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山の上のお城 - (2007/07/23 (月) 21:20:23) の編集履歴(バックアップ)


アルザスには、城跡が数多く存在する。
「城」とは言っても、ロワール川沿いの古城群のようないわゆる「居城」ではない。


東にライン川、西にヴォージュ山脈を配するアルザス地方は、東からの侵略に対する防衛には最適の地理条件を有している。それゆえ、いわゆる「山城」が唸るほど建てられている。


しかしながら、そのほぼ全てが遅くともフランス革命頃までに落城または放棄され、その後管理されること無く崩壊している。その中で、唯一城としての体裁を保っているのが、アルザス中部Selestatの近くにあるHaut-Koenigsbourg城である。

実は、この城も他の例に漏れず数百年放置され、一度崩壊している。19世紀末にアルザスがドイツ領となった際、当時のドイツ皇帝がHaut-Koenigsbourg城創設者の末裔であったことから、皇帝が大々的な修復を指示し、湯水の如く金を注ぎ込んで修復させた。そのため、展示品や調度品は全て「城が現役であった頃のもの」を集めただけで、場内で本当に使われたものではない。



私の知る限り、有料で公開されているアルザスの城は他に二つある。が、一つはまともに残っているのが城壁だけといった風で(Hohlandsbourg)、もう一つは岩盤を利用した城だが、上部の風化が激しく、原型を留めていない。