wiki クライムウェイヴ(Sysop読書録 活字をめぐる冒険) 内検索 / 「アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indriðason」で検索した結果

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  • アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indriðason
    アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indriðason エーレンデュル捜査官シリーズ 湿地 柳沢由実子訳 2000 緑衣の女 柳沢由実子訳 2001 声 柳沢由実子訳 2002 湖の男 柳沢由実子訳 2003 厳寒の街 柳沢由実子訳 2005 印(サイン) 柳沢由実子訳 2007 悪い男 柳沢由実子訳 2008
  • 緑衣の女
    ...2001) 作者:アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indriðason 訳者:柳沢由美子 発行:東京創元社 2013.07.12 初版 価格:\1,800  北欧ミステリを読むにつれ、どんどんその魅力にはまりつつあるのが最近の私的読書傾向。独自の気候風土が持つ異郷としての魅力に加え、警察小説として修逸である作品がこれほど多いのには驚かされる。世界的に翻訳され、海外小説にはいつも分の悪い日本であれ、最近はどんどん翻訳が進められ(数少ない北欧言語の翻訳家は大変だろうと思う)、我々の手に触れるようになったことは喜ばしい限りである。  日本の書店を賑わして最近とみに注目されるようになっているのが、北欧五ヶ国で最も優秀なミステリに贈られるという『ガラスの鍵』賞ではないだろうか。本書のアーナルデュルは、この賞を同じエーレンデュル捜査官シリーズで『湿地』...
  • 悪い男
    ...2008) 著者:アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indriðason 訳者:柳沢由実子 発行:東京創元社 2024.01.19 初版 価格:¥2,200  『湿地』以来、いずれも高水準を保っているこのアイスランド・ミステリーは『エーレンデュル捜査官シリーズ』として出版社より紹介されてきたが、本書では当のエーレンデュル主任警部が不在というシチュエーションで女性刑事エリンボルクが初の主演を果たす。時に助け役なのか邪魔する役なのか判断が難しいかたちで三人目の刑事シグルデュル=オーリが登場するが、こちらも友情出演程度の顔出し。本書は、一作を通じてあくまでエリンボルクを主役とした作品なのだ。  序章にして既にトリッキーである。まず女性にデートドラッグを飲ませレイプするという目的を持つ病的な犯罪者が一軒のバーで獲物を狙うシーンから本書はスタートする。...
  • 湖の男
    ...2004) 著者:アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indridason 訳者:柳沢由美子 発行:創元推理文庫 2017 初版 2020.3.19 文庫初刷 価格:¥1,360  ヘニング・マンケルに似た雰囲気を感じるのは、翻訳者がどちらも柳沢由美子さんの名訳だからということだけではあるまい。マンケル同様、北欧を代表する作品に与えられるガラスの鍵賞を、しかも立て続けに二度受賞しているインドリダソン。そのエーレンデュル警部シリーズも、マンケルのヴァランダー・シリーズ同様に、主人公を捜査官として描くのみならず、生活を持ち、家族を持つ人間であり、その中で私的な懊悩や迷いや希望を抱え込んでいるのである。そこに単作としての事件の上をカバーする連続性持ったシリーズ小説としての魅力が感じられるのだ。  シリーズ探偵が、誰かとつきあったとか、別れたとか、子供...
  • 厳寒の街
    ...2018) 著者:アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indridason 訳者:柳沢由美子 発行:東京創元社 2019.08.23 初版 価格:¥2,100  アイスランドを舞台にした小説は少ない。アイスランドは北海道に毛が生えたくらいの国土で、北極に近く、それゆえ人口が30万と旭川市の人口ほどしかない。レイキャビクに多くの人口が集中しているのも北海道と同じ現象か。札幌が200万に手が届くほどの大都市であることを思えば、アイスランドが如何に小さな国かがわかろうかと思う。  今年はラグナル・ヨナソンのアリ=ソウルのシリーズにも魅力を感じたがそちらは同じアイスランド小説でも北極海に面したシグルフィヨルズルという港町、インドリダソンの本シリーズは、アイスランド一の街レイキャビクが舞台であるから、雰囲気はだいぶ違う。  タイトルの通り冬は厳寒...
  • 雪盲 SNOWBLIND
    ...査官シリーズで有名なアーナルデュル・インドリダソンだろう。『湿地』『緑衣の女』でガラスの鍵賞連続獲得という快挙を成し遂げた彼の作品は世界各国で翻訳されたため、犯罪が極度に少ないと言われるアイスランドの首都レイキャビックを舞台にした珍しい国籍のミステリーとして名を馳せた。  何故に犯罪が少ないかと言うと、アイスランドは人口は34万人と、そもそも少人間が少ない。しかも6割が首都圏に集まっている。国土面積は、北海道と九州を足したほどで、人口は旭川市とどっこい。札幌の人口の1/4にも満たない。  ここで紹介する新しいアイスランド・ミステリの騎手は、ラグナル・ヨナソン。1976年生まれ。法律家やアガサ・クリスティ作品のアイスランド語への翻訳家としても活躍する新進作家である。本書もアイスランド語で書かれたものだが、人口を考えればミリオンセラーにはなり得ない。作家は、独り立ちするた...
  • 闇という名の娘
    ...特な世界観を描き出すアーナルデュル・インドリダソンの凄みのことも思うと、殺人事件が年に一回あるかないかという平和な小国アイスランドには、見た目以上に深い闇の奥行が齧られるし、何よりもそれを描き切る作家の上質さには、驚愕を覚えるばかりだ。  相当優秀な作品で商業的にも売れないものであればまずアイスランド語で書かれた作品は英訳されず、世界に旅立つことができないし、英訳を日本語訳している現状から言えばこの作家はいくつもの言語的ハンディを背負ってこの物語を紡いでいる。そうした逆境だからこそ、この高いレベルでしかぼくらは読むことがない類の作品群なのである。何だかぞくぞくする。  本シリーズは衝撃の結末を迎えるが、実は三部作の初篇ということで、二作目はフルダの50代、三作目は40代が遡るように描かれているのだそうである。その伏線らしきものを捜しつつ、眼をすがめて読んだ読書経験も、...
  • 殺人者の顔
    ...やはり小説名手であるアーナルデュル・インドリダソンの作品のほうで、その名訳に唸らされていたので、マンケル作品でも信頼が置けて、ぼくには心地のよい日本語文章としてすんなり入ってゆけるのだ。北欧ミステリーで目立つ自然描写や季節変化については、やはりこの人の訳が一番空気感を味わえると思う。  さて、刑事ヴァランダー・シリーズは海外ドラマとしてもプライムやWOWOWなどで楽しむことができるので、ぼくはそちらを先に体感してしまった口なのだが、先にシリーズの最終作を先日読んだばかりということで、時間をかけても一作目から順番に読んでゆき、その後にまたドラマを見ることで二重三重の娯しみを期待している。  本作は、シリーズのスタート作として相応しい、非情なまでのバイオレンスと、当時スウェーデンの抱える移民問題と外国人排斥の不穏な動きなどの社会的環境とを見事にクローズアップさせる捜査シチ...
  • ラグナル・ヨナソン Ragnar Jonasson
    ラグナル・ヨナソン Ragnar Jonasson ダーク・アイスランド・シリーズ 雪盲 SNOWBLIND 2010 吉田薫訳 白夜の警官 BLACKOUT 2011 吉田薫訳 極夜の警官 NIGHTBLIND 2015 吉田薫訳 フルダ三部作 闇という名の娘 THE DARKNESS 2016 吉田薫訳 喪われた少女 THE ISLAND 2016 吉田薫訳 閉じ込められた女 THE MIST 2017 吉田薫訳
  • 死者は眠らず
    死者は眠らず 題名:死者は眠らず 原題:No Rest For The Dead (2011) 作者:アンドリュー・F・ガリー Andrew F.Gulli,ジェフ・アボット Jeff Abbott, サンドラ・ブラウン Sandra Brown, トマス・H・クック Thomas H.Cook, ジェフリー・ディーヴァー Jeffery Deaver,ダイアナ・ガバルドン Diana Gabaldon, テス・ジェリッツェンTess Gerritsen,ピーター・ジェイムズ Peter James, J・A・ジャンス J.A. Jance, フェイ・ケラーマン Faye Kellerman, レイモンド・クーリー Raymond Khoury, ジョン・T・レスクワ John T.Lescroart, ジェフ・リンジー Jeff Lindsay,ゲイル・リンズ Gayl...
  • ロス・マクドナルド Ross Macdonald
    ロス・マクドナルド Ross Macdonald リュー・アーチャー・シリーズ 象牙色の嘲笑 1952 小鷹信光・松下祥子共訳
  • 軋み
    軋み 題名:軋み 原題:Marrið í stiganum (2018) 著者:エヴァ・ヴョルク・アイイスドッティル Evu Björg Ægisdóttur 訳者:吉田薫 発行:小学館文庫 2022.12.11 初版 価格:¥1,060  アイスランド発ミステリが翻訳されるのは実は奇跡的なことである。アイスランドと言えば、ラグナル・ヨナソンがここのところ沢山邦訳されてきたことで注目される。新たな北欧ミステリーの産出国としてその活躍が目立ち始めた国である。  アイスランド国民は36万人しかいないので、アイスランド語での小説では食ってゆけないそうである、それゆえ、英国のミステリー賞を獲得することで英語に翻訳されるところから小説家としてのスタートを切れることになる。世界への拡散のスタート地点に立つことが何よりも肝心なのだ。おそらく突破すべきは狭き門だと想...
  • ベルナール・ミニエ Bernard Minier
    ベルナール・ミニエ Bernard Minier セルヴァズ警部シリーズ 氷結 2011 土居佳代子訳 死者の雨 2012 坂田雪子訳 魔女の組曲 2014 坂田雪子訳 夜 2017 伊藤直子訳 姉妹殺し 2018 坂田雪子訳
  • 喪われた少女
    喪われた少女 THE ISLAND 題名:喪われた少女 THE ISLAND 原題:Drungi (2016) 作者:ラグナル・ヨナソン Ragnal Jonasson 訳者:吉田薫 発行:小学館文庫 2020.08.10 初版 価格:¥800  どんどんダーク化が進んでいるラグナル・ヨナソン。その中でもあまりにダークすぎるスタートを切った女性警部フルダ・シリーズ第二作。第一作で読者側の概念をまず思い切りひっくり返すところから始めたヨナソンという作家は、本書でもフルダというダーク・キャラな中年女性警部をヒロインとして、彼女の出生の秘密に迫りながら、複雑に絡み合った人間関係のもたらす二つの事件を描く。  一方で孤立した別荘での殺人事件、さらにフルダが十年後に偶然担当することになった孤島での女性の謎めいた死のあまりに強い関連性に読者は、あっという間に引き...
  • アリソン・ゲイリン Alison Gaylin
    アリソン・ゲイリン Alison Gaylin 長編 もし今夜ぼくが死んだら、  奥村章子訳 2018
  • 彼女のかけら
    彼女のかけら [500] Server error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `500 Internal Server Error` response { __type com.amazon.coral.service#InternalFailure , message The request processing has failed due to some unknown er (truncated...) 題名:彼女のかけら 上/下 原題:Peace Of Her (2015) 著者:カリン・スローター Karin Slaughter 訳者:鈴木美朋 発行:ハーパーBooks 2018.12.20 初版 価格:各¥889  ...
  • 象牙色の嘲笑
    象牙色の嘲笑 題名:象牙色の嘲笑 原題:The Ivory Grin (1952) 作者:ロス・マクドナルド Ross Macdonald 訳者:小鷹信光・松下祥子 発行:ハヤカワ文庫HM 2016.4.15 初版 価格:\1,000-  ロスマクは読んでいなんだ、と言うと驚かれる。チャンドラーのマーロウものとハメットのスペードものは網羅しているのに、ロスマクまで歴史を追えないうちに、早くもジェイムズ・クラムリィ、ジョー・ゴアズ、ロバート・B・パーカー、アンドリュー・ヴァクス、ウォルター・モズリィなど、自分にとってのリアルタイム・ハードボイルドを追うことで忙しくなってしまったのだと思う。  なのでここに来て恥ずかしながら初のロスマク。これもきっと小鷹信光さんの最後の仕事と知らなかったら、そしてハヤカワがハードボイルド翻訳家の旗手である小鷹さんをしっか...
  • westlake
    ドナルド・E・ウェストレイク Donald E. Westlake ドートマンダー・シリーズ ホット・ロック 1970 平井イサク 強盗プロフェッショナル 1972 渡辺栄一郎 ジミー・ザ・キッド 1974 小菅正夫 悪党たちのジャムセッション 1977 沢川 進 逃げ出した秘宝 1983 木村仁良 天から降ってきた泥棒 1985 木村仁良 Drowned Hopes (1990) 未訳 骨まで盗んで 1993 木村仁良 最高の悪運 1996 木村仁良 バッド・ニュース 2001 木村二郎 Thieves' Dozen 2004 短編集 The Road To Run 2004 Watch Your Back! 2005 What's So Funny? 2007 長編小説 やとわれた男 1960 丸本聰明 殺しあい 1961 永井 淳 361─復讐する男─ 1...
  • 嘘つき男は地獄へ堕ちろ
    嘘つき男は地獄へ堕ちろ 題名:嘘つき男は地獄へ堕ちろ 原題:Nothing Personal (1998) 作者:ジェイソン・スター Jason Starr 訳者:浜野アキオ 発行:ヴィレッジブックス 2004.6.20 初版 価格:\780  雑巾と言うものは汚いものを拭く前には、目立たないけれどもけっこう清潔な一枚の布だ。しかし雑巾はそれで汚いいろいろなものを拭いた後、バケツに汚水を搾り出し、ねじりこむようにしたときには、全く違ったものに形を変えて見える。匂いがつき、多くの汚れを吸い取り、そしてあっさりと廃棄される。  この作品は、一見平和に過ごしてきた二組の愛情溢れる(はずの)夫婦が、まるで一枚の雑巾のように、多くのものを吸い取り、溜め込み、そしてぎゅうっと捩じられ、最後には捩じ切られる間際まで行ってしまう物語だ。じわじわと追い詰められ、絡...
  • 閉じ込められた女 THE MIST
    閉じ込められた女 THE MIST 題名:閉じ込められた女 THE MIST 原題:Mistur (2017) 作者:ラグナル・ヨナソン Ragnal Jonasson 訳者:吉田薫 発行:小学館文庫 2021.07.11 初版 価格:¥960  終わったところから始まる物語。時間を逆行して発表されてきた女刑事フルダのシリーズ三部作、早くもその完結編である。  これを読んだのは、北海道までをも巻き込んだ猛暑のさなかだったのだが、作品世界は雪に閉じ込められたアイスランドの一軒家である。とりわけ、三人だけの登場人物による恐ろしい駆け引きの第一部は、大雪で閉じ込められ、血も凍る恐い心理小説なのである。まさに猛暑対策にはこの上ない一冊なのだった。  アイスランドという国、その特色を生かした寂しさと孤独と、辺縁の土地を襲う暴風雪。それらが重なるだけでも...
  • T・ジェファーソン・パーカー T. Jefferson Parker
    T・ジェファーソン・パーカー T. Jefferson Parker マーシ・レイボーン・シリーズ レッド・ライト 2000 渋谷比佐子訳 ブラック・ウォーター 2002 横山啓明訳 ブルー・アワー 2002 渋谷比佐子訳 長編 ラグナ・ヒート 1985 山本光伸訳 流れついた街 1988 染田屋茂訳 パシフィック・ビート 1991 染田屋茂訳 渇き 1996 渋谷比佐子訳 凍る夏 1993 渋谷比佐子訳 サイレント・ジョー 2001 七搦理美子訳 コールド・ロード 2003 七搦理美子訳 カリフォルニア・ガール 2004 七搦理美子訳 レッド・ボイス 2008 七搦理美子訳 嵐を走る者 2009 七搦理美子訳 共著 死者は眠らず 2011 北村あかね訳 26人の作家
  • ブート・バザールの少年探偵
    ブート・バザールの少年探偵 題名:ブート・バザールの少年探偵 原題:Djinn Patrol on the Purple Line (2018) 作者:ディーパ・アーナパーラ Deepa Anappara 訳者:坂本あおい 発行:ハヤカワ文庫HM 2021.4.25 初版 価格:¥1,280  この6月は、ふと気づけば各種国籍の本を読んでいる。スペイン、イタリア、スウェーデン、デンマーク、そしてインド。英語圏なし、とは驚きである。翻訳ミステリもいつの間にかこんな国際色豊かな時代を迎えるようになったのだね。  さて、本書は、今とても評判のインド版少年探偵団の物語。インド小説というだけでも気になるけれど、ここ数年、子どもが主人公の翻訳作品が続出していること、そのどれもが、例外なく読んで後悔のない優れた作品であること、などの事情を考えるに、非英語圏諸国の小説...
  • ジェイソン・スター
    ジェイソン・スター  Jason Starr 長編小説 上司と娼婦を殺したぼくの場合(「あんな上司は死ねばいい」へ改題) 1997 大野晶子訳 嘘つき男は地獄へ落ちろ 1998 浜野アキオ訳
  • 生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者
    生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者 題名:生物学探偵セオ・クレイ 森の捕食者 原題:The Naturalist (2017) 著者:アンドリュー・メイン Andrew Mayne 訳者:唐木田みゆき訳 発行:ハヤカワ文庫HM 2019.4.25 初版 価格:¥940  マジシャンの書いた小説。なるほどと思う。東野圭吾の『ガリレオ』シリーズのような理系探偵のサイエンス・ミステリかとの予想を大きく覆し、本書はまるで、全体が仕掛けにみちたイリュージョンのようなエンターテインメント小説なのだった。火器や炎や鉤爪の活劇とバイオレンス・アクション。一人称現在形でのリズミカルな文体に着いてゆくだけで、探偵セオ・クレイの被る肉体的被害を自分が受けているかのような痛々しさに痺れてくる。  生物学探偵というタイトルから地味な先入観を持ってしまうこのヒーローは、一見普通...
  • 聖なる怪物
    聖なる怪物 題名:聖なる怪物 原題:Sacred Monster (1989) 作者:ドナルド・E・ウェストレイク Donald E. Westlake 訳者:木村二郎 発行:文春文庫 2005.01.10 初版 価格:\714  いきなりの絶叫に始まる独白。続いてフラッシュバック。この主人公は一体何者なのだ? そんな当惑から始まる一人の男の半生の物語。女、金、欲、そして俳優として成功してゆく男が、今なぜこんなにも狂気の渦中にあるのか? 喜劇タッチで今の狂気を描きつつ、過去から浮上してくる思いもかけぬ真実が、破片だらけに見えたわかりにくい物語を一本の明白なクライム・スリラーに変えてゆく。  どこがミステリーなのかわからぬほどに不思議なリズムで書き綴られてゆく。フラッシュバックと幕間があり、それらを狂った一人称で縫い合わせる。ジム・トンプスンやチャ...
  • フェルディナント・フォン・シーラッハ Ferdinand von Schirach
    フェルディナント・フォン・シーラッハ Ferdinand von Schirach 長編 コリーニ事件 2011 酒寄進一訳 禁忌 2013 酒寄進一訳 テロ 2016 酒寄進一訳 短編集 犯罪 2009 酒寄進一訳 罪悪 2010 酒寄進一訳 カールの降誕祭 2012 酒寄進一訳 刑罰 2018 酒寄進一訳
  • ジミー・ザ・キッド
    ジミー・ザ・キッド [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 題名:ジミー・ザ・キッド 原題:Jimmy The Kid (1974) 作者:ドナルド・E・ウエストレイク Donald E. Westlake 訳者:小菅正夫 発行:角川文庫 1977.1.30 初版 1999.5.25 改版初版 価...
  • アイル・ビー・ゴーン
    アイル・ビー・ゴーン 題名:アイル・ビー・ゴーン 原題:In The Morning I ll Be Gone (2014) 著者:エイドリアン・マッキンティ Adrian McKinty 訳者:武藤陽生訳 発行:ハヤカワ文庫HM 2019.3.25 初版 価格:¥1,180  ショーン・ダフィのシリーズ第三作。難事件を解決する腕は誰もが認めるものの、独断専行の行動によってお偉いさんたちの覚えが悪く、仕事も資格も取り上げられ、自らを追い込まれることが多い主人公。IRAによって荒廃した1980年代前半の北アイルランドの不穏な情勢を背景に、サバイバリストのように自分の規範で行動する故に、警察ミステリと言うよりもノワールの面が強く感じさせられる点はとても魅力である。  本書では、お偉いさんから組織を放り出されたショーンが、前作では名無しで謎の女性として登場...
  • 殺しのVTR
    殺しのVTR 殺しのVTR (扶桑社ミステリー) 殺しのVTR (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ) 題名:殺しのVTR 原題:HEAT FROM ANOTHER SUN 作者:DAVID L.LINDSEY 訳者:入江良平 発行:扶桑社ミステリー 1991年4月25日 第一刷 価格:\700(本体\680)  『噛みついた女』(COLD MIND)に続くヒューストン警察スチュアート・ヘイドン刑事シリーズの第2作。内容が非常にこってりとして食べごたえがあり、警察小説でありながら、どこか私立探偵に近い動きを見せるヘイドン刑事と、背景になるエル・サルバドルへのCIAの敷設した潜入ルートや銃撃のクライマックスは国際謀略小説のスケールに迫っている。ただの警察小説ではない。高品質なヘビードリンクを飲んだ後の眩暈すら覚えるほどの、これは優れ本である。  『悪...
  • マーク・チャイルドレス/マーク・チルドレス
    マーク・チャイルドレス/マーク・チルドレス Mark Childress 長編小説 ビクター少年の海 1989 河合 裕訳 クレイジー・イン・アラバマ 1993 村井智之訳
  • 催眠 上・下
    催眠 題名:催眠 / 上・下 原題:Hypnotisoren (2009) 作者:ラーシュ・ケプレル Lars Kepler 訳者:へレンハルメ美穂 発行:ハヤカワ文庫HM 2010.7.25 初版 2010.8.25 2刷 価格:各¥880  実は2009年にスウェーデンで書かれ、2010年7月に邦訳出版された時期外れの作品。覆面作家としてデビューしたらしいが邦訳時には既に、他ジャンル(イングマル・ベルイマン監督や実在の天文学者をモデルにした小説等)で売り出していたアレクサンデル・アンドリル、アレクサンドラ・コエーリョ・アンドリル夫妻であることが明らかにされている。思うに、誰かをモデルにした物語よりは、こうした娯楽小説の方が売れるのだろうな。現に本家作品は本作と違って邦訳もされていないわけだし。ましてやこの時期は『ミレニアム』やら、ヘニング・マン...
  • 瀬名秀明
    瀬名秀明 長編小説 パラサイト・イヴ 1995 Brain Valley 1997 八月の博物館 2000 虹の天象儀 2001 デカルトの密室 2005 短編小説集 あしたのロボット 2002 ハル 2005 第九の日 随筆、エッセイ、評論、対談集、その他 小説と科学 1999 ミトコンドリアと生きる 太田成男共著 2000 「神」に迫るサイエンス(角川文庫 ) Brain valley研究序説 2000 ロボット21世紀 2001 ハートのタイムマシン!―瀬名秀明の小説/理科倶楽部 2002 科学の最前線で研究者は何を見ているのか 2004 知能の謎  認知発達ロボティクスの挑戦 2004 心と脳の正体に迫る成長・進化する意識、遍在する知性 おとぎの国の科学 2006 境界知のダイナミズム 2006 ミトコンドリアのちから 太田成男共著 2007
  • ホテル・ネヴァーシンク
    ホテル・ネヴァーシンク 題名:ホテル・ネヴァーシンク 原題:The Hotel Neversink (2019) 作者:アダム・オファロン・プライス Adam Ofallon Price 訳者:青木純子 発行:ハヤカワ・ミステリ 2020.12.15日 初版 価格:¥1,900  ロバート・B・パーカーのスペンサー・シリーズの初期作品の一つである『キャッツキルの鷲』というタイトルはなぜか忘れがたいものがある。さてそのキャッツキルという地名だが、「キル」は古いオランダ語で「川」の意味なのだそうだ。古いオランダ語。うーむ。  ハドソン川に沿ったいくつかの土地の名には「キル」が付いてるらしい。この作品の直後にぼくが読むことになるアリソン・ゲイリン著『もし今夜ぼくが死んだら、』の舞台が、実はニューヨークに注ぐハドソン川流域の架空の町ヘヴンキルなのである。「キ...
  • 弱気な死人
    弱気な死人 題名:弱気な死人 原題:The Scared Stiff (2002) 作者:ドナルド・E・ウエストレイク Donald E. Westlake 訳者:越前敏弥 発行:ヴィレッジブックス 2005.7.20 初版 価格:\800  南米の架空の国ゲレラ。夫婦で巨額の借金を抱えたバリーとローラ夫妻は、夫をゲレラで事故死に見せかけ、生命保険を得た上で、別人に成りすまして高飛びをしようという、悪辣な計画を立てる。  ところが当然ウェストレイクの小説はそんなことをすんなり進捗させたりはしない。ドートマンダー・シリーズのように、次から次へと計画を破綻させようというスリリングな展開が主人公を襲う。妻はアメリカ本国に帰り、死んだことになっている夫のみが、南米の面倒な国で、たまらない苦労を背負うことになる。  別の人間に成りすました故に各方面...
  • ギャンブラーが多すぎる
    ギャンブラーが多すぎる 題名:ギャンブラーが多すぎる 原題:Somebody Owes Me Money (1969) 作者:ドナルド・E・ウェストレイク Donald E.Westlake 訳者:木村二郎 発行:新潮文庫 2022.8.1 初版 価格:¥800  最後にウェストレイクを読んだのは2007年。別名義のリチャード・スタークにしたって2005年が最後である。記憶の底から浮上してきた腐乱死体のような古い作品が、現代の水面にいきなり浮上してきたといった有様なのだが、実際に読んでみると、ネットやディジタルでいっぱいのこんな時代であるからこそ、むしろあの時代のアナログ的なものが詰まった本書は、新鮮さいっぱいであるように痛烈に感じさせられる。  この明るさ。このスリル。この謎多さ。それでいて場面展開とストーリーテリングの見事さ。ああ、ウェストレイク...
  • コンチネンタル・オプの事件簿
    コンチネンタル・オプの事件簿 コンチネンタル・オプの事件簿 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 題名:コンチネンタル・オプの事件簿 原題:Arson Plus and Other Stories 作者:ダシール・ハメット Dashiell Hammett 訳者:小鷹信光 発行:ハヤカワ文庫HM 1994.05.31 初刷 2003.02.15 2刷 価格:\760  映画のおかげで重版され、もしかしたら一時的にまた陽の目を浴びるかもしれないハメットの短編用主人公コンチネンタル・オプ。短編はぼくもろくすっぽ読んでいないのでこの機会を利用して手に取る。  この短編集は小鷹信光編でもあるから、大変気のきいた構成になっていて、読みやすいし、初心者でも物怖じせずに取り組めるだろうと思う。  冒頭を飾るのは『放火罪および……』目次にもちゃんと<コンチネンタル・オプ登場...

  • 鉤 題名:鉤 原題:The Hook (2000) 作者:ドナルド・E・ウェストレイク Donald E. Westlake 訳者:木村二郎 発行:文春文庫 2003.05.10 初版 価格:\762  『斧』の姉妹編である『鉤』だ。もう、これだけで身震いするほど嬉しい。しかもウェストレイクというブランド保証付き。ドートマンダー・シリーズでもなく、悪党パーカー・シリーズでもなく、文春文庫の不思議な一文字タイトル・シリーズなんである。ああ、どきどきする。ああ、嬉しい。ああ、怖い。  大抵の読者なら、だいたい上のような先入観が、本書を読む前に既にあるわけだ。ぼくなどは、まさに心ウキウキ、顔面ニタニタ状態で本を開き始めてしまうのである。ここまで期待されつつ、保証され、なおかつ読める作家、読めてしまう本というのは、考えてみてもそうはありませんよ。でも、カバ...
  • ゲッタウェイ
    ゲッタウェイ ゲッタウェイ (角川文庫) 題名:ゲッタウェイ 原題:The Getawey (1959) 作者:Jim Thompson 訳者:高見 浩 発行:角川文庫 2073.03.01 初版 1995.3.15 5刷 価格:\500  好きなサム・ペキンパの代表作でもある『ゲッタウェイ』に関しては、ぼくは劇場でも何度も見て、LDもDVDももちろん所有し、未だに何度も見ている。そういう映画の原作本を、好きなジム・トンプスンだからと言って今さら読んでみるというのは、気分の作り方の上で大変に難しい作業である。映画にこれだけ最初から肩入れするというハンディを負って読まれる原作本というのは、ぼくの場合にはあまり例がなかったからだ。  しかしネットの古書予約をしていたおかげで不意に入手配送のメールが飛び込み、この絶版本が手に入ることになったことがわかったときい...
  • 毒見師イレーナ
    毒見師イレーナ 題名:毒見師イレーナ 原題:Poison Study (2005) 作者:マリア・V・スナイダー Maria V. Snyder 訳者:渡辺由佳里 発行:ハーパーBOOKS Kindle版 2015.07.23 初版 価格:¥0  ついにファンタジーに挑戦。5/7まで無料配信の電子書籍、という誘い文句に釣られて貧乏性の僕は無料読書に励んだ。もちろんファンタジーとは知らずに読み始めたのだが、設定は魅力的だったので、そのまま読み終えた。  毒見師とは? イレーナは死刑が確定されている囚人だったが、最高司令官の毒見師となることで特赦を受けられる。この条件を受け入れたイレーナは、死に至る毒を飲まされてしまい、毎日解毒剤を飲まないと死んでしまう運命となってしまう。そういう出だしで始まる世界は、見たことも聞いたこともない場所と時代であり、まったく...
  • poodle springs
    プードル・スプリングス物語 プードル・スプリングス物語 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 題名:プードル・スプリングス物語 原題:Poodle Springs (1989) 著者:ロバート・B・パーカー Robert B. Parker 訳者:菊池 光 発行:早川書房 1990.5.15 初版 1990.6.15 再版 価格:\1,600  発刊当時、物議を醸し出した作品である。ぼくはハードカバーで買ってありながら、あまりに多くの周囲のチャンドラー・ファンからの罵倒を耳にしたせいか、ついぞ書棚の奧にしまったまま読みそびれてしまっていた。スペンサーはチャンドリアンであっても、チャンドラーとの距離は当時の読者ならかなりのものを感じていたと思う。それを強引に、というか世に問うっていうのは、いかにもしんどそうな作業だ。  ハードカバー版は巻末の解説は原りょうである。...
  • 白夜の警官 BLACKOUT
    白夜の警官 BLACKOUT 題名:白夜の警官 BLACKOUT 原題:Myrknaetti (2012) 著者:ラグナル・ヨナソン Ragnar Jonasson 訳者:吉田薫訳 発行:小学館文庫 2019.03.11 初版 価格:¥770   読み始めたら止まらないというのも、北欧ミステリの特徴なのかもしれない。本シリーズはアイスランド語から英語に訳されたものを日本語に訳した後、ようやく、ぼくら日本人の手に渡るという経路を辿るが、英訳化した出版社が、何とも頼りないことに、キンドル首位として有名になった作品から英語訳してしまったために、第一作→第五作→第二作と順番を前後させてしまい、シリーズとしての面白さを著しく損ねている。アイスランド語翻訳者が日本では希少なため、英語版からの邦訳となるから、英語圏出版社の通りの順番で書店に出回っているのが現状。作者...
  • 聞いてないとは言わせない
    聞いてないとは言わせない 題名:聞いてないとは言わせない 原題:Dust Devils (2007) 作者:ジェイムズ・リーズナー James Reasoner 訳者:田村義進 発行:ハヤカワ文庫HM 2008.06.15 初版 価格:\680  原題のダスト・デヴィルズとは、アメリカ西部で頻発する荒野の小さなつむじ風。一瞬空に向けて砂塵が舞い上がり、竜巻のように天に向けて立ち上がったかと思うと、あっという間に、崩れて消え去ってしまう、とても儚い自然現象のことである。こうした原題であるが、邦題は「聞いてないとは言わせない」。  主人公の青年は、自分を捨てた母への復讐の旅に出るが、母と思われた女性は、母に成り済ましていた銀行強盗一味の中年女性だった。青年は、彼女の元で働き手として雇われるうちに恋に落ちるが、かつての強盗団仲間が彼女の命を狙い始めた途端...
  • アレクサンデル・セーデルベリ Alexander Soderberg
    アレクサンデル・セーデルベリ Alexander Soderberg ソフィー・ブリンクマン三部作 アンダルシアの友 ヘレンハルメ美穂訳 2013
  • YOUMING TRIBUTE STORIES
    YOUMING TRIBUTE STORIES 題名:YOUMING TRIBUTE STORIES 作者:小池真理子・桐野夏生・江國香織・綿矢りさ・柚木麻子・川上弘美 発行:新潮文庫 2022.7.1 初版 2022.7.15 2刷 価格:¥1,650  DUOバンドを組んでいるピアニストの女性からお借りした何冊もの原田マハの本の中に、この本が一冊入っていた。DUOに限らず、ともに所属する地元バンドも含め、ユーミンの曲はぼくらのレパートリーにいくつも入っている。彼女はユーミンが好きなのだ。  そしてこの本に作品を提供した6人の女流作家たちもユーミンが好きなのだろう。この本は、それぞれの作家が、ユーミンの曲をテーマとして書いた短編作品を集めた一冊であり、さらにこの試み自体が、ユーミンのデビュー50周年を記念したものであるという。  ぼくはユー...
  • 悪党たちのジャムセッション
    悪党たちのジャムセッション 悪党たちのジャムセッション (角川文庫) 題名:悪党たちのジャムセッション 原題:Nobody s Perfect (1977) 作者:ドナルド・E・ウエストレイク Donald E. Westlake 訳者:沢川 進 発行:角川文庫 1983.5.10 初版 1998.5.25 改版初版 価格:\880  ドートマンダー・シリーズ第4作。これは1977年の作品だが、別名義で続けているもう一つのシリーズ『悪党パーカー』のように永い中断期間もなく、未だに新作が発表され続けていることがある意味奇跡的でもある。  というのは、ドートマンダーにしても、パーカーにしても、非常にシンプルな設定で、しかもその設定には決定的なほどに縛りが多いからだ。よくぞここまで連続してこの縛りの中で手を変え品を変え、新作を書いてゆけるものだと、そのアイデ...
  • 強盗プロフェッショナル
    強盗プロフェッショナル 題名:強盗プロフェッショナル 原題:Bank Shot (1972) 作者:ドナルド・E・ウエストレイク Donald E. Westlake 訳者:渡辺栄一郎 発行:角川文庫 1975.1.20 初版 1998.9.25 改版初版 価格:\680  『ホットロック』で一旦ミステリを書かないと、宣言をしてしまった作者が、軽く前言を翻して、ドートマンダーをついにシリーズ化してしまう転機としてしまった一冊が、これである。今もなお衰えぬばかりか、先頭集団を疾駆するイメージの強いウエストレイクが、かつてミステリの断筆宣言をした、という話の方が、むしろ悪い冗談くらいにしか思えない。  本書はのっけから楽しい。原題の"Bunk Shot"は、きっと「銀行襲撃」と翻訳していいのだと思うが、だとすると、なんとも王道をゆく...
  • 悪党パーカー/弔いの像
    悪党パーカー/弔いの像 [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 悪党パーカーノ弔いの像 (ハヤカワ・ミステリ文庫 23-3) 題名:悪党パーカー/弔いの像 原題:The Mourner (1963) 作者:リチャード・スターク Richard Stark 訳者:片岡義男 発行:ハヤカワ文庫HM...
  • ホット・ロック
    ホット・ロック 題名:ホット・ロック 原題:The Hot Rock (1970) 作者:ドナルド・E・ウエストレイク Donald E. Westlake 訳者:平井イサク 発行:角川文庫 1973.6.20 初版 1998.9.25 改版初版 価格:\780  一つのお宝を盗み出すのにこれほど苦労する物語というのは、数あるクライム・ストーリーでもなかなかお目にかかることはできないだろう。出所したばかりのシリーズ主人公ドートマンダーに、ケルプがある計画を持ちかける。お定まりの仲間集めから開始するが、その仲間たちの一筋縄では行かないこと。でこぼこコンビならぬ滅茶苦茶泥棒チームがこうして出来上がる。これがドートマンダー・シリーズのスタート地点。  恥ずかしながらこんな傑作ストーリーを読んでいなかったし、映画もまだ見ていない。世代的にはハマっていて...
  • 姉妹殺し
    姉妹殺し [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 題名:姉妹殺し 原題:Sœurs (2018) 著者:ベルナール・ミニエ Bernard Minier 訳者:坂田雪子 発行:ハーパーBOOKS 2022.4.20 初版 価格:¥1,440  セルヴァズ警部、と呼び掛けられると、前作で降...
  • コールド・コールド・グラウンド
    コールド・コールド・グラウンド 題名:コールド・コールド・グラウンド 原題:The Cold Cold Ground (2012) 著者:エイドリアン・マッキンティ Adrian McKinty 訳者:武藤陽生訳 発行:ハヤカワ文庫HM 2018.4.15 初版 価格:¥1,900  粘度を少し落としたジェイムズ・エルロイ。LA暗黒史を背景にしたポリス・ノワールで突出した感のあるエルロイは、よく知られたアメリカ暗黒=禁酒法、マフィア、ヴェガス、赤狩り、J・E・フーバーといった時代を背景にしているが、このエイドリアン・マッキンティの方は、北アイルランドの現代史を背景に、エルロイ・ノワールに作品を少しでも近づけようとしている。作家も主人公も、その鼻っ柱の強さにとにかく冷や冷やさせられながらも、謎解きを基調としたアイルランド・ノワールとして存分に楽しめるシリーズ...
  • @wiki全体から「アーナルデュル・インドリダソン Arnaldur Indriðason」で調べる

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