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鮫!鮫!鮫!

【さめさめさめ】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
発売元 テクモ
開発元 東亜プラン
稼働開始日 1989年
判定(改善前、1Pバージョン) ゲームバランスが不安定
判定(改善後、2Pバージョン) 良作
改善
ポイント 難易度が高すぎた1Pバージョン
2Pバージョンは大幅にマイルド化
東亜プランSTGシリーズ


概要

東亜プランが1989年に世に送り出した業務用の縦スクロールシューティングゲーム。1987年にリリースした『飛翔鮫』の続編に当たる作品。
最初は一人プレイ(二人交互プレイ)の基板(以下1Pバージョン)リリースされ、その後に二人同時プレイに対応し、ゲームバランスを再調整したバージョン(2Pバージョン)がリリースされた。
特徴的なタイトル名は旧日本軍が真珠湾攻撃を行った際に使用した暗号「トラトラトラ」のオマージュとなっている。
1周全10面構成のエンドレス制。

特徴

  • 8方向レバー+2ボタンでレバーで自機となる複葉機の移動、Aボタンでショット、Bボタンでボンバーを発射。
  • ゲームシステムとしては途中でPと書かれたアイテムを取得しショットを強化させつつ、ショットを臨機応変にアイテム取得で切り替えて攻略していくというもの。ショットは以下の三種類が存在する。
      • 標準で装備されているショット。最初は正面と斜め前の三方向にしか撃てないが、強化することで攻撃範囲が扇状に段々と広がり、敵に張り付いて連射することで非常に高い火力を叩き出せる。
      • 前方向に波状に撃つショット。最初は威力が弱いが、強化することにより貫通力が増す。
      • ビーム状の炎を出すショット。最初は正面のみだが、強化することにより横及び後ろ斜め方向に広範囲を薙ぎ払うショットが追加され、様々な方向からの敵に対応できる。敵との距離に関係なく火力が一定という強みもあるが、ショットの色の関係から敵弾が見えづらくなる欠点がある。
        なお、横方向ショットの独特な動きから別名「火の鳥」、「ラジオ体操第一」とも呼ばれる。
  • ショットはPアイテムを3個取る毎に1段階パワーアップ、3段階で最強状態となる。また、ミスしてもアイテムのストックは残る。
    • TATSUJIN』と同じ形式だが、最強状態でもPアイテムが出現するように改善され、3個ストックしていればミスの復帰後に自動的に1段階パワーアップした状態で再開となる。
  • ボンバー
    • 着弾後の爆発範囲はそこそこ広く、着弾位置をボンバーボタンを押す長さによって調節することが可能。
    • 無敵時間はなく発動から爆発までにラグがあるため、緊急回避用途ではなく、あらかじめ撃つポイントを決めて撃つ決め撃ちがメインとなる。
  • 本作のミス演出は少々特殊で被弾即爆発ではなく、被弾すると自機から火が噴き出し、そこから少し経って爆発という流れとなっている。
    この自機から火が噴き出してから爆発するまでの間は自機を動かしたりボンバーを撃つことができる。これを利用してエクステンドで延命を狙う事も可能。
  • 面クリア時にはボンバーのストック数×ステージ中に取得した稲妻アイテムの数*1×1000点のボーナスが入る。ボンバーを使い切っている状態だと0点になってしまうので注意。
    • 周回クリア時には周回数×100万点のボーナスとなるが、1周クリア以降はスコアによるエクステンドが発生しなくなる。*2
  • 2Pバージョンは1Pバージョンから下記のような変更が施されている。
    バージョンの見分け方は、起動から未プレイ状態でのタイトル画面の右上に「2P」という青い文字とスコアがあれば2Pバージョンである。
    • 軽微な敵配置の変更(1面、10面の砲台など)。
    • 一部敵の攻撃パターンや一度の発射弾数の変更。
      • また一部地上砲台や中型機がスピードアイテム持ちのアイテムキャリア兼任に。
    • ゲーム開始からの敵弾スピードの減少(3ステージ分ほど遅い)。
    • 左右スクロールの廃止*3
    • 青ショットの画面内最大発射数が4発から3発に変更。
    • ミス時の復帰方法がその場復活へ変更。ただしミス時は即爆発するようになっている。
      • コンティニューもその場だが、カウントダウンが表示されないので注意。*4
    • なお、2P側は1P側に比べて火力が高い。

評価点

  • 東亜節全開のBGMのかっこよさ。
    • 作曲担当は弓削雅稔氏。本作のBGMはいずれもプレイヤーの闘志を後押しするような熱さを前面に押し出した曲調となっており、ファンからの評価は高い。
      • 1面BGMはゲーム開始時の出撃シーンとシンクロしたイントロから離陸して1面開始と同時にBGMも盛り上がるようになっており、カッコいい演出である。
        他のステージの曲も名曲ぞろいであり、プレイどころかただ聞いているだけでも非常に盛り上がるものとなっている。
  • グラフィックも書き込み具合がかなり細かく、80年代のゲームとしては高い水準を誇っている。
    • 前述のゲーム開始時では滑走路に居るクルー達が矢印の陣形を作る。ステージ3開始時ではボロボロの味方機が自機と共に離陸しようと試みるも…といった細かい演出が要所要所で用意されており、背景を見ているだけでも楽しい。
  • 『飛翔鮫』から派手になった自機ショット。
    • 特に火の鳥が羽ばたくように動き、自機の真後ろ以外は全て焼き尽くせる最強状態の赤ショットの視覚的なインパクトは絶大。デモプレイ画面でも見る事できるため、印象に残っている人は多いだろう。性能面でも上述の攻撃範囲の広さと火力の安定しやすさから初心者にも扱いやすい。この段階まで成長させるのは決して簡単ではないが、自力で成長させられた時の達成感はかなりのもの。
      • 青ショットは最強状態では画面前方をほぼカバーできる広さになり、更に硬い敵には隙を突いて接射することで瞬殺する事ができるため、主に本作を熟知した上級者に好んで使われた。後述の理由であまり使われることがない緑ショットも見た目は中々のかっこよさ。
  • 操作形態は自機移動、ショット、ボム。同時押し等の特殊な操作はなしと東亜プランらしくシンプルで、とっつきやすい。

1Pバージョンにおける問題点

  • 非常に凶悪な難易度。
    東亜プランの作品は総じて1周クリアをするだけでも難易度が高い作品が多いが、本作の1Pバージョンはその中でも『達人王』と並んで非常に高い難易度を誇る。
    • 難易度を上げている大きな理由は敵弾の凶悪な速さ。1面の時点で他のゲームでの後半面や高次周レベルの非常に速いスピードの超高速弾が容赦なく飛び交う。後半面や3面ではなくゲームを始めた1面で、である。
      そのため、何も知らずにプレイするともれなく多数の超高速弾による非情な洗礼を受けることになる。
    • 究極タイガー』と同様に、若干左右にもスクロールする仕様であることに加え、本作では地上敵に対する弾封じの範囲が狭いため、「左右移動をした際のスクロールや画面に現れたばかりのザコに至近距離から撃たれる」ということが非常に多い。上述の敵弾の速さと相まって、本作の小型ザコの狙撃能力は驚異の一言。
      • ステージに横幅がある分、それだけ出現する敵の数が多いという事でもあるため、様々な方向から迫りくる敵に注意を向けなければならない。少しのパターンミスや気の緩みが死に繋がりやすい本作では尚更注意する必要があり、精神的な消耗も大きい。
    • ミス後の復帰が「戻り復活」であり、復活難易度も極めて高いため、残機を使ったゴリ押しはほぼ不可能。プレイヤーからすればとても厳しいと言わざるを得ない。
      • 前述の被弾直後の自機を動かせる状態の時にうっかりPアイテムを回収しショットをパワーアップさせてしまうと、そのパワーアップが無駄となるだけでなくパワーアップが遠のく…とかなり悲惨なことになる。
    • 敵配置については大半は固定なのだが、画面上のアイテムの動きがランダムかつかなり嫌らしい挙動(後述)であるため、それによってパターンを狂わされるということもしばしば。

なお、この問題点の多くは後にリリースされた2Pバージョンにて「左右スクロールの廃止」「ミス後の復帰がその場復活に変更」といった具合で改善されており、シューティング初心者でもそれなりに楽しめるようになった。

両バージョン共通の問題点

  • 緑ショットが罠。
    • 緑ショットは貫通力が比較的高いというメリットはあるものの、「様々な方向から一発で倒せる大量のザコ敵が襲い掛かってくる」事が多い本作では前方にしか撃てない特性が仇となり、緑ショットの強みが生かしづらい。
      その上、ショットの火力自体も見た目ほど高くなくボス敵の撃破が長引きがちになると、総じて使い辛さが目立つ。
      • 一応活躍できる場面は用意されてるものの、基本は広範囲に攻撃できる青ショットか赤ショットで進み、緑アイテムは敵の攻撃と一緒に避けていく・・・のだがこの緑アイテム。どういうわけか他のアイテムに比べて画面内の滞在時間が長いという嫌がらせのような特徴を持つ。
      • ただし、「オタケビ」*5から出てくるショット切り替えアイテムは「その時に使用中のショットに対応して種類が決まる」という特性があるので下手に青ショットで粘ろうとするより一時的に切り替える方がかえって安全である。
  • 当時では普通ではあったとはいえ、ソフト連射が無い上、敵が硬いので外付けの連射装置が無い台では腕の負担が大きい。
    • しかも復活直後に使う事になる初期状態の青ショットは斜め方向の弾が45°の角度で飛ぶ為にハイリスクの張り付きを余儀なくされる状況も多くなっている。
  • 最強状態にする為にはおおよそ3ステージ分ノーミスで切り抜けなければならず、せっかくの最強状態での保険も上級者以外はまず恩恵を受けられない。
    • その上ショットを強化すると敵も「敵弾が更に高速化」「敵弾の発射間隔の短縮化」等と強化されるため、特に1Pバージョンでは胃が痛くなるような代償を支払わなければならない。
  • 重要度の高いスピードアップアイテムの挙動が妙に嫌らしく、1Pバージョンでは復活の難易度をより引き上げている一因となっている。

総評

派手さと熱さと泥臭さを兼ね備えた演出面は東亜プランらしさ全開。
1Pバージョンの時点でグラフィック、サウンドは高水準であり、良作になれる素質は十分あったのだが、
初心者はおろか上級者すらもふるい落としかねない絶望的な難易度設定が本作の評価に影を落とすことになってしまった。
ちょっとしたミス1つで死に直結しやすいスリリングな難易度に惹かれたマニアもいた一方で、本作の魅力を堪能できる前に挫折する人を続出させたのも事実。
当時のSTGの全体的な高難易度化を象徴する作品として同年稼動の『グラディウスIII -伝説から神話へ-』『R-TYPE II』と共に名が挙がる事が多い。

開発側もこの状況に危機感を抱いたのか、後にリリースされた2Pバージョンでは様々な部分で改修が施され、初心者でも慣れれば1周クリアが可能なほどゲームバランスが改善された。
もし本作に興味を持ったなら、まずは遊びやすい2Pバージョンからプレイする事をオススメしたい。
そして、腕が上達して東亜プラン屈指の超絶難易度に立ち向かえる強い覚悟があるなら1Pバージョンに挑んでみるとよいだろう。

家庭用移植

  • メガドライブ版 1990年11月2日発売。
    • 開発・発売共に東亜プランが担当。ちなみに本作は東亜プランのメガドライブ初参入タイトルでもある。*6
    • ゲーム内の仕様は基本的に1Pバージョンに準拠しているものの、横画面縦シューとしてのレイアウト変更に伴うバランスの見直しが図られており、ゲーム全体の難易度も大幅に落とされていることから、業務用における1Pバージョンと2Pバージョンの折衷作といったところか。
    • メガドライブ版のパッケージは自機と共に描かれているパイロットらしきヒゲ面のおっさんが特徴的。彼は東亜プランの社内では某アクション俳優から名前を取った「健さん」と呼ばれていたそうな。
      • なお、後に東亜プランがリリースしたSTG『BATSUGUN』のプレイヤーキャラの一人に「ロム=シュナイダー」という人物がおり、鮫シリーズのパイロットだったという説があるが、これは公式設定ではない。
      • この説の初出は『BATSUGUN』の開発者でキャラクターデザインでもある井上淳哉氏が『ゲーム必勝ガイド』に連載していたコミカライズ版の1シーンからであるが、この漫画が連載が始まった時点で既に東亜プランは倒産しており、作者によるリップサービスだった思われる。事実、近年になって徳間書店から刊行された単行本ではその顛末が修正されている。
      • 公式ではロム=シュナイダーは”元空軍パイロットで複葉機に乗ってた事がある”という設定だけしか語られておらず、他の資料にも鮫シリーズとの繋がりを示す記述は載っていない*7
    • メガドラ版は発売に伴いTVCMが制作されていた。ちなみに本作のCMは東亜プラン社製のゲームで唯一CMが制作されたタイトルでもある。

余談

  • 海外では『FIRE SHARK』の名称で2Pバージョン仕様のもののみがリリースされた。
    • 基本的な部分は2Pバージョンがベースとなっているが、アイテムの周期が異なる、一部の敵の耐久力が異なる、敵弾が速い等の変更点がある。
      • 日本では1Pバージョンの超高難易度の影響により短命に終わってしまったが、海外では大ヒットしたと当時のゲーメストでのインタビューで語っている。
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