FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki内検索 / 「【攻略本】」で検索した結果

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  • 【攻略本】
    58話 91話 153話 157話 199話 211話 293話 374話 446話 517話
  • アイテム履歴
    ...ミドガルズオルム】 【攻略本】 【G.F.パンデモニウム】 【ねこの手ラケット】 【オルハリコン】 【セイブ・ザ・クイーン】 【炎のリング】 【突撃ラッパ】 【黒マテリア】 【メタルキングの剣】 【刃の鎧】 【魔封じの杖】 【ビームライフル】 【スタングレネード×6】 【果物ナイフ】 【ロトの剣】 【紫の小ビン】 【拡声器】 【ひきよせの杖(6)】 【竜のうろこ】 てんぷれ
  • 199話
    第199話:えふえふ 城下街で悲劇が起こる中、ジタン、リノア、キーファの三人組は未だ本を読み漁っていた。 「あ~~!みつからねー」 読んでいた本を投げ飛ばし、キーファは横になった。 すでに横になっているジタンは俺の攻略本を読んでいた。 『邪法の心得』、『呪いにおける精神分析』、…etc. 呪いのことは書いてあっても解除手段についてはどれもぼかしたような表現しかない。 しかも、呪いの効果は使用者によってまちまちのようで、魔女の呪いなんてたまったものじゃない。 「ーっ、なんだこれ!?こんなものまであるのかよ!」 攻略本を読んでいるジタンがいきなり声を上げた。 「何が書いてあったんだ?」 キーファはジタンの持っている攻略本を覗き込む。 すると、アイテム紹介の欄にこう書かれていた。 えふえふ【左手装備】 形状不明の謎のアイテム。 一説...
  • 157話
    第157話:勇賢盗僧父…裏 ジタンとリノアが本を漁っているとき、キーファは一人だけ攻略本を読んでいた。 コラムの欄もそうだが、沢山の参加者も目を通しておきたかったからだ。 色々な名前と特技などの特徴が詳しく書き込んでいるそれは、何故か頼もしく思えた。 沢山の人間の膨大な記録。全てを読むには難しいが、ランクの高いものは頭に入れるべきだろう。 そう必死にページをめくっていると、隣からリノアの声がした。 「これ。なんかこの国の近況の本だって」 「ふーん。それを何で俺に?」 「この攻略本に、もしかしてこれと同じことが載ってたりしないかなって」 「どういう事だ?」 リノアの話はこうだった。 この国がもし、元々「あった」のだとしたら、 この国に住んでいた人物がこのゲームに参加していたら、 その人物と合流することによって有利に立てるのではないか。 ...
  • 115話
    第115話:王子と魔女と盗賊と 台所には、不気味なほど安らいだ表情のまま首を切り落とされた男女がいた。 今いるここ、階段前の廊下では、男が女を背負ったまま串刺しにされていた。 そして死体の傍に、尻尾の生えた若い男が立っている。 「最低だ」 硬直するリノアとキーファの前で、男――ジタンはぽつりと呟く。 「アルティミシアとかいう魔女も、あの骸骨野郎も、命をなんだと思ってるんだ」 拳を固く握り締め、肩を奮わせる。 ジタンには許せなかった。殺し合い自体はもちろん、こんなゲームに乗って人を殺す連中がいるということが。 もちろん、頭の中では理解していたし覚悟していたことだ。進んで殺し合おうとする奴がいることぐらい。 だが、実際に『その場面』を見た途端、抑えきれない怒りが胸に沸いた。 数分前には生きていたはずの二人を助けられなかった、自分への苛立ちと共に。 十数分経...
  • 212話
    第212話:Disaster 「レックス!レーックス!!」 リュカは必死に息子の名前を叫んだ。 炎が支配する地を駆け、息子の姿を探す。 だが、城門も建物も崩れていく中で見付かるはずもなく。 目を焼くような激しい炎の中で、声が届くはずもなく。 轟音と炎が支配するのみ。 絶望と恐怖が支配するのみ。 「どこだ!どこだ!レックス!!」 『求めれば必ず会えます。しかし、大切なものを失います』 という言葉を思い出す。 大切なものを失うのであれば、この状況だろうと嫌な思いが駆け巡る。 その思いを抱いたまままた一歩炎の中に踏み出そうとしたとき、後ろから声が聞こえた。 「リュカさーん!」 ケット・シーだった。 リュカが会ったことがない人と一緒に走ってくる。 そして何かを話した後、ケット・シーだけこちらにやってきた。 「リュカさん!...
  • 209話
    第209話:加勢 「なんだ!?あの音は!」 今まで城下町で繰り広げられている交戦に気付くこともなく、城裏で調べ物をしていた3人、キーファ、ジタン、リノアは凄まじい爆発音と振動によりようやく外の異変に気づいた。 「城下町の方だ!!行ってみるぞ!!」 そう真っ先に告げ、ジタンが走り、それに並んでキーファとリノアが続く。 城門から外を見ようとしたその時、目の前が一閃し、それに続くように激しい爆発が次々と起き、辺りは爆発の際に生じた硝煙により包まれた。 そのせいでろくに辺りを見渡せなかったが、とんでもなく強い奴が襲撃している、ということは容易に判断できた。 煙が晴れ、うっすらと視界が良くなったその時、彼らは観てしまった。 銀髪で、異様な雰囲気を携えた男――攻略本で見た強さSの男、クジャの姿を。 「嘘だろ…あいつがやったのかよ!」 キーファはそう悪態をついた。――最悪だ。Sとい...
  • 58話
    第58話:謎の支給品 キーファは鍵の開いた牢屋の中で、袋の中身を確かめていた。 出てきたのは一冊の分厚い、それこそ人ぐらい簡単に殴り殺せそうな厚さの本だ。 革張りの表紙には、『公式基礎知識完全攻略アルティマニア解体ガイドブック』とやけに長い題名がつけられている。 「なんだこりゃ?」 首をかしげながらも、キーファは本をぱらぱらとめくってみた。 そこに記されていたのは、参加者の写真・性格・仲間・能力・所持魔法特技のリストとその解説etc…… おまけに支給品の解説や(さすがに誰が何を持っているのかは書かれていないが)、あまつさえキャラごとの対策法まで乗っている。 ちょっと気になったキーファは、自分のページをめくってみた。 キーファ=グラン 強さ:D  仲間:フィン、マリベル  性格:好奇心が強く冒険好き、割と勢いだけで行動することも。  所持特技:火炎斬り・受けながし...
  • 91話
    第91話:ニアミス 「ねえ、何やってるの?」 声をかけられて、オレはようやく牢屋の外に一人の女が立っていたことに気が付いた。 「何って、見てのとおり本を読んでるんだけど」 その女、いや、女の子と言った方がいいか――オレと同じ年頃か、下手したら年下かもしれないしな――は、興味と好奇の入り混じった視線を本の表紙へ注いでいる。 「言っとくけど、小説や物語の本じゃないぜ」 オレがそう言うと、彼女は「なーんだ」と少しがっかりしたように肩を落とした。 ……変わった娘だ。見慣れぬデザインの薄青の服といい、艶やかな長い黒髪といい、性格といい。 グランエスタードでも、旅で出会った人たちの中でもあまり見なかったタイプだ。 だから、思わず口に出してしまった。 「変わってるな」 「え?」 「いや……よく、こんな状況で人に話し掛ける気になれるなぁって思ってさ。  オレが強い武器とか持って...
  • 293話
    第293話:Out of Curiosity まずい。 セフィロスの思考はこれだけであった。 先程から旅の扉を探していたのだが、一向に見つからない。 彼はまさか井戸の中に扉があるとは思わず、ずっとうろうろとアリアハンを歩いていたのだ。 先程奇妙な本を見つけ、袋の中にしまってはあるが今現在自分が欲しいのはそれではない。 先程奇妙な杖を見つけ、袋の中にしまってはあるが今現在自分が欲しいのはそれではない。 先程奇妙な盾を見つけ、袋の中にしまってはあるが今現在自分が欲しいのはそれではない。 自分が欲しいのは、旅の扉の場所の情報だ。 それに黒マテリアも見つかっていない。あれは非常に良いものなのだが。 とにかく紛失したものは仕方が無いし、これ以上アリアハンにいるのも無駄だ。 と、唐突に何者かの気配を感じた。二人分だ。 今自分がいる場所はボロボロの酒場の...
  • 295話
    第295話:忍を放てば 先手を取ったのはエッジだった。 風のような速さで一瞬で間合いを詰め。 そのまま一直線にセフィロスに向け斬撃を放つ。 それをユフィが後ろから風魔手裏剣を投げそれを援護。 セフィロスは風魔手裏剣をかわし、斬撃を村正で軽くいなす。 エッジは弾かれた刃を返し、攻撃の手を休めない。 降りかかる刃の雨をセフィロスは顔色一つ変えずにすべて受けきり、時折放たれるユフィの援護も難なくかわす。 目の前のこいつ、間違いなく強え。 強さが空気を伝ってビリビリと伝わってきやがる。 攻め続けるしかねえ。 後手に回って防戦になったら、後は反撃の暇も与えられないで、負ける。 だから攻めの手を緩めるわけにはいかねえ。 反撃を許さないほど、攻めて攻めて攻め続けるしかねえ。 …だが、このままじゃそのうち攻め疲れて負けるぞ! どうするか…どうする。 …やばい ...
  • 405話
    第405話:昼下がりの様子見 推測時刻:正午前後 南方より閃光、次いで爆音。 南へと続く小さな谷の向こうにあるのは確かカズスという村だったか。 今の大爆発は戦闘状態とかそういう次元ではない。 小隊規模の部隊でさえ一瞬で消し飛ばすような破壊、そういう爆発。 情報を整理。 カズスで戦闘の結果、自爆か暴発かともかく大爆発が発生。 翻って自分の位置はその村の北の入り口に当たる峡谷部を抑えている。 つまり、村から逃れる人間がここを通過する可能性は高い。 もう一つのルートが砂漠越えになる以上その確率は100%近いはず。 よって、しばらくの間この峡谷に身を潜めて様子を窺うこととする。 この状況で村へ向かうなど賢い選択ではないだろう。 推測時刻:爆発から程なく‐数分といったところか 村の方より忍者のような格好の男と片腕の無い女。 さすがに距離があるためか、向こ...
  • 324話
    第324話:そして、戦いは続く 廃墟と化したアリアハンの街、街だからあって当然だがその一角に井戸がある。 街を歩き回っていて目に入ったそれが気になって近づいたハッサン。 「井戸?そういやあ…もしやここが旅の扉かよ!?」 覗き込んでみた井戸の底は水面の反射だけでなく 確かに何だか光っている気がしないでもない。 かつて自分たちが冒険した世界では井戸が二つの世界をつないでいたこともあった。 だからスムーズに連想することができたが、これはちょっとわかりにくいだろう。 すでに時間も無く、ここでは今のところ誰にも会っていない。 この時点でアリアハン大陸に残っている人数自体がごくわずかなのだが ハッサンが知るわけもない。 もう皆次の世界へと向かったのだろうか。自分も向かうべきだろうか? そんなハッサンの背後にゆっくりと近づく殺意。 おおよその位置をつかんで来てみ...
  • 307話
    第307話:たどり着いたそこは 「な、なんじゃあ、こりゃあ!?」 アリアハンにたどり着いたハッサンが叫んだ。 夢で見たエルフの呼び声に応え、アリアハンに駆けつけたハッサンだったが。 彼が目にしたのは半壊したアリアハンだった。 大きな城の城壁は崩れ、もはやどこに入り口があったかすらわからない有様。 城下町は焼け焦げ見る影も無く、巨大なクレーターが町の中心にポカッリとできていた。 「まるで、隕石でも落ちてきたみたいな跡だな」 適当に呟くハッサンだったが、あながち外れてはいない。 どうやら戦闘はすでに終わった後の様だ。 とは言えまだ誰かいるかもしれない。 ひょっとしたら怪我をして動けずにいるのかもしれない。 ならば探し出し助けねばならない。 そういう結論に達した。 思いついたら即行動、ハッサンの行動は早い。 「おーい! ロザリーさん! 誰か! いないのか!?...
  • 332話
    第332話:砂漠の攻防 照りつける太陽、その恩恵をを最も受けた砂漠。 何もなく、ただ砂ばかりの広がるその空間。 その上空から、二人の男がもつれ合いながら現れた。 そして、二人は着地もできず砂漠に落ちた。 「…まったく無茶をする」 銀髪の男は砂を払いながら立ち上がり、髪を掻き上げ、目の前の男を見つめる。 「ゲホッ! ゲホッ!」 砂が口にでも入ったのだろうか、少し離れた場所で男は激しく咽こんでいた。 男は視線に気づくと、その目を睨み返し、立ち上がり剣を構える。 「まあいい、タイムリミットもなくなったことだ、遊んでやろう」 セフィロスは村正を構えハッサンを睨む。 その殺気は射殺すように鋭く。 その殺気だけでハッサンの動きは封じられた。 「なっ…」 そして気づく、目の前の男の規格外さに。 自分が何に喧嘩を売ってしまったのかに。 「…どうした、動けない...
  • 493話
    第493話:その背の免罪符 静けさの中に規則正しいリズムが息づいている。 自分のものではない、背中で目覚めない少女のそれに幾ばくかの注意を払いながら、 ウィーグラフは鬱蒼として深い闇の森を切り裂いて進む。 警戒しながらもその足は留まる事なく目的として定めたルートを辿っていく。 託された捜索、密かに求める疑念の答えを見つけ出すために森を行く男が一人。 威風堂々たるその男パパスは今、声無き驚嘆を目前に現れた光景にぶつけていた。 ラムザもケフカも見つけられぬまま森の奥へと北上を続けた先に現れたもの。 それは何か得体の知れない力でなぎ倒された樹木、それが道となり、結果開けた空間が森を引き裂いているのだ。 ほぼ真北とおよそ北東方向の二方向へとその道は伸び、暗闇に消えている。 「圧力をかけられ折られておるな。一体どのような腕力…いや、巨躯か?  モンスターなので...
  • 340話
    第340話:素晴らしい力 「…なんだアレは?」 ハッサンとの戦いを終え砂漠を後にしたセフィロスの視界に、妙なものが映った。 人とも獣ともつかない何かが、ものすごいスピードで、こちらに近づいてくる。 「フン…まあいい」 セフィロスは村正を構える。 アレが何であれ、自分には関係はない。 来るというのなら切り捨てるまでだ。 低空を全身のバネを使って飛び回る。 奇妙な動きだが、捉えきれないほどではない。 セフィロスはタイミングを合わせ、村正を振り下ろす。 しかし、ソレは唐突に軌道を変え、斬撃をかわした。 そして、振り下ろした攻撃の隙を狙って、ソレは飛び込んできた。 口に咥えたナイフで、正確に首を狙う。 その攻撃を、セフィロスは左腕の甲で受けとめる。 すぐに刃を引き抜き、ソレは距離をとる。 貫かれた左腕から血が噴出す。 だが、そんなこ...
  • 224話
    第224話:Reunion (Distantly remix) 炎。 炎炎炎炎炎炎炎。 その視界の多くが、炎――――― 「キーファ…キーファ!しっかり!ねぇ!」 「おやおや、美しい愛だねぇ…」 倒れる者がニ人。 叫ぶ者が一人。 怒りを表す者が二人。 笑みを浮かべる者が一人。 「リュカさん……こっちはかすりおっただけですから大丈夫です。とにかくあいつを倒さへんと…」 「仲間を見捨てるわけにはいかないだろう…?」 倒れる者に癒しの光を与える者が一人。 それを見つめてまたも笑う者が一人。 悪夢が、その場を、支配した。 クジャの手から弧を描いて放たれた炎は、5人を確実に狙っていた。 その為、ジタンもケット・シーも少なからずダメージを受けていた。 しかし本人も言ったように「かすっただけ」であり、 ジタンはその盗賊の力...
  • 153話
    第153話:僕はもう、疲れたよ… 【コラム:魔物と人間の考察】 魔物には純粋な魔界の住民や、宝石から作られたクローンも含まれているが、 物体に怨念が宿ったり、普通の生物が邪気、症気、狂気に取り込まれて巨大化、凶暴化したものも多い。 ある雪国で伝えられる邪なる狼の群れや、ある町の伝説に残る巨大植物などはその最たる例である。 そして、それは、人間とて例外ではない。 人間のように強い意志を持つ生物は、魔物化に2通りのパターンがある。 一つは、願いをかなえるために自ら心を捨てたもの。 例えば、強さを求めて魔物と化した、ならず者の町の格闘家、魔法の極意を極めるために魔王に魂を売った魔法使い。 主君への忠誠心があまりにも強く、魔物となってまで主を守ろうとしたものもいるし、殺しに快感を覚え、魔物となったものまで、様々である。 中には果てしない野望を持ち、魔族を束ねる王...
  • 223話
    第223話:盗賊の証 無数の隕石が地獄と化した街に轟音を響かせる。 隕石は夜の闇を照らし、惨劇を映し出す。 その惨劇の中心に不敵に笑うクジャの姿があった。 「……ク、ククク……向こうでも激しくやりあっているみたいじゃないか?  ジタン、聞こえてこないか? この大地に響く魂の悲鳴が……  数々の強い魂の力がさぁ!!  アハハハハハハハハ!!  親愛なる弟よ、考えてくれたまえ。  虫ケラのような人間たちが必死に抗う姿……  想像するだけでゾクゾクしてくる……そう思わないか?  この舞台はまるで僕のためにあるようじゃないか…  そして次はキミたちの番だよ…  特にジタン、キミには最高の尊敬の念をもってじっくりと殺してあげよう!」 クジャは右手の掌をリュカに向けて突き出す。 今までの陶酔とした表情とうってかわって、真剣な顔で。 「あかん、リュカさ...
  • 551話
    第551話:三日目の始まり …………。 …………東の空が白みはじめている。 過ぎ去った夜、経過した時間はセフィロスに一つの狙いと回復を与えて明け果てた。 ゆっくりと、長いこと瞑想を続けていた座から立ち上がる。 新しい朝、再生と再始動の朝を迎えて全身の細胞も歓喜にさざめいているようだ。 求めるものは力、探すものは黒マテリアと何らかの枷。 自らの絶対を信じ、セフィロスがついに再び動き出す。 それは新たな惨劇の始まり。 「約束は守るよーに!」 ベレー様の帽子と眼帯の少女、リルムに絵筆をつきつけられ、 無駄につぶらな瞳をした一匹のカッパがぶんぶんと首を縦に振る。 「それじゃあ……3……2……1……カッパー!」 変化の光が緑色の身体を包み込み、やがて淡く消えていく。 かわりに、元の姿を取り戻したウィーグラフが立っていた。 「...
  • 387話
    第387話:異なった二人 「…気分はどうだ?」 目が覚めるや否や、マント姿の男にそう聞かれた。 どうやらここは森の中のようだ。 一瞬、記憶が混乱する。 …確か、あのセフィロスのクソ野郎と戦って、肩を撃たれて、それからいきなり眠くなって… そこから先が、ぼんやりしていてよく判らない。 「あまりよくないようだな。 まあ無理もない。おまえはもう少しで殺されていたのだからな」 「…誰だ?」 あまり回らない舌で短く問うと、目の前の男は、こう答えた。 「私はウィーグラフだ。ウィーグラフ・フォルズ」 「そうか…俺はジタン・トライバルだ。あんたが助けてくれたのか?」 「まあそうなるな」 ウィーグラフと名乗った男は軽くそう言うと、「動けるか?」と聞いてきた。 言われるがままに体を動かそうと試みる。 が、全身が痺れたようになっていて、あまり言う事を聞かない。左手でゆっく...
  • 558話
    第558話:現実の対義 氷の上。煌く刀での一閃を、ラムザはしっかりと盾で受け止める。 部分的とはいえ湖すら凍らせるほどの相手に対して、ただ防戦一方。 敵の強さ以上に、ラムザはこの氷の下に消えた二人の生命を思って焦燥していた。 水中で――いや氷の中で人はどれくらい生きていられる? 迷うより先にラムザの身体は行動を起こしていた。その場から、はるか高く飛び上がる。 最高高度のジャンプ。一点を狙うその攻撃はセフィロスに読まれないはずもない。 結局、氷に深々とブレイブブレイドを突きたてただけ、その上崩れた体勢で次のセフィロスの攻撃を捌かなければならない。 剣を抜くことも盾を向けることも叶わず、ラムザはただ鎧の性能だけを信じてわずかに身体を捻った。 受ける角度を変えたことで胴を捕らえた刀は最高の鎧に跳ね返され、滑るように軌道をそらされる。 「………ッ……!! ほ...
  • 221話
    第221話:アリアハン夜の戦い、中盤戦 上 がらがらと音をたてて、家々が崩れてゆく。 クジャは、それを満足そうに眺めていた。 「あははは…素晴らしいよ…破壊のなんと美しいことだろう!  まさに最高のエンターテイメント、でも、これはまだ余興。  本当のお楽しみは、これからさ…恐怖に歪んだ愚かな虫を、  一匹、一匹、少しずつ、潰していく…原型もとどめないほどに。  甲高い絶叫をBGMにして、この舞台はひとまず幕を閉じる…」 クジャはなお自分の周りに炎をたて、その中にいる自分に陶酔していた。 しかし、それは遮ぎられる。 彼自身よくしった、かつて自分を葬り、助けた男の声。 劇は場面を進めた。 「クジャ!」 クジャは一瞬はっとした。名を呼ばれたのは、久しぶりだった。 しかしすぐに、目の前で自分を睨み付ける少年に目をやると、ふっと口元を緩めた。 「ジタン。...
  • 482話
    第482話:Avengers 「死兆の星の七つの影の 経路を断つ! 北斗骨砕打!」  叫びと共に、骨をも砕く聖剣技が放たれる。  いくら皇帝マティウスといえど、初見の未知なる技に対処するのは難しい。  だが、聖剣技ならば幾度か見た。その性質にも察しがつく。  タイミングを計り、マティウスは後方に跳躍し攻撃範囲から逃れ、同時に剣の握りを狙い鞭を振るう。  握り手を弾かれ、宙を舞うフラタニティ。  ウィーグラフはすぐさまザックよりブロードソードを取り出し、同時に斬撃。  不意打ち気味に放たれた一撃を、慌てるでもなくマティウスは紙一重でかわしきる。  そのまま退きながら鞭で牽制し、マティウスは距離をとる。  この男、想像以上に強い。  体術は互角、装備の面で僅かにコチラが有理か。  だが、魔法に置いては完全に遅れを取っている。  そして何よりも、恐ろしいま...
  • 374話
    第374話:残映のキャスト ウィーグラフ・フォルズは森から現れた二人の男の姿を初めから見ていた。 かたや、忍者を思わせるような身軽さを備えた男。金髪だがラムザではない。 その男が連れていた仲間は死んだようだ。場の雰囲気から殺したのは対峙している男であろう。 かたや、かつての仲間、いや『同類』というべきか、 自分と同じく聖石―というよりルカヴィに選ばれた者、エルムドアを思い出させる銀髪の男。 奇しくも得物も同じ刀。 弾けるように二人が動きを為し、スピードと技量がしのぎあいを始める。 魅入られるようにウィーグラフはそれを眺めていた。 セフィロスのダメージを差し引いてもスピードは確かにジタンが上回っていた。 だが、その差とて絶対的なものではない。 簡単に言えばセフィロスの能力で対応可能な範囲なのだ。 動きで翻弄することはできるが攻撃には反応される。防御さ...
  • 362話
    第362話:償いを ジタンはどうやら、こちらを見失ったようだった。 あれからかなりの距離を走っていたが、自分を追って来たりする気配は無い。 クジャはあれから西へ西へと走りつづけ、眼前に森が広がり出した頃、一旦立ち止まって休んだ。 「…意気込んではみたものの」 荒い呼吸を整えながら、独り呟いてみる。 「セフィロス…一体どこにいるのだろう?」 セフィロスを止める。 そう意を決してジタンを出し抜き、ここまで走ってみたものの、彼を見つける手がかりも手段も、何も無い。 「しかしまあ、たださまよってるだけでも、何もしないよりはマシだよね」 言い聞かせるように言うと、今度は歩き始めた。 そして、それは森に入って暫くした後の事だった。 突然、首に何か冷たい物が押しつけられたのだ。 「動くな」と言う、聞きなれたあの声とともに。 「…ああ、お前か。会いたかったぞ」 そう続...
  • 426話
    第426話:彷徨う羊の行く先は  ――人はみな彷徨える羊   己の行く末さえ知らず 道無き荒野に放られた 俺はふらふらと歩いていた。 一人でもセフィロスを倒しに行くか。 リノア達を探して、事情を話して合流するか。 どうすればいいのか、決められずに。 ――実際に剣を交えた今ならわかる。 いくら重傷を負っていようが、セフィロスは決して一人で勝ちきれる相手ではない。 負けが許されないことを考えると、やはり迂闊に追いかける気にはなれない。 だが……リュカ達を見つけて、追いつけたとして、果たして力を貸してくれるだろうか? 二人からすれば、自分は裏切り者同然だ。 なにせ、子供や仲間の仇であるクジャを助けろと懇願したのだから。 そんな相手を、再び仲間として受け入れてくれるものだろうか。 それに探しても見つけられなければ、相手に回復する時間を与えてしまうことにな...
  • 463話
    第463話:Cross Purpose2 発展篇 Scene-3 同行者のことなんか考えずに北へ走った。 目指すは爆音のした方…だったんだけどすぐにあたしは天へ立ち上る光の柱を見ることになった。 あれはきっと魔法の光、よね? 事態のシンコクさがより一層。どうしてあたしの足はもっと早く走れないかなぁ。 最後の爆発音が聞こえてからちょっと経っちゃった。 あたしは遅すぎたのかもしれない。 …というか、手がかりがなくなっちゃうと夜の森ってスゴク探しにくい環境よね。 なーんか同じところを回ってる気がするし。 でもあの時走り出さずにいられなかったのは本当だし。 あれ、なんか開けたとこに出ちゃった。足元、砂…じゃなくて灰ね、これは。 よーく見たらたくさん木が倒れてるし何があったのかな? ずいぶん寂しい風景なんだけどここがさっきの光の柱の場所なのかな? …あ...
  • 540話
    第540話:足りなかった時間を追い求めて あふれ出る激情は復讐の剣を再び振るえる喜びや、憎しみ一色の燃えるような感情ではない。 もし、最初の日の早いうちにラムザと見えることがあればウィーグラフはただ紅蓮の復讐心を振るっただろう。 けれど、二日目も時が尽きじきに三日目の朝を迎えようという時点での決戦に向かうウィーグラフの心中にあるのは 戦いの苦味を知った後でなお勝利と敵兵の血に飢え続けたあの頃と同じ、乾いた激情だった。 けして戦場に姿を現さない『上』の高みを見上げながら、命のやり取りの中にすべてが矮小化させられる日々の情念。 しかし認めない、ウィーグラフはそんな自分を認めない。 選び取った道を完遂するために、ラムザを殺すために、俯いてきた時間を肯定するために。 襲来を待つように見せていたラムザが、聖剣技の間合いを絶妙に見切った距離から一転して突撃して...
  • 462話
    第462話:Cross Purpose 不意のスリプル、自分は何とか凌いだもののアリーナは眠りに落ちた。 幸いにもピエールも耐え切ったようで側面より機械式のボウガンが掃射される。 非情なスライムナイトはそのまま逃げ出した連中を追っていく。一方自分の前に立ちふさがるのはカメ。 先ほどのアリーナとの戦闘、機を見るに敏なスリプル。 自分とピエールから射掛けられた矢で負傷し視界を奪われているとはいえ楽観は出来ない。 保護要因を抱えていた相手の状況不利、戦力の数としてのこちらの量的有利が無ければ格上の相手だったろう。 相手が暗闇であることを考慮すればこの機を逃さずに強敵を仕留めておく利益のほうが大きいか。 ならば迷うことなどない! 「大気満たす力震え、我が腕をして 閃光とならん! 無双稲妻突き!」 近すぎず、遠すぎず。相手の近接戦闘を殺し、遠距離に逃れることも...
  • 517話
    第517話:Raise 周囲は人々の歩む音と怨嗟の声が混じった低い音、振り返れば夜を焦がす赤い光… 葬列のような人の流れ、少年もまたその一部として歩く。 どうして、戦火は自分たちを焼くのか? なぜ、自分達の側には力が無いのか? 自分達の生活を破壊した狼藉者どもを殴り飛ばす事もできない拳を握り締め、どうしようもない無力を噛み締めて少年はただ歩きつづけた。 少し前を行く母親も隣を歩く妹も一言も発することはない。 地を這うように人々は黙々と進んでいく。 寄り添い歩く老夫婦の背中、我が子を背負った母の背中、持たざる者たちの背中――― 油の流れのように、無力な人々は歩いていく。 足元からの土と木を蹴る音が孤独に森を進んでいた。 少女を背負い約束の場所へと向かう男、ウィーグラフ。 ふと浮かび上がった少年時代の思い出を道連れに、ただ歩きつづけた。 森と山、...
  • 446話
    第446話:Crazy Little Thing Called Kill 森の中、ピエールとアリーナは肩を並べて歩いていた。 眼を交わす事も、言葉を交わす事も無い。 ただ、明りも灯さずに、行くべき道と狩るべき獲物を探している。 放送前までは一人だけ『我関せず』といった表情で長大なタイトルが記された本を捲っていたウィーグラフも。 今や灯火と剣を携え、周囲に目を光らせている。 先を行くピエール達と、お互いの姿が確認できる距離を保ちながら。 方や闇夜に紛れて犠牲者を探し、方や明りを灯して血に狂う者をおびき寄せる。 どちらも伏兵、どちらも囮。 お互いに無関係を装いながら、いざとなれば即座に加勢できる距離を保ち、サスーン城へと向かう。 三人の同盟は、アグリアスの死という計算外の事態を経ても崩れることはなかった。 放送で彼女の名が呼ばれた時、アリーナなどは反射...
  • 484話
    第484話:Grim ギードの位置まで届いた声はすでに明瞭さを無くしており、ただ込められた激情だけをかろうじて解することが出来た。 しかし行動を決断するにはそれで十分で、彼は既に躍動を開始した二つの影へ向けて動き出す。 自分に助力してくれる青年を救うために。 すんでのところで騎士の突撃をかわし、地上より3メートル上の横に伸びた枝へ飛び移る。 下方からは憎しみに燃える、良く知った相手がいつかのような目をして自分を睨みつけている。 ウィーグラフの戦いの思考ならばこの間合い、次は彼の得意技。 そう察したラムザはとっさにその場所を離れ、必殺の聖剣技の焦点を逃れる。 「おのれェッッ!!」 「ミルウーダの仇!? ウィーグラフッ、それがあなたの目的かッ!」 両足を再び木の根の張った森の地面へつけ、吐き出すように問う。 着地したラムザを逃すまいと剣を振り上げ猛然...
  • 474話
    第474話:暗き森での出来事 マティウスとゴゴは運良くウィーグラフとアリーナに遭遇することに成功した。 ヘイストを使い何とか先回りができた。 「どうやら上手くいったようだな。…覚悟はいいな?アリーナよ」 とビームウィップをとりだす。いままでただの棒だったものは光線を出し始めた。 そしてゴゴもいつでも戦闘に行けるようソードブレイカーをかまえた。 アリーナはまさか外で奴らと遭遇されるとは思わなくて動揺したが、 すぐに臨戦態勢に入る。 (関係ない。今度は負けない!外で出会ったのは計算外 だけど、この地形は利点もあるわ!!) 「それはこっちのセリフよ!」 一方のウィーグラフもいつでも戦えるように間合いを取った。 …しかしどう出るべきか さっきの放送までに読んでいた本によると この黒服―――マティウスは相当の実力者であることがわかった。 そして、実際...
  • 466話
    第466話:Cross Purpose3 完結編 Scene-4-2 蠕動する世界に疾走を阻まれ、にわかに天へ姿を現した滅すべき悪をじっと睨む。 告げられたのは守れなかった友、そして疑惑の渦中にあった彼の仲間の名。 それぞれに祈りと赦しを願い、それからレオンハルトは押し黙ったままの勇者を気遣った。 「カズスへ、急ごう」 ただそれだけを返したアルス、その決意を込めた表情にそれ以上にかける言葉は見つけられなかった。 以来二人の間に一切の会話はなく、暗い森をただひたすらに悪の待つ地へと急ぐ。 戦闘を伝える爆発音を聞くまでは。 ピサロ達、ユフィ達、マティウス達がそうしたように彼ら二人もまた悪を絶つべくこの交差領域へと近づいていた。 そんな彼らが最初に出会った人の痕跡、それは木々の奥から聞こえる奇妙な声。 「おかしいな。こっちから確かに人の笑い声がし...
  • 449話
    第449話:傍観者と勘違いと間違いと偶然の一致 赤いスープがことこと温まるにつれて、食欲を誘う匂いが漂い始める。 角が生えた兎と、何だかよくわからない野菜の絵が描いてあるシールを貼ったガラス瓶。 その中に入れられた、トマトシチューのような煮込み料理。 指をつけて舐めてみると、甘酸っぱくてスパイシーな独特の味が舌の上に広がった。 「もういいんじゃないかな。先に食べちゃおうよ」 火傷しないように瓶詰のふちを掴み、パンと一緒にニワトリ頭――ゼルの前に置く。 ゼルはぼんやりと赤いガラス瓶を見つめ、疲れたように息を吐いた。 「俺は後でいい……腹減ってねーし」 「あー? 昼間に『こんなんじゃ足りねー、ガクショクのパン腹いっぱい食いてー』とか言ってたの誰だよ」 「……この状況で食欲なんか湧くかよ」 「だからって何も食べなきゃ、おなかが空いて余計に気が滅入っちゃう...
  • 407話
    第407話:ユフィの戦い スミスと共にカインがカズスの様子を見に行ってからしばらくが経った。 エッジは休息を取りながらも考える。果たしてこのままでもいいのかと。 「ユフィはどう思う?」 「うーん、やっぱりこのまま待ち合わせ時間までじっとしてるってのは暇だねぇ。  忍者といったらやっぱり諜報活動! あたしはカインを追ってカズスに行きたいね」 「だよな、でも危険も増えるぜ? あいつらは空飛べるから逃げやすいけどよ」 そんなエッジの懸念にもユフィは拳を振るって力説する。 「そんなん承知だよ。それに逃げることなら忍者だって専売特許じゃん。  敵に会うリスクもあるけど知り合いに会える可能性もあるし。  って、もう二人しかいないけどさ……シドとティファ。会えるなら会いたいよ」 寂しそうに俯くユフィを見てエッジもまた複雑な思いがよぎる。 (そうだよな、俺はカインと合流できたけど...
  • 419話
    第419話:悪意の螺旋 ウィーグラフは山を登っていた。 カズスの北方にてフリオニールのマシンガンの洗礼を受け、 南東へと背走した彼はそれから廃墟となったカズスを迂回し西へ。 そして人目につく平野や砂漠を避け、カナーンへと向けて山岳地帯へと入ったのだ。 本来移動する場所ではなかったのだろう。 アリアハン大陸と違い、山道などはなく鬱蒼と木々が生い茂るばかりである。 (くっ、これならば平野を回りこんだほうが良かったか?  いや、仇敵以外の者と関われば碌なことにはならない。  元よりこの広大な大陸で偶然ラムザと出会うなどという幸運も期待してはおらぬ。  奴は必ず仲間を求めるはず。ならば人の集まる拠点を虱潰しにするまでよ) だが日が落ちるまでに山を越えられるだろうか? それだけがウィーグラフの懸念であった。道がない以上、夜の山は危険だ。 ゲームの性質上、野獣などが放されて...
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