Yo ブラストマスターKRSワン、調子はどうだい? この曲、サイコーにノリがいいな そうさ、yo、D‐ナイス、元気にしてるか? Yo、スコット・ラ・ロック、調子はどうだ? Yo、このファンキーでイカした曲で思いっきり楽しもうぜ。 俺たちのことをちょっと話しておきたいのさ。 俺たちはブギ・ダウン・プロダクションズというグループに属した仲間。 俺たちの曲はハンパじゃなく強烈だぜ、知ってんだろ。 俺たちの出身地のことをちょこっと話そうか。 サウス・ブロンクス、何たってサウス・ブロンクスだぜ (×4) 俺のラッピン・スタイルはスゲエって みんなが声を揃えて言うのさ そんじょそこいらのラッパーとは違うからな、 だったらもっと個性を際立たせようぜ KRS‐ワンの得意分野は音楽なねさ 俺自身がこうしようと思った時だけ、 このスタイルを用いるんだ この場に集まったパーティー人間ども、 KRS‐ワンがドデカい一発をカマしてやるぜ お前ら(=ジュース・クルー)は MCAとの契約を切られたんだろ お前らの作ったライムはてんでなっちゃいなかったからな それでもまだヒップ・ホップ発祥の地が クイーンズ・ブリッジだと言い張るのかい? そのクズのようなラップをブロンクスに持ち込んだら、 命はないと思えよ だってお前らが足を踏み入れたこの場所は── サウス・ブロンクス、何たってサウス・ブロンクスだぜ (×4) 俺はあることわ表現したくて スコット・ラ・ロックと組んでるのさ 俺が教師だとしたら、俺以外の連中はキングだな 連中がそういう称号で呼ばれてるとしたら、 まあ、それに相応しいんだろうよ けど、王冠なしのキングが相手じゃ、 俺の方に勝ち目があるぜ お前らはそこいらに転がってる小石みたいな雑魚は相手にするけど 反逆者のような固い石には太刀打ちできないだろ KRS‐ワンは巨大な石を支える強靭な男 札束を何枚も挟めるマネー・クリップみたいなもんさ イカしたスタイルを身につけたいのかい? だったら教えてやるよ ヒップ・ホップが誕生して間もない頃の話さ 手ほどきをしてくれたラ・ロック、クール・ハークや バム・バム(=アフリカ・バンバータ)がいて ヒップ・ホップ小僧たちは最新のラップ・ナンバーに飛びついたもんさ けど、いざその曲が街で流れ始めると ヒップ・ホップ小僧たちはそのレコードを買わずに 家に帰って“ありゃダメだ”って言うんだ だったら、毎日、俺たちの曲を聞ける方法があるぜ そいつを耳にしたらあいつらはブッ飛ぶだろうけど それでもまた外へ出て聞きたくなるに違いないよ あいつらは恐る恐る外へ出て、 ラップ・バトルか繰り広げられてる公園へ行くのさ 夜の街のライトが光ってるっていうのに、 バトルの場は暗いよな けど、yo、バトルに集まる連中は、 そんなこと気にせずにラップしたもんさ 俺の言いたいことが解る奴も何人かいるだろ ブロンクス・リヴァーの仲間の層が厚いってことを 覚えておきなよ クールDJレッド・アラートやチャック・チルアウトがターンテーブルを操って アフリカ・イズラムがパーティーを盛り上げるぜ ブロンクスのもう一方の地区には フラッシュ(=グランドマスター・フラッシュ)と名乗るガキんちょがいたな ブロンクスの低所得者用居住区のパターソンや ミル・ブルックスに住んでてさ 色男気取りの連中がそこいらじゅうにいて、 もう手がつけられないってわけよ ちょっとイッちゃってるグループは自分たちのことを サイプレスって呼んでたな ラップとDJのスキルだけで場を盛り上げることができる連中には 小細工なんて必要ないのさ ヒップ・ホップが芸術の域に達すれば達するほど、 どんどんワイルドになっていったぜ でも、クイーンズ出身でそれをやってのけた奴はひとりもいなかったな それは1976年から1980年にかけての出来事 あの頃のブルックリンの連中のファッション感覚ときたら、 かなりブッ飛んでた サウンド装置もヒップ・ホップなんてもんじゃなかったぜ 何しろ、どこからともなく銃声が聞こえてくるんだからな (パン・パン・パン) 少しは賢くなったらどうなんだい? 自分たちが力不足だってことをみんなに教えてやれよ LL(=[[LL Cool J]])をステージから引きずり下ろすことを考える前に 地元の仲間にクラックを止めさせる方が先決だろ さもなきゃ、 連中は被害妄想に取り付かれて立ち直れなくなるぜ そうなったら、俺の専属DJスコット・ラ・ロックの出番が増えるってわけさ あいつの出身地は── サウス・ブロンクス、何たってサウス・ブロンクスだぜ (×4) ヒューマン・TR-808ことD‐ナイス ブラストマスターことKRS‐ワン そして偉大なる素晴らしきDJスコット・ラ・ロック 俺たちはブギ・ダウン・プロダクションズ 86年の最新の曲を披露してやったぜ わかったか、バカタレども!