FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki内検索 / 「【釘バット】」で検索した結果

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  • 【釘バット】
    209話 227話 241話
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    ...兜】 【貴族の服】 【釘バット】 【賢者の杖】 【ロトの盾】 【リノアのネックレス】 【レッドキャップ】 【ミラージュベスト】 【グレートソード】 【竜騎士の靴】 【破邪の剣】 【G.F.ケルベロス】 【ドラゴンオーブ】 【英雄の薬】 【厚手の鎧】 【般若の面】 【天空の鎧】 【スパス】 【黒のローブ】 【天の村雲】 【シルバートレイ】 【アポロンのハープ】 【ジ・アベンジャー】 【ブロンズナイフ】 【君主の聖衣】 【アルテマソード】 【ブラスターガン】 【毒針弾】 【鋼の剣 】 【微笑みの杖】 【フラタニティ】 【不思議なタンバリン】 【スコールのカードデッキ】 【鉄の杖】 【銀球鉄砲】 【山彦の帽子】 【バリアントナイフ】 【マジカルスカート】 【アンブレラ】 【うさぎのしっぽ】 【静寂の玉】 【アダマンアーマー】 【ブレイブブレイド】 【クロスクレイモア】 【ビームウィップ】 ...
  • 209話
    第209話:加勢 「なんだ!?あの音は!」 今まで城下町で繰り広げられている交戦に気付くこともなく、城裏で調べ物をしていた3人、キーファ、ジタン、リノアは凄まじい爆発音と振動によりようやく外の異変に気づいた。 「城下町の方だ!!行ってみるぞ!!」 そう真っ先に告げ、ジタンが走り、それに並んでキーファとリノアが続く。 城門から外を見ようとしたその時、目の前が一閃し、それに続くように激しい爆発が次々と起き、辺りは爆発の際に生じた硝煙により包まれた。 そのせいでろくに辺りを見渡せなかったが、とんでもなく強い奴が襲撃している、ということは容易に判断できた。 煙が晴れ、うっすらと視界が良くなったその時、彼らは観てしまった。 銀髪で、異様な雰囲気を携えた男――攻略本で見た強さSの男、クジャの姿を。 「嘘だろ…あいつがやったのかよ!」 キーファはそう悪態をついた。――最悪だ。Sとい...
  • 227話
    第227話:殺すコト 殺さないコト ―――1st 「どうしたんだい?あの技のキレが、あの俊敏さがないじゃないか」 ジタンとクジャは、戦っていた。 リノアとケット・シーが「支援が邪魔になってしまいそうだ」と感じてしまうほどに、あの2人は鬼気迫っていた。 だがやはり足の傷がジタンの邪魔をする。暫くすると押され始め、ついには倒れてしまった。 駆け寄ろうとするリノア達……だが、後ろからジタンの元へと走ってくる人影が見えた。その正体を見て、足が止まった。 「こんな状態で僕を倒そうなんて…口にすることすら罪だよ」 それに気付かず、クジャは大袈裟にブラスターガンを構えた。 そしてしっかりとジタンを見据えて、言った。 「さようなら、ジタン」 ―――その頃…リュカは、静かに息子の喉に刺さっている木片を抜いていた。 全て抜き終わると、レックスを傍...
  • 212話
    第212話:Disaster 「レックス!レーックス!!」 リュカは必死に息子の名前を叫んだ。 炎が支配する地を駆け、息子の姿を探す。 だが、城門も建物も崩れていく中で見付かるはずもなく。 目を焼くような激しい炎の中で、声が届くはずもなく。 轟音と炎が支配するのみ。 絶望と恐怖が支配するのみ。 「どこだ!どこだ!レックス!!」 『求めれば必ず会えます。しかし、大切なものを失います』 という言葉を思い出す。 大切なものを失うのであれば、この状況だろうと嫌な思いが駆け巡る。 その思いを抱いたまままた一歩炎の中に踏み出そうとしたとき、後ろから声が聞こえた。 「リュカさーん!」 ケット・シーだった。 リュカが会ったことがない人と一緒に走ってくる。 そして何かを話した後、ケット・シーだけこちらにやってきた。 「リュカさん!...
  • 352話
    第352話:償い方 「よう、目が覚めたか? クジャ」 「…ジタン?」 目を覚ましたクジャは、寝転びながら不思議そうな目でジタンを見上げた。 「ここは天国かい? いや地獄か…。それとももう一度蘇ったのかな?」 「おいおい、助かったんだよ」 その言葉に、ジタンは呆れたように肩をすくめた。 「ハハ…わかっているよ。…バカだな、またボクを助けたんだね…」 「言ったろ、誰かを助けるのに理由はいらないってね」 少し冗談めかしてそういって、ジタンは少しだけ笑った。 その顔を見てクジャは目を瞑って、優しげに少し笑った。 「ああ…なんだか、ひどく穏やかな気分だよ…」 目を瞑りながら言うその言葉に、ジタンは そうか、とだけ相槌を打った。 暫くそうして目を瞑ったいたクジャは、ゆっくりと目を開いた。 「…もう行くんだジタン、ボクなんかと一緒にいてもろくな事は無い」 「な...
  • 346話
    第346話:助ける理由 「…やあ、ジタン…会いたかったよ…」 「クジャ…!」 クジャの姿を確認した三人は、とっさに武器を構える。 特に我が子の仇を目の前にしたリュカは、冷静さこそ失ってはいないものの。 先ほどまでの穏やかな雰囲気は完全に消え。殺気を持ってデスペナルティをクジャに向けていた。 だが、そんなことは気にならないといった風に、クジャは話を始めた。 「教えてくれ…ジタン。  キミは、生きる価値のない人間なんていないと僕に言ったね。  なら、僕の生きる価値とは何なんだ?  いったい僕に、なにが残っているというんだい?  今もまさに…死を迎えようとしている。  僕は、死にたくない、自分のいない世界なんて考えられない。  そこにどんな価値があるというんだい?  僕の価値は? 生きる意味は?  僕は、どうしたらいい!?」 弱々しく、泣き叫ぶように問いか...
  • 【鍛冶セット】
    73話 135話 315話 393話
  • 326話
    第326話:年頃の女の子 「…何時の間に、地図が書き換わってる」 浮遊大陸に降り立ち、真っ先にリュカは地図を広げた。 「これも魔女の仕業…かな」 小さくリノアが呟く。 こんな細かな出来事に、改めて魔女の恐ろしさを知らされる。 知らぬ間に書き換えられた地図を見つめ、三人は声を失う。 「で、これからどうすんだい、リュカさんよ」 その雰囲気を打ち破るように。片腕を広げ、少しおどけた風にジタンは言う。 「そうだね、まずは現在地の把握かな、自分がどこにいるのかわからなければ動きようが無いからね」 幼い頃から父に引き連れられ、町から町を渡り歩く日々。 旅馴れたリュカの存在は、このサバイバルでは非常に頼りになる存在だった。 「う~ん、太陽や木々の位置からして、向こうが北だな…。  北に森、南に山脈となると…ここかここだな。東も山脈か…となるとこっちか」 リュカは...
  • 223話
    第223話:盗賊の証 無数の隕石が地獄と化した街に轟音を響かせる。 隕石は夜の闇を照らし、惨劇を映し出す。 その惨劇の中心に不敵に笑うクジャの姿があった。 「……ク、ククク……向こうでも激しくやりあっているみたいじゃないか?  ジタン、聞こえてこないか? この大地に響く魂の悲鳴が……  数々の強い魂の力がさぁ!!  アハハハハハハハハ!!  親愛なる弟よ、考えてくれたまえ。  虫ケラのような人間たちが必死に抗う姿……  想像するだけでゾクゾクしてくる……そう思わないか?  この舞台はまるで僕のためにあるようじゃないか…  そして次はキミたちの番だよ…  特にジタン、キミには最高の尊敬の念をもってじっくりと殺してあげよう!」 クジャは右手の掌をリュカに向けて突き出す。 今までの陶酔とした表情とうってかわって、真剣な顔で。 「あかん、リュカさ...
  • 241話
    第241話:Tribute 『お兄さんとてりは、れくすを探しに行くつもりでした。  ぼくはキケンだとおもいました。でも、なにも言いませんでした。  だって外からアブナイ感じがゆんゆんしてて、その人がこっちに歩いてきていて、ここにいるのもキケンだと思ったからです。  だから黙って、二人とろざりお姉さんに着いていくことにしました。  本当は、れくすはもういないんだってわかっていたけど……黙って、着いていきました』 仲間との別れ、最愛の人の死。ただでさえ、アルカートの心は壊れかけていた。 それに加えてギード達に受けた、(彼女にしてみれば)言われなき暴力。 銀髪の男が言い放った言葉と、事もなげにしてみせた行為…… どちらも、壊れかけた心を閉ざさせるには――十分過ぎた。 彼女は歩く。戦場と化した街の中を、警戒もせずに無防備に歩く。 崩れた建物も、炎も、閃光も、悲...
  • 224話
    第224話:Reunion (Distantly remix) 炎。 炎炎炎炎炎炎炎。 その視界の多くが、炎――――― 「キーファ…キーファ!しっかり!ねぇ!」 「おやおや、美しい愛だねぇ…」 倒れる者がニ人。 叫ぶ者が一人。 怒りを表す者が二人。 笑みを浮かべる者が一人。 「リュカさん……こっちはかすりおっただけですから大丈夫です。とにかくあいつを倒さへんと…」 「仲間を見捨てるわけにはいかないだろう…?」 倒れる者に癒しの光を与える者が一人。 それを見つめてまたも笑う者が一人。 悪夢が、その場を、支配した。 クジャの手から弧を描いて放たれた炎は、5人を確実に狙っていた。 その為、ジタンもケット・シーも少なからずダメージを受けていた。 しかし本人も言ったように「かすっただけ」であり、 ジタンはその盗賊の力...
  • 248話
    第248話:緋の稜線 「すごい…」 ロザリーは武器防具屋まで下がって再び結界を張ろうとしていた。 しかし作業の手は一向に進まない、彼女は目を奪われたように戦闘を見つめていた。 素早い動きでクジャを翻弄するジタン。 それでも体勢を崩さないクジャの、僅かな隙を縫い銃撃するリュカ。 リノアの攻撃魔法。そして後ろで密かにチャンスを窺い、力をためるサイファー… つい先ほど出会ったばかりなのに。 それぞれ住んでる世界も、次元さえも違うはずなのに。 彼らはまるで何年もいっしょに戦ってきた仲間のように、息の合った攻撃を展開していた。 それなのに私は― 彼女は自分の非力さを呪った。 ふと何かに服の裾を引っ張られる。 「トンベリ?」 彼は視線をある方向にむけている、その先には―膝を抱え俯くテリーがいた。 そしてこの小さな緑色の生き物はゆっくりと彼の傍に近...
  • 【ねこの手ラケット】
    90話 143話 304話 313話 361話 363話 367話 418話 427話 527話 531話
  • 439話
    第439話:Just before dark 「見えた!あれがカナーンね!」 「あっ、おい!」 アルガスの声も気にせず、アリーナは駆け出す。 もう一人の自分は、どこで何をしているのか。 取り返しのつかないことになっていないといいが。 彼女は彼女なりに、もう一人の自分について責任を感じていた。 どんな子であろうと、確かに彼女はアリーナが生んだのだ。 「早くこないと、おいて行っちゃうからねー!」 後ろへ声を張り上げ、足に力をこめる。 もし、悪いことを続けているなら、自分が止めなくてはならない。できるだけ早く。 夕焼けに赤く照らされながら、アリーナは駆ける。心は急いている。 あの人はきっと無事だと、ロザリーは信じていた。 大事なのは、放送で自分の無事をあの人に伝えることができるということ。 放送で呼ばれる人や、その仲間の人のことを考えると胸が痛んだが、 ...
  • 【ピクニックランチセット】
    43話 90話
  • 268話
    第268話:新たなる始まりの為の遁走曲 吹き抜ける風の中、 リュカとリノアが、武器防具屋の外にいた。 ――――話は、少し前に戻る。 放送を聞いたリュカは、静かに考えていた。 それは優先順位。自分のしたい事と全員がしたい事、その優先順位だ。 この武器防具屋内では、セフィロスとクジャの討伐が最優先という流れになっていた。 それは当然の事だろうし、リュカもそうしたかった。 だが、まだ見ぬ家族の姿が頭を掠める。 ビアンカの微笑む姿、タバサのはしゃぐ姿、ピエールの勇む姿、はぐりんの走り行く姿。 そして更に、パパスのあの大きな背中が……瞼に写った。 決めた。 今のこの迷いのある自分ではきっと足手まといだ。 そうでなくとも、妻や子どもたちの事となれば自分は絶対に暴走してしまう。 こんな事ではいけない。彼らの足枷となってはいけない。 だから決...
  • 221話
    第221話:アリアハン夜の戦い、中盤戦 上 がらがらと音をたてて、家々が崩れてゆく。 クジャは、それを満足そうに眺めていた。 「あははは…素晴らしいよ…破壊のなんと美しいことだろう!  まさに最高のエンターテイメント、でも、これはまだ余興。  本当のお楽しみは、これからさ…恐怖に歪んだ愚かな虫を、  一匹、一匹、少しずつ、潰していく…原型もとどめないほどに。  甲高い絶叫をBGMにして、この舞台はひとまず幕を閉じる…」 クジャはなお自分の周りに炎をたて、その中にいる自分に陶酔していた。 しかし、それは遮ぎられる。 彼自身よくしった、かつて自分を葬り、助けた男の声。 劇は場面を進めた。 「クジャ!」 クジャは一瞬はっとした。名を呼ばれたのは、久しぶりだった。 しかしすぐに、目の前で自分を睨み付ける少年に目をやると、ふっと口元を緩めた。 「ジタン。...
  • 387話
    第387話:異なった二人 「…気分はどうだ?」 目が覚めるや否や、マント姿の男にそう聞かれた。 どうやらここは森の中のようだ。 一瞬、記憶が混乱する。 …確か、あのセフィロスのクソ野郎と戦って、肩を撃たれて、それからいきなり眠くなって… そこから先が、ぼんやりしていてよく判らない。 「あまりよくないようだな。 まあ無理もない。おまえはもう少しで殺されていたのだからな」 「…誰だ?」 あまり回らない舌で短く問うと、目の前の男は、こう答えた。 「私はウィーグラフだ。ウィーグラフ・フォルズ」 「そうか…俺はジタン・トライバルだ。あんたが助けてくれたのか?」 「まあそうなるな」 ウィーグラフと名乗った男は軽くそう言うと、「動けるか?」と聞いてきた。 言われるがままに体を動かそうと試みる。 が、全身が痺れたようになっていて、あまり言う事を聞かない。左手でゆっく...
  • 260話
    第260話:Let s see if you really mean you re sorry. ――あの戦いから八時間ほどが過ぎた。 僕は今、アリアハンの武器防具屋にいる。 傷ついた僕達を見つけてくれたのは、テリー君とトンヌラというモンスターだったらしい。 ……『らしい』というのは、その時僕は気を失っていたから、詳しい事がわからないのだ。 ただギードさんが僕を運び、テリー君が何かを喋っていたことは何となく覚えている。 やがて完全に意識を取り戻した時は、僕はもう武器防具屋の中に…… 正確に言うなら、ギードさんとロザリーさんが作った救護用結界の中に運び込まれていた。 そして、そこで――リディアの死を伝えられた。 結界の中には、僕らとロザリーさんたち以外に四人の男女がいた。 誰もがひどく傷ついていて、ここで行われた戦闘の激しさをどんな言葉よりも雄弁に語ってい...
  • 562話
    第562話:絶望の中の温もり、しかし…… まただ。また僕の周りの人間が沢山死んだ。 ゴゴに、エドガーに……オルテガさんまで……。 ああ、リュカさんの死もピエールの死も告げられたっけ。 今僕が背負ってるジタンの名前も……あはは、当たり前か。 そして相変わらず僕だけがのうのうと生きています、ってねぇ。 あはは、参ったなぁこれ。 あははは……ふふっ、ははは……。 なんなんだよ。 なんなんだよ、もう。 知らない。 ばか。         ◇        ◇        ◇ ――ジタンが死んでも、時間は変わらず進み続けていた。 放送も滞りなく終了し、魔女の姿はもとっくに消え失せていた。 気付けば森を抜け、目の前にはサスーン城への入り口がある。 隣には同じく暗い表情のまま...
  • 469話
    第469話:鋭きナイフは風を裂き 木々の間を縫うように進む鎧の戦士の姿がある。 幸運にも右手には侵入者を阻む、そしてその向こうの建造物を示す壁が聳え立つ。 やがて走り抜けてきた森から開放されて視角の半分を覆う壁のはるか上に騎士は星空を見る。 「大丈夫か? 少し休もうか」 「…まだ大丈夫だよ」 隣を歩く少年の顔にはまだ余裕とでも言いたげな笑みが貼りついてはいるが、さすがに色濃い疲労がわかる。 フィンを気遣って既に二人は歩いてサスーンへ向かっており、その分ジタンは警戒と探査を強めていた。 黙ってはいるものの、先ほども誰かが接近した気配があった。何者かの移動の痕跡もいくつか見つけている。 森という障壁があるとしてもアリアハンがそうだったように城は目立つ場所、誰がいるかは分からない。 そこがどうなっているのかも。 腕を振り、腿をあげ、一切を省みらず一陣の疾風...
  • 362話
    第362話:償いを ジタンはどうやら、こちらを見失ったようだった。 あれからかなりの距離を走っていたが、自分を追って来たりする気配は無い。 クジャはあれから西へ西へと走りつづけ、眼前に森が広がり出した頃、一旦立ち止まって休んだ。 「…意気込んではみたものの」 荒い呼吸を整えながら、独り呟いてみる。 「セフィロス…一体どこにいるのだろう?」 セフィロスを止める。 そう意を決してジタンを出し抜き、ここまで走ってみたものの、彼を見つける手がかりも手段も、何も無い。 「しかしまあ、たださまよってるだけでも、何もしないよりはマシだよね」 言い聞かせるように言うと、今度は歩き始めた。 そして、それは森に入って暫くした後の事だった。 突然、首に何か冷たい物が押しつけられたのだ。 「動くな」と言う、聞きなれたあの声とともに。 「…ああ、お前か。会いたかったぞ」 そう続...
  • 247話
    第247話:夜明け前に 「…死んだ!?」 「ああ、壊れたっつった方が正しいかも知れねえがな」 当惑の表情を浮かべる青年――自分とほぼ同じ年頃に見える――に、 なんとも言えない居心地の悪さを覚えながら、サイファー。 「あのでけえ魔法の事は覚えてるだろ?  この猫はなにをどうしたか知らねえが、  そこのボロボロになってる縫い包みの中にお前とリノアを突っ込んで庇って、自分はあの通りさ。」 言いながらズタボロになったケット・シーと、その傍らのデブモーグリをあごで指す。 「そうか…」 後ろで結った金の髪を風になびかせながら、青年は遠い目でケット・シーを見やった。 そして、そのすぐ近くで倒れている、黄色い着ぐるみを着た女性に目が止まる。 「…この人は?」 「そいつがさっきの魔法を使ったんだ。  あ、脈取ったって無駄だぞ。俺が殺したから」 そっと、死体に手を伸ばす彼...
  • 374話
    第374話:残映のキャスト ウィーグラフ・フォルズは森から現れた二人の男の姿を初めから見ていた。 かたや、忍者を思わせるような身軽さを備えた男。金髪だがラムザではない。 その男が連れていた仲間は死んだようだ。場の雰囲気から殺したのは対峙している男であろう。 かたや、かつての仲間、いや『同類』というべきか、 自分と同じく聖石―というよりルカヴィに選ばれた者、エルムドアを思い出させる銀髪の男。 奇しくも得物も同じ刀。 弾けるように二人が動きを為し、スピードと技量がしのぎあいを始める。 魅入られるようにウィーグラフはそれを眺めていた。 セフィロスのダメージを差し引いてもスピードは確かにジタンが上回っていた。 だが、その差とて絶対的なものではない。 簡単に言えばセフィロスの能力で対応可能な範囲なのだ。 動きで翻弄することはできるが攻撃には反応される。防御さ...
  • 426話
    第426話:彷徨う羊の行く先は  ――人はみな彷徨える羊   己の行く末さえ知らず 道無き荒野に放られた 俺はふらふらと歩いていた。 一人でもセフィロスを倒しに行くか。 リノア達を探して、事情を話して合流するか。 どうすればいいのか、決められずに。 ――実際に剣を交えた今ならわかる。 いくら重傷を負っていようが、セフィロスは決して一人で勝ちきれる相手ではない。 負けが許されないことを考えると、やはり迂闊に追いかける気にはなれない。 だが……リュカ達を見つけて、追いつけたとして、果たして力を貸してくれるだろうか? 二人からすれば、自分は裏切り者同然だ。 なにせ、子供や仲間の仇であるクジャを助けろと懇願したのだから。 そんな相手を、再び仲間として受け入れてくれるものだろうか。 それに探しても見つけられなければ、相手に回復する時間を与えてしまうことにな...
  • 477話
    第477話:巡る意思・継がれる遺志・騎士の意志 「着いたぞ、フィン! 城だ!!」 ゼルが最後に放った轟音から数刻。 あれから僅かに歩みを速めたジタンとフィンは、ようやく森を抜け サスーン城の門前まで辿り着いた。 「さっきの音が気になる。ここからは慎重にいかないと…」 「あっ! ジタン! あそこ、人が倒れてる!!」 「何!?」 「こいつは…。確か、ゼル、ってヤツ…。リノアの仇を取ると言っていた…。  …ダメだな。死んでる」 城の前に横たわるゼルの死体。 その躯は所々が焼け焦げ、喉笛が切り裂かれ、背中にはナイフが突き立てられている。 そしてその体は、まだほんのりと赤く、温かい。が…、 すこしずつ、だが確実に、熱が奪われ冷たくなりつつあった。 「まだ死んでから間も無い…か。それに…」 ジタンは、横たわるゼルの右手の部分に目を移...
  • 249話
    第249話:戦いは佳境に 「危ないぞみんな!離れろ!」 ジタンが叫ぶのとほぼ同時に、目の前の男の周囲から爆炎が吹き出る。 3人はかわす間も無く、その業火の中にとりこまれる、かに思われた。 「…まずいぜこりゃ」 吹き荒れる熱風の中に立ちながら、サイファーが呟く。 彼らと炎とを、淡い光の壁が隔てている。 3人の中で一番クジャから離れていたリノアが咄嗟に張ったシェルだ。 だがその彼らの命を繋いでいる壁は、その炎の勢いの前にあまりにも頼りない。 これじゃ今すぐにでも破られちまうぜ…サイファーがそう思った瞬間、ガラスのような音を立てて壁は崩壊した。 (危ねえ!) 迫り来る炎に、最初に反応したのは、3人の中で一番戦い慣れしたサイファーだ。 彼はリノアとリュカを咄嗟に抱え込むと、手頃な大きさの瓦礫が視界に入る。 文字通り火事場の馬鹿力を発揮し、人間2人を両腕に抱え、その...
  • 542話
    第542話:A point in the dark 彼女は、背を向けてひたすらに走っていた。 表向きの理由をあげるなら、それは仲間の魔物を殺した男から逃げるため。 だから、進むルートどころか足元さえ闇に覆われた森の中を振り返りもせず、 小さな身体で樹や土に何度もぶつかって小さな傷を作りながら、ひたすら進める方どこまでも背を向けて走っていた。 けれど足を止められないのは後ろから男が追ってきている気がするから、だけではない。 彼女が本当に恐れているのは、殺人鬼なんかではなく答え――真実――だ。  ピエールはどうして戦いを止めてくれなかったのか?  どうしてお父さんはああならなければいけなかったのか?  自分は一体何から逃げ続けているのか? 止まったら、考えてしまったら答えに追いつかれてしまいそうで、少女はただひたすら背を向けて走っていた。 どれ...
  • 489話
    第489話:切なる想いに眼は曇る ここに二人、本城に四…いや六人。合わせて八人の我が標的、我が阻害者。 この城を目的地とする忌むべき旧盟友、二人の危険要因。 他にも森で遭遇した二人組、仕留め切れなかった一行……為さねばならぬ事は枚挙に暇がない。 遂に見えた主君を意識の中心に置いて身じろぎ一つせずピエールは思考する。 達成せねばならぬ事は二つ。 第一にリュカ様の安全。第二に己に課した使命の遂行。 魔法も武器も使えぬ今頼れるは杖のみ。だが、主君のためここで動くわけには行かぬ。 ようやく見えた主に従って大人しく控える魔物騎士。 彼を控えさせたまま、静かに席につき黙するその主、何を想うのか。 僕はどうすれば良いのだろう。 他者に危険を及ぼす存在は排除されて然り。これは合理的。 しかし一方仲間であった相手はできる限り説得したい、救いたい。これは感情的。 かつての彼...
  • 529話
    第529話:償い方2 背を向けて、ジタンが壁際に引き下がっていく。 プサンは寝息を立てているフィンの様子を少し眺めて、改めて部屋の真ん中のほうへと向き直った。 視界のそれぞれの端にジタンの背中とセージの顔が映る。 少しの間、室内に沈黙が漂う。 プサンは監視対象に意識を向け、その気配が城の北で停止したままであることを確認した。 「やっぱり強引にでも攻めた方がいい」 ぴくりと尻尾を揺らし、振り向いたジタンが叫んだ。 「だから作戦を考えるほうが先だって、ジタン。僕の話聞いてる?」 うんざりした表情で、セージが言い返す。 二人の作戦会議は、強襲を主張するジタンと反対するセージの平行線。 上手い方法を見つけられないまま停滞していた。 「正面からじゃダメなんだ。僕らが姿を見せたら事態は悪化するだけ。  君は焦っているんじゃないのかな?」 表面には出さないものの、プサンは心...
  • バッツ
    31話 92話 94話 121話 155話 191話 194話 202話 244話 255話 265話 345話 382話 384話 398話 414話 423話 430話 447話 452話 461話 471話 487話 492話 497話 511話 514話 523話 539話 546話 547話 554話
  • 496話
    第496話:生まれる思いは様々で 「ジタン君……だっけ?」 「ジタンでいい。慣れないしな」 「あ、そう? じゃあそれでいこうか。それと僕はセージだ。よろしく」 「ああ、こっちこそよろしく」 「で、本当に君は何しに来たわけ? あのタイミングでアレは無いと思うんだけどさぁ。  物々交換してそれで終わりって……もうちょっとさぁ、必死で引き止めるとかしようよ」 「んな事言ったってあれが限界だったっつの。事情も完璧に理解できたわけじゃねぇし」 「あぁそう……ところでさぁ、君はエドガーと会ってるんだよね?」 「なんで知ってんだ?」 「リュカさんと会った時に驚きがなかったからね。ここに来る前に誰かと打ち合わせしてたのかなって。  その中で消去法で考えてみると、ピエールが来る前に部屋を出てたエドガーがそれっぽいかなって思ったんだ」 「なるほどな。確かにお前は頭の回るやり手み...
  • 456話
    第456話:騎士は災を振りまき進む サスーン城を出てから、特に何事も無く森の中を歩いていた。 あの忌まわしい放送があるまでは。 次々と死者を読み上げる魔女の声に足を止めて顔をしかめる。 私にとって知己の者の名は呼ばれなかったものの、一時とはいえ共に過ごした者の名が呼ばれた。 「アグリアス…」 もしあの時自分がアグリアスの変わりにセージ達を護ってれば彼女は死ななかったのかもしれない。 それはひとつの可能性。最早叶うことも無い可能性。 ならば過ぎた事を悔やむより、これからの事を考えよう。 それがアグリアスへの供養にもなるだろう。 ふと同行者であるゴゴの方を見てみる。 彼も覆面の上からではよく分からないが、私と同じような顔をしているのだろう。 どうしたと尋ねればおそらく「マティウスの物真似をしている」とでも言うのだろう。 だが今まで一緒に過ごしてきていたの...
  • 481話
    第481話:LE CALMANT 夕焼けの空が一面に広がる。懐かしい潮風の匂いがする。 紅色の水平線をぼんやりと眺めていると、暖かい手が肩を叩いた。 「まーだ練習やってたのか?」 ビサイド・オーラカ往年の名選手は、いつもと同じように呆れ半分の苦笑を浮かべる。 「熱心なのはいいけど、身体壊さないようにしろよ?  …お互い、ルーには怒られたくねぇだろ」 本人が近くにいるわけでもないのに、最後の方は耳元でこそこそと囁いてきた。 こう言う時、ワッカさんには悪いけれど、『しつけが行き届いているなぁ』と思ってしまう。 「で、どんなもんだ?」 ビサイドへの帰り道。つり橋を渡る途中でワッカさんが問い掛けてきた。 「2分と5秒。まだまだっす」 一応謙遜してみたけれど、本当は2分を越えられたことが嬉しくて。 ワッカさんも私の気持ちを見抜いたのか、笑いながら言ってくれた。 「...
  • 【王者のマント】
    60話 402話 417話 449話 456話 479話
  • 【覆面&マント】
    55話 478話 490話 524話 526話
  • 【ミンクのコート】
    1話 373話
  • 【ライオンハート】
    31話 194話 384話 398話 514話
  • 【星のペンダント】
    92話 325話
  • 【魔石バハムート】
    11話 156話 474話 491話 534話
  • 【ファイアビュート】
    63話 108話 144話 203話 357話 438話 454話 455話 508話 522話 525話
  • 【マジカルスカート】
    13話
  • 【ミラージュベスト】
    26話 469話
  • 31話
    第31話:アリアハンの攻防 アリアハンのある民家の中で、ぼさぼさ髪の青年が独り佇んでいた。 彼、バッツは浮かない顔で手に持った一本の短剣を見ている。 「やれやれ…」 ため息をついたけれど、それを気にかけてくれるものは誰もいない。 短剣の名はチキンナイフ。持ち主の臆病さに呼応して強くなるというなんともひねくれた武器である。 極度に臆病になればその強さは計り知れないものの、その威力に強気になれば弱くなる。 そのうえ普通に斬りつけようとすると体が反射的に逃げ出してしまうという、あらゆる意味で伝説の武器といえる。 また、もうひとつの支給品は妙なトリガーのついた剣だ。 説明書にはGun Bladeと書いてあり、どうも剣と銃のあわさったようなものらしいが、 試し切りをした感じでは使いこなすにはまだ修練が必要のようだった。 二つとも実戦で使うには頼りない。 バッツはナイトにジョ...
  • 行動履歴
    各参加者の行動履歴 アルカート ジオ ガーランド ビッケ フリオニール マリア(FF2) レオンハルト ミンウ リチャード マティウス サックス ギルダー デッシュ エリア ドーガ ウネ ハイン ザンデ セシル ローザ カイン ギルバート リディア エッジ ゴルベーザ バッツ レナ ファリス クルル ギルガメッシュ ギード リヴァイアサンに瞬殺された奴 ティナ ロック エドガー マッシュ セリス シャドウ リルム ゴゴ レオ ジークフリート ケフカ トンベリ クラウド ティファ エアリス バレット ユフィ ケット・シー シド ザックス 宝条 セフィロス スコール リノア ゼル アーヴァイン サイファー ラグナ ジタン ガーネット ビビ フライヤ エーコ ...
  • 384話
    第384話:Rogue 「あ……あぁ……うう……」 エリアが重傷を負った事故から少しだけ時間が経った頃。 レナは未だ何かに怯える様に隠れていた。 ここはウルの村から北に位置する森。 彼女はそこにある1本の大樹に体を預け、隠れていた。 最早あの村にいた人間の事はどうでも良い。 今はただ逃げたいだけだ。罪からも、人からも。 ふと彼女は、ある音に気が付いた。 草を踏みしめて歩く人間が出す、その音。 2人ほどの人間がこちらに確実に近づいている。 「……い、嫌……来ない……で……」 レナはその現実から逃げるように目を閉じ耳を塞ぐが、確実に気配は近づいてくる。 そして、現れた人間は――――― 「ったく、ライブラだかラブラブだか知らねぇけど……やっぱちょっと信用できそうにねぇな」 「まだ言ってるのか?大丈夫だって、普通に話しかけてくれたじゃないか...
  • 511話
    第511話:走る風 巡る炎 村北部の森を抜けたところで、2人は少しの間、呆然と立ち尽くしていた。 目前で村を燃やす炎を吐く者のあまりの大きさに圧倒されたのである。 「こ…こんなモンスターも参加してるのか…」 「…バッツさん…まずは宿屋を…」 互いに、元いた世界で同じくらいの大きさの敵も相手にしてきた。 だがこの世界に来てから、モンスターではなく、人間ばかりを相手にしてきた2人にとって、 村で咆哮を上げているブオーンの姿はあまりに非現実的だった。 そもそもこの世界自体が、非現実の元に成り立つものなのだが。 バッツとソロの2人は、村の北の森で行方不明となったヘンリーを探していた。 そこで村の中央部の異変に気づいた。凄まじい地響きが伝わり、モンスターの咆哮が聞こえたのだ。 2人は、宿屋に残っているエリアたちの危機を感じ、村へ戻ることを決めた。 ヘンリー...
  • 547話
    第547話:紛れ込んだ不純物 みんなの話が終わったのが多分一時間ほど前だから、あの二人はもう一時間近く喧嘩しているのか。 森が燃える音と風の音、そしてサイファーとスコールの殴り合ってる音を聞きながら、僕らは怪我人の治療をしている。 マッシュは魔石の召喚獣のおかげで、命は取り留めているものの、いつ誰が襲ってくるかも分からない。 バッツなど、魔法があまり得意ではないのに白魔道士にジョブチェンジして治療を行っている。 魔法を装備しなくても使えるのが、少し羨ましい。 生き返りの泉、回復の泉が使えれば一瞬だが、伏せておいた。そんな便利な泉を魔女が残すはずがない。 まあ、元々の世界でもリヴァイアサンを倒したことで効力は失われてしまっていたのだが。 道具の数も限りがある。この村にはポイゾナしか売っていなかったし、道具屋の回復薬は昼間にほとんど使ったらしい。 頼れる...
  • バレット
    51話 88話
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