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eau-de-vie
直訳すると「命の水」。
ですが、この単語が示すものは、正確には「水」ではありません。
けれどある意味「水」。言い得て妙、というべきか・・・
これは「蒸留酒」を指す言葉です。
アルザスの西に連なるvosge山脈は多くの果物を産出することで知られており、その果物を使って昔から蒸留酒が作られています。アルザスワインに似た細い形の透明な瓶に、原料
アルザスのお土産物屋で、様々な種類のeaux-de-vieがずらりと並んでいる光景を目にすることがあるはずです。
そのeau-de-vieの博物館が、vosge山脈の麓から少し入ったところにこっそり建っています。
「博物館」とは言っても、あるeau-de-vieメーカー(おそらくは家族経営の)が個人的に運営しているもので、大袈裟なものではありません。以前工場で蒸留酒の製造に使っていた道具や装置を並べつつ、趣味で集めた蒸留酒を展示しているというもの。広さは田舎のレストラン程度でしょう。
ですが、ここが面白いのは、ひと目見ただけで収集者の熱い情熱を感るほど凄まじい数の世界各国蒸留酒コレクションの数々と、それとは対照的な雰囲気を漂わせる蒸留酒製造に用いた道具との落差です。
後者は、系統的に並べられてはいるものの、所々解説が付いている程度であまり気合が入っているようには見えません。解説も基本的にフランス語ですが、時折思い出したように併記されているのが何故かドイツ語やオランダ語。多かれ少なかれ、予備知識と想像力を求められる内容となっています。
収集・展示された世界各国の蒸留酒、特にミニボトルの数は圧巻です。
南仏名産のアニスの蒸留酒Pastisに至っては、ガラスケース丸ごと一つを割いてRICARDや51,DUVALといった有名メーカーの販促グッズを展示する熱の入れよう。普通は、ガラスケースの中とはいえ埃を被っている場合が多々あるのですが、ここは違う。
激しく趣味を感じる展示スペースを抜けると、そこは試飲販売のスペース。この博物館を運営しているRene de Miscaultというメーカの製品がずらりと並んでいます。
eaux-de-vieメーカではありますが、作っているのはeau-de-vieだけではありません。他にliqueurやcreme de fruit、アルザスワインなどなど。また、松のeaux-de-vieや新製品として青いPastisまでありましたので、
青いPastisを発見した時は、本気で笑いました。Pastisを作るには、まず原料となるanisの種子からエキスを抽出してから蒸留という工程に至るそうですが、この青いPastisはanis種子からだそうで、anisの風味がより生きているそうです。
※creme de fruit(creme de cassis等)は、果物をアルコールに漬けてエキスを抽出し、砂糖を足したものです。蒸留しないので、アルコール度が低めで果物の香りや色が残っています。
少し山の方へ入りますが、蒸留酒を比較的好んで飲まれる方なら、このミニボトルコレクションは楽しめると思います。
Musee des eaux de vie
85, rue du General Dufieux
68650 LAPOUTROIE
tel : 03 89 47 50 26
www.musee-eaux-de-vie.com
OPEN
12/25以外年中無休
9:00~12:00,14:00~18:00
eau-de-vie
直訳すると「命の水」。
ですが、この単語が示すものは、正確には「水」ではありません。
けれどある意味「水」。言い得て妙、というべきか・・・
これは「蒸留酒」を指す言葉です。
アルザスの西に連なるvosge山脈は多くの果物を産出することで知られており、その果物を使って昔から蒸留酒が作られています。アルザスワインに似た細い形の透明な瓶に、原料
アルザスのお土産物屋で、様々な種類のeaux-de-vieがずらりと並んでいる光景を目にすることがあるはずです。
そのeau-de-vieの博物館が、vosge山脈の麓から少し入ったところにこっそり建っています。
「博物館」とは言っても、あるeau-de-vieメーカー(おそらくは家族経営の)が個人的に運営しているもので、大袈裟なものではありません。以前工場で蒸留酒の製造に使っていた道具や装置を並べつつ、趣味で集めた蒸留酒を展示しているというもの。広さは田舎のレストラン程度でしょう。
ですが、ここが面白いのは、ひと目見ただけで収集者の熱い情熱を感じる世界各国蒸留酒コレクションの数々と、それとは対照的な雰囲気を漂わせる蒸留酒製造に用いた道具との落差です。
後者は、系統的に並べられてはいるものの、所々解説が付いている程度で、展示自体に気合が入っているようには見えません。解説も基本的にフランス語ですが、時折思い出したように併記されているのが何故かドイツ語やオランダ語。多かれ少なかれ、予備知識と想像力を求められる内容となっています。
収集・展示された世界各国の蒸留酒、特にミニボトルの数は圧巻です。
南仏名産のアニスの蒸留酒Pastisに至っては、ガラスケース丸ごと一つを割いてRICARDや51,DUVALといった有名メーカーの販促グッズを展示する熱の入れよう。普通は、ガラスケースの中とはいえ埃を被っている場合が多々あるのですが、ここは違う。
激しく趣味を感じる展示スペースを抜けると、そこは試飲販売のスペース。この博物館を運営しているRene de Miscault(René de Miscault)というメーカの製品がずらりと並んでいます。
Rene de Miscaultが作っているのは、eau-de-vieだけではありません。他にliqueurやcreme de fruit、アルザスワインなどなど。また、松のeaux-de-vieや新製品として青いPastisまでありましたので、
青いPastisを発見した時は、本気で笑いました。Pastisを作るには、まず原料となるanisの種子からエキスを抽出してから蒸留という工程に至るそうですが、この青いPastisはanis種子からだそうで、anisの風味がより生きているそうです。
※creme de fruit(creme de cassis等)は、果物をアルコールに漬けてエキスを抽出したものに、砂糖を足して作ります。甘いお酒ですが、蒸留しないので、アルコール度が低めで果物の香りや色が残っています。
少し山の方へ入りますが、蒸留酒を比較的好んで飲まれる方なら、このミニボトルコレクションは楽しめると思います。
Musee des eaux de vie
85, rue du General Dufieux
68650 LAPOUTROIE
tel : 03 89 47 50 26
www.musee-eaux-de-vie.com
OPEN
12/25以外年中無休
9:00~12:00,14:00~18:00