FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki内検索 / 「222話」で検索した結果

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  • 222話
    222話:Imprinting ねえさんおれのねえさんネエサンねえさんネエさんねえさん おれはまたねえさんをうしなうのか またまもれなかったのか いやだよねえさんさきにいかないで。おれをおいていかないで ねえさん、だいすきなねえさんおれのねえさん おれはつよくなったんだ、ねえさんのためにつよくなったんだ なのにねえさんは、おれをおいていってしまうのか? うそだ。ねえさんはそんなことしない。おれをおいて、しんでしまったりするものか…… ねえさんは死んだりしない……おれをおいていったりしないんだ。 ねえさんはまだ、どこかで生きてるにきまってる…… そうだよ、あのねえさんはにせものなんだ……ほんもののねえさんは、まだどこかでいきてるんだ…… どこかで、きっと生きてるんだ……ああ、ねえさん、ねえさん。あいたいよ、ねえさん…… ――……ねえ、さん? …...
  • 22話
    第22話:ナイト危機一髪! 「光の戦士の僕が殺し合いだって!?冗談じゃない!」 フルートが塔の上から確認した人影は、ぶつぶつ言いながらナジミの塔の入り口に立っていた。 自分はナイトだ。強きを挫き、弱きを助けるのが使命だ。その自分が女性も子供もいるこんなゲームに乗ることなんて出来ない。 「皆を探して、このゲームに乗らずに済む方法を考えなくちゃ」 手始めにギルダーかエリアでも探そうか。ややうつむき加減になおもぶつぶつ 言いながら歩いている彼の視界に、塔から駆け出てくるフルートの姿は入っていなかった。 どしん! 「きゃっ!」 「わっ!」 二人はぶつかってものの見事にひっくり返った。 「ご…ごめんなさい~」 誰かに襲われたのかと一瞬焦りまくる彼の耳に、なんとものんびりした声が聞こえてきた。 つられて彼も緊張感に欠ける返事を返す。 「いや…...
  • 322話
    第322話:勇者の素質 「ふむ…そろそろ時間ですかな」 空に浮かぶ太陽の位置を見てパパスが言った。 「結局、互いに息子には会えずじまいでしたな」 「なぁに、アレはそう簡単にくたばるような奴ではでないですし、パパス殿の息子も必ず生きている」 「ウム、そうですな」 そう、アルスはそう簡単に死ぬような器ではない。 近所の婦人に抱かれ、その胸に顔を埋めるのが好きな、少し将来が心配になる息子だったが。 アルスは自分よりも、誰よりも勇者としての素質がある。そう確信していた。 幼くても理不尽を許さず、やさしさを持っていたアルス。 魔法と剣の才能の片鱗も見えた。 そして、神龍の力により蘇り見た。 大きく育ったアルスは、間違いなく立派な勇者に育っていた。 …まあ、少しスケベではあるが。 「行きましょうパパス殿、生きていれば必ず会えますとも」 その言葉にパパスはうなずき、...
  • 122話
    第122話:狂った忠誠心 勝負はあっけなかった。 地を蹴っていたピエールがそれに気がついたときには、既に体制を立て直す事も、防御をする事も間に合わない。 ラムザのブレイブブレイドは、上空からピエールの本体――緑スライムの部分を貫いた。 ピエールは頭から倒れる。緑色の液体がスライムから流れ出し、ラムザとゴルベーザの靴を汚した。 ゴルベーザは怪訝そうな表情でラムザを見る。 「……なぜ、助けた?」 「え?」 「助けてくれと頼んだ覚えはないぞ」 その言い方は少しばかり気に触るものがあったが。 「この怪物は明らかに危険でしょう。だから」 ラムザは正直に答えた。ラムザは元々、ゴルベーザを助けるつもりではなかったのだ。 ゴルベーザはたまたま現れチャンスを作ってくれただけであって、助けることになったのは… 「そうか…一応、礼は言っておこう」 「…いえ、不可抗力ですから」...
  • 422話
    第422話:悪魔の囁き それはいつだったのか。まだ日は高かったと思う。 何事もなかったかのように静まり返った湖から、フィンは目を逸らした。 もう、見ていたくなかった。 湖を。あの魔物を。 ドーガさんが沈む湖を。ドーガさんを殺したあの魔物を。 ふらふらと、森の中へと進んでいく。 虚ろな目を、ただ前へと向けていく。 「アイラを、探さなきゃ…。ギルダーを、止めなきゃ」 まだ生きているはずの仲間を、守らなきゃいけない。 死んでしまった人の遺志を、継がなきゃいけない。 目的を持たなければ、迫り続ける無力感に押しつぶされ、きっと一歩も進めなくなる。 フィンはただ、歩き続けた。 時を忘れ、どれほど歩いているのか、どちらに向かって歩いているのかも分からずに。 森を、抜けた。 日は、傾いていた。 けれどフィンにはそれが分からない。 空を見上げ、時間...
  • 522話
    第522話:出会いが二人を別つまで どれだけ熱くなろうともどこか心に冷たい部分が残っている。 何も考えずに暴れたかったという願いを打ち消すほどの自分の中にある職業上の性質を恨めしく思いつつ、俺はその音に反応した。 気を取られた分だけ鋭さを失った攻撃の間合いから悠々と女が抜け出す。 「急いでるって言ったじゃない!」 迷惑気に、けれど手馴れた構えで反転し、迎撃の構えが向けられる。 特別に鍛錬された聴覚を持たない人間に今の音を聞き分けることはできなかったのだろう。 炎に包まれた村にあってそれが目的の建物のものかどうかは分からない、分からないが確かに炎に苛まれる木材の悲鳴が聞こえたのだ。 熱くなる感情は打ち消すことができても、浮かんだビビのことは打ち消すことができない。 一度ならず二度まで小さな黒魔道士のことを気にかけた事実がそれを証明している。 いや、ビビの声を聞いた...
  • 大人テリー
    ...9話 141話 222話 306話 311話 313話 314話 318話 320話 365話 386話 402話 412話 417話 437話 448話 453話 473話
  • ファリス
    60話 80話 126話 128話 163話 222話 306話 311話 313話 314話 318話 320話 365話 386話 402話 431話
  • リュカ
    19話 26話 71話 91話 151話 204話 205話 212話 221話 223話 224話 227話 241話 247話 248話 249話 260話 268話 326話 346話 364話 368話 371話 376話 383話 390話 438話 454話 455話 476話 479話 489話 496話 508話 522話 525話 508話 522話 525話 542話 559話?
  • ピエール
    25話 80話 81話 122話 129話 141話 159話 195話 276話 277話 281話 297話 299話 342話 344話 350話 379話 385話 386話 402話 403話 410話 417話 419話 446話 449話 456話 469話 477話 489話 496話 508話 522話 525話 542話 559話?
  • エリア
    37話 56話 114話 160話 168話 171話 174話 181話 184話 201話 217話 229話 267話 294話 316話 377話 380話 398話 432話 447話 452話 461話 487話 492話 497話 502話 513話 515話 522話 528話 538話 541話 546話 547話 554話 話? 話? 話?
  • 【微笑みの杖】
    41話 72話 432話 502話 513話 522話
  • サラマンダー
    32話 137話 175話 240話 319話 339話 361話 363話 373話 392話 407話 436話 458話 487話 492話 512話 522話 528話 538話 541話 556話
  • 【スパス】
    161話 168話 432話 492話 513話 522話
  • リュック
    13話 110話 246話 312話 315話 316話 377話 380話 398話 423話 430話 447話 452話 461話 471話 487話 492話 511話 512話 522話 528話 538話 541話 546話 547話 554話 話?
  • ラムザ
    3話 81話 122話 239話 258話 311話 313話 314話 318話 320話 366話 400話 412話 417話 434話 450話 462話 466話 474話 482話 484話 491話 517話 540話 551話 558話
  • パパス
    55話 128話 163話 291話 302話 305話 322話 388話 396話 425話 431話 468話 478話 493話 504話 509話 520話 525話 542話 561話
  • 【メタルキングの剣】
    15話 110話 511話 512話 522話
  • オルテガ
    55話 128話 163話 291話 302話 305話 322話 388話 396話 402話 416話 425話 431話 468話 478話 490話 499話 524話 526話 549話
  • 【水鏡の盾】
    22話 50話 367話 392話 415話 427話
  • ユウナ
    102話 175話 240話 244話 280話 281話 331話 363話 370話 373話 401話 424話 438話 454話 481話 491話 494話 506話 522話 542話 548話 559話(前編)? 559話(後編)?
  • サックス
    22話 26話 50話 65話 67話 123話 175話 240話 244話 280話 281話 331話 363話 367話 370話 392話 409話 415話 418話 427話 434話 434話(後編) 457話 464話 465話 470話 502話 527話 531話 533話 541話 546話 547話 554話
  • フルート
    7話 22話 26話 50話 65話 67話 123話 175話 240話 244話 280話 281話 331話 363話 367話 370話 392話 409話
  • フィン
    47話 61話 106話 127話 136話 285話 317話 381話 400話 408話 422話 426話 439話 456話 469話 477話 481話 496話 529話 545話 552話
  • 【対人レーダー】
    46話 57話 121話 124話 167話 207話 215話 274話 277話 281話 297話 344話 350話 402話 410話 417話 446話 449話 456話 467話 469話 477話 481話 506話 522話
  • 【チョコボの怒り】
    22話 418話
  • ゴルベーザ
    81話 122話 246話
  • 【ブレイブブレイド】
    81話 122話 258話 484話
  • 【祝福の杖】
    25話 80話 122話
  • 【ファイアビュート】
    63話 108話 144話 203話 357話 438話 454話 455話 508話 522話 525話
  • 【ロングバレルR】
    25話 80話 122話 277話 281話 297話
  • スミス
    86話 153話 186話 233話 294話 298話 336話 339話 359話 375話 376話 394話 401話 409話 415話 422話 428話 429話 475話 495話 526話 549話 557話
  • 2話
    第2話:ひとかけらの勇気がほしい どうして、こんなことに。 サマルトリア国王子・パウロはアリアハンの民家の中ベッド下に隠れ、声を殺して泣いていた。 彼はあの広間、マリアのすぐ隣にいたのである。 直ぐ隣で女性が死んだだけでもショックなのに、まるで追い討ちをかけるように…マリアの首が吹き飛んだ。 あの残虐なシーンが瞼に焼き付いてしまい、ずっと離れてくれない。 目を見開いた女性の死体。矢。銀髪の戦士の叫び、アラーム音、爆発、血…。 …僕も、あんな風に首を失って、死ぬんだろうか?そう思うと、また涙が出てきた。 きっと、ロランならこう言うだろう。パウロ、メソメソしたって始まらないぞ、と。 それは解ってる。こんなとこにいたってどうにもならない。僕はロラン達を探さなきゃ。でも… パウロはふと、枕のように抱えていたザックの中身をまだ確認していなかった事に気付い...
  • 226話
    第226話:私達の片翼が、それを告げた気がした 私は、部屋のドアを開けた。 そこにはレックスがいて、お父さんがいて、お母さんがいた。 私はさっきお花屋のお姉さんに貰った赤い赤い花を、お父さんたちに見せた。 お母さんはすぐにそれを花瓶に移してくれた。 綺麗なものを貰ったね、とお父さんが感動した様子で言った。 だけど、それをレックスが倒してしまって。 でもお父さんとお母さんは何故か気付かなかった。 「あら?いつの間に倒れたのかしら」 お母さんがそういうまで、時間は掛からなかったけれど。 それでもレックスが倒してしまったことに気付いていなかった。 ―――――いや、 レックスにすら気付いていないんだ。 なんで気付かないんだろう。私は不思議に思ってレックスを見た。 レックスは何も言わずに、ドアを開けた。 そして、寂しそうな表情を浮かべて、...
  • 220話
    第220話:行く者、残る者 (…さん)  誰かが自分を呼んでいるみたいだ。 (みな…ん、私の声が聞…えますか…)  ぼんやりとした映像と、今にも消えてしまいそうな声が聞こえる。 (私はロ…リー。参…者の一人です)  何かの力に阻害されているのか、画質も音声も悪く、はっきりとは分からないが、綺麗な女の人が呼びかけてきている。 (私達…今、危機…陥って…ます)  映像が少し変わった。女の人の視点なのだろうか。知らない人が何人もいるが…あいつは…テリー? (敵の……に遭い、何とか結界に逃げ……ことができまし…が、それもいつ破られ…か…)  また映像が変わった。大きなお城が映っている。そして、その城下町で絶え間ない爆発が起こっている。 (このまま…は、私達はみな……してしまい…す) (無理を承知で…願いしま……どうか、私達…助けて…さい)  ますます映像がぼんやりしてき...
  • 12話
    第12話:出会い系 「誰か聞こえる!?聞こえるのなら返事をして!」 …返事はまだ来ない。 ―数分前― 湖に映る自分の姿を見て、ため息をつくバーバラ。 ここは夢の世界なのか、現実の世界なのか、それとも全く別の世界なのか? 気が付いたら薄暗い大広間にいて、危険なゲームの選手となっている自分。 判っているのはこの悪夢から抜け出せない事だけである。 「どうしよう…、殺し合いだなんて…」 もちろん殺す気もなければ殺される気もない。 自分が現実で一度死んだ身だとしても、殺されるのなんて御免。 「みんなどうしてるのかな…。こんなところで再会するかもしれないなんて。」 イザやハッサンらの仲間達や知人も何人かもこの場にいる。 彼らに会えれば心強いし、すぐに探しに行きたい所だが、下手に動けば何者かに狙われる可能性も高い。 とりあえず状...
  • 223話
    第223話:盗賊の証 無数の隕石が地獄と化した街に轟音を響かせる。 隕石は夜の闇を照らし、惨劇を映し出す。 その惨劇の中心に不敵に笑うクジャの姿があった。 「……ク、ククク……向こうでも激しくやりあっているみたいじゃないか?  ジタン、聞こえてこないか? この大地に響く魂の悲鳴が……  数々の強い魂の力がさぁ!!  アハハハハハハハハ!!  親愛なる弟よ、考えてくれたまえ。  虫ケラのような人間たちが必死に抗う姿……  想像するだけでゾクゾクしてくる……そう思わないか?  この舞台はまるで僕のためにあるようじゃないか…  そして次はキミたちの番だよ…  特にジタン、キミには最高の尊敬の念をもってじっくりと殺してあげよう!」 クジャは右手の掌をリュカに向けて突き出す。 今までの陶酔とした表情とうってかわって、真剣な顔で。 「あかん、リュカさ...
  • 224話
    第224話:Reunion (Distantly remix) 炎。 炎炎炎炎炎炎炎。 その視界の多くが、炎――――― 「キーファ…キーファ!しっかり!ねぇ!」 「おやおや、美しい愛だねぇ…」 倒れる者がニ人。 叫ぶ者が一人。 怒りを表す者が二人。 笑みを浮かべる者が一人。 「リュカさん……こっちはかすりおっただけですから大丈夫です。とにかくあいつを倒さへんと…」 「仲間を見捨てるわけにはいかないだろう…?」 倒れる者に癒しの光を与える者が一人。 それを見つめてまたも笑う者が一人。 悪夢が、その場を、支配した。 クジャの手から弧を描いて放たれた炎は、5人を確実に狙っていた。 その為、ジタンもケット・シーも少なからずダメージを受けていた。 しかし本人も言ったように「かすっただけ」であり、 ジタンはその盗賊の力...
  • 342話
    第342話:血の涙 「…レックス、さ…ま」 その死体を見つけたピエールは、その場に立ち尽くした。 何故アリアハンで亡くなられたはずのレックス様の死体がここにある? これは全て殺そうとした私への、天からの当てつけなのだろうか? とめどない考えがピエールを襲う。 いや、考えるな。 リュカ様のため、レックス様も殺す覚悟をしたではないか。 何を戸惑うことがある。 目の前にはただ、誰かに殺されたレックス様の死体があるだけの話。 この程度のことは乗り越えねばならない。 その考えとは裏腹に、死体を見つめるその体は動かない。 彼がもし泣けたのならば、その瞳は涙をこぼしていただろう。 「…レックス様」 死体に近づき、その頬に触れる。 冷たく固まったその頬は何の反応も返さない。 ピエールはその死体を見つめる。 どれほどの時間、そうしていただろう。 ...
  • 302話
    第302話:ケフカのカモ二匹 「あの魔術師は…行ってしまったようですな」 「そうですな。しかし仲間を失うとは可哀想に。私も息子が参加しておりますから  他人事ではないのかもしれませぬが…」 後姿とはいえ、旅の扉の前で肩を震わせていたケフカの姿を思い出し、 本気で同情するオルテガ。 「私もですよ、オルテガ殿。しかし我々にも距離を置いて近寄るななどと要求するとは。  何があったか知らないがずいぶんと人間不信に陥っているようだな」 「全く。戦う気は感じられないですからゲームに乗ってはいないのでしょうが、  あんな状態では不安ですな。一人は危ない」 「ええ…そうですな…」 再び旅の扉の前に戻り、待機する二人。 オルテガは来訪者を探し遠くへと視線を向けている。 パパスはケフカが消えた旅の扉をちらりと眺め、先ほど見た姿を思い出す。 飛び込む直前、ほんの一瞬だ...
  • 228話
    第228話:襲撃と反撃 「クジャめ、派手にやっているな…」 天からふりそそぐ炎の矢を遠くながめ、セフィロスは独り呟いた。 あの子供一人にここまですることはあるまい。とすれば、城の中にでも他の参加者が潜んでいたのだろうか。 「まあ、あいつのことだ。簡単には死なないだろう」 言いながら、軒並み崩れた建物のなかで唯一原型を保っている武器防具屋を睨む。 割れた窓の隙間から、うっすらと赤いドームのような物が見える。 恐らく、バリア系マテリアのような現象だろう。 あの爆発と火災に耐えているのだから、その防御力は障壁魔法シールドをも上回っているかもしれない。 右手に握っている村正で突破するのは無理があるだろう。 クラウドが持っていた黒マテリアなら可能だろうが、 瓦礫の山から使えるかどうかもわからない代物を掘り出そうとする時間も余裕も今は無い。 ふと思い立って、懐に収...
  • ジタン
    3話 83話 115話 153話 157話 199話 211話 209話 221話 223話 224話 227話 241話 247話 248話 249話 260話 268話 326話 346話 352話 362話 374話 387話 426話 439話 456話 469話 477話 481話 489話 496話 529話 542話 552話 562話
  • 142話
    第142話:映像 突如の地震。 ただ広い夕焼の中に浮かび上がった、邪悪な魔女の姿。 彼女が告げたあまりに多い犠牲者の名前の中に、リディアは有る筈の無い名前を聞いた。 「セシル…ローザ…どうして!?どうしてよ!?」 リディアは、泣き叫ぶ。それが何の効果をも彼女には与えてくれない事を知りながら。 邪悪な魔女の姿なんて見たくもない。 それ以上に、血に塗れた二人の姿も、見たくはない。 それでも、最も見たくない映像を、彼女の心は創り上げてしまっていた。  恐怖に震えるローザ。  彼女の前に、彼女を庇おうと立ちはだかるセシル。  そして、血に濡れた槍を振りかざし、無表情のままにそれを二人に突き立てるのは、  ――彼女のよく見知った姿だった。 「いやぁ!」 頭を抱え、その場に座り込むリディア。 まさか、とは思う。 でも、拭えない。 カインが二人を殺す...
  • 72話
    第72話:流血の残像 レーベ北東の森の中。 三人の男女が、真ん中を向いて円形に座っていた。 ミレーユが去ったことで落ち込むターニアを、ティーダとエアリスが慰める。 二人は明るく振舞っていたが、心の中ではこのゲームに対する憤りが絶えることなく湧いていた。 (この娘は、武器を握ったことも無いだろうに…) 「ごめんなさい…もう、大丈夫」 ターニアの一言も、何処か悲痛な叫びを抑えているように思えた。 それでもその一言をきっかけに、少しずつ会話が始まった。 そして誰が言い出したわけでもないのだが、アイテムを使いやすいように配分した。 「これは何ッスかね?」 ティーダが、ターニアの持っていた理性の種をつまみ上げる。 「わからない。でも…特別な効果がある種だと思う」 エアリスはそう言った。もちろん、確信は無いけれど。 結局それ以上はどうしようもなく、それを...
  • 92話
    第92話:嫌な予感 空気が気まずい。 バッツが、カインとかいうあの金髪の男に襲われた経路…簡単に言えば、完全に一方的に仕掛けられた事を説明してから、 リディアは、ずっとうつむいたまま唇を噛んでいる。 バッツもさっきから何も言わない。きっと俺と同じで、何て言ったらいいかわからないんだろう。 …バッツ、リディア。どっちでもいいからなんか言ってくれよ。 ………… …ああもう、どうしてこういう役目はいつも俺なんだ? 「…あー、あのさ、とりあえず移動しないか?ここ、すごい目立つと思うんだよ」 俺が苦笑しながら提案すると(この空気を何とかするための提案だな、この場合)リディアはようやく顔を上げた。 バッツも、待ってましたといわんばかりに口を開く。 「確かにそうだな。さっきまで俺がいた家にでも行くか?」 「あ、それでいいじゃん。…な、リディアも、これからどうするかな...
  • 225話
    第225話:再会 → 反乱軍のテーマ フリオニールを連れて音の方へ急ぐと、すでに戦闘は終わっているようだった。 木に寄りかかっている人影と、その眼前にもう一人誰かが立っている。 もしや、今まさに殺害の瞬間が訪れようとしているのでは― 「待て!そこのお前!」 ロックが叫ぶと、立っていた男――目以外の一切を覆い隠した衣装が少し気になる――は、 こちらをみて少し驚いたような素振りを見せると、腕を大きく振って「違えよ!誤解だ誤解!」と叫び返す。 2人がその声を聞いて立ち止まると、男は暫く間をおき、続けた。 「あー…お前らもさっきの音聞いてここまで来たんだろ?  おれもおなじでさ。来てみたら誰だか知らねえけど女の剣士がこいつを殺そうとしてたんだ。」 「…あの女騎士の強さはかなりの物だ。しかし何かに操られているようだった。」 それまで木陰に座り込み、うつむいていた男が口を開く。...
  • クジャ
    52話 95話 194話 196話 205話 221話 223話 224話 227話 241話 247話 248話 249話 288話 297話 327話 343話 346話 352話 362話
  • 221話
    第221話:アリアハン夜の戦い、中盤戦 上 がらがらと音をたてて、家々が崩れてゆく。 クジャは、それを満足そうに眺めていた。 「あははは…素晴らしいよ…破壊のなんと美しいことだろう!  まさに最高のエンターテイメント、でも、これはまだ余興。  本当のお楽しみは、これからさ…恐怖に歪んだ愚かな虫を、  一匹、一匹、少しずつ、潰していく…原型もとどめないほどに。  甲高い絶叫をBGMにして、この舞台はひとまず幕を閉じる…」 クジャはなお自分の周りに炎をたて、その中にいる自分に陶酔していた。 しかし、それは遮ぎられる。 彼自身よくしった、かつて自分を葬り、助けた男の声。 劇は場面を進めた。 「クジャ!」 クジャは一瞬はっとした。名を呼ばれたのは、久しぶりだった。 しかしすぐに、目の前で自分を睨み付ける少年に目をやると、ふっと口元を緩めた。 「ジタン。...
  • 227話
    第227話:殺すコト 殺さないコト ―――1st 「どうしたんだい?あの技のキレが、あの俊敏さがないじゃないか」 ジタンとクジャは、戦っていた。 リノアとケット・シーが「支援が邪魔になってしまいそうだ」と感じてしまうほどに、あの2人は鬼気迫っていた。 だがやはり足の傷がジタンの邪魔をする。暫くすると押され始め、ついには倒れてしまった。 駆け寄ろうとするリノア達……だが、後ろからジタンの元へと走ってくる人影が見えた。その正体を見て、足が止まった。 「こんな状態で僕を倒そうなんて…口にすることすら罪だよ」 それに気付かず、クジャは大袈裟にブラスターガンを構えた。 そしてしっかりとジタンを見据えて、言った。 「さようなら、ジタン」 ―――その頃…リュカは、静かに息子の喉に刺さっている木片を抜いていた。 全て抜き終わると、レックスを傍...
  • 102話
    第102話:神様と元召喚士 「困ったことになりましたね……」 男は空を仰ぎ見ながら、ぼんやりと呟いた。 彼の名はマスタードラゴン。 天空の城にて世界を見通し、地上を護り続けている竜神である。 ――本来ならば。 「どうしたんですか、プサンさん?」 隣を歩いていた女性、ユウナが首を傾げる。彼は苦笑しながら答えた。 「いや、今の状況のことですよ。私、この通り戦闘やら何やらは苦手でして。  お恥ずかしい話ですが、剣もまともに振るったことがないのですよ」 彼にはわかっている。目の前にいる女性が、次元すらも違う異世界に住む人間だということに。 だから本当のことは話さない。いつも通りにプサンという仮初の名を使い、市井に生きる人間らしくふるまう。 もっとも、こんな場末の酒場のバーテンダーとしか見えぬ中年男の風体では、 正体を打ち明けたところで狂人扱いされて終わりだろうが。...
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