*Ansin社ブース #ref(show0700.jpg) Ansin社は、1970年代に創業した、国内では歴史の浅いバスメーカーです。 低床路線バスに力を入れており、ノンステップバス用のシャーシ・ボディー を、顧客の細かな需要にも応えられるように製造しています。 *展示車両 **近距離用ノンステップ高速バス #ref(show0710.jpg) #ref(show0711.jpg) #ref(show0712.jpg) 短距離を走る高速バスや急行バス、もしくは深夜急行バスなどへの使用を想定 したノンステップバスです。前中扉間ノンステの12mクラスをベースとし、 前扉からの車椅子の乗車に対応しています。一般路線とは使用環境が大きく 異なるため、様々な工夫がなされています。 -小径タイヤの採用 Ansin社の大型路線バスシリーズには、19.5インチの他、オプションで22.5 インチのタイヤを装着することができます。しかし、高速路線用としては一見 不向きに感じられる19.5インチタイヤを装着しました。それは、車内へのタイ ヤハウスの出っ張りを最小限に抑え、車内の居住性を出来る限り向上させると いう狙いがあります。 -燃料タンクの増設 航続距離確保のため、燃料タンクを左右両側に設置しました。(写真1・2枚 目) -側面ガラスのピラー削減 側面のピラーを一般路線車より1本減らしています。乗車時間が長くなる高速 バスでは、外が見えないことによる居住性の悪化の度合いも大きくなります。 逆に一般路線バスでは、降車ボタンの設置などを考えてピラーが多めに設けて あるのです(うちの場合)。 -窓ガラスの縮小による車体強度向上 車内後部は段上げ構造となるため、万一の衝突事故に備え後部の窓ガラスを縮 小しています。(写真3枚目) #ref(show0704.png) 型式:PKG-NR270R(改)←07/07/19修正 全長:12000mm 全幅:2500mm 全高:3050mm エンジン:MD92TJ(300hp) トランスミッション:6速MT(OD付き) **フルフラットCNGノンステップバス #ref(show0705.png) CNGノンステップバスを、フルフラット仕様で実現させました。 直噴CNGエンジンに尿素SCRシステムを組み合わせる駆動系はそのままに、 後部の低床化を実現しています。 一見何の変哲もないバスに見えるかもしれません。しかし、このバスには様々 な見えない工夫がこらされているのです。 -CNGタンク及びクーラーユニットの前寄せ CNGノンステップバスはディーゼル車よりも重量がかさみます。しかも、 この車両は尿素SCRシステムを併用するためさらに重くなるのです。 さらに、フルフラット型ノンステップは最後部に重量が集中するため後部の 軸重にひっかかりやすくなります。 それを防ぐため、天井のCNGタンクやクーラーを可能な限り前方に寄せて 搭載しています。これによってハンドリングが不安定になることを防ぐため、 スタビライザーが前方に搭載されています。 #ref(za.png) -後部の定員減らし それでもまだ制約が出る場合、後部の定員を減らすことで(理論上の)総重量 を減らすことになります。後部座席3列目と4列目の座席は1・2列目よりも 座席の幅を広げ、通路の面積を減少させて定員を抑えています。また、最後部 座席は1つ座席を減らし、そのスペースにAdblueタンクを設置しています。 -多方向から着席できる座席 中扉左の座席は、前向き・横向きどちらでも着席可能なタイプを装着していま す。CNG車は燃料タンクが天井に設置されるため、床面を自由に使うことがで きるのです。 ●次回予告 「都市型・近郊型・郊外型ノンステップバス」(間に合うかわかりません汗) 地域によって変わるのは果たして座席配置だけでいいんでしょうか。 最適設計を目指すAnsin社からの新たな提案です。