Case09/螺旋回廊のアニマシティー


う~ん、色々ノーコメントっス。

研究者サンの身柄とか朝倉の影とかの件

お留守番傍観者の視点から見た結論としては、朝倉にコネのあるUGN所属の研究者サンが色々後ろめたいことがバレて逃げたのを保護という名目で捕捉したって話っスか?

まあ、またぞろ当の朝倉はこっちの意向半無視でちょっかいかけたようですし、ソレを見越してギルドは高跳びに手を貸そうとしたみたいですし、あと例のマスター・ブレイズと因縁のある相手みたいで、色々トラブりかけたみたいですな。ご苦労様っス。

さて。正直、実験とか調整だとか外道スレスレ紛いなことが必要な側面があるのは否定できない事実っス。冷戦時の核みたいなもんっスね、ただでさえUGNはFHに比べて劣勢な部分も多いっスから。で、ある種線引きを何処にしたところで、結局ソレを完全になくすことが出来ないなら自己満足と言われても文句は言えないと思うっス。だから、まあ、私としてはノーコメントってことで。実にズルい逃げ道っスけど、支部長サンの判断を尊重するっス。

で、話を換えるっス。結局問題になるのは、朝倉の影の中身がちょっと見えてきて本格的にやりあう羽目になったってあたりですな。というか山奥の別邸の地下には広大な迷宮じみた秘密空間とか…………意外とどこも考えることは一緒でしたな、例えばウチの支部とか。他人様のことは悪く言えんですな。

ともあれ。纏めると

1)朝倉 順二サンはどうも長老衆とは別っぽい。出来れば現状の体制を変えたいと思っている?

2)それの正体が誰か個人にせよ、集団で居るにせよ、ともかく長老衆という存在自体は実在するっぽい。代を譲った歴代の当主が失踪しているのと関係あり?実質二代目サンが真・初代サンの記録を全抹消したとかいう話っスけど、その辺りも関連が?

3)その実行部隊として八部衆なる精鋭オーヴァード連中が居るらしい。実際に地下空間でそのうちの2人と交戦。目印は全身覆う黒外套?あと倒した後に黒い霧のようになって霧散したとか?何者?というか本当に八人居たりとかするのかしら?というか状況から考えるとチェルシー・バーネットサンとやらも状況は不明ながらその一員?

4)例のアヤがコネを持ってるのはこっちの長老衆周り。アレなことやって純正配合種……ええい、表現があれなので白子さん達とでもしとくっス、大体髪とか白いアルビノさん達らしいですしな。ともあれそういう人達を作ったり、目的はいまいち不明ながら強力なオーヴァードを作ろうとしている?まあそういう一面もありそうってことっス。

大体そんなところっスかねぇ。ぶっちゃけこれからどうなるか分からないっスけど、これはいよいよ本格的にアチラサンと抗争状態でしょうか?というか今ひとつ目的が見えませんなぁ、落としどころが分かりづらくて困るっス。というか正体の見えない相手は普通に不気味で嫌っスねぇ。神城の時みたいに本拠に潜入して来いって言われない事を心の底から祈ってるっス。

あ、それはそれとして支部長サンの悩み事、ひと段落付いたっぽいっスね。なんだか文字通り憑き物が落ちたような顔で、実に何よりっス。どうにも何も出来なかったようで申し訳ありませんでしたな。これからも出来る限りの尽力はするつもりっス、頑張って欲しいっス。

あるマスターエージェントの舞台裏

…………10年も経つと意外と熱も失われる事を実感した。面を見たら次の瞬間に燃やし尽くすくらい殺意はあったと思っていたのに、それは胸の内で燻る程度の炎に成り下がっていた。

須永 歩はUGNの研究者チームの一員として10年前に私を初めとした朝倉の中でもかなり出来の良かった部類の白子を借り受けて実験をしていた。よくある話、今客観的に見れば性急な成果を求めすぎた上層部の責任でもあるし、未知の発見という誘惑に取り付かれた研究者共の群集心理のなせる業とも言える。実験はエスカレートしていき、気が触れた者やらジャーム化した者やら物理的に解体されてしまった者やら……助けが来るまで持った私は運が良かったのだろうね。

そのとき助けてくれたのが当時のマスター・ブレイズ、チェルシー・バーネット。だから私はUGNには従わない。別にキミ達が間違っているとは言わないけれど、あの時私を助けたのはキミ達ではなくて自分勝手なFHエージェントの我が儘だったから。同じようにキミ達には救えない存在が居て、同じように私たちの勝手な我が儘に救われる奴も居るはずだから。

ソイツはキミに預けてやるよ、二代目。自分でも不思議な気分だけれど、私がそれでも殺す以外に出来ないソイツにキミ達が救いを与えることを、私は多分、見てみたいんだ。

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最終更新:2010年05月06日 03:42