ダンガンロンパSSまとめwiki内検索 / 「kk4_305-309」で検索した結果

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  • kk4_305-309
     苗木君と、喧嘩した。  喧嘩と呼べるものじゃなかったかもしれない。  一方的に、私が怒鳴り散らしていただけだった。  声を荒げ、机を殴り、睨みつける。  そんな私に対して、始終と苗木君は困ったように黙っていて、それが癪に障って。  手近にあった、イン・ビトロ・ローズ。  インテリアに、と彼がくれた『ガラスの中の薔薇』。  私はそれを掴むと、威嚇するかのように、壁に叩きつけた。 「っ…」  苗木君は抗議の声もあげず、ただ悲しそうに、粉々になったガラスを見つめていた。  出ていけ、と私が言うと、逆らわずに席を立ち、 「…さよなら」  謝罪でも激昂でもなく、別れの言葉を口にした。  彼が去った部屋で、私はひとり、取り残されている。  怒鳴る相手を失って、私は静寂に、取り残されている。  一瞬だけ大...
  • kk4_32
    苗木「これが事件の真相だよ!(キリギリッ)」 苗木「ただいま、きり……響子さん」 霧切「お帰りなさい、なえ……誠君」 苗木「……そろそろ下の名前で呼び合うのにも慣れないとね」 霧切「……そうね。それで、事件の方はどうだったの?」 苗木「うん。響子さんの言った通り、犯人のアリバイを崩す鍵は支配者のTバックだった。    今回も無事に事件を解決できたよ」 霧切「そう、良かったわ。最初はあなた一人に現場を任せるのは心配だったけど、この調子なら大丈夫そうね」 苗木「そんな、響子さんのお陰だよ!」 霧切「いいえ、あなたは立派にやっているわ。私もできるだけ早く現場に戻るから、それまではお願いね」 苗木「響子さん……褒めてくれるの嬉しいけど、それは違うよ! 当分は自分とお腹の中の子のことを一番に考えなきゃ!    ボクも何とか頑張るからさ、現場復帰のこと...
  • kk4_373
    体育の時間、ふとした弾みで足を挫いてしまった私は、自分が連れて行くと言ってきかない苗木君に背負われ、保健室を目指していた。 冷やかしていたクラスメート達には後ほど個別に制裁を加えるとして、当面の問題は―― 「苗木君、その……重くない?」 「な……!そんな訳ないよ!霧切さん一人くらいなら軽いもんだよ。心配しないで」 「そう……」 彼はそう言い、私を安心させるように笑う。 本当はそんな訳ない。 彼より私の方が身長が高いのだし、彼もそんなに体力に自信があるタイプではない。 その証拠に、私を支える腕は痙攣し、足取りも時折ふらついている。 ……それでも、彼が私を落とすことは決してないだろう。 そう信じられるだけの力強さを、その背と両腕に感じていた。 「……苗木君は、いいお父さんになるわね」 彼に負ぶられる子供は、きっと安心してその背に身を任せることが出来るだろう。 ――遠い...
  • kk4_358
    苗「……救助まだかなあ」 霧「落ち着いて、苗木君。   エレベーターの閉じ込め事故における救助までの所用時間は、余程のことでも無い限り1、2時間以内には収まるものよ。   私達が閉じ込められた時間から逆算して、遅くともあと20分ってところね。だから、焦らずに待ちましょう」 苗「そっか、そうだよね。やっぱり霧切さんはいつだって冷静だなぁ……ってなんか顔青いよ? どうしたの?」 霧「……なんでも、ないわ」 苗「どこか悪いとか?」 霧「いえ、本当に……何ともないから。気にしないで」 苗「(そういえば霧切さん、なんだかもじもじしているような……)もしかして、トイレに行きたいの?」 霧「…………(コクッ)」 苗「ど、どうしよう。まだ頑張れるよね?」 霧「……大丈夫、大丈夫よ。これしきの逆境……霧切の名にかけて乗り越えてみせるわ……」 苗(霧切の名、かけちゃうんだ……) ...
  • kk4_318-321
    「苗木君」 ある日の放課後、今日の授業で受けた教科のノートを鞄に詰めている最中、ボクは霧切さんに声をかけられ顔を上げた。 その霧切さんだが、どこか様子がおかしい。 無表情なのはいつもの事だけれど、今日は何故かロボットのようにぎこちなく右手と右足を同時に動かしている。 どうかしたんだろうか? 「この後、何か用事はあるかしら」 「えっと……」 言われてこの後の用事を思い出す。確か今日は…… 「無ければ、この後体育館裏まで来て欲しいのだけれど」 「ええと、ごめん。今日はちょっと――」 「それじゃ、待ってるから」 言うが早いか、霧切さんは競歩の選手も真っ青の超速度歩行で去っていく。 「ええぇ!ちょ、早――待って、霧切さ……も、もういない……?」 慌てて追いかけたボクの目に入ったのは、巻き上がった埃と誰もいない廊下だけだった。 仕方なく呼び出された体育館裏へ向か...
  • kk4_341-343
    「ぱんぱかぱーん!納涼!夏の肝試し大会ぃ~」 「いっえーい!!」 夏も真っ盛りとなったある日、ボク達78期生は肝試しという名目で希望ヶ峰学園に集められていた。 ちなみに発案者は桑田君と江ノ島さん。 ……二人とも、こういうの好きそうだからなぁ。 「さーて、そんじゃちゃっちゃと説明すんぞ。ルールは簡単。二人一組になってこの学園のあちこちに設置されたチェックポイントを廻ってくるだけだ!」 「折り返し地点に鈴が置いてあるから、必ず持ってくることー。あ、ちなみに男女ペアは確定だかんねー」 男女ペアか……誰になるかな? 集まっている女子達に眼をやる。 こう言ったらみっともないけれど、あんまり幽霊とか得意じゃないし、頼りになる人だといいかも。 例えば……大神さん。 いつものように瞑目しながら腕組みしてるけど、唇の端をうっすら吊り上げている。 『ふ……幽霊か、面白い。我も一度手合わ...
  • kk4_405
    朝日奈「だーれだっ!」 苗木「うわっ!?え、えっと…」 朝日奈「ぶぶーっ、時間切れ!正解は朝日奈葵でした!」 苗木(うわ、女の子に目隠しされるの、すごくドキドキするな…) 苗木「…」 霧切「…」 苗木「だ、だーれだ…」 霧切「…あのね、苗木君。手を目で覆っても、声でばれるとは考えなかったのかしら」 苗木「あ、そっか」 霧切(…) ――翌日―― 霧切(…流石に手袋でわかるかしら…でも…) 苗木「……、うわっ?」 霧切「だ、だーれだっ…」(変声ネクタイ使用) 苗木「え、ええー?えっと…あ、舞園さん?」 霧切「……」メリッ 苗木「えっ、あっ!痛い痛い!指が!指がめり込んでる!ぎゃああ…」 霧切「……」メリメリメリ 苗木「あ、わかった!霧切さん、霧切さんでしょ!?…あああ痛い痛いゴメンゴメンナサイ!いやぁああ...
  • kk4_786
    「暑いわね……」 「それなら、手袋を外したら?」 「……苗木君。あなたは暑いからといってパンツを脱ぐの? 脱がないでしょう? つまりは、そういうことよ」 「さっぱりわからないよ、霧切さん」 「アイスを食べたら、少しは涼しくなるかも。苗木君、ここまで言えばわかるわね?」 「素直に買ってきてって言えばいいのに……」 数分後。 「はい、お待たせ」 「ありがとう。二種類買ってきてきたのね。じゃあお礼に、アイスを選ぶ権利をあなたに譲るわ」 「いいの? それじゃあコレ」 「チョコミント――歯磨き粉クラスの味と爽快感が売りのイロモノアイスね」 「それは違うよ! チョコが入っている分、歯磨き粉では得られないほのかな甘みと安らぎがこのアイスにはこめられているんだ!!」 「甘みはわかるけど、安らぎって何」 「食べてみればわかるよハイ!」 「そんなに勢いよく突き付けないで...
  • kk4_608
    苗木「あ、霧切さんおはよう。今日も暑いね」 霧切「…ええ、おはよう。良いもの食べているわね、苗木君」 苗木「ん、これ?」 霧切「宇治金時とは、またベタなチョイスね。あなたらしいけど」ソワソワ 苗木「…食べたいの?」 霧切「! そ、そんな浅ましい目をしていたかしら…」 苗木「食べたいんだね。待ってて、今もう一つ作るから」 霧切「…あ、ありがとう」 霧切「…ん、結構美味しいのね」シャクシャク 苗木「もしかして、食べるの初めて?」 霧切「似たような文化は向こうにもあったけれど…そうね、抹茶アイスに餡子に練乳、なんて、こっちでしか味わえないから」シャクシャク 苗木「そっか」 霧切「…」シャクシャク 苗木「あ、もしかして…あの、そんなに急いで食べると、」 霧切「……!! …~~~っ!!!」キーーーーン 苗木「やっぱり、関連痛のこと知らなかったんだね…えっと、お茶...
  • kk4_280
    霧「『ま、待ってよ霧切さぁん』」 苗「もう…変声機で僕の声を使って遊ぶのやめてったら!」 霧「『もう…変声機で僕の声を使って遊ぶのやめてったらぁ』」 苗「はぁ…こんなことになるなら、もっと別なものをプレゼントしたらよかった」 霧「あら、私はこれでいいわよ。子供向けの玩具かと思ったけれど、結構面白いし、遊べるし」 苗「むしろ僕で遊んでるよね…もう、好きにしてよ」 霧「『霧切さん…僕、ずっと前から霧切さんのこと…』」 苗「ちょっ…!な、なんてこと言ってるのさ!?」 霧「あら、好きにしていいんでしょう?」 苗「僕の声で変なことしないでってば!」 霧「『僕、霧切さんのことを見てると、胸がドキドキして…』」 苗「…霧切さんがそういうことするなら、僕にだって考えがあるよ」 霧「ふふっ…何かしら?喧嘩なら受けて立つわ――」 苗「『わ、私もずっと、苗木君のことが...
  • kk4_834
    苗「霧切さんはこんな服は嫌い?」 霧「私の好き嫌い以前に、私には似合わないと思うわ」 苗「そうかなあ。僕はそうは思わないけど」 霧「自分の身の丈は自分が一番よく知っているわ。私が着るには、少し可愛らしすぎるわよ」 苗「うーん。でも霧切さんならこういうのも……」 霧「……もしかして、からかっているつもりなのかしら?」 苗「なっ!? い、いや、そんなつもりじゃ……」 霧「私を乗せて似合わない服を着させて、笑いものにしようって魂胆なんでしょう?」 苗「……」 霧「いつも私に振り回されている仕返しをしたかったんでしょうけれど……」 苗「……それは違う!」 霧「?」 苗「僕は……からかおうだなんて思ってないよ! 霧切さんが着たら絶対可愛いと思うから言ってるんだって!」 霧「……!」 苗(って、勢いに任せて僕は大声で何を力説してるんだ?) 霧...
  • kk4_621
    苗「霧切さん、昨日のNステ見た?」 霧「…? 見てないわ」 苗「そう……(´・ω・)」 苗「…あ、舞園さん。おはよう」 舞「おはようございます、苗木君。昨日のNステ、見ましたか?」 苗「! 見た見た、びっくりしたよね!」 朝「なに、何の話?」 苗「昨日のNステでさ、ホラ、司会者が……」 朝「あ、それ私も見た! 最初、放送事故かと思ったよ~!」 霧「……」 ――― 霧「…苗木君」 苗「ん?どうしたの?」 霧「昨日の『えぬすて』だけど…実は、私も見たのよ」Re;Action! 苗「ホント!?」 霧「え、ええ……司会者には驚かされたわ」 苗「だよね!まさかあの大御所に、あんなにストレートに『奥さんのこと』聞くなんて」Re;Action! 霧(『奥さんのこと』…つまり、ゲストの誰かが結婚したのね) 霧「そうね…でも、司会者としては新...
  • kk4_817
    霧切「苗木君、あなたに手伝って欲しいことがあるの」 苗木「うん、いいけど。それって、また探偵の仕事?」 霧切「その通りよ。引き受けてくれて助かるわ」 苗木「それで、今度は何をするの?」 霧切「潜入捜査というやつよ。    私が調べている事件の関係者があるパーティーに出席するのだけれど、そこに潜り込むのにあなたもついてきて欲しいの」 苗木「パーティーって、どんなパーティー?」 霧切「議員の主催する、よくあるものよ。まあ、それなりに大規模なものだれけどね」 苗木「それは……なんだか緊張するなあ。ボクなんか思いっきり場違いな気がするんだけど」 霧切「私がついているんだから、心配しないで。……いえ、むしろ自然な潜入を果たすためにはあなたの協力こそ必要なのよ」 苗木「そ、そうなの? ボクなんかで大丈夫かな」 霧切「ええ。不審を買わず会場に紛れ込めるよう、私...
  • kk4_518
    霧「改めて言うけれど。苗木君、あなたは『超高校級の希望』よ」 苗「未だにそう呼ばれるのは慣れないなあ。僕みたいな普通の奴にはなんだか勿体無い肩書きのような……」 霧「まだそんなことを言っているのね……。   でも、既にあなたの姿は電波ジャックに乗せて全世界に発信されている。今やあなたは私達だけじゃない、多くの人の希望なのよ」 苗「そういう言われ方をすると、ますますボクには荷が重いような……」 霧「それだけじゃないわ。あなたの希望は『絶望』達の目にも届いている。   あなたが望むと望まざるとに関わらず、あなたは『絶望』達に最も注意すべき敵とみなされているでしょうね」 苗「そ、そうかな? それはちょっと大袈裟じゃない?」 霧「いいえ。決して大袈裟ではないわ。   あなたは何時、どこで『絶望』に命を狙われるか分からない。そう考えるべきよ」 苗「うっ、あんまり脅かさないでよ……...
  • kk4_628-630
    霧切「…苗木君、何をしているの?」 苗木「パズルゲームだよ。山田君に借りたんだ」 霧「…あまり感心しないわね。学生の本分は勉強よ」 苗「霧切さんはゲームは……、しないよね」 霧「そうね。そんな時間も無いし」 苗「でも、霧切さんは頭の回転が速いから…パズルゲームとかは得意そうなんだけどな」 霧「買いかぶりすぎよ。……その、ぱずるげーむというのは何なのかしら?」 ――――― 霧「なるほど。だいたい操作は覚えたわ」 苗「ちょっと対戦でもやってみる?」 霧「…まあ、一度くらいならいいかもしれないわね」 ――――― 苗「うわあ…思った通り、霧切さんパズル強いね」 霧「……。なんでもないわ、こんなの」 苗「ううん、初心者なのにすごいよ。僕なんか、全然歯も立たなかった」 霧「……」 苗(ちょっと嬉しそうというか、得意げだ…) 不二咲「...
  • kk4_74-75
    ボテギリさん見てたらうずうずしたので自分も書いた。後悔してる。 ボテギリさんから数年後の話。キャラ崩壊、妄想注意。 チビギリ「パパぁー! あそんでー!」 苗木「チビギリは元気だなぁ…だけど、もう寝る時間だからだーめ。」 チビギリ「えーっ!? やだーーーっ、パパとあそぶのー!!」 苗木「困ったな…。ちょっと、ママ」 ママギリ「どうしたの、パパ?」 苗木「チビギリがなかなか眠ろうとしなくてね。」 チビギリ「パパーロンパごっこやろー! オシオキごっこもやるー!」 苗木「ほら、この調子なんだよ。どうにか寝かしつけてくれないかなママ?」 ママギリ「ふふっ。パパったら、相変わらずチビギリには弱いんだから… こらチビギリ。もうねんねの時間でしょ? さあ、ママと一緒にお布団に行きましょ?」 チビギリ「えーまだねむくないもーん。だからパパとあそぶのーっ」 ママギリ「チビ...
  • 3代目スレ SSまとめ
    【希望が峰】ダンガンロンパキャラ萌え総合 【3日目】 SS レス ID タイトル キャラ・傾向 備考 14-17 LCae9Jcb 全員 39-40 Pv3foiXf 山田×セレス 43-44 LCae9Jcb 超高校級の残念 江ノ島 48-50 GpSOrEhs もう幾つ寝ると 全員 98-99 ui3QQDi0 山田×セレス 112-192 BKhxwKFR 【新春ダンガンバトル】 ~前編~ 全員 152-160 LlccmfFB 全員 167-168 EV2brOQU 全員 黒幕交代 206-207 YY6nUhKt 朝日奈、大神、山田 メイド喫茶 209-211 pZCJOkV2 昼食のパン 苗木x戦刃 263,265 1FH++JPa 学園祭の出し物 全員 学園祭ネタ 274 7v7B14MZ 山田、セレス他 263,265の続き 283-288...
  • kk9_25-30
    「んっーー」 腕を突き上げて伸びをする、背中の筋が伸びた。それと同時に少しだけ眠気が覚める。 「どうしたの霧切さん?腕を伸ばしたりして、なんだか眠そうだね」 まだ教室には私達しかいないようで、私の隣に座る苗木君が話しかけてきた。 「寝不足なのよ。――最近どうしても解けない謎があって、ね」 「霧切さんでも解けない謎があるんだ?」 「えぇ、その謎について知れば知るほど謎が深まっていくのよ」 何せ今まで経験したことの無い問題なのだから 「……すごく難しい問題みたいだね。僕で良かったら少しは手伝うよ」 「霧切さんの助手だし、役に立ちたいんだ」 「……助手、ね……。結構よ」 そんな義務感で手伝うなんて、言わないでほしい 「――あなたに手伝ってもらう方が余計にややこしくなるもの」 「そんなー」 「気持ちだけ受け取っておくわ、ありがとう苗木...
  • kk13_300-302
    『誕生日のプレゼント』 学園厨房 私は目の前の黒い物体と睨めっこしていた 「……どうしてうまくできないのかしら」 このままだと間に合わない…… 「おやおやぁ?何やら困っている様子ですねぇ~」 「!?」 振り返った先にいたのはモノクマ その手に何やら紙束を持っている 「普段料理なんてしない子が急にできる訳ないでしょ~」 「……」 「というわけではいこれ」 モノクマが私に紙束を渡してくるので受け取り読む 「これは……レシピ?」 「生徒の必要としてるものを揃えるのも学園長の仕事だからね~」 「……」 「じゃあ僕は帰るけど……決してアレンジしようなんて思わずそのレシピ通りに作る事。じゃあねー」 モノクマが去る それを確認して私はレシピを読み解いていく 「よし……」 そして私は再び厨房へと立った...
  • kk4_534-535
    霧切「苗木君。あなたのワイシャツ、右袖のボタンが取れかかってるわよ。」 苗木「え?あ、本当だ。気付かなかったよ。」 霧切「ふぅ…。仕方ないわね。私が直してあげるわ。ちょうど裁縫セットもあるし。」 苗木「え?別にいいよ。その気持ちだけ受けとっておくよ。それに何で裁縫セットなんて…。」 霧切「早くシャツを脱ぎなさい。苗木君、ここまで言えば分かるわね?」 苗木「はい、お願いします…。」 15分後 苗木「ねえ霧切さん…。やっぱりもういいよ。家で母さんに直してもらうから。」 霧切「黙ってて。気が散るわ。」 苗木「はい…。(針に糸通すだけで15分近く掛かってるんだけど…)」 さらに10分後 霧切「出来たわ。」 苗木「あ、ああ…。ありがとう、霧切さん…。助かった…あ、ボタン取れた。」 霧切「………。ごめんなさい。すぐやり直すわ。」 苗木「え?今から?」...
  • kk4_613-614
    「お待たせしました」 目の前に置かれた広口のガラスの器に、私はほんの少しだけ胸を躍らせる。 勿論、テーブルの向かいに座る彼には、それと知られないように。 偶然通りがかった喫茶店の店先に「かき氷はじめました」と記された看板を見つけたのは苗木君だった。 日本の夏の風物詩であるところのそれは、幼い頃から海外で過ごすことの多かった私にとってあまり馴染みのない食べ物で、 それだけに興味を惹かれるものがあった私は、迷わず一服することを彼に提案したのだ。 鮮やかな青色のシロップに染められた雪山の一角をさくりとスプーンで掬いとり、口に運ぶ。 柑橘系の甘い香りと、サイダーに似た淡い酸味。 軽く目を閉じ、舌の上で氷の粒が溶けていく感触に意識を傾ける。 梅雨が明けてからというもの日に日に暑さが増していることもあり、身体の内から涼やかになる感覚がとても心地良い。 ささやかな幸...
  • kk4_414-415
    霧切(じーーーっ) 苗木「あの……さっきからじっと見てるけど、ボクの顔になにかついてるの?」 霧切「苗木君、今この教室は私たち以外の生徒は帰寮しているわ。」 苗木「? えーっと、うん、まぁ……そうだね?」 霧切「時間は17時3分を過ぎたところ……夕日が出てるわね。」 苗木「あ……ホントだ。綺麗だね。」 霧切「…もうすぐ黄昏時。昼間あれだけ賑やかだったのに、今はグラウンドにいる部活動生の声しか聞こえてこない。」 苗木「うん。あ、今日は野球部が使ってるのか。あそこで怒られてるの桑田クンだよね。」 霧切「はぁ………苗木君のくせに生意気よ。」 苗木「え!?」 霧切「整理して言うわ。今は黄昏時。校舎内は静かで人の気配はない。つまり、今この教室にいるのは私たちだけ。 ここまで言えば分かるわね? 苗木君」 苗木「あの、全然わからな――」 霧切「分かるわね?」 苗木「(そんな潤...
  • kk4_140-143
     霧切「苗木君、問題よ」  苗木「どうしたの?急に」  霧切「『超高校級の探偵』の助手たるもの、謎解きには常に――」  苗木「暇なの?」  霧切「…。うるさいわね、黙って答えなさい」  苗木「暇なんだね」  霧切「1kgの鉄と、1kgの水…重いのはどちらかしら?」  苗木「え?そんなの…水よりも鉄の方が重いに決まってるじゃないか」  霧切「確かに、同じ体積なら鉄の方が重いわね」  苗木「あっ」  霧切「正解は『どちらも同じ』よ。まだまだね、苗木君」  苗木「くっそー…」  苗木「じゃ、僕からも霧切さんに」  霧切「ええ、来なさい。返り討ちにしてあげるから」  >…とは言ったものの、霧切さんは『超高校級の探偵』…  >正攻法な問題じゃ、簡単に答えられちゃうし…  >よし、ここは…!  霧切「問題はまだかしら?」  苗木「…その...
  • kk4_732-733
    霧「…何を食べているの?」 苗「アイスの実だよ。今日は暑いから、さっき購買で買って来たんだ」 霧「…そう」 苗(そういえば霧切さん、いっつもロングコートに手袋なんて身につけて…暑くないのかな) 苗「あの…霧切さん、よかったら一個どう?」 霧「…優しいのね、ありがとう。気持ちだけ頂いておくわ」 苗「食べないの?」 霧「ダイエット中なのよ」 苗「うーん…霧切さんスタイルいいし、ダイエットとか必要ないと思うんだけど」 霧「……」 苗「あっ、えっと、変な意味じゃなくて、その……ゴメン」 霧「ふふっ…何を謝るの? 褒めてくれたんでしょう」 苗「あ、うん…」 霧「でも、油断するとすぐに服なんかのサイズが合わなくなるから…控えているのよ。ゴメンなさい」 苗「一個くらい食べても大丈夫だと思うけど」 霧「そういう油断が命取りになるのよ」 苗「……」アイスノ実...
  • kk4_653-654
    苗木君と喧嘩をした。 喧嘩、と言うよりも、一方的に私が拗ねているだけなのだけれど。 あの苗木君が誰かと口論なんてするはずがない。出来るはずがないのだ。 そう―――悪いのは、私。 ショッピングモールに特設された水着売り場の中をとりあえず徘徊していた時のこと。 私に何が似合うかなんて分からないし、そもそも私に水着なんて似合うのかしら? なんて思っていたけれど。 私だけスクール水着というのもなんだか気が引けてしまうから、こうしてここに来たわけだ。 「ねぇ…やっぱりボク、外で待って……」 「駄目よ。水着、選んでくれるって約束だったでしょう?」 「それは霧切さんが一方的に取り付けたんじゃないか…」 苗木君は優しい。半強制的に水着選びにつき合わせたのに、文句の一つも言わない。 さすがに女性物の水着ばかりが並ぶ場所にいるのは気が引けるらしく、先ほどから俯きがちに...
  • kk4_913-919
     祭りとは人々を日常性から解放する『非日常』の場……なのだそうだ。  道すがら霧切さんに教えてもらったことの受け売りだが、今の彼女を見ているとなんとなく分かる。 「どう、霧切さん。感想は?」 「まだ来たばかりじゃない。感想を求めるには早いと思うけれど」 「あ、ああ……それもそうか」  僕の隣を歩く彼女は、見慣れたシャープなシルエットの洋装の代わりに白地に臙脂色で萩の柄をあしらった浴衣に身を包んでいる。  銀色のロングヘアはフルアップに結われていて、襟から覗く白いうなじがとても眩しい。  黒革の手袋は浴衣に不釣合いといえばその通りかもしれないが、僕にはいいアクセントになっているように思える。  足元から聞こえてくるのは、ブーツの踵の音ではなく白木の下駄が奏でるカランコランという音。  お陰様で今日は彼女との身長差がほんの少し縮まっていて、僕には...
  • 霧切響子個人スレSS その4
    【ダンガンロンパ】霧切響子の正体は???の嫁Part4 レス ID タイトル 備考 32 z7d2yWjm ボテギリさん 74-75 fRwGbSVn チビギリ 106-108 U8DDphgu 「カフェへの誘い文句9パターン」 辛口ナエギリ編 オトメスゴレン参照 140-143 LBrHF1nZ,lbghndxH 謎掛けネタ 280 aMy90UcF 変声機ネタ 305-309 zaW1GOyR インビトロ粉砕 318-321 vRvGrzgO 花言葉ネタ 341-343 Jcds+uWO 肝試しネタ 358 bRVFWAWg エレベーター閉じ込め事故 373 aXsUHchw おんぶネタ 405 OrnCqjPH だーれだ? 413,417-426 9WkRXGGj 苗木君が霧切さんの足をくすぐるだけ※微エロかもしれない 414-415 Nq8ytyx9 ...
  • 霧切響子個人スレSS その1
    【手袋が】霧切響子の正体は俺の嫁 Part1【本体】 レス ID タイトル 備考 51,55 hKEYu8rE とある外国にて 57 OYxX6DKd それなんてToLoveる? 176 2dLtEBBC 酔いギリ 191-192 oF5t3Kov デートネタ 203-205 z9fFEcBF 191-192続き 224-226 05wfwVCf 初デート 231 yaUIsF/z 霧切さんは押しに弱い? 244 yaUIsF/z ある日の霧切さん 250-251 Qv9RJv19 言弾「ロッカールームで見つけた手帳」 256 NDaJv5lS 霧切さんでメイド服ネタ 259-263 oF5t3Kov 探偵ネタ 270 q556kPPq 本編小ネタ 279-281,285 nXBZT0d6 サンタさんって信じる? 297,307 FzmjJaIy 朝、苗木の部...
  • kk6_302
    霧「今日は文化の日よ、苗木君。ここまで言えば分かるわね?」 苗「…ごめん、藪から棒に言われても分かんないよ」 霧「そう…残念だわ」 苗「ていうか、文化の日って具体的に何なの? なんか曖昧でイメージが湧かないんだけど」 霧「『自由と平和を愛し、文化をすすめる』というのが趣旨だそうよ」 苗「やっぱりなんだか抽象的だなあ」 霧「まあ、戦前の明治節が形を変えて今に残ったと考えた方が理解しやすいでしょうけどね。   とにかく今日は『文化芸術に親しむ事で、私達が普段から享受している自由と平和の意味を再確認する』日なのよ」 苗「ふぅん…」 霧「でも、読書だとか、映像ソフトで映画を鑑賞するだとかでは意味がないわ。   そんな休日の過ごし方は今日でなくともいつだってできるんだし。   折角文化の日という題目があるのだから、それにふさわしい過ごし方をしたいものだわ…...
  • kk4_413,417-426
    「苗木君、ゲームをしましょうか」 そんな提案を霧切さんが切り出してきたのは日曜日――ボクらが遅い昼食を終えて、暫く経ってからのことだった。 今、この寄宿舎にいるのは僕と彼女だけ。 他の皆はそれぞれの理由で皆外に出払っている。多分、それが健康な高校生の健康的なあるべき姿だ。 一方の僕らはどうかというと、昨日――つまり土曜日に果たしてきた仕事の疲れをとることに専念していた。 といっても、ボクの部屋でのんべんだらりと時間を潰しているだけなのだが。 電車に乗る→依頼人のもとへ→捜査→解決→依頼人宅を辞す→電車に乗る→帰宅。 半月に一回程の頻度で霧切さんから誘われるそんな日帰り旅行は、すっかりボクの習慣と化していた。 が、彼女との小旅行は往々にして血生臭かったり、キナ臭かったり、背筋がヒヤリとするものだったりするわけで。 おまけに、日帰りゆえのハードスケジュールまで付い...
  • 霧切響子個人スレSS その17
    【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.17】 ※SSにはスーパーダンガンロンパ2のネタバレが含まれている場合があります。  閲覧の際は自己責任の下でよろしくお願いします。  備考欄に「※2ネタバレ」が記載されているものはネタバレが入っています。 レス ID タイトル 備考 51-57 wkWQaiav アフターテイスト(前編) 76-83 wkWQaiav アフターテイスト(中編) 175-178 +tbEQfJl 彼のにおい 291 4T+yZUkK k17_291 1レスSS 301-302,304 bKaNh8Sh 幼児化した苗木を可愛がる霧切さん 306-313 wkWQaiav アフターテイスト(後編) 333 rFDitxc1 k17_333 1レスSS 344 U1+FDyh6 k17_344 1レスSS 394-395 ...
  • kk14_357-360
    「……ぎ、苗木」 誰かに呼ばれた気がして目を開けると、そこには一人の青年が立っていた。 「あ、日向君……」 「おっ、やっと起きたか」 声のボリュームを幾分か抑えて日向君は苦笑いする。 僕を起こすつもりならもっと大きな声で呼びかけるはずなのに、どうしてだろう――? そんな疑問を浮かべていたら右肩に圧し掛かる重み。 ――そうだった、船が到着するまで霧切さんとベンチで一休みしていたんだった。 ~ Shall never surrender ~ 「二人揃って気持ちよさそうに眠っていたからな、大声で起こすのも何だか悪い気がしてな……」 「こっちこそごめん……。何か追加で調達してほしいモノが出てきたのかな?」 「いや、モノっていうよりはヒトって言うのか……?」 「人?」 「あぁ。九頭龍が今度の保護観察で日本に行く前に、腕利きの"...
  • 霧切響子個人スレSS その7
    【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.7】 レス ID タイトル 備考 26-35 BPdVJ+QK サンタギリさん 87-88 EZlZAWD7 「わたしのお父さん」 118-120 OYy6A2xb 仕返しの仕返し 132-134 fbq077rd カラオケ 138,139,141,151,154,156 pDMBrCWF 初日の出 195-200 O7xyFB7g 初詣・前編 205-210 O7xyFB7g 初詣・中編 214-221 O7xyFB7g 初詣・後編 229-230,245-248 W1FZhyLu,q+ucsloR コンセプション ナエギリ編 微エロ? 382 tRlLYYDm 美人局 445-447 fmIHUu/e ナエギリ観光記 470-476 djBo1R9M ナエギリ宿泊記 1/2 445-447続き 485...
  • e_395-398
    ※セリフのみの台本形式です。加えて随所でキャラ崩壊が起きています。 【月曜日の江ノ島さん】 「あら。おはようございます、石丸クン」 「はっはっは!おはよう!いい朝だな、江ノ島クン!」 「そうでしょうか。雲ひとつ無い快晴のようですが」 「……うん?だからこそ、いい朝だと言ったのだが……何か、おかしかっただろうか?」 「まあ、それはともかく……石丸クン。昨日の模試の感触はいかがでしたか?」 「む?ああ。感触としては悪く無かったと思うぞ!おおよそいつも通り、といったところだな!」 「そうですか……もしも満点ではなかったらどうしますか?」 「ふ、不吉なことを言わないでくれたまえ!……そうだ。そういう江ノ島クンの方こそどうだったのかね?」 「計算上、誤答の可能性は0%です」 「うむ、流石だ!聞くまでも無かったようだな!」 「もっとも、途中で解答用...
  • 霧切響子個人スレSS その13
    【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.13】 ※SSにはスーパーダンガンロンパ2のネタバレが含まれている場合があります。  閲覧の際は自己責任の下でよろしくお願いします。  備考欄に「※2ネタバレ」が記載されているものはネタバレが入っています。 レス ID タイトル 備考 40-48 OyIR3RPk 挙動不審な霧切さん 73-74 b5hcK31g 『シ○○ッ○』 前スレ924-930の続き? 78-80 bY0Zlv74 お母さんと呼ぶ 114-119 moZ6dfnX 前スレ924-930の続き 155-156 F7Mk1Wi8 妖艶霧切さん 173-176 YPifsfma なえぎり三題噺「子供ができる」「喧嘩」「鍋」 193-194 YPifsfma 「あるいはただのとばっちり」 199-202 AaGgeQ1r 実家帰省 ...
  • km1_385-391
    「あ……あれ?アタシどうして……?」 【超高校級の写真家】小泉真昼は薄暗いコテージの中、ベッドの上で目を覚ました。 頭を両手で揺さぶられているような何ともいえないモヤモヤが意識を朦朧とさせ、どうにか目線だけを動かして辺りを見回す。 「ここって、アタシのコテージ……?なんで……」 いま自分が置かれている状況を、彼女は理解できないでいた。 トワイライトシンドローム殺人事件―― 先刻、モノクマが提示した新たなコロシアイの動機、とある学園で起きたその凄惨な事件に自分が関わっていると知ったアタシは、日寄子ちゃんとビーチハウスで待ち合わせ相談するはずだった。 「あれ、あれあれあれ?」 でも、実際ビーチハウスに行ったらそこには日寄子ちゃんじゃなくて九頭竜が居て、それから、口論になって、それから。 「あれあれあれあれあれあれ?」 ...
  • 霧切響子個人スレSS その9
    【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.9】 レス ID タイトル 備考 25-30 7PHrQWMZ 寝不足霧切さん 225,233-238 hTcwS907,UOVbmTR/ ゲーマーと遊ぼう! 七海千秋が娘だった場合 243-252 pras1iL0 同窓会 272-276 rfe36ae4 やるときはやる苗木 324-325 ExAjXSuf 濡れる大捜査線 濡れて透ける 346-351 GSqJoVA9 濡れる大捜査線2 505号室を封鎖せよ! 324-325の続き 358-360 IKY2VJhP 雨宿り 383-388 jlaOnuTq 濡れる大捜査線3 346-351の続き 470-477 T6dZLdOi 長所 488-494 cyiyVuN+ 愛のMTB MTB 548-556 ugFgMY4H 濡れる大捜査線4(完) 383-388...
  • kk8_630
    僕と霧切さんが付き合い始めてちょうど3ヶ月 僕らの仲も進展して、最近ようやくお互いを名前で呼べるようになってきた。 自分で言うのも何だが僕達の関係はようやく恋人らしくなってきた。 もっとも周りの人達に言わせればヤキモキさせられるらしい。 今日は僕の方からデートに誘ってみた。 いつもの放課後デートではなく休日に最寄りの駅にお昼に集合って、普通のカップルみたいに。 案の定予定より30分早く着いた僕より先に霧…響子さんがいた。 僕が言うのも何だが早く来すぎじゃないだろうか…… 「お待たせ。き…響子さん」「あら早かったのね……誠君」 「まだ30分も早いよ」「あなたを待たせるハズないじゃない」 「…ごめん僕が遅くなって」「そういう意味じゃないわ」 「ちゃんとしたデートなんて久し振りだから、ちょっと気が急いただけよ。気にしないで」 「響子さん…嬉しい...
  • 舞園さやか
    現行スレ 【ダンガンロンパ】舞園さやかはエスパーアイドル 助手6週目 SS ステージ1 【ダンガンロンパ】舞園さやかはアイドルかわいい【ヒロイン】 レス ID タイトル 備考 24 ecobqWuo 舞園+霧切 36 DfRm127k 苗木×舞園 89-91 G//7CMF5 アイドルとミリタリー 舞園+戦刃 204 rRblO80c 舞園×苗木 386 dbaXWUiR テレポート 471 C3+0ktOc 苗木×舞園 708-709 DbPefRp4 中学時代の鶴の話 ステージ2 【ダンガンロンパ】舞園さやかは真ヒロイン ステージ2【アイドル】 レス ID タイトル 備考 89 PpEe9+rV 舞園+霧切 93-95 C8PnieI4 苗木×舞園 107-109 /rkZ3Zz1 苗木...
  • kk7_205-210
     お賽銭を投げ入れて鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼。 「ねぇ、いくら入れようか?」 「奮発して、五百円くらいかな」  両手を合わせて必死に願う、前列のカップルを見やる。  いちゃいちゃと腕を組み、互いに何を願ったかを語り合って、階段を下りていった。  神聖な場所で、元日から罰当たりな。  思わずその背を思いっきり睨んでしまうと、隣にいた苗木君が苦笑した。 「…あの、気持ちは分かるよ」 「ああいう浮ついた連中は、出入り禁止に出来ないのかしら」  よりにもよって、このタイミングで見せつけてくれる。 「…ちょっと思うんですけど。こういう願い事って、何でもいいんでしょうか」 「まあ、願うだけならいいんじゃないかな。叶うかどうかは分からないけど」 「…ふぅん」 「…あまり不純なのはダメだよ?」 「えへへ」  ああ、此方にもカップルが...
  • 霧切響子個人スレSS その2
    【ダンガンロンパ】霧切響子の正体は俺の嫁Part2 レス ID タイトル 備考 48 nOecuONv 新年・全員 61-62 q7jbqw7h 前スレ919-920・中編 68-73 TbpZ4wsA 前スレ965-966・後編 78-80 8lEYS2Sp 幼児退行 121 yyEDDkCA 浮気談義 195 dEssGC+t キャンプネタ 214 joVGE21q 226-230 a4kyvqMh 混浴ネタ 259-267,286-300 DKmh/sR9,jx1yxKL2 火傷 311-314 wTFyVGDQ 僕の好きな人は(前編) 苗霧ラブシリアス? 327-328,330 HaX/rmV+ 61-62・後編 349-358 1cz8epR3 飲酒ネタ 372-377 riBZuSGW 猫霧さん 422-427 N8R1BbaE...
  • 355-361
    苗「霧切さん、あぶないっ!!」 霧「えっ…?」 バリン、じゅぅうううう 苗「っ、ぐあぁあああっ…」 朝「苗木!」 十「くそっ…今の奴、どっちに逃げた?」 葉「止めるベ、十神っち!追っても何の意味もないって!」 腐「こ、これ、投げられたの、薬瓶…?酷い匂い…」 朝「苗木、傷見せて!」 「っ…!」「うわ…」「ひっ…」「……」 腐「火傷みたく、た、ただれてる…あぁ、無理…」 霧(私が油断しなければ、こんなことには…) 朝「苗木、気絶しちゃった…」 十「…どうするんだ、これから」 葉「背負って病院まで行くに決まってるベ!」 腐「どこにあるのかも分からないのに?着いても、まともに機能していないかも…」 朝「そ、それでも行くしかないよ!見捨てられないもん!」 十「…まあ、異論はないな」 霧「…私が最初に...
  • 霧切響子個人スレSS その8
    【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.8】 レス ID タイトル 備考 43-44 iJvj8Nzv 50 gMcFwrSL 大人ナエギリ キスの意味編 ※微エロ注意 75-80 o3fkd0kO Beauty of Destiny 大人ナエギリ ペルソナ4とのクロス作品 85-90 fYeX7wp4 明日はホワイトデー 大人ナエギリ 142-143 ItdBKXAj 崩壊後の時間軸 317-320 5cCwXhid 霧切さんの正体-出題編 332-338 BkUi/dbb 膝枕 345-348 62ixCj0W 霧切さんの正体-解答編 317-320の続き 411-415 JXQZPFd9 大人ナエギリ 続・キスの意味編 ※微エロ注意 508 JtQUMTqI 人類史上最大の???事件 569-572 EvtNp1Df 特命係長 ただのまこと 75...
  • 4_352-358,362-365,369-377
     雪が解け始めた、二月の中旬。  日課の筋トレにひと段落を入れて時計に目をやると、時計の針は既に零時を越えていた。 「もうすぐバレンタイン…か」  某傭兵部隊にいた頃は、そんな甘ったるい乙女記念日など、気にも留めていなかった。  日付など、時間の単位の一つに過ぎず、そこに付随するイベントや祭事は、生きていくことに無関係、不必要だったから。 「なにさ、お姉ちゃん」  盾子がキョトンとした目で私を見た。 「年がら年中筋トレとか殺し合いとかやってた残姉ちゃんに、渡す宛てなんかあるの?」  馬鹿にするでもなく、心底疑問そうな口ぶりで、彼女は尋ねる。  早くもチョコ作りに飽きたのか、興味なさそうに振りかえり、ケータイで作り方を確認しながら、片手間で器用にチョコの生地を作っていく。  どうも今日から作りはじめなければいけないほどに、渡す相手を作...
  • kk15_32-37
     ― ― ― ― ― 「はい、えーと、ただ今担当の者に繋ぐので…」 「苗木、それ終わったら昼休憩、行こ?」  朝日奈さんに了解のサインを送り、内線を繋いで受話器を置く。  ちょうど区切ったかのように、コール音がひっきりなしに響いていた部署内に、ようやく平穏が訪れる。  朝日奈さんに頭を下げられ、僕は現在彼女の部署に助っ人として臨時配属されていた。  食糧配給の輸送でトラブルがあったらしく、今週の分の食料がまるまる届かない地域が出てしまったらしい。  誤情報の発見が早かったため、今日の午後には無事届くことになっている。  それでも午前のほとんどは、ひっきりなしにかかってくる苦情の電話の対応に追われてしまった。  思いっきり伸びをすると、背骨が景気よくポキポキと鳴る。  ずっと電話口に頭を下げ続けていたせいで、上半身が悲鳴を上げていた。 「い...
  • kk9_346-351
    ――――― 「先にシャワー浴びてきなよ」 「私より先に苗木君が入るべきよ。さっきも言ったでしょう? 私はそんなにヤワじゃないの」 憮然とした表情で僕を睨む霧切さん。 あれからブティックホテルの部屋を取り、どちらが先に入浴するかで議論は平行線を辿り時間だけが過ぎていく。 このままズルズルと結論を引き延ばせば延ばすほど、二人とも風邪を引くリスクが上がることがわかっているから余計にもどかしい。 「だったら公正にじゃんけんで決めようか?」 「じゃんけん? するだけ無駄よ」 「なんでさ。勝負はやってみないとわからないよ?」 「バカ正直な苗木君の思考なんて私には手にとるようにわかるの。ここまで言えばわかるわね、苗木君?」 「……わかったよ。僕が先に入る」 「殊勝な心掛けね」 渋々ながら浴室の方に向かう僕。 クローゼットの方からバスタオルだけを持って入る...
  • kk9_383-388
    事件現場と化したホテルの部屋は、たちまち探偵助手である僕のテスト会場になった。 警察がこの部屋に押し寄せてくる前にハウダニット、"どうやって犯行が起きたのか"を僕に推理してもらうことになった。 しかし、何から調べればいいんだろう――? → 被害者を観察してみる   部屋の様子を調べてみる まずは大の字に倒れている男の人、名前がわからないので"被害者A"の体をよく見てみることにする。 顔や体中が痣だらけで、気絶に至った一撃がどれなのか正直判別できない。 それにステテコ一丁だけというのも何か引っかかる。 この人がホテルに入った時の衣服が見つからないのも、この部屋を選んだってわけじゃないのかな? 「ん? これは……」 そんな被害者のすぐ近くに凶器のドスが転がっている。 けれど血液の付着もなく、刃こぼれし...
  • ms2_505-509
    数瞬の静寂と、血の気の引いた顔。 あ、怒鳴るな、と、私は先見した。 「苗木君の、馬鹿っ!!!」 彼女をよく知っている人間であれば、誰もが予想し得なかっただろう科白。 吐き捨てて、舞園さんは食堂を飛び出した。 周囲の生徒は唖然とし、その目線はただ一人の少年に注がれている。 机に目を落とし、見るからに沈んでいる『超高校級の幸運』へと。 当人たちは関係を否定するも、校内でもオシドリ夫婦と名高い二人。 そんな彼らが、どんな経緯を以て仲を違うこととなったのか。 超高校級の謎。 この霧切響子、別名『超高校級の探偵』としては、紐解かないわけにはいかない。 別に『最近暇だったからちょっと突っついてみよう』とかいう不純な動機では、決してない。 それに私自身、この事件に少し関係してしまっているのだ。 罪悪感とまではいかないけれど...
  • 希望ヶ峰4日目
    【希望ヶ峰】ダンガンロンパキャラ萌え総合【4日目】 SS レス ID タイトル キャラ・傾向 備考 4-5 iarCAN1A モノクマの台本 誤植編 江ノ島+戦刃 ギャグ漫画日和ネタ 82-88 0SM+pD+5 全員 バレンタインネタ 275-279 aJwvgPeX 『女のロマン』 女子組 352-358,362-365,369-377 K4cr36RM 石丸×戦刃 バレンタイン 392-401,403-407 WtzD0Hx8 苗木×江ノ島 バレンタイン 402 Z4mns1z9 男子組 バレンタイン 429-431,432-434,436 UN6LXGjG 女子組 463 5OktPmyX 目玉焼き議論 490,509 PDnXj/Pf,kY2pgq/c 希望ヶ峰学園を語るスレ 2chネタ 504-505,511,514 jQ5h2J5W,+uvdJNFd,...
  • kk8_332-338
     がたん、ごとん。  日付も変わろうかという時刻のローカル線に、乗客は驚くほど少なかった。  広い車内に僕ともう一人だけの、ただ二人きり。  他に人影を探そうとすれば、スライドドアを開けて隣の車両へ行かなければならない。  そして、周囲に響き渡るのは電車の走行音のみ。  こんな時間まで外を出歩くなんて生活とはとんと無縁だった僕からすれば、それは極めて奇異な光景である。  物珍しいものを目にすれば、まぁ大抵の人は、大なり小なりそこに何がしかの感慨を覚えるものだと思う。  無論、平凡中の平凡を自認する僕も例外ではない。  ――本来なら。  視覚が捉えた眼前の光景を『奇異なもの』として認識することはできる。  だが、その後が続かない。  思考が『ああ、なんだかおかしな感じだな』というところで止まってしまう。  目下のところ、僕にはそんなことに思いを巡らせ...
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