89.5cm 折り畳み時:86×65×38cm |
変速方式 |
前41T÷後[13T-28T]、外装7段(MF-HG37) |
タイヤ |
後輪:20×1.75HE、直径48.2cm、幅47mm 前輪:18×1.75HE、直径44.9cm、幅47mm |
GD値 |
3速:ひと漕ぎ4.78m~1速:2.22m |
速度性能 |
ペダル毎分60回転時 7速:時速17.2km/h~1速:10.2km/h |
ケイデンス |
7速で時速24km/h到達時 ペダル毎分83.7回転 |
■主要装備
【電装】LEDスポーツバッテリーライト(本体バッテリー給電)、リア反射板、
【車体】折り畳み機構(フレーム中央分割)付きアルミフレーム、フラットバーハンドル、
【車輪】セミスリックタイヤ(ChengSing製)、アルミリム、鉄スポーク、
【制動】前輪:サイドプル式キャリパーブレーキ、後輪ローラーブレーキ(InterM)
【積載】片足スタンド、1キー2ロックワイヤー錠、
【装備】グローブサスペンションサドル(VERO)、
■カラー
マットブラウニッシュブラック、マットラズベリー、マットグレーブラウン、マットパープル。
■特徴
- 折り畳み電動アシスト自転車の代表的車種で、前身のWiLLエレクトリックバイクから数えれば長いモデル暦を持つ。前輪は畳んだ時のサイズ縮小の為に18インチ、後輪は走行性能確保の為に20インチと前後異径タイヤを採用している。
- 同じ折り畳みタイプのエネループバイクSPJと比べると、航続距離が長いのが利点。オフタイムは現行モデルで最も長距離移動できる折り畳みタイプとなる。長距離走行に不利で短距離メインの小径車としては十分なバッテリー容量と言える。
- オフタイムは小回りが利く反面、全車種の中でもワースト3級にGD値が低いのが弱点。時速24km/hを出すのには毎分85回転、ハリヤの1.25倍の速さでペダルを忙しく漕ぐ事になる。GD値はハリヤの約80%、マリポーサE.A.やCity-Xの約85%しかない。小径車らしくノンビリと走る場合や、出先で使う場合には問題ない範囲だが、通勤の様に毎日同じ道を時間効率良く移動したい場合には不向きとなる。
- 会社の小さなスペースに保管しておき、ちょっと近所に書類を届ける時などにサッと取り出して、渋滞する車を尻目に坂や一通の多い街中をフットワーク軽く飛び回る様な、機動力優先の使い方に適している。
- リアキャリアのステーを取り付ける為のダボ穴がフレーム側に無いので、キャリアを付けるには工夫が必要(シートポストラックorダボ付きシートクランプ+クイックエンドアダプター等)。仮に取り付けても耐荷重の面で限界が低く、荷物の積載能力に乏しい。毎日重い荷物を載せて買い物をする様な実用チャリには不向き。
- 初代WiLLの頃には16.9kgだった車重も年々電池容量の増加とともに僅かずつ増加し、2010年モデルではついに19.1kgの大台に乗ってしまった。オプションには輪行袋が用意されているが、さすがにここまで重いと電車やバスでの輪行には適さない。若い男性でも担いだまま階段昇降や都市部の広い駅構内を歩き回るのは厳しい。輪行できるのは車載か、徒歩で担ぐ距離が殆ど無い場合に限られる。
- 中央の折り畳み構造部は見るからに頑丈な造りだが、全体のシルエットはシンプルなのでスマートな印象を与える。旧モデルではお洒落なツートンカラー、現在はよりシックで高級感を目指したモノトーンカラーのマット塗装。パナソニックは時期限定カラーを良く出すので、時折ツートンカラーやクリア塗装が復活する事もある。
エネループバイクSPJ(サンヨー)3.1Ah
型 番 |
CY-SPJ220 |
価 格 |
オープン価格(実売約8万円) |
電池容量 |
ニッケル水素3.1Ah |
航続距離 |
強12km-標14km-エコ18km |
重 量 |
18.5kg |
サイズ |
適応身長150cm以上、サドル高76~92cm 折り畳み時:83.5×73×52cm |
変速方式 |
前41T÷後18T×内装3段(SG-3R40) |
タイヤ |
20×1.5HE、直径47.5cm、幅40mm |
GD値 |
3速:ひと漕ぎ5.19m~1速:2.79m |
速度性能 |
ペダル毎分60回転時 3速:時速18.7km/h~1速:10km/h |
ケイデンス |
3速で時速24km/h到達時 ペダル毎分77回転 |
■主要装備
【特殊】回生充電機能(前輪モーター型、左ブレーキ連動回生充電)、
【電装】丸筒型3灯LED、リア反射板、
【車体】折り畳み機構(フレーム中央分割)付きアルミフレーム、折り畳み式フラットバーハンドル、
【車輪】無銘タイヤ(KENDA製)、アルミリム、鉄スポーク、
【制動】前輪:Wピボットキャリパーブレーキ、後輪ローラーブレーキ(InterM)、
【積載】片足スタンド、ワイヤー錠、
【装備】標準サドル、
■カラー
ホワイト、ブラック、レッド。
■特徴
- エネループバイクSPFの小径折り畳みバージョン。特徴は折り畳みタイプの中で最廉価で、GD値とアシスト比率が高い代わりに航続距離の短さと超急坂でのアシストの弱さを持つ。
- 外見はブラックパーツを多用して精悍な感じを演出し、低価格帯のモデルと云えど安っぽく見えない様に上手く工夫されている。シンプルながらスタイリッシュで、まるでコンセプトカーの様な実験車的なデザインにも見える。白黒カラーは若干パトカーやAE86のパンダトレノ風に見えなくも無い。
- 同じ折り畳みタイプのオフタイムと比べると、GD値が高いのが利点。ハムスターの回し車みたいに忙しく足をクルクル回す必要は無く、ゆっくり漕いでも最低限の速度は保てる。タイヤも少し細目のセミスリックタイプなので舗装路での走行に適している。
- 前輪モーターを搭載してるので後輪ハブの負担が少なく、後輪に強化ハブを使わなくてもアシスト比率1:2に出来る。よって、低価格モデルながらパワーモードでは最大アシスト比率1:2なのが売り。平地限定なら、小径車の中ではアシストの強さはトップクラス。
- 反面、前輪モーターの弱点として、急激な登り坂に弱い。登り傾斜で車体が斜め上を向くと、荷重は後輪に集中して前輪が浮く感じになる。特に小径車はホイールベースが短いのでウィリーし易く、前輪モーターの空転を検知すると安全の為にアシストが停止(減少)してしまう。この為、アシスト比率が高い割には、急激な登り坂に対応できない事がある。
- 5Ahのオフタイムと比べると、航続距離が短いのが弱点。また同じ3.1Ah電池を使うママチャリタイプのSPFと比べても航続距離は短い。モーターが前輪直結で変速機を介さない性質上、小径ホイールで大径と同じ速度を出すには、モーター回転数が増えて電力消費が悪化するのか、SPJのバッテリー容量はオフタイムの60%だが、航続距離は約50%しか無い。SPJが回生充電機能を使っても、オフタイムとはバッテリー容量に比例した以上の航続距離の差がある。
- せっかくの回生充電機能も、元々の航続距離が短いので、本来の回生タイプが持つ筈の航続距離が長いと言うアドバンテージに成り得ていない。相対的に24km/h以上や電源OFF時に使い勝手の落ちる「回生充電機能のデメリット」面が目立ってくる。SPJを評価する際には回生機能はあてにせず、折り畳み機能と価格の安さを評価する事になる。
- これらの「GD値は高いが航続距離が非常に短い」「平地でのアシストは強いが、許容量を超えた急坂ではアシストできなくなる事がある」など、長所と短所がハッキリしたかなりクセの強い性質を持つ。万人向けの優等生的な性質を持つオフタイムとはある意味対照的。
- 折り畳み電動アシスト自転車の中では最も低価格なのが最大の売り。航続距離が短いのでメインマシンとして使うには適さない。機動力が欲しい時に価格の安さを活かしてセカンドマシンとして使うのに適している。車載して出先のレジャー施設や宿泊施設周辺の散策や買い物に出かける様な、出番の少ない用途には安価な車種が最適。普段は自宅周辺のゲタ移動用としても気軽に使えて便利。
- オプションにキャリアや前カゴ等の設定は無い。元々折り畳み車ゆえ荷物の積載性には乏しい。これ1台で買い物から通勤から車載から全てをカバーしようとすると無理が出るので、大量の買い物と言った日常生活用にはママチャリタイプを使い、2台体制で各車の得意フィールド毎に使い分けると吉。
- 回生充電機能付きモデルのメリットとデメリットについては「回生充電機能の長所/短所」を参照。
YS-11ハイブリッド(バイク技術研究所)2.5Ah
型 番 |
YS-11H |
価 格 |
11万9700円(実売約11万6千円) |
電池容量 |
2.5Ah |
航続距離 |
※新表示基準未対応 推定:強10km、標32km程 |
重 量 |
12.2kg |
サイズ |
適応身長145cm以上、サドル高50~90cm 折り畳み時:約89×58×28cm |
変速方式 |
{前48T÷後12T(シングルギア) |
タイヤ |
14×1.5HE、直径33.4cm、幅40mm |
GD値 |
シングルギア:ひと漕ぎ4.1m |
速度性能 |
ペダル毎分60回転時 シングルギア:時速14.7km/h |
ケイデンス |
7速で時速24km/h到達時 ペダル毎分98回転 |
■主要装備
【特殊】サンスター技研ユニット(アシスト比率新基準対応3モード、235Wモーター)、半折り畳み機構、
【電装】前後反射板、1灯LEDライト(オプション品、乾電池式)、
【車体】Wトライアングル形状アルミフレーム、折り畳み式バーハンドル、
【車輪】小型セミスリックタイヤ(14インチ)、アルミリム、
【制動】Wピボットキャリパーブレーキ、スポンジグリップ、
【積載】アルミ製片足スタンド、折り畳み式ペダル、
【装備】超細身軽量スポーティサドル、サドルバッグ型キャリングバッグ(オプションの輪行バッグ、使わない時は小さく畳んでサドル部に収納)、
■カラー
フロスティングシルバー(アルマイト仕上げ)、ブラック、
■特徴
- 名前の由来は国産旅客機「YS-11」の元技術者が開発/製造/販売に関わっている為。ジュラルミン地の航空機をイメージさせるアルマイト加工の車体で、ヘッドチューブに輝く飛行機型のエンブレムがYS-11の血筋を主張している。
- ベースとなるYS-11自体は「車重僅か7.3kgの超軽量級折り畳み自転車」が売りで、そのYS-11の電動バージョン。それゆえ電動アシスト自転車では最軽量の12.2kgを達成している。流石にこれだけ軽いと、電動では難しいと言われる電車やバスでの輪行が可能になる。本体も輪行を意識した構造。
- 40秒で変形可能な半折り畳みタイプで、3つの折り畳み形態を使い分けできる。まずハンドルとサドルを下げるだけで車体サイズが半分になり、バッグに入れた状態で下部から車輪が出たまま転がして持ち歩ける。次に、バッグの上からサドルだけを突き出して伸ばし、サドルを取っ手の様に掴んでカートの様に転がして運ぶ事もできる。最後に完全にバッグに収納し、ショルダーバッグとして担いで持ち運べる。
- サンスター技研のパワーユニットは新基準対応の物を使用。ターボモードに切り替えた時のみ新基準1:2対応(ただし新基準対応の比例補助は10km/hではなく7km/hまで)になる。235Wのモーターは決してパワフルなユニットとは言い難いが、何しろ車重が非常に軽いので体感的な発進加速のアシストは十分。下手な非電動の自転車よりも軽いので、電源を切ってアシスト無しでも意外と普通に漕げる。
- ペダル進角に対するレスポンスが鋭敏で、ペダルを踏み込むと即座にアシストが追従するので機敏な動きが可能。車体の軽さと小ささから他の電動アシスト自転車とは一線を画す乗り味で、自転車と言うより電動キックボードに近い人車一体の感覚。スピードは全然出ないが、ウィーンとモーターが唸ってトコトコと走り出す感じは独特の面白さがある。
- 発進はキビキビしているが、何しろ僅か14インチの超小径タイヤな上に、シングルギアなので、当然ながら高速走行には全くもって向いていない。軽量ゆえ漕ぎ出しの加速だけ素早いが、その後すぐに速度が頭打ちになる。実際にみると非常に小さく感じる14インチタイヤだが、ギア比で相殺しているのでGD値は内装3段ママチャリタイプの2速位はある。逆に言えばその位のギア比の許容範囲を超えた走行は不可。
- 輪行可能な性能を持たせる為に、走行性能が犠牲になるのは致し方無い所。高速走行、長距離走行、悪路走行、急な坂等、ハードな走行をするには向かないので、輪行予定先の走行距離や勾配や路面状況等を考えて計画的に運用する必要がある。その分、「駅まで短距離乗って、輪行して電車で移動、駅から目的地まで再び乗って移動」の輪行で距離が稼げる点を活用したい所。
- ホイールベースが短いので、登り坂ではペダルに力を入れすぎてウィリーしてしまわないように注意。また下り坂での前ブレーキ時にも急制動をかけると前につんのめる危険がある。超小径タイプの独特の操作感覚には少し慣れが要る。
- サドルはまるでコンコルドの機体を思わせる形状で黒地に翼に当たる部分に銀の入ったツートンカラー。細くスポーティでスパルタンな形状。この標準サドルではお尻が痛くなりそうと言う人向けにオプションでコンフォートサドルを用意。シートポスト等も体格の大きな人に合わせてロングタイプが用意されている。
- 極小サイズの小径車にありがちな乗員体重(総積載量)制限は85kg。著しくオーバーした場合には「消耗具合、劣化具合が本来の想定と大きく変わる」と注意喚起の表示あり。特に折り畳み車はハンドルに体重を掛けて前後に揺する様な方向の力に弱いので、体重が重い人は坂道での荷重に注意。
YS-33ハイブリッド(バイク技術研究所)2.5Ah
型 番 |
YS-33H |
価 格 |
14万4900円(実売約14万5千円) |
電池容量 |
2.5Ah |
航続距離 |
※新表示基準未対応 推定:強9km、標29km程 |
重 量 |
16.4kg |
サイズ |
適応身長145cm以上、サドル高80~95cm 折り畳み時:約86×69×35cm |
変速方式 |
前48T÷後[13T-23T]、外装7段(CS-HG50-7S) |
タイヤ |
18×1.5HE、直径44.9cm、幅40mm |
GD値 |
7速:ひと漕ぎ4.95m~1速:2.8m |
速度性能 |
ペダル毎分60回転時 7速:時速17.8km/h~1速:10.1km/h |
ケイデンス |
7速で時速24km/h到達時 ペダル毎分80.8回転 |
■主要装備
【特殊】サンスター技研ユニット(アシスト比率新基準対応3モード、235Wモーター)、
【電装】前後反射板、1灯LEDライト(オプション品、乾電池式)、
【車体】折り畳み機構付きWトライアングル形状アルミフレーム、折り畳み式アルミ製バーハンドル、
【車輪】仏式バルブセミスリックタイヤ(18インチ)、アルミリム、前後輪クイックレリーズ、
【制動】前輪:パワーモジュレーター付きVブレーキ、後輪:Vブレーキ、
【積載】アルミ製片足スタンド、サドルバッグ型輪行カバー、折り畳み式ペダル、
【装備】コンフォートクッションサドル、フロントコイルサスペンション、リアエストラマーサスペンション、
■カラー
フロスティングシルバー(アルマイト仕上げ)、
■特徴
- YS-11が『最軽量』に特化したのに対し、YS-33は『走りと乗り心地』を最重視して18インチ級に大型化している。走りの良さに拘るだけあって、非電動バージョンのYS-33スポーツは変速機構にリアスプロケが9Tと超極小歯数の9段変速「カプレオ」を採用している。56Tと超巨大な前スプロケと組み合わせた超ハイギアード構成で、何と700Cロードバイクと同等の高いGD値で快適な走りを売りにしている。
- 電動バージョンであるYS-33ハイブリッドでは、誠に残念ながらカプレオは搭載せず、オーソドックスな外装7段変速が採用されている。非電動のYS-33スポーツはケイデンス70で漕げば時速35km/h(ケイデンス60で時速30km/h)も出るのに対し、YS-33ハイブリッドはケイデンス70では時速21km/h(ケイデンス60で18km/h)と約60%に大幅ダウン。小径電動アシスト自転車としてはごく普通の値にマイルド調整されている。
- YS-33スポーツはハイブリッドより更に4.5kg軽くなり平地ならアシスト無しでも十分軽く漕げて輪行もより楽になる。一方、YS-33ハイブリッドは輪行が重くなって平地速度が大幅に下がる代わりに坂道に強くなる。ちょうど非電動のロードバイクとスポーツタイプの電動アシスト自転車の関係に似ている。平地主体で輪行を重視するならYS-33スポーツ、坂道主体ならYS-33ハイブリッド、どちらか迷う悩ましい設定である。
- YS-11と5kg近くも違うので流石に担いで歩くには厳しい重さ。輪行バッグも割と大きくてかさ張るタイプになる。折り畳み機構はごく普通のフレーム中央を折り畳むタイプ。折り畳んだ際に部品同士がガチャガチャとぶつかって暴れない様に、前輪と後輪を磁石で吸着させて折り畳んだ状態でしっかり固定できる。またクランク下にキャスター(補助輪)があってクランクやモーターが地面にヒットするのを防げる。
- サンスター技研のパワーユニットは新基準対応の物を使用。パナソニックやヤマハ製のユニットに比べれば非力で電池容量が少ないのがネックだが、オフタイム等と比べて車重が軽いので体感的なアシストは十分。車重が軽いと電源を切ってアシスト無しでも意外と普通に漕げるので、坂道と発進加速だけアシストを入れて、平地ではアシストを切って漕ぐ事で航続距離を伸ばし易い。
- フロントにコイルスプリングサスペンションを装備、リアにはエストラマー(樹脂製クッション)のサスペンションを装備したダブルサス機構で振動を軽減して乗り心地を良くしている。ただし、「小径・折り畳みタイプの長所/短所」にもある様に、振動衝撃吸収にはサスよりもタイヤ径の影響が大きく、18インチHEタイヤ+サスの構成は、20インチWOタイヤ+前サスと比べて特別乗り心地が良くなる訳ではない。あくまで「マシ」になる程度の役割。
- 走り優先のスポーツ折り畳みらしく、前後輪ともVブレーキを搭載し制動力を高めてある。フロントには急制動時のブレーキ作動を最適化するモジュレーター付き。
- 本体フレーム表面はYS-11同様にアルマイト仕上げのショックブラスト処理で光沢があり高級感のあるシルバー色が特徴。18インチクラスとしては長いホイールベースがあるのでスポーティな雰囲気。
ルノーアシスト AL-FDB186(Gic)2.5Ah
型 番 |
Assist AL-FDB186 |
価 格 |
14万7000円(実売約10万8千円) |
電池容量 |
2.5Ah |
航続距離 |
※新表示基準未対応 推定:強9kg、標16km程 |
重 量 |
14.5kg |
サイズ |
適応身長145cm以上、サドル高78~98cm 折り畳み時:約730×680×430(mm) |
変速方式 |
前48T÷後[14T-28T]、外装6段(RD-FT30MB) |
タイヤ |
18×1.75HE、直径44.9cm、幅47mm |
GD値 |
6速:ひと漕ぎ4.63m~1速:2.31m |
速度性能 |
ペダル毎分60回転時 6速:時速16.7km/h~1速:8.3km/h |
ケイデンス |
6速で時速24km/h到達時 ペダル毎分86.4回転 |
■主要装備
【特殊】サンスター技研ユニット(アシスト比率旧基準1:1、235Wモーター)、
【車体】折り畳み機構付きループ型アルミフレーム(中国製)、折り畳み型バーハンドル、
■カラー
ミッドナイトブルー、スマートホワイト、グロッシーレッド、
■特徴
- 自動車メーカーの国内販売ライセンスを持つ会社Gic(ジック)が販売元。サンスター技研の動力ユニットを外装変速の折り畳み自転車に搭載し、それに自動車メーカーのブランド名を付けて数年おきに販売している。
- 2006年は「ローバーアシスト」、2008年は「ミニアシスト」、2010年は「ルノーアシスト」を販売。基本構成は概ね同じ。
- アシスト比率が旧基準準拠の最大1:1なので、新基準現行モデルの国産メーカー製と比べると動力性能は低い。また18インチとやや小径のタイヤに、変速機が量販店の廉価な折り畳みに良く使われる外装6段14-28Tと48Tをそのまま組み合わせているので、GD値がかなり低い。その為、スピードを出す目的には向かない。
- ただし、車体重量が14.5kgとかなり軽量なので、体感的には旧基準アシストでも十分なパワー感は得られ、低速で走行する範囲内では、軽快で人車一体感のある乗り味を楽しめる。一方で、大径タイヤのスポーツモデルから乗り換えると、出足は良いが車速が全然伸びないので爽快感に欠けると感じる事も。あくまでゆっくりと街中を流す用途向け。