ダンガンロンパSSまとめwiki内検索 / 「kk8_577」で検索した結果

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  • kk8_577
    霧「苗木君、『きりん』って十回言ってみて」 苗「ああ、なんだっけそれ…アクションスリップ?」 霧「なんでもいいわ。十回、言いなさい」 苗「…はい。えーと、きりん、きりん、きりん、きりん……」 霧「……では問題です」 苗「はあ」 霧「私の下の名前は?」 苗「え? 響子」 霧「……」 苗「?」 霧「次の問題です」 苗「あ、うん…何、暇なの?」 霧「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足……」 苗「スフィンクスの問題かな?」 霧「では、私の下の名前はなんでしょう」 苗「…響子」 霧「……、……」 苗「霧切さん、何なの、コレ?」 霧「……別に。あなたが知る必要は無いわ」
  • kk8_50
    【耳へのキスは誘惑の】  暑い日だった。  エアコンなんて贅沢品もないから、窓を全開にして、窓辺に扇風機を置いて。  お風呂上がりには冷水を浴びて、タオルケットを掛け布団の代わりにして。  日が沈んでも肌がじっとりと汗ばみ、服を着ていることすら煩わしかった。  だから、そういう気分ではなかったのに。  人肌は熱いから、そう言うと彼に服を剥ぎ取られ。  外に声が聞こえてしまうから、そう言うと唇を塞がれ。 「――…ケダモノ」  事を終えて、汗やら何やらでグショグショになったシーツを手繰り寄せる彼に言い放つ。  やはり心根の優しい人だから、ギクリと身体を強張らせる。  けれども今回に限っては、愚痴の一言二言で終わらせるつもりはない。  足に力が入れば、殴ってやれるのに。 「……ゴメン」 「苗木君らしくないわ。あんな、無理矢理なんて」 ...
  • kk8_579-581
    霧「苗木君ちょっと手伝って欲しい事があるのよ」 苗「何かな?いつもお世話になってるし、僕に出来ることなら何でも手伝うよ。」 霧「来月とある事件の潜入捜査に行かなくちゃ行けないの、危険はほとんど無いから。」 苗「いいよ、霧切さんが僕を頼ってくれて嬉しいし。」 霧「ありがとう。それでね…あなたには私の彼氏役をやってもらいたいの」苗「えっ!!僕が霧切さんの彼氏役を!?」 霧「……嫌なら無理にとは言わないわ………。」 苗「嫌なはず無いよ!…本当に僕なんかが彼氏役でいいの?」 霧「……(アナタだからいいのよ)……」 苗「えっ何か言った?」霧「いいえ別に何も」 霧「危険は無いとはいえそれなりに難しいの、苗木君のように私の助手としてある程度経験を積んでる人じゃないと」 霧「万全を期す為にも普段から恋人のフリを練習する必要があるの」 苗「えぇぇ!そういうものなの?」 霧「そういうも...
  • kk8_636
    最近の私の休日は苗木君をからかって遊ぶことに費やしている。 ……悪趣味だとは分かってはいる、けれど彼の反応が面白くて歯止めがきかないのだ。そんな訳で今日も彼をからかう為に寮の部屋の前まで来た。 「苗木君?いくら自室に居てもドアくらいは閉めておきなさい」 扉に何か荷物が挟まって半開きだったのだ。だからドアを開けながらそう声をかけた……。 そして信じられない光景を目にした――苗木君が見知らぬ女子とキスをしようとしている光景を……… 急速に顔から血の気が引いていくのが分かった、そして何故かは分からないけど憤りを覚えてどうにか声を絞り出した。 「お、お邪魔だったかしら…ごめんなさい。わ、私はただのクラスメートで…とにかくごめんなさい……」 「苗木君可愛い彼女がいるならもっと早く教えて欲しかったわ、お幸せに―」そう告げて脱兎の様に駆け出した。 「霧切さん――」彼が何か言っていた...
  • kk8_625
    季節は冬 僕は霧切さんと一緒に帰っている時だった。 こんなに寒いと手袋やマフラーは必需品だ。 だというのに僕は手袋を部屋に忘れ、マフラーをうっかり教室のバケツの中に落としてしまい凍えながら帰るハメになっていた……。 何が超高校級の幸運だ―このままじゃ風邪引いちゃうかな……なんて考えていると僕の首に柔らかい物がかけられた。 「そんなに寒そうにされたらこっちも冷えるわ、私は厚着してるし手袋もあるから」 そう言いながら僕に自分のマフラーを巻いてくれる霧切さん 「いや平気だよ、僕だって一応男だし。このマフラーは霧切さんのでしょ、その気持ちだけで十分温かくなったから」 そう言って外そうとすると 「私がいいと言ってるのよ。好意は素直に受け取りなさい」と僕の手を握ってマフラーから外す 「霧切さん…ありがとうでも霧切さんの耳も赤いよ」彼女の耳も寒さのせいか...
  • kk8_981
    「おい!!やべーぞ苗木の奴息してねー」 「苗木くん!!」 「舞園さん!急いで先生を呼んで来て!それと救急車も」 水泳の授業中に苗木君が溺れてしまったのだ。 タイミングの悪いことに教師が居らず、朝日奈さんも珍しく欠席していた。 これ幸いと授業をサボってプールから出て行った人も居る。 「これはマズいですぞ苗木誠殿!」 「おい苗木!しっかりしろ」 「苗木くん!しっかりしたまえ」 彼等は役に立ちそうに無いわね 「そこをどいて!…すぐに心肺蘇生を試みないと」 苗木君…こんなとこで死なせないわよ 「おい、霧切!お前やり方は分かるんだろうな」 「一応ね。昔講習は受けたから」 胸部圧迫、気道を確保…そして人工呼吸 苗木君…お願い目を覚まして! 必死になって繰り返す内に ゴプ…… …口の中に水が! 「ぶはっ…ゴホッ…ゴホッ...
  • kk8_810
    彼のキスには魔力がある。 ――勿論、本来なら私はそんなオカルトじみた事は信じてない。 けれど彼はそんな私に信じさせてしまう。 朝、彼にキスをされるとその日1日ずっと満たされた気持ちになる。 昼にキスされると夢に彼が出てくる。 夜にキスされると、その日の疲れがすべて吹き飛ぶ。 ……夜にキスされると、彼の夢を見ることなく朝を迎える場合の方が多いが…… そうして彼は私を虜にする。 けれど最近はその頻度が減ってきている……。 まさか彼に嫌われたのか…あるいは飽きられたのか 想像するだけで絶望に染まり、気持ちが沈んでしまう。 もう私は彼なしではダメみたいだ……。 「ねぇ苗木君…私に何か至らない点があるなら改善するから…私のこと嫌いにならないで」 そう彼に懇願する。 すると彼は心底驚いたようで 「えぇ!?僕が霧切さんの事を嫌いになるわけない...
  • kk8_630
    僕と霧切さんが付き合い始めてちょうど3ヶ月 僕らの仲も進展して、最近ようやくお互いを名前で呼べるようになってきた。 自分で言うのも何だが僕達の関係はようやく恋人らしくなってきた。 もっとも周りの人達に言わせればヤキモキさせられるらしい。 今日は僕の方からデートに誘ってみた。 いつもの放課後デートではなく休日に最寄りの駅にお昼に集合って、普通のカップルみたいに。 案の定予定より30分早く着いた僕より先に霧…響子さんがいた。 僕が言うのも何だが早く来すぎじゃないだろうか…… 「お待たせ。き…響子さん」「あら早かったのね……誠君」 「まだ30分も早いよ」「あなたを待たせるハズないじゃない」 「…ごめん僕が遅くなって」「そういう意味じゃないわ」 「ちゃんとしたデートなんて久し振りだから、ちょっと気が急いただけよ。気にしないで」 「響子さん…嬉しい...
  • kk8_790
    希望ヶ峰を卒業した私は、現在苗木君と行動を共にしている。 コロシアイ学園生活を過ごしている最中には、戻らなかった記憶だが…… 今日彼と偶然通りがかった公園で私は妙な既視感を覚えた…。 「ここは公園だったみたいだね」 壊れたベンチや折れた電灯、噴水に残された生々しい爪痕を見る。 「そうみたいね…(なぜかしら…この公園どこかで見たことがあるような)」 「……」「どうしたの霧切さん?」 彼が突然黙り込んだ私を心配して顔を覗き込んでくる… すると唐突に記憶がフラッシュバックしてきた。 あれは…雪が降っていて…周りには幸せそうな恋人達がいて…木々が鮮やかに発光していて そうあれはいつかのクリスマス――私はそこでキスをされたんだ…… 決して寒さのせいだけではなく、羞恥と歓喜に彩られた頬の赤み。 私の顔を覗き込んできた、私より少し背が低い、今隣にいる彼に…...
  • kk8_43-44
     彼女の声はいつも僕の頭よりずっと上から聞こえていた。 初めて言葉を交わしたのは、この学園に入学して直ぐの事だったと思う。 はじめは他愛の無い挨拶だけ。 幸運という、あるか無いかも分からない物しか持たない僕と、本物を持っている周りのみんな。 そんなみんなに溶け込むためにも、僕はクラスのみんなと特に仲良くしようと声をかけていた。 だから最初は、クラスメイトの一人として以外全く意味を持たない。僕と彼女が付き合っていなかったら、 単にすぐ忘れられてしまうだけの時間だったのだろう。 その日、僕は下校途中にたまたま校門で出会ったクラスメイトに挨拶しようと。ただそれだけの気分だった。 「霧切さんだよね。えっと、同じクラスの僕の名前は……」 「もう知ってるわ。苗木くんでしょ、霧切響子よ」 よろしくの一言も告げない彼女を随分とクールな人だと思ったのを覚えている。それに、すご...
  • kk6_572-577
     絶望は終わった、という言い方は正しくないかもしれない。  江ノ島盾子が死の間際に残した“希望と絶望は表裏一体”という言葉は、きっと真実なのだと思う。  希望の先には絶望が、そしてその絶望を乗り越えた先にはまた希望が。  生きる限り、そのサイクルが終わることは無いのだろう。  だがそれはそれとして、一先ずは。  世界は絶望から立ち直り、ひととき平和という名の希望が訪れようとしている。  僕らがあの学園を“卒業”してから、五年。  少しずつではあるが、世界は僕らのよく知っていた日常の姿を取り戻しつつあるのだ。  そして、その傍らで。  僕個人の――いや、“僕ら”の人生においてもまた、大きな転機が今まさに到来している。 「ただいま」  帰宅の挨拶を口にしながら玄関のドアを開く。  数ヶ月前に構えたばかりの“僕ら”の新居。  それまでは僕らにとってオ...
  • kk8_673-675
    「ねぇパパ、なんでボクにはママがいないの?」 「…それはねパパとママが離婚したからなんだ」 「どうしてリコンなんかしたの?スキだからケッコンするんでしょ?ママのことキライなの?」 「ママの事は嫌いじゃないよ、むしろ好きさ」 「多分ママもパパの事が好きだし、勿論君の事も好きだよ」 「じゃーなんでリコンしたの?」 「家族のためかな」「カゾク?」 「家族って言うのはパパとママと君の事だよ」 「その為にパパとママは離婚したんだよ」 「よくわかんないよ」 「そうだね。パパも本当はよく分からないよ。本当にこれで良かったのか……」 「へんなパパ」 「それより今日は遊園地に行く約束だろ?早く着替えないといけないよ」 「うん。ボクね~もうひとりでできるようになったんだよ」 「偉いな~流石パパとママの子供だ」ナデナデ ――遊園地―― 「はぐれないように手を繋ごうね」...
  • kk8_734,737
    私と苗木君は紆余曲折を経て恋人になった。 今まで彼の鈍感さや、周囲の女の子の猛烈なアタックに焦燥感を覚えていた私としては 一瞬でも長くこの幸せを甘受していたい―― それなのに彼ったら…… 「あれ?どうしたの霧切さん。何だかとても嬉しそうな顔をしてるね」 なんて、平然と聞いてくるものだから 「何よ…嬉しそうな顔をしちゃいけないのかしら」と私は憮然とした表情で返す。 あなたの隣に本当の意味で立てている――その喜びが抑えきれず顔に出ていたらしい。 「それは違うよ。霧切さんの嬉しそうな顔、とっても可愛いよ」 と、いつもと変わらぬ調子で言い放つ。 「可愛いなんてそんな///…どうせからかってるんでしょ」 あまりにもいつもと変わらぬ調子だったので、私も照れ隠しでそう返すのだが…… 「いいや、普段の霧切さんも可愛いけど」 「そんな風に嬉しそうに笑う霧切りさんも凄く可...
  • kk8_332-338
     がたん、ごとん。  日付も変わろうかという時刻のローカル線に、乗客は驚くほど少なかった。  広い車内に僕ともう一人だけの、ただ二人きり。  他に人影を探そうとすれば、スライドドアを開けて隣の車両へ行かなければならない。  そして、周囲に響き渡るのは電車の走行音のみ。  こんな時間まで外を出歩くなんて生活とはとんと無縁だった僕からすれば、それは極めて奇異な光景である。  物珍しいものを目にすれば、まぁ大抵の人は、大なり小なりそこに何がしかの感慨を覚えるものだと思う。  無論、平凡中の平凡を自認する僕も例外ではない。  ――本来なら。  視覚が捉えた眼前の光景を『奇異なもの』として認識することはできる。  だが、その後が続かない。  思考が『ああ、なんだかおかしな感じだな』というところで止まってしまう。  目下のところ、僕にはそんなことに思いを巡らせ...
  • kk8_838-841
    やりすぎた……彼を焚き付け過ぎた。 「苗木君、ちょっ、ちょっと落ち着いて」 「もう、無理だよ…我慢できないよ……霧切さんが悪いんだからね」 眼前に迫る彼の顔――壁を背にしている私には逃げ場がない。 それに両手を彼に掴まれていては身動きもとれない…… ……私も覚悟を決めた。 ―――――― あれはそう――夏休み前の期末テストの勉強会をしている時だった。 僕と霧切さんは2人で仲良くテスト勉強をしていた。 セミの鳴き声をBGMに夏特有の湿気と暑さにやる気を落としつつ……。 本来ならクラスの皆と勉強会を開いた方が効率が良いのかも知れないけど 僕が誘うと、皆一様に固辞してくる。 ……それも決まって『馬に蹴られたくないから』 なんてワケの分からない事を言って…… 「ダメだったよ、霧切さん。…皆でやった方が捗ると思うんだけどなぁ」 「そう……...
  • kk8_142-143
    ※崩壊後の時間軸だと思ってください 苗「さてと…用事も済んだし、早いとこみんなの所で戻ろっか」 霧「ええ。遅れたら、また十神君がうるさいものね」 苗「…だね」 霧「まったく…人使いが荒いことね、彼。生まれついての性分なんでしょうけれど」 苗(まあ…そのお陰で霧切さんと二人になれて、僕としては…) 霧「苗木君? どうかした?」 苗「…え? あ、いや…なんでもないよ! それじゃ急いで…」 霧「…ちょっと待って」 苗「? どうかした?」 霧「あれを見て」 苗「うん? あれって…?」 霧「少し遠いけれど、青いミルク缶の看板が見えるでしょう?」 苗「…あ。あれって…コンビニだよね?」 霧「『かつてコンビニエンスストアだった場所』と言った方が正確かしら。…ねえ、ちょっと行ってみない?」 苗「えっと…霧切さん、探索するの?」 霧「勿論よ。食糧...
  • kk8_645-646
    私と苗木君が付き合いだしてもうすぐ2年になる。 学園を卒業すれば、彼と離れ離れになる可能性が高い……そんなの堪えられない! だから……彼には悪いけど私と一緒にいて欲しいからこの半年間温めていた計画を実行する事にした。 「えっ?今週末ウチに泊まりたい?」 「えぇ…あなたの妹さんが是非って言ってたでしょ」 「確かに前に遊びに来た時にそんな事言ってたような」 「丁度今週末なら予定が空いているのよ…いいでしょ?」 「そりゃ構わないけど」 「なら決定ね。私の方から妹さんとお母様に連絡しておくわ」 いつの間にか僕の妹と母さんとメールアドレスを交換していた響子さん。 …確かに最近は母さんも「誠くん霧切さんはいつ遊びに来るの」や「もっと頻繁にお誘いなさい」等々…催促する様なメールが来る。 ――週末―― 「ただいまー」「お邪魔します。今日明日とお世話になります。こ...
  • kk8_899-906
    ――それは一秒にも満たない僅かな時間 けれど私にとっては今まで生きてきた時間より遥かに長く感じる一瞬 全てがスローモーションに感じ その暖かい感触が失われるのがどうしようもなく辛い そんな一瞬の出来事。 あれは昨日の放課後の事だった…… いつもの様に苗木君と一緒に帰ろうとして、私の用事で彼を待たせていた。 私と苗木君は付き合っている。 いわゆる彼氏彼女の関係だ――おそらく……。 彼の煮え切らない態度に我慢できず、私の方から告白したのだ。 だと言うのになぜ断言出来ないのかと言えば……具体的なエピソードに欠けるからだ。 確かに何度かデートを重ねたが、最近ようやく手を握ってくれるようになった。 それも私の方から握ってだ……… 勿論、私は彼と遊びに行ったりするのは楽しい――でも彼も本当にそう思っているのだろうか……。 彼は本当に私の事を好...
  • kk8_804-807
    645-646に触発されて妹編の続き。//6Q3JINa/ ――――― case2 入籍編 玄関のドアを開けると隙間から身半分だけを覗かせるように、こちらを見続ける妹の姿があった。 「じぃーーーーっ」 「……そこで何しているんだよ?」 ご丁寧に擬音付きで。 探偵の尾行術でこんなことをやったら、間違いなく響子さんから注意される行動だ。 「この、泥棒猫……」 「えっ?」 「お兄ちゃんの家に行ったら、テレビ台の上を指でなぞってやる。  そして"響子さん、この埃ってどういうことかしら……?"ってネチネチ絡んでやる」 どこの昼ドラだ、そしてお前はいつから小姑の真似事をするんだ。 一体全体どういうことなんだろう、あんなに響子さんに懐いていたのに今は仇敵を討つかのような視線を浴びせている。 デレの後にツン? 最...
  • nc7_571
    七海「日向くん、今日は砂浜で何をするの?」 日向「とりあえず脱ごうか」 七海「…………」 日向「…………」 日向(ま、まずい、滑った! いやまだ冗談って言えば取り戻せるか…!) 日向「な、なんてじょうだ──」 七海「……いいよ」 日向「…え?」 七海「……日向くんがそう言うなら……」ヌギヌギ
  • yt10_575
    苗木「セレスさんの願い事…やっぱり夢のお城に住みたい、とか?」 セレス「違いますわ。わたくしにとってお城に住む夢は星に願う物ではなく、いずれ必ず叶える物です」 苗木「うーん…じゃあ毎日餃子」 セレス「…………」<●><●> 苗木「そ、そんな訳ないよね。うん、わかってるよ」 セレス「ええ。確かに魅力的なメニューですが、ここに書く事ではありませんわね」 苗木(ああ…毎日餃子でもいいんだ…) セレス「ヒントを差し上げましょう。わたくしが願うのは、“望んだからといって、必ず手に入るとは限らないもの”です。     そして…“過去に手に入れた事がなく、現在も持っていないもの”…」 苗木「セレスさんが……過去も現在も持っていない……。    ……それって、もしかして……セレスさんが前に自由時間で言ってた……?」 ...
  • ms3_579-586
    キ~ン、コ~ン、カ~ン、コ~ン♪ 「苗木君!」 「あ、舞園さん!どうしたの?何か用?」 放課後。私はいつもの様に苗木君に声をかける。目的は、勿論一緒に帰ることだ。 でも敢えてそのことは彼には告げず、ちょっとからかってみる。 「はい。そうですけど…何の用事か、分かりますか?苗木君?」 「えぇ~っ…ボクは舞園さんみたいにエスパーじゃないんだし、そんなの分かるわけ無いよ…」 『エスパーだから』言い出しっぺは私だけど…まさか、苗木君は未だに私が本物のエスパーなんだって信じてる…? そんな彼の純情にはさすがに驚きを隠せない。でも、そんなところも苗木君らしいといえばそうなんだけれど。 「じゃあ、答え言っちゃいますね…ズバリ、苗木君、一緒に帰りませんか?」 その言葉を聞いた瞬間、私よりも少し小さい身体がビクッと動く。どうやらこの答えは予想外だったようだ。 ...
  • kk6_552-557
    「これプレゼント」 僕は彼女に小さな箱を渡した。 「…何?何かの記念日という記憶はないけど」 彼女は怪訝そうにしながら箱を開ける。 中にはペンダントが入っている。 彼女は指輪をしない。できない…と言った方が正しいのかもしれない。 だからあの日、2人で交換したのもペンダントだ。 僕たちの手におそろいの指輪はない。 代わりにその指輪を加工したおそろいのペンダントを首から下げている。 結婚指輪の代わりの…結婚ペンダントだ。 彼女と結婚したのは5年前になる。 高校の頃からよく協力を頼まれていた。 大学進学後も同様で、やがて恋仲になった。 その後、彼女は自分の事務所を開くことになった。 そして、一人では大変なので良ければ手伝ってほしいと誘われた。 正直進む道に困っていたのもあり僕は、ちょうどいいと思い了解して働き始めた。 そして...
  • kk6_568
    気がつけばそっと体を引き寄せられ暖かなもので体を包まれていた。 それは苗木君の腕であり体であり、服一枚隔てた先から命の脈動が伝わってくる。 誰もいない、夕焼けに染まる教室の中で私たちは密着していた。 廊下からは下校する他の生徒の声が聞こえてくるがそれすらも遠い世界の出来事のようだった。 (暖かい…) 知らず知らずのうちに私の手は苗木君の背中へと回っていた。 息を呑むような苗木君の気配が伝わってくるが、今更手を降ろしたりはしなかった。 (もう少しだけ…もう少しだけこうしていたい…) それは紛れもなく本心だったが、そんな事を考えている自分に驚くと同時に恥ずかしさがこみ上げてきた。 ちょうどその時下校のチャイムが鳴りそれを合図に抱擁が解けた。 (あっ…) 少し残念に思う己の思考を振り払う。 正面にははにかむような苗木君の顔がある。 直...
  • kk7_585
    二つのマグカップに出来立てのコーヒーを淹れる。 猫のイラストが描かれた白いカップは響子さんのもの。 犬のイラストが描かれているのは僕の方。 「はい、どうぞ」 「ありがとう」 「どういたしまして」 僕のカップにはスティックシュガーとコーヒーフレッシュをそれぞれ注ぐ。 ティースプーンでゆっくりかき混ぜ、響子さんが手にしているコーヒーとは違う色彩になる。 「それにしても今夜は冷え込むよね。お風呂も少し熱めにしたんだけどな……」 「その効果が持続しなかったから、こうして別の方法で暖を取るんじゃないかしら?」 「……ごもっともです」 自分の吐く息で少しだけ温度を冷ます。 香りを少し堪能してから一口。 熱が唇から舌へ、そして喉へと流れていく感覚だ。 「……子供の頃の話だけど、コーヒーの匂いだけは好きだったんだ」 「匂い、だけ?」 「そう。パ...
  • kk6_563
    562 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/23(水) 00 42 17.03 ID yTnulCPw この二人の結婚式はやっぱりキリスト教式だろうか 神道式も案外似合いそうな気もする 霧切「で、あなたは洋式と和式どっちがいいの?」 苗木「え? うーん……和式はやっぱり体勢がきついから洋式の方がいいかな」 霧切「誰がトイレの話をしたの。私が言っているのは、結婚式のことよ」 苗木「け、血痕!?」 霧切「そういうのはいいから、真面目に答えなさい」 苗木「ご、ごめん。でも霧切さんの口から結婚なんて言葉が飛び出してくるなんて思わなくて……」 霧切「どういう意味かしら。さすがに失礼よ」 苗木「えー……うーん、そうだなぁ」 苗木(結婚か……この年でそんなの考えたことないけど……うーん、やっぱり霧切さんは    洋風のドレスの方が似合うかな。 ...
  • kk4_518
    霧「改めて言うけれど。苗木君、あなたは『超高校級の希望』よ」 苗「未だにそう呼ばれるのは慣れないなあ。僕みたいな普通の奴にはなんだか勿体無い肩書きのような……」 霧「まだそんなことを言っているのね……。   でも、既にあなたの姿は電波ジャックに乗せて全世界に発信されている。今やあなたは私達だけじゃない、多くの人の希望なのよ」 苗「そういう言われ方をすると、ますますボクには荷が重いような……」 霧「それだけじゃないわ。あなたの希望は『絶望』達の目にも届いている。   あなたが望むと望まざるとに関わらず、あなたは『絶望』達に最も注意すべき敵とみなされているでしょうね」 苗「そ、そうかな? それはちょっと大袈裟じゃない?」 霧「いいえ。決して大袈裟ではないわ。   あなたは何時、どこで『絶望』に命を狙われるか分からない。そう考えるべきよ」 苗「うっ、あんまり脅かさないでよ……...
  • kk6_546
    霧切「今日は『いい夫婦の日』だそうよ、苗木君」 苗木「へえ、そうなんだ」 霧切「……」 苗木「あれ? 霧切さん?」 霧切「今日は『いい夫婦の日』だそうよ、苗木君」 苗木「それは今聞いたけど……」 霧切「……」 苗木「あの……」 霧切「……いい夫婦と言うのは、みなまで言わずとも意思の疎通を図れるものよ。    私達はまだまだのようね」 苗木「えっ!?」 霧切「? 何よ、その顔は」 苗木「それってつまり……その、僕と霧切さんがいずれ夫婦に……」 霧切「! ち、違うわ。そろそろ私が一から十まで説明しなくても分かるようになれと言ってるのよ」 苗木「そ、そっか」 霧切「ええ」 苗木「……」 霧切「……何?」 苗木「ぼ、僕は霧切さんといい夫婦になりたいかなって思うんだけど……」 霧切「!? ……苗木君のくせに生意気よ……」 苗木「駄目かな……?」 霧切「い、言...
  • kk5_534
    苗「はぁ……疲れた……」 霧「お疲れ様。悪いわね、いつも捜査を手伝ってもらって」 苗「あ、ううん。それは全然いいんだけど」 霧「そう言ってもらえると助かるわ。   でも、そうね……たまには少しくらい、あなたの労をねぎらってあげないといけないわよね」 苗「いいよそんなの! 僕も好きでやってるんだしさ」 霧「私はこれでもあなたにとても感謝しているのよ?   少しくらい、その気持ちを形にして示させて欲しいの」 苗「気持ちは嬉しいけどさ。でも……」 苗(僕としては霧切さんと一緒にいられるだけでも十分……なんて、さすがに面と向かっては言えないよな……) 霧「そう遠慮しないで、苗木君。お願いだから……」 苗「……わかったよ。そこまで言うなら」 霧「ありがとう。本当に慎み深いのね、あなた。   ……それじゃあ、そこにうつ伏せになって」 苗「!? い、一体何を?」 ...
  • kk34_514
    「えへへ、これからよろしくお願いしますね霧切さん♪」 「ええ、よろしく、こまるさん」 「あっ、これから苗字一緒になるのに旧姓呼びはおかしいですかね?何か考えましょー!」 「え、ええ…//」 苗、…誠と名前が一緒になる、という事実に少し照れを感じ、少し頬を染める。 「やっぱ無難にお義姉さん?いや、ちょっとつまらないな… あ、霧切さ…はお嬢様っぽいし、『響子お義姉さま』はどうでしょー?」 「…ぁ、や、やめてッ!」 おそらくは冗談で言ったであろうその呼び名__ それはあまりになじみ深く、あまりに苦痛な、唯一霧切のトラウマであった。 思い出したのだ、あの日を。 お姉さまと呼び、慕っていた人に裏切られた、あの日見た… 自分の手が焼きただれ、それを眺める彼女の目を。 泣けど叫べど、助けてくれはしない。無邪気な目の面影はない。...
  • kk28_925-929
    用事が終わり、僕は家路についていた。すっかり冬めいた風にぶる、と震えながら、 学園近くのショッピング街に差し掛かる。幅の広い歩道を挟むように、両側にさまざまな 店が並んでいる。休日ということもあって、人通りはまあまあ多い。ふと前を見ると、 数十メートル先、歩道の左側にある雑貨店から、同級生の女の子、霧切響子が出てきた。 彼女はそのまま学園の方へと歩いていく。買い物に来ていたのだろう、僕は声を掛けようと小走りで近づく。と、不意に霧切さんの斜め後ろ、建物の隙間から人影が飛び出し、素早く彼女に近づいた。そして背後に迫ると、その人影は彼女に手を伸ばし― 「霧切さ…!」 僕が名前を呼ぶ前に、霧切さんは背後の人物の腕を取り、捻り上げていた。 「痛い痛いっ!」 「私が気付かないとでも思ったの、お姉さま?」 「わ、わかったから離して!前より痛い!」 悲鳴をあげる女性と、彼女を...
  • kk9_548-556
    ――――― バスローブ姿で男女二人が抱き合う構図――。 あれ、これって実はすごい状況だったりしない? 僕が勢い余って押し倒しちゃったりすれば"ポワワワワ~ン"ってピンクの霧がかかったりするのでは。 そして気づけばホテルの入り口で霧切さんに抱きつかれて『昨夜の苗木君、素敵だったわ……』 なんて言われる展開が繰り広げられるのでは――! 「……君。苗木君!」 「うわっ! ……な、何かな、霧切さん!?」 「さっきから呼んでもボーっとしているから大丈夫? 熱とかあったりしない?」 「だ、大丈夫だよ。平気平気……っ!?」 「ホントかしら? ……って何よ、熱があるなら早く言いなさい」 僕の反応が鈍いことを訝しんで、体の調子を心配してくる霧切さん。 またしても僕の額に自分の額を押し当てて体温を測るけど、一時的に体温を上昇させる原因が目の前...
  • 霧切響子個人スレSS その6
    【ダンガンロンパ】霧切響子の正体はカップ麺の妖精Part6 レス ID タイトル 備考 12 JLe8o+LA 木こりの泉ネタ 21 9WpGQIBF 桃太郎ネタ 82-84 9BYChGxH 心理テスト 93 D/4EDjKZ プレゼント 147-149,153-156,160-164 QJYWGyVz ラブレター 185-187 luqEVhLt ~限定BOXジャケ写撮影の舞台裏~ 206-210 Je0mBVPY アルバム 220-222,227 QAthxLCD 大人ナエギリ番外編 243 nbKEob19 ハロウィーン 292-295 vWXHo6Li 大人ナエギリ番外編 初冬は編み物日和 302 2G8KoXmD 文化の日 322-329 IkrAoBUq アルバム 339-342 FD4XIGbF カップ麺の妖精 367 //QbMDHv ...
  • 霧切響子個人スレSS その4
    【ダンガンロンパ】霧切響子の正体は???の嫁Part4 レス ID タイトル 備考 32 z7d2yWjm ボテギリさん 74-75 fRwGbSVn チビギリ 106-108 U8DDphgu 「カフェへの誘い文句9パターン」 辛口ナエギリ編 オトメスゴレン参照 140-143 LBrHF1nZ,lbghndxH 謎掛けネタ 280 aMy90UcF 変声機ネタ 305-309 zaW1GOyR インビトロ粉砕 318-321 vRvGrzgO 花言葉ネタ 341-343 Jcds+uWO 肝試しネタ 358 bRVFWAWg エレベーター閉じ込め事故 373 aXsUHchw おんぶネタ 405 OrnCqjPH だーれだ? 413,417-426 9WkRXGGj 苗木君が霧切さんの足をくすぐるだけ※微エロかもしれない 414-415 Nq8ytyx9 ...
  • 霧切響子個人スレSS その7
    【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.7】 レス ID タイトル 備考 26-35 BPdVJ+QK サンタギリさん 87-88 EZlZAWD7 「わたしのお父さん」 118-120 OYy6A2xb 仕返しの仕返し 132-134 fbq077rd カラオケ 138,139,141,151,154,156 pDMBrCWF 初日の出 195-200 O7xyFB7g 初詣・前編 205-210 O7xyFB7g 初詣・中編 214-221 O7xyFB7g 初詣・後編 229-230,245-248 W1FZhyLu,q+ucsloR コンセプション ナエギリ編 微エロ? 382 tRlLYYDm 美人局 445-447 fmIHUu/e ナエギリ観光記 470-476 djBo1R9M ナエギリ宿泊記 1/2 445-447続き 485...
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    時間はもうすっかり暗くなった夜の9時。 霧切さんと苗木くんの二人は、浮気調査のため公園にある木の影に潜むように立っていた。 ターゲットが愛人らしき人物と公園に入っていくのが見えたからだ。 霧切「こんな時間にこんな場所で女性と二人きり…ほぼクロで間違いないでしょうけど     一応証拠写真まで抑えておくわよ。」 苗木「…20Mぐらいしか離れてないけど大丈夫かな?」 霧切「この位置じゃないと写真は狙えないわ。…他に隠れるところも無いみたいだし。     それにここは他に人も多い。よほど目立った動きでもしない限り私たちが勘付かれる事は無いわ。」 苗木「ちょっと、霧切さん、ターゲットがこっちに来る!」 霧切「…!」 ぎゅっ 苗木「(い、いきなり抱きついてきてどうしたの霧切さん…?は、離してくれないと動けないよ)」 霧切「(馬鹿ね。ター...
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     晴天の下、波の音を聞きながら苗木誠は用意してきたおにぎりを頬張る。  咀嚼しながら身体の前にある釣り竿に目を向ける。 「思ってたより釣れないね」  じりじりと攻撃してくる日差しは12時を回り強くなる一方。その上、狙いの小アジはクーラーボックスに5匹しか入っていない。 「そうかしら? 私は順調だと思っていたわ」  苗木はちょっとだけ首をかしげて右隣を見る。同じように首をかしげ、長い髪を垂らしている霧切響子の瞳にピントを合わせる。  いつもと変わらないように見えて楽し気な色をしている瞳を見ると、愚痴をこぼした自分が情けなく思えてくる。 「5匹ぐらい霧切さんが全部食べちゃうでしょ?」 「そうかもしれないわね」霧切が柔らかく笑う。「あなたが食べたいと言っていたのにね」  苗木は力なく笑みを作る。  二人でアジ釣りに来たの...
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    ※どこかの路地裏的な場所にて 霧切「ねえ、貴方」 男「ん……なんだお前? ここから先は……」 霧切「そんなことはどうでもいいわ。私はあなたに個人的な用事があるの」 男「こっちは忙しいんだ。とっとと失せな」 霧切「あら、つれないのね?」 男「失せろつってんだろ。なに近づいてきてるんだ」 霧切「そんなこと言わないで……(そっと男の体に触れる)」 男「おい、コラ……」 霧切「少しぐらい息抜きしたって罰は当たらないはずよ……?(流し目)」 男「!」 霧切「ね……いいでしょう?(しなだれかかり、唇を男の耳元に寄せる)」 男「(ゴクリ)あ、あー……えっと、だな……」 霧切「……(ニヤリ)」 男「?」 ゴキャッ 男「がっ!?」 バキッ ドカッ 男「て、てめ……ぐへっ!?」 グシャッ バシッ ズッギャアァァン ...
  • 霧切響子個人スレSS その8
    【ダンガンロンパ】霧切響子はクーデレかわいい【FILE.8】 レス ID タイトル 備考 43-44 iJvj8Nzv 50 gMcFwrSL 大人ナエギリ キスの意味編 ※微エロ注意 75-80 o3fkd0kO Beauty of Destiny 大人ナエギリ ペルソナ4とのクロス作品 85-90 fYeX7wp4 明日はホワイトデー 大人ナエギリ 142-143 ItdBKXAj 崩壊後の時間軸 317-320 5cCwXhid 霧切さんの正体-出題編 332-338 BkUi/dbb 膝枕 345-348 62ixCj0W 霧切さんの正体-解答編 317-320の続き 411-415 JXQZPFd9 大人ナエギリ 続・キスの意味編 ※微エロ注意 508 JtQUMTqI 人類史上最大の???事件 569-572 EvtNp1Df 特命係長 ただのまこと 75...
  • kk4_534-535
    霧切「苗木君。あなたのワイシャツ、右袖のボタンが取れかかってるわよ。」 苗木「え?あ、本当だ。気付かなかったよ。」 霧切「ふぅ…。仕方ないわね。私が直してあげるわ。ちょうど裁縫セットもあるし。」 苗木「え?別にいいよ。その気持ちだけ受けとっておくよ。それに何で裁縫セットなんて…。」 霧切「早くシャツを脱ぎなさい。苗木君、ここまで言えば分かるわね?」 苗木「はい、お願いします…。」 15分後 苗木「ねえ霧切さん…。やっぱりもういいよ。家で母さんに直してもらうから。」 霧切「黙ってて。気が散るわ。」 苗木「はい…。(針に糸通すだけで15分近く掛かってるんだけど…)」 さらに10分後 霧切「出来たわ。」 苗木「あ、ああ…。ありがとう、霧切さん…。助かった…あ、ボタン取れた。」 霧切「………。ごめんなさい。すぐやり直すわ。」 苗木「え?今から?」...
  • kk2_544-545
    男子側 「じゃあ、まずはだな~・・・・・・髪が長い娘と短い娘だったらどっちだ?」 「え、髪の長さ?別にどっちでも・・・・」 「どっちでもは無しだべ!」 「え、え~・・・;」 いきなり駄目出しされた・・・; そんな事言われても髪型なんてその娘に似合ってればそれでいいと思うんだけどな・・・ってあれ? そういえば僕だけこんなに詳細に聞かれるのってなんかずるくない?・・・・・・・・もういいけどさ、自分だけ不幸なの慣れたし・・(泣)。 本当に僕って「超高校級の幸運」で選ばれたのかなって最近特に思うよ・・・・。 「苗木、こういうのは何となくでいいんだよ、何となくで!」 「え~と、じゃあ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長い娘・・・・・・・・かな?」 女子側 「(ガーーーーーーーーン)!」 答えを聞いて、戦場さん...
  • kk6_501-504
    私の周りには、かなり気まずい空気が満ち満ちている。 目の前にはひどく落ち込み、悲しみと怒りが綯い交ぜになった顔をして俯いている少年、苗木君がいる。 この状況を作ってしまったのは他でもない私だ。 私がどんな顔をしているか。それは自分でもよく分からないが、少なくともその心中はひどく動揺していた。 「霧切さん、よかったら散歩でもしない?」 彼はいつものようにやってきて、いつものように私を誘った。 「…断る理由もないし、構わないわ」 そして私もいつものようにそれに応じた。 特に何をするでもない。談笑しながらただ歩くだけ。 取りとめのない話をしながら、いつものようにあれやこれやと彼をからかっていた。 私はおそらく彼に惹かれている。そういうことに疎いので自分の感情もよく分からないのだが、それ以外の答えは私の中には無い。 そして彼をからかうことは私なりのそういう表現だ。 ち...
  • kk6_528-535
     年越し・正月は家族で暮らすのがしきたりだなんて、古臭い。  そんな愚痴を吐きながらも、霧切さんは律義にもクリスマスの翌日から実家の方に戻っていった。  事務所には年末年始休業の旨の張り紙を張って、僕も久しぶりに実家に帰省して年を越し。  そうして三箇日を終え、帰ってきても事務所に彼女の姿はなかった。  郵便ポストには、一通の封筒。  筆跡から彼女のものと判断してしまうあたり、僕も探偵の助手として中々成長できているのかもしれない。 『苗木 誠君へ  あなたも実家に帰ると言っていたから、この手紙を読むのは一月三日以降になるわね。  急なことで申し訳ないんだけど、しばらく事務所の留守を頼まれてくれないかしら。  実は、久々の私の帰省に興奮した父が、勝手に旅行を計画していたらしくて…  「親族全員を集めて、世界で一番早く初日の出を迎える」なん...
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    既に立春が過ぎたものの、まだまだ寒さの続く二月中旬。 その日を迎える度に、この国の人間は本当にお祭りごとが好きなのだと実感する。 とは言え、彼女自身もまた、この国の人間の一人であり―― 「どうぞ、霧切さん。アイドルの手作りチョコです!」 「……ありがとう」 あっという間に普及した新たな文化、友チョコなるものを甘受するのだった。 「義理チョコなんてもう古いですよ。時代は友チョコ、ファミチョコ、MYチョコです!」 「なんだか『チョコ』がゲシュタルト崩壊しそうだよ……」 「その割には先ほどから一切手を止めることなく食べ続けていらっしゃいますわね、朝日奈さん」 言葉通りの幸福を噛み締めたような表情で、机の上いっぱいに広がったチョコレート菓子を次から次へと頬張る朝日奈を、セレスが呆れたように見ている。 もっとも彼女の方も優雅な仕種で舌...
  • kk12_559-564
    「えー、霧切さんも来ないの?」 「あの人、去年も来なかったでしょ…や、別に強制とかじゃないけどさぁ」 「相っ変わらず、後輩のクセにノリ悪いな。仕事中も無愛想で、やたら睨んでくるし」 「超高校級って、皆そんな感じか? …ま、苗木とか朝日奈は別だけど」  仲間の悪口を言われても口答えをしなかったのは、別に冷静だったとか、そういうんじゃない。  出来なかっただけ。  ただ衝動的な憤激を、言葉や行動に移すほどの意気地が、僕に無かっただけだ。  ポニーテールが直毛になるほど怒り心頭な朝日奈さんを、なんとか視線で宥めて、僕は先輩たちに頭を下げる。  僕たちが未来機関に所属してから数年。  彼女も思ったことをそのまま口に出さずに留まれるくらいには、余裕のある大人に成長した。 「すみません、ちょっと…その、上手く誘えなくて」 「ああ、うん、いいよ。気にすんな」 ...
  • kk13_502-505
    頭にバンダナを巻いたらエプロンを装着する。 「いざ進めやキッチ~ン♪ 目指すはチョコレート♪」 鼻歌を口ずさみながらキッチンに立つ。 無塩バター、砂糖、塩、卵、薄力粉。そして主役のチョコレート。 よし、材料は全て揃っているな。 早速腕まくりして僕は調理に取り掛かるのだった――。 ~ As You Like  take2 ~ 「おはよう」 「おはよう、霧切さん」 「おはよう苗木君。はい、これ」 朝の挨拶と一緒に可愛くラッピングされた四角い箱が手渡された。 そのまま自分のデスクに座らず十神君と葉隠君にも同じようにラッピングされた箱を手渡している。 僕ら男性三人衆は思わず顔を見合わせた。 そしてもう一度ラッピングされた四角い箱を凝視する。 うーん、霧切さんが男性陣みんなにチョコレートか――。 彼女も社交的になった...
  • kk28_490-492
    「あなたも律儀なものね。セレスさんのあんなただの悪乗りに付き合って、一人寂しく居残りなんて。 それにこの時期はまだ冷えるでしょう? 風邪を引いても知らないわよ」 「はは……心配してくれるんだね、やっぱり霧切さんって優しいよ」 「呆れているだけよ、こんな貧乏くじ、サクラの木の下にでも埋めればいいだけなのに」 「それはなんか怖いからいいかな……。それに、ボクは貧乏くじとも思ってないしね」 「……どういう事?」 さっぱり言っていることが理解出来ないようで、霧切さんは露骨に表情を崩した。 普段ではあんまり見られないものだから、ボクまで面喰ってしまった。けど、すぐに言葉を続けることにした。 あんまり見られないってだけで、全く見ないってことではないからな。ちょっと嬉しくなるのは否めないんだけど。 「なんかさ、祭りの後の空気っ...
  • kk6_473-477
    ※ED後の時間軸だと思って下さい  コンコン 苗「霧切さん…起きてる?」 霧「…何か用? これから寝ようと思っていたところなのだけど」 苗「ごめん。少しだけ、話をさせてほしいんだ」 霧「……」  ガチャ 霧「…入って」 苗「うん…お邪魔するね」 霧「手短に頼むわ…明日も早いから。それで、何の話?」 苗「……昼間のことだよ」  -------昼間------- 葉「どどどどうするべ!? このビル完全に包囲されてるべ!」 十「チッ、数が多すぎるな…」 朝「あのモノクママスクの集団…どこから湧いてきたの!? ていうか、これちょっとヤバくない?」 葉「ちょっとどころじゃなくヤバいべ! あああああああもうおしまいだぁ!」 苗「目的地まであと少しなのに…!」 腐「ど、ど、どうするんですか、白夜様!?」 十「黙っていろ…...
  • kk5_177-180
     学園を抜けて、荒廃した世界に降り立った私達が最初にした事は、  やはり自分の家の確認だった。  それぞれに、自分の大切な人や物が気になって誰を一番初めにする事も出来なかった私達は、  とりあえず三日後に再び学園に集合すると決め、それぞれの場所へと急いだ。  そして、私は私の家にやってきた。  いえ、私は私の家に帰って来た。  家は無残にも破壊されていた。まあ、周りの家全てが無事で無い状態だったので、予想通りの姿ではあったが、  車が突っ込み、窓ガラスが割られ、おまけに火もつけられたのか一部の壁は燃え落ちて完全に家としての機能を失っていた。 「仕方がない事、なのよね・・・・。」  世界があんなのだから、自宅だけ無事などとは到底思えない。と頭では、理解していたものの。  見慣れていた風景が、様変わりしている様子に思いのほかショックを受けた。  壁紙の色とか、...
  • kk9_470-477
    「貴方の長所が嫌い」  …霧切さんの考えていることは、時々わからない。 「……貴方の長所が、嫌い」 「ああ、いや、言いなおさなくても…別によく聞こえなかったワケじゃないんだけど」 「そう。ならいいわ」  言いながら、彼女はそっぽを向いた。  自分が言いたいことを言えたので、もう満足したらしい。  僕が買ってきたポッキーを口に咥え、僕が見ていたテレビのチャンネルを勝手に変える。  ポスポスと軽快な音を響かせてポッキーを食み、僕のお気に入りのクッションを抱き枕代わりに、僕のベッドの上でくつろいでいる。  この部屋は僕の部屋。…そのはずだ。 「あの…僕は全然よろしくないんだけど」 「でしょうね」  会話終了、約三秒。なんなら、僕の台詞に被せる勢いだった。  こういうワケの分からない挙動不審が続く時は、決まって、 「何、また機嫌...
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