wiki クライムウェイヴ(Sysop読書録 活字をめぐる冒険) 内検索 / 「タ行作家」で検索した結果

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    タ行作家 アルネ・ダール フレデリック・ダール トレント・ダルトン マーク・チャイルドレス/チルドレス レイモンド・チャンドラー エリオット・チェイズ ジョセフィン・テイ デイヴィッド・C・テイラー マレール・デイ ジェフリー・ディーヴァー ウィリアム・ディール カレン・ディオンヌ ジェイムズ・ディッキー フィリップ・K・ディック ハンナ・ティンティ ボストン・テラン ジャナ・デリオン ピーター・ドイル スコット・トゥロー リチャード・ドハティ ゾラン・ドヴェンカー クレイグ・トーマス ロス・トーマス マイケル・ドブズ ルパート・トムスン ローリー・リン・ドラモンド オリヴィエ・トリュック ジェレミー・ドロンフィールド ジム・トンプスン
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    ヤ行作家 ラグナル・ヨナソン
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    や行作家 矢作俊彦 山田正紀 梁 石日 夢枕 獏 横山秀夫 吉村龍一 米澤穂信
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    ナ行作家 ルネ・ナイト N.リチャード・ナッシュ ピエテル・ニィストレーム コラン・ニエル ジョー・ネスボ ホーカン・ネッセル エリーザベト・ノウレベック ジョセフ・ノックス
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    さ行作家 桜木紫乃 桜庭一樹 佐々木 譲 笹本稜平 沢井 鯨 沢木冬吾 雫井脩介 篠田節子 島田荘司 志水辰夫 白川 道-- 翔田 寛 新堂冬樹 真保裕一 末浦広海 鈴木光司 瀬名秀明
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    あ行作家 朝倉かすみ 浅倉卓弥 浅暮三文 浅田次郎 麻見和史 梓 河人 東 直己 安部公房 飯嶋和一 飯田譲治 石森延男 五木寛之 稲見一良 乾 緑郎 浮穴みみ 打海文三 海野 碧 大石直紀 逢坂剛 大沢在昌 太田忠司 小笠原慧 小川勝己 奥田英朗
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    ラ行作家 C・A・ラーマー C.A.Larmer クラム・ラーマン ロブ・ライアン ギャビン・ライアル ロバート・ラドラム イアン・ランキン ジョー・R・ランズデール ウィリアム・ランディ ジェイムズ・リーズナー アレックス・リーヴ リック・リオーダン ジャック・リッチー ジョン・リドリー デイヴィッド・リンジー ジェフ・リンジー アンデシュ・ルースルンド カルロ・ルカレッリ ピエール・ルメートル べン・レーダー ドロレス・レドンド エルモア・レナード デニス・レヘイン(ルヘイン) ローリー・ロイ アッティカ・ロック ジャン=バティスト・ロッシ レナード・ローゼン デイヴィッド・ローン マイケル・ロボサム J・D・ロブ
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    マ行作家 フィリップ・マーゴリン マイケル・マーシャル デイヴィッド・マーティン アレックス・マイクリーディーズ コーマック・マッカーシー エイドリアン・マッキンティ クレア・マッキントッシュ ロス・マクドナルド クイーム・マクドネル コーディ・マクファディン エド・マクベイン ジェイムズ・A・マクラフリン アリステア・マクリーン ホレス・マッコイ グスタボ・マラホビッチ マルコ・マルターニ エルザ・マルポ デイヴィッド・マレル シェイン・マローニー ヘニング・マンケル ジャン=パトリック・マンシェット ジグムント・ミウォシェフスキ ギョーム・ミッソ ベルナール・ミニエ レックス・ミラー リズ・ムーア レミギウシュ・ムルス アンドリュー・メイン ヴィクター・メソス ウォルター・モズリイ カルメン・モラ ピエテル・モリーン
  • サ行作家
    サ行作家 マイケル・サイモン トーマス・サヴェージ コートニー・サマーズ ジェイムズ・サリス ベン・サンダース ジョン・サンドフォード フェルディナント・フォン・シーラッハ グラント・ジャーキンス ホリー・ジャクソン ハロルド・ジャフィ レイ・シャノン セバスチアン・ジャプリゾ マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー ベルンハルト・シュリンク マイケル・シェイボン ジョゼ・ジョバンニ マウリツィオ・デ・ジョバンニ ジェイソン・スター リチャード・スターク ドメニック・スタンズベリー マリア・V・スナイダー ウィルバー・スミス シェイマス・スミス スコット・スミス ミッチェル・スミス トム・ロブ・スミス メアリ=アン・T・スミス カリン・スローター セーアン・スヴァイストロプ ボー・スヴェーンストレム ピーター・スワンソン アレクサンデル・セーデルベリ レイ・セレスティン
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    カ行作家 フィリップ・カー フィリップ・カーター サイモン・カーニック ドナート・カッリージ モンス・カッレントフト シーナ・カマル エリック・ガルシア デイ・キーン ヴィクター・ギシュラー バリー・ギフォード カート・キャノン ローリー・R・キング A・J・クィネル ケイト・クイン デイヴィッド・グーディス ダニヤ・クカフカ クリストファー・クック トマス・H・クック ジュリー・クラーク マイクル・クライトン ブレイク・クラウチ ジェイムズ・クラムリー ベン・クリード ジャン=クリストフ・グランジェ キミ・カニンガム・グラント ジョン・グリシャム アゴタ・クリストフ ウィリアム・ケント・クルーガー デイヴィッド・クレイ ロバート・クレイス マシュー・クワーク アリソン・ゲイリン ポール・ケイン ジャック・ケッチャム ダグラス・ケネディ ラーシュ・ケプレル ジョー・ゴアズ マイクル・コナ...
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    ハ行作家 T・ジェファーソン・パーカー J・D・バーカー ロバート・B・パーカー アラン・パークス ジョン・ハート ルー・バーニー W・R・バーネット ジェーン・ハーパー ジョーダン・ハーパー ブラッドリー・ハーパー マイクル・パーマー パトリシア・ハイスミス イヴリン・パイパー クリス・パヴォーネ ダシール・ハメット チャック・パラニューク トマス・ハリス ビル・S・バリンジャー ケント・ハリントン エドワード・バンカー エヴァン・ハンター スティーヴン・ハンター ジェン・バンブリィ ジャック・ヒギンズ ドロレス・ヒッチェンズ ドロシイ・B・ヒューズ デイヴィッド・ピース フランシス・ビーディング サムエル・ビョルク コリーン・フーヴァー アラン・ファースト テレンス・ファハティ マイケル・フィーゲル セバスチャン・フィツェック マリオ・プーヅォ ダン・フェスパーマン ロバート・フェリ...
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  • キャサリン・カーの終わりなき旅
    キャサリン・カーの終わりなき旅 題名:キャサリン・カーの終わりなき旅 原題:The Fare of Kathrine Carr (2009) 作者:トマス・H・クック Thomas H. Cook 訳者:駒月雅子 発行:ハヤカワ・ミステリ 2013.02.15 初版 価格:\1,700  『ローラ・フェイとの最後の会話』の前に書かれた作品にも関わらず、翻訳が四年も遅れたわけが何となくわかるような気がする。名クック訳者の村松潔さんが、これではなく『ローラ・フェイ……』の方を取り上げ、この作品を他の翻訳家に回した理由はなんだろうか? 訳しにくい? 作品に対して否定感がある? あるいは訳者としての作品評価が低い? 何であれ、あまり訳したいと思わなかった作品なのではないだろうか。この本を読んでぼくが最初に感じたのが(もしかしたら穿ち過ぎの見解なのかもしれないが)...
  • ジミー・ザ・キッド
    ジミー・ザ・キッド [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 題名:ジミー・ザ・キッド 原題:Jimmy The Kid (1974) 作者:ドナルド・E・ウエストレイク Donald E. Westlake 訳者:小菅正夫 発行:角川文庫 1977.1.30 初版 1999.5.25 改版初版 価...
  • ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門
    ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門 題名:ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門 原題:Telling Lies for Fun Profit (1981) 作者:ローレンス・ブロック Lawrence Block 訳者:田口俊樹・加賀山卓朗  発行:原書房 2003.01.29 初版 価格:\1,500  巨匠ブロックの小説入門ということで、役に立つかどうかはともかく、どんな内容なのだろうと最初のページを繰ってみた。するとスー・グラフトンによる序文がまずあり、これを読んだだけで、本書がとても面白そうだと感じ、読み始めたのだが、あまりの内容の面白さと読みやすさ(流石!)に脱帽しつつ、尊敬する世界レベルのエンターテインメント作家の抽斗を覗かせてもらった。  小説家をめざす本ではあるものの、むしろ活字中毒者であれば誰が読んでも楽しめる内容...
  • tompson
    ジム・トンプスン <ノワールの復権>  作家は金のために、生活のために書いたと言う。作家の本は使い捨ての犯罪小説として読まれ、蔑称でパルプと呼ばれたと言う。アメリカ犯罪小説の歴史の一角をなさぬうちに、作家は死んだ。彼の作品を評価したのは、セリ・ノワールのブームに沸いたフランスの読者たちであった。作家の作品はフランスに渡って高く評価され、そうしてやっと世界に注目され始める。死後に有名になった作家として知られる作家の作品は、狂気の波長、破綻する結末、作中の意想外の断裂……と、通常の作家には見られぬ大きな特徴があった。天才か、狂気か。人間の内なる暗黒を追求した半世紀前の作家が、日本でも今世紀に入って大きく評価され、翻訳は今も進んでいる。王者の復権を思わせる現象だ。 作品群 取るに足りない殺人 1949 三川基好 内なる殺人者 1952 村田勝彦 サヴェッジ・ナイト 1953 ...
  • ゴルファーズ・キャロル
    ゴルファーズ・キャロル 題名:ゴルファーズ・キャロル 原題:The Golfer s Carol (2020) 著者:ロバート・ベイリー Robert Bailey 訳者:吉野弘人 発行:小学館 2021.11.29 初版 価格:¥2,100  年が明け、最初に読んだのがこの本。昨年の最後に読んだのが同じ作家のトム・マクマートリー四部作シリーズ完結編。そちらはスポ根と胸アツとリーガルミステリーが一緒になったような作品だったが、こちらはスポーツ小説とホームドラマとファンタジーが一緒になったようなノンジャンル小説。まさにジャンルの垣根を飛び越えても書きたい物語が胸の中に燃え上がっているような作家なのだろう。どの作品にも作家のどうしても書きたいものとそこへの情熱が込められていて、好ましいのだ。  作家とて商売。しかしそれによって生活しなければならない人生の...
  • 三日やったらやめられない
    三日やったらやめられない 三日やったらやめられない (幻冬舎文庫) 三日やったらやめられない 題名:三日やったらやめられない 作者:篠田節子 発行:幻冬舎 1998.11.15 初版 1998.12.1 2刷 価格: \1,500  日経新聞連載コラムを中心にした、エッセイ集。  ぼくは、好きな作家の本であれば、エッセイでも何でも読んでみたいという傾向があって、とにかく網羅しなければ気がすまない。篠田節子はそうした作家の一人なので 一冊も欠かさずとにかく読む。  篠田節子という人は作風もそうなのだけれど、とにかく発想玉手箱みたいな人だと思える。お役所勤めから小説家になった女性作家であり、その作風は男勝りであり、エンターテインメント性には事欠かない。とにかく興味の尽きない作家の一人。  そういう作家が小説から少し離れて、現実との接点の多い...
  • 駐在刑事
    駐在刑事 駐在刑事 題名:駐在刑事 作者:笹本稜平 発行:講談社 2006.07.27 初版 価格:\1,700  日本の文芸誌を心から嘆きたくなるときがある。  大衆総合誌の場合、その一部で連載される長編小説は一冊にまとまったときにとても高く評価されるものが散見される。有名どころの作家が、シリーズものなどを雑誌連載始めると、出来上がりが待ち遠しくてうずうずする。とは言っても単行本にまとまるまで私は読まないけれど。その理由は、小説を切れ切れに読むなんて芸当はできないからだ。  さて大衆総合雑誌に比べて文芸誌のはどうかというと、有名無名実力の多寡に関わらずとにかく四方八方から短編作品を集めて作っているものがとにかく多いのだ。もちろん雑誌の肝である長編連載はそれぞれに抑えてはいるのだが、短編を中心とした読み切りを売り物にする「別冊」「増刊」などがやたら...
  • ベスト・アメリカン・ミステリ スネーク・アイズ
    ベスト・アメリカン・ミステリ スネーク・アイズ ベスト・アメリカン・ミステリスネーク・アイズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 題名 ベスト・アメリカン・ミステリ スネーク・アイズ 原題:The Best American Mystery Stories 2004(2004) 作者:ネルソン・デミル&オットー・ペンズラー編 Nelson DeMille, Otto Penzler 訳者:田村義進、他 発行:ハヤカワ・ミステリ 2005.12.15 初版 価格:\1,900  アンソロジーのバイブルみたいな名シリーズである。ハヤカワが二年遅れくらいのテンポで翻訳出版を続けてくれるので、短編ファンにとっては有難い。  50本の短編に絞る役割をペンズラーが行い、その内から20本を選び出す責任ある作業を、ゲスト作家に任せる。ゲスト作家の方は、最後の篩い分けという...
  • 出走
    出走 出走 (Hayakawa Novels) 出走 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 題名: 出走 原題: Field of 13 (1998) 作者: Dick Francis 訳者: 菊池光 発行: 早川書房 1999.8.31 初版 価格: \2,000  日本の作家は月刊誌向けに多くの短編集を書き、それがハードカバーにまとめられては何冊もの書籍となって世に出てゆく。必ずしも作家の全部がそうとは限らないものの売れっ子作家であれば、月刊文芸誌のページの中に大抵は名前を見つけることができる。日本の作家は日常的に短編の腕を試されている。  だけど海外の作家は短編集が少ない。基本的に長編作家が短編を書く腕を持ち合わせていないのかもしれない。わび寂びで売ってきた日本語文章の行間を読ませる技といったものは英語圏には不向きであるのかもしれない。  しかし...
  • 冬の砦
    冬の砦 冬の砦―長編サスペンス 題名:冬の砦 作者:香納諒一 発行:祥伝社 2006.07.20 初版 価格:\2,100  香納諒一が『贄の夜会』に続いて、またもミステリらしいミステリを書いた。推理小説のサイドに立っての物語をあまりしなかった作家だけに、興味深く思っている。はっきりとしたハードボイルド作家というイメージから、もっと広い読者層に向けて作品を作る作家に変わったのは、一連の短編小説を書いてからのことだと思う。  短編小説は腕を磨く。短編小説には、長さがもたらすキャラクターへの共感や愛着が生まれにくい。だからこそ、短い文章によって読者を引きずりこむ文章の質の力は、高いレベルが要求される。そうした土俵で相撲を取ってきた作家は、ぼくの知る限り信頼し得る作家となる。あるいは信頼のおける作家が短編を書いたときには、やはりきちんと納得のゆくものを生み出して...
  • 北村 薫
    北村 薫 時と人 三部作 スキップ 1995 ターン 1997 リセット 2001 円紫シリーズ 空飛ぶ馬 1989 夜の蝉 1990 秋の花 1991 六の宮の姫君 1992 朝霧 1998 覆面作家シリーズ 覆面作家は二人いる 1991 覆面作家の愛の歌 1995 覆面作家の夢の家 1997 長篇、その他 冬のオペラ 1993 水に眠る 1994 月の砂漠をさばさばと 1999 盤上の敵 1999 街の灯 2003 語り女たち 2004 ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件 2005 紙魚家崩壊 九つの謎 2006 ひとがた流し 2006 玻璃の天 2007
  • IN
    IN 題名:IN 作者:桐野夏生 発行:集英社 2009.5.30 初版 価格:\1,500  『OUT』で一躍名を上げた作家は、それ以前はジェイムズ・クラムリーが好きな和製ハードボイルド作家というイメージが主であった。しかも、アメリカでは珍しくもないのだが、日本では極めて珍しい、女性でありながら探偵小説作家という稀有な称号を一部のミステリ好きな読者から、ものにしていた。  彼女がそうしたイメージから、一気にダークな色調の小説家へ脱皮を遂げるきっかけとなった作品が『OUT』なのである。ダークな色調のしかも女性小説に限る、と補足したほうがいいかもしれない。  そこで本書『IN』である。それなりに派手な作品を期待したのはきっとぼくだけではあるまい。なにしろ映画化までされた『OUT』に対応するタイトルって言うだけで、作者の作品に託す想いがわかろうと思う...
  • 死者は眠らず
    死者は眠らず 題名:死者は眠らず 原題:No Rest For The Dead (2011) 作者:アンドリュー・F・ガリー Andrew F.Gulli,ジェフ・アボット Jeff Abbott, サンドラ・ブラウン Sandra Brown, トマス・H・クック Thomas H.Cook, ジェフリー・ディーヴァー Jeffery Deaver,ダイアナ・ガバルドン Diana Gabaldon, テス・ジェリッツェンTess Gerritsen,ピーター・ジェイムズ Peter James, J・A・ジャンス J.A. Jance, フェイ・ケラーマン Faye Kellerman, レイモンド・クーリー Raymond Khoury, ジョン・T・レスクワ John T.Lescroart, ジェフ・リンジー Jeff Lindsay,ゲイル・リンズ Gayl...
  • 四十肩と恋愛 勇気凛凛ルリの色 2
    四十肩と恋愛 勇気凛凛ルリの色 2 題名:四十肩と恋愛 勇気凛凛ルリの色 2 作者:浅田次郎 発行:講談社 1997.1.20 初版 1998.2.10 5刷  価格:\1,553  先に三冊目を読んでしまった本シリーズ、これは一人の個人史でもあるから繋がっているのに、ストーリーの後のほうを先に読んでしまった感があって残念だった。書店に走り、時差を感じながらも二作目を手にして穴を埋めた。  いろいろなエッセイ。悲喜。陽と陰。躁鬱の気のある作家の、二面性のあるエッセイ集。  沖縄で米兵にレイプされた少女の無念に対する怒り、国家への怒り、そうした大きな作家的使命と、作家になったきっかけとなったある先輩との出逢い。浅田次郎という作家の過去も未来も見えてくるような一冊である。  驚いたのは、浅田次郎は文章を読むのも書くのも非常に遅いということ...
  • 雪が降る
    雪が降る 題名:雪が降る 作者:藤原伊織 発行:講談社 1998.6.15 初版 価格:\1,600  ぼくは比較的短編集というのが好きだし、ある意味で追っていこうと決めた作家であれば、その短編集も蔑ろにしたくない。追っていこうという意味においては『テロリストのパラソル』当時は迷いがあったものの、『ひまわりの祝祭』でその実力を認めざるを得なくなった作家が、ぼくの中での藤原伊織。  デビュー作でやたら鼻についた団塊の世代への執着が、他の作品ではそれほど疎ましく思えなくなってきたことがその一つの理由である。もちろん作家の年齢と言うのはその作品に付き纏うかなり大きな要素ではあるものだし、完全に自分の世代や環境を払拭するする必要などは全くない。問題なのはその作家が持つ固有の世代を、他の世代である読者たちの大多数に普遍化できるかどうかなのだと思う。  ...
  • ぼくらはみんな閉じている
    ぼくらはみんな閉じている 題名:ぼくらはみんな閉じている 作者:小川勝己 発行:新潮エンターテインメント倶楽部SS 2003.05.20 初版 価格:\1,500  小川勝己初の短編集。一作として手抜きの感じられない恐怖小説集と言っていい。そう言えば小川勝己はさほど量産作家とも言えない。手抜きなどはこれまでも全くしていないか。  この本の感想を書こうとして、少しこの小説集のジャンルを考えてしまった。最初に恐怖小説集とぼくは書いた。そう恐怖小説という言葉が最も当て嵌まるのだ。  江戸川乱歩という作家を思い出させる少し湿気とじめついたざわめきを感じさせる恐怖小説。読者の心理の裏側にすーっと入ってくるような鋭利な刃物の切れ味。そうした効果を生み出しているのは、この作家がこだわる文体の変化だ。作品によって縦横に変化させる文体。時にはパンクに、時に...
  • 殺気!
    殺気! 題名:殺気! 作者:雫井脩介 発行:徳間書店 2009.09.30 初版 価格:\1,600  次に何を書くのだろうか? とこちらがいくら考えても、なかなか予想のつかない作家である。予想したとしても外れると言おうか。正直、まだ正体が掴めない、と言っていい。せっかくのミステリ畑での当たり作『犯人に継ぐ』は、映画化されたもののあまりのアホらしさで原形をとどめなくなってしまったし、誰もがこの作家の本当の姿をまだ見極めていないんじゃないか、と思う。  それでいて『クローズドノート』のような繊細さを散りばめた美しい感動作を作ることもできる。まさかこの作家に泣かされるとは、それまでは思いもしなかった。なので、次の作品、次の作品、と予想してゆくのも難しく、まるで軟体動物のように形の定まらない作家。それが雫井脩介だ。  しかしこの作家、安心して読める。文章...
  • 禿鷹の夜
    禿鷹の夜 禿鷹の夜 (文春文庫) 禿鷹の夜 題名 禿鷹の夜 作者 逢坂剛 発行 文藝春秋 2000.5.10 初版 価格 \1524  逢坂剛の笑いのセンスは古臭くてぼくはどうも好きになれない。岡坂神策の歯切れの悪い冗談にも、毎度毎度調子の狂う思いをしている。できるなら冗談はほどほどにしていただきたい。親父はギャグを言ってはいけない。何を言っても親父ギャグなのだ。自分が思っているほど他人には岡坂ギャグは受けない。ただただ主人公のデリカシーのなさが浮き上がるばかりだ。ほのぼのさせるのに会話を使うのは常套手段かもしれないが、キャラクターにギャグを言わせるなら、それなりのセンスは磨いていただきたく思う。  なのでこの作家にはできるだけスペインものや公安シリーズのように、おとなしく真面目な会社員らしく(今はもう籍を置いていないのかな)、ひたすら地道に冗談貫きで書...
  • トカジノフ
    トカジノフ 題名:トカジノフ 作者:戸梶圭太 発行:角川書店 2002.08.10 初版 価格:\1,500  戸梶作品は全部読んでいるのだが、この本が出たときには短編集だと知って、初めて、ああ、買わなくてもいいやという気持ちになってしまった。戸梶が年に何冊も作品を量産していて、ほとんど「これが」と思える小説がなくなり、ほぼ一定レベルで落ち着き、もうこれ以上のものがないなと、ぼくとしてはある程度見切ることのできる段階に到達したイメージがあったからだ。  ある程度売れ、もともとそう肩に力の入った作家ではなく、ユーモア系のスプラッタ・パンク作家であることから、量産もできるだろうし、楽しくこのまま遊び心いっぱいに出版文化を楽しんでいって欲しいとの戸梶観もぼくのなかでできあがりつつあった。  だけど作家はときには短編が凄い、という場合がある。オッ...
  • 勝負の極意
    勝負の極意 題名:勝負の極意 作者:浅田次郎 発行:幻冬社アウトロー文庫 1997.4.25 初版 1997.12.15 4刷 価格:\457  二部編成の原稿を一冊にまとめてオリジナル文庫化したもの。であるにも関わらず重版を重ねているところを見ると、浅田次郎という作家、もはや国民の人気アイドル的作家となってきた観在りや?  第一部は講演から『私はこうして作家になった』。エッセイ集『勇気凛凛シリーズ』でも度々書かれているように、浅田次郎が作家になるためになにをしてきたかという講演ですね、つまり。  第二部が圧巻なのだが、『私は競馬で飯を食ってきた』。読んでいるうちに半年も遠ざかって最近馬の名前もすっかりわからなくなってきていた俄か競馬好きの血が騒いできた。  浅田次郎は作家でもそうでないアパレル関係の実業の部分でも成功しているのだが...
  • 八月の博物館
    八月の博物館 題名:八月の博物館 作者:瀬名秀明 発行:角川書店 2000.10.30 初版 価格:\1,600  『BRAIN VALLEY』の難解さから一転! <物語>をテーマにしたこの作者にして初の文科系な作品。  夏休みに下校ルートを変えてみたところに出現した不思議な博物館。作家を目差す小学生は、そこで謎の少女に出会い、1980年代のエジプトへ。インディジョーンズばりのアクション渦巻く古代へと遡る歴史の紐を辿る冒険がスタートする。  そうした今時珍しくも古めかしい冒険ファンタジーと、それを書き紡ぐ作家の現在が並行して進む、またも冒険的な構成である。理科系作家との異名を取った瀬名秀明自身の自伝的な小説と言えなくもない。あるいは理科系作家と言われ続けることへの反骨が書かせたものであるかもしれない。  だからこそ彼の物語ることへの憧...
  • ベスト・アメリカン・ミステリ アイデンティティ・クラブ
    ベスト・アメリカン・ミステリ アイデンティティ・クラブ 題名 ベスト・アメリカン・ミステリ アイデンティティ・クラブ 原題:The Best American Mystery Stories 2005(2005) 作者:ジョイス・キャロル・オーツ&オットー・ペンズラー編 Joyce Carol Oates, Otto Penzler 訳者:横山啓明、他 発行:ハヤカワ・ミステリ 2006.12.15 初版 価格:\1,900  毎年、年鑑のように発行される、その都市のアメリカ短篇小説ベスト20選である。書店主、書評家、編集人、アンソロジストなど各種の顔を持つオットー・ペンズラーが、時の作家と組んで選び抜いた自信溢れる20作。アンソロジストというのは日本ではあまり耳にしない職業かもしれないが、多くを読み、テーマ別にアンソロジーを編む人のことだから、見えない部...
  • シドニー!
    シドニー! Sydney! シドニー! ワラビー熱血篇 (文春文庫 む 5-6) シドニー! コアラ純情篇 (文春文庫 む 5-5) シドニー! 題名:Sydney! 作者:村上春樹 発行:文藝春秋 2001.1.20 初版 価格:\1,619  特にオリンピックに関心を持たない作家がシドニー五輪を題材に料理した本である。村上春樹って、関心のないものごとには徹底して関心がない代わりに、なぜこんなものにこだわるのだろうという妙に瑣末なことにこだわるところのある、変な価値観を持っている作家だと思う。また、それを売り物にしていなかたったら、いくら文章が美味いからってこれほど世の中の多くの種類の人々に読まれるベストセラー作家にはなっていなかったと思う。つまり村上春樹的にひどく奇妙な価値観で語られるからこそ、彼の本はかなり変で、その分だけ面白いのだと思う。  ...
  • 越境捜査
    越境捜査 題名:越境捜査 作者:笹本稜平 発行:双葉社 2007.08.25 初版 価格:\1,500  笹本稜平は、とにかくプロットで勝負したがる作家である。一作目『時の渚』で抱いた印象では、情緒型ハードボイルド作家というイメージだったのだが、第二作『天空への回廊』は、フレデリック・フォーサイスのような海外型の大スケール冒険小説であったから、先の印象を一掃せざるを得なくなった。その後、どちらかと言えばハードボイルド作家というよりも、スケール型冒険小説作家として、緻密な謀略、絡み合った力関係、といった組織優先型の大型ストーリーを売り物にしているようだった。一方でキャラクターが立っていないなどの批判の声も強く、ある意味、時代のニーズに対する弱さを露呈してもいた。 同じようなことを海外リーガル・サスペンス作家、フィリップ・マーゴリンが言われている。法廷...
  • 犯罪小説家
    犯罪小説家 題名:犯罪小説家 作者:誉田哲也 発行:双葉社 2008.10.05 初版 価格:\1,500  クライム作家が文芸大賞を受賞するところから始まる作家の楽屋落ちの話のように、本書は始まる。受賞作品『凍て鶴』は映画化の話が進み、そこで奇妙にマイペースな脚本家が登場、作家の生活を掻きまわし始めるのだが、まだどこにミステリが存在するのか、なかなかわからない。  そもそも、この本はミステリではないのだろうか?  そんな疑いを感じ始めた矢先、作家の住む町の公園の池で数年前に上がった美女の死体が話題になってゆく。映画化するに当たって、あの死んだ美女を強引に作品につなげようという意欲を、脚本家で持ち前のマイペースで示し始めるのだ。  池に浮かんだ死美人は、かつて集団自殺をネットで幇助していたグループのリーダーであった。その集団は既に解散...
  • インターセックス
    インターセックス 題名:インターセックス 作者:帚木蓬生 発行:集英社 2008.8.10 初版 価格:¥1,900  帚木蓬生という人の経歴は面白い。大江健三郎と同じ東大仏文を出た後、生まれ故郷の福岡に戻り、九大医学部を卒業して精神科医になっている。  医学部卒の作家というのは最早珍しくもなんともないが、とりわけ精神科といえば、これまた北杜夫、加賀乙彦など小説の大家で知られる分野でもある。精神科のように人間の心の探求を行うという作業から、小説という表現の世界に至るルート・ファインディングはそう不自然ではないのかもしれない。  本書では、突然変異として扱われることの多い両性具有、いわゆる半陰陽の実情から、問題とされるべき点を浮き彫りにし、現在の医療や差別に対する社会モラルを問いつつ、対象者やその家族、に向けても、人間らしい心の持ち方、あり方...
  • ドリーミング・オブ・ホーム&マザー
    ドリーミング・オブ・ホーム&マザー 題名:ドリーミング・オブ・ホーム&マザー 作者:打海文三 発行:光文社 2008.02.25 初版 価格:\1,700  故人の本を読むのは、大変に複雑な気持ちだ。それもごく最近故人になったばかりの作家の場合。しかもそれが突然の死であった場合。さらにその作家が、唯一無二の作風を持つかけがえのない作家であり、その作家に読者として個人的に極めて入れ込んでいた場合。  その最悪の喪失感を迎えて間もなく、この白鳥の歌は上梓された。もちろんぼくにとって、かけがえのない大切な宝だ。天才作家・打海文三が、最後に完成させた楽曲である。ページの合間から聴こえてくる音色の一つ一つに耳を傾け、全神経を集中させて読むのだ。かくして、作家以上に、読者の側が力んで取り組む読書の時間が、札幌の片隅でひそやかに成立する。  本書は恋愛...
  • 約束 K・S・Pアナザー
    約束 K・S・Pアナザー 題名:約束 K・S・Pアナザー 作者:香納諒一 発行:祥伝社 2015.09.10 初版 価格:\1,850  待っていた作品をついに読んだ。そう思うくらい満足感が大きかった。香納諒一の作品に求めるものは一つに人間、それ以外の何ものでもない。人の生き方は、自分ですべてを決められるものではない。でも決められた運命の中でも、あらゆる境遇や状況を超えて選択してゆく道が人にはあるはず。獣は、生きるため、種の保存のためにだけに何かを選択するように遺伝子に仕向けられていると思う。しかし、人間には他者のために命を投げ出すという選択が残されている。たとえそれが親子血縁でなくても。  世の中の冒険小説やハードボイルドを読む時間、ぼくらがそれらの作品に求めているものはそうした人間らしい選択であり、そうした選択肢を持てる人という種の誇りであるように...
  • 烈風のレクイエム
    烈風のレクイエム 題名:烈風のレクイエム 作者:熊谷達也 発行:新潮社 2013.02.20 初版 価格:\1,800  函館には並々ならぬ思い入れがある。宮城生まれ・宮城在住の作家・熊谷達也が、函館の小説を敢えて書く動機とは何だろう。ぼくはそんなことばかり考える。この小説は函館の街と函館の海を描いた大作である。函館を見舞った三つの大惨事、昭和9年の大火、昭和20年の大空襲、昭和29年の洞爺丸沈没のすべてに遭遇してしまった男・泊啓介の人生の物語でありながら、海と惨事を通して家族の絆を確かめ合うヒューマンなビルディングス・ロマンでもある。  何よりもこれら惨事を繋ぐ永い時代、これら惨事の臨場感、そして家族の悲劇や葛藤などを、骨惜しみすることなく辿ったこの作家のペン先の耐久力に拍手したい気持ちでいっぱいである。これらが史実であるからには、それなりの考...
  • カットグラス
    カットグラス (『星が降る』へ改題) 題名:カットグラス 作者:白川道 発行:文藝春秋 1998.7.20 初版 価格:\1,429  アウトロー作家が流行っていると最近思いませんか? 世界でも、日本でも。  そうしたアウトロー作家の中でも、比較的頭脳的な経済アウトローとでも言うべき白川道のギャンブル的短編小説集が、これ。のっけから『病葉流れて』の原形的作品でスタートするこの作品集を読んでいると、どうしてもまともな暮らしに背を向けてしまう彼の作家的傾向というのが感じられてくる。  作品はやはり作家の生を映す鏡で、平凡な道を歩いては来なかったぎりぎりの人生観の中で、生れる一瞬のドラマを、彼は短編という形で刻んで残している。こういう人が作家になって作品を書いてくれてよかったと思う。  比較的まともで常識的な世界におとなしく住んで、暴力や博...
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