[[第41話~第50話]] 前 [[第31話~第40話ボス]] ---- #contents ---- *【ゲストリンジャルバ】(第41話) 人間とモンスターの存在が歴史上から抹消され、エルフのみが暮らす世界。 この世界にあり得ないはずの存在として追われる事になるベリュル達だが、 洞窟に逃げ込んだ先で、追撃部隊の指揮を執るゲストリンジャルバとの戦闘になる。 高い知性を誇り、あらゆる魔法のエキスパートであるエルフの支配者らしく、 自身も知力、精神力共に255という恐るべきスペックを持っている。 また、この世界では他のエルフもボンバーメテオや召喚獣しんりゅう等の、 他の世界ならば最上級クラスの魔法を軽々と使いこなしているため、 そのボスであるゲストリンジャルバの魔法攻撃の威力はそれ以上と推測される。 その上、この世界では魔法しか通用しないという制約が常に存在するため、 魔法同士の正面対決で倒しきらなければならない。 一見して魔法を封じれば有利に戦えそうだが、これも無効という、甘くない敵である。 しかし倒した見返りはなかなかに大きく、魔法アルテマを入手する事ができる。 何気にその立ち位置が判然としないボスの一人。 一応は「エルフの支配者」とされているが、この世界には他にも、 この世を治めるエルフの王様のキエという別の支配者階級が登場している。 エルフの軍団を率いて登場する事から、支配者は支配者でも 実質的には軍団長的なポジションと考えるべきなのだろうか。 とはいえ、台詞の一言も存在しないものの、ベリュル達に倒された事で 「エルフの時代が終わった」とまで言わせるほどの実力者である事は確か。 エルフ達が人間との共存を選択した事で、この世界は崩壊していった。 ここでも、自由意志が世界を存続させるための重要な要素となっている。 全ての住人が「人間と共存する世界」を自らの意思で選択したために、 この「エルフだけの世界」は不用になり、滅びたという事なのだろう。 主な台詞: なし ---- *【玄武、朱雀、ビャッコ、セイリュウ/魔界玄奘】(第42話) 全てが一つだった2億年前の古代世界の中心、マシュラの最奥で争う四天王。 それぞれがクリスタルを所持しているらしく、 自らのクリスタルの最強を主張して4匹で争いを繰り返していたが、 そこに仲裁に入ったベリュルを「未来の破滅の人間」と認識した途端、 これまでの不仲が嘘のように一転、4体同時に襲い掛かってくる。 四天王の時点でもお互いがお互いの弱点をカバーする十分な強敵なのだが、 倒した後はさらに四天王の力を合わせて合体、魔界玄奘へと変化する。 ボス4体の融合体に相応しく、強力さに加えて手数まで4倍となっており、 9999ダメージ×4回という、いわばモンスター版みだれうちまで繰り出してくる。 今後のFFSの定番、ボス専用オーバーキル攻撃の極地といったところだが、 回避手段は色々とあるため、回避しながらでもナントカ倒せるだろう。 最初は大人気なく喧嘩していたのに、戦闘時には異様な団結力を発揮するという、 巻き込まれたベリュルにしてみればとにかく理不尽な敵集団である。 やはり争いを収める方法として、共通の敵を作り出すのは有効なのだろう。 ベリュルは4匹に「未来の破滅の人間」と呼ばれているが、 今後ベリュルは2億年前以前の年代にも、度々時間を越えて現れる事になる。 この予言もまた、(この時点から見て)過去に現れたベリュルの行いや、 それに伴っての崩壊劇が形を変えて伝説となったものなのだろうか。 そしてそれに過剰に反応した4匹がベリュルに倒されたせいで、 結果的に予言の通り世界が破滅してしまったのだから、皮肉なものである。 主な台詞: 「貴様は未来の破滅の人間、過去にきたか許さん」 「まだ終わりじゃない、我らの力が合わさったらもっと強い」 *【ビッグクリスタル】(第42話) 魔界玄奘を倒したのも束の間、高さ100mの巨大クリスタルがベリュルに襲い掛かる。 相当に強固な防御力を誇り、その上魔法はリフレクで反射されてしまうが、 なんと、素手に魔法剣をかけて攻撃すればダメージを与える事が可能。 FFSの魔法剣は相当に自由度が高いのはこれまでの話からも推し量る事ができたが、 剣もなしに魔法剣を使う事ができるというのはさすがに前代未聞である。 防御力が高いボスならばエクスデス族をはじめとした強敵が既に存在するので、 戦闘力的にはあまり強力な敵という印象はないが、このクリスタルが砕け散った事で、 世界そのものも破片として砕け散り、現在の世界が構成されたのである。 他のFFでも見られる、クリスタルは世界そのものという設定を踏襲しているのだろう。 ついに世界が多数に分裂した原因となった出来事、世界観の根幹が語られる。 それが起こったのが2億年前なのだから、FFS的には割と遠くない昔の事件である。 ちなみに、第1話のメガダーグバリアンドが守っていた遺跡は50億年前のもの。 第8話の黒き存在が封印されてきた期間が、25億年。 また、第35話の創造主が世界を作り出してから(現代を基準として)500億年。 さらにエンドオブフォレスト編は3億年前、即ち世界分裂前の出来事、 メラヘンソとニックリコは最低でも3000億年以上昔の人間である。 FFSでは、特に大きな事件が起こった時代は何年前か設定されている事が多い。 FFS史における事件を、時間軸を整理して年表にまとめてみても面白いかもしれない。 また、四天王が強さを争っていたクリスタルとの関係も気になるところである。 彼らの台詞からは、最低でも4つのクリスタルが存在しそうに思えるが、 ベリュルを前に4匹の心が一つとなり、一つの巨大なビッグクリスタルとなったのだろうか。 そうだとすれば、所持者が死亡する事で彼らの怨念が乗り移り、 クリスタルが意思を持ってベリュルを襲ったと考えれば納得できる。 しかし四天王の不仲を考えると、ベリュルが干渉しなかったならばそれはそれで、 世界が4つくらいに分裂していたのではないだろうか。 主な台詞: 「我らが死んでもこのビッグクリスタルがオマエタチヲコロス」 ---- *【ギャベンバ将軍】(第43話) 惑いの洞窟を越えた先に現れた近代都市にて、軍隊を率いる将軍。 世界をひとつにプロジェクトを阻止して脱出するベリュルを追撃した。 個人の戦闘力に頼るのではなく、様々な近代兵器を投入して戦わせ、 自身はそれを指揮しながらベリュルを追い詰めるという、 今までFFSに登場した将軍の中でも最も将軍らしい戦い方をしている。 その兵器も、マシンガンで狙ってくるジェット機や砲弾を連射する戦車、 さらには巨大ロボベリュルキラー等、いずれも強力なものばかりである。 ベリュルキラーには自身が乗り込んで操縦してくるものの、 あからさまに対ベリュルを意識して作られたその名前通り、 魔法攻撃に対する強力な耐性を備えており、外部からの破壊は困難。 しかし、ベリュルに対しては、召喚しタイタンでその巨体を倒し、 内部に入り込んで直接操縦者を仕留めるという強引な攻略法の前に敗れる。 ギャベンバ将軍自身も人間の域から逸脱していたようで、 永久ミュータントと化していたようだが、詳細は不明である。 しかも、数々の兵器を擁しながらもまだ核兵器を隠し持っており、 ベリュル脱出後に起こった核の暴発によってこの世界は滅びる事になる。 ここで疑問なのは、なんといっても対ベリュル兵器ベリュルキラーの存在である。 将軍の上司に当たるムァッタ長官も、「まっていたぞ」と意味深な台詞を吐いている。 何故将軍達は、本来この世界にとってイレギュラーな存在である上に、 その来訪が予測できないベリュルの存在を知り、対策兵器を準備できていたのか。 そして、巨大ロボットや、将軍自身のミュータント化技術はどこから来たのか。 このエピソードの裏にも、やはりマリアリス達研究者の影が伺える気がする。 ベリュルの動向を観察していた彼女達ならば、次に訪れる世界を知る事も容易だろう。 だとすると、ムァッタ長官やギャベンバ将軍等のこの世界の人間達は、 兵器対ベリュルの戦闘データを採取するための捨て駒にすぎなかったのかもしれない。 主な台詞: 「ベリュルを逃がしたら許さん死ね」 「お前の弱点はわかっているコレでお前も終わりハハハ」 *【ムァッタ長官】(第43話) 砕け散った世界を一つに統一し、その世界を支配する極秘計画、 世界をひとつにプロジェクトを推進する官庁の長官。 役職から想像される文官タイプの人間ではなく、意外と武闘派。 格闘術を活かした身のこなしの素早さは、人間にしては強力である。 実質的にこの世界の支配者といえるポジションの人間なのだが、 ギャベンバ将軍よりも早く倒されてしまう。 他にこれといった特徴もないのだが、ムァッタ長官というネーミングは、 シンプルながらも他にはない、脱力するような独特のセンスが素晴らしい。 これまでベリュルが旅した世界を見ると、基本的に同じ世界の住人は、 (支配者によって統制されていない限り)同じ思想の元に暮らしている。 思想の多様化によっていくつもの多様な世界が存在すると考えれば、 「世界を一つにする事」と、「住民の思想を統一して支配する事」は、 実質的には同じ事であり、手段自体が目的に適った合理的な計画といえる。 ところで、官庁に忍び込んでトップを抹殺するというベリュル達の手段は、 客観的に見ればただの暗殺である。世界を滅ぼす男は、やはり行動も危険なのだ。 主な台詞: 「まっていたぞ」 「我々は世界をひとつにして支配する」 ---- *【ルビカンテゾンビ】(第44話) 巨大な太陽に飲み込まれ滅び行く世界で、太陽を膨張させていた元凶。 正面から太陽を受け止めるダイレクト・ストライクに所属すると、 1万個のリフレクとシールドによるブリザガ集中反射作戦の結果、 太陽の中から突如ルビカンテゾンビが出現、戦闘となる。 FF4に登場したゴルベーザ四天王のルビカンテとの関連は不明だが、 同様に炎を操って戦うらしく、さらに冷気属性に弱い。 ゾンビを名乗る割にはアンデッド系の性質が特筆されてもいないが、 「炎こそが命だ」という台詞から察するに、本来は生命を持たず、 ゾンビには生者を捕食しなければならないルールがあるのと同様に、 燃焼を続ける事でしか自己維持のできない存在だったのかもしれない。 いきなり登場してあっさり倒された感の強いボスではあるが、 太陽を膨張させて世界を結果的に人の住めない環境に変えてしまう等、 やっている事自体は恒星規模の中々にとてつもないキャラであった。 もっとも、ベリュル達はこれまで何度か神クラスのボスを倒しているため、 既に惑星や恒星をどうこうするレベルが普通になっているのかもしれない。 そして、そんなレベルの敵に対して放水すればナントカなると思っていた パワー・スペック・パワーズは、やはり何も考えていなかったのではないか。 ベリュル達がPSP陣営に所属した場合のシナリオも気になるところである。 主な台詞: 「炎こそが命だ」 ---- *【ガーゴイランド/ガーゴイランドゾンビ】(第45話) 新たな世界に到着した途端、突如何者かの砲撃を受け戦闘不能になったベリュル。 その怪我を治療するための薬の材料として、ガーゴイランドの心臓が必要となる。 アルマンダの塔を支配しており、その体は魔法以外の攻撃が通用しない。 話の本筋とは関係ない、どう考えてもとばっちりで襲われたボスの一人。 ベリュルの命が懸かっている事は分かるが、伝説の薬師に指示されたとおりに、 「心臓が欲しいから倒さなきゃ」と淡々と迫るダンナーザは恐怖そのものである。 ガーゴイランドは「人間に心臓はあげない」と拒否しているものの、 通常の神経なら人間だろうが誰だろうが、自分の心臓を差し出したくはないだろう。 理不尽に心臓を奪われた恨みか、死後もガーゴイランドゾンビとして復活するも、 古城で再びダンナーザに撃破され、哀れ彼の心臓は薬になってしまった。 実力的には、ベリュル抜きでもナントカ相手にできる程度の強さ。 物理攻撃を無効化するとはいえ、これまでの強敵と比べれば大した能力でもない。 ストーリー的な位置づけとしては、やや強引に解釈すると、 このエピソードの冒頭に登場した王家の一族を滅ぼした張本人であるかもしれない。 実際には古城ネルストにはオメガ・ラストタイプが徘徊していたが、 オメガ・ラストタイプはベストバイダ(及びマリアリス)の配下である事は確実で、 ラストの名の通り、ベリュルの実力をテストするために最近作成されたものだろう。 城が「古城」となるほどの過去に王家を滅ぼせる力のある存在というと、 この世界にはガーゴイランドくらいしか該当しないのである。 また、ガーゴイランドゾンビはこの古城ネルストで襲い掛かってくる等、 多少は両者の関連を匂わせる描写がある。 主な台詞: 「人間に心臓はあげない」 *【オメガ・ラストタイプ】(第45話) あらゆる怪我を治す薬が隠されているという古城ネルスト内で徘徊する。 オメガの最終改良型であり、4連波動砲や小型核爆弾等の強力な武装を備え、 さらに一人旅シナリオでは致命的になり得る自爆まで使いこなす。 オメガより強力という点では凶悪なボスである事は疑いないが、 以前に登場した改造タイプ、アギガやマテラと比べると、 あの過剰なほどの防御能力がないだけこちらの方が弱そうではある。 ダンナーザ一人でも撃破できるのだし、完全な新型のアギガらと比べれば、 やはりこれはあくまでオメガの改良型の域を出ないのだろう。 古城の中という、明らかに場違いな場面で登場したオメガだが、 後の話で、これはダンナーザの母ベストバイダの作成した兵器であり、 この世界にはベリュル抹殺のために送り込まれたものだと判明する。 そしてこのシナリオでは、ついにあの悪名高いマリアリスが仲間になる。 皆殺しにされて滅びた王家の兵士の亡霊を「可哀想」と哀れみつつも 容赦なく打ち破る等、この話のダンナーザは中々の鬼畜さを見せてくれるが、 その王家の王女が何故か生きていた事には疑問を持つべきだったのではないか。 主な台詞: なし ---- *【ベストバイダ/エクスデスレディ】(第46話) 薬によって負傷を治療し、砲撃を行った犯人を探す旅に出るベリュル。 しかし、見つけ出した犯人はなんとダンナーザの母親、ベストバイダだった。 100万ギルの賞金を目当てに、あらゆるメカを用いてベリュルを襲撃する。 科学者としての能力は高く、マテラよりも強力なガズラを生み出すほど。 無属性攻撃を含めた全てのダメージを吸収するという冗談のような防御性能を誇り、 「今までの常識が通用しない強さ」という触れ込み通りの無敵ぶりを見せてくれる。 しかし、愛の歌が弱点である点はオリジナルであるオメガと同様であり、 これによって弱らせれば通常通りにダメージが与えられるようになる。 ガズラ単体でも十分に凶悪なボスだが、その後なんとエクスデスレディに変身。 本体で襲い掛かってくるものの、悲しみの中倒される事となった。 死に際に正気を取り戻すが、最後の台詞の余計な一言ぶりはあまりに酷かった。 また、倒すと命のクリスタルを手に入れ、新たなジョブを入手できる。 26話に登場したアギガ、マテラを生み出した張本人だと思われる。 基本的には自身が直接戦う事なく、砲撃による不意打ち等を行っている事から、 本体の能力は不明ながら、中々に狡猾な性質を持ったボスだった事が伺える。 彼女もまた研究者の一員であるはずなのだが、襲撃の動機には疑問点が多い。 ベリュルのデータを取るためだったのか、賞金が目当てなだけだったのか、 エクスデスとしての意思だったのか、何者かに操られていたのか、 とにかくベリュル一行を襲う理由が多すぎるのである。 エクスデスの力を用いており、研究者達とエクスデスの関わりも推測される。 事実、エクスデス達は幼少時にベリュルを利用し育てていた事があるので、 研究者達の「赤ん坊の頃に送り込んで」という台詞が正しいのならば、 既にその時からエクスデス達と繋がっていたという事なのかもしれない。 主な台詞: 「ワハハ、最高傑作を見なさい」 「くっわたしの真の力はわたし自身だどうだ死ね」 「はっわたしは操られてた、でももう死ぬダンナーザ強くなったねベリュルのほうが強い」 ---- *【騎士団長オイルグーシ】(第47話) 王が悪事を働く世界で、少数精鋭のペガルフィアン騎士団に所属する事で、 戦争の中バユリャンゲイラ城にて最終的に敵対する事になる騎士団長。 モンスターではなく紛れもない人間なのだが、人間離れした力を誇り、 さらにロードスターアーマーで防御力も相当に高い。 その上頭も良いとされており、高度な戦術による猛攻が予想される。 正面突破の難しい相手ではあるが、野望を打ち砕くためナントカ倒された。 描写からは、もう一つの騎士団、ユニラコーン騎士団の団長と推測される。 もちろん、王の配下である第三の騎士団といった可能性もあるが、 直前に、2鬼頭のジョバ将軍とゲトラッシュ将軍という、 明らかに彼よりも階級の高いボスが出現しているため、 彼らこそが王の最後の兵力であり、オイルグーシは革命軍だと考えられるのだ。 また、FFSでは選択肢によってシナリオが分岐する事が多いため、 ユニラコーン騎士団に所属した場合、別のボスが出現する事にもなるだろう。 ペガルフィアン騎士団とユニラコーン騎士団は目的自体は同じなのだが、 彼らが最終的に敵対する事を考えると、どこか政治的な意図が見えてくる。 悪事によって民衆の支持を失った王を相手の勢力よりも先に打倒すれば、 その勢力が今後の統治において重要なポジションを得られる可能性は極めて高い。 2つの騎士団が最終的に敵対する事になるのも、そう考えると深いものがある。 そして彼らにいわれるまま協力する事になったベリュルはベリュルで、 第44話の時と同様、単に気迫だけで所属勢力を決めている節がある。 今回は半分くらいが美人な女性というところも関係しているのかもしれない…… そして何といってもオイルグーシを語る上で外せないのが、その台詞回しである。 「俺たち正義に勝てはしない」に対して、「笑止、強いのだ」。 会話の内容が全く噛み合っていない。 主な台詞: 「わが騎士団の野望は絶対おまえたちより強い」 「笑止、強いのだ」 ---- *【ジェッキラ/阿修羅】(第48話) 決闘で勝った者が負けた者を何があっても食べるという、恐るべき世界の住人。 しかし、かつて支配者の意向に逆らい、ベリュルの脱走を手助けした親友でもあった。 この世界の支配者は半人半鬼であるため疑われず人間の中に紛れ込む事ができ、 強い人間を食べるほどそれに比例して強くなるのだという真相をベリュルに伝える。 真実の洞窟の中の本拠地へと突入する際にも手はずを整えてくれるが、 最後の部屋に現れた支配者とは、驚くべき事にそのジェッキラ本人であった。 強者であるベリュルを食らうべく鬼としての本性を表し、阿修羅へと変身する。 6本の手にはそれぞれエクスカリバー、マサムネ、ホーリーランス、 ファイアビュート、よいちのゆみ、ルーンアクス等の伝説の武器を装備しており、 実際に6回分の攻撃をしてくるため、非常に凶悪な瞬間攻撃力を誇る。 また、阿修羅とは言うが何故かもう2本盾を持った腕が生えており、防御も堅牢。 それでもナントカ倒され、「逃がさなきゃ良かった」と自身の判断を悔いながら潰えた。 またしても登場してしまった、信用できない「ベリュルの過去の親友」の一人。 しかし行動原理は過去から明確に「強者を食うため」と一貫しており、 かつてベリュルを逃がしたのも、より強く成長したベリュルを食らうための計画だった。 勝った者が負けた者を食べなければいけない、という理解に苦しむ世界のシステムも、 決闘を繰り返させ負けた弱者を確実に排除する事で捕食に足る強者のみを残し、 それらを食らう事でより効率的に自分の力を強化するための仕組みなのだろう。 ただ単に殺すのではなく食べなくてはならない、とされているのも、 普段は人間として擬態している自分の捕食行動を異常と思われないためと考えれば、 一見理不尽なこの世界のルールが、全て合理的な理由に基づいているものだと分かる。 数々の伝説の武器を独占していたのは、かつて倒した強者の武器を奪ったためだろう。 他の支配者とは違い自己研鑽に余念がなかった事も、凄まじい強さの秘訣と思われる。 とはいえ、誰がどう考えても人口の維持に無理があるシステムなのは明らか。 ジェッキラを倒したところで、跡形もなく消えうせるしかなかったのも当然である。 主な台詞: 「俺だ」 「強ければ強いほど強くなれるので、お前をわざと逃がして強くさせたのでいまから食べる」 「逃がさなきゃ良かった」 ---- 次 [[第51話~第60話ボス]]