FFDQバトルロワイアル3rd資料編@wiki内検索 / 「500話」で検索した結果

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  • 500話
    500話:夜空に星を 昨日に続いてその晩も、ラインハットは騒がしかった。 一夜のうちに失踪した王と、その兄夫婦を探し、兵士達が国中を駆け回っているためだ。 けれども、彼らの働きを嘲笑うかのように、一向に手掛かりは見つからず。 皇太后がいくら怒鳴ろうとも、三人の足取りは掴めずにいる。 「ええい、誰も彼も怠けおって!  よいか! 王が見つかるまで兵には休息も睡眠も取らせるな!  これは我が国の存亡が掛かった一大事! 身を投げ打ち、死ぬ気で探せと伝えるのじゃ!」 無茶苦茶な命令にも、反論できる者はいなかった。 実際問題として、一国の王と、王位継承者が居なくなっているのだ。 デール王とヘンリー夫妻が見つからなければ、ラインハットを継ぐ者は幼いコリンズただ一人。 彼を王の座に立てるとすれば、皇太后が実権を握る形になるだろう。 だが、皇太后は…… 魔物に誑かされたと...
  • 100話
    第100話:怨念の剣士 ベアトリクスの血は昂ぶった。 たった今、彼女は変わったのだ。 アレクサンドリア王女ガーネットに仕える騎士がひとたび汚れた指輪を身につけたときから、 荒れ狂う暴政のもとに仲を引き裂かれた男女の怨念の乗り移った修羅となった。 君主の衣を身にまとい、神々しい光沢を備えた剛剣を手にして。 慣れた冒険者も寄せ付けないほどの険しい山岳地帯も、彼女の猛る足踏みはまるで意に介しなかった。 荒涼とした山地はもうすぐ終わる。下山すれば平坦な草原が続く。 ベアトリクスはひっきりなしに四方八方を見ながら進んだ。 それは殺す相手を探すために。 運命に翻弄され運命による犠牲者となった恋人たちの恨みの魂を、惨劇によって静めるために。 【ベアトリクス(呪いによる精神支配・暴走)  所持品:血のエンゲージリング、君主の聖衣、アルテマソード  行動方針:参加者を...
  • 300話
    第300話:Dancing Mad 蛇のようにうねりをみせる山脈地帯。 ケフカが旅の扉まで辿り着くのは簡単であった。 なぜなら、旅の扉の青い光が遠くからでも確認できたからである。 そして辿り着いた後、ケフカは旅の扉の前で、紙切れを一枚ずつ旅の扉へと投げ込んでゆく。 何とも不気味な光景だろうか、笑いながら紙切れを投げ込む姿はこの世のものとは思えなかった。 地獄絵巻の悪魔のように歪み、鬼の邪悪な笑みを浮かべている。 まるで狂っているかのように。 一枚目――― これでレオの命もお終いだ、ゆかい、ゆかい、ハーッハッハヒャッヒャヒャ! 二枚目――― …さてと、今でもレオ将軍はお元気でしょうか。ぼくちんはとても貴方を殺したいほど元気です。 三枚目――― …あなたの友人セリス将軍は元気でしょうか?そういえばもうお亡くなりですねぇ。 ...
  • マッシュ
    ...9話 492話 500話 503話 511話 514話 523話 539話 546話 547話 554話
  • スコール
    ...9話 492話 500話 503話 511話 515話 535話 541話 546話 547話 554話 553話 556話
  • ヘンリー
    ...1話 458話 500話 503話 511話 515話 533話 541話 546話 547話 554話
  • 200話
    第200話:灯りは二人を照らし 夢を見ていた。昔の夢だった。 旅をしていた頃。僕がまだ魔法使いから賢者になりたてだった頃。 僕は皆と火を囲んで談笑していた。 昔のことを話して、笑って、大変だったんだねと答えてみたり。 皆が腹を割って楽しく過ごした時間。 その時に、みんなの過去も聞いた。僕の過去も曝け出した。 アルスは父親が死んで、でも熱心にその後を追った。 ローグは両親とも既に死んでしまっていて。でもがむしゃらに生きていた。 フルートは昔武闘家だったらしい。でも今は癒し手として頑張っている……一応。 そして僕。 僕は昔両親を無くして、遠く離れた街で暮らしていた。 敵討ちとでも言うように魔道にのめりこみ、アリアハンへと渡った。 その頃から既に賢者への道を理想と掲げていた。 そして今は…言うまでもないのだけれど、理想へとたどり着いた。 更...
  • 400話
    第400話:answers ブリザガで生み出した氷を核にドーガの魔力で作り出した氷の船。 船というよりは小型のテーブル型氷山だが、役割は十分に果たす。 長いこと封印の洞窟に隔離されていた二人はそれで大急ぎで湖を渡っていた。 湖へ飛び出してすぐ、フィンが問い掛ける。 「ねえ、ドーガさん…あの赤魔道師、ギルダー…だっけ。  あの人はよく知っている人で、仲間だったんでしょう?」 「…ギルダー、か」 「やっぱり、戦って…やっつけないといけないんですか。  たとえ仲間とでも、その人が他人を傷つけてしまうなら、やっぱり…」 「うむ。…ギルダーはの。かつて世界を救った光の戦士でな、  クリスタルの力を得た者じゃ。クリスタルの力は正しく用いられねばならない。  まさかギルダーが、こんな事があるとは思わなかったが」 「…クリスタルの力で人を殺すから、だから…?」 「…ああ...
  • 【デスペナルティ】
    ...7話 458話 500話 511話
  • 50話
    第50話:戦いの火蓋 ゴォッ! 竜王の吐く火炎がその場に居る人間たちを襲う! 「危ないッ!」 間一髪、サックスが一同の前に立ちはだかり、水鏡の盾で炎を弾き散らした。 「フバーハ!」 フルートの呪文が光の衣を生み、ロランがガイアの剣で竜王に斬りかかる。 リルムも盾をかざして身を守り、ゼルは一瞬の躊躇の後、徒手空拳ながらも立ち向かっていく。 竜王の咆哮が、岬の洞窟の壁を、ナジミの塔を揺るがした。 【サックス 所持品:水鏡の盾 チョコボの怒り 【フルート 所持品:草薙の剣 スノーマフラー 【リルム 所持品:英雄の盾 絵筆 祈りの指輪 【ロラン 所持品:ガイアの剣 ミンクのコート 【ゼル  所持品:レッドキャップ ミラージュベスト  行動方針:竜王と戦う】 【現在位置:ナジミの塔入口】 【竜王 所持品:裁きの杖 魔法の法衣  行動方針:目の前の人間...
  • 250話
    第250話:願い 親を殺された――それは私の過去 戦いに身を投じた――それも私の過去 胸を突き刺されて死に絶える――それが私の現実 わかっていた。 セシルが死んだ、ローザが死んだ。 だから、次はきっと私の番。 光が何処からともなく降り注ぐ。 目の前が真っ白に染まる。 まるで、雪のように視界を段々と覆い隠していく。 ただ、綺麗で、美しくて。 なぜこんなにも心地がいいんだろう。 理由なんかいらない。 ただ、心地よくて。 エッジは今頃どうしているんだろう。 もしかしたら、女の子を引っ掛けてたりして。 そう、何回言っても、女好きだけは直らなかったよね。 いつもばかな事で喧嘩をして。 楽しかった。 うん、楽しかった。 本当に、楽しかった… やだ…、涙が溢れ出てくる。 周りがゆが...
  • ラムザ
    3話 81話 122話 239話 258話 311話 313話 314話 318話 320話 366話 400話 412話 417話 434話 450話 462話 466話 474話 482話 484話 491話 517話 540話 551話 558話
  • ケフカ
    29話 126話 128話 234話 261話 300話 337話 391話 413話 418話 421話 434話 450話 463話 466話 474話 482話 491話 494話 504話 507話 521話 532話 544話
  • タバサ
    8話 66話 113話 144話 165話 200話 203話 213話 216話 218話 226話 227話 235話 244話 245話 259話 271話 335話 336話 339話 357話 359話 372話 390話 438話 454話 455話 476話 479話 489話 496話 508話 525話 542話 561話
  • アンジェロ
    323話 366話 400話 412話 417話 434話 442話 457話 472話 502話 511話 515話 533話 話?
  • 150話
    第150話:MOON そこには、無かった。横たわっている筈の、顔の焼け爛れた女性の姿が。 それが分かったときに、ビビは不思議な気持ちに襲われる。 心のどこかで安心して。心のどこかで不安で。  あぁ、生きていたんだね。どこかに行ったんだね。  ボクが来る前にいなくなっていて、よかった。人を殺すのなんて嫌だから。  でも、あのお姉ちゃんがもし悪い人だったら、死んじゃう人は増えるかもしれない…  そうしたらボクが殺さなかったせいなんだ… 「ねぇ、悪い人じゃ、無いよね…?」 虚空に問いかける。 「ちょっと、怖かっただけよね…?」 何故かそこに女性が立っている光景が思い浮かぶ。 「本当の悪い人なんて、いないよね…?」 女性は、焼け爛れた顔で、ビビを見下ろした。 「ボクはお姉ちゃんを許してあげられるから…だから」 女性の表情に変化は無い。火傷のせいで表情を表せないように...
  • ブオーン
    36話 188話 197話 292話 294話 323話 366話 400話 408話 428話 429話 433話 439話 459話 492話 497話 501話 511話 514話 523話 539話 546話 547話
  • 350話
    第350話:我が主 「子供相手に不意打ちなど、恥を知れ!」 ドルバは咆えながら、ピエールに向かい噛みかかる。 「全ては我が主人のため」 その牙をピエールは刃で受け、ピエールはドルバから距離をとる。 「主人だと? 己が命惜しさに配下にこのような事をさせる主人など、高が知れておる!」 ドルバの口から吐き出された炎がピエールを襲う。 「黙れ! 我が主人を愚弄するな! 全ては私の独断に過ぎん!」 その炎を真正面から切り払い、ピーエルはドルバに向かう。 「己が配下のこのような行動を許す時点で同じこと!」 「黙れ!!」 そして、再度激しくぶつかり合う2匹のモンスター。 その光景のすぐ横で、ギードはテリーの治療を行っていた。 「どうギード、テリーは大丈夫?」 「心配入らん、肩を掠めただけじゃ。命に別状はない」 その言葉に、ルカとトンヌラは胸を...
  • 450話
    第450話:思考の闇 赤く西日に染められた砂漠を抜けたのと、その赤く照らす西日が完全に沈んだのとは、ほとんど同時であった。 そして響き渡る、もはやおなじみと言っていい魔女の声。 伝えられる死者の名前。 自然に止まる、足。 「アーヒャヒャヒャヒャ!! 死んだ死んだ。ボクちんを殺そうとなんかするからだよーだ!! ヒャヒャヒャ!!!」 突然聞こえた高笑いは、隣を歩いていたケフカが発したものだった。 「ちょっと、こんなときに不謹慎でしょ!! 一体なんだってそんなに喜んでるのよ!!」 ユフィは残った片腕で目を擦りながら本気で腹を立てているようだ。 今の放送でまた誰か知り合いの死を知ったのだろうか。 対してケフカは、レオ将軍と言う人物が死んだことを喜んでいるようだ。 もとの世界では仲は悪かったが同じ帝国に使えた同僚だったそうだが、このゲームが始まるや否や...
  • 【ケフカメモ】
    261話 300話 341話 360話 394話 421話
  • セージ
    8話 66話 113話 144話 165話 200話 203話 216話 218話 226話 227話 235話 244話 245話 259話 271話 335話 336話 339話 357話 359話 372話 390話 438話 454話 455話 476話 479話 489話 496話 529話 542話 552話 562話 話? 話?
  • ビアンカ
    63話 101話 108話 144話 165話 200話 203話 216話 218話 226話 227話 235話 245話 259話 271話 335話 353話 357話 359話 390話 438話 454話 545話 562話
  • 【アルテマソード】
    100話 132話 182話 303話 308話 309話 393話
  • 【血のエンゲージリング】
    100話 132話 182話 303話 308話 309話 325話
  • ベアトリクス
    100話 132話 182話 303話 308話 309話 312話 315話 316話
  • 【君主の聖衣】
    100話 132話 182話 303話 308話 309話 393話
  • ドーガ
    61話 108話 136話 285話 317話 381話 400話 408話 429話
  • フィン
    47話 61話 106話 127話 136話 285話 317話 381話 400話 408話 422話 426話 439話 456話 469話 477話 481話 496話 529話 545話 552話
  • 10話
    第10話:すぐそこにある狂気 降り立ったのはレーべの村の民家の中。 窓から外を見ると、辺りには人の気配が無かった。猫の子一匹居ない。今のところは。 ティファはぞっとした。 本当に、もう逃げられないのだ。これは現実なのだ。 クラウドたちはどうしたのだろうか。その姿は見当たらない。 おそらくは別々に違う場所に飛ばされたのだろう。探せばどこかにいるはず。 それでもティファは複雑な気分にならずにはいられなかった。 やっぱり、みんなで殺し合うのか、もう逃げられないのか。と。 いや。ともかく、しばらくは様子を見よう。 そこから糸口が掴めるかも知れない。 腹を決めてベットの上に座り込むと、ティファは支給された袋の中を探ってみた。 入っていたのは先の説明でティアマトの言っていた物が一通り。 それから、袋の底のほうからから一枚の紙と共に重い鉄の塊が出てきた...
  • 170話
    第170話:正義の戦士 ライアンは深い溜息をついた。 昔、少年ばかりを誘拐した卑屈な魔物と対峙した時と同じような、深い憤りと怒りを感じて。 かつての仲間…トルネコやブライが死んだ事。 三十人もの人間が、この数時間で殺された事。 そして何より、あの邪悪なる魔女がこのゲームを楽しんでいる事。 そのどれもが、彼にとって許されない事であるはず。 …だがそれを許してしまった。 剣を振ることも地を駆ける事も無く、幾多もの命が失われた後で感じるのは。 ――己の無力。 認めたくない事ではある。 だが、認める以外に無いのだ。 ――歯痒い。あまりにも。 今も誰かが生命を懸けた闘いをしているのかもしれない。 誰かが命の危機に脅かされているのかもしれない。 彼は、今もまだ、そんな誰かを救いたいと思っている。救えると信じている。 だから彼は歩みを止めない。 その掌には...
  • 120話
    第120話:夢でありますように 魔女の放送前、ティーダはエアリスの死体をぼんやり眺めていた。 元々胸部に受けた弾丸が致命傷だったのだから、それ以外は全く外傷は無かったのだが。 彼女の死を確信したときは、美しいも何もあるか、と考えたものだが、その死体は、まるで眠っているようで。 ――あまりに綺麗で、今にも起き上がりそうで。 だが、そんなときに放送はあった。 それは、確実にエアリスの死をティーダに認めさせた。 …そして、もう一人。 「アーロン…!?そんな…」 最も頼れる男だった。 その存在こそ、死人という存在であったけれども。 悪い夢だと、思いたかった。 自分の本当の姿も、自分の生まれ生活した世界でさえ夢だったのだから。 これも、誰かが召還した、悪い夢なんだと―― 「エアリス…ごめん…」 気持ちが落ち着くと、ティーダは鋼の剣でエアリスの首を切り落とし...
  • 30話
    第30話:トンベリのにっき こんにちは。トンベリです。 気が付いたら宝箱の外にいて、お友達二人がいなくなっていました。ちょっぴりさみしいです。 なにをすればいいのかわからないのでうろうろしていると、 はでなお姉さんに、大切なほうちょうとカンテラを壊されました。すごく悲しいです。 それから、お姉さんと『てあまと』さんにコロシアイなるものをしろと言われました。 コロシアイってなんでしょう。食べられるものですか? ステキなものですか? わからないので質問しようとしたら、『てあまと』さんが睨んできました。 こわかったので、質問するのをやめました。 宝箱の外は冷たい人がいっぱいです。早く帰りたいです。 しばらくぼんやりしていると、名前を呼ばれたので、扉から外に出て旅のナントカに入りました。 旅のナントカは青い光があふれていました。 中に入ると、み...
  • 70話
    第70話:竜王の側近の決断 これは一体どうした事か。  先程まで感じていた竜王さまの力を感じぬ…  ―――理由は大体判る。ニンゲン達と戦い、敗れたのだろう…   竜王さまが我等魔物の王であるとはいえ、此処に集められた者も歴戦の戦士達が多いようだ。   現にこの地にはロトの力を複数感じる。竜王さまが敗れる事があっても不思議では無い。  ……竜王さまが目覚めたのならばお会いしたかったものだが、それも叶わぬ願いか。 我の目的は潰えた。 生き残る気もない。 後はこの地で死を待つのみ。 「まいったな。まさか支給品がこんなのだなんて…」 イザの袋の中に入っていたのは3本の剣。 1つ、黄金に光り輝く脆そうな剣。 2つ、これぞ騎士剣、といった感じに見えるが、何故か全く切れない剣。 3つ、常識を超える長さを持つ刀、っぽいオモチャ。 どう見ても...
  • 60話
    第60話:影 ファリスは、深い森を一人、歩いていた。 鬱蒼と茂る森は、いつかのあの森を思い出す。 最後には、焼け野原と化したあの森を。 大切な仲間を失った、森を。 森が燃える回想を頭から振り払おうとした彼女に、赤く燃え上がる何かが見えた。 …一瞬、エクスデスと相対し炎に包まれたガラフが脳裏に過ぎる。 慌ててそれに近づき、支給品のマントで火を消す。 火の中から現れたのは、原形を留めぬ、炭化された物体。 「酷い…っ」 ちょっと見ただけなら、焼けた木と何も変わらなかっただろう。 だが、人間の肉の焼ける独特の強烈な匂いが周囲を包み込んでいた。 思わず、胃の中の物がこみ上げる。 「っ…!」 何とか堪えるも、彼女の心は、体以上にそれに反応する。 自殺か、他殺かは知らないけれども、また誰かが死んだ。 匂いのせいかもしれないが、目の奥が熱い。 (こんな…ふざ...
  • 160話
    第160話:嵐の前の レーベの村で一番背の高い民家、その上に降り立つ影がひとつ。 ふわり、と音をたてず華麗に着地する様だけならば、いつもとなんら変わりない。 しかし、竜のよう着地した彼はそのままふらつき、口を抑え激しくせきこんだ。 月明かりに照らされる、病人のように青い頬を伝わるのは冷たい汗。 普段は高い誇りと強い精神を持つ彼も、今だけは、まるで傷ついた竜のように。 「げほっ、げほ…く、くそっ…」 ――死体や、殺人現場を見たこと事態にはもちろん抵抗などない。 ただ、あまりにも異常なアレは。 アレが引き起こした、あまりにも異常な出来事は。 どうにも、気分の悪さが収まらなかった。 (駄目だ、こんなことでは…) そう思う。しかし、おぞましい声は呪いでもかけられたかのように耳から離れずに、心に圧力をかけていく。 (これが…人間であることを捨てた、アレの力なのか?)...
  • 180話
    第180話:ようやく見えた希望 「ちくしょう……早くしないと」 白魔導士は未だに見つからない。エッジに負ぶわれたユフィは、浅い呼吸を静かに繰り返している。 もう時間がない――近くにいるはずなのに。マリアを置いてまでして、ここまでやって来たのに! エッジが歯を食いしばったその時、波動の杖が奇妙に揺れ動いた。さらに不意に木々が揺れ、二つの影が目の前に現れる。 「おや、どうしたんだい?」 反射的に身構えたエッジに、影の片割れである老女が問い掛けた。 その言葉に敵意がないことを悟り、彼は背中のユフィを二人に見せる。 「あんたたち、回復魔法は使えないか!? このままじゃこいつが死んじまう!」 死に瀕した少女の姿に老女は顔色を変えた。それから、連れの年齢不詳の男を見上げる。 「ザンデ。力を貸してくれるかい?」 「……ふん。わしの領分ではないが、いいだろう」 「よし、それじゃあ...
  • 40話
    第40話:意思疎通 (オレは、気がついたらあの場所にいたんだ。  タイジュでヘルードとグレンザとゴルゴと冒険していて、いつも道理疲れたからベッドで寝たらあそこにいたんだ。  そして、アルティミシアっていうすごいおばさんに殺しあえなんて言われちゃってさ。  もう嫌になっちゃうよ、あーあ、皆がいればあんなおばさん一捻りなのにな。  でも、この変な世界で一人の友達と、見たことも無いモンスターを仲間にすることが出来た。  友達のほうはレックス、僕と同じぐらいの大きさで呪文も使える。  で、モンスターの方は緑色の…面白い形をしたモンスター、マーマンが100倍可愛くなった感じ。  そうそう、まだアレをやってなかったっけ、名簿によると…このモンスターはトンベリって言うのか、神聖な儀式だし…うーん) と、彼が悩んでいる中、レックスがこう言った。 「ねぇ、テリー、君。どうせだからこの袋...
  • 360話
    第360話:一瞬 旅の扉を抜けてウィーグラフは草原に降り立った。 前の世界では、ほとんど他の参加者と遭遇しなかった。 赤い髪の大男に、アグリアス・オークス。そしてライアンという騎士…。 百を越える参加者のなか、自分が遭遇したのはたった三人。 それでも時間が経つに連れ、参加者は確実に死んでいる。 どれほどの人数がこのゲームに乗っているか知る由も無いが ゲームは滞りなく進行している。誰かが誰かを殺しながら。 自分の関与しないところでラムザ・ベオルブが殺されるかもしれない。 ウィーグラフに新たな想念が生まれた。それは焦り。 急がなくては。他の誰かの手ではなく自らの手であの男を殺す為にも…。 ウィーグラフは人が多く集まるであろう町を目指す事にした。 地図を広げ、現在地を確認する。 はぐりんは逃げていた。 セフィロスがティファを切り捨てる場面を目撃した...
  • 20話
    第20話:独自の美の感覚 アリアハン王城謁見の間。 鎖国しているとはいっても、自国民、他国民に威厳を見せつけるために様々な装飾品や絵画が飾られている。 窓から見える美しき町並みと広大な平野は、ここが殺し合いの舞台であると忘れさせてくれるくらいの、のびのびとした風景である。 そして、その向こうには、太陽の光を受けてきらきらと輝く湖、荘厳さを感じさせる古き塔。 さらに向こうに広がる、岬を覆い尽くす森林地帯の鮮やかな緑色との相乗効果もあいまって、絶妙な美しさを醸し出している。 そして、その風景を見ている者がいる。 その男は豪華なマントを身にまとい、頭には羽の付いた帽子をかぶり、右手の指には赤い石の付いた大きな指輪をはめている。 後ろにはレオタードを着た、緑色の髪をした女。旅の扉に飛び込んでこの世界に到達するやいなや、 このわけの分からない人物に出会い、対...
  • 340話
    第340話:素晴らしい力 「…なんだアレは?」 ハッサンとの戦いを終え砂漠を後にしたセフィロスの視界に、妙なものが映った。 人とも獣ともつかない何かが、ものすごいスピードで、こちらに近づいてくる。 「フン…まあいい」 セフィロスは村正を構える。 アレが何であれ、自分には関係はない。 来るというのなら切り捨てるまでだ。 低空を全身のバネを使って飛び回る。 奇妙な動きだが、捉えきれないほどではない。 セフィロスはタイミングを合わせ、村正を振り下ろす。 しかし、ソレは唐突に軌道を変え、斬撃をかわした。 そして、振り下ろした攻撃の隙を狙って、ソレは飛び込んできた。 口に咥えたナイフで、正確に首を狙う。 その攻撃を、セフィロスは左腕の甲で受けとめる。 すぐに刃を引き抜き、ソレは距離をとる。 貫かれた左腕から血が噴出す。 だが、そんなこ...
  • 80話
    第80話:魔物の戦い方 地獄の業火にも似た火柱を目撃し、ピエールはその場に近づいた。 もしそこで戦闘が行われているのなら、物陰から不意をついて殺すことも出来るし、 戦闘が終わっていたとしても、勝者の隙をつくことが出来る。 リュカ以外の参加者を倒す。 そう決意したとはいえ、ピエール単体では、その強さは常識を超えるほどではない。 故に、移動するときも細心の注意を払った。 近くまで行くと、火柱の明かりは不意に消えた。 そこには男一人と女一人(男装しているが、魔物のピエールには匂いでわかる)、 そして炭化した、多分もとは人型であったものがころがっていた。 彼らは戦いの勝者なのだろうと、ピエールは理解した。 一対二である。無策には飛び込めない。 ピエールは慎重に二人の隙をうかがった。 しかし、ピエールの推測は実は半分も当たっていない。 シャドウとファリスは別...
  • 270話
    第270話:流転 レーベの村。 ローグと再会して暫くした後、アルスは暫く空を眺めていた。 正直、アルスはまだ迷っていた。 バッツの言葉も、シドの言葉も、自分には大切なことだと思える。 だが判っているはずだ。正義を救い悪を斬らなければならない、それだけの事。 それだけだが、この状況では形容しがたい迷いが生まれてしまう。 アルスはそう思い、考え、悩んでいた。 「おい、出発だ。用意しろ」 ふと気づくと、隣にシドがいた。 彼の言った言葉に、アルスは少し違和感を覚える。 「彼女は…どうする?」 「あいつはイクサスに任せることにした。俺らといてもメリットあると思うか?」 「確かに戦力としてはあまり有難くは無い印象だったが……」 「つーかお前と一緒に行動するのが苦痛だと思うぞ」 確かにそうだ、と納得する。寧ろ納得せざるを得なかった。 アル...
  • 290話
    第290話:騎士二人 放送で知らされた旅の扉があるという森の中を歩く。 少し前、アグリアス達がここから新フィールドへ旅立ったことなど知らず、 ウィーグラフはレーベ南の森中央の旅の扉まで近づいていた。 ―今度は、何者でござるかな? 旅の扉近くに潜み、現れた男の様子を見るライアン。 男はまだ旅の扉を見つけられないらしく、淡々と辺りを探している。 ―ひとり、でござるな。 あまり好ましくない想像がライアンの頭をよぎる。 いまだ一人でいるということは戦いに乗っているのかもしれない。 しかし、仲間を失って一人という可能性も考えられなくも無い。 自分のようにたまたま誰にも会えなかったのかもしれないじゃないか。 そこまででライアンはふるふると頭を振り、パッと立ち上がる。 ―証拠も無く疑うのは良くないでござるな。やはりそれがしは行動あるのみ! 突然後方の茂...
  • 220話
    第220話:行く者、残る者 (…さん)  誰かが自分を呼んでいるみたいだ。 (みな…ん、私の声が聞…えますか…)  ぼんやりとした映像と、今にも消えてしまいそうな声が聞こえる。 (私はロ…リー。参…者の一人です)  何かの力に阻害されているのか、画質も音声も悪く、はっきりとは分からないが、綺麗な女の人が呼びかけてきている。 (私達…今、危機…陥って…ます)  映像が少し変わった。女の人の視点なのだろうか。知らない人が何人もいるが…あいつは…テリー? (敵の……に遭い、何とか結界に逃げ……ことができまし…が、それもいつ破られ…か…)  また映像が変わった。大きなお城が映っている。そして、その城下町で絶え間ない爆発が起こっている。 (このまま…は、私達はみな……してしまい…す) (無理を承知で…願いしま……どうか、私達…助けて…さい)  ますます映像がぼんやりしてき...
  • 320話
    第320話:誰もいなくなった村 「……レナの姉か?」 隣でその言葉を聞いていたソロは、ファリスの顔を見つめ、 「ああ、そういえば」と間の抜けた声を上げる。 「あんた等、レナとあったのか? もしかして今一緒に行動してるとか?」 期待を込めた瞳がピサロを見つめる。 「いや、一時的に行動を共にしていただけだ。今は別だ」 「そう、か…」 その言葉に、ファリスは残念そうに目を伏せた。 「ファリス、レナって言うのは俺たちの妹のレナのことか?」 そこに、後ろでその話を聞いていたテリーが声をかけた。 「違う、オレの妹のレナだ」 「ハハッ、なに言ってるんだよファリス、ファリスの妹ということは、俺の妹って事だろ?」 楽しそうに笑うテリー、その顔に邪気も偽りもない。 まったくの本気でそう言っているのだ。 ソロはその顔を見つめる、そしてその顔には見覚えがあった。 目の前の男は間違...
  • 190話
    第190話:宝玉の意思、届かぬ遺志 火の勢いが弱まってきたことに気付いたオレは、ゆっくりと村の方へ歩いていった。 それで、もうすぐ村の中に入るぞ、って辺りで、突然何かにつまずいたんだ。 転んだ拍子に荷物はぶちまけるわ、膝はすりむくわ……オレは苛立ちながら、周囲を見回した。 でも、不思議なことに、躓けるようなものは見当たらなかった。 その代わり、少し離れたところに妙な草がたくさんと、ページが開かれたままの小さな冊子が落ちていて。 オレは冊子を手にとって読んでみた。 「……消え去り草?」 聞いたことのない草だった。効果は……名前のとおり、姿を消し去って透明になる。 つまり、オレがつまずいたのは透明になった奴の身体だってことだ。 ちくしょう。そいつは姿を隠してオレの命を狙ってるんだ。オレを転ばせて、笑ってるんだ。 「出てこいよ、このヤロウ!」 オレはラケットを掴み、様子...
  • 310話
    第310話:新しい主人 「………」 放送後、明らかにドルバの様子がおかしい。 何とか旅の扉があるという塔の最上階まではやってきたが、ここまでに全く口を聞いてくれない。 元々寡黙ではあったが、話しかけても答えようとしてくれないのである。 もちろん、原因は分かりきっているのだ。放送で呼ばれた中に、知り合いがいたのに間違いない。 モンスターと喜びも悲しみも共有できる関係を築いてこそ、そのモンスターのマスターとなれるはず。 でも、どうすればいいのかがよく分からない。自分だって、まだ気持ちの整理はできていないんだから。 せめて、悲しさを和らげることはしてあげたい。確か袋にあれがあったはず…。 ルカはザックから霜降り肉を取りだし、ドルバに差し出した。 「ほら、食べなよ」 ドルバは顔を上げるが、またすぐにうつむいた。 「全部忘れろっていうことじゃないさ。これ1つで忘れられ...
  • 330話
    第330話:死そのもの ドシャ 上空のゆがみから放り出され、着地もままならない体は投げ出される。 地面にうつ伏せたソレは、生まれたて赤子のように震えながら。 何度も、崩れては立ち上がることを繰り返す。 ソレにとって、そんなことは苦痛でも何でもない。 そんな感情も感傷もない。 ただ立つ必要があるから立つ。 崩れるからまた立つ、それだけのこと。 何度それを繰り返しただろうか。 何度目かの繰り返しの果てソレは立ち上がった。 そして、それに達成を感じるでもなく、ソレは歩き始めた。 ふらふらと、今にも崩れそうな歩みでそれは歩く。 そして、しばらく進んだ頃。おぼろげな瞳が獲物を捕らえた。 瞬間。 これまでの怠慢な動きからは、信じられないほどの速さでソレは駆け出した。 その動きはもはや、人の動きではない、獣ですらない。 ただ向かい獲物へと突き進む。 ...
  • 130話
    第130話:Never Look Back 俺には夢があった。 銀幕で見た魔女の騎士のような、最高の英雄になってやる。そんな夢が。 だから、あの日魔女の手を取った。それなのに―― 全てが終わった後、魔女の騎士の本当の意味を知って愕然とした。 結局、俺は一度も魔女の騎士なんかにはなれてなかったってわけだ。バカバカしい。 それから俺は、夢をすっぱり諦めてオトナって奴になろうとした。 風神雷神とバラムの海で釣りなんかやったりしてよ。 平和で退屈な毎日ってものに慣れようとしていた。 ――今から思えば、それもバカバカしい話だったな。 俺はやっぱり、後ろなんか見ずに突っ走ってる方が性に合う。 いつかゴールに辿りつくその日まで、戦い続けてやる。 「どうした骸骨野郎! そっちから吹っかけてきたんだ、もっと楽しませろよ!」 「吠えるな、小僧が!」 骨野郎の手か...
  • 210話
    第210話:究極魔法 武器防具屋を出ると、クラウドはレックスが走り去った方へと急いだ。 それにしても、先ほどの爆発の威力は凄まじい。 見渡す限りの建物は黒く焼け焦げ、ひどいものは崩れ落ちて原型すら無くしている。 さっき落ちた雷といい、この大爆発といい、どうもセフィロスの他に、誰か強力なマーダーがいるようだ。 しかもあの2人が斬られた時のセフィロスの動きからして、彼らは手を組んでいる。 だとしたら厄介な事この上ない。結界に守られているとはいえ彼らもいつまで大丈夫かわからない。 そのためにも、早くレックスを探し出して、彼らの所へ連れ戻して… ―――!! あと数百メートルで一部半壊した城へと到達しようとした地点で、クラウドは背後に気配を感じた。 閉ざされた氷のように冷たく、研ぎ澄まされた剣のように鋭く、魔晄に浸された魔物のように邪悪なあの気配を。 立ち止まり、ゆっく...
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