FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki内検索 / 「【いかずちの杖】」で検索した結果

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  • 【いかずちの杖】
    92話 293話
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  • 【いかづちの杖】
    25話 80話 141話
  • 80話
    第80話:魔物の戦い方 地獄の業火にも似た火柱を目撃し、ピエールはその場に近づいた。 もしそこで戦闘が行われているのなら、物陰から不意をついて殺すことも出来るし、 戦闘が終わっていたとしても、勝者の隙をつくことが出来る。 リュカ以外の参加者を倒す。 そう決意したとはいえ、ピエール単体では、その強さは常識を超えるほどではない。 故に、移動するときも細心の注意を払った。 近くまで行くと、火柱の明かりは不意に消えた。 そこには男一人と女一人(男装しているが、魔物のピエールには匂いでわかる)、 そして炭化した、多分もとは人型であったものがころがっていた。 彼らは戦いの勝者なのだろうと、ピエールは理解した。 一対二である。無策には飛び込めない。 ピエールは慎重に二人の隙をうかがった。 しかし、ピエールの推測は実は半分も当たっていない。 シャドウとファリスは別...
  • 177話
    第177話:RED MOON リディアは、呆然とその惨劇を見つめていた。 その瞳に映るのは、幾多もの死体。大地を染める血。 そして、見知った者の成れの果て。 その全てが、眩しいほどの月に照らされ、彼女の瞳に映りこむ。 見たくないと思った。でも、目を逸らせない。 月光がそれを許さないから。それをいつまでも照らし続けているから。 最も見知った男が横たわるその横で、彼女は腰が抜けたように座り込む。 「嘘でしょ?」 これが、現実。わかっているのに。 「目を覚ましてよ…」 二度と目を開けることは無い。わかっているのに。 「ほら、月がすっごい綺麗でしょ?」 意識も何も、空っぽになったんだ。わかっているのに… 「ね、行こうよ…まだ終わってないから…」 彼らはもう、動かない。わかっているのに! ――涙は枯れることはないんだと、思った。 また、止め処ない涙が彼...
  • 142話
    第142話:映像 突如の地震。 ただ広い夕焼の中に浮かび上がった、邪悪な魔女の姿。 彼女が告げたあまりに多い犠牲者の名前の中に、リディアは有る筈の無い名前を聞いた。 「セシル…ローザ…どうして!?どうしてよ!?」 リディアは、泣き叫ぶ。それが何の効果をも彼女には与えてくれない事を知りながら。 邪悪な魔女の姿なんて見たくもない。 それ以上に、血に塗れた二人の姿も、見たくはない。 それでも、最も見たくない映像を、彼女の心は創り上げてしまっていた。  恐怖に震えるローザ。  彼女の前に、彼女を庇おうと立ちはだかるセシル。  そして、血に濡れた槍を振りかざし、無表情のままにそれを二人に突き立てるのは、  ――彼女のよく見知った姿だった。 「いやぁ!」 頭を抱え、その場に座り込むリディア。 まさか、とは思う。 でも、拭えない。 カインが二人を殺す...
  • 81話
    第81話:暗黒の道を歩んだ者の償い 奇妙なねばねばした物体に乗った怪物とアサシンのような男のやり取りを影で見ていた青年、ラムザは今迷っていた。 (――あの怪物の弱点はわかった…でも僕のこの支給品で勝てるだろうか?) 彼に支給されたのは…一見錆びた剣だが、どうも何かに呼応して強くなる剣らしい、説明書にはそう書いてあった。 もう一つは、アダマンタイトで作られた鎧、軽い上に動きやすい、ラムザはとても気に入っていた。 だが、その支給武器で果たしてあの強い怪物に勝てるだろうか?、弱点を一回つく、それだけならば勝てそうなのだが。 その弱点をつく隙が見つからない、完全に隙を作らぬよう歩いているのだ。 もう少し観察しよう、すると前方から奇怪なマスクを被った人物が現れた。 「貴様…先ほどの戦闘の身のこなしといい、なかなかの手練れの者だな」 黒いマスクの人物、ゴルベーザはピエールに向...
  • 25話
    第25話:ある忠臣の思考 イルは逃げた。 訳もわからぬままこのゲームは始まり、とにかく兄を捜そうと決めた。 しかし「イル」と「ルカ」では、出発の時間に差が出る。 彼女が「兄を捜す」という行動方針を捨てなければならない事態は、 多分まだルカが出発する以前に起きてしまったのだった。 その時、全くの偶然に、イルは他の参加者がフィールドに降り立つ場面に出くわした。 そしてその参加者は魔物だった。 モンスターマスターとしての素質と経験を十分に持つイルは、相手が魔物だからといって怯みはしない。 むしろ全く知らない大人でなかった分安堵したくらいだ。 心を開けば魔物とも分かり合えるというのは、彼女にとってごく常識的なことである。 だがそれが、油断だった。 その魔物は、野生モンスターではないのだから。 イルの姿を認めるなり、ピエールは袋の中にあ...
  • 141話
    第141話:殺姉愛 レーベの村の南の森、さらにその奥深く、姉弟は対峙した。 一人はそれと知らぬままに…。 雷鳴の剣がうなる。 ミレーユの金髪が何本か、宙に舞った。 一撃を放った後の隙。そこに彼女の正拳突きが炸裂する。 「くっ…!!」 細身の腕から繰り出される予想外の威力に、テリーは顔をしかめた。 今度は距離をとり、体勢を立て直す。 だが、たったそれだけの短時間に、ミレーユは呪文を一つ唱え終えていた。 「バギクロス」 狙いはテリーではない。 彼が呪文をはじくことは、先の戦闘で思い知っている。 ではどこを狙ったのか、それは周囲にそびえる木々。 バギ系最大の呪文は、竜巻となって森の木々をなぎ倒す。 倒れる先には、血に飢えた肉親。 これ以上、弟に罪を重ねてほしくない。 止めなければならない、ただ一人の姉なのだから。 例え、殺してしまってでも…。 雷鳴の...
  • 92話
    第92話:嫌な予感 空気が気まずい。 バッツが、カインとかいうあの金髪の男に襲われた経路…簡単に言えば、完全に一方的に仕掛けられた事を説明してから、 リディアは、ずっとうつむいたまま唇を噛んでいる。 バッツもさっきから何も言わない。きっと俺と同じで、何て言ったらいいかわからないんだろう。 …バッツ、リディア。どっちでもいいからなんか言ってくれよ。 ………… …ああもう、どうしてこういう役目はいつも俺なんだ? 「…あー、あのさ、とりあえず移動しないか?ここ、すごい目立つと思うんだよ」 俺が苦笑しながら提案すると(この空気を何とかするための提案だな、この場合)リディアはようやく顔を上げた。 バッツも、待ってましたといわんばかりに口を開く。 「確かにそうだな。さっきまで俺がいた家にでも行くか?」 「あ、それでいいじゃん。…な、リディアも、これからどうするかな...
  • 122話
    第122話:狂った忠誠心 勝負はあっけなかった。 地を蹴っていたピエールがそれに気がついたときには、既に体制を立て直す事も、防御をする事も間に合わない。 ラムザのブレイブブレイドは、上空からピエールの本体――緑スライムの部分を貫いた。 ピエールは頭から倒れる。緑色の液体がスライムから流れ出し、ラムザとゴルベーザの靴を汚した。 ゴルベーザは怪訝そうな表情でラムザを見る。 「……なぜ、助けた?」 「え?」 「助けてくれと頼んだ覚えはないぞ」 その言い方は少しばかり気に触るものがあったが。 「この怪物は明らかに危険でしょう。だから」 ラムザは正直に答えた。ラムザは元々、ゴルベーザを助けるつもりではなかったのだ。 ゴルベーザはたまたま現れチャンスを作ってくれただけであって、助けることになったのは… 「そうか…一応、礼は言っておこう」 「…いえ、不可抗力ですから」...
  • 129話
    第129話:死の淵で見た光 深い闇の中に、ピエールは佇んでいた。 ここがどこなのか、何故こんなところにいるのか考えることもない。 けれど、何かを忘れてしまったとだけ感じていた。 忘れてしまった何かが、彼を苦しめていた。 (いったい…) 視線を下に落とす。そこには、青くて丸いものがあった。 だが手を伸ばして掴もうとすると、その物体は勢いよく飛び跳ね、 ピエールの手をすり抜けていった。 それさらに跳ね続け、どんどんピエールから離れていく。 なんとはなしに、ピエールはそれを目で追っていった。 (あ…) すると、先程まで闇ばかりであった空間の一角が裂け、強い光が降り注ぐ。 青い物体はそこに向かい、そしてたどり着いたとき、こちらを振り返った。 振り返ったと思ったのは、青い表面に、よく知る同属の顔がスライドしてきたから…。 (ス、スラリン…、お前達……!!) いつの間...
  • 514話
    第514話:クジケヌココロ 「こっちだ、デカブツ!」  わざと注意を引くように声を上げ、ダーツを投げつける。  ダーツの矢は一直線に巨大な的に突き刺さった。  分厚い皮膚の前ではダメージは毛ほども無いだろう。  だが、コチラに注意を引くことはできた。  魔物の瞳に捕えられると同時に、敵に背を向け走り始める。  魔物は地響きを響かせながら、目の前の獲物を逃すまいとその後を追ってくる。  ここまではコチラの思惑通り。  まずは敵を誘導して、戦場をこの場から遠ざける。  宿屋を巻き込まない為、という理由もあるが。  何より、すぐ側で横たわる彼女の体をこれ以上傷つけたくなかった。  敵の間合いギリギリ外、付かず離れずの距離を保ちながら敵を誘導する。  地を揺らしながら進む魔物の動きは、巨体に見合って遅い。  だが、歩幅の大きさがコチラとは違いすぎる。  総じて進む早...
  • 230話
    第230話:浜辺で ザザン…ザザン… 単調に波が打ち寄せる音を聞きながら、リディアは呆然とその場に座り込んでいた。 セシルとローザの死体を見つけた後、2人と、それに顔も知らない4人の人のために墓を作った。 墓といっても砂の地面に穴を掘って亡骸を埋め、そのうえに墓標代わりの大きめの石を乗せただけだが。 6人全員の墓を作り終えて泣くのにも疲れた頃、 対岸の搭のようなところから一人の剣士が小さなカヌーに乗ってきた。 彼はこちらを警戒していたが、やがて5人の支給品袋を素早く掴むと、何処かへ行ってしまった。 それから今まで、彼女は微動だにせずその場に座り尽くしている。 ふと、セシル達とともに旅をした時の記憶が蘇る。 その旅でも、かけがえのない仲間が犠牲になる姿を目にしてきた。 全滅の危機に瀕したドワーフの軍勢を救うために捨て身の覚悟で敵の攻撃を妨害したヤン。 敵...
  • 【樫の杖】
    76話 162話 189話 206話 238話
  • 【鉄の杖】
    28話 417話 419話 480話
  • 【力の杖】
    125話 214話 284話 410話 437話 448話 453話
  • 【波動の杖】
    54話 119話 154話 180話 208話 407話 526話
  • 【賢者の杖】
    212話 368話 447話 513話
  • 【裁きの杖】
    67話 409話 418話 521話
  • 【変化の杖】
    395話 460話 488話
  • 【癒しの杖】
    180話 183話 303話 510話 536話
  • 【魔封じの杖】
    25話 449話 456話
  • 【祝福の杖】
    25話 80話 122話
  • 【微笑みの杖】
    41話 72話 432話 502話 513話 522話
  • 【ストロスの杖】
    66話 226話
  • 【ふきとばしの杖】
    33話 41話 103話 356話 424話 449話 483話
  • 293話
    第293話:Out of Curiosity まずい。 セフィロスの思考はこれだけであった。 先程から旅の扉を探していたのだが、一向に見つからない。 彼はまさか井戸の中に扉があるとは思わず、ずっとうろうろとアリアハンを歩いていたのだ。 先程奇妙な本を見つけ、袋の中にしまってはあるが今現在自分が欲しいのはそれではない。 先程奇妙な杖を見つけ、袋の中にしまってはあるが今現在自分が欲しいのはそれではない。 先程奇妙な盾を見つけ、袋の中にしまってはあるが今現在自分が欲しいのはそれではない。 自分が欲しいのは、旅の扉の場所の情報だ。 それに黒マテリアも見つかっていない。あれは非常に良いものなのだが。 とにかく紛失したものは仕方が無いし、これ以上アリアハンにいるのも無駄だ。 と、唐突に何者かの気配を感じた。二人分だ。 今自分がいる場所はボロボロの酒場の...
  • 237話
    第237話:別れた明暗 アルカートは北から城に近づくと、城下町を囲む城壁を回りこんで入り口へと向かった。 街はところどころが燃えあがり、時折大規模な爆発が起こっているが、 今の彼女にはどうでも良い事柄だった。 街にそびえる半壊した城の中に、彼がいるような気がして。 彼がまだ、生きてそこにいるような気がして。 不意に、入り口の近くで竜巻が起こった。次に、3回くらいの大きな爆発。 相変わらず死んだ眼でそれを見届けると、なおも城壁に沿って歩いた。 そうして城下町の正面、入り口へ回り込んだその時――黒いマントのような服を着た、血塗れの男と鉢合わせした。 セフィロスはよろめきながら、街の出入り口を目指していた。 武器防具屋から剣を手に追いすがる白コートの目をトルネドとフレアの連発でくらまし、 その隙になんとか逃げたはいいが、クラウドとあの魔物のような男から受けたダ...
  • 433話
    第433話:星の箱舟  湖に程近い山林の中。  その一角、幾重もの枝葉が絡むように生い茂り、偶然にして生まれた天然の死角。  そんな木々の結界の中心で、長く伸びた銀の髪が風にゆれていた。  大木を背もたれに、座り込んだセフィロスは瞑想をしていた。  静かに、ともすればまるで、死者のように微動だにせず。  目を閉じ、肉体の全ての活動を停止し、呪われた細胞に身をゆだねる。  細胞は駆け回り、異常な速度で肉体は完全な状態へと復されていく。  ―――星という箱舟を得て。  ―――母のように星を回る。  星を回る命の流れ。  その流れに乗り箱船を流す。  私は星を回る片翼の天使。  運ぶは、繁栄と滅び、絶望と歓喜。  星となり、星を得る。  新しき大地で新しき箱舟を得て 繰り返し流れる。  永遠に流れ続ける、星の遊牧民―――。  ―――星...
  • 295話
    第295話:忍を放てば 先手を取ったのはエッジだった。 風のような速さで一瞬で間合いを詰め。 そのまま一直線にセフィロスに向け斬撃を放つ。 それをユフィが後ろから風魔手裏剣を投げそれを援護。 セフィロスは風魔手裏剣をかわし、斬撃を村正で軽くいなす。 エッジは弾かれた刃を返し、攻撃の手を休めない。 降りかかる刃の雨をセフィロスは顔色一つ変えずにすべて受けきり、時折放たれるユフィの援護も難なくかわす。 目の前のこいつ、間違いなく強え。 強さが空気を伝ってビリビリと伝わってきやがる。 攻め続けるしかねえ。 後手に回って防戦になったら、後は反撃の暇も与えられないで、負ける。 だから攻めの手を緩めるわけにはいかねえ。 反撃を許さないほど、攻めて攻めて攻め続けるしかねえ。 …だが、このままじゃそのうち攻め疲れて負けるぞ! どうするか…どうする。 …やばい ...
  • 195話
    第195話:運命にせよ、偶然にせよ 傷を負った身であったが、彼は平野へと逃げ道を求めた。 理由は二つ。 祈りの指輪を使いながらベホマを唱え続けたことで、辛うじて走れる程度にまで回復することができたため。 そして先ほど――ある人物が、じっとこちらを見つめているのに気が付いたためだ。 (はぐりん……?) 月光の下、銀色にきらめく液体金属のような姿。 何をするでもなく、ただ哀れむような視線をこちらに向けて。 草むらに半ば隠れるように、はぐりんはいた。 けれども、ピエールと視線が合った次の瞬間には――はぐりんの姿は、遠くへと消え去ってしまっていた。 顔見知りで、争いを好まない平和主義者のはぐりんだったから助かったのだ。 あれが他の人物であったなら。ましてや、殺し合いに乗った人物であったらどうなっていたことか。 (ある程度、戦場からは距離を取ったとはいえ…...
  • 212話
    第212話:Disaster 「レックス!レーックス!!」 リュカは必死に息子の名前を叫んだ。 炎が支配する地を駆け、息子の姿を探す。 だが、城門も建物も崩れていく中で見付かるはずもなく。 目を焼くような激しい炎の中で、声が届くはずもなく。 轟音と炎が支配するのみ。 絶望と恐怖が支配するのみ。 「どこだ!どこだ!レックス!!」 『求めれば必ず会えます。しかし、大切なものを失います』 という言葉を思い出す。 大切なものを失うのであれば、この状況だろうと嫌な思いが駆け巡る。 その思いを抱いたまままた一歩炎の中に踏み出そうとしたとき、後ろから声が聞こえた。 「リュカさーん!」 ケット・シーだった。 リュカが会ったことがない人と一緒に走ってくる。 そして何かを話した後、ケット・シーだけこちらにやってきた。 「リュカさん!...
  • 307話
    第307話:たどり着いたそこは 「な、なんじゃあ、こりゃあ!?」 アリアハンにたどり着いたハッサンが叫んだ。 夢で見たエルフの呼び声に応え、アリアハンに駆けつけたハッサンだったが。 彼が目にしたのは半壊したアリアハンだった。 大きな城の城壁は崩れ、もはやどこに入り口があったかすらわからない有様。 城下町は焼け焦げ見る影も無く、巨大なクレーターが町の中心にポカッリとできていた。 「まるで、隕石でも落ちてきたみたいな跡だな」 適当に呟くハッサンだったが、あながち外れてはいない。 どうやら戦闘はすでに終わった後の様だ。 とは言えまだ誰かいるかもしれない。 ひょっとしたら怪我をして動けずにいるのかもしれない。 ならば探し出し助けねばならない。 そういう結論に達した。 思いついたら即行動、ハッサンの行動は早い。 「おーい! ロザリーさん! 誰か! いないのか!?...
  • 501話
    第501話:やさしさの結実:そこに残るもの 結局のところ、手にしているエクスカリバーは役に立っていない。 理由は単純に戦術面、わたぼうとのユニットにおいてでは (威力は出ないとはいえ)白・黒魔法が使える自分がサポートに回るべきだということ。 そのわたぼう、頼りにする相棒は予想以上に頼もしい存在であった。 夜の黒と照らす火の赤が入り混じるレナの頭上をバトルステージにして ふわふわもこもこは素晴らしいスピードを駆り巨獣を翻弄していた。 先程送り届けたブリンク、プロテスはきっと役に立ってくれるはず。 二匹の対比はノミとクマ程ではあったが、それでもノミは良くクマを抑えているよう見えた。 問題があるとすれば―― 天より降る炎と熱がひとしきり辺りを包み、とっさに呼吸器をかばったレナの肌を炙っていく。 そう、問題があるとすれば、明らかに出会い頭とは「使い方」を変えてきた炎。 小...
  • 332話
    第332話:砂漠の攻防 照りつける太陽、その恩恵をを最も受けた砂漠。 何もなく、ただ砂ばかりの広がるその空間。 その上空から、二人の男がもつれ合いながら現れた。 そして、二人は着地もできず砂漠に落ちた。 「…まったく無茶をする」 銀髪の男は砂を払いながら立ち上がり、髪を掻き上げ、目の前の男を見つめる。 「ゲホッ! ゲホッ!」 砂が口にでも入ったのだろうか、少し離れた場所で男は激しく咽こんでいた。 男は視線に気づくと、その目を睨み返し、立ち上がり剣を構える。 「まあいい、タイムリミットもなくなったことだ、遊んでやろう」 セフィロスは村正を構えハッサンを睨む。 その殺気は射殺すように鋭く。 その殺気だけでハッサンの動きは封じられた。 「なっ…」 そして気づく、目の前の男の規格外さに。 自分が何に喧嘩を売ってしまったのかに。 「…どうした、動けない...
  • 324話
    第324話:そして、戦いは続く 廃墟と化したアリアハンの街、街だからあって当然だがその一角に井戸がある。 街を歩き回っていて目に入ったそれが気になって近づいたハッサン。 「井戸?そういやあ…もしやここが旅の扉かよ!?」 覗き込んでみた井戸の底は水面の反射だけでなく 確かに何だか光っている気がしないでもない。 かつて自分たちが冒険した世界では井戸が二つの世界をつないでいたこともあった。 だからスムーズに連想することができたが、これはちょっとわかりにくいだろう。 すでに時間も無く、ここでは今のところ誰にも会っていない。 この時点でアリアハン大陸に残っている人数自体がごくわずかなのだが ハッサンが知るわけもない。 もう皆次の世界へと向かったのだろうか。自分も向かうべきだろうか? そんなハッサンの背後にゆっくりと近づく殺意。 おおよその位置をつかんで来てみ...
  • 306話
    第306話:姉と、弟と 「ふぅ…」 ようやく目的の村に辿り着き、ファリスは思わずため息をついてしまった。 何故こんなに時間がかかったのかというと、それは全て、あの森でこの少年を拾ってしまったからだった。 いまだ深夜にもならぬ夜の森で。 壮年の男二人組みと別れてから、ファリスは北にあるレーベの村を目指した。 人の集まりやすい集落なら、或いは捜し求める二人に会えるのではないかという期待からである。 そんな時、茂みの向こうに何者かの気配を感じた。 殺気は感じられない。 けれど十分に警戒しつつ茂みを掻き分ける。 そして見つけたのは、傷つき、うずくまっている、怯えきった少年であった。 ファリスは振り返る。 後ろには、黙々とついてくるテリーがいる。 目が合うと、テリーは顔を綻ばせ「どうしたんだ?」と尋ねてきた。 彼の姿は少年というには少々年齢が上なのだが、森で...
  • 340話
    第340話:素晴らしい力 「…なんだアレは?」 ハッサンとの戦いを終え砂漠を後にしたセフィロスの視界に、妙なものが映った。 人とも獣ともつかない何かが、ものすごいスピードで、こちらに近づいてくる。 「フン…まあいい」 セフィロスは村正を構える。 アレが何であれ、自分には関係はない。 来るというのなら切り捨てるまでだ。 低空を全身のバネを使って飛び回る。 奇妙な動きだが、捉えきれないほどではない。 セフィロスはタイミングを合わせ、村正を振り下ろす。 しかし、ソレは唐突に軌道を変え、斬撃をかわした。 そして、振り下ろした攻撃の隙を狙って、ソレは飛び込んできた。 口に咥えたナイフで、正確に首を狙う。 その攻撃を、セフィロスは左腕の甲で受けとめる。 すぐに刃を引き抜き、ソレは距離をとる。 貫かれた左腕から血が噴出す。 だが、そんなこ...
  • 558話
    第558話:現実の対義 氷の上。煌く刀での一閃を、ラムザはしっかりと盾で受け止める。 部分的とはいえ湖すら凍らせるほどの相手に対して、ただ防戦一方。 敵の強さ以上に、ラムザはこの氷の下に消えた二人の生命を思って焦燥していた。 水中で――いや氷の中で人はどれくらい生きていられる? 迷うより先にラムザの身体は行動を起こしていた。その場から、はるか高く飛び上がる。 最高高度のジャンプ。一点を狙うその攻撃はセフィロスに読まれないはずもない。 結局、氷に深々とブレイブブレイドを突きたてただけ、その上崩れた体勢で次のセフィロスの攻撃を捌かなければならない。 剣を抜くことも盾を向けることも叶わず、ラムザはただ鎧の性能だけを信じてわずかに身体を捻った。 受ける角度を変えたことで胴を捕らえた刀は最高の鎧に跳ね返され、滑るように軌道をそらされる。 「………ッ……!! ほ...
  • 396話
    第396話:亡き友、楔となりて  カナーンの南、ジェノラ山の西の平原を一人の満身創痍の男が越えようとしていた。  もうすぐ、あの町へ辿り着く。その思いだけが今この男――ギルガメッシュを支えていた。  傷を負った状態で歩いていたのだ、その分血は流した。眩暈もする。吐き気もだ。  しかし彼にとってはこれからどうすればいいのか。どうしてああなったのかという事の方が重要だった。  俺がしっかりしていないからフリオニールは、サリィは――と最早考えれば考えるほど気力が失われていく悪循環だ。  力が抜けていく。目の前が霞んできた。喉が酷く渇く。ここで死ぬのかもしれない、そう思う。  ふとわるぼうとサリィ、二人と一緒だった時の事を思い出した。 「うるせぇーーーっ!!」  俺とわるぼうの頭に強烈な拳骨が打ち込まれた。  「人が集中して仕事してんだ! ちったぁ静かにしやがれ!」 「「…...
  • 386話
    第386話:因縁の対決 先に動いたのはピエール。 オートボウガンでザックスを狙う。それを上手く回避するザックス。 もちろんピエールもこれが容易く命中するとは考えていない。むしろ、上手く壁際に追いつめるためのものだ。 ピエールはボウガンの矢に混じえて、魔法の玉をザックスに向かって投げつける。 手榴弾と思い、実際そのようなものなのだが、回避行動をするザックス。着地点となる場所からできるだけ下がる。 体が上手く動かないのか、投擲距離も短いようだ。回避は容易だと考えるザックス。確かにそのとおりだった。 が、地面に落ちても、魔法の玉が爆発しない。これは衝撃のみで爆発するような代物ではなかったのだ。 そのままころころと転がってくる。右は壁。後ろに下がり続ければ、相手との距離が空きすぎて、不利になってしまう。 左に逃げればボウガンの的になるだろうか。 目の前の爆弾が勝手に爆発...
  • 344話
    第344話:confusion and sniper 「…!! レックス!!」 その死体を見つけたとたん。 テリーが叫び、その死体に駆け寄っていく。 「どうして…どうしてレックスがここにいるの? ちゃんとお墓つくったのに!  それに、こんな剣なんて刺さってなかった!!」 泣き叫ぶようにテリーが喚く。 「落ち着くのじゃテリー」 完全に冷静さを失ったテリーにギードが声をかける。 「どうして! どうして…」 その声はテリー耳に届かず、テリーはレックスの死体にしがみ付いて泣いた。 トンヌラはテリーを見て一緒に泣いた、ルカは涙を堪えて泣かなかった。 それの光景をギードとドルバは心配そうに見つめていた。 南の村に向け歩き始めたピエールの耳に、後ろから子供の叫び声が聞こえた。 その声を聞いたピエールは、高く生えた草に身を隠しながら踵を返した。 来た道をたどり、...
  • 379話
    第379話:殺意と、悪霧と、もやもやと おともだちができました。 ぼくはそれまで宝箱の中の三匹のお友達しかいませんでした。 だから、新しいお友達ができて、本当にうれしかったです。 でも、れくすはわるい人をやっつけようとして、遠くに、遠くに行って、 ついにもどって来ませんでした。 次に会ったとき、れくすはもう動くことはありませんでした。 みんなから、そしてぼくの中からも、かなしい感じがいっぱい出てくるのが分かりました。 ぼくはそのとき決めました。わるいやつは許さないって。 わるいことができないようにやっつけてやるって。みんなのうらみ、ゼッタイ晴らしてやるって。 れくすは死んでしまったけれど、ぎどさんは、 ぼくが覚えているかぎり、れくすはぼくの中で生き続けるんだって言ってくれました。 「トンヌラ」の名前を付けてくれたのはれくすだから、 ここにれくすが生き...
  • 402話
    第402話:運命の交差 『待て! 俺にあんたと戦闘する意思はない!』 口無しの効果によって話すことの出来ないザックスは掌を目の前に突き出し 制止の意を伝えようとするが、殺気を込めて歩いてくる剣士は別の意味に受け取った。 「呪文か! 唱えさせない!」 そう吐き捨てて剣士、テリーはザックスへと肉薄する。 いきなり攻撃を仕掛けてきた上に無言で掌をテリーへ向けたのだ。 彼がそう判断するのも無理はなかった。 テリーの初太刀をバスターソードで弾き返し、ザックスは更に後ろに下がる。 『ぐっ、マズイ!』 今のザックスは口を開くことができないため鼻で呼吸するしかなく、 それは彼の想像以上に体力を奪っていく。 『長々と戦闘を続けられる状態じゃねぇな。  話して誤解を解くことが出来ない以上、何とか逃げ出すしかない』 そう判断し、踵を返そうとするがそれをテリーは許さない。 「逃すか...
  • 419話
    第419話:悪意の螺旋 ウィーグラフは山を登っていた。 カズスの北方にてフリオニールのマシンガンの洗礼を受け、 南東へと背走した彼はそれから廃墟となったカズスを迂回し西へ。 そして人目につく平野や砂漠を避け、カナーンへと向けて山岳地帯へと入ったのだ。 本来移動する場所ではなかったのだろう。 アリアハン大陸と違い、山道などはなく鬱蒼と木々が生い茂るばかりである。 (くっ、これならば平野を回りこんだほうが良かったか?  いや、仇敵以外の者と関われば碌なことにはならない。  元よりこの広大な大陸で偶然ラムザと出会うなどという幸運も期待してはおらぬ。  奴は必ず仲間を求めるはず。ならば人の集まる拠点を虱潰しにするまでよ) だが日が落ちるまでに山を越えられるだろうか? それだけがウィーグラフの懸念であった。道がない以上、夜の山は危険だ。 ゲームの性質上、野獣などが放されて...
  • 551話
    第551話:三日目の始まり …………。 …………東の空が白みはじめている。 過ぎ去った夜、経過した時間はセフィロスに一つの狙いと回復を与えて明け果てた。 ゆっくりと、長いこと瞑想を続けていた座から立ち上がる。 新しい朝、再生と再始動の朝を迎えて全身の細胞も歓喜にさざめいているようだ。 求めるものは力、探すものは黒マテリアと何らかの枷。 自らの絶対を信じ、セフィロスがついに再び動き出す。 それは新たな惨劇の始まり。 「約束は守るよーに!」 ベレー様の帽子と眼帯の少女、リルムに絵筆をつきつけられ、 無駄につぶらな瞳をした一匹のカッパがぶんぶんと首を縦に振る。 「それじゃあ……3……2……1……カッパー!」 変化の光が緑色の身体を包み込み、やがて淡く消えていく。 かわりに、元の姿を取り戻したウィーグラフが立っていた。 「...
  • 403話
    第403話:四つの署名 ピエールは走りながら必死に次の一手を考えていた。 カナーンからの脱出は成功したものの、黒髪の少年が自分を追っている。 自分は今傷を負った状態だが、一方の相手はどうやら身体への異常はない。 このままではまずいと思い今も逃げているが、やはりこの様な状況では不利だ。 後ろを見ると、黒髪の男との距離は近くなっていた。 決めた。こうなればもう仕方が無い。使用回数がどうのと言っていられる状況ではない。 ピエールは妖術師の杖を構え、一直線に自分へと向かう黒髪の少年に光弾を発射した。 それは見事に当たり、相手の動きは鈍くなった。 だがそれでも少年はこちらになおも向かう。恐ろしい執念だ……やられる! 急いでもう一度、妖術師の杖を振った。使い切る事も惜しまずに。 そしてその賭けは……勝ち、らしい。 サイファーはアルスを追って走っていた。 アルス...
  • 410話
    第410話:賢者の問い、魔物の問い どうやら黒髪の追跡者は、ようじゅつしの杖の効果で遠くへ飛ばされたらしい。 さらなる追跡者も現れず、ピエールは緊張の糸を多少緩める。 と、それまで気力で抑え続けていた体の重さが、一気にぶり返してきた。 体の一部であるはずの騎士さえ鉛のように重く、ついに支えきれずにバランスを崩す。 (おのれ…、こんなところで…) 身体を引きずりそれでも進もうとするが、もうどの方角へ進んでいるかもわからない。 それも、進むといっても何センチかずつといった具合だ。 (行かねばならぬのだ、私は…) 安全な場所で休息を取る為か。 主のために一人でも多くの命を奪う為か。 不意に、レーダーがヒトの存在を告げる。 反応はひとつだが、この状況では危険極まりない。 精神を集中させて金縛りから脱出しようとするが、怪我と疲労があいまって、なかなかうまくいかない。 も...
  • 374話
    第374話:残映のキャスト ウィーグラフ・フォルズは森から現れた二人の男の姿を初めから見ていた。 かたや、忍者を思わせるような身軽さを備えた男。金髪だがラムザではない。 その男が連れていた仲間は死んだようだ。場の雰囲気から殺したのは対峙している男であろう。 かたや、かつての仲間、いや『同類』というべきか、 自分と同じく聖石―というよりルカヴィに選ばれた者、エルムドアを思い出させる銀髪の男。 奇しくも得物も同じ刀。 弾けるように二人が動きを為し、スピードと技量がしのぎあいを始める。 魅入られるようにウィーグラフはそれを眺めていた。 セフィロスのダメージを差し引いてもスピードは確かにジタンが上回っていた。 だが、その差とて絶対的なものではない。 簡単に言えばセフィロスの能力で対応可能な範囲なのだ。 動きで翻弄することはできるが攻撃には反応される。防御さ...
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