100620(Sun) 買い物WS 実践報告編

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参加人数: 7名

リードユーザ: 視覚に障がいのある方

テーマ:

「買い物袋」

具体的にということで「買い物袋」に設定しました。ただ、フィールド調査の段階で「こっちの方が問題では・・・」となったら変更してもよい、ということにしました。

結果的には、「袋」ではなく、「掲示板」になりました。

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[ フィールド調査 ]***


  • スーパーやコンビニでは、店員についてもらう
  • 説明してくれる店員のパターンは2つ
  1. 「何がほしいですか?」
  2. 「こんな商品あります」

1.「何がほしいですか?」の場合、
  具体的にニーズを言う必要があるが、どんなものがあるかわからないので限定的になる。できれば全部説明してほしい。例えば、ローソンのとき、「パンがほしいです」と言うと、パンのコーナーまで連れて行ってはくれるが、どんなパンがあるかは説明してはくれない。

2.「こんな商品あります」
  季節物や目玉商品などを親切に説明してくれる店員。


  • 買い物にいくときに、
  (a) 目的をもっている
  (b) ある程度目的を持っており、行ってから決める・変更する
  (c) 無目的


[ アイデア出し ]***


  • 買い物に行く場合、ほとんどの人は(b)のパターン。晴眼者は視覚によって情報を得て、選択をしている。リードユーザは、店員さんに詳しく説明してもらうことで選択をしている。

  • スーパーと商店街の違い
 家で友達と3人で鍋をするため、そのお肉を買いに行く場合、
  スーパー → 自身で選択
  商店街 → 「何人でやるの?」と聞かれ、「3人です」と答えると、「じゃあこのお肉で、こんなもんだな」と情報を提供してくれる


  • スーパーもしくはスーパーの店員に、この商店街のような説明を要求する場合:
  店員が説明 → 負担増


  • スーパーに来るお客さんに、「ある食材を使って、こんな料理を作りました」という情報を提供してもらい、商品一つ一つに対して、使い方を膨らませる。


  ・料理を決めていない人がそれを見て、「あ、これを作ろう」となることで、別の商品も売れることになる

  ・リードユーザの場合、店員がつくことは前提なので、店員も説明しやすくなり、選択の幅が広がる

  ・既存のスーパーは、お客→店、店→お客に情報を提供するが、「こんなの作りました」という表示で、お客→お客の直接的な情報の流れができる。

  ・口コミよりも公共的に、インターネットの口コミよりも地域的にすることで、スーパーを利用する人たちも、自分たちでそのスーパーをより良くできると感じさせる。消費者ではなく、一員としてスーパーに参加する。



[ つくる ]****


  • 大抵、商品が置かれている場所の下にスペースがあるので、ボードのような掲示板を置くことで、そこに付箋のようにペタペタ貼ってもらう。

  • 書くこと自体が負担になり得るので、ポイント還元など、その掲示によって売上げが伸びる場合は何かサービスをすることで、動機付けを行う。

  • 作った料理を写真に収めてもらう
 → 自分の料理を見てもらいたい主夫・主婦などはいいが、おじいちゃん・おばあちゃんたちは難しいのでは?
 → その場でゆっくり書いてもらう。店員としゃべりながらなどできるのでは?


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アバウトですが、こんな感じです。

最近のスーパーはコンビニと変わらない、ということを実感しました。
「良い買い物をした」と感じるのは、目的通りに買い物をしたときよりも、予想外の買い物をしたときではないだろうか。具体的な選択しかできない買い物を目の当たりにしてそう感じました。


終了後、リードユーザからいただいた感想は以下の通り、


叔母ちゃん種族は脱線話が多いから修正するのが大変でしたでしょ。
いたずらな雨に皆でぬれれば怖くない、一人で歩いていれば雨宿りする場所も見つけられないのに。お能観照の後、早速ドーナツを買いましたが、たくさんの種類を説明してもらって(おいしそうだなー) と想って居る間にわすれちゃうんだよね、触って見られるものと目で見て認識できるものと、記憶だけにたよらなければならないのはヤッパリ厳しいですよね。年を取ればなおのこと、いやはやまったく。
最終更新:2010年07月03日 13:13