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*千里眼 ミドリの猿 #amazon(4093860491,left,image) #amazon(4094032533,image) 題名 千里眼/ミドリの猿 著者 松岡圭祐 発行 小学館 2000.3.20 初版 価格 \1,600    ページを開いた途端のツカミが大変に素晴らしく、その勢いでどんどん没入させられるこの作家の面白さは本書でも十分に生きている。  催眠の読者にはよく知られている「ワタシハユウコウテキナウチュウジンデス」も久々で、ぞくぞくと嬉しくなる。  一方軍事スリラーなみのスケールで日本自体は何だかとんでもなく危うくなってゆく。松岡圭祐はついにトム・クランシーに挑戦するのかと不安になるくらい。  『催眠』と『千里眼』のキャラが合体して、鈴木光司の世界を思わせるような超超プロットなので、この作品には是非とも二作を読んでから取り組んでいただきたい。  しかしこの本なかなかの曲者で、風呂敷を最大限に広げた揚揚げ句……「第三部につづく」という非常に辛い一冊。なんとなく物語は広がる一方のシリーズとなってしまうのではあるまいな。松岡圭祐はまさか平井和正のような無責任なことはしないだろうと信じるしかないのだけれど。  ちなみに映画版『催眠』はとんでもなく原作とかけ離れたホラー映画である。『千里眼』は、水野美紀主演で映画化。本作の映画化の話は『千里眼』のヒット次第か。  国際軍事スリラーのスケールと、臨床心理士の看破合戦とが融合したようなこの千里眼シリーズだが、本書はあくまで三部作の二部目ということで、初代『スターウォーズ』で言えば二作目の『帝国の復讐』のようなペシミスティクかつ理不尽極まる終わり方。下手に面白いだけに本当につらい本なのである。うーむ。 (2000.05.04)

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