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*聖域
題名:聖域
作者:篠田節子
刊行:1994.4.20
価格:\1,800(本体\1,748)
気になっていたのでずっと本屋で探していたのだが、本当に見つからない。ついに市の図書館カードまで作って借りてくることにして読んでしまった。ついでにこの作者の本他にも借りてきたので、どんどん読んでしまおうかと思う。
読み終えてみて、一言で言えば評判ほどのものとはぼくは感じ得なかったこと。やはり全体的に物量不足というか、小じんまりとまとまってはいるものの、パワーと詳述に欠ける、という気がした。
このジャンル不問の興味ある話題=イタコの口寄せ、新興宗教、死と霊魂の世界、未完の傑作小説の作者を追う……といった主題自体に引っ張られて楽しく読めるのだが、中島らもが『ガダラの豚』に費やしたような労力やパワーは、同じような闇のものを扱っていながら今一つ不足した感じだった。
それでも執念の編集者が、素人探偵ばりに、謎を追いかけること自体の面白さは買える。ただし、そうしてすぐに作品にのめりこめたわりに、ラストのあっけなさ、説教臭さ、その抽象……といったものに阻まれて最後の愛着は湧かなかったというのが、ぼくにとっての事実。
そんなわけで奇妙な作家ということへの興味から、続いて次の作品へ取りかかろうと思うぼくであった。
(1995.04.20)
*聖域
#amazon(4062070006,text,image)
#amazon(4062635798,text,image)
題名:聖域
作者:篠田節子
刊行:1994.4.20
価格:\1,800(本体\1,748)
気になっていたのでずっと本屋で探していたのだが、本当に見つからない。ついに市の図書館カードまで作って借りてくることにして読んでしまった。ついでにこの作者の本他にも借りてきたので、どんどん読んでしまおうかと思う。
読み終えてみて、一言で言えば評判ほどのものとはぼくは感じ得なかったこと。やはり全体的に物量不足というか、小じんまりとまとまってはいるものの、パワーと詳述に欠ける、という気がした。
このジャンル不問の興味ある話題=イタコの口寄せ、新興宗教、死と霊魂の世界、未完の傑作小説の作者を追う……といった主題自体に引っ張られて楽しく読めるのだが、中島らもが『ガダラの豚』に費やしたような労力やパワーは、同じような闇のものを扱っていながら今一つ不足した感じだった。
それでも執念の編集者が、素人探偵ばりに、謎を追いかけること自体の面白さは買える。ただし、そうしてすぐに作品にのめりこめたわりに、ラストのあっけなさ、説教臭さ、その抽象……といったものに阻まれて最後の愛着は湧かなかったというのが、ぼくにとっての事実。
そんなわけで奇妙な作家ということへの興味から、続いて次の作品へ取りかかろうと思うぼくであった。
(1995.04.20)