ダンガンロンパSSまとめwiki内検索 / 「kk4_608」で検索した結果

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  • kk4_608
    苗木「あ、霧切さんおはよう。今日も暑いね」 霧切「…ええ、おはよう。良いもの食べているわね、苗木君」 苗木「ん、これ?」 霧切「宇治金時とは、またベタなチョイスね。あなたらしいけど」ソワソワ 苗木「…食べたいの?」 霧切「! そ、そんな浅ましい目をしていたかしら…」 苗木「食べたいんだね。待ってて、今もう一つ作るから」 霧切「…あ、ありがとう」 霧切「…ん、結構美味しいのね」シャクシャク 苗木「もしかして、食べるの初めて?」 霧切「似たような文化は向こうにもあったけれど…そうね、抹茶アイスに餡子に練乳、なんて、こっちでしか味わえないから」シャクシャク 苗木「そっか」 霧切「…」シャクシャク 苗木「あ、もしかして…あの、そんなに急いで食べると、」 霧切「……!! …~~~っ!!!」キーーーーン 苗木「やっぱり、関連痛のこと知らなかったんだね…えっと、お茶...
  • kk4_621
    苗「霧切さん、昨日のNステ見た?」 霧「…? 見てないわ」 苗「そう……(´・ω・)」 苗「…あ、舞園さん。おはよう」 舞「おはようございます、苗木君。昨日のNステ、見ましたか?」 苗「! 見た見た、びっくりしたよね!」 朝「なに、何の話?」 苗「昨日のNステでさ、ホラ、司会者が……」 朝「あ、それ私も見た! 最初、放送事故かと思ったよ~!」 霧「……」 ――― 霧「…苗木君」 苗「ん?どうしたの?」 霧「昨日の『えぬすて』だけど…実は、私も見たのよ」Re;Action! 苗「ホント!?」 霧「え、ええ……司会者には驚かされたわ」 苗「だよね!まさかあの大御所に、あんなにストレートに『奥さんのこと』聞くなんて」Re;Action! 霧(『奥さんのこと』…つまり、ゲストの誰かが結婚したのね) 霧「そうね…でも、司会者としては新...
  • kk4_613-614
    「お待たせしました」 目の前に置かれた広口のガラスの器に、私はほんの少しだけ胸を躍らせる。 勿論、テーブルの向かいに座る彼には、それと知られないように。 偶然通りがかった喫茶店の店先に「かき氷はじめました」と記された看板を見つけたのは苗木君だった。 日本の夏の風物詩であるところのそれは、幼い頃から海外で過ごすことの多かった私にとってあまり馴染みのない食べ物で、 それだけに興味を惹かれるものがあった私は、迷わず一服することを彼に提案したのだ。 鮮やかな青色のシロップに染められた雪山の一角をさくりとスプーンで掬いとり、口に運ぶ。 柑橘系の甘い香りと、サイダーに似た淡い酸味。 軽く目を閉じ、舌の上で氷の粒が溶けていく感触に意識を傾ける。 梅雨が明けてからというもの日に日に暑さが増していることもあり、身体の内から涼やかになる感覚がとても心地良い。 ささやかな幸...
  • kk4_653-654
    苗木君と喧嘩をした。 喧嘩、と言うよりも、一方的に私が拗ねているだけなのだけれど。 あの苗木君が誰かと口論なんてするはずがない。出来るはずがないのだ。 そう―――悪いのは、私。 ショッピングモールに特設された水着売り場の中をとりあえず徘徊していた時のこと。 私に何が似合うかなんて分からないし、そもそも私に水着なんて似合うのかしら? なんて思っていたけれど。 私だけスクール水着というのもなんだか気が引けてしまうから、こうしてここに来たわけだ。 「ねぇ…やっぱりボク、外で待って……」 「駄目よ。水着、選んでくれるって約束だったでしょう?」 「それは霧切さんが一方的に取り付けたんじゃないか…」 苗木君は優しい。半強制的に水着選びにつき合わせたのに、文句の一つも言わない。 さすがに女性物の水着ばかりが並ぶ場所にいるのは気が引けるらしく、先ほどから俯きがちに...
  • kk4_628-630
    霧切「…苗木君、何をしているの?」 苗木「パズルゲームだよ。山田君に借りたんだ」 霧「…あまり感心しないわね。学生の本分は勉強よ」 苗「霧切さんはゲームは……、しないよね」 霧「そうね。そんな時間も無いし」 苗「でも、霧切さんは頭の回転が速いから…パズルゲームとかは得意そうなんだけどな」 霧「買いかぶりすぎよ。……その、ぱずるげーむというのは何なのかしら?」 ――――― 霧「なるほど。だいたい操作は覚えたわ」 苗「ちょっと対戦でもやってみる?」 霧「…まあ、一度くらいならいいかもしれないわね」 ――――― 苗「うわあ…思った通り、霧切さんパズル強いね」 霧「……。なんでもないわ、こんなの」 苗「ううん、初心者なのにすごいよ。僕なんか、全然歯も立たなかった」 霧「……」 苗(ちょっと嬉しそうというか、得意げだ…) 不二咲「...
  • kk4_32
    苗木「これが事件の真相だよ!(キリギリッ)」 苗木「ただいま、きり……響子さん」 霧切「お帰りなさい、なえ……誠君」 苗木「……そろそろ下の名前で呼び合うのにも慣れないとね」 霧切「……そうね。それで、事件の方はどうだったの?」 苗木「うん。響子さんの言った通り、犯人のアリバイを崩す鍵は支配者のTバックだった。    今回も無事に事件を解決できたよ」 霧切「そう、良かったわ。最初はあなた一人に現場を任せるのは心配だったけど、この調子なら大丈夫そうね」 苗木「そんな、響子さんのお陰だよ!」 霧切「いいえ、あなたは立派にやっているわ。私もできるだけ早く現場に戻るから、それまではお願いね」 苗木「響子さん……褒めてくれるの嬉しいけど、それは違うよ! 当分は自分とお腹の中の子のことを一番に考えなきゃ!    ボクも何とか頑張るからさ、現場復帰のこと...
  • kk4_405
    朝日奈「だーれだっ!」 苗木「うわっ!?え、えっと…」 朝日奈「ぶぶーっ、時間切れ!正解は朝日奈葵でした!」 苗木(うわ、女の子に目隠しされるの、すごくドキドキするな…) 苗木「…」 霧切「…」 苗木「だ、だーれだ…」 霧切「…あのね、苗木君。手を目で覆っても、声でばれるとは考えなかったのかしら」 苗木「あ、そっか」 霧切(…) ――翌日―― 霧切(…流石に手袋でわかるかしら…でも…) 苗木「……、うわっ?」 霧切「だ、だーれだっ…」(変声ネクタイ使用) 苗木「え、ええー?えっと…あ、舞園さん?」 霧切「……」メリッ 苗木「えっ、あっ!痛い痛い!指が!指がめり込んでる!ぎゃああ…」 霧切「……」メリメリメリ 苗木「あ、わかった!霧切さん、霧切さんでしょ!?…あああ痛い痛いゴメンゴメンナサイ!いやぁああ...
  • kk4_786
    「暑いわね……」 「それなら、手袋を外したら?」 「……苗木君。あなたは暑いからといってパンツを脱ぐの? 脱がないでしょう? つまりは、そういうことよ」 「さっぱりわからないよ、霧切さん」 「アイスを食べたら、少しは涼しくなるかも。苗木君、ここまで言えばわかるわね?」 「素直に買ってきてって言えばいいのに……」 数分後。 「はい、お待たせ」 「ありがとう。二種類買ってきてきたのね。じゃあお礼に、アイスを選ぶ権利をあなたに譲るわ」 「いいの? それじゃあコレ」 「チョコミント――歯磨き粉クラスの味と爽快感が売りのイロモノアイスね」 「それは違うよ! チョコが入っている分、歯磨き粉では得られないほのかな甘みと安らぎがこのアイスにはこめられているんだ!!」 「甘みはわかるけど、安らぎって何」 「食べてみればわかるよハイ!」 「そんなに勢いよく突き付けないで...
  • kk4_280
    霧「『ま、待ってよ霧切さぁん』」 苗「もう…変声機で僕の声を使って遊ぶのやめてったら!」 霧「『もう…変声機で僕の声を使って遊ぶのやめてったらぁ』」 苗「はぁ…こんなことになるなら、もっと別なものをプレゼントしたらよかった」 霧「あら、私はこれでいいわよ。子供向けの玩具かと思ったけれど、結構面白いし、遊べるし」 苗「むしろ僕で遊んでるよね…もう、好きにしてよ」 霧「『霧切さん…僕、ずっと前から霧切さんのこと…』」 苗「ちょっ…!な、なんてこと言ってるのさ!?」 霧「あら、好きにしていいんでしょう?」 苗「僕の声で変なことしないでってば!」 霧「『僕、霧切さんのことを見てると、胸がドキドキして…』」 苗「…霧切さんがそういうことするなら、僕にだって考えがあるよ」 霧「ふふっ…何かしら?喧嘩なら受けて立つわ――」 苗「『わ、私もずっと、苗木君のことが...
  • kk4_834
    苗「霧切さんはこんな服は嫌い?」 霧「私の好き嫌い以前に、私には似合わないと思うわ」 苗「そうかなあ。僕はそうは思わないけど」 霧「自分の身の丈は自分が一番よく知っているわ。私が着るには、少し可愛らしすぎるわよ」 苗「うーん。でも霧切さんならこういうのも……」 霧「……もしかして、からかっているつもりなのかしら?」 苗「なっ!? い、いや、そんなつもりじゃ……」 霧「私を乗せて似合わない服を着させて、笑いものにしようって魂胆なんでしょう?」 苗「……」 霧「いつも私に振り回されている仕返しをしたかったんでしょうけれど……」 苗「……それは違う!」 霧「?」 苗「僕は……からかおうだなんて思ってないよ! 霧切さんが着たら絶対可愛いと思うから言ってるんだって!」 霧「……!」 苗(って、勢いに任せて僕は大声で何を力説してるんだ?) 霧...
  • kk4_817
    霧切「苗木君、あなたに手伝って欲しいことがあるの」 苗木「うん、いいけど。それって、また探偵の仕事?」 霧切「その通りよ。引き受けてくれて助かるわ」 苗木「それで、今度は何をするの?」 霧切「潜入捜査というやつよ。    私が調べている事件の関係者があるパーティーに出席するのだけれど、そこに潜り込むのにあなたもついてきて欲しいの」 苗木「パーティーって、どんなパーティー?」 霧切「議員の主催する、よくあるものよ。まあ、それなりに大規模なものだれけどね」 苗木「それは……なんだか緊張するなあ。ボクなんか思いっきり場違いな気がするんだけど」 霧切「私がついているんだから、心配しないで。……いえ、むしろ自然な潜入を果たすためにはあなたの協力こそ必要なのよ」 苗木「そ、そうなの? ボクなんかで大丈夫かな」 霧切「ええ。不審を買わず会場に紛れ込めるよう、私...
  • kk4_518
    霧「改めて言うけれど。苗木君、あなたは『超高校級の希望』よ」 苗「未だにそう呼ばれるのは慣れないなあ。僕みたいな普通の奴にはなんだか勿体無い肩書きのような……」 霧「まだそんなことを言っているのね……。   でも、既にあなたの姿は電波ジャックに乗せて全世界に発信されている。今やあなたは私達だけじゃない、多くの人の希望なのよ」 苗「そういう言われ方をすると、ますますボクには荷が重いような……」 霧「それだけじゃないわ。あなたの希望は『絶望』達の目にも届いている。   あなたが望むと望まざるとに関わらず、あなたは『絶望』達に最も注意すべき敵とみなされているでしょうね」 苗「そ、そうかな? それはちょっと大袈裟じゃない?」 霧「いいえ。決して大袈裟ではないわ。   あなたは何時、どこで『絶望』に命を狙われるか分からない。そう考えるべきよ」 苗「うっ、あんまり脅かさないでよ……...
  • kk4_373
    体育の時間、ふとした弾みで足を挫いてしまった私は、自分が連れて行くと言ってきかない苗木君に背負われ、保健室を目指していた。 冷やかしていたクラスメート達には後ほど個別に制裁を加えるとして、当面の問題は―― 「苗木君、その……重くない?」 「な……!そんな訳ないよ!霧切さん一人くらいなら軽いもんだよ。心配しないで」 「そう……」 彼はそう言い、私を安心させるように笑う。 本当はそんな訳ない。 彼より私の方が身長が高いのだし、彼もそんなに体力に自信があるタイプではない。 その証拠に、私を支える腕は痙攣し、足取りも時折ふらついている。 ……それでも、彼が私を落とすことは決してないだろう。 そう信じられるだけの力強さを、その背と両腕に感じていた。 「……苗木君は、いいお父さんになるわね」 彼に負ぶられる子供は、きっと安心してその背に身を任せることが出来るだろう。 ――遠い...
  • kk4_358
    苗「……救助まだかなあ」 霧「落ち着いて、苗木君。   エレベーターの閉じ込め事故における救助までの所用時間は、余程のことでも無い限り1、2時間以内には収まるものよ。   私達が閉じ込められた時間から逆算して、遅くともあと20分ってところね。だから、焦らずに待ちましょう」 苗「そっか、そうだよね。やっぱり霧切さんはいつだって冷静だなぁ……ってなんか顔青いよ? どうしたの?」 霧「……なんでも、ないわ」 苗「どこか悪いとか?」 霧「いえ、本当に……何ともないから。気にしないで」 苗「(そういえば霧切さん、なんだかもじもじしているような……)もしかして、トイレに行きたいの?」 霧「…………(コクッ)」 苗「ど、どうしよう。まだ頑張れるよね?」 霧「……大丈夫、大丈夫よ。これしきの逆境……霧切の名にかけて乗り越えてみせるわ……」 苗(霧切の名、かけちゃうんだ……) ...
  • kk4_74-75
    ボテギリさん見てたらうずうずしたので自分も書いた。後悔してる。 ボテギリさんから数年後の話。キャラ崩壊、妄想注意。 チビギリ「パパぁー! あそんでー!」 苗木「チビギリは元気だなぁ…だけど、もう寝る時間だからだーめ。」 チビギリ「えーっ!? やだーーーっ、パパとあそぶのー!!」 苗木「困ったな…。ちょっと、ママ」 ママギリ「どうしたの、パパ?」 苗木「チビギリがなかなか眠ろうとしなくてね。」 チビギリ「パパーロンパごっこやろー! オシオキごっこもやるー!」 苗木「ほら、この調子なんだよ。どうにか寝かしつけてくれないかなママ?」 ママギリ「ふふっ。パパったら、相変わらずチビギリには弱いんだから… こらチビギリ。もうねんねの時間でしょ? さあ、ママと一緒にお布団に行きましょ?」 チビギリ「えーまだねむくないもーん。だからパパとあそぶのーっ」 ママギリ「チビ...
  • kk4_534-535
    霧切「苗木君。あなたのワイシャツ、右袖のボタンが取れかかってるわよ。」 苗木「え?あ、本当だ。気付かなかったよ。」 霧切「ふぅ…。仕方ないわね。私が直してあげるわ。ちょうど裁縫セットもあるし。」 苗木「え?別にいいよ。その気持ちだけ受けとっておくよ。それに何で裁縫セットなんて…。」 霧切「早くシャツを脱ぎなさい。苗木君、ここまで言えば分かるわね?」 苗木「はい、お願いします…。」 15分後 苗木「ねえ霧切さん…。やっぱりもういいよ。家で母さんに直してもらうから。」 霧切「黙ってて。気が散るわ。」 苗木「はい…。(針に糸通すだけで15分近く掛かってるんだけど…)」 さらに10分後 霧切「出来たわ。」 苗木「あ、ああ…。ありがとう、霧切さん…。助かった…あ、ボタン取れた。」 霧切「………。ごめんなさい。すぐやり直すわ。」 苗木「え?今から?」...
  • kk4_318-321
    「苗木君」 ある日の放課後、今日の授業で受けた教科のノートを鞄に詰めている最中、ボクは霧切さんに声をかけられ顔を上げた。 その霧切さんだが、どこか様子がおかしい。 無表情なのはいつもの事だけれど、今日は何故かロボットのようにぎこちなく右手と右足を同時に動かしている。 どうかしたんだろうか? 「この後、何か用事はあるかしら」 「えっと……」 言われてこの後の用事を思い出す。確か今日は…… 「無ければ、この後体育館裏まで来て欲しいのだけれど」 「ええと、ごめん。今日はちょっと――」 「それじゃ、待ってるから」 言うが早いか、霧切さんは競歩の選手も真っ青の超速度歩行で去っていく。 「ええぇ!ちょ、早――待って、霧切さ……も、もういない……?」 慌てて追いかけたボクの目に入ったのは、巻き上がった埃と誰もいない廊下だけだった。 仕方なく呼び出された体育館裏へ向か...
  • kk4_305-309
     苗木君と、喧嘩した。  喧嘩と呼べるものじゃなかったかもしれない。  一方的に、私が怒鳴り散らしていただけだった。  声を荒げ、机を殴り、睨みつける。  そんな私に対して、始終と苗木君は困ったように黙っていて、それが癪に障って。  手近にあった、イン・ビトロ・ローズ。  インテリアに、と彼がくれた『ガラスの中の薔薇』。  私はそれを掴むと、威嚇するかのように、壁に叩きつけた。 「っ…」  苗木君は抗議の声もあげず、ただ悲しそうに、粉々になったガラスを見つめていた。  出ていけ、と私が言うと、逆らわずに席を立ち、 「…さよなら」  謝罪でも激昂でもなく、別れの言葉を口にした。  彼が去った部屋で、私はひとり、取り残されている。  怒鳴る相手を失って、私は静寂に、取り残されている。  一瞬だけ大...
  • kk4_414-415
    霧切(じーーーっ) 苗木「あの……さっきからじっと見てるけど、ボクの顔になにかついてるの?」 霧切「苗木君、今この教室は私たち以外の生徒は帰寮しているわ。」 苗木「? えーっと、うん、まぁ……そうだね?」 霧切「時間は17時3分を過ぎたところ……夕日が出てるわね。」 苗木「あ……ホントだ。綺麗だね。」 霧切「…もうすぐ黄昏時。昼間あれだけ賑やかだったのに、今はグラウンドにいる部活動生の声しか聞こえてこない。」 苗木「うん。あ、今日は野球部が使ってるのか。あそこで怒られてるの桑田クンだよね。」 霧切「はぁ………苗木君のくせに生意気よ。」 苗木「え!?」 霧切「整理して言うわ。今は黄昏時。校舎内は静かで人の気配はない。つまり、今この教室にいるのは私たちだけ。 ここまで言えば分かるわね? 苗木君」 苗木「あの、全然わからな――」 霧切「分かるわね?」 苗木「(そんな潤...
  • kk4_140-143
     霧切「苗木君、問題よ」  苗木「どうしたの?急に」  霧切「『超高校級の探偵』の助手たるもの、謎解きには常に――」  苗木「暇なの?」  霧切「…。うるさいわね、黙って答えなさい」  苗木「暇なんだね」  霧切「1kgの鉄と、1kgの水…重いのはどちらかしら?」  苗木「え?そんなの…水よりも鉄の方が重いに決まってるじゃないか」  霧切「確かに、同じ体積なら鉄の方が重いわね」  苗木「あっ」  霧切「正解は『どちらも同じ』よ。まだまだね、苗木君」  苗木「くっそー…」  苗木「じゃ、僕からも霧切さんに」  霧切「ええ、来なさい。返り討ちにしてあげるから」  >…とは言ったものの、霧切さんは『超高校級の探偵』…  >正攻法な問題じゃ、簡単に答えられちゃうし…  >よし、ここは…!  霧切「問題はまだかしら?」  苗木「…その...
  • kk4_732-733
    霧「…何を食べているの?」 苗「アイスの実だよ。今日は暑いから、さっき購買で買って来たんだ」 霧「…そう」 苗(そういえば霧切さん、いっつもロングコートに手袋なんて身につけて…暑くないのかな) 苗「あの…霧切さん、よかったら一個どう?」 霧「…優しいのね、ありがとう。気持ちだけ頂いておくわ」 苗「食べないの?」 霧「ダイエット中なのよ」 苗「うーん…霧切さんスタイルいいし、ダイエットとか必要ないと思うんだけど」 霧「……」 苗「あっ、えっと、変な意味じゃなくて、その……ゴメン」 霧「ふふっ…何を謝るの? 褒めてくれたんでしょう」 苗「あ、うん…」 霧「でも、油断するとすぐに服なんかのサイズが合わなくなるから…控えているのよ。ゴメンなさい」 苗「一個くらい食べても大丈夫だと思うけど」 霧「そういう油断が命取りになるのよ」 苗「……」アイスノ実...
  • kk4_913-919
     祭りとは人々を日常性から解放する『非日常』の場……なのだそうだ。  道すがら霧切さんに教えてもらったことの受け売りだが、今の彼女を見ているとなんとなく分かる。 「どう、霧切さん。感想は?」 「まだ来たばかりじゃない。感想を求めるには早いと思うけれど」 「あ、ああ……それもそうか」  僕の隣を歩く彼女は、見慣れたシャープなシルエットの洋装の代わりに白地に臙脂色で萩の柄をあしらった浴衣に身を包んでいる。  銀色のロングヘアはフルアップに結われていて、襟から覗く白いうなじがとても眩しい。  黒革の手袋は浴衣に不釣合いといえばその通りかもしれないが、僕にはいいアクセントになっているように思える。  足元から聞こえてくるのは、ブーツの踵の音ではなく白木の下駄が奏でるカランコランという音。  お陰様で今日は彼女との身長差がほんの少し縮まっていて、僕には...
  • kk4_341-343
    「ぱんぱかぱーん!納涼!夏の肝試し大会ぃ~」 「いっえーい!!」 夏も真っ盛りとなったある日、ボク達78期生は肝試しという名目で希望ヶ峰学園に集められていた。 ちなみに発案者は桑田君と江ノ島さん。 ……二人とも、こういうの好きそうだからなぁ。 「さーて、そんじゃちゃっちゃと説明すんぞ。ルールは簡単。二人一組になってこの学園のあちこちに設置されたチェックポイントを廻ってくるだけだ!」 「折り返し地点に鈴が置いてあるから、必ず持ってくることー。あ、ちなみに男女ペアは確定だかんねー」 男女ペアか……誰になるかな? 集まっている女子達に眼をやる。 こう言ったらみっともないけれど、あんまり幽霊とか得意じゃないし、頼りになる人だといいかも。 例えば……大神さん。 いつものように瞑目しながら腕組みしてるけど、唇の端をうっすら吊り上げている。 『ふ……幽霊か、面白い。我も一度手合わ...
  • kk4_413,417-426
    「苗木君、ゲームをしましょうか」 そんな提案を霧切さんが切り出してきたのは日曜日――ボクらが遅い昼食を終えて、暫く経ってからのことだった。 今、この寄宿舎にいるのは僕と彼女だけ。 他の皆はそれぞれの理由で皆外に出払っている。多分、それが健康な高校生の健康的なあるべき姿だ。 一方の僕らはどうかというと、昨日――つまり土曜日に果たしてきた仕事の疲れをとることに専念していた。 といっても、ボクの部屋でのんべんだらりと時間を潰しているだけなのだが。 電車に乗る→依頼人のもとへ→捜査→解決→依頼人宅を辞す→電車に乗る→帰宅。 半月に一回程の頻度で霧切さんから誘われるそんな日帰り旅行は、すっかりボクの習慣と化していた。 が、彼女との小旅行は往々にして血生臭かったり、キナ臭かったり、背筋がヒヤリとするものだったりするわけで。 おまけに、日帰りゆえのハードスケジュールまで付い...
  • kk28_60-62
    既に立春が過ぎたものの、まだまだ寒さの続く二月中旬。 その日を迎える度に、この国の人間は本当にお祭りごとが好きなのだと実感する。 とは言え、彼女自身もまた、この国の人間の一人であり―― 「どうぞ、霧切さん。アイドルの手作りチョコです!」 「……ありがとう」 あっという間に普及した新たな文化、友チョコなるものを甘受するのだった。 「義理チョコなんてもう古いですよ。時代は友チョコ、ファミチョコ、MYチョコです!」 「なんだか『チョコ』がゲシュタルト崩壊しそうだよ……」 「その割には先ほどから一切手を止めることなく食べ続けていらっしゃいますわね、朝日奈さん」 言葉通りの幸福を噛み締めたような表情で、机の上いっぱいに広がったチョコレート菓子を次から次へと頬張る朝日奈を、セレスが呆れたように見ている。 もっとも彼女の方も優雅な仕種で舌...
  • kk22_602-604
    希望ヶ峰学園が高校じゃなくて幼稚園だったら... ロリ園「はいあなた、今日はかれーらいすですよ」 ショタ木「わーさやかのつくるりょうりはおいしいな~」 ロリ園「えへへー///」 キャッキャ ロリ霧「...」ジー ____________ _______ ____ ~次の日~ モノクマ「はーいよい子のみんなー自由時間ですよー」 ロリ日奈「さやかちゃん!あそぼう!」 ロリ園「うん!今日はアイドルごっこね!」 パタパタ ロリ霧(苗木君は...)キョロキョロ ショタ木「何してあそぼうかな~」トコトコ ロリ霧(!...お、落ち着いて...)ドキドキ ロリ霧「...にゃ、にゃえぎくんっ」 ショタ木「あっ、霧切ちゃんだ~どうしたの?」 ロリ霧「そっ、その...い...
  • kk14_619-621
    浴室用洗剤の泡と共に浴槽の水垢をシャワーの水で簡単に濯いでパネルの"湯はり"ボタンを押したらお風呂の準備は完了した。 後はお風呂が沸くまで待つだけとネクタイを緩めながらリビングに戻ると、響子さんが二人掛けのソファを独占するように横になっていた。 「あっ、ごめんなさい……。こんな行儀の悪い格好で」 「いいよ、そのまま足伸ばしてて。お仕事お疲れさま」 「あなたの方もお疲れ様」 申し訳なさそうに肘掛の部分に乗せていた足をどかそうとしたので、やんわりと止めておく。 長時間の運転で足が張っているのだろう。 少しでも早くその痛みから解放できるようにするのが支えるパートナーの務め。 お風呂が沸くまでのしばしの間、フローリングの床に座って待つくらい何のそのだ。 ~ キリキス vol.1 ~ 「響子さんの運転、隣で見ていたけどカッコよかった...
  • kk24_684-688
    「サラダ記念日、って知ってるかしら?」  起き抜けに突然そんなことを聞かれたら、大抵の人は恐らく呆けたリアクションしか取れないのではなかろうか。  平凡代表たるこの僕はもちろん例外ならず、間の抜けた声を発していた――のは、彼女に振り回されっぱなしだった頃の話。  習慣というのは恐ろしいもので、長らく一緒にいるうちに、時折顔を出す彼女の突飛な行動にも慣れてしまった。  まだ完全には覚醒していない頭が勝手に回転して、我ながら眠たそうな声で返答するくらいには。 「ええっと…『この味が、いいねと君が、言ったから、何月何日は、サラダ記念日』…ってやつだっけ」 「肝心の日付がうろ覚えなのね。誠君らしいわ」 「だって昔国語の授業で習っただけだし…割と好きだったから何となく覚えてたけど」  作者の名前は忘れているけど、結構頭に残る短歌だったよ...
  • kk11_607-612
     あからさまにわざとらしいモノには、あからさまに純粋なものがよく似合う、と聞いた。  今、その出で立ちを見て、僕はそれを実感する。 「……何、じろじろと」 「いや、…似合うな、と思って」  特に照れるでも嫌がるでもなく、霧切さんはただ首を傾げた。  その仕草の、似合うこと。  『雪女』、だそうだ。  白地に仄かな群青色が宿った、帯まで本格的な意匠の着物。  雪の結晶をかたどった、透明な髪飾り。  仮装というよりはコスプレに近い装いだけれど、どこか浮世離れした彼女の雰囲気と相まって、 「…うん、似合うよ、やっぱり」 「…褒めてるのかしら、それは」 「え? や、そりゃ、まあ…」 「……貴方は邪気の無い人だから良いけれど。妖怪の出で立ちが似合うと言われても、反応に困ってしまうわ」  ああ、そういうことか。 「いや、うん…妖怪という...
  • k19_609-615
    「おい、霧切。お前に話がある」  そう私に突然十神君が話しかけてきた。正直、驚いた。彼は私を目の敵にしているようだったから。 「……何かしら? 私に改まって話がある、だなんて珍しいわね」  彼の表情はいつもどおり、相手を見下しているような高慢さを帯びている。でも次に放たれた言葉は全くいつもどおりじゃなかった。 「そんなことはどうでもいい。それより本題に入るが――お前に俺の子どもを産む権利をくれてやる」 「……何を、言ってるの?」 「何だ、聞こえなかったのか? お前ごときが俺に二度も同じことを言わせるな。十神家の跡取りを産ませてやると言ったんだ。 世界中の女が泣いて喜ぶことだぞ。光栄に思うがいい」  彼の歪んだ笑みが、声が、いつも異常に気に障った。私らしくもなく、少々苛立ちを声に込めてしまう。 「突然話があるだなんて珍し...
  • kk6_678-680
    kk6_662の帰宅から二日後、仲直り編 ホテルの一件から二日後。 霧切さんと苗木くんの関係は、ぎこちないものになっていた。 先日も、いつもは二人で出かける仕事にも「事務所の掃除をお願いします」、と 一言書いた書き置きを残し、苗木くん一人で留守番を喰らっている。 霧切さんが帰ってきたのは、夜0時を過ぎての事であった。 そして今日、出かける仕事は無く、霧切さんはパソコンでずっとなにかの作業をしている。 苗木「あの…霧切さん?」 霧切「…」カタカタ 苗木「霧切さん!」 霧切「…聞こえてるわ。…なにかしら。」 苗木「なにか、手伝える事は無いかな?」 霧切「無いわ」 苗木「…」 霧切「…」 カタカタ 苗木「いつもはさ、これを調べ物して、とか、この書類を作って、とかあるじゃん。     今日は、どうし...
  • kk5_6
    苗木「霧切さんのスレもとうとう5スレ目だね」 霧切「そうね。まったく……私について語っているよりももう少し有意義な時間の使い方があると思うのだけど」 苗木「あれ? 霧切さん照れてるの?」 霧切「照れてなんていないわ。苗木君、皆に顔が見えないのをいいことに適当なことを言わないでくれる?」 苗木「ご、ごめん。でもボクは正直複雑な気分だな……霧切さんにこんなに人気があるなんて……」 霧切「……ええ、確かにあなたの言う通り。私なんかに興味を持ったって得なことなんてないのに、物好きな人達よね。     そもそも、私のどこにそんなに魅力があるというのかしら。理解に苦しむわ。     信じられないのも無理はないわね」 苗木「あ、いやそうじゃなくて……」 霧切「?」 苗木「その……何て言うか……」 霧切「何なの? はっきり言いなさ...
  • kk5_65
    私は"超高校級の探偵"霧切響子。 クラスメイトの苗木誠君と遊園地に遊びに行って、黒ずくめの男の怪しげな取引現場を目撃した。 取引を見るのに夢中になっていた私は、背後から近づいてくるもう一人の仲間に気付かなかった。 私はその男に毒薬を飲まされ、目が覚めたら……   身体が縮んでしまっていた!! 霧切響子が生きていると奴らにバレたら、また命を狙われ周りの人間にも危害(中略) たった一つの真実見抜く迷宮無しの名探偵! その名は――― 霧切(ロリ)「という訳で縮んでしまったわ」 苗木「そんなこと言われても……まずボクと霧切さんは遊園地に行ってないよね。    学園内に閉じ込められてるんだから行けないし……」 霧切「……」 苗木「霧切さん?」 霧切「正体を隠すことにした私は、苗木君に事情を聞かれて咄嗟に...
  • kk14_357-360
    「……ぎ、苗木」 誰かに呼ばれた気がして目を開けると、そこには一人の青年が立っていた。 「あ、日向君……」 「おっ、やっと起きたか」 声のボリュームを幾分か抑えて日向君は苦笑いする。 僕を起こすつもりならもっと大きな声で呼びかけるはずなのに、どうしてだろう――? そんな疑問を浮かべていたら右肩に圧し掛かる重み。 ――そうだった、船が到着するまで霧切さんとベンチで一休みしていたんだった。 ~ Shall never surrender ~ 「二人揃って気持ちよさそうに眠っていたからな、大声で起こすのも何だか悪い気がしてな……」 「こっちこそごめん……。何か追加で調達してほしいモノが出てきたのかな?」 「いや、モノっていうよりはヒトって言うのか……?」 「人?」 「あぁ。九頭龍が今度の保護観察で日本に行く前に、腕利きの"...
  • kk6_662
    【前編はこちら】 霧切「ところで…苗木くん?」 苗木「ん?どうしたの、霧切さん?」 霧切「キスはやったこと無いって言ってたけど…     抱きあい方は妙に詳しかったわね?」 苗木「い、いや!あれは舞…ッ」 霧切「マイ?」 苗木「い、いやいやいやいや!ま、舞い上がっちゃってさ!     それに抱き合いかたなんて映画やドラマ見てればわかるじゃん!」 霧切「…」 苗木「(いいいい言えないっ!前に舞園さんに抱きつかれた事があるって!!)」 霧切「…マイ…」 苗木「(推理してるぅ~~!!)」 霧切「…」 苗木「(…僕を観察してるぅ~~~!!)」 霧切「…それで、なぜそんなに焦ってるの?」 苗木「…え!?な、なにも全然焦ってないよ!?」 霧切「……ふうん…」 苗木「ほ、ほ...
  • kk3_654
    「ひっ、く……ママ、のおてて、こわい、よぅ…っく…」 「っ……怖くないのよ?」  まさか、こんな事になるなんて……少しばかりうたた寝したせいか…  事の発達は推測だけど、恐らく娘が寝ている私の手袋を外したのだろう。その証拠に、傍らに手袋が落ちている  そして火傷の痕がある右手を見て恐怖を抱き泣いてしまった……しかし、右手の傷がこんな形で子供に知られるなんて迂闊だった。  いずれは説明するつもりだったけど、それはあくまでもこの娘が大きくなってからだ。しかし、今説明しようにも幼さ過ぎる……困った 「大丈夫だから、ね? ママの怖い所なんてないのよ?」 「ひ、ぐ…ふぇぇええっ!」  とうとう声を上げて泣いてしまった……しかも、この娘の外見が私によく似ているものだから少し宥め難い  ほとほと困り果てて、どうするか悩んでいた所…後ろから優しげな声が耳に届いた 「どうした...
  • kk25_66
    柔らかな感触。 それに触れたことはあっても、自らの唇で感じたことはなかった。 だって、触れたことがあるのは自分の唇だけだったから。 「……」 「……」 目の前の彼は呆然と立ち尽くしている。 床に尻餅をついた私はそんな彼を同じ表情で見上げていることだろう。 「…ごめんなさい、怪我は?」 ――先に口を開いたのは私。 感情を表さず、心を凍らせ、何も感じていないかのように振る舞う。 表情はすぐに引き締めて、努めて冷静に、膝に力を入れて立ち上がり未だに固まったような彼と視線を合わせ(若干私のほうが背は高いけど)そう訪ねた。 「……―――っい、いや、ボクは怪我なんて一つも…!」 ぶんぶんと効果音がつきそうなほどに勢い良く首を横に振る彼に、ほっと安堵の吐息を漏らし 「そう…ならいいの。ごめんなさい、こちらの不注意よ―――忘れて」 「それを言った...
  • kk6_657
    時間はもうすっかり暗くなった夜の9時。 霧切さんと苗木くんの二人は、浮気調査のため公園にある木の影に潜むように立っていた。 ターゲットが愛人らしき人物と公園に入っていくのが見えたからだ。 霧切「こんな時間にこんな場所で女性と二人きり…ほぼクロで間違いないでしょうけど     一応証拠写真まで抑えておくわよ。」 苗木「…20Mぐらいしか離れてないけど大丈夫かな?」 霧切「この位置じゃないと写真は狙えないわ。…他に隠れるところも無いみたいだし。     それにここは他に人も多い。よほど目立った動きでもしない限り私たちが勘付かれる事は無いわ。」 苗木「ちょっと、霧切さん、ターゲットがこっちに来る!」 霧切「…!」 ぎゅっ 苗木「(い、いきなり抱きついてきてどうしたの霧切さん…?は、離してくれないと動けないよ)」 霧切「(馬鹿ね。ター...
  • kk8_636
    最近の私の休日は苗木君をからかって遊ぶことに費やしている。 ……悪趣味だとは分かってはいる、けれど彼の反応が面白くて歯止めがきかないのだ。そんな訳で今日も彼をからかう為に寮の部屋の前まで来た。 「苗木君?いくら自室に居てもドアくらいは閉めておきなさい」 扉に何か荷物が挟まって半開きだったのだ。だからドアを開けながらそう声をかけた……。 そして信じられない光景を目にした――苗木君が見知らぬ女子とキスをしようとしている光景を……… 急速に顔から血の気が引いていくのが分かった、そして何故かは分からないけど憤りを覚えてどうにか声を絞り出した。 「お、お邪魔だったかしら…ごめんなさい。わ、私はただのクラスメートで…とにかくごめんなさい……」 「苗木君可愛い彼女がいるならもっと早く教えて欲しかったわ、お幸せに―」そう告げて脱兎の様に駆け出した。 「霧切さん――」彼が何か言っていた...
  • kk8_625
    季節は冬 僕は霧切さんと一緒に帰っている時だった。 こんなに寒いと手袋やマフラーは必需品だ。 だというのに僕は手袋を部屋に忘れ、マフラーをうっかり教室のバケツの中に落としてしまい凍えながら帰るハメになっていた……。 何が超高校級の幸運だ―このままじゃ風邪引いちゃうかな……なんて考えていると僕の首に柔らかい物がかけられた。 「そんなに寒そうにされたらこっちも冷えるわ、私は厚着してるし手袋もあるから」 そう言いながら僕に自分のマフラーを巻いてくれる霧切さん 「いや平気だよ、僕だって一応男だし。このマフラーは霧切さんのでしょ、その気持ちだけで十分温かくなったから」 そう言って外そうとすると 「私がいいと言ってるのよ。好意は素直に受け取りなさい」と僕の手を握ってマフラーから外す 「霧切さん…ありがとうでも霧切さんの耳も赤いよ」彼女の耳も寒さのせいか...
  • kk8_630
    僕と霧切さんが付き合い始めてちょうど3ヶ月 僕らの仲も進展して、最近ようやくお互いを名前で呼べるようになってきた。 自分で言うのも何だが僕達の関係はようやく恋人らしくなってきた。 もっとも周りの人達に言わせればヤキモキさせられるらしい。 今日は僕の方からデートに誘ってみた。 いつもの放課後デートではなく休日に最寄りの駅にお昼に集合って、普通のカップルみたいに。 案の定予定より30分早く着いた僕より先に霧…響子さんがいた。 僕が言うのも何だが早く来すぎじゃないだろうか…… 「お待たせ。き…響子さん」「あら早かったのね……誠君」 「まだ30分も早いよ」「あなたを待たせるハズないじゃない」 「…ごめん僕が遅くなって」「そういう意味じゃないわ」 「ちゃんとしたデートなんて久し振りだから、ちょっと気が急いただけよ。気にしないで」 「響子さん…嬉しい...
  • kk3_638
    「ごめんなさい……」  いたたまれない気持ちになった私は顔を俯かせるしかなかった 「いや、霧切さんは悪くないよ…事前にちゃんと調べなかったボクがいけなかったんだ」  明るい笑顔を作って気にしなくていい、と繰り返す苗木君  こうなったのも、彼が大事な話があると言って夕食に誘われたのだけど、……私の手袋のせいで入店を断られてしまった  本当に……忌々しい火傷。今でさえ、こんなにも私の障害となる 「…あのさ、此処でジッとしてるのもなんだし、ボクの家に行かない? 夕食ならボクが作るから」 「……そう、ね」  私の手を握った彼に促され、返事をする間もなく歩き出していた  私よりも少し小さな苗木君の掌は心なしか、逞しかった 「はい、ありきたりだけど…」  そんな言葉とは裏腹に、私の前に出されたのは湯気を立てるご飯とお味噌汁、そして黒い鉄板の上でジューと音を立てるハン...
  • kk3_646
    「……この!」  今、目の前にある物に踊らされていた  誠君が作った肉じゃが……これ程までに苦戦するとは 「だ、大丈夫?」 「気にしないで」  箸の使い方が下手くそと言われてしまえばそれまでだけど、ジャガイモがコロコロ転がるものだから少し苛々する…… 「んっ…く…!」  我慢の沸点が到達、ジャガイモを突き刺そうと思っていた所、視界の端から細長い物がその苦々しい原因を持ち上げ、私の目の前に突き出した  つまるところ……誠君がジャガイモを掴んで私の前に運んでいたのだ 「ほら、響子さん、口開けて。あーん」 「む……あーん」  促されるままパクリと口に含んで、何度か咀嚼し飲み込む  甘い味付けながらもピリッと七味の辛さが利いていて醤油の風味とが鼻から吹き抜ける  相も変わらず、腕は衰えていない。寧ろ、上達してるようにしか見えなかった 「響子さん……手伝える事は手伝...
  • kk22_675
    霧「ねえ、苗木君。ちょっといいかしら」 苗「どうしたの、霧切さん?」 霧「苗木君は忍者はいると思う?」 苗「……えっと、流石に今はもういないんじゃないかな」 霧「どうしてそう言い切れるの? もしかしたら私の家みたいに隠れてるだけかもしれないじゃない」 苗「うーん……確かにその可能性もあるかもしれないけど」 霧「私の勘だけどね、案外私達の近くに忍者がいるような気がするのよ」 苗「えっ、本当に!?」 霧「ええ。そうね、多分だけど……辺古山先輩あたりが怪しいと思うわ」 苗「辺古山先輩って"超高校級の剣道家"の? 忍者っていうより侍って感じじゃない?」 霧「……苗木君。流石に侍は時代錯誤だと思うわ」 苗「」 霧「とりあえず彼女の身辺を調べてみようかしら?」 苗「や、やめようよ。勝手にあれこれ調べたら迷惑だよ」 霧「私を誰だと思っているの。秘密裏に調査...
  • kk26_638
    苗「霧切さん、トリックオアトリート!」 霧「……何の真似かしら」 苗「いや、モノクマが言ってたんだけどさ…今日ってハロウィンらしいんだよね。この中にいると日付の感覚とか全然ないけど」 霧「ふうん…残念だけど、お菓子は持ってないわ。……イタズラしてみる?」 苗「へ……え、えっ?」 霧「冗談よ。なに赤くなってるのかしら」 苗「もう…すぐからかうんだからなあ」 霧「そもそも『お菓子くれなきゃイタズラするぞ』っていうのは仮装して言う台詞じゃない。あなたの姿はただの苗木君に見えるけど?」 苗「うっ…だって、衣装とかないしさ……そこはほら、人に化けるのが得意な人狼とかそういうのってことで」 霧「やだわ、狼なんて…やっぱり襲う気なのね」 苗「だだだから違うってば!」 霧「二日目の朝に第一犠牲者として発見されてしまうのね」 苗「そっちの人狼だったの!?」 苗「はい霧切さ...
  • kk6_642-643
    637 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 12 42 42.08 ID p7DG/y6s [1/2] 苗木君の方からぎゅっとされた時の霧切さんの反応が見たい 638 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 15 43 03.25 ID zoRHjSP7 637 ・「距離感を間違えていないかしら」などと言いつつ内心まんざらでもなくて振り払おうとはしない。 ・「苗木君、離して」とクールな反応。しかし苗木君が慌てて手を離してからちょっと後悔する。 どっちだ 641 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 21 09 35.49 ID v4aEQJZU [1/2] 少し頬を赤らめて無言でぎゅっとし返す霧切さんはないんですか!? 642 名前:名無し...
  • kk34_514
    「えへへ、これからよろしくお願いしますね霧切さん♪」 「ええ、よろしく、こまるさん」 「あっ、これから苗字一緒になるのに旧姓呼びはおかしいですかね?何か考えましょー!」 「え、ええ…//」 苗、…誠と名前が一緒になる、という事実に少し照れを感じ、少し頬を染める。 「やっぱ無難にお義姉さん?いや、ちょっとつまらないな… あ、霧切さ…はお嬢様っぽいし、『響子お義姉さま』はどうでしょー?」 「…ぁ、や、やめてッ!」 おそらくは冗談で言ったであろうその呼び名__ それはあまりになじみ深く、あまりに苦痛な、唯一霧切のトラウマであった。 思い出したのだ、あの日を。 お姉さまと呼び、慕っていた人に裏切られた、あの日見た… 自分の手が焼きただれ、それを眺める彼女の目を。 泣けど叫べど、助けてくれはしない。無邪気な目の面影はない。...
  • kk14_23-28
    Q01.あなたの名前を教えてください 苗木:苗木誠です。十四支部所属です。 霧切:霧切響子。同じく十四支部所属。 Q02.年齢は? 苗木:多分20歳。 霧切:同じく。生年月日では一応私の方が年上ね。 Q03.性別は? 苗木:男です。 霧切:女。 Q04.貴方の性格は? 苗木:ほんの少しだけ前向きなところですね。 霧切:気になることはとことん調べる、かしら? Q05.相手の性格は? 霧切:バカ正直なところ。 苗木:大人びているけど年相応の女の子ってところが……痛っ! ちょっと、抓らないでよ!? Q06.二人の出会いはいつ? どこで? 苗木:希望ヶ峰学園だね。 霧切:記憶が消される前の話だとそうなるわね。 Q07.相手の第一印象は? 苗木:話しにくい人だったかも。 霧切:冴えない人。 Q08.相手のどんなところ...
  • kk10_62-64
    「霧切さん!大丈夫?」 「ええ。なんとかね」 汗ひとつ垂らさずに、霧切さんはあくまで冷静に玄関のドアの鍵を閉め、チェーンをかける。 霧切さんの話によれば、僕の家に超高校級の絶望の残党が向かっているとの未確認情報があったらしい。 無いとは思うが万が一の事があるかもしれないという事でこうして駆け付けてくれたみたいだ。霧切さんは優しいな。 「未来機関の重要メンバーである苗木君を狙う…あり得ない話ではないから、念には念を入れないとね」 霧切さんは心配そうにつぶやくと、持っていたビニール袋から長い鎖を取り出し、ドアをがんじがらめにして強く縛り付ける。 さらには板を用意し、絶望しそうなバットで小窓にガコンガコンとクギをさしていく。 「ちょ…いくらなんでもやりすぎじゃ」 「ここは7階だから、外から入るとしたらこのドアと廊下に面してる備え付けの小窓くらいしかないの...
  • kk8_673-675
    「ねぇパパ、なんでボクにはママがいないの?」 「…それはねパパとママが離婚したからなんだ」 「どうしてリコンなんかしたの?スキだからケッコンするんでしょ?ママのことキライなの?」 「ママの事は嫌いじゃないよ、むしろ好きさ」 「多分ママもパパの事が好きだし、勿論君の事も好きだよ」 「じゃーなんでリコンしたの?」 「家族のためかな」「カゾク?」 「家族って言うのはパパとママと君の事だよ」 「その為にパパとママは離婚したんだよ」 「よくわかんないよ」 「そうだね。パパも本当はよく分からないよ。本当にこれで良かったのか……」 「へんなパパ」 「それより今日は遊園地に行く約束だろ?早く着替えないといけないよ」 「うん。ボクね~もうひとりでできるようになったんだよ」 「偉いな~流石パパとママの子供だ」ナデナデ ――遊園地―― 「はぐれないように手を繋ごうね」...
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