夫をATMとしか思ってない?-日本の失業率と離婚率の関連性-

家計の収入が,結婚生活にとって,いかに重要であるかは,様々なアンケート調査(第一生命経済研究所,2006b)
によって知る事ができます。
たとえば,「結婚生活に絶対必要なものは何だと思うか」という質問(複数回答)に対して,
既婚者のおよそ67.2%が「経済力」を挙げています。これは,「思いやり」という回答に次いで多い回答です。
「経済力」の回答は,男性より女性に多く見られ,年齢をますにつれ,その割合は高くなっていました。
60歳代の既婚女性では,およそ8割が「経済力」を挙げており,「思いやり」の回答を超え第一位でした。
夫婦生活を営むうえで,いかに,お金が大切であるかがわかります。金がなければ愛は続かない日本。
一般的に,社会の経済状況が悪化すると離婚率が高くなるという現象が知られています。
まさしく、「金の切れ目が、縁の切れ目」というわけです。
1950年から1985年にかけて、
この失業率と離婚率との関係を調べた研究者がいます(Lester,1996,1999)。
この研究では,わが国を含め,アメリカ,ベルギー,カナダ,デンマーク,イギリス,アイルランド,
オランダ,スウェーデン,台湾,西ドイツを比較しています。その結果,失業率と離婚率との関係が最も強い国が日本でした。
つまり,わが国は,失業率が高くなると,ほかの国々と比較して,
多くの夫婦が離婚届けを出すのです。わが国は,カネがなければ愛も続かない国なのです。

出典:著書『離婚の心理学 パートナーを失う原因とその対処』

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最終更新:2013年01月10日 18:21
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