NO.1「地獄街の処刑人」

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---- 赤色のスポーツカーに続く紺、黒のスポーツカー。 それぞれ氷室と黒川、沖田と三村、黒澤と暁が乗っている。 黒川「ビルの屋上から火炎瓶投げまくるとは・・・かなりいかれてますね」 氷室「あそこの人間はみんないかれてんのさ」 3台の車が大きな橋を渡りきる、そこが無法地帯ローレスエリアだ。 建物のほとんどの窓ガラスは割れ、壁のみならず道路にまでスプレーの落書きがしてある。 血と汗の混ざったような生臭さが氷室たちを包む。 黒澤「相変わらず荒れてまんな」 ドキュンッ!! 暁「何だ、今の音は」 氷室の乗る赤いスポーツカーが狙撃されていた。 尤も、防弾ガラスのおかげで無傷である。 無線で連絡を取り合う一同。 黒澤「どうしますか、例のごとく放って置きますか」 氷室「いや、今日はこれだけ人数がいるんだ。火炎瓶の気違いは俺たちに任せて、お前たちふたりで野郎やってくれ」 黒澤「了解」 黒のスポーツカーが他の2台と離れて右折する。 黒澤「あれだ」 ある廃墟ビルから出てきた男が置いてあったバイクに乗り走り出す。 暁がパトランプを点ける。 男は追跡されていることに気づきスピードを上げる。 黒澤もアクセルを強く踏む。 黒澤「おらおら、走れ~」 氷室たちが走行を続けると、空から火炎瓶が落ちてきた。 氷室「ん!?」 辺りが炎に包まれる。 上を見上げる沖田。 沖田「あいつだ」 屋上からどんどん火炎瓶を投げてくる男を確認する。 車から降りる4人。 氷室「お前の目的は何だ!?」 犯人「お前たちの命だ!!」 4人に向けてまた投げる。 氷室「逃げろ!!」 4人のいた場所が地獄と化す、間一髪であった。 氷室「野郎・・・」 追跡を続ける黒澤と暁。 バイクの男は恐怖に駆られ転倒する。 車も止まる、しかし黒澤たちは出てこない。 再びバイクにまたがる男、走り出す。 一定の距離を置いた後、再び走り出す黒澤。 男はこのとき、自分が遊ばれていることに気づいた。 氷室「おい!お前一人じゃ俺たちは殺せん!諦めて降りて来い!」 男「うるせぇー!!」 振ってくる火炎瓶。 よけもしない4人。 三村「あいつ、一体いくつ作ったんだ」 氷室「修、ライフルもってこい」 黒川「はい」 黒川、赤い車からライフルを出して氷室に渡す。 黒澤「そろそろいいだろう」 黒澤はアクセルを強く踏んだ。 車はバイクにぶつかり、男はバイクから投げ出されて海に飛び込む。 男「うわーっ!!」 ドボン!! 車から降りる二人。 男「・・・た・・・助けてくれ・・・お、俺は・・・かなづちなんだぁー・・・!」 二人は拳銃を取り出し、男に向かって何発も撃った。 男「ぎゃーーーーっ!!」 氷室「最終忠告だ!どうする!?諦めるか!?」 男「バカヤロー!!」 また火炎瓶。 氷室、ライフルのスコープを覗く。 男は狙われていることに気づき、逃げようとする。 ドキュンッ!! ライフルの弾は男の背中を貫通し、12階ビルの屋上から男が降ってくる。 ドサッ! そして男の持っていた火炎瓶の炎が男を包む。 三村「こいつ、自分で火葬してやがる」 黒澤「キャップー!!」 駆けてくる黒澤と暁。 黒澤「一件落着ですか」 氷室「そういうことですかな」 車に乗り込む6人。 ローレスエリア、超極悪人の形成する街。 彼らはこの中で更に犯罪を犯す悪魔のような連中には容赦しないのである。
赤色のスポーツカーに続く紺、黒のスポーツカー。 それぞれ氷室と黒川、沖田と三村、黒澤と暁が乗っている。 黒川「ビルの屋上から火炎瓶投げまくるとは・・・かなりいかれてますね」 氷室「あそこの人間はみんないかれてんのさ」 3台の車が大きな橋を渡りきる、そこが無法地帯ローレスエリアだ。 建物のほとんどの窓ガラスは割れ、壁のみならず道路にまでスプレーの落書きがしてある。 血と汗の混ざったような生臭さが氷室たちを包む。 黒澤「相変わらず荒れてまんな」 ドキュンッ!! 暁「何だ、今の音は」 氷室の乗る赤いスポーツカーが狙撃されていた。 尤も、防弾ガラスのおかげで無傷である。 無線で連絡を取り合う一同。 黒澤「どうしますか、例のごとく放って置きますか」 氷室「いや、今日はこれだけ人数がいるんだ。火炎瓶の気違いは俺たちに任せて、お前たちふたりで野郎やってくれ」 黒澤「了解」 黒のスポーツカーが他の2台と離れて右折する。 黒澤「あれだ」 ある廃墟ビルから出てきた男が置いてあったバイクに乗り走り出す。 暁がパトランプを点ける。 男は追跡されていることに気づきスピードを上げる。 黒澤もアクセルを強く踏む。 黒澤「おらおら、走れ~」 氷室たちが走行を続けると、空から火炎瓶が落ちてきた。 氷室「ん!?」 辺りが炎に包まれる。 上を見上げる沖田。 沖田「あいつだ」 屋上からどんどん火炎瓶を投げてくる男を確認する。 車から降りる4人。 氷室「お前の目的は何だ!?」 犯人「お前たちの命だ!!」 4人に向けてまた投げる。 氷室「逃げろ!!」 4人のいた場所が地獄と化す、間一髪であった。 氷室「野郎・・・」 追跡を続ける黒澤と暁。 バイクの男は恐怖に駆られ転倒する。 車も止まる、しかし黒澤たちは出てこない。 再びバイクにまたがる男、走り出す。 一定の距離を置いた後、再び走り出す黒澤。 男はこのとき、自分が遊ばれていることに気づいた。 氷室「おい!お前一人じゃ俺たちは殺せん!諦めて降りて来い!」 男「うるせぇー!!」 振ってくる火炎瓶。 よけもしない4人。 三村「あいつ、一体いくつ作ったんだ」 氷室「修、ライフルもってこい」 黒川「はい」 黒川、赤い車からライフルを出して氷室に渡す。 黒澤「そろそろいいだろう」 黒澤はアクセルを強く踏んだ。 車はバイクにぶつかり、男はバイクから投げ出されて海に飛び込む。 男「うわーっ!!」 ドボン!! 車から降りる二人。 男「・・・た・・・助けてくれ・・・お、俺は・・・かなづちなんだぁー・・・!」 二人は拳銃を取り出し、男に向かって何発も撃った。 男「ぎゃーーーーっ!!」 氷室「最終忠告だ!どうする!?諦めるか!?」 男「バカヤロー!!」 また火炎瓶。 氷室、ライフルのスコープを覗く。 男は狙われていることに気づき、逃げようとする。 ドキュンッ!! ライフルの弾は男の背中を貫通し、12階ビルの屋上から男が降ってくる。 ドサッ! そして男の持っていた火炎瓶の炎が男を包む。 三村「こいつ、自分で火葬してやがる」 黒澤「キャップー!!」 駆けてくる黒澤と暁。 黒澤「一件落着ですか」 氷室「そういうことですかな」 車に乗り込む6人。 ローレスエリア、超極悪人の形成する街。 彼らはこの中で更に犯罪を犯す悪魔のような連中には容赦しないのである。 ---- -特別捜査隊本部- 入ってくる6人。 菊池「いやぁ~、ご苦労さんご苦労さん」 三村「課長、あんなバカ放っておきゃぁいいんですよ。いちいち相手しとったら身がもちませんわ」 菊池「まぁそういうな。ああやって超のつく危険人物をどんどん抹消していけばローレスだっていつかは・・・」 氷室「あそこ事態を刑務所にしたらどうです?」 菊池「・・・総監に相談しましょう」 沖田「しかし、俺たちを狙うやつが本当に増えたからな」 氷室「地元の警察署をやっと占領した矢先だからな、俺たちの登場が」 三村「街を乗っ取ったときみたいに、大勢で組まれたりしたらちょっと厄介じゃないんですか?」 氷室「心配するな」 -その夜- 人気のない道路を走る1台の車、その前に一人の男が倒れている。 運転手が出て、男に話しかける。 運転手「おい!大丈夫か!?大丈夫・・・」 ズキュン!! 運転手を射殺した男が物陰から出てくる。 更に後ろから数人の男が出きて、後部座席の男に話しかける。 男「総監だな!?」 総監「君たちは・・・!?」 男「ついて来い!」 -翌日、本部- 氷室「総監が拉致!?」 菊池「うん」 沖田「一体誰が・・・」 菊池「ローレスの連中さ」 ・・・・・・ 菊池「奴らはね、我々にローレスから手を引いてほしいっていうんですよ。さもなきゃ総監殺すって」 沖田「どうします?」 菊池「氷室くん、これは・・・手を引くしか、ないんじゃないですかねえ」 氷室「手は引きません」 菊池「氷室くん」 氷室「手を引いて総監が帰ってくる保障はありますか?」 菊池「・・・・・・」 氷室「奴ら獣だ、何しでかすかわかりませんよ。完全に奴ら潰す以外ないんですよ」 菊池「しかし・・・どうするつもりだね」 氷室「・・・・・・」 菊池「総監だよ、人質は・・・見殺しにするわけには・・・」 氷室「助けましょ」 菊池「助けるって・・・」 沖田「意義なし」 氷室「他の連中はどうだ」 三村「もちろん、異議なし!」 暁「やりましょう」 黒川「やったるぜ」 黒澤、Vサイン。 氷室「よし、まずは拉致現場行くぞ」 部下一同「よしきた」 菊池「氷室くん、いたちごっこだと思うんだよねえ、総監を助け出せてもだ、また別の誰かがさらわれたら・・・」 氷室「そのときはそのときです、じゃ」 菊池「氷室くん!」 ---- -警察本部・長官室- 長官「待っていたよ氷室くん」 氷室「どういう話になっているんです?」 長官「午後3時だ、午後3時にローレスエリアのホテル跡で交換だ」 氷室「交換?」 長官「これは菊池くんには言わなかったんだが、口約束だけじゃあ・・・ねえ・・・」 長官「だから君たちの最高責任者である菊池くんの命と交換だ」 氷室「・・・・・・」 長官「・・・すまん、総監を助けるためなんだ」 氷室「わかりました」 長官「・・・君にしては・・・嫌に素直だな」 氷室「総監の命大事ですから」 部屋を出る氷室、外で待っていた5人。 氷室「戻るぞ」 沖田「戻る?」 氷室「課長連れて来るんだよ」 -本部- 菊池「え!?私と交換!?」 黒川「総監見殺しにするわけにはいかないって言ってましたよね!」 三村「課長俺たちの最高責任者ですから」 黒澤「立派に死んでもらいましょうか」 菊池「ちょ・・・氷室くん・・・」 氷室「課長・・・腹くくりましょうよ」 菊池「頼むよ、助けてよ」 氷室「パチス(バー)のツケ、いくらたまってたっけ」 三村「23万と5380円」 菊池「出す出す!俺が出す!金で解決できるなら」 氷室「よし、行こう」 菊池「氷室くん」 氷室「元々課長売る気なんてありませんよ、奴らに最高責任者が誰かなんてわかりゃしないんだから」 菊池「ありがとう!」 氷室「パチスの件、よろしくお願いしますよ」 菊池「・・・・・・」 一般市民の住む普通の街と地獄とをつなぐ橋を渡る3台のスポーツカー。 氷室「今何時だ」 黒川「2時50分過ぎです」 氷室「5分前集合といきますか」 ---- -廃墟ホテル・ロビー- 三村「散らかってんなあ」 黒川「奴らの墓場にはもってこいだぜ」 沖田「それにしても奴らどこだ?」 暁「このホテルのはずなんですけどねえ」 黒澤「ばっくれやがったか?」 氷室「・・・・・・」 ズキュン!ズキュン! 氷室「伏せろ!」 総監「氷室くん!!」 氷室「!?」 スーツ姿の集団に囲まれた総監が大きな階段から降りてきた。 敵「最高責任者は誰だ!」 氷室「俺だ、総監こっち渡せ」 敵「お前が死んでからだ」 氷室「総監が先だ、そのあと立派に死んでやる」 敵「今死ね!」 ズキュン!! 氷室の胸に銃弾が飛んだ。 「キャップー!!」 総監「氷室くん!!」 氷室に駆け寄る総監、総監を囲む特捜隊5人。 沖田「さあ、帰りますよ」 総監「氷室くん・・・」 敵「悪いが生きて返すわけにはいかん」 閉まるシャッター。 敵「皆殺しだ」 じりじりと近づいてくる敵軍。 ズキュン!! 飛び起きた氷室の銃弾が敵の額を貫く。 敵A「ボス!」 手榴弾を投げる三村。 ドカーン!! 敵全滅。 総監「氷室くん・・・」 防弾チョッキを見せる氷室。 微笑む総監。 こうして総監の命は救われた。 しかしこのローレスエリアにはもっと恐ろしく、凶悪な犯罪が絶えない。 彼ら特別捜査隊に休息はないのだ。

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