FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki内検索 / 「【天空の盾】」で検索した結果

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  • 【天空の盾】
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    ...】 【皆殺しの剣】 【天空の盾】 【ビーナスゴスペル】 【マテリア(スピード)】 【加速装置】 【ブラッドソード】 【ライトブリンガー】 【雷の指輪】 【ギルダーの帽子】 【水鏡の盾】 【チョコボの怒り】 【ウインチェスター】 【マテリア(みやぶる)】 【マテリア(あやつる)】 【妖精の笛】 【破壊の鏡】 【力のルビー】 【マダレムジエン】 【ボムのたましい】 【癒しの杖】 【シーカーソード】 【ウィークメーカー】 【光の剣】 【ミスリルシールド】 【妖精の羽ペン】 【ももんじゃのしっぽ】 【ランスオブカイン】 【いかずちの杖】 【ドリル】 【毒蛾のナイフ】 【グリンガムの鞭】 【皆伝の証】 【チキンナイフ】 【ライオンハート】 【エクスカリバー】 【王者のマント】 【聖なるナイフ】 【エアナイフB】 【ミスリルの小手】 【ラグナロク】 【種子島銃】 【厚底サンダル】 【風のローブ】...
  • 【天空の鎧】
    116話 506話
  • 【天空の兜】
    90話
  • 101話
    第101話:レーベ村宿屋にて 「どうなんだ?助かりそうか?」 「…なぜか、回復魔法の効きが悪くて…でも、とりあえず傷はふさがりました。  まだ目は覚まさないだろうけど、死ぬ事はないと思います」 「そうか、よかった…」 ほっと息をつくロックに、ソロも、汗を拭いながら笑った。 テリーとの戦いで重傷を負ったヘンリーは今、宿屋のベットに寝かされている。 ここに担ぎ込んだとき、ヘンリーは完全に意識を失い――もう先程のような悪態をつくこともなく、顔色も真っ青だった。 それを見たロックはほんの一瞬だけ、もう駄目なんじゃないかとも思ってしまったが。 ソロが汗を流しながら必死で回復魔法を重ねがけしていくうちに、少しずつ顔色がよくなっていった。 苦しげだった表情も今は緩んでいる。ひとまずは助かったのだ。 「というか、アンタも大丈夫か?休みなしで魔法を…」 「さすがにちょっ...
  • 【鉄の盾】
    29話 393話
  • 【ロトの盾】
    212話 368話 447話
  • 【嘆きの盾】
    77話 256話 332話 362話
  • 【英雄の盾】
    1話 50話 517話
  • 【青銅の盾】
    41話 103話
  • 461話
    第461話:ウル ~ある会話の風景~ 「みんなーヘンリーとソロ、連れてきたよー」 「レナ、エリア! 良かった目覚めたんだな……」 「エリアさん、良かった。レナさんも」 「うん、ありがとうソロ。ヘンリーも……ごめんなさい。私どう謝ってもいいのか判らないけど」 「いいさ、俺はこの通りピンピンしてる。エリアも回復した。だから、いいさ」 「はい、私もこうして元気……とはいえないけど、ここで今笑えています。だから気にしないでください」 「ヘンリー、エリア……それレナを追い詰めてる」 「うう……ごめんなさい」 「さて、今ウルにいる全員がここに揃ったわけだな」 「あのヘンリーさん、わたぼうが寝てるんですけど。一応ビビが今様子をみています」 「ん、なんだ疲れがでたのか? まぁそっとしておいてやろう」 「じゃあこれからのことを検討しようぜ、ずっとこの村にいるわけには行かないだろう」...
  • 【水鏡の盾】
    22話 50話 367話 392話 415話 427話
  • 79話
    第79話:どこかに残るなにか ――なぜ、自分は死のうとしなかったのだろう。 なぜ、この女性は自分を助け、剣士を止めようとしたのだろう。 数時間前のフリオニールなら、きっと即答できたはずだ。 けれども今の彼にはわからない。それを哀しいとすら思えない。そういった情動を感じる『何か』が、凍り付いてしまった。 「……」 ただ、頭の中にある記憶と経験が。 そしてほんの少しだけ凍らずに残された『何か』が告げる。 フリオニールの身体は、それに従った。 眠るミレーユを揺さぶり、簡単には目覚めそうにないとわかると、彼女の身体を担いで気付かれぬよう戦場を離れる。飛ばされた盾を拾うことも忘れない。 そしてしばらく歩いていると、突然目の前の建物から一人の男が飛び出した。 「おい、大丈夫か!?」 バンダナを巻いた男――ロックが、フリオニールに話し掛ける。 フリオニールは、背中に持たれかか...
  • 514話
    第514話:クジケヌココロ 「こっちだ、デカブツ!」  わざと注意を引くように声を上げ、ダーツを投げつける。  ダーツの矢は一直線に巨大な的に突き刺さった。  分厚い皮膚の前ではダメージは毛ほども無いだろう。  だが、コチラに注意を引くことはできた。  魔物の瞳に捕えられると同時に、敵に背を向け走り始める。  魔物は地響きを響かせながら、目の前の獲物を逃すまいとその後を追ってくる。  ここまではコチラの思惑通り。  まずは敵を誘導して、戦場をこの場から遠ざける。  宿屋を巻き込まない為、という理由もあるが。  何より、すぐ側で横たわる彼女の体をこれ以上傷つけたくなかった。  敵の間合いギリギリ外、付かず離れずの距離を保ちながら敵を誘導する。  地を揺らしながら進む魔物の動きは、巨体に見合って遅い。  だが、歩幅の大きさがコチラとは違いすぎる。  総じて進む早...
  • 16話
    第16話:喪失 それは、はたから見れば正常な状態に見えただろうか。 あの惨劇を前に狂気に身を包む事も無く、涙を流す事も無く、それは確かにその個室にいた。 「…俺、は、…何、何で、こんな」 たどたどしく、無機質な声で言葉を繋げていく。彼は自分の状態を疑問に"思おうとした"。 (上手く、いかない…) 「駄目だ、こんな、…アルティミシア」 今度は、憎むべき相手の名前を声に出す。 そうすればきっと憎くてたまらなくなるだろうと考えての事であった。 でもそれも、(上手くいかない) 「―――ッ…」 彼は自分の状態に、恐怖を感じ"ようとした"。唇を噛んで目を開き、息を飲んだ。 確かにほんの一瞬だけ、恐怖を感じた時の表情を形作ったが… それはあくまでも『演技』の部類に入るようなもので、すぐにまたその顔から表情が...
  • 108話
    第108話:ゲームの被害者 「操りの輪…!?」 ロックは呆然とそれを見つめる。――操りの輪。 そのサークレットは、かつてティナを追い詰めていたものに違いなかった。 そして今、それをにつけている女性がゾッとするような笑みを浮かべ――こちらに向かってくる! 「ま、待て!アンタは…うわっ!」 おそらくは操りの輪の影響下にある女性。説得しようと静止の声をかけるロックだが、もちろんそう簡単にいくはずもなく。 正確に自分を狙い、迫る鞭を剣で受け流すことしかできない。 (まずい、何とかして輪を壊すか、この人を気絶させるか…  つってもこの剣で輪を攻撃すれば、頭が砕けるだろ…どうする…?) 対峙しながら思案するロックは、そのまま女性から一瞬だけ視線を外し、はっとした。 いつの間にか、女性の背後にフリオニールがまわりこんでいた。その手にはしっかりと銅の剣が握られている。 ――そうだ...
  • 441話
    第441話:同じ空、同じ誓い  どれくらいそうしていただろう。  愛する弟の亡骸にすがり、ヘンリーは声もなく哭き続けていた。  気付けば空に太陽は消え、夜の闇が世界を包もうとしていた。  頬を撫ぜる風が冷え始めた頃。やっとヘンリーはゆっくりと顔を上げた。  そして、デールの両の手を前に組ませ、ゆっくりと地面に横たえ。 「…………じゃあな、デール」  それだけの、今生の別れを告げた。  そこに、どれだけの思いがあったのか、自分に推し量れるものではない。 「……ヘンリーさん」  声をあげる。  何を言えばいいのかは分からない、けれど。  自分は彼に何か言わなければならない。  彼が立ち上がれなくなってしまわないように。  自分にはその責任があった。  彼の弟を殺したのは自分なのだ。  どのような理由があろうとも、それは許される行為ではな...
  • 487話
    第487話:迷走と覚悟と現実 「…誰です?」 誰何の声が殺気を帯びたその背を引き留める。 サラマンダーはゆっくりとその声に振り返った。 眼前には少年というには逞しく、青年というには幼げな影があった。やけに重そうな華美な盾を肩にかけ、剣は抜き身だが垂れたその切っ先に殺気はない。 「お前は?」 「僕はソロ。誰かを捜しているのですか?」 「捜す…そうだな、誰かを捜しているんだろうな。俺は」 言う唇が歪み、低い嗤いが漏れた。 あからさまに吹き出すその邪気をソロは無言で見つめている。 「この下らない茶番劇、だが俺が今ここにあるのは事実…」 閃光一閃、道の両脇でゆらめく仄明かりを映し、金属の鈍い光がソロの胸元に躍りかかった。 が、既にそこにソロの影はない。跳躍して飛びすさった彼は舌打ちするサラマンダーの面前、4、5歩先で盾と剣を構えている。 「あなたもか!茶番と言いながら魔...
  • 314話
    第314話:Removing danger (さて、どうしたものかね) ラムザ=ベオルブは思考する。 無駄に多弁になってしまうのは話術士の副作用のようなものだ。 本来の彼はあのような性格ではない。 それとは別の冷静なラムザ=ベオルブが現状を分析する。 まずは今行動をともにしているこの姉弟。 どうも言動がチグハグというか、どこか会話がかみ合っていないところがある。 弟の目つきもどこか危ない、訳ありなのは見て取れる。 この弟、姉を異常なまでに溺愛している、姉の言うことには逆らわないようだ。 その分、姉の脅威、危険に対しては敏感だ、姉の敵に対しては容赦はしないだろう。 今のところ姉に敵意は見られない、ならばとりあえずこの二人と行動しても危険はないだろう。 何より仲間はほしいし、こんなゲームだ、初対面の者同士疑い出したらきりがない。 信じるに足るかどうかはまだわか...
  • 184話
    第184話:誤算だらけの現実と、予想外の結末 三人を硬直から解き放ったのは、空を焦がした火柱だった。 少しばかり離れた場所で、高く、高く炎が上がる。 「あれは……ピサロの呪文……?」 ソロの呟きに、ヘンリーが振り向く。 涙のせいで真っ赤にはなっていたが、瞳には明らかな理性と意思が戻っていた。 「あの騎士野郎か……って、待てよ。  少し早過ぎないか? お前ら、あいつと戦ってたんだろ?  ……それとも、アーヴァインが一人で向こうに行ったってのか?」 「それがね、ヘンリーさん」 ビビが説明する。あの時自分とソロを蹴飛ばした男は、すぐにどこかに行ってしまったということを。 けれども、ソロが使ったイオラが視界を遮ってしまい、結果ヘンリーを見失ってしまったのだということを。 「……ソロ。お前、バカだろ」 「まさかあんなにあっさり退却するとは思わなかったんですってば!」 ソ...
  • 343話
    第343話:生きるという意味 レーベの村を発ったソロたち。 旅の扉から放り出され、その場に着地しあたりを見渡すと。 どうやらそこは、どこかの村の入り口の辺りのようだ。 ふとソロが横を見ると、何かを見つけたビビが、怯えるように震えていた。 「どうしたんだい? ビビ」 そう聞かれたビビは、何も言わず村の入り口を指差した。 ビビが指差した方向を見つめると、こちらに向かってくる人影が見える。 そして、ビビがポツリと呟いた。 「…クジャ」 「…やあ、ジタンと一緒にいた黒魔道士か…」 近づいてきたクジャは、少し残念そうに呟く。 「君でもいい…教えてくれ、生きると言う意味を」 ふらふらと酔っ払ったような足取りで、クジャはビビに近づく。 「限られた命に何の意味があるというんだい?  自分のいない世界にどんな価値が?  代用品として生まれ、命に制限をかけられた僕...
  • 511話
    第511話:走る風 巡る炎 村北部の森を抜けたところで、2人は少しの間、呆然と立ち尽くしていた。 目前で村を燃やす炎を吐く者のあまりの大きさに圧倒されたのである。 「こ…こんなモンスターも参加してるのか…」 「…バッツさん…まずは宿屋を…」 互いに、元いた世界で同じくらいの大きさの敵も相手にしてきた。 だがこの世界に来てから、モンスターではなく、人間ばかりを相手にしてきた2人にとって、 村で咆哮を上げているブオーンの姿はあまりに非現実的だった。 そもそもこの世界自体が、非現実の元に成り立つものなのだが。 バッツとソロの2人は、村の北の森で行方不明となったヘンリーを探していた。 そこで村の中央部の異変に気づいた。凄まじい地響きが伝わり、モンスターの咆哮が聞こえたのだ。 2人は、宿屋に残っているエリアたちの危機を感じ、村へ戻ることを決めた。 ヘンリー...
  • 313話
    第313話:レーベの村 「…遅いな」 腕を組み壁にもたれかかっていたピサロが呟いた。 アーヴァインが記憶を失い、その説明の際 すぐ近くにギルバートの死体があることを知ったアーヴァインが、それを弔いたいというので、 ソロを護衛兼見張りに付けることを条件に行かせたのだが、少し帰りが遅い。 「そうか? 墓を作って時間がかかってるんだろ」 たしかにそうかもしれない。 だがこんな状況だ、もしもを考えて行動するほうがいいだろう。 「少し様子を見てくる」 そう言うとピサロは壁を離れ出口に向けて歩き始めた。 「ちょ…おい、ちょっと待てよ」 「なんだ」 「一人じゃ危ないだろ、あんた怪我も治りきってないんだし…俺も行くよ」 そういって道具屋のカウンターに座っていたヘンリーは腰を上げた。 「この程度の怪我ならどうと言うことはない、私一人で十分だ、それに女子供だけをほおっておく訳に...
  • 318話
    第318話:覚醒と決意、再会と邂逅 打ち出される空気の玉を、ラケットを振るう少年を、 それを阻もうとする天空の盾を、少年を止めようとするソロを―― 壁のように広がる炎や盾に弾かれた衝撃の余波を避けながら、ロックは虚ろに見つめていた。 避け続ける。その行動に意思が関わっているのかどうか、ロック自身にもわからない。 意思が命じずとも身体は勝手に動くものだ。 かつて感情を無くした青年が、剣士相手にそうしていたように。 何を避けようとも、戦おうとも、生きたいという思考すらなくとも、長きに渡る戦闘経験が身体を突き動かす。 あるいは経験などという込み入った物ではなく、もっと純粋にして単純な、生物としての本能なのかもしれない。 あらゆる生命が持つ欲望、己の意思とは別に存在する強烈な衝動。 無意識の領域よりもさらに奥底に刻み込まれた命令に従い、身体は勝手に動く。 『ロッ...
  • 547話
    第547話:紛れ込んだ不純物 みんなの話が終わったのが多分一時間ほど前だから、あの二人はもう一時間近く喧嘩しているのか。 森が燃える音と風の音、そしてサイファーとスコールの殴り合ってる音を聞きながら、僕らは怪我人の治療をしている。 マッシュは魔石の召喚獣のおかげで、命は取り留めているものの、いつ誰が襲ってくるかも分からない。 バッツなど、魔法があまり得意ではないのに白魔道士にジョブチェンジして治療を行っている。 魔法を装備しなくても使えるのが、少し羨ましい。 生き返りの泉、回復の泉が使えれば一瞬だが、伏せておいた。そんな便利な泉を魔女が残すはずがない。 まあ、元々の世界でもリヴァイアサンを倒したことで効力は失われてしまっていたのだが。 道具の数も限りがある。この村にはポイゾナしか売っていなかったし、道具屋の回復薬は昼間にほとんど使ったらしい。 頼れる...
  • 546話
    第546話:惨害の痕で寄り添って 《1》 「ピアスが鳴ったんだが、赤い奴は逃げたしって少し油断してたのかもしれない。  俺は振り返れたと思うんだがな、暗いもんで顔が見えなかったんだ。  だから、本当に振り返れたのかどうかはわからないな。  どっちにしたって、あっというまに腕を捻り上げられて地面に押し付けられたよ。  あれは兵士とか傭兵とか、とにかく軍人のやり方だ。  初めて本物を体験したんだけど、なんていうか、痛いってモンじゃないね。辛い、だな。  こんな痛いなら肩なんて外れてしまえー、あーすいません降伏しますギブギブ、って感じ。  それで『いぃぃぃぃっ!?』みたいな声あげちまってなあ……恥ずかしいのなんの。  確かに、あの状況じゃ俺がエリアを襲った敵だと勘違いされても仕方ないんだが、  一言くらい謝って欲しいもんだぜ。なあ?」 ...
  • 471話
    第471話:ウルに明かりが点いたわけ 「ええっ、ソロ戻って来てないの? っかしいなあ、交代したのになあ」 レナとバッツと一緒の帰り道。 これで全員集合だねってハッピーな気分のままヘンリーと話してびっくり。 確かに見送ったはずなんだけど、ソロはどこ行っちゃったんだろう。 多分自主的に見回ってんだろーなーって一人納得してうんうん頷くヘンリー。 んー、しょうがない、ちょっとあたしが探してきてあげよう! 「レナは先に行ってて。みんな心配してたんだよ~?  エリアもそろそろ起きてるかもしれないしさ、早く顔を見せてあげないとね。  あたしはソロ探してくるから、レナが起きたーって!」 「おう、頼むぜリュック。じゃオレはまだこの辺回ってるからまた声掛けてくれよ」 「了解! ほらバッツ、早くレナをみんなのとこに連れてってあげなよ」 すぱーんって空いてる方の肩...
  • 380話
    第380話:Geis 「フレア!」 極限まで圧縮されたエネルギーが、小規模の爆発を起こす。 石造りの壁は呆気なく打ち砕かれ、瓦礫の舞う通路の先には、さほど大きくない部屋が四人を招くように広がっていた。 「やったぁ!」「すごい、すごいよレナ!」 リュック達の歓声を聞きながら、レナは額の汗を拭う。 白魔法はともかく、すっぴん状態で黒魔法を……それもフレアのような高度な魔法を使うのは久しぶりだ。 やはりきちんと黒魔導士にジョブチェンジするべきだろうか。 一瞬悩んだレナだったが、携えた剣のことを思い出す。 エクスカリバーは騎士剣だ。 すっぴんかナイト以外ではまともに扱えないし、ナイトでは魔法が不得手になりすぎてしまう。 リュックとわたぼうがどこまで戦えるのかわからない以上、エリアは自分が守らなくてはならないのだ。 一撃必殺の攻撃力にも、移動能力にも欠けるが、この組み合わせ...
  • 320話
    第320話:誰もいなくなった村 「……レナの姉か?」 隣でその言葉を聞いていたソロは、ファリスの顔を見つめ、 「ああ、そういえば」と間の抜けた声を上げる。 「あんた等、レナとあったのか? もしかして今一緒に行動してるとか?」 期待を込めた瞳がピサロを見つめる。 「いや、一時的に行動を共にしていただけだ。今は別だ」 「そう、か…」 その言葉に、ファリスは残念そうに目を伏せた。 「ファリス、レナって言うのは俺たちの妹のレナのことか?」 そこに、後ろでその話を聞いていたテリーが声をかけた。 「違う、オレの妹のレナだ」 「ハハッ、なに言ってるんだよファリス、ファリスの妹ということは、俺の妹って事だろ?」 楽しそうに笑うテリー、その顔に邪気も偽りもない。 まったくの本気でそう言っているのだ。 ソロはその顔を見つめる、そしてその顔には見覚えがあった。 目の前の男は間違...
  • 497話
    第497話:Miβgestalt 最初の異変は音、いや振動する大気だった。 次の静寂が恐ろしく感じられるほどの激変。誰もがあまりに突然の事に全身を緊張させ、周囲に注意を配る。 独り、夜空を眺めていたサラマンダーだけがいち早く災厄を見届けていた。 ボロボロの羽根は巨大な身体をやっとのことで支えながら、滑るように目標へ誘う。 第二の異変はその動きがもたらす隠れざる気配であり、さらに地を伝う震動がそれに続く。 だが、捜索という任を帯びて村の各地へと散っていたものの多くはまだ常識外れの存在に想像を馳せるには至らない。 不安を隠さない表情でついさっき西の空低く見た凶兆の方角を眺めていたレナは地面から足へと知覚された震動の方角を正しく捉えてその影を見た。 わずか一度、熱望する跳躍で地に散りばめられた光の中心へと巨体は降り立った。 二度目の咆哮が天を指して放たれ、≪災厄来...
  • 69話
    第69話:戦いを求める者 ハイテンションを通り越して躁状態になっていたヘンリーだったが、ようやく落ち着きを取り戻したようだ。 「思ってたより遠かったな」 平原の向こうに目的地である村の影を認めて、ヘンリーは小さくつぶやく。 記憶の混乱も治まったらしく(G.F.の効果ばかりでなく、頭を打ったことによる面も大きかったのだろう)、 あれから妙なことは言っていない。 こうして普通にしていれば、王族に相応しい理性と威厳を感じないこともないのだが…… 第一印象を拭い去り、ソロの評価を改めるには到底及ばない。 それどころかギャップが激しすぎて、『ちょっとアレな人』という確信を高めるだけで終わっている。 「気をつけてくださいね。どこに敵がいるかわからないんですから」 「どうせ会うなら、敵よりも妻や弟や親友に会いたいんだけどな」 「あれ、奥さんなんているんですか? そんなこと一言も…...
  • 176話
    第176話:翡影~Hiei~ 「焔か…ふふ、焔だ」 デールは呟きながら、レーベへとまた走っていた。 大規模な火事が起きてしまったあの地で、混乱に乗じて人を壊すのも容易い。 だが、もしどこの馬の骨ともわからない人間が刃を研いでいたら…。 他の人間が僕の壊すはずだった人間を壊してしまったら…。 そう思うと、戻らないわけには行かなかった。 バーバラは逃がしたが、今はもう良い。逃げたとしても恐らく疲弊しているだろう。 美味しいものは後に取っておくのもたまには良いかもしれない。 幸い、バーバラを追って出た場所は見渡しも良い。 更にそんなには走っていなかった。 故に、すぐにレーベの村へと到着できた。 何処だ、僕に壊されたいのは何処だ。 何処なんだ、僕に壊されるべき人間は何処なんだ。 焔が感情を湧かせる。人の叫びが耳には心地良い。 暫く走っていた...
  • 161話
    第161話:爆弾 二人が夕飯を食べて寝静まってから、どのくらいたっただろうか。 彼は剣を片手に、敵が来ないか警戒しつづけていた。 体は疲労感につつまれ、正直言って眠い事この上ないが、3人ソロって寝転がるんじゃ無防備過ぎる。 幸か不幸かここは宿屋。たぶん、夜が更けて行くことを考えるとこの先何人かここを訪ねてくるだろう。 それが自分達と同じくゲームに乗ろうとしない人なら願ったり叶ったり、仲間は多いほうが心強い。 喜んで協力を求め、一緒にここを守ってもらおう。相手も同じ事を考える筈だ。 しかし、もしもゲームに乗ったのが来たら…? ふと、剣を握る手が小刻みに震える。…やめよう。そんなこと考えるのは。 「…寒いなあ…」 だれにともなく、呟いてみる。 勿論、誰も答えない。心細さを紛らわそうと言ってみたが、逆効果だった。 それからしばらくして、来訪者は突然やってきた。 ...
  • 152話
    第152話:彼の失敗、彼女のミス 僕、疲れてたんだよね。 何せ四回もバトルして、山を走り抜けてこの村までやってきたんだ。 おなかは空いたし、息は上がるし、足もガクガクするし…… 最悪のコンディションで、当然のことながら注意力も散漫になっていた。 だから、その赤い草のような物が何なのか、一目ではわからなかったんだよね。 (ナニ、コレ?) 家の影からにょきっと伸びたそれに気を取られ、僕は反射的に近づいてしまった。 今から思えば、さっさとボウガンを撃ち込むべきだったんだよ。 でも、僕が武器を構えることを思い出した時には、もう遅かった。 「ラリホーマ!」 その不思議な言葉を聞いた途端、僕をものすごい睡魔が襲った。 口を開く間もなく、視界はフェードアウト。僕の意識もブラックアウト。 ちょこっとだけ、悪戯っぽく微笑む赤髪の女の子の姿が見えて……それで、おしまい。...
  • 492話
    第492話:Dual Moon 天に輝くは紅玉のような月。投げかけられるは血の色彩。時はただ尽きるのみ。 ウルの村、その北に外れた場所に位置する建物の前。 木々の向こう、およそ不釣合いに煌々と輝く灯を遠目にサイファーは不釣合いに考え込んでいた。 ヒーローの定義。 弱きを助け、巨悪を挫く。シンプルかつロマンティック、皆に頼られ称えられる存在。 なのに、自分はどうだ。 目前にした殺人も止められず、守るべき存在とも切り離され。 なお自分が選んできた側が正しいのだという絶対の自信はあるがあげられた成果を考えるだけ悔しさと苛立たしさがこみ上げる。 これでヒーローと言えるのか、いやとても。 遠い光を背景にした闇から紅が浮かび上がったのはそんな中であった。 無言で現れた上背ある影は表情の見えない距離をおいて立ち止まる。 武器の類は不所持のようではあるが明らか...
  • 523話
    第523話:カーネイジ(NO FUTURE) 咆哮と稲妻。 それがマッシュとブオーンの開戦の合図。 手負いの獣、そんなありふれた表現がぴたりとはまる相手。 降り注ぐ雷の第一波を覚悟を決めて弾丸のように突き抜け、巨体へと肉迫しながら格闘家の目は冷静に相手のダメージを見定める。 ヤツの左眼は見えていない。全身はあちらこちらが火傷、そうでなければ裂傷、あるいはその両方。 とりわけ右肩には深い傷がある。 重傷を負っている巨体には似つかわしくない反応速度で叩きつけられる右腕を紙一重にすり抜け飛び上がる。 スピードと体重を乗せた拳は遠慮なくモンスターの顎を下から叩いた。 鋼鉄の感触と相反する弾力。 分厚い肉が可能とする防御力に臆することなく続けざまに数発の打撃を打ち込んで地面に降りる。 こんな化け物をよくここまで追い詰めたもんだ、と感心するマッシュの目の前で緩慢に口が開か...
  • 171話
    第171話:裏切り者 ピサロは、険しい目で足元の血溜まりを凝視していた。 外から突然けたたましい音が聞こえ、宿屋から一歩出るとそこには惨劇の跡のようなものがあった。 傍らではソロが泣き崩れ、ビビが小刻みに震えている。 血溜まりと一緒に残されていたのは、大きく切られた帽子とコート…のみ。 血痕は紅の円を形成した後、数メートルにわたってひきずられたような跡を残している。 恐らく、ジュウなる武器を欲しがっていた若者――アーヴァインというそうだが――を殺した犯人は、 その後死体をどこかへ持ち去ったのだろう。 しかし、そんな事をして何の得がある? 見せしめのつもりなら死体も宿屋の前に放置しておけばいいし、持っていた武器を盗むにも死体ごと持って行く必要はない。 おかしい。 あまりにも不可解過ぎる。アーヴァインを殺した者の行動が。 そこまで考え、彼はある仮説が浮かんだ。 …そ...
  • 554話
    第554話:騎士達の計略 放送が流れ、そして知った。 仲間として一日を過ごし、そして自分達を見捨て裏切った男の死を。 「……ゼルも、死んだのか」 ふう、と息を吐く。 悲しいという気持ちはあまりなく、むしろざまあみろという笑いを抑えるので精一杯。 じゃあ今のため息は何なんだと言えば、人の死を喜べるようになった自分への驚きと呆れだ。 周囲を見る。 四度目の放送となれば覚悟やら耐性やらがついてしまうのだろうか、泣き出す者は予想より少なく、黙り込む者の方が多かった。 そんな、数少ない泣いている人間――ターニアの傍らに、サイファーの姿があった。 舌を打ちながら、小声で何か囁いている。 もしかしたら慰めているのかもしれないが、遠目で見る限りでは少女を脅しているチンピラそのもの。 見た目と態度で損をするタイプ、という奴だ。 「サイファー! あ...
  • 373話
    第373話:二つの願い、二つの奇跡 赤い色彩を撒き散らし、森の中に倒れた少女。 その脇に立つ、少女と同じ姿をした『何か』が呟く。 「なるほど……あの小娘に継承したか」 金色に輝く瞳を遠くに向けて、それは無表情に笑う。 「広間に集めたのは失敗だったかもしれぬな。  あのわずかな時間で、私以外の継承者を見出していたとは……な」 魔女の力の継承は面識が無くてはできない。エルオーネのジャンクションと似たようなものだ。 見知らぬ相手に意識を接続できないように、見知らぬ存在に継承を行う事は魔女の力を持ってしても不可能。 だからこそ、魔女アデルは己の後継者を探し出すために少女を狩り集めた。 しかし――例え名前を知らなくても、顔を見ていればそれは『面識』として成り立つ。 大魔女バーバレラの後継者として生まれ、今では夢の世界の身体しか持たぬ少女。 そんな特異な存在だから...
  • 240話
    第240話:穢れた希望は誰が手に在りて その名の由来は、誰も知らない。 造りし者の名なのか。場所の名なのか。 扱う資格を持つ者の名なのか。かつて携えた者の名なのか―― 誰も知らぬ、その名の意味はどうあれ。 その剣の持つ意味は一つ。 闇を切り裂く光を、天空の城へ誘うための道標。 だから、その剣は後に呼ばれる。邪悪を破る希望を……天空の勇者を導く剣。 ――『天空の剣』と。 けれど魔王の手に堕ち、英雄の血を浴びて曇った白銀の剣は。 今や、希望とはかけ離れた場所に立つ男の手に握られている。 殺人者として生きる決意を固めたその男には、剣自体は手に余る代物であれど…… 刀身に込められた魔力は非常に魅力的であった。 持つ者の力を倍増させる――男にとって、どのような武具よりも有用な魔力。 だから男は持ち去った。 己には扱いきれぬ剣を。 あらゆる魔を...
  • 282話
    第282話:痛み 最も背の高い民家の裏だ、とピサロは言った。 その言葉は正しく、けれど少しだけ間違っていた。 そこにあったのは青年の遺体ではなく、花の添えられた小さな墓だったのだから。 「レナさんとエリアさんって人……かな」 アーヴァインの呟きに、ソロは答える。 「多分、そうだろうね」 ――小娘達の要望で、人目につかぬよう木立の影に遺体を隠した―― 『埋葬する余裕などなかったのでな』、とピサロは言ったが、やはりレナ達としてはきちんと弔ってやりたかったはずだ。 自分達と別れたあと真っ直ぐここにやってきて、墓を作っていったのだろう。 「優しい人なんだね、二人とも」 そう言って、アーヴァインは近くの花壇から拝借した花を墓の上に置く。 そしてしばらく黙祷を捧げると、唐突にソロの方に向き直り、やけにおどけた調子で腕を広げた。 「あーあ。なーんでなんも思い出せないんだろうな...
  • 173話
    第173話:Fire 『アーヴァインは裏切り者だ。誰かと手を組んで私達を皆殺しにする気だぞ』 『どういうこと、ピサロさん?!』 『殺されたのはこの小娘達の仲間だ。宿屋の前に呼び出して殺し、その血痕を利用して自身の死を偽装したのだ』 『そんな……アーヴァイン、僕やヘンリーさんとも気軽に話して……ゲームに乗ってるようには見えなかったのに』 『お前がお人よしだからだ、と言いたいところだが……相当な食わせ者だな、あの男は。  奴が行動を起こさなければ、私ですら欺かれ続けたかもしれぬ』 (あーあ、もうバレちゃったのか。自信あったんだけどなぁ) 三人の会話を聞きながら、アーヴァインは声を出さずに笑う。 灯台元暗しというが、彼の居場所はまさにその言葉通り。 実のところ、ピサロ達と二十メートルも離れていない。彼がいるのは宿屋の真裏だ。 (予想以上に頭いいね、ピサロさん。  ...
  • 539話
    第539話:雷鳴が止むとき 【マッシュVSブオーン・前】 「こいつは、骨だな」 ダメージから判断するなら、虫の息。 けれど何か。そう、執念とも言うべき精神力がこの獣の命を繋ぎとめている。 ほとんど身じろぎさえしなくなった肉の塊に連撃を叩き込み、離れる。 ただひたすらにマッシュが繰り返す攻撃も、まるで効を奏しているように見えない。 「……先に俺の拳の方が音を上げそうだ」 いかづち降り止まぬ空を一瞬だけ見上げ、地面を蹴る。 わずかに逃げ遅れ、マッシュの身体を大電流が駆け抜けていく。 「っ!!」 苦痛は歯を食いしばって飲み込み、声に出さない。 バッツはソロを背負って助けを求める誰かのもとへたどり着けただろうか。 救いの手を、届けられただろうか。 俺達は同じ戦場で共通した敵、そう、理不尽な不幸、そしてとんでもない悪意と戦っている。 ...
  • 146話
    第146話:魔物 先程の三人組に追いつけないのはわかっていた。 少し走って、茂みを抜けたところでデールは一旦立ち止まった。 心臓が早鐘を打っている。なんだろう、この興奮は……。 ふと右手を見ると、森で枝か何かで斬ったのだろう、一筋の切り傷が出来ていた。 マシンガンも悪くはないが、ナイフの方が楽しそうだ。 うっとりと見つめていると、手首に血液が一筋つたった。 デールはそれを、舌で舐めとった。 どんよりと塩辛く、そして鉄がさびたような匂いが口の中に広がる。 飲み込むと陶酔感がじわりと広がっていき、麻酔のように全身を痺れさせた。 「壊したい」 そう呟いた瞬間、デールの中で何かが弾けた。 腹の底から押し寄せてきた衝動をはき出すように、デールは笑った。大声をあげ笑った。 彼を支配したのは壊れない物を壊してしまう快感かもしれない。 「さあ、誰が一番頑丈だ?」 鋼の肉体も...
  • 451話
    第451話:首輪雑談と方向転換 希望を打ち砕く三度目の宣告が夜の再来を教える。 南を目指していた三人は皆足を止めて押し黙り、それに耳を傾けていた。 (レオ将軍!?) 不安な心境は聞こえたよく知る名前に揺さぶられる。 動揺と狼狽に思わず泳がせた目には二人の魔王、二つの不動の背中が見えている。 (反応なしかよ。なんだコイツら…いや、魔王なんてこんなもんか) そう思った瞬間動揺よりも怒りや嫌悪のような気持ちが勝っていた。 自分の動揺と比較したその不動に氷のような冷たさを感じ取って思わず心中で悪態をつく。 だが、背中越しで分かりにくい角度であったがロックは確かに見たのだ、 冷徹だと思っていたその魔王がため息をつくところを。 (……ため息? ……なんだよ。そう、だよな…決め付けは良くないぜ、俺。くそ) 途端抱いていた怒りと嫌悪がなんだか恥ずかしく心の中に渦を巻く。 ...
  • 267話
    第267話:罪の重さと、償うということ 私が目を覚ましたのは、夜が明けるより少し前の事だった。 森の中にいた記憶がある。柔らかいベッドの中で寝ていたような気もする。 けれど……今いるここは、どちらでもない。 潮風の匂いがうっすらと漂う茂みの中で、私とビビ君は眠っていた。 驚いた私は、慌てて辺りを見回した。 見覚えのある銀髪の男性の姿を焚き火の傍に見つけ、ほっと息をつく。 だが、不安を完全に拭い去きれはしなかった。 なぜなら、知らない男の人が私の隣で眠っていたから。 そしてやはり見知らぬ人が二人、焚き火の近くで何か話していたから。 けれど、ピサロさんは彼らを警戒する様子もなく、暁の空を静かに眺め続けていた。 私は首を傾げながら、二人組に視線を戻した。 片方は私よりずっと年上の、緑髪の男性だ。 ごく普通の布の服を着ている……が、よく見れば上着以外の...
  • 201話
    第201話:死に至る病 『早く起きよう。起きようよ』 (起きたくない。もう、何もしたくない) 『ダメだよ。戦わないでどうするの? 誰も代わりにならないよ。僕がやらないと』 (無理だよ。僕一人じゃ勝てっこない。魔女にも、あのヒトにも) 『彼女に生きて会いたいだろ? なら、戦って生き残るか、首輪を外すとかしないとさ』 (外せるわけないだろ。僕は機械に詳しくもないし、監視カメラや盗聴器が仕込まれてるかもしれない。  それにもう、戦いたくないよ。ずっとこうして寝ていたい) 『寝てたって、殺されるだけだよ』 (先のことなんか、考えたくない) 『彼女はどうするの? 誰が魔女のコト伝えるっていうの?  誰がみんなを守るの? 誰が僕の代わりにゲームに乗るっていうの?』 (……) 『人に任せてどうなるものでもないだろ? だから起きよう。起きて、戦おうよ』 (イヤだ。僕が戦ったっ...
  • 280話
    第280話:それはかつての物語 その昔 暗黒に満ちた世界があった もはやその世界は魔王の懐 希望は無く 絶望のみ その世界を光に満たさんと 四人の人間が天より舞い降りた その中の一人が かの勇者ロトである そして彼は魔王を打ち払うその時に 聖なる武具を手にした それは人の産物ではない それは人の空想ではない 神の手によって造られし希望の証 光の鎧 勇者の盾 そして 王者の剣 聖なる力により 護られるべくして護られた聖なる武具 伝説の鉱物の力と神の息吹によって造られた聖そのもの そう それは常人には扱うことなどできはしない 神に選ばれし者すら辿り付く事の無い領域 唯の人がそれを扱おうとも その重みに全てを潰されるのみ その聖なる光は 天に選ばれし者の為の光 その聖なる輝きは 天に選ばれし者の為の輝き 勇者はそれらを...
  • 102話
    第102話:神様と元召喚士 「困ったことになりましたね……」 男は空を仰ぎ見ながら、ぼんやりと呟いた。 彼の名はマスタードラゴン。 天空の城にて世界を見通し、地上を護り続けている竜神である。 ――本来ならば。 「どうしたんですか、プサンさん?」 隣を歩いていた女性、ユウナが首を傾げる。彼は苦笑しながら答えた。 「いや、今の状況のことですよ。私、この通り戦闘やら何やらは苦手でして。  お恥ずかしい話ですが、剣もまともに振るったことがないのですよ」 彼にはわかっている。目の前にいる女性が、次元すらも違う異世界に住む人間だということに。 だから本当のことは話さない。いつも通りにプサンという仮初の名を使い、市井に生きる人間らしくふるまう。 もっとも、こんな場末の酒場のバーテンダーとしか見えぬ中年男の風体では、 正体を打ち明けたところで狂人扱いされて終わりだろうが。...
  • 304話
    第304話:復讐の炎は消えず 焼け焦げた地面と木々。飛び散った血痕。突き立ったままの矢。穿たれた弾痕。 あまりの惨状に、オレは思わず呟いた。 「なんつーか……この村って、前からこんな感じだったんッスか?」 「んなわけないだろ」 ロックが答える。その声にはやはり元気が感じられない。 それがこの光景のせいなのか、セリスという人のことを引き摺っているせいなのかはわからないが…… 「長居は無用みたいッスね」 オレはそう言って、旅の扉を探して歩き出した。 「あれ、ロックさん?」 大きな家の前を通り過ぎようとしたとき、誰かがロックを呼び止める。 振り向くと、見覚えのない妙な二人組が立っていた。 片方は、全体的に田舎っぽい雰囲気を漂わせた、少々目つきの悪い緑髪。 もう片方はいかにも外見に気を使っていそうなタイプの、背の高い茶髪。 どちらも、年齢はオレと同じぐらいだろう...
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