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ドラゴンボールZII 激神フリーザ!! - (2024/04/19 (金) 21:10:13) のソース

*ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!
【どらごんぼーるぜっとつー げきしんふりーざ】
|ジャンル|RPG|&image2(geki.jpg,width=200)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|4MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|バンダイ|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1991年8月10日|~|
|定価|8,200円|~|
|プレイ人数|1人(天下一武道会モードのみ1~8人)|~|
|セーブデータ|2個(フラッシュメモリ)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|前作通りのカードバトルゲーム&br()''バーダックの予知夢が100%的中したゲーム''&br()BGM少なすぎ&br()ナメック星編の完結を待たずにゲーム化|~|
|>|>|CENTER:''[[ドラゴンボールシリーズ]]''|
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**概要
人気TVアニメ『ドラゴンボールZ』のゲーム化第2弾で、原作のナメック星編を元にしている。~
ファミコンの「Z」三部作では唯一、劇場版のストーリーを挟まず全編にわたって原作に沿ったストーリーが展開されている。~
システムは前作『[[強襲!サイヤ人>ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人]]』に準じており、カードを用いた戦闘を行う。

**プロローグ
>地球に襲来した戦闘民族、サイヤ人のベジータ・ナッパを辛くも撃破したZ戦士達。~
しかしその犠牲は大きかった。~
悟空は重傷を負いピッコロは死亡、同一の存在である地球の神とドラゴンボールが消滅してしまったのだ。~
残るZ戦士たちはサイヤ人が漏らした「ナメック星」のドラゴンボールに一抹の望みを賭け、宇宙へと旅立つ。~
その先に最大の恐怖が待ち受けているとも知らずに…。

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**特徴
-原作とは違い、サイヤ人戦による戦死者はピッコロ(と地球の神)のみとなっている。ヤムチャ・天津飯・チャオズは生存しており、孫悟飯・クリリンと共に初期パーティに加わっている。

-本作ではHPが0になっても死亡にはならず、戦闘不能となる。
--戦闘不能の仲間は少しずつHPが回復していき、満タンになると戦闘に参加できるようになる。お助けカード等で回復を早めることも可能。

-地上での移動方法に「歩く」と「飛ぶ」が選べるようになった。
--「歩く」はカードの星の数だけ移動できるが障害物を通り越せず、海の上に待機しているときは歩いての移動が不可能。
--「飛ぶ」はカードの星の数+4マス移動できる上に障害物(岩山以外)を飛び越せるが、「気を解放して飛ぶと敵に発見されやすい」という原作要素が反映されており、敵との遭遇率がかなり高まる。

-『[[大魔王復活>ドラゴンボール 大魔王復活]]』と同じく、移動が終わった後にイベントカードを選択する「運命の選択」が追加。出たカードによってエンカウントやお助け効果が起きるようになった。ただしマップ上の回復所等も一部を除き無くなってしまっている。
--回復は主にお助けカードの「ブルマ(回復量小)」か「デンデ(回復量大)」で行う。ストーリーの展開で両者が入れ替わっていく。
---何度使っても無くならないが、移動中・戦闘中ともに1ターンに1度しか使えない。

--ベジータや、フリーザ軍の中ボスもマップ上のキャラとして登場し、パーティと互い違いにカードを引きながら移動を行う。
---ドラゴンボールを探していたりこちらを追撃したりと行動理由は様々。こちらと重なると遭遇してしまい、ドラゴンボールを奪われたり戦闘になったりする。
---「じいちゃんカード」で動きを止めたり、「ウーロンカード」で手持ちのバトルカードを交換したりとボードゲームの様なやり取りが展開される。これは今作のみの特徴である。

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**評価点
-戦闘時にキャラとカードの流派を合わせると複合攻撃(敵1体にエネルギー波+追撃)か複数攻撃(敵全員に攻撃)を選べるようになった。
--クリリンの「拡散エネルギー波」は全体攻撃、ヤムチャの「繰気弾」は100%命中と、技に特徴付けが成された。
--攻撃の順番が「カードの漢数字が大きい順」となり、前作まで防御力しか意味がなく無視されがちだった漢数字が重要になった。
--同じ敵に複数のキャラが攻撃し、先に行動したキャラがその敵を倒した場合、自動で他の敵に攻撃してくれるようになった。
--サイヤ人の「瀕死状態から立ち直る毎に強くなる特性」も再現、HPが1ケタになった際に全回復させると1レベル上昇する。戦闘不能からの復帰は対象にならない。
---これは次回作や『[[超サイヤ伝説>ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説]]』でも再現されている。

-敵キャラとの争奪戦やマップ中での目的がハッキリしておりメリハリがある。
--前作では淡々とレベル上げ→ボスを倒すといった展開が大半でしかも二人が別行動になっていることが多く、移動に気を配らねばならずストレスとなっていた。
---今作では全員一丸行動で最初のMAPが一本道、ナメック星編では大半が敵キャラとのボール争奪、奪還戦となるためにマップ上の行動にメリハリがつきやすく、スピーディーに進行する。
--「運命の選択」の各キャラの言動もそのキャラの性格を捉えていて面白い。
---フリーザ「''おお なんとおろかな''!ザーボンさんは1回休みになってしまいました!!」((原作では変身のたびに性格が変わっていたのだが、ゲーム中のこの場面では変わることはなく常に第1形態ベースの台詞回しになっている。))~
ベジータ「フン、俺は1回休みだ!''貴様ら早くしやがれ!!このノロマ共め''!!」

-原作ではデンデの導きで最長老に会う頃までボール争奪戦に関わらず、幹部もベジータが全て倒していたがシナリオが改変されており、Z戦士が直接関われるようになった。
--ナメック星到着後の3ステージはフリーザ軍、ベジータとのボール争奪戦で先に村へたどり着けばボールを入手することが可能。
---先にたどり着かれた場合はナメック星の若者が奮戦するも村を滅ぼされ、ボールも奪われてしまう。奪われたボールはベジータのボールは合流時に、フリーザ軍の場合はのちのシナリオで奪取可能(後述)。
---基本的にフリーザ軍の幹部をやり過ごしながら目的地へたどり着くのが基本ではあるがレベル上げや引き継ぎ次第ではあえて幹部に戦いを挑んで倒しておくという展開も可能。
--ベジータが倒していた幹部も、パーティ全員が最長老にパワーアップさせてもらい、ベジータと合流した上で戦えるので難易度面でも安心。
---ベジータはこちらから操作できないがこの時点ではかなりの強さでありプレイヤーが選ぶ5人とは別に攻撃してくれるので頼もしい。ただしベジータ以外が全滅すると彼が生き残っていてもゲームオーバーになる。
--フリーザ軍幹部と戦うシナリオでは宇宙船に潜入できる。メディカルマシーンで仲間を1人ずつ全回復できるほか、これまでの行動で幹部が奪っていったボールが原作同様ここに置かれている。
---ただし1マップ進むごとにフリーザに遭遇する危険性がありかなり緊張感がある(この時点ではたとえ1ターンでも全員攻撃されれば全滅もありうる)。
--ギニュー特戦隊に関しても選択肢があり難易度を選べるようになっている。
---ボールを渡さなかった場合は''ギニューを含めた全員と戦う''。1ターンごとに悟空の移動と特戦隊との戦いを繰り返す。悟空がZ戦士と合流するまで生き残れるかが勝負になっている。仮に勝利できたとしてもほとんどのメンバーが戦闘不能にされることが多く、ボロボロになるのは必至だが、難易度は今作でもトップクラスの戦いで、ある意味燃える展開でもある。
---ボールを渡した場合は悟空が到着してから''なぜか宇宙船に向かわずバラバラに行動している特戦隊''を1人ずつ倒していく展開になる。特戦隊を探す手間がかかるがこちらのほうが安全。

-前作同様、本作にもアニメオリジナルキャラが出演するミニイベントがあり、シナリオに花を添える。
--キュイに故郷を滅ぼされた「謎の宇宙船の子供達」が登場、情報をくれる。
--偽のナメック星も登場する。ただしイベントの内容はアニメとは異なっており、共通点は偽ナメック人の外見のみ。
--悟空が、''父のバーダックに滅ぼされたカナッサ星を解放する''というイベントがある((アニメではカナッサ星は既に滅ぼされているのだが、気にしてはいけない。))。ここでは悟空が父について聞かされたり、ラディッツについても触れられていたりと、味わいのある展開が待っている。
--前作の「半人前サイヤ人」に続き、本作にもフリーザ軍兵士である「クランベリ((ザーボンに蹴飛ばされたキャラ。原作では名前がなく、後の「ドラゴンボール超」で判明。))」「ラーズベリ((アニメ版でついた名前で、ナメック星でドラゴンボールを探していた。クランベリと同一人物かどうかは不明。))」と同じ姿のザコキャラが登場する((クランベリ・ラーズベリ本人は登場しない))。

-前作にもあった天下一武道会モードがパワーアップ。
--8人トーナメントモードに加え、4人バトルロイヤルモードが追加された((原作でも後にバトルロイヤル形式の天下一武道会が行われている。))。
--前作ではいちいちパスワードを取って入力しなければならなかったが、今作ではセーブデータから直接Z戦士のデータを読み込めるようになった。
---出場してくる相手は参加キャラのレベルに応じて決まる。前作のようにレベルの低いうちからラスボスが出場してきて手も足も出ないというようなことがなくなった。
--前作のパスワードも使用可能。前作のZ戦士のパスワード7人分を本作の8人トーナメントモードで入力すると、前作のレベル((今作のスタート時のレベルは11で、これより低い場合は11に補正される。))を引き継いでストーリーモードを始める事ができる「コンティニューZ」が可能。特典として最初から数枚お助けカードを持っている。ただし前作でレベル11を超えるには相当鍛えるか、クリア時のパスワードでなければならない((クリア時にキャラが死亡していると教えてくれない))。

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**賛否両論点
-グラフィックの質の差が大きい。
--ギニュー特戦隊のファイティングポーズや、ポルンガの登場シーンなどのイベントグラフィックは、前作同様ファミコンソフトとしてはレベルが高い。
--必殺技にキャラのカットインが入るようになった。ザコキャラ1体1体にまで設定されている。
--ピンチになっても顔グラフィックが変化しなくなった(代わりに顔ウインドウの上に「ピンチ!」の文字が表示される)。
--笑顔のキャラが多く、戦闘中に表示される顔としてはふさわしくない。カットインの顔は気合が入っているのだが…。

-ヤムチャの「繰気弾」などはかわされても追尾して確実に当たる。
--ただし全ての必殺技が確実とはいかないまでも高確率で追尾して当たる仕様なため、その個性はほぼ失われた。

-前作で悪かったキャラバランスが調整されたが、まだ粗い部分も多い。
--前作で弱キャラ扱いだったクリリンとヤムチャは本作では強化されており、特にクリリンは「拡散エネルギー波」が全体攻撃となり非常に役に立つ。原作通り「太陽拳」も習得している。ヤムチャはそれと比べると地味ではあるが今作では「繰気弾」の必中効果はそのままに威力が底上げされた。「かめはめ波」もクリリンと同じ消費BEで威力が高く、コストパフォーマンスが良い。
--天津飯と餃子は「太陽拳」「超能力」が必中ではなくなり弱体化。「四身の拳・気功砲」や「どどん波」もコストパフォーマンスが非常に悪く、必殺技を使わせるのに適さないキャラになってしまった。天津飯はそれなりに戦闘力が高いのでまだいいが、餃子は戦闘力も最低で、ほぼアイデンティティを奪われてしまった形になる。前作で壊れ性能だった反動とも言えるが…。
--悟飯は前作では餃子と同等の戦闘力で参加し育てるのに苦労したが、今回は最初から天津飯に次ぐ戦闘力を持っており、流派も他のキャラとかぶらないため活用しやすい。ただし大猿化はできなくなった。
--悟空は前作同様イベントの都合でなかなか登場に恵まれないが、仲間に加わった時のその圧倒的強さは原作再現とも言えなくもなく、活躍度で見ればバランスが取れている。
--ピッコロもストーリーの都合上なかなか登場できない組に入ってしまった。原作と違ってネイルとの同化イベントをこなしてもフリーザ第1形態にも敵わないほどの戦闘力にしかならず、合流してもそのままでは全く役に立たない。攻撃力の内部数値が僅かに高いものの必殺技の威力も悟空に大幅に劣り、結局他のZ戦士に毛が生えた程度の活躍しかできない。

-悟空の扱いについて
--悟空は原作ではギニュー特戦隊と最終形態フリーザ戦以外はほとんど出番がないはずだが、ギニュー特戦隊の死後も重傷で離脱することがない。
---そのため悟空と第1形態フリーザが立ち会うため''TVスペシャルのシーンが現実のものに実現している''。
--特に悟空に関してはここで離脱をしないと戦闘力が増大することがないため、原作重視だとフリーザに勝つことはまず不可能となっている。
---ゲーム性の事を考慮すれば仕方のないことだが...。

-前作に比べてBEは多くはなったものの最高HPが大幅に減った。
--前作では最高レベルになったら4000ほどだったのだが、今作は悟空でさえも最高レベルのHPが1025までが限界となってしまっている。
--この現象は次回作では更に悪化し、外伝で最高HPが9000ほどまで上昇するよう改善された。
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**問題点
-BGMが非常に少ない
--ストーリーモードの戦闘時のBGMは1種類だけで、ザコもボスも同じ曲。
---一応、天下一武道会と分身修行時は別の戦闘BGMになる。
---前作は界王戦と天下一武道会も含めれば6種類だった。
--マップのBGMもたった3曲しかない。前作は5曲もあった。
--更にはイベントの会話では無音状態が続くことがザラにあり、イベントでBGMが流れるのは''ポルンガが出たたった数秒''だけ。

-前作と比べ、レベル上げがしづらい。
--前作と同じく、今作もやはり敵を倒したり修行マスやイベントで適切にレベルとBPを上げていくのが推奨されるゲームバランスなのだが、今作は特にゲーム前半で行動制限されるマップが多く、前作の様に腰を据えて地道にレベル上げをするという行動がしづらい。特にメインパーティの悟飯チーム。
---最初のナメック星への旅は前作の「蛇の道」マップと似て一本道で後戻りする事ができないので、あまり飛ばして少ないターンでクリアしようとすると明らかにレベルが足りなくなる。~
前作の蛇の道の様なかけたターン数による有利不利展開は無いが、ゴールしたら次の章に進んでしまう為、ゴールまでに適正レベルに辿り着けるかは結構運が絡む。
---ナメック星のパートは3章に渡って、フリーザ一味・ベジータ・悟飯チームの三つ巴でドラゴンボールを求めてナメック星人の村へと向かうストーリー。3派の誰かが村についた時点で章が終了する。~
フリーザ一味とベジータはこちらのレベル上げなど当然お構いなしに村へ最短距離で向かう為、悟飯チームは村に向かいつつ敵を倒してBPを稼がなければならない。いわゆる「歩き稼ぎ」しか出来ない。ただし最後の3つ目だけはザーボンorベジータに村を滅ぼされた後でもこちらが村に辿り着くまではクリアにならないので、ここで稼ぐ事は出来る。
---実はこのパートは敵に先に村に着かれてもペナルティは特に無い。なので、ナメック星人をガン無視してレベル上げにいそしむ事も可能ではある。それでも誰かが村に着いた時点で章が終了する為いつまでもレベル上げは出来ないし、フリーザ一味とベジータが村に着くと、原作通りその村は皆殺しにされてしまう為後味が悪い。

-前作から引き続き、魔貫光殺砲や元気玉は「強力だが溜めに時間がかかる」という原作要素を活かせていない。

-全体的にゲームバランスが悪い。
--雑魚戦が序盤でも回復手段の少なさもあって結構梃子摺る上、ナメック星の3マップ目にいきなり敵の強さが上昇する。それまで1500前後だった雑魚の戦闘力が3000前後になる。
---わざと進みを遅くしてレベル上げしていてもかなり苦戦し、しかもこの後クリリンが単独行動で進むシーンがあるので下手をすると詰む危険性も…((一応、一定以上のターン数が経過しても決着がつかなかった場合は敵が撤退して勝利扱いになるという救済措置はある。))。
--なお遭遇する雑魚敵の更新は''最長老に全員パワーアップしてもらった時点で頭打ち''となる。戦闘力1万にも満たない敵ばかりで、後半からは明らかに相手にするのも鬱陶しくなってくる。
--悟空のレベルがイベント消化に伴ってチート級にガンガン上がってしまう(重力100倍修業を繰返せばMAXレベルもラクラク)ため、参入後の難易度がかなり低くなってしまう。
//---また、クリリンの単独行動時に条件を満たすとクリリンも超強化され、バランスも糞もなくなってしまう((悟空のレベルを最大にしてから重力100倍の修行をクリア、そこからノーセーブでクリリンの単独行動中に修行イベントを引き、経験値を獲得するとレベルが最大まで上がる。経験値を管理するメモリに直前に悟空が獲得した経験値(最大レベルだと表示以上の経験値を得ている)が残ったままなのが原因。))。
//↑狙ってやらない限り再現性はかなり低いのでCO。
--悟空加入後は「超元気玉」1発で全ての敵が地平線の彼方まで吹っ飛ぶ。流石にフリーザ(最終変身)はこちらの星の数(攻撃基準値)が最大でフリーザ側の漢字の数(防御基準値)が低いか、お助けカードの界王様やじいちゃんの重ね掛け((敵の行動を止める+ダメージ1.25倍。重複可。))をしないと倒しそこねるが…。
---裏を返せばこれらのカードを複合させればラスボスである最終形態フリーザさえイチコロということ。ポルンガカードならそれだけの効果を一気に得られる(フリーザの防御力はプーアルカードでこちらの漢字の小さいのと交換させることで可能)ので条件を整えるのは難しくない。これではゲーム及び当時の原作のラスボスの威厳もクソもない。

-前作同様、攻撃力・防御力の内部数値が存在するため、BP(戦闘力)はあまり参考にならない。
--偽ナメック星でも戦う事になるクランボは防御力がかなり高く設定されており、同レベル帯の敵であるロベリー、モンレーと比べてBPは低いものの異様に打たれ強い。
--特にキュイはBPこそ19000だが、攻撃・防御共に全キャラ中トップレベルの補正がかかっており、原作のような雑魚だと思ってなめてかかるとこちらが''きたねえ花火''にされかねない。
--ギニュー特戦隊は異常な補正こそないが全体的にBPが高い。ジースはBP64000もあり、原作で悟空の見積もり60000という数値に驚いていたのと矛盾する。ギニュー隊長も原作で「最大戦闘力120000」とはっきり明言されていたのに本作ではBP160000ある。完全に原作無視である。
--フリーザ第2形態以降はスカウターを使ってもBPを確認できないが、内部的には第2形態が700000、第3形態が800000、最終形態が999999の扱いである((ゲームの演出としては6桁を越えるBPを測ろうとしたスカウターがオーバーフローして故障する描写になっているが、内部数値は実はそこまで高くない。))。防御力補正があまり高くないため前述通り超元気玉で吹っ飛ぶ。まだ全然本気を出していないことの表現とも取れるのだが…((原作でも50%の状態のフリーザが超元気玉を食らい死にかけるが、その後100%となったフリーザは元気玉のダメージなど無かったかの様に超サイヤ人となった悟空と激闘を繰り広げているため、本作の最終形態フリーザが50%状態だとすれば正しく原作再現である。))。とはいえ攻撃力補正は変身する度にインフレしていき、最終形態になると普通のエネルギー波が悟空の元気玉に匹敵する技攻撃力で、界王拳10倍かめはめ波以上の技攻撃力で全体攻撃してくる爆発波も使ってくるという、ラスボスらしい火力を見せつけてくれる。

-お助けカードの補充場所がなくなったため、敵を倒す事がお助けカードの効率的な獲得方法なのだが、こちらが強くなりすぎると、敵が逃げ出す確率が跳ね上がる。
--そのため、フリーザ戦の前にお助けカードを使いすぎると補充に苦労する事に。

-運命の選択の理不尽さ
--敵の運命の選択は大抵が妨害を引き当てる、キュイで''バトルカードを最弱化''したり、グルドで''一回休み''にしたり、ギニューで''お助けカードを奪い取る''等かなり嫌らしい方法で妨害してくる。ちなみにじいちゃんカードは「どちらが引いても敵側の動きを止める」効果である。
---ボール争奪戦(3幹部+フリーザ)や特戦隊各個撃破ルート(特戦隊5人)ではこの酷さが顕著となる。
--運命の選択での「スカウター」の仕様もやや不親切。
---使用すると敵とエンカウントするフリーザカードの場所がわかるようになるが、あくまで対象がフリーザカードのみなのでエンカウントを回避して別のカードを選んだらグルドカードで一回休みで足止めを喰らう、ギニューカードで貴重なお助けカードを奪われる等、結果として思わぬ被害を被る事もある。
---実際、意図的なレベル上げなどをせずマイペースで進行をしたレベルでも、フリーザカードでの通常エンカウント敵とのバトルがそこまで痛手になることはそうそうない。むしろ後者の方が相当厄介で特にギニューカードで奪われるのは痛い。スカウターや占いババなどは取るに足らないカードだがボルンガカードを奪われようものならそのショックも大きい。グルドカードも1回休みとはいえ、ザーボン、ドドリア、キュイ3巨頭との戦い((この他にフリーザ(HP無限の不死身仕様)もいて自身の宇宙船の周囲を規則的にグルグル回るだけなので意図的でもない限り戦うことはないが彼もこのカード抽選をするため実質敵は4人。))や、ギニュー特戦隊の個別戦など敵が多いと休まされている間に敵のターンでギニューカードを出されて大事なカードを奪われる、キュイカードで手持ちカードをカスまみれにされるリスクが高い((ギニューとグルドは左半分4枚には絶対配置されない。この事に気付いてしまうと前述通りフリーザカードはさして脅威にならない為スカウターはほぼ無用の長物になる。))。

-ボス敵との戦闘にていくつか問題点がある。
--単独行動のボスはフリーザを除いて雑魚敵を引き連れている。ボスと比べると段違いに弱くあまり脅威にならないが、戦闘のテンポを悪くしている。
---ほとんどの場合ベジータと合流後に戦うことになるが、ベジータはランダム行動なので雑魚に向かって攻撃することもあり、なかなかボスを狙ってくれないなど食い合わせが悪い。
--3幹部やフリーザはかなりの高確率で必カードを出してくるが、それ以外のカードを出さない上に防御がZ~7と固いものばかりなためかなりの鬼畜となっている。
---その割に必殺技の種類はかなり少なく、揃いも揃って単体の「エネルギー波」と全体の「爆発波」を使い分けるスタイル。最終形態フリーザでさえも必殺技がこの2つしかない。第1形態で使う「スーパーエネルギー波」もザーボンやギニューが使うものと同じである。
//--まず第一に第一形態戦ではザーボンが強化されることが示唆されなぜか雑魚敵のBPを落とさず進行する。
//--ザーボン第二形態では余計な雑魚もいないのに表示が左寄りである。
//雑魚を無視して先にザーボンを倒すと雑魚を残したまま変身するのでその関係だと思われる
--リクームは「パイヤー」というキュイの色違いな雑魚敵を引き連れているが、この敵とはここでしか戦えない。ギニュー特戦隊にボールを渡さず全面対決すると登場機会そのものがなくなる。エンディングクレジットに登場するが「誰?」となること請け合い。逆に同型の「ゴンマー」はエンカウントで普通に出てくるが何故かエンディングクレジットに表示されない。
--ギニューの「ボディチェンジ」は原作のように悟空やベジータを狙うのではなく、誰であろうと狙ってくるため''自分より弱い相手とチェンジする''こともある。またカエルカードを入手していると''初披露の段階で''カエルになってしまいそのまま退場するという原作以上のマヌケっぷりになっている。

-ストーリー展開上、第一形態のフリーザ(変身前)からは一度撤退しなければならないのだが、''自動的に撤退するまで延々と戦い続ける羽目になる''。上記の関係上1撃で倒せる状況でも、圧倒的なフリーザの戦闘力に恐怖するZ戦士達…。
--なおこの時のフリーザは無敵になっており、いくらダメージを与えても倒せないが、これを利用して最大ダメージに挑戦することが可能となっている((倒してしまった場合は与えたダメージが表示されない仕様のため。))。

-原作と違って生存しているヤムチャ達3人は台詞が一切無く、原作同様悟飯とクリリンばかりが喋っている。

-悟空の修行編では「しばしの休息から目覚めた」とメッセージがあるのにどういうわけか修行で受けたダメージが回復していない。

-戦闘時の必殺技の演出がアニメーションではなく、パノラマ写真の様な1枚絵をスクロールさせるだけとなった。
--どの必殺技もこの演出である。前作が種類豊富で表現も秀逸だったのに比べて劣化している。
---特に酷いのは天津飯。四身の拳は前作のように4人でエネルギー波を撃つのではなく''発動したポーズを取ってそのままタックルする''というもの。また気功砲のエフェクトも爆発波と同じものでありショボい。
--必殺技使用時には、前作までにはなかった顔のアップのカットインが追加されている。おそらくこれにファミコンのグラフィックのリソースを持っていかれているのが、演出を劣化させざるを得なくなった原因だと思われる。

-ベジータが仲間になる前に中ボスのキュイ・ドドリア・ザーボンを倒し、なおかつベジータにドラゴンボールを奪われると、ゲームが進行しなくなるバグが発生する。
--通常プレイの範疇で発生するような代物では無いが、やり込みプレイで意図せずに条件を満たしてしまう可能性がある。

-当時原作もアニメもナメック星編が完結していなかった為、本ソフトは''フリーザに超元気玉を浴びせたところで終っている''(原作の不意打ち元気玉に当たる)。
--そのため、''超サイヤ人の孫悟空''はエンディングの1枚絵のみの登場となり、彼を操作できるのは次回作に持ち越しとなる。

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**総評
前作『強襲!サイヤ人』からシステムが改善され、遊びやすくなった。~
一方で新たな課題点も生み出してしまっており、まだまだ発展途上といったところ。

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**その後の展開
-1992年1月にはスーパーファミコン初作品『[[ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説]]』を発売。
--内容は本作と前作をつなげて更に本作では最後に顔見せ程度だった超サイヤ人を正式導入するなど完全版としたような内容。
--ただ「超バグ伝説」と揶揄されるようにバグだらけなことで有名。
---とはいえバグの内容は攻略やネタ的面白さに転化できるものばかりでプレイを阻害するだけの悪質なものは少ないのが不幸中の幸い。

-ファミコンでは1992年8月に『[[ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間]]』を発売。
--タイトルの通りセル服務人造人間編かと思いきや、それはさわり程度と肩透かしでしかもラスボスであるセルさえも倒さずじまいで尻切れトンボに終わるなど、ゲーム自体はクソゲーでこそないもののアニメや原作連載が途中だったためゲーム化するには早すぎた弊害がモロに出てしまった。

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**余談
-宇宙空間で発生する不思議な光景の数々
--敵と遭遇したときは戦うために''いちいち小惑星に移動して戦う''という突っ込みどころ満載の行動を取る。''そんなことやってないで逃げろよ!!''とか''その星はちゃんと空気とかあるの?''等疑問が尽きない。
---レベルが高くなると戦闘開始前に敵が恐れをなして逃げていくことがあるが、宇宙空間では必ず小惑星に降りるシーンを挟んでしまう。ゲーム開始から1レベル上げるだけでも敵に逃げられる可能性があるので、''わざわざ宇宙船を着陸させて対面した相手が何もせずに慌てて去っていく''光景にたびたび出くわすことになる。Z戦士もそうだか''戦場となる可能性もあった惑星の住人も唖然とするだろう''。
---なお、ゲームシステム上、地球から1マス離れた所への移動でも遭遇するので''地球の近辺にもフリーザの配下が彷徨いている''という下手をすればかなりヤバイ状況である((ラディッツ曰く地球は地上げのターゲットとなっており、当然フリーザ軍にも伝わっているはずなので…))。
--運命の選択時(宇宙のみ)にベジータカードを引くと''小惑星や太陽が突っ込んでくる。''そして''進路を変え損なって宇宙船と激突しても僅かなダメージ(戦闘での敵の攻撃程度)で済んだり、必殺技で粉々に破壊したり''というシュールな展開も起こる。
---まあ、ドラゴンボールの世界ではあっても可笑しくはないが…((実際無印(Z以前)で最初に参加した「天下一武道会」において亀仙人が月をかめはめ波で破壊している(恐らく戦闘力はゲーム当時のZ戦士メンバー最弱のチャオズ程度あるかどうかのレベル)。その月は無印終盤で神様が作り直し、そしてZ序盤のラディッツ戦直後悟飯の大猿化にビビったピッコロが再び破壊するような世界観なので造作もないことと思われる。))。
--前述のナメック星人の若者はお助けカードとしても扱われており、使用した戦闘のみ助っ人としてきてくれるのだが…例え偽ナメック星や惑星カナッサ、戦闘のために一時着陸した小惑星であっても''わざわざナメック星から助っ人に来てくれる''。
---因みにこの若者のレベルは、なぜか''ヤムチャのレベルと連動している''のだが、最高レベルでもBPは3万7千にしかならない。4万2千のネイルを超えないようにという配慮だろう。
//問題というか、変な要素なので、余談へ。

//-本作ではラストに元気玉(ゲームでいう「超元気玉」)でとどめを刺すのだが、元気玉はフリーザ戦でもその前のベジータ戦でも大ダメージを与えたもののフィニッシュにはならなかった。
//--元気玉でのフィニッシュはドラゴンボール原作では最期のエピソード「魔人ブウ編」までない(劇場版アニメでは存在する)。
//↑とどめをさすって、誰に?フリーザならすぐに再登場するからとどめはさせていない。

-前作同様、週刊少年ジャンプから攻略本が発売された。今回のQ&Aコーナーにおける各キャラの口調は、きちんと原作通りになっている。
--「飛び去って行くベジータの宇宙ポッドを見上げるZ戦士達」というイメージイラストも載っている。本ソフトの内容に合わせている為ピッコロだけが死亡している絵だが、悟飯が''全裸で''泣いていたり、天津飯が左腕を押さえていたり((原作でナッパにもぎ取られた事を意識したのだろう。))と芸が細かい。
---イメージイラストは各章毎に載っており原作では死亡していたメンバーがフリーザ軍と戦うシーンもある。
---他にも「あのころのワシら」という''ギニュー特戦隊が彼らの少年時代を語った''ページもある。

-非公式ではあるが、天下一武道会モードにおいて惑星戦士やNPCキャラのパスワードが存在する。
--カリン様やミスターポポといった非戦闘員を登録する事が出来るバグパスワードもあるが、バグなので能力値等もでたらめ((一例で「りちととせな はわや5はは」と入力すると登録できるポルンガは最終形態のフリーザを通常の攻撃でも容易に倒せる。))で大抵戦闘中にフリーズする。

-2013年発売のニンテンドー3DS用ソフト『[[バンダイナムコゲームス PRESENTS Jレジェンド列伝]]』の初回限定版特典のDLCソフトとして本作がそのまま移植され、こちらはヒント機能や中断セーブが追加されている。

-本作オリジナルのザコ敵のうち、アプールの色違い2種とラーズベリ型の3種は『ドラゴンボール ゼノバース』にも出演した。名前、カラーリングとも本作と同じである。