wiki クライムウェイヴ(Sysop読書録 活字をめぐる冒険) 内検索 / 「警官嫌い 横浜狼犬エピソード1」で検索した結果

検索 :
  • 警官嫌い 横浜狼犬エピソード1
    警官嫌い 横浜狼犬エピソード1 題名:警官嫌い   横浜狼犬エピソード1 作者:森詠 発行:光文社カッパノベルス 2000.5.30 初版 価格:\838  こちらはシリーズ最新刊であるが「エピソード1」の名を冠せられた短編集。シリーズ初作『横浜狼犬』に至るまでのエピソードを時間軸に沿って並べた作品集で、これがまたいける。長編を補完する役割を負っており、横浜に暗躍するアジア系黒社会や地元やくざ組織の構図、主人公である海道章の一匹狼の経緯、その後の重要な構成人物である脇役たちとの出会いの数々など、シリーズ第一作で書かれたものの多くの裏の物語を知ることができる。  こうして短編の集積で地盤を固めシリーズ構成を整えるというのは『新宿鮫』にはなかった新しい方法。長編第二作『死神鴉』(現状、なかなか入手が困難)との間には「エピソード2」が挟まれるという。長編...
  • 森 詠
    ... 死神鴉 1999 警官嫌い 横浜狼犬エピソード〈1〉 2000 砂の時刻 横浜狼犬エピソード〈2〉 2001 オサム・シリーズ オサムの朝(あした) 1994 少年記―オサム14歳 2005 革命警察軍ゾル 革命警察軍ゾル〈1〉分断された日本 2006 続 七人の弁慶 七人の弁慶 2005 続 七人の弁慶 2006 長編小説 黒い龍 小説上海人脈 1978 黒の機関 ブラックチェンバ- 1977 戦場から帰ってきた男 1980 帝王の遺言書(パサルガタ・メッセ-ジ)( 1981 日本封鎖 小説第三次世界大戦 1982 盗まれた国 1982 影の逃亡 1983 男たちの砂漠 1983 雨はいつまで降り続く 1985 さらばザンメル 1985 見わたせば、戦場 1985 北のレクイエム 1986 午後の砲声 1986 ナグネの海峡 1987 夏の旅人 1987 冬の翼 ...
  • 警官嫌い
    警官嫌い 警官嫌い (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 13‐1)) 題名:警官嫌い 原題:Cop Hater (1956) 著者:エド・マクベイン Ed McBain 訳者:井上一夫 発行:ハヤカワ文庫HM  <87分署>シリーズ。なぜ、今までこうしたシリーズがあることに思い至らなかったのだろうか。ファンの方々のやり取りを拝見させていただきながら、いつか自分も読んでみようとは思っていたのだけど、ここまで縁がなかった。しかし一作目に手をつける。なるほど。まさに、これはぼくの趣味ではないか。  まず一つ。マクベインの描写技術がたいへんに巧いのだ。  それはどういったことかというと、ニ種(あるいは三種、あるいはそれ以上)の異なる文体を使い分けて、ある柔かなリズムを生じさせることができる。それがメリハリとなって、読者を引き寄せる流れのようなものを作...
  • 晩課
    ...て本気で味わうには『警官嫌い』から四十一冊、すべて読み切ってしまうしかない。しかし、そういう物好きな方はきっとあとを断たないに違いない。いや、ぼくとしては事実そう願いたい。 (1992.03.23)
  • エド・マクベイン
    ...87分署シリーズ 警官嫌い 1956 井上一夫 通り魔 1956 田中小実昌 麻薬密売人 1956 中田耕治 ハートの刺青 1957 高橋泰邦 被害者の顔 1958 加島祥造 殺しの報酬 1958 井上一夫 レディ・キラー 1958 田中小実昌 殺意の楔 1959 井上一夫 死が二人を 1959 加島祥造 キングの身代金 1959 井上一夫 大いなる手がかり 1960 加島祥造 電話魔 1960 高橋泰邦 死にざまを見ろ 1960 加島祥造 クレアが死んでいる 1961 加島祥造 空白の時 (短編集) 1962 井上一夫 たとえば、愛 1962 井上一夫 10プラス1 1963 久良岐基一 斧(おの) 1964 高橋泰邦 灰色のためらい 1965 高橋泰邦 人形とキャレラ 1965 宇野輝雄 八千万の眼 1966 久良岐基一 警官(さつ) 1968 井上一夫 ショットガン 196...
  • 警官の血
    警官の血 警官の血 上巻 警官の血 下巻 題名:警官の血 上/下 作者:佐々木 譲 発行:新潮社 2007.09.25 初版 価格:各\1,600  『うたう警官』シリーズ、そして『駐在刑事』と、ここのところ警察小説に新たな才能を遺憾なく発揮している佐々木譲が、その集大成というべき大作として完成させたのがこの作品。戦後三代に渡って警察官を継承した一家の大河小説である。もちろん大きくは戦後史を背景にしたビルディングス・ロマンとしての大きなうねりを読み取れるほどに、作者の小説史のなかで大きなエポックとなる作品であることは確実である。  戦後上野の難民の群れから、朝鮮戦争特需で復興に湧く東京の姿、日米安保協定の時代と全共闘の歴史、さらに現代へと連なる大きな歴史のさなか、二つの未解決殺人事件と駐在警官の謎に満ちた死があった。その息子による真相の追究と、そのさらに...
  • 毒薬
    毒薬 毒薬 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 毒薬 (ハヤカワ・ミステリ文庫―87分署シリーズ) 題名:毒薬 原題:Poison (1987) 著者:エド・マクベイン Ed McBain 訳者:井上一夫 発行:ハヤカワ・ミステリ 1988.08.31 初版 価格:\850  1987年作品。シリーズ誕生と同年に生まれたぼくも、この作品が出る頃にはもう三十歳を過ぎてっしまているわけである。なのに刑事たちが歳を取らないのは何故? あれほど山のように事件を解決したキャレラやマイヤーがいまだに二級刑事なのは何故? こうした疑問はもちろんあるのだが、キャレラたちはとにもかくにも最初のころよりは十歳ばかりは歳を取ったらしく、しかも背景となる時代はもっとずっと急速に移り変わっているのである。初期作品で引き合いに出されていた『ディック・トレイシー』は今では『マイアミ・バイス』...
  • 疑心 隠蔽捜査3
    疑心 隠蔽捜査3 題名:疑心 隠蔽捜査3 作者:今野 敏 発行:新潮社 2009.03.20 初版 2009.04.15 4刷 価格:\1,500  ひと頃に較べるとシリーズ物が台頭してきたような気がする。それも警察小説でのシリーズものが。テレビの二時間ものサスペンスはシリーズものがスタンダードだが、そこにも、いつのまにかトラベル・ミステリーや娯楽推理ドラマの合間に、随分と警察ものが目立つようになってきた。最早や、推理小説は私立探偵の分野ではなく、警察小説の分野だとでも言わんばかりに。連続ドラマでも刑事ものは、過去の定型化したスタイルをいろいろな形で打ち破る形で、様々なヒット作を産んでいる。  小説界でもその傾向は同様で、どの作家も警察小説でいい作品を創出するようになった気がする。文学賞の受賞作も警察小説が目立つのだが、佐々木譲『警官の血』や本書のシ...
  • 悪い弁護士は死んだ
    悪い弁護士は死んだ 題名:悪い弁護士は死んだ 上/下 原題:Den Sanna Historien Om Pinocchios Näsa (2013) 著者:レイフ・GW・ペーション Leif GW Persson 訳者:久山葉子 発行:創元推理文庫 2022.3.11 初版 価格:各¥1,100  この作家を読み始めたきっかけは『許されざる者』だったが、その作品はヨハンソンという警察長官のシリーズ主人公であり、しかもシリーズ最終作だった。物凄くシリアスで読み応えのある感動作だったのでかなり気になる作家となって記憶に刻まれた。  同じ作家の別シリーズである本書ベックストレーム警部シリーズが今や、次々と翻訳されているので、期待して読んでいるのだが、このシリーズは、実はユーモア・ミステリー。誰が見てもアンチヒーローな助平ジジイイなベックストレーム警...
  • パリ警視庁迷宮捜査班
    パリ警視庁迷宮捜査班 題名:パリ警視庁迷宮捜査班 原題:Poulets grillés (2015) 著者:ソフィー・エナフ Sophie Hénaff 訳者:山本知子・川口明百美訳 発行:ハヤカワ・ミステリ 2019.05.15 初版 価格:¥1,800  まさに手作りの警察チームがパリに誕生する。セーヌ川中州シテ島の司法警察局ではなく、古びたアパルトマンの最上階に。ヒロインは、発砲事件で進退を危ぶまれた挙句、半年間の停職処分と離婚の後、警察署の掃き溜めの任命されたリーダーのアンヌ・カペスタン。パリ警察の問題児ばかりをここに集めて世界から隠したい。それがパリ警察の狙い。カペスタンは明確にそう言われる。取り組むのは迷宮入り事件のみだ、とも。未解決事件の段ボール箱が積まれた古く黴臭い部屋。  対象警官は40名だが、ほとんどの者は停職中だから、勝手に...
  • ハリウッド警察25時
    ハリウッド警察25時 題名:ハリウッド警察25時 原題:Cases (1999) 作者:ジョゼフ・ウォンボー Joseph Wambaugh 訳者:小林宏明 発行:ハヤカワ・ミステリ 2007.08.10 初版 価格:\1,500  この作家をこれまで読んでいなかったことを激しく後悔! マクベインを初め警察小説に眼がない、と豪語していた自分が恥ずかしい。警察小説という小さなジャンルに、よもやこんな巨匠がいたとは。  いや、全然知らなかったというわけではないんだ。冒険小説&ハードボイルドの書評の中ではたまに鉄人読者のような方からの渋い感想が上がっていた。でも書評は単発で、読んでいるという人は、他の人気作家に比べ、圧倒的に少なかったろうと思う。2007年『このミステリがすごい!』では、久々の邦訳というばかりではなく、この作品が凄まじく充実しているせい...
  • 訣別
    訣別 題名:訣別 上/下 原題:Tre Wrong Side of Goodbye (2016) 著者:マイクル・コナリー Michael Connelly 訳者:古沢嘉通訳 発行:講談社文庫 2019.7.12 初版 価格:上¥880/下¥900  『ナイトホークス』で始まったハリー・ボッシュ・シリーズも、主人公が60代後半に差し掛かった今、終盤を迎えつつある感がある。LA警察を退職し、サンフェルナンド市警の非常勤職員として細々と警官業を続ける一方、私立探偵の免許を再取得し、警察の事件と探偵の事件の二つを抱え込む。警察の事件は連続レイプ事件、探偵の事件は遺産相続のための古い血縁者の捜査依頼。  探偵の一件では、長らく追想されることのなかったヴェトナムでのトンネルネズミ時代が、事件とのかかわりによってボッシュの心に帰ってくる。ヴェトナムで心身共...
  • グラーグ57
    グラーグ57 題名:グラーグ57 上/下 原題:The Secret Speech (2009) 作者:トム・ロブ・スミス Tom Rob Smith 訳者:田口俊樹 発行:新潮文庫 2009.09.01 初版 価格:各\667  『チャイルド44』は版を重ねる売れ行きとなったが、一つには若い作家が最も思い歴史の一つと言えるスターリン体制化のソヴィエトを背景に、娯楽小説としてのミステリを構築するとともに、骨太の人間ドラマを軸に据えて見せたその荒業ゆえだろう。しっかりした歴史考証がなければ書く気にもなれないだろう暗黒の国、冬の時代にメスを入れ、その国情を取り入れたストーリーだからこそ、主人公にはどうしようもない大きな時のうねりの中で翻弄される人生こそが一つの読みどころでもあるわけだ。  粛清の嵐の中で次々と消えてゆく人間を間近に感じながら、そうし...
  • 白夜の警官 BLACKOUT
    白夜の警官 BLACKOUT 題名:白夜の警官 BLACKOUT 原題:Myrknaetti (2012) 著者:ラグナル・ヨナソン Ragnar Jonasson 訳者:吉田薫訳 発行:小学館文庫 2019.03.11 初版 価格:¥770   読み始めたら止まらないというのも、北欧ミステリの特徴なのかもしれない。本シリーズはアイスランド語から英語に訳されたものを日本語に訳した後、ようやく、ぼくら日本人の手に渡るという経路を辿るが、英訳化した出版社が、何とも頼りないことに、キンドル首位として有名になった作品から英語訳してしまったために、第一作→第五作→第二作と順番を前後させてしまい、シリーズとしての面白さを著しく損ねている。アイスランド語翻訳者が日本では希少なため、英語版からの邦訳となるから、英語圏出版社の通りの順番で書店に出回っているのが現状。作者...
  • ダック・コール
    ダック・コール ダック・コール (上) (大活字本シリーズ) ダック・コール (下) (大活字本シリーズ) ダック・コール (ハヤカワ文庫JA) ダック・コール 題名:ダック・コール 作者:稲見一良 発行:早川書房 1991年2月15日 初版 定価:\1,400(本体1,359)  新しい作家を短編小説から読み始めるのはあまり良くないな。まずこれが第一の感想である。しかもこれは鳥を主題にした短編集、ある種のレイアウトも施され、一応統一性のある短編集。『ダック・コール』と題された作品はないし、ダック・コール(鴨笛)は登場しない。そして作者はレイ・ブラッドべリの『刺青の男』にヒントを得ての一冊の短編集としての構成を狙ったという。短編集はプロローグ、モノローグ、エピローグというひとつのエピソードに囲まれている。この囲い枠の役を果たすのは、現実に幻滅し迷い...
  • それでも、警官は微笑う
    それでも、警官は微笑う 題名:それでも、警官は微笑う 作者:日明 恩 発行:講談社 2002.6.20 初版 2002.8.7 3刷 価格:\1,900  探偵やハードボイルドの世界で、いわゆるアンチヒーローが席巻し始めたのはいつ頃のことだろうか? アンチヒーローであっても能力が高いというのではなく、もっと本格的に駄目なアンチヒーローのこと。駄目だけれども持てる能力の何倍もをその努力によって補うという種類の。ドン・ウィンズロウがそうだろうか。アンドリュー・ヴァクスの世界もそうだろうか。花村萬月は破滅的だし、馳星周となるともっと破滅的だ。  しかし警察小説となると、アンチヒーローには日本ではそうお目にかからない。アメリカのよれよれの警官(たとえばウォルター・マッソーやバート・ヤングに演じて欲しいような種類の)がいかにも日本にはいそうもないし、...
  • 笑う警官
    笑う警官 笑う警官 (角川文庫 赤 520-2) 題名:笑う警官 原題:The Laughing Policeman (1968) 著者:マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー Maj Sjowall and Per wahloo 訳者:高見浩 発行:角川文庫 1972.7.20 初版 1993.11.10 32刷 価格:\680(本体\660)  この本の重版の歴史を見ても、発行年度の古さを見てもマルティン・ベック・シリーズ中、他に先がけて本書が出版されていることがよくわかるけれど、それだけこの作品が世界的なレヴェルの作品だったのだろう、と思いきや、英語に翻訳化された年にしっかりとMWA賞を受賞していたりする。北欧のミステリーが脚光を浴びたのは、ぼくはミステリー史に詳しいわけではないけれど、おそらくこれが初めてだろうし、世界的にもある意味でショッキングな...
  • アックスマンのジャズ
    アックスマンのジャズ 題名:アックスマンのジャズ 原題:The Axeman s Jazz (2014) 作者:レイ・セレスティン Ray Celestin 訳者:北野寿美枝 発行:ハヤカワ・ミステリ 2016.3.15 初版 価格:\1,800-  世界レベルの新人作家というのは凄いものである。本書はCWA(英国推理作家協会)賞の最優秀新人賞受賞作であるが、ここまで凝りに凝った力作を書けるかと思うと、そのレベルの高さ、スケールの大きさに気が遠くなる。  舞台は1919年、第一次大戦後のニューオーリンズであるが、この南部にあってプチ・フランスでもある奇妙なジャズの街は、同時にこの作品の本当の主人公でもある。それほどまでに当時よりジャズが鳴り響いていたこの街の活気は、人間臭く、そしてその裏にある時代の闇は深くどす黒い。  しかもここで取り上げ...
  • 乃南アサ
    乃南アサ 女刑事・音無貴子シリーズ 凍える牙 1996 花散る頃の殺人(連作短編集) 1999 鎖 2000 未練(連作短編集) 2001 嗤う闇(連作短編集) 2004 風の墓碑銘(エピタフ) 2006 風紋シリーズ 風紋 1994 晩鐘 2003 長編小説 幸福な朝食 1988 パソコン通信殺人事件(「ライン」へ改題 1990 今夜もベルが鳴る 1990 6月19日の花嫁 1991 微笑みがえし 1991 ヴァンサンカンまでに 1991 鍵 1992 紫蘭の花嫁 1992 5年目の魔女 1992 水の中のふたつの月 1992 パラダイス・サーティー 1992 暗鬼 1993 再生の朝 1994 死んでも忘れない 1995 殺意 1996 ドラマチックチルドレン 1996 幸せになりたい 1996 結婚詐欺師 1996 鬼哭 1996 窓 1996 引金の履歴(『冷たい誘惑』...
  • 悪党パーカー/殺人遊園地
    悪党パーカー/殺人遊園地 殺人遊園地―悪党パーカー (ハヤカワ・ミステリ 1275) 殺人遊園地―悪党パーカー (1977年) (世界ミステリシリーズ) 題名:悪党パーカー/殺人遊園地 原題:Slayground (1970) 著者:リチャード・スターク Richard Stark 訳者:石田善彦 発行:ハヤカワ・ミステリ 1999.10.31 4刷 1977.1.15 初版 価格:\1,000  ハヤカワ・ミステリ復刊フェア参加作品、十作中に選ばれた唯一の<悪党パーカー・シリーズ>。一冊でも多く読みたい絶版追っかけ読者としては嬉しい一作。  この物語は、のっけから現金輸送車の強奪シーンに始まり、パーカーは奪った金を持って単身、雪の遊園地に逃げ込む。警察は彼を追うことができなかったが、何とパーカーは所轄警官と取り引きをしているマフィアに目撃され...
  • westlake
    ドナルド・E・ウェストレイク Donald E. Westlake ドートマンダー・シリーズ ホット・ロック 1970 平井イサク 強盗プロフェッショナル 1972 渡辺栄一郎 ジミー・ザ・キッド 1974 小菅正夫 悪党たちのジャムセッション 1977 沢川 進 逃げ出した秘宝 1983 木村仁良 天から降ってきた泥棒 1985 木村仁良 Drowned Hopes (1990) 未訳 骨まで盗んで 1993 木村仁良 最高の悪運 1996 木村仁良 バッド・ニュース 2001 木村二郎 Thieves' Dozen 2004 短編集 The Road To Run 2004 Watch Your Back! 2005 What's So Funny? 2007 長編小説 やとわれた男 1960 丸本聰明 殺しあい 1961 永井 淳 361─復讐する男─ 1...
  • 見習い警官殺し
    見習い警官殺し 題名:見習い警官殺し 上/下 原題:Linda-Som I Lindamordet (2005) 著者:レイフ・GW・ペーション Leif GW Persson 訳者:久山葉子訳 発行:創元推理文庫 2020.01.24 初版 価格:各¥1,040  ドイツの法律家フェルディナント・フォン・シーラッハは、作家自身の実務経験に基づいた現実的な素材を元にした短編小説が特徴であるが、スウェーデン作家レイフ・GW・ペーションは犯罪学の教授である。そしてシーラッハとは対極的に同じ実務経験で得たものを長編小説に加工して提示している。現実に起きる事件はこんなものであり、それはこうして小説の素材になってしまうんだ、と二人のスタイルの違う経験豊富な作家たちが別の表現でエンターテインメントの地平に提示しているかに見える。  長編小説としての本書は、...
  • 深追い
    深追い [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __...
  • ユダヤ警官同盟
    ユダヤ警官同盟 題名:ユダヤ警官同盟 上/下 原題:The Yiddish Plosmen s Union (2007) 作者:マイケル・シェイボン Michaek Chabon 訳者:黒原 敏行 発行:新潮文庫 2009.05.01 初版 価格:各\590  たまに読書が苦痛になることがある。どうしようもなくその読書が自分の心の中に体験として入ってこないのだ。いい体験としても悪い体験としても何らかのキックが感じられて初めて、読書という行動に費やす時間に意味が持てるようになる。別に意味を持たせるために読書をしているわけではないが、結果的にそうなっているものだと思う。  そういう意味では本書はぼくにはとても苦痛だった。5月に読んで、12月にこうした感想を書いているという理由はまさにそこにしかないと言ってもいい。読書の無意味さをずしりと感じてしまっ...
  • 覗く銃口
    覗く銃口 題名:覗く銃口 原題:The Murder Exchange (2003) 作者:サイモン・カーニック Simon Kernick 訳者:佐藤耕士 発行:新潮文庫 2005.10.1 初版 価格:\857  『殺す警官』で鮮烈デビューした作家の翻訳第二作。英国ネオ・パルプ・アクションの潮流とも言うべき、従来のミステリーとは一線を画す動きを見せる作家の一人が、このサイモン・カーニックである。  少し荒っぽいストーリー・テリングが巻を厚くしている印象はあるものの、二人の登場人物を交互に錯綜させて描く暗黒世界の死闘は、まるでエルロイの様でもあり、それでいてレナードのユーモアを忘れず、L・ブロックの情感も入れてゆく。アメリカンな影響を多分に感じさせる作風でもある。通貨単位や地名が出てこなければ、英国作品とはわからないくらいに。  元傭...
  • 憂いなき街
    憂いなき街 題名:憂いなき街 作者:佐々木譲 発行:角川春樹事務所 2014.04.28 初版 価格:\1,600  作家が自らの作り出したキャラクターに愛着を覚えるのはごく当然のことだろうと思う。将棋の駒のようにキャラクターを配置したとしても、その各々の部品に命を吹き込むのが作家の描写力なのだから、命を得た人間として、他者として、独立した体温を持つ存在として、ある意味、キャラクターたちは作家の手を離れて動き出してしまう。  独立作品ですらその思いは作家の中にも読者の中にも生まれる感情であるのだから、ましてやシリーズものとなると何度も登場させてきた登場人物への愛着の強さは、推して知るべしである。そのキャラクター造詣が上手くゆけばゆくほど、彼ら(彼女ら)を深く掘り下げてみたいと腕まくりしたくなるのは作家の本願ではないだろうか。  そうして作者にも...
  • 石を放つとき
    石を放つとき 題名:石を放つとき 原題:The Night And The Music (2011)  A Time To Scatter Stones (2018) 著者:ローレンス・ブロック Lawrence Block 訳者:田口俊樹 発行:二見書房 2020.12.25 初版 価格:¥2,500  マット・スカダーはその後どうしているんだろう、と思ったことは一度や二度ではない。本書はそうした古いハードボイルド・シリーズのファンに応える今のマットと今に至るニューヨークを描いた、アフター・ザ・ハードボイルドといった趣の洒落た作品集である。  最初の数作は、ブロックの短編集などでお目にかかった再録作品であるが、この際想い出すためにもすべてを読み返した。『窓から外へ』『夜明けの光の中に』『バックレディの死』今更ながら秀逸だ。美味なカクテルのようにパン...
  • 顔 FACE
    顔 FACE 題名:顔 FACE 作者:横山秀夫 発行:徳間書店 2002.10.31 初版 価格:\1,600  すっかりブームに乗り遅れて、今ごろやっと横山秀夫も三作目になるのだが、今度は連続ドラマになった『顔』にも乗り遅れてしまったらしく、読み終わったときには最終回が終わったあとだったみたいだ。もっともドラマのオフィシャル・サイトを見る限りでは、ストーリーは原作とは全然関係がないもののようだけれど。  これまで読んだ『半落ち』『第三の時効』は、あまり多くを語らない短文連発のハードボイルドな警察機構小説といった冷たさと、男の職場というなんかむさ苦しいまでの無骨さみたいなものが感じられたけれども、本書は婦警に憧れ婦警になった女性警官の姿を通して、警察という男尊傾向の強い職場における女性の立場の復権みたいな部分にかなりアクセントを置いて書いている。...
  • 過去からの弔鐘
    過去からの弔鐘 過去からの弔鐘 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) 題名:過去からの弔鐘 原題:THE SINS OF THE FATHERS 作者:LAWRENCE BLOCK 訳者:田口俊樹 発行:二見文庫 1987.5.20 初版 1987.12.30 再版 価格:\410(本体\398)  また新たなシリーズにとりかかろうということで、アル中探偵マット・スカダー・シリーズのこれは第一作。多くの人にとってもそうであろうが、シリーズ好きのぼくにとっては、第一作というのは多分に重要だ。第一作の失敗は、シリーズにとっては致命的なものにさえなってしまうと思っている。もちろん作品のそれぞれはシリーズとして独立したそれであるけれども、何といっても、今後の長いシリーズを支えてゆく主人公や脇役たちを舞台袖から初めて登場させるという大きな作業を見事にこなしてくれなく...
  • ハイ・シエラ
    ハイ・シエラ 題名:ハイ・シエラ 原題:High Sierra (1940) 作者:W・R・バーネット W.R.Burnett 訳者:菊池 光 発行:ハヤカワ・ミステリー 2003.02.15 初版 価格:\1100  自分が生まれるよりずっとずっと前に書かれた作品が今頃になって邦訳される。そんな不思議な機会は滅多にあることではないだろう。  ハンフリー・ボガートが初主演をもらった記念すべき映画であったにも関わらず、1941年の大変古い映画に過ぎない。日本では劇場公開より先にTV放映されてしまったのだそうだ。その時のタイトルは『終身犯の賭け』。もちろんそのタイトルがこの本の内容を表したことには全然なっていない。実際に『ハイ・シエラ』のタイトルで劇場公開されたのは1988年なんだそうだ。いつ接したとしても古い作品であったことには変わりはないわけだ。...
  • 人質
    人質 題名:人質 作者:佐々木 譲 発行:角川春樹事務所 2012.12.18 初版 価格:\1,600  映画も、連ドラ化されると薄味となる。それでも月9(ゲツク)くらいならいいが、火サスの二時間ドラマあたりになると、使い回しの役者に頼った高齢者狙いの場当たり的視聴率狙いが見え見えで、なおのこと興が削がれる。小説もシリーズ化してゆく中で、肝に命じねばならぬ注意点はそうした馴れ合いに陥らぬことだと思う。その意味で、危うく奈落に落ちそうになり、ぎりぎり土俵際で「残った」と言わせているのが、この道警シリーズの現在の姿なのかな。  『歌う警官』で好評を博した本シリーズの刑事たちは、その後道警シリーズと呼ばれることで、飛躍を繰り返し、読者たちにはシリーズ続編が待たれるようになった。そもそもが本当にあった道警裏金疑惑の内部告発事件を題材とした硬派の警察小...
  • 震える山
    震える山 題名:震える山 原題:Out Of Range (2005) 作者:C・J・ボックス C.J.Box 訳者:野口百合子 発行:講談社文庫 2010.04.15 初版 価格:\819  自然を背景にしたバイオレンスってことで馳星周の『沈黙の森』を読んだあとは、やはり自然を背景にしたあちらの小説を読んでみた。ちょうど新刊が立て続けに二冊も出たのだが、そのうちワイオミングの猟区管理官ジョー・ピケットを主人公にしたシリーズの最新刊『震える山』を読了。  『沈黙の森』とは同名の作品でもっとずっと(って書くと馳さんに失礼になるかもしれないが、事実なんだから仕方がない)深く感銘を受けたC・J・ボックスの『沈黙の森』は凄かった。というか、このシリーズは凄いのだ。どれをとっても。  いや、むしろシリーズ外作品である『ブルー・ヘブン』も凄くって、こちら...
  • 闇の中から来た女
    闇の中から来た女 闇の中から来た女 題名:闇の中から来た女 原題:WOMAN IN THE DARK,1933 作者:DASHIELL HAMMETT 訳者:船戸与一 発行:集英社 1991年4月25日 初版 定価:\1,200(本体\1,165)  白状しますが、ぼくはハメットの作品はこれまで読んでいない。ジュニア版で『マルタの鷹』を読んだのは中学生になり立ての頃のことだが、当時はアイリッシュのスリラーやカーやクイーンの推理小説の方が面白く、ハードボイルドは少しも面白く感じなかった。しかし二十歳を越えるとさすがにチャンドラーやスピレインの虜となった。虜となりながら、チャンドラー、スピレインでさえ、十分古臭さを感じているのに、ハメットではさらに古典だからかび臭いんだろうな、という意識が強く、そのまま読む機会を逸してしまっているのだ。  だからこの作品はぼ...
  • 復讐者の帰還
    復讐者の帰還 復讐者の帰還 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) 題名:復讐者の帰還 原題:COMES THE DARK STRANGERS (1962) 作者:JACK HIGGINS 訳者:槙野香 発行:二見文庫 1991.9.25 初版 価格:\480(本体\466)  去年の秋に出たヒギンズ作品の読み残し。極々初期作品であるが、内容はハードボイルドに近い。ショッキングで意味深な出だしといい、街中が敵に回ったような過酷な状況下での、ハードな聞き込み捜査といい、初期作品にしてはよくやっている。雨は墓地にずっと降り続けてているし、朝鮮戦争で記憶を失っていた帰還兵という孤立無縁の主人公は、なかなかヒギンズのハードな部類の作品に迫っている。  ただ問題は、状況が過酷なせいもあるが、サービスが過ぎて、バイオレンス・シーンや裏切られたり捕獲されたり、銃口を...
  • 心では重すぎる
    心では重すぎる [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 題名:心では重すぎる 作者:大沢在昌 発行:文藝春秋 2001.11.30 初版 価格:\2,000  変なタイトルだとつくづく思う。  佐久間公のシリーズについては、ぼくは『雪蛍』しか読んだことがないけれども、...
  • 空手道ビジネスマンクラス練馬支部
    空手道ビジネスマンクラス練馬支部 題名:空手道ビジネスマンクラス練馬支部 作者:夢枕獏 発行:講談社 199212.4 初版 価格:\1,600(本体\1,553)  夢枕獏って、前にキマイラ・シリーズというのを読み始めたところ、いやにストーリーが分岐するばかりで一向に収拾がつかない点、『幻魔大戦』と同じじゃねえかよお、と足蹴にして、簾巻きにして、河に抛りこんだ覚えがある、まあぼくにとってはどうしようもない三文作家である。あんまり読んでいないせいかもしれないが、みんなはそう思っていないのでしょうか?  まあ、この通り、口の悪いぼくでも、実は夢枕獏のプロレスものは読んでいたりする。およそプロレス関係の出版物はかなりの確率で読んでいたりするのだが、これはプロレスが趣味なんだから仕方ない。しかし夢枕獏のプロレスものというのは、作家側も読者側も趣味が昂じてい...
  • セメントの女
    セメントの女 題名:セメントの女 原題:The Lady In Cement (1961) 作者:マーヴィン・アルバート Marvin Albert 訳者:横山啓明 発行:ハヤカワ・ミステリ 2004.04.15 初版 価格:\1,000  博打でまきあげたクルーザーに暮らし、ダイビングを楽しむ私立探偵トニー・ローム。舞台はマイアミ、きちんと事務所も用意しているのに、とてもラフな遊び人探偵。そんな陽気な明るい雰囲気のシリーズは、現代でも通用しそうなくらい、テンポのいい軽ハードボイルドの傑作だった。  事務所で大人しくしているタイプではなく、本当にじっとしていられないたちの探偵だということがわかる。負けず嫌いで、へそ曲がりであり、へらず口を叩くよりも手が出ているタイプなのだろう。若いし、体力もあり、よく走り、よく泳ぎ、よく殴られる。満身創痍の体を引きず...
  • わが手に拳銃を
    わが手に拳銃を わが手に拳銃を 題名:わが手に拳銃を 作者:高村薫 発行:講談社 1992.3.28 初版 価格:\1,700(本体\1,650)  これまでの高村薫の二作は襲撃ものだったのでそれなりのアクション・シーンというのがなかなか大掛かりで、カタルシスも素晴らしく、ぼくは好きだったのだけれど、本書は『神の火』の前半の情念どろどろだけでできあがってしまったような、生煮え小説という印象を受けてしまった。  これまでの二作の感想でも言ったのだけど、どうもこの女流作家、男同士の友情というものがホモっぽくて、普通じゃない。女性が書く男たちの話ってこういうムードになるのが多いような気がするんだけど、男たちってこんなに互いを必要としたり、運命的に出会ったり、恋焦がれるような気持ちを抱き合ったりはしないのではなかろうか? この本では互 いに魅かれ合うことになる二人...
  • 壊れた世界の者たちよ
    壊れた世界の者たちよ 題名:壊れた世界の者たちよ 原題:Broken (2020) 作者:ドン・ウィンズロウ Don Winslow 訳者:田口俊樹 発行:ハーパーBOOKS 2020.07.20 初版 価格:¥1,291  分厚い熱気の塊のような長編小説を書き続ける日々の合間に、作家の中から零れ落ちそうになった別の物語たちを、この機会にきちんとした形で作品化させ、出版させるということになり、本書は登場したという。どこかで零れ落ちそうになっていたこれらの物語を今、6つの中編小説というかたちで読める幸せをぼくは感じる。  それとともに本書はウィンズロウのこれまでの作品の総括であり集大成ででもあるように見受けられる。かつてのシリーズや単発作品の懐かしくも印象深い人物たちがそこかしこで、しかも今の年齢なりに成長したり歳を重ねたりして登場してくれるからだ。読者...
  • 音に向かって撃て
    音に向かって撃て 音に向かって撃て (新潮文庫) 題名:音に向かって撃て 原題:BLIND MAN S BLUFF (1992) 作者:JOHN SANDFORD 訳者:平田敬 発行:新潮文庫 1994.7.1 初版 価格:\760(本体438)  映画だったらどう見てもB級の乗りのタイトルでいささか苦笑ものだが、まあ1ページ目から、タイトル通りの描写に始まり、その後の展開を予感させて、物語は始まる。『音の手がかり』はそのアイディアの斬新さがよくて、ぼくはけっこう評価したんだけど、この二作目は、一瞬肩透かしかと思わせられる。  というのは脱獄囚の復讐ものと一言で済ませられる類いの、何とも類型化した話がベースで、 その脱獄囚がまた SEALS 出身とかでいろいろな技術を身に付けているわけだ。ほとんどジャッカルかランボォかというスピードで標的に迫る。一方標的...
  • kaiba
    海馬を馴らす 海馬を馴らす (ハヤカワ・ミステリ文庫) (↑アマゾンで注文) 原題:Taming a Sea-Horse (1986) 著者:ロバート・B・パーカー Robert B. Parker 訳者:菊池 光 発行:早川書房 1987.8.15 初刷 1991.3.15 4刷 価格:\1,600  『儀式』の続編。と言っても、当の『儀式』を最後にスペンサーを読み続けるのがしんどくなってしまった過去のあるぼくのことであるから、読み始めるに当たって『儀式』の続編ということは、ぼくにとっていい印象であるとは言えない。  にも関わらず『キャッツキルの鷲』において一応決着を見たスーザンとの葛藤に、もはや引きずられることなく、探偵スペンサーがきちんと事件を引き受けてゆくということは、シリーズとしてはとてもいいことだと思うし、今でも当時の読者たちのほっとし...
  • コックファイター
    コックファイター 題名:コックファイター 原題:Cockfighter (1962,1972Renewal) 著者:チャールズ・ウィルフォード Charles Willeford 訳者:齋藤浩太 発行:扶桑社ミステリー 2020.05.10 初版 価格:¥1,050  ここのところ、ぼくの読書傾向に何故かアメリカ南部小説が急浮上し続ける。独特の熱気と湿度、人種差別と粗暴と貧しさ。そんなイメージに、汗をぬぐう主人公の野望と苦労が混じる。それにしてもチャールズ・ウィルフォードという作家は、相変わらず大した凄玉である。1988年に亡くなった天才的作家の墓石を前にして、ぼくらは彼の死後に生前の作品を読むということしかできないでいる。しかし今もなお翻訳され、彼の古い(原版は1962年なのだから!ワオ)作品は現在に蘇り続けては世界を掻き回そうとしている。前世紀のノワール...
  • 冬を怖れた女
    冬を怖れた女 冬を怖れた女 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) 題名:冬を怖れた女 原題:IN THE MIDST OF DEATH ,1976 作者:LAWRENCE BLOCK 訳者:田口俊樹 発行:二見文庫 1987.12.25 初版 定価:\410(本体\398)  残念ながらこっちが二作目。前に挙げた二作に較べればストーリーの面白さ(不眠度)はワンランク下かなと思われる。この作品でやっと気づいたのは、スカダーが拳銃を持たないということ。このこと自体彼のトラウマと関連するのだろうが、けっこうコワモテらしい彼の風貌から、拳銃の存在自体を、読者としてあまり意識に昇らせることがなかったのだ。しかし、本作ではアル中はけっこう描かれていると思う。四六時中バーにばかり入って、酒ばかり飲んでいる様子がよく出ている。つられてショットバーを探してバーボンを生で何杯...
  • ブルー・ゴールド
    ブルー・ゴールド 題名:ブルー・ゴールド 作者:真保裕一 発行:朝日新聞出版 2010.09.30 初版 価格:\1,600 今日は昨秋に買ってあったのに読まずにいた真保裕一『ブルー・ゴールド』読了。こんなに時間を空けるのなら七里図書館で予約すればいいのだ。近くにもっと図書館がいくらでもあるのだろうけれど、札幌でも麻生あたりの図書館にゆかず、石狩図書館に車を走らせていたぼくは、ひっそりとした郊外にいきなりにょきっと生えてきてしまったような図書館が好きなのかもしれず、だからこちらでは七里図書館のカードを作ったのである。  そんな風に田園環境下で育ったぼくは自然大好き、都会大嫌いの性格なのだが、環境小説のような顔をしているけれども、実際には少しもエコでもなんでもなく、どんでん返しのプロットばかりを見せつけるような本書のような小説は、あんまり身が入らないのだっ...
  • パーフェクト・キル
    パーフェクト・キル [429] Client error `POST https //webservices.amazon.co.jp/paapi5/getitems` resulted in a `429 Too Many Requests` response { __type com.amazon.paapi5#TooManyRequestsException , Errors [{ Code TooManyRequests , Message The request was de (truncated...) 題名:パーフェクト・キル 原題:The Perfect Kill (1992) 作者:A・J・クィネル A.J.Quinnell 訳者:大熊栄 発行:新潮文庫 1994.1.25 初版 価格:\600(本体\583)  うーむ、や...
  • shion
    屠られし者、その血によりて(改題:「紫苑」) 屠られし者、その血によりて 紫苑 (トクマ・ノベルズ) (↑アマゾンへはこちら) 作者:花村萬月 発行:徳間書店 1991.2.28 初版 価格:\1,400(本体1,359)  花村萬月の作品はここまで大きく分けると、三種類ある。ひとつはハードボイルド『なで肩の狐』『眠り猫』。もう一つは青春はみ出し小説群『重金属青年団』ゴッドブレイス・シリーズ。そして残りが『聖殺人者イグナシオ』と本書であって、これは前記二者のどちらにも属さないといえるしどちらにも属すると言える。と言うと極めてわかりにくいかもしれないが、ともかくこの二作は互いに同じテーマの表裏であり、他の作品群とは少し色合いが異なるのである。  第一にその異質さの特徴としては、極めて戯作的であり、リアリティが希薄なこと。それを最も裏付けているのが主人公...
  • 犬の力
    犬の力 題名:犬の力 上/下 原題:The Power Of The Dog (2005) 作者:ドン・ウィンズロウ Don Winslow 訳者:東江一紀 発行:角川文庫 2009.08.25 初版 価格:\952  ドン・ウィンズロウ!  なんて、久しぶりなんだ。  ニール・ケアリー・シリーズがなんだか呆気なく幕切れとなってしまった(らしい)シリーズ最終作『砂漠で溺れるわけにはいかない』以来の日本お眼見えだったか。それが1996年の作品。本作は2005年の作品。ウィンズロウの上にその間9年の時間が経過していたのか。なんと!  だからというのじゃないだろうけれど、ニール・ケアリーのシリーズとはまた違った空気。違いすぎるくらいに。作者名を伏せたらすぐに回答が出ないくらいに。その代わり全部読み終えたら、何となくわかりそうな気もす...
  • catskill
    キャッツキルの鷲 キャッツキルの鷲 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ) (↑アマゾンで注文) 原題:A Catskill Eagle (1985) 著者:ロバート・B・パーカー Robert B. Parker 訳者:菊池 光 発行:ハヤカワ文庫HM 1992.12.15 初刷 1993.2.15 2刷 価格:\580  さてこれがスーザンとの危機三部作(とでも呼びたくなる)の完結編である。西海岸に飛んでホーク共々大暴れするという、いかにもシリーズのバランスを一気に破壊してしまった感のある巨編。今読んでもけっこう驚くくらいなので、発刊当時はさぞかし物議を醸しただろうと思われる。そのくらい意外性に満ちた一冊だ。  とにかく探偵小説としての骨格を壊し、サイド・ストーリーを主軸に持ってきてしまっったために、主人公はもはやこれでは探偵ではない(...
  • 雨の牙
    雨の牙 題名:雨の牙 原題:Rain Fall (2002) 作者:バリー・アイスラー Barry Eisler 訳者:池田真紀子 発行:ヴィレッジブックス 2002.01.20 初版 価格:\760  本国アメリカのペーパーバックでは今春4月と7月にそれぞれ別の版元から出版されるが、海外に先がけて日本では一年前にお目見えしているという珍しい本。作者は、日本企業アメリカ支店の弁護士で、日本滞在3年、いまだに東京が好きで行き来しているというまあ東京好きの外人さんである。  舞台は東京。良くも悪くも海外作家が書いたというよりも、日本のハードサスペンスというイメージを受ける。翻訳家の名前がなければ、まるで日本人の書いたもののようでもある。そのくらい正しく今の東京が描かれていることにはまず驚き。しかし……。  主人公は単独で仕事を請け負っている殺...
  • hirogaruwa
    拡がる環 拡がる環 (ハヤカワ・ミステリ文庫―スペンサー・シリーズ) (↑アマゾンで注文) 原題:The Widening Gyre (1983) 著者:ロバート・B・パーカー Robert B. Parker 訳者:菊池 光 発行:ハヤカワ文庫HM 1991.1.15 初刷 1994.1.31 4刷 価格:\500  ジェッシイ・ストーンのシリーズがいたく気に入ったのだが、ここにはスペンサー・シリーズとの共通キャラクターが数多く登場しているらしく、その同じ国・同じ地平の拡がりを体感できないのが悔しかった。それで約10年前に継続をやめたシリーズをもう一度読み始める決断を下してみた。約10年前に読んだ『儀式』がどんなものだったのかもうほとんど覚えてはいない。だからいきなりその後の本書で、シリーズが自分の中に導入できるものか非常に不安であった。  確か...
  • @wiki全体から「警官嫌い 横浜狼犬エピソード1」で調べる

更新順にページ一覧表示 | 作成順にページ一覧表示 | ページ名順にページ一覧表示 | wiki内検索