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*ゾイド2 ゼネバスの逆襲 【ぞいどつー ぜねばすのぎゃくしゅう】 |ジャンル|RPG|&image2(zoids2.jpg,height=200)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|2Mbit+64kRAMROMカートリッジ|~| |発売元|東芝EMI|~| |開発元|マイクロニクス|~| |発売日|1989年1月27日((タイトル画面のコピーライト表記では「1988年」となっている))|~| |定価|5,900円|~| |セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:''[[ゾイドシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 現在ゾイドの世界では「旧大戦シリーズ」とも呼ばれる1980年代後半のゾイド第一期時代に、ファミコンで発売されたゲーム。~ 前作『[[ゾイド 中央大陸の戦い]]』の続編である。~ ジャンルは前作同様、戦闘がFPS風のシューティングとなるRPGである。~ 本作のBGMは基本的に前作のアレンジ曲が使用されているのだが、新曲も多数追加された。~ 新曲も前作と同様に作曲を久石譲、データ打ち込みを開発会社・マイクロニクスのサウンド担当者が手がけている。~ なお、本作のシナリオは『ゾイドバトルストーリー』執筆者である窪内裕が手がけており、まさしく「ゾイド」の名にふさわしい内容となっている。 **ストーリー > 地球から6万光年の彼方、ゾイド星。((現在は「惑星Zi」という名だが、当時は「ゾイド星」という名である設定であった))~ この星の中央大陸では共和国と帝国が死闘を繰り返していた。~ ~ 両国の支配者、ヘリック大統領とゼネバス皇帝は実の兄弟でありながら、~ 些細な誤解が元でこの戦争の指揮を執らねばならない悲劇に見舞われていた。~ ~ ZAC2038年。共和国は帝国に対して総攻撃を開始。~ ゼネバスと帝国軍は中央大陸から完全に消え去った。~ ~ そして、今ZAC2041年――――――――――――――――~ ~ 中央大陸のほぼ中央に位置する共和国の都市・ダリオス。~ ここに駐屯するヘリック共和国軍のダリオス司令部に、ある兵士が召集される。~ そこで彼は、この大陸の北にある共和国領・バレシアからSOSを受けた直後、~ 発信源不明の妨害電波が原因で通信が不可能になった事を司令官より伝えられる。~ ~ 詳しい原因調査の為、二等兵である彼には共和国の最新鋭中型ゾイド・アロザウラーが与えられた。~ 彼はダリオスに住む恋人に無事を誓い、しばしの別れを告げて調査任務へと出撃する。~ ~ しかしそれは、想像を絶する苛烈な運命の序章に過ぎなかった。~ (一部、オープニングデモより引用) **ストーリー補足 //-前作は『ゾイドグラフィックス』にある程度基づいたストーリーだった事はさておき、''ゾイド本来の設定をほとんど無視した''童話的な世界観が展開される、ゾイドファン絶句必至の世界観だった。 //--しかし、本作のシナリオは前述の通り『ゾイドバトルストーリー』執筆者である窪内裕が手がけている為、ゲーム的な都合で一部突っ込み所はあるものの本来のゾイドの設定が尊重されている。 //---それだけではなくさらに世界観を広げ、バトルストーリーの歴史を捻じ曲げるような事の無いファン納得の出来になっている。 -ゾイド本来の設定をほとんど無視した童話的な世界観で物議を醸した前作とは異なり、本作のシナリオは前述の通り『ゾイドバトルストーリー』執筆者である窪内裕が手がけている。 --ゲーム的な都合で一部突っ込み所はあるものの本来のゾイドの設定が尊重されているだけでなく、さらに世界観を広げ、バトルストーリーの歴史を捻じ曲げるような事の無いファン納得の出来になっている。 -本作は『ゾイドバトルストーリー』の「ゼネバス帝国が亡命先の暗黒大陸から中央大陸に帰還した頃」のストーリーに基本的には忠実な筋書き。バトルストーリーでもこのエピソードは「ゼネバスの逆襲」と名付けられている。 --『ゾイドバトルストーリー』および前作を知っているだけでは予測不能であろう本作独自の展開も多いが、ストーリーの進行上大規模な戦闘が起きる場所・タイミング等についてはある程度バトルストーリーを踏襲している。 ---陰惨かつ残虐な描写がしばしばある為、苦手な人はある程度覚悟した方が良い。ゾイドの物語は元々戦記モノであるとはいえ、ゾイドの関連メディアでそのような描写が出てくる事は珍しい。 --前作は「帝国軍に占領された幾多の都市を解放しつつゼネバス皇帝撃破を目指す」という以外特にイベントの無い非常に簡素なものだったが、本作は各地でイベントが存在し、最終的には「ヘリック大統領とゼネバス皇帝の兄弟としての姿やお互いへの思い」についても触れられる。 ---ゼネバス皇帝の「ファンタジー作品の悪役」のような最初期の設定と、「思慮深い国家元首」としての現在の設定との非常に大きな差を補完する、本作オリジナルのある人物の存在が、本作のストーリーの鍵となる。 ---オープニングデモ通り、兄弟であるへリック大統領とゼネバス皇帝には「亡き父ヘリック1世や兄弟との絆と、自ら率いる国家との間で揺れる心境」も深く掘り下げて描写される。 ---そもそも別名「兄弟戦争」とも呼ばれる事から「兄弟の権力争い」と揶揄されがちな「(第一次((新シリーズで第二次中央大陸戦争が勃発した為付けられたもので、当時は「第一次」とは付けられていない。なお厳密に言うと「第二次大陸間戦争」とは違い「第二次中央大陸戦争」という言葉はバトルストーリー中には出てこない非公式な名称である。)))中央大陸戦争」だが、実質はヘリック王国(ヘリック共和国の前身)建国前の戦乱時代をぶり返した「民族戦争」((へリック2世は純血の風族なのに対し、ゼネバスは母は地底族の族長の妹(民族融和の為にへリック1世の第二婦人に。族長自身はヘリック1世に負けを認めると同時に新天地を求めて行方不明)であり、それ故に地底族に祀り上げられた部分がある。更には、風族側の有力者たちの中に地底族の血を引くゼネバスを快く思っていない層が居たのも大きい。一応、別大陸への外征論を唱えたゼネバス(本作のシナリオを考えると皮肉だが)と、それを認めないヘリック2世大統領と言う本人たちの政治争いもあったが。))である。 ---- **基本システム -前述の通り、ジャンルは前作同様戦闘シーンがファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)風のRPGとなっている。 --確固たるイベントがほとんど無かった前作とは異なり、各地で多数のイベントが用意されている。 ***戦闘システム -エンカウントは前作では可視・不可視が入り混じる完全なシンボルエンカウントであったが、本作ではボス戦を除き完全なランダムエンカウントに変更された。 -一連の流れは前作と変わらず、遭遇後はまず準備画面に移行する。 --ここでは敵ゾイドのデータが表示され、「せんとう」「にげる」「ITEM」「でーた」のコマンドを選択し、今後の行動を決定する。 --なお、「せんとう」選択後(または「にげる」失敗時)に移行する戦闘モード中はリアルタイムの射撃戦であるが、準備画面には制限時間などはない。 --また戦闘モード中にセレクトボタンを押すことで準備画面に戻る事が可能。ただし、準備画面中も時間は経過し敵が動いているので、タイミングが悪いと戦闘モードに移行した瞬間に被弾、ということもある。 ---これを利用して、「にげる」に失敗してもセレクトを連打して準備画面に戻り、もう一度「にげる」を選択し、失敗したらセレクト連打で逃げまくることも可能((本作ではこの方法を利用することでボス以外からは必ず逃げられるようになっている。))。 -戦闘モードも基本的に前作と同じ構成であるが、ファミコンのスプライト表示能力の限界を考慮した調整が施された。 --前作は、ファミコンの最大表示スプライト数の限界((ファミコンのスプライトは「8ドット正方形」を最小単位の1個と数えて、ちらつき無しで同時表示可能な最大数は通常は64個。また、同時に横並び可能な数の制限も存在し、こちらは8個。))やメモリ容量、処理能力などを考慮しておらず、敵や弾のちらつきや透明化、処理落ちによるスローモーションなどが頻繁に発生するという、マイクロニクスらしい無茶な作りをしていた。 --対して本作ではファミコンの性能を踏まえた作りとなっており、「種類の異なる敵ゾイドが同時に出現することはなく、同一種類のゾイドが最大2機まで登場する」「その2機は自機を中心として必ず対角線上に配置されるため、画面上に複数の敵が同時に表示されることはない」「そのかわり敵ゾイドのグラフィックが大きくなっており、より迫力ある戦闘を堪能できる」といった形に変更されている。 ---前作のように、多数の小型ゾイドや、小型機を引き連れる大型ゾイドといったさまざまな種類・機体の組み合わせが出現することは無くなった。また敵の位置を示すレーダーも削除された。 -以下、前作との比較ではなく本作自体の説明。 --敵は自機を取り囲むように配置され、プレイヤーがその場で旋回する事で画面が横スクロールして画面に表示されるシステムとなっており(自機の移動という概念はない)、画面上に表示されていない敵が攻撃してくることはない。 --自機が座標上は移動しないため、ゾイドの速度は「画面の旋回速度の違い」という形で反映されている。 --このスピードは主人公のレベルアップや、ゾイドに「補助エンジン」などの補助動力を装備することによって上げることが出来る。 --敵の撃ってくる弾は視認可能で、画面中央の照準カーソル付近にのみ自機の当たり判定が存在する。 ---なお、敵味方ともに格闘攻撃は存在せず「射撃攻撃のみ撃ち合う」構成となっている。 --遭遇する敵ゾイドは、ボス戦と空中戦を除き、同じ種類の機体2機が登場する。 -本作でもプテラス又はサラマンダーといった飛行ゾイドを所有し、アロザウラー・コマンドウルフ・ゴジュラス・ウルトラザウルス・マッドサンダーに搭乗していれば偵察が可能。 --本作から偵察中にも敵機(シンカー・シュトルヒ・レドラーといった飛行ゾイド)と遭遇するようになった。なお、空中戦では敵は必ず1機で出現する。 ---しかし遭遇率はフィールド移動時に比べると格段に低く、偵察自体が必要とされる頻度が少ないため、意図的に偵察を繰り返さない限り空中戦はなかなか発生しない。 ---空中戦時は地上と同じく疑似3D空間での戦闘だが、敵機の表示方法の工夫(遠くから徐々に近づき、近くなると急激に拡大されて通り過ぎる)、自機の横スクロール時に地平線(水平線)が傾く演出などにより、スピード感のある空中戦となっている。 ---偵察BGMと空中戦専用戦闘BGMも新規に追加されており、これらの曲の完成度・人気は高い。 -戦闘中に戦闘可能なゾイドが全滅した場合、およびダメージ床が原因で搭乗中ゾイドのライフが尽きた場合はゲームオーバーとなる。 --戦闘用ゾイドを複数連れている場合、撃破されたゾイドから別のゾイドに乗り換えて戦闘を続行することになる。ちなみに自分が保有できる戦闘用ゾイドは、最大4機まで(非戦闘ゾイドであるグスタフは別枠)。 --撃破されたゾイドは、グスタフを連れていればライフ0の状態で残るため街や補給所で修理出来る。グスタフがいない場合はロストしてしまい二度と使えなくなる。 --移動や戦闘が可能なゾイドが限定される海上・水中では、該当ゾイドが全滅した時点でゲームオーバーとなる。 ---なお、補給所も何もなく小島などの戦闘で海上を移動できるゾイドが全滅し、サラマンダーも「大型カーゴ」も使えず街にも戻れない、というような状態に陥ると自滅かリセットをするしかなくなる場合があるので注意。 **兵装・アイテム -兵装は攻撃兵器、防御兵器に分かれる。攻撃兵器はA兵器/B兵器、防御兵器は補助装甲/補助動力/使い捨てのバリア。 --A・B兵器は各1つずつ装備でき、それぞれコントローラーのA・Bボタンに対応している。同時発射も可能。 ---A兵器はキャノン砲・ミサイルポッドといった大口径の兵器。基本的に単発の、一撃必殺のサブ武装カテゴリ。 ---B兵器は機関砲・ビームライフルといった小口径の機銃。いずれも連射力に優れる、本作のメイン武装カテゴリ。 --防御兵装は装備していれば戦闘中に効果を発揮する。補助装甲はダメージを軽減し、補助動力は戦闘時のスピードを増幅する。 ---使い捨てのバリアも2種類あるが、使い捨て・アイテム欄を圧迫する・他の防御兵器と併用不能(戦闘中は装備を変更できない為、一度効果が切れると防御兵装無しで戦わなければならない)という、大きなデメリットに釣り合った強力な性能を持つ。 -マッドサンダーのマグネーザーや反荷電粒子シールドといった、ゾイド個別の専用固定兵装や格闘兵器という概念は本作には存在しない。(この点は前作と同じ) --一応、装備により「小型ゾイドのみ装備可能」「大型ゾイドのみ装備可能」「特定のゾイドのみ装備可能」なものは存在する。 **街など -前作では登場キャラのほとんどがゾイドそのものであったが、本作では主人公が共和国軍の一介のパイロットとなったことを受けて、街では人間のキャラクターが生活するようになった。 --主人公は外見的には、味方である共和国軍人の色違いに過ぎない。 -街にある施設は補給所・攻撃兵器ショップ・防御兵器ショップ・ゾイドショップ・銀行・司令部などであるが、必ずしも全ての施設が揃っているわけではない。 -前作はパスワードコンティニューであったが本作ではバッテリーバックアップに変更され、データのセーブは司令部にいる司令官に話しかけて行う。 --ゲームオーバーになったらタイトル画面に戻されてしまうややシビアな仕様の為、こまめなセーブがポイントとなる。 -資金の調達については、一般的なRPGのように敵を倒して直接入手するのではなく、敵を倒すと給料として銀行の口座に振り込まれ、各地の銀行で引き出すというある意味現実的なシステムとなっている。 --ただし中には銀行の無い街もあるため、戦闘を繰り返してやっとの思いでたどり着いた街で銀行が無かったためお金がおろせない、といった事態もあり得る。 -前作では「ルーラ」や「キメラの翼」等に相当する「一度行った街に瞬時に移動できる手段」は皆無だったが、本作ではサラマンダーに搭乗して「大型カーゴ」というアイテムを使用すれば可能である。無制限に使用可能。 --また、「リレミト」に相当するダンジョン脱出アイテム「スモークスクリーン」も存在。しかも前述の「大型カーゴ」と同じく無制限に使用可能であるため、両方揃えばほぼいつでもゲームや進行を切り上げてセーブに戻る事が可能になる。 ***登場ゾイド -主人公が使用できるゾイドは以下の通り。((エンディングではコマンドウルフMK2・ベアファイターMK2・ゴジュラスMK2も紹介されるが、データのみの存在であり正規のプレイでは登場しない。なお、通常のシールドライガーはデータ自体が存在しない。)) --小型ゾイド:アロザウラー・コマンドウルフ・ゴルヘックス・ベアファイター・プテラス・カノントータス・バリゲーター --大型ゾイド:ゴジュラス・サラマンダー・ディバイソン・シールドライガーMK2・ウルトラザウルス・マッドサンダー --非戦闘ゾイド:グスタフ ---初期機体のアロザウラーを除けば、クリアに必須の戦闘ゾイドはバリゲーターのみ。バリゲーターは安価かつ、ほぼいつでも購入可能なゾイドなので、詰まる事は無い。 --なお、ゴジュラス・ウルトラザウルス・マッドサンダーの3機はゾイドショップで売却できない。いずれも最強クラス、ないし最強のゾイドであるため売却や処分の必要はまず無いが。 -敵ゾイドは以下の通り。 --小型ゾイド:マーダ・モルガ・ザットン・マルダー・シンカー・イグアン・ヘルキャット・サイカーチス・ハンマーロック・ツインホーン・シュトルヒ・シーパンツァー・ブラキオス・ブラキオスMK2・レドラー・ウオディック・ブラックライモス・ライジャー --大型ゾイド:レッドホーン・アイアンコング・アイアンコングMK2・アイアンコングMK2P・サーベルタイガー・グレートサーベル・ディメトロドン・デスザウラー・デスザウラーMK2 ***その他 -一部のダンジョンは『[[がんばれゴエモン>がんばれゴエモンシリーズ]]』等のような3D迷路となっている。 -前作では階級がレベルの役割を果たしていたが、本作ではレベルと階級は別々の扱いになった。イベントをこなすことで階級が、戦闘に勝利することで経験値を獲得しレベルが上がるようになった。 --レベルが上がると、戦闘シーンでの旋回速度が上昇する。前作とは異なり攻撃力・防御力・ライフ等への上昇補正は一切かからないが、旋回速度の重要性を考えると妥当な調整と言える。 --本作でも階級は一部サブイベント発生・一部ゾイド獲得の条件となっている為、昇格イベントは取りこぼさないようにしたい。 ---- **評価点 -ファミコンとしてはレベルの高い、ゾイドのグラフィック。 --戦闘中の仕様の変更に伴い、敵である帝国ゾイドの戦闘中グラフィックの進歩が最も顕著であると言えるだろう。 -前作に引き続き、久石譲が手がけたBGMも旧曲アレンジ・新曲ともに評価が高い。 --曲データの打ち込みは開発会社・マイクロニクスのサウンドスタッフの手によるもので、良くも悪くも「全体的に高音の主張が強い音色」が特徴。偵察BGMなど高音中心の曲に関しては、マイクロニクス側の強い癖との相性が良く違和感が少ない。いずれも、クソゲーメーカーとして揶揄されがちなマイクロニクスの水準を遥かに越えた完成度を誇る。 -シナリオも当時の『ゾイドバトルストーリー』に沿った流れでありつつも、ゾイドの世界観でありえるギリギリのファンタジー要素((具体的には霊の登場などで、平成版アニメ「ゾイド」にそういったエピソードが少数存在している))を交えつつ、ドラマチックに二転三転するRPGらしい内容となっており非常に評価が高い。 --ゾイドのゲームとしての評価が高いだけではなく、当時のRPGのストーリーの中でも完成度が高い部類に入る。本来ゾイドファンが対象の作品ではあるが、ゾイドファンでなくとも楽しめると思われる。 ---ネタバレとなるため詳細は割愛するが、本作の終盤の展開とエンディングは前作の童話的なものとは異なり、ハッピーエンドとは到底呼べない『ゾイドバトルストーリー』らしくシビアな内容となっている。 ---本作の展開は本作単独で一通りの決着を見るものの、戦いの終わらないゾイド星の未来と主人公の行く末については深く考えさせられる。へリック共和国とゼネバス帝国の戦争が続いた後、ゾイド星(=惑星Zi)に何が起こり、どのような未来を迎えているかについては現在のゾイドのファンであれば誰もがご存知であろう。 **問題点 -謎解きの難度が高い。 --ヒントが少なく、特定のポイントを調べなければいけない箇所がいくつもあり、「攻略本無しでも根気強く調べていけば一応なんとかクリアできなくはないかもしれない」というレベルである。 ---しかも''重要な情報の多くが酒場のサイコロを使ったギャンブルで勝たなければ得られない''のが難点。 ---若干のネタバレとなるが、[[詳細はこちら>https://way78.com/fc/1989/zoids2/word02.html]]。 --当時はゲーム誌や漫画誌にてゲームの攻略記事を掲載するというメディアミックス前提の作りをしているゲームが非常に多かった為、ゲーム中のヒントの少なさについては本作だけの問題ではないのだが…。 -自軍ゾイドの性能の差がライフの大きさ以外あまり感じられない。 --攻撃力・防御力が設定されているが、防御力に関しては同一種類の敵から攻撃を受けた際のダメージが数値上ほぼ変わらないため、防御力ではなく、単にライフの大きさの差しかない。 ---ただし、防御兵装(プロテクターや各種アーマー)を装備した場合は、実際にダメージが軽減される。 --攻撃力に関しては基本的に装備中の兵装の威力で決まり、元々の攻撃力は一切関係無い可能性が高い。 ---攻撃力の値は、敵である帝国ゾイド側でのみ意味のあるパラメーターと思われる。 --さらに前述のように、''マッドサンダーのマグネーザーや反荷電粒子シールドといった固有の兵装や格闘兵装が存在しない。'' ---特にマッドサンダーは原作では対デスザウラー用として開発されたゾイドであり、本作でも非常に苦労して入手することになるのだがこれでは有り難味がほとんど無い --マッドサンダーとそこまで大きくパラメーターに差がなく、海上も移動できるウルトラザウルスが便利すぎる。 ---ゴジュラス専用の最強B兵器「4連ビーム砲」と、高威力で連射可能なA兵器「レーザーキャノン」を同時に装備できるゴジュラスが、共和国ゾイドの中で攻撃力の面で最強となってしまっている。 ---原作ではマッドサンダー登場まで帝国のデスザウラーに勝てる共和国ゾイドがいなかったのでカギを握るゾイドになっていただけに、キャラゲーとして問題大アリ。 -戦闘でのゲームバランスの悪さ --主人公は最初にアロザウラーに搭乗するのだが、序盤のボスとして登場するディメトロドンの弾を二発喰らっただけで撃破されるという脆弱ぶり。 ---ちなみにディメトロドンは原作では偵察・電子戦用ゾイドであり、武装は貧弱で『バトルストーリー』では大型ゾイドにはまず勝てないとまで評されていた後衛ゾイドである。尤もゲームバランスを抜きに考えればアロザウラーは中型ゾイド(当時1000円のゼンマイゾイド)なので偵察用とは言え大型ゾイド(当時1980円の電動ゾイド)のディメトロドンと互角でも不思議では無いが。 --序盤で入手できる他のゾイドもアロザウラーとどっこいどっこいで、絶対に弾を喰らわないようにしなければならないというプレイを強いられる。 --大型ゾイドを入手し、高級な防御兵装を装備していてもグレートサーベル・アイアンコング・デスザウラーといった敵大型ゾイドの攻撃を1発でも喰らうとライフをごっそり奪われてしまう。サーベルタイガーは共和国首都前の要塞のボスになっておりその攻撃力は超強力で防御装備なしではダメージ626にも及び、小型ゾイドではコマンドウルフとゴルヘックス以外で1発の被弾で即座にやられてしまう(プテラスなどは防御装備があっても1発アウト)。南下したクーパーで大型のサラマンダーやディバイソンが買えるのだが、首都(要塞を攻略しないと行けない)以外ではその町のヒントもないので小型で挑んであえなく玉砕したプレイヤーが多かった。~ またディバイゾンはもう少し前でも購入できるのだが非常に高額で普通に進めていればまず買えないし、買ったところで後にタダで貰えるゴジュラスの劣化版でしかないのでこのためだけに買うのも実用性に欠ける。 ---従って、基本的に敵の攻撃に当たることは許されない。クリアを目指すのであれば、どんな敵にもノーダメージで勝てるようになる必要がある。 --敵の弾は横にスクロールすると消えるので、敵の弾が向ってきたら横にスクロールし、消えたら再び敵の位置まで移動してこちらの弾を当てる…というのを繰り返すのが基本戦術。 ---前述のようにレベルが上がったり補助動力を装備するとスクロールスピードが早くなるので、この戦術が楽になる。 --また、中盤で安価に手に入る兵器である''「レーザーキャノン」と「4連ビーム砲」がゲームバランス崩壊級の高性能を誇る''点と、値段の高いA兵器が大抵「あまり強くない」か「連射がまったくできずに使い辛い」かのどちらかで、性能上買う意味が薄い点が問題視される。 ---ゾイドゲーに武器バランスの悪さはつき物、というありがたくないジンクスもある。他には『共和国VS帝国』の「高圧濃硫酸噴射砲」(レッドホーンの顎の武器)、『ゾイドインフィニティ』の「2連装パルスレーザーガン」(アイアンコングMk2の腕部武器)等…。 -カタカナ文字が無い --BG用メモリ容量の都合なのか前作同様「カタカナのフォントが存在しない」為、文章がやや読みづらい場合がある。 ---読みづらいだけではなく、字面的に迫力や真剣味に若干欠けてしまう。特に戦闘でのゾイドの名称までひらがなというのはふざけているように見えやすい。 ---前作もカタカナ表記がなかったが、ゾイド名称は英語表記だったので多少の読みにくさはあれど戦闘での緊迫感を壊すようなものではなかったことを考えるとトータルで悪化といえる。 -戦闘が単調化。 --前作は異なる多種のゾイドと戦うが普通だったが、本作では同種のみ。その数も前作は変化に富んでいたが、本作では2体のみ(ボス・空中戦は1体)とワンパターン化した。 -銀行にお金を預けておくメリットが皆無で、ほぼ単純な制限と手間になっている --世界観の構築には大きく役立ってはいるので一概に難点とは言えないが、「利息」の概念が無いため全額引き出してほぼ問題無い。所持金がカンストでもしない限り「預金」の要素が不要システムと化している点は、純粋な難点か。 ---前述のとおり、全滅するとゲームオーバーとなりタイトル画面に戻される仕様であるため「全滅したら所持金没収」のような仕様ではない本作と預金の存在意義が噛み合っていない。 -敵が出現するダンジョンでは、宝箱に該当するオブジェクトが一切存在しない --「しらべる」を使うことでアイテムを入手できるオブジェクトも存在しないため、寄り道するメリットは全く無い。 -ストーリー上、重要なはずのイベントをスキップ出来てしまう --実はヘリック大統領に会うどころか共和国首都を救わずとも、最初の3D迷路を抜けた後共和国首都を無視してフロートとバリゲーターを入手して海に出てしまえる。 ---こうなると、後はある重要アイテム2つを入手出来ればそのまま首都や大統領を無視してクリア可能。 ---ただし共和国首都を無視すると、攻撃力の面で最強となるゴジュラスを入手できないというデメリットが発生するのだが…。 //RTA動画は「必要最低限」ではないと思うので削除。 ---- **総評 ファンゲームとして「窪内氏を招聘しゾイド本来の設定を守る」、RPGとして「シナリオにゾイド作品らしい起承転結が広がる」「ファミコンのスペックに合わせた調整を行う」など、原作クラッシャー・クソゲー製造としてお馴染みのマイクロニクスらしからぬ仕上がりとなっている。~ しかしファミコン最盛期の時期にもかかわらずヒントの少なすぎる謎解き、シューティング寄りの戦闘で敵が強いにもかかわらず1~2発の被弾すら許さない戦闘バランスとあり、よくも悪くもファミコンRPGのスタンダードレベルに収まってしまった。~ 尤も『[[怒]]』だの『[[新・里見八犬伝 光と闇の戦い]]』だのを開発するようなマイクロニクスにしては進歩しているのだが…。 ---- **余談 -前作に引き続き本作もMSX2への移植予定はあったものの、残念ながら頓挫している。 -本作およびゾイドと直接は関係無いことなのだが、本作以後にマイクロニクスが開発したRPG『新・里見八犬伝 光と闇の戦い』と『ブラッディウァリアーズ シャンゴーの逆襲』の2作は本作のプログラムを流用しているようで、挙動や効果音などに多数の共通点が見られる。 -本作では帝国ゾイド「ライジャー」の最高速度が''「500km/h」''となっている(戦闘の準備画面で確認できる)。本来の設定は「320km/h」であり、いくらなんでも500km/hは有り得ないのだが…((一応、ヘルキャットは「10分間のみ450km/hが可能」という設定となっていた。またゾイド旧シリーズでは、ガイロス帝国のデス・キャットが420km/hで長時間走行可能という設定である。))。 ---- **裏技 -ショップで売っている小型ゾイドのカノントータスは、標準武装のキャノン砲を外して本体とキャノン砲それぞれを売却すると、買値よりも高く売れる。これを繰り返して、いくらでもお金を稼げる。 --但しカノントータスが買えるゾイドショップは、とあるイベントが発生すると利用できなくなるのでこの裏技は序盤にしか出来ない。 -とある場所で、ある人物からクリアに必要な重要アイテムを貰えるのだが、その人物はついでに“マンクスの街の市場で買えるアイテム”を主人公のアイテム枠がいっぱいになるまでプレゼントしてくれるイベントがある。 --ここで一番高い値段で売れる「ぶんせきふろっぴー」以外を捨ててもう一度話しかけると、やはり同様にプレゼントしてくれるので、「ぶんせきふろっぴー」だけを沢山集めて売却すると簡単に資金を稼げる(「ぶんせきふろっぴー」を最初にくれるので、集めるのは簡単)。 -前作にもあった名前入力関連の裏技は本作でも存在。 --無入力時は前作同様に「ごんべえ」となる。 --ある名前を入力すると前作ほどではないがある程度強い状態で開始できる。 ---ちなみに上記の裏技でのデータは開始時に海や川を渡ることが可能なため、さらなるイベントのスキップが可能となる。
*ゾイド2 ゼネバスの逆襲 【ぞいどつー ぜねばすのぎゃくしゅう】 |ジャンル|RPG|&image2(zoids2.jpg,height=200)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|2Mbit+64kRAMROMカートリッジ|~| |発売元|東芝EMI|~| |開発元|マイクロニクス|~| |発売日|1989年1月27日((タイトル画面のコピーライト表記では「1988年」となっている))|~| |定価|5,900円|~| |セーブデータ|3個(バッテリーバックアップ)|~| |判定|なし|~| |>|>|CENTER:''[[ゾイドシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 現在ゾイドの世界では「旧大戦シリーズ」とも呼ばれる1980年代後半のゾイド第一期時代に、ファミコンで発売されたゲーム。~ 前作『[[ゾイド 中央大陸の戦い]]』の続編である。~ ジャンルは前作同様、戦闘がFPS風のシューティングとなるRPGである。~ 本作のBGMは基本的に前作のアレンジ曲が使用されているのだが、新曲も多数追加された。~ 新曲も前作と同様に作曲を久石譲、データ打ち込みを開発会社・マイクロニクスのサウンド担当者が手がけている。~ なお、本作のシナリオは『ゾイドバトルストーリー』執筆者である窪内裕が手がけており、まさしく「ゾイド」の名にふさわしい内容となっている。 **ストーリー > 地球から6万光年の彼方、ゾイド星。((現在は「惑星Zi」という名だが、当時は「ゾイド星」という名である設定であった))~ この星の中央大陸では共和国と帝国が死闘を繰り返していた。~ ~ 両国の支配者、ヘリック大統領とゼネバス皇帝は実の兄弟でありながら、~ 些細な誤解が元でこの戦争の指揮を執らねばならない悲劇に見舞われていた。~ ~ ZAC2038年。共和国は帝国に対して総攻撃を開始。~ ゼネバスと帝国軍は中央大陸から完全に消え去った。~ ~ そして、今ZAC2041年――――――――――――――――~ ~ 中央大陸のほぼ中央に位置する共和国の都市・ダリオス。~ ここに駐屯するヘリック共和国軍のダリオス司令部に、ある兵士が召集される。~ そこで彼は、この大陸の北にある共和国領・バレシアからSOSを受けた直後、~ 発信源不明の妨害電波が原因で通信が不可能になった事を司令官より伝えられる。~ ~ 詳しい原因調査の為、二等兵である彼には共和国の最新鋭中型ゾイド・アロザウラーが与えられた。~ 彼はダリオスに住む恋人に無事を誓い、しばしの別れを告げて調査任務へと出撃する。~ ~ しかしそれは、想像を絶する苛烈な運命の序章に過ぎなかった。~ (一部、オープニングデモより引用) **ストーリー補足 //-前作は『ゾイドグラフィックス』にある程度基づいたストーリーだった事はさておき、''ゾイド本来の設定をほとんど無視した''童話的な世界観が展開される、ゾイドファン絶句必至の世界観だった。 //--しかし、本作のシナリオは前述の通り『ゾイドバトルストーリー』執筆者である窪内裕が手がけている為、ゲーム的な都合で一部突っ込み所はあるものの本来のゾイドの設定が尊重されている。 //---それだけではなくさらに世界観を広げ、バトルストーリーの歴史を捻じ曲げるような事の無いファン納得の出来になっている。 -ゾイド本来の設定をほとんど無視した童話的な世界観で物議を醸した前作とは異なり、本作のシナリオは前述の通り『ゾイドバトルストーリー』執筆者である窪内裕が手がけている。 --ゲーム的な都合で一部突っ込み所はあるものの本来のゾイドの設定が尊重されているだけでなく、さらに世界観を広げ、バトルストーリーの歴史を捻じ曲げるような事の無いファン納得の出来になっている。 -本作は『ゾイドバトルストーリー』の「ゼネバス帝国が亡命先の暗黒大陸から中央大陸に帰還した頃」のストーリーに基本的には忠実な筋書き。バトルストーリーでもこのエピソードは「ゼネバスの逆襲」と名付けられている。 --『ゾイドバトルストーリー』および前作を知っているだけでは予測不能であろう本作独自の展開も多いが、ストーリーの進行上大規模な戦闘が起きる場所・タイミング等についてはある程度バトルストーリーを踏襲している。 ---陰惨かつ残虐な描写がしばしばある為、苦手な人はある程度覚悟した方が良い。ゾイドの物語は元々戦記モノであるとはいえ、ゾイドの関連メディアでそのような描写が出てくる事は珍しい。 --前作は「帝国軍に占領された幾多の都市を解放しつつゼネバス皇帝撃破を目指す」という以外特にイベントの無い非常に簡素なものだったが、本作は各地でイベントが存在し、最終的には「ヘリック大統領とゼネバス皇帝の兄弟としての姿やお互いへの思い」についても触れられる。 ---ゼネバス皇帝の「ファンタジー作品の悪役」のような最初期の設定と、「思慮深い国家元首」としての現在の設定との非常に大きな差を補完する、本作オリジナルのある人物の存在が、本作のストーリーの鍵となる。 ---オープニングデモ通り、兄弟であるへリック大統領とゼネバス皇帝には「亡き父ヘリック1世や兄弟との絆と、自ら率いる国家との間で揺れる心境」も深く掘り下げて描写される。 ---そもそも別名「兄弟戦争」とも呼ばれる事から「兄弟の権力争い」と揶揄されがちな「(第一次((新シリーズで第二次中央大陸戦争が勃発した為付けられたもので、当時は「第一次」とは付けられていない。なお厳密に言うと「第二次大陸間戦争」とは違い「第二次中央大陸戦争」という言葉はバトルストーリー中には出てこない非公式な名称である。)))中央大陸戦争」だが、実質はヘリック王国(ヘリック共和国の前身)建国前の戦乱時代をぶり返した「民族戦争」((へリック2世は純血の風族なのに対し、ゼネバスは母は地底族の族長の妹(民族融和の為にへリック1世の第二婦人に。族長自身はヘリック1世に負けを認めると同時に新天地を求めて行方不明)であり、それ故に地底族に祀り上げられた部分がある。更には、風族側の有力者たちの中に地底族の血を引くゼネバスを快く思っていない層が居たのも大きい。一応、別大陸への外征論を唱えたゼネバス(本作のシナリオを考えると皮肉だが)と、それを認めないヘリック2世大統領と言う本人たちの政治争いもあったが。))である。 ---- **基本システム -前述の通り、ジャンルは前作同様戦闘シーンがファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)風のRPGとなっている。 --確固たるイベントがほとんど無かった前作とは異なり、各地で多数のイベントが用意されている。 ***戦闘システム -エンカウントは前作では可視・不可視が入り混じる完全なシンボルエンカウントであったが、本作ではボス戦を除き完全なランダムエンカウントに変更された。 -一連の流れは前作と変わらず、遭遇後はまず準備画面に移行する。 --ここでは敵ゾイドのデータが表示され、「せんとう」「にげる」「ITEM」「でーた」のコマンドを選択し、今後の行動を決定する。 --なお、「せんとう」選択後(または「にげる」失敗時)に移行する戦闘モード中はリアルタイムの射撃戦であるが、準備画面には制限時間などはない。 --また戦闘モード中にセレクトボタンを押すことで準備画面に戻る事が可能。ただし、準備画面中も時間は経過し敵が動いているので、タイミングが悪いと戦闘モードに移行した瞬間に被弾、ということもある。 ---これを利用して、「にげる」に失敗してもセレクトを連打して準備画面に戻り、もう一度「にげる」を選択し、失敗したらセレクト連打で逃げまくることも可能((本作ではこの方法を利用することでボス以外からは必ず逃げられるようになっている。))。 -戦闘モードも基本的に前作と同じ構成であるが、ファミコンのスプライト表示能力の限界を考慮した調整が施された。 --前作は、ファミコンの最大表示スプライト数の限界((ファミコンのスプライトは「8ドット正方形」を最小単位の1個と数えて、ちらつき無しで同時表示可能な最大数は通常は64個。また、同時に横並び可能な数の制限も存在し、こちらは8個。))やメモリ容量、処理能力などを考慮しておらず、敵や弾のちらつきや透明化、処理落ちによるスローモーションなどが頻繁に発生するという、マイクロニクスらしい無茶な作りをしていた。 --対して本作ではファミコンの性能を踏まえた作りとなっており、「種類の異なる敵ゾイドが同時に出現することはなく、同一種類のゾイドが最大2機まで登場する」「その2機は自機を中心として必ず対角線上に配置されるため、画面上に複数の敵が同時に表示されることはない」「そのかわり敵ゾイドのグラフィックが大きくなっており、より迫力ある戦闘を堪能できる」といった形に変更されている。 ---前作のように、多数の小型ゾイドや、小型機を引き連れる大型ゾイドといったさまざまな種類・機体の組み合わせが出現することは無くなった。また敵の位置を示すレーダーも削除された。 -以下、前作との比較ではなく本作自体の説明。 --敵は自機を取り囲むように配置され、プレイヤーがその場で旋回する事で画面が横スクロールして画面に表示されるシステムとなっており(自機の移動という概念はない)、画面上に表示されていない敵が攻撃してくることはない。 --自機が座標上は移動しないため、ゾイドの速度は「画面の旋回速度の違い」という形で反映されている。 --このスピードは主人公のレベルアップや、ゾイドに「補助エンジン」などの補助動力を装備することによって上げることが出来る。 --敵の撃ってくる弾は視認可能で、画面中央の照準カーソル付近にのみ自機の当たり判定が存在する。 ---なお、敵味方ともに格闘攻撃は存在せず「射撃攻撃のみ撃ち合う」構成となっている。 --遭遇する敵ゾイドは、ボス戦と空中戦を除き、同じ種類の機体2機が登場する。 -本作でもプテラス又はサラマンダーといった飛行ゾイドを所有し、アロザウラー・コマンドウルフ・ゴジュラス・ウルトラザウルス・マッドサンダーに搭乗していれば偵察が可能。 --本作から偵察中にも敵機(シンカー・シュトルヒ・レドラーといった飛行ゾイド)と遭遇するようになった。なお、空中戦では敵は必ず1機で出現する。 ---しかし遭遇率はフィールド移動時に比べると格段に低く、偵察自体が必要とされる頻度が少ないため、意図的に偵察を繰り返さない限り空中戦はなかなか発生しない。 ---空中戦時は地上と同じく疑似3D空間での戦闘だが、敵機の表示方法の工夫(遠くから徐々に近づき、近くなると急激に拡大されて通り過ぎる)、自機の横スクロール時に地平線(水平線)が傾く演出などにより、スピード感のある空中戦となっている。 ---偵察BGMと空中戦専用戦闘BGMも新規に追加されており、これらの曲の完成度・人気は高い。 -戦闘中に戦闘可能なゾイドが全滅した場合、およびダメージ床が原因で搭乗中ゾイドのライフが尽きた場合はゲームオーバーとなる。 --戦闘用ゾイドを複数連れている場合、撃破されたゾイドから別のゾイドに乗り換えて戦闘を続行することになる。ちなみに自分が保有できる戦闘用ゾイドは、最大4機まで(非戦闘ゾイドであるグスタフは別枠)。 --撃破されたゾイドは、グスタフを連れていればライフ0の状態で残るため街や補給所で修理出来る。グスタフがいない場合はロストしてしまい二度と使えなくなる。 --移動や戦闘が可能なゾイドが限定される海上・水中では、該当ゾイドが全滅した時点でゲームオーバーとなる。 ---なお、補給所も何もなく小島などの戦闘で海上を移動できるゾイドが全滅し、サラマンダーも「大型カーゴ」も使えず街にも戻れない、というような状態に陥ると自滅かリセットをするしかなくなる場合があるので注意。 **兵装・アイテム -兵装は攻撃兵器、防御兵器に分かれる。攻撃兵器はA兵器/B兵器、防御兵器は補助装甲/補助動力/使い捨てのバリア。 --A・B兵器は各1つずつ装備でき、それぞれコントローラーのA・Bボタンに対応している。同時発射も可能。 ---A兵器はキャノン砲・ミサイルポッドといった大口径の兵器。基本的に単発の、一撃必殺のサブ武装カテゴリ。 ---B兵器は機関砲・ビームライフルといった小口径の機銃。いずれも連射力に優れる、本作のメイン武装カテゴリ。 --防御兵装は装備していれば戦闘中に効果を発揮する。補助装甲はダメージを軽減し、補助動力は戦闘時のスピードを増幅する。 ---使い捨てのバリアも2種類あるが、使い捨て・アイテム欄を圧迫する・他の防御兵器と併用不能(戦闘中は装備を変更できない為、一度効果が切れると防御兵装無しで戦わなければならない)という、大きなデメリットに釣り合った強力な性能を持つ。 -マッドサンダーのマグネーザーや反荷電粒子シールドといった、ゾイド個別の専用固定兵装や格闘兵器という概念は本作には存在しない。(この点は前作と同じ) --一応、装備により「小型ゾイドのみ装備可能」「大型ゾイドのみ装備可能」「特定のゾイドのみ装備可能」なものは存在する。 **街など -前作では登場キャラのほとんどがゾイドそのものであったが、本作では主人公が共和国軍の一介のパイロットとなったことを受けて、街では人間のキャラクターが生活するようになった。 --主人公は外見的には、味方である共和国軍人の色違いに過ぎない。 -街にある施設は補給所・攻撃兵器ショップ・防御兵器ショップ・ゾイドショップ・銀行・司令部などであるが、必ずしも全ての施設が揃っているわけではない。 -前作はパスワードコンティニューであったが本作ではバッテリーバックアップに変更され、データのセーブは司令部にいる司令官に話しかけて行う。 --ゲームオーバーになったらタイトル画面に戻されてしまうややシビアな仕様の為、こまめなセーブがポイントとなる。 -資金の調達については、一般的なRPGのように敵を倒して直接入手するのではなく、敵を倒すと給料として銀行の口座に振り込まれ、各地の銀行で引き出すというある意味現実的なシステムとなっている。 --ただし中には銀行の無い街もあるため、戦闘を繰り返してやっとの思いでたどり着いた街で銀行が無かったためお金がおろせない、といった事態もあり得る。 -前作では「ルーラ」や「キメラの翼」等に相当する「一度行った街に瞬時に移動できる手段」は皆無だったが、本作ではサラマンダーに搭乗して「大型カーゴ」というアイテムを使用すれば可能である。無制限に使用可能。 --また、「リレミト」に相当するダンジョン脱出アイテム「スモークスクリーン」も存在。しかも前述の「大型カーゴ」と同じく無制限に使用可能であるため、両方揃えばほぼいつでもゲームや進行を切り上げてセーブに戻る事が可能になる。 ***登場ゾイド -主人公が使用できるゾイドは以下の通り。((エンディングではコマンドウルフMK2・ベアファイターMK2・ゴジュラスMK2も紹介されるが、データのみの存在であり正規のプレイでは登場しない。なお、通常のシールドライガーはデータ自体が存在しない。)) --小型ゾイド:アロザウラー・コマンドウルフ・ゴルヘックス・ベアファイター・プテラス・カノントータス・バリゲーター --大型ゾイド:ゴジュラス・サラマンダー・ディバイソン・シールドライガーMK2・ウルトラザウルス・マッドサンダー --非戦闘ゾイド:グスタフ ---初期機体のアロザウラーを除けば、クリアに必須の戦闘ゾイドはバリゲーターのみ。バリゲーターは安価かつ、ほぼいつでも購入可能なゾイドなので、詰まる事は無い。 --なお、ゴジュラス・ウルトラザウルス・マッドサンダーの3機はゾイドショップで売却できない。いずれも最強クラス、ないし最強のゾイドであるため売却や処分の必要はまず無いが。 -敵ゾイドは以下の通り。 --小型ゾイド:マーダ・モルガ・ザットン・マルダー・シンカー・イグアン・ヘルキャット・サイカーチス・ハンマーロック・ツインホーン・シュトルヒ・シーパンツァー・ブラキオス・ブラキオスMK2・レドラー・ウオディック・ブラックライモス・ライジャー --大型ゾイド:レッドホーン・アイアンコング・アイアンコングMK2・アイアンコングMK2P・サーベルタイガー・グレートサーベル・ディメトロドン・デスザウラー・デスザウラーMK2 ***その他 -一部のダンジョンは『[[がんばれゴエモン>がんばれゴエモンシリーズ]]』等のような3D迷路となっている。 -前作では階級がレベルの役割を果たしていたが、本作ではレベルと階級は別々の扱いになった。イベントをこなすことで階級が、戦闘に勝利することで経験値を獲得しレベルが上がるようになった。 --レベルが上がると、戦闘シーンでの旋回速度が上昇する。前作とは異なり攻撃力・防御力・ライフ等への上昇補正は一切かからないが、旋回速度の重要性を考えると妥当な調整と言える。 --本作でも階級は一部サブイベント発生・一部ゾイド獲得の条件となっている為、昇格イベントは取りこぼさないようにしたい。 ---- **評価点 -ファミコンとしてはレベルの高い、ゾイドのグラフィック。 --戦闘中の仕様の変更に伴い、敵である帝国ゾイドの戦闘中グラフィックの進歩が最も顕著であると言えるだろう。 -前作に引き続き、久石譲が手がけたBGMも旧曲アレンジ・新曲ともに評価が高い。 --曲データの打ち込みは開発会社・マイクロニクスのサウンドスタッフの手によるもので、良くも悪くも「全体的に高音の主張が強い音色」が特徴。偵察BGMなど高音中心の曲に関しては、マイクロニクス側の強い癖との相性が良く違和感が少ない。いずれも、クソゲーメーカーとして揶揄されがちなマイクロニクスの水準を遥かに越えた完成度を誇る。 -シナリオも当時の『ゾイドバトルストーリー』に沿った流れでありつつも、ゾイドの世界観でありえるギリギリのファンタジー要素((具体的には霊の登場などで、平成版アニメ「ゾイド」にそういったエピソードが少数存在している))を交えつつ、ドラマチックに二転三転するRPGらしい内容となっており非常に評価が高い。 --ゾイドのゲームとしての評価が高いだけではなく、当時のRPGのストーリーの中でも完成度が高い部類に入る。本来ゾイドファンが対象の作品ではあるが、ゾイドファンでなくとも楽しめると思われる。 ---ネタバレとなるため詳細は割愛するが、本作の終盤の展開とエンディングは前作の童話的なものとは異なり、ハッピーエンドとは到底呼べない『ゾイドバトルストーリー』らしくシビアな内容となっている。 ---本作の展開は本作単独で一通りの決着を見るものの、戦いの終わらないゾイド星の未来と主人公の行く末については深く考えさせられる。へリック共和国とゼネバス帝国の戦争が続いた後、ゾイド星(=惑星Zi)に何が起こり、どのような未来を迎えているかについては現在のゾイドのファンであれば誰もがご存知であろう。 **問題点 -謎解きの難度が高い。 --ヒントが少なく、特定のポイントを調べなければいけない箇所がいくつもあり、「攻略本無しでも根気強く調べていけば一応なんとかクリアできなくはないかもしれない」というレベルである。 ---しかも''重要な情報の多くが酒場のサイコロを使ったギャンブルで勝たなければ得られない''のが難点。 ---若干のネタバレとなるが、[[詳細はこちら>https://way78.com/fc/1989/zoids2/word02.html]]。 --当時はゲーム誌や漫画誌にてゲームの攻略記事を掲載するというメディアミックス前提の作りをしているゲームが非常に多かった為、ゲーム中のヒントの少なさについては本作だけの問題ではないのだが…。 -自軍ゾイドの性能の差がライフの大きさ以外あまり感じられない。 --攻撃力・防御力が設定されているが、防御力に関しては同一種類の敵から攻撃を受けた際のダメージが数値上ほぼ変わらないため、防御力ではなく、単にライフの大きさの差しかない。 ---ただし、防御兵装(プロテクターや各種アーマー)を装備した場合は、実際にダメージが軽減される。 --攻撃力に関しては基本的に装備中の兵装の威力で決まり、元々の攻撃力は一切関係無い可能性が高い。 ---攻撃力の値は、敵である帝国ゾイド側でのみ意味のあるパラメーターと思われる。 --さらに前述のように、''マッドサンダーのマグネーザーや反荷電粒子シールドといった固有の兵装や格闘兵装が存在しない。'' ---特にマッドサンダーは原作では対デスザウラー用として開発されたゾイドであり、本作でも非常に苦労して入手することになるのだがこれでは有り難味がほとんど無い --マッドサンダーとそこまで大きくパラメーターに差がなく、海上も移動できるウルトラザウルスが便利すぎる。 ---ゴジュラス専用の最強B兵器「4連ビーム砲」と、高威力で連射可能なA兵器「レーザーキャノン」を同時に装備できるゴジュラスが、共和国ゾイドの中で攻撃力の面で最強となってしまっている。 ---原作ではマッドサンダー登場まで帝国のデスザウラーに勝てる共和国ゾイドがいなかったのでカギを握るゾイドになっていただけに、キャラゲーとして問題大アリ。 -戦闘でのゲームバランスの悪さ --主人公は最初にアロザウラーに搭乗するのだが、序盤のボスとして登場するディメトロドンの弾を二発喰らっただけで撃破されるという脆弱ぶり。 ---ちなみにディメトロドンは原作では偵察・電子戦用ゾイドであり、武装は貧弱で『バトルストーリー』では大型ゾイドにはまず勝てないとまで評されていた後衛ゾイドである。尤もゲームバランスを抜きに考えればアロザウラーは中型ゾイド(当時1000円のゼンマイゾイド)なので偵察用とは言え大型ゾイド(当時1980円の電動ゾイド)のディメトロドンと互角でも不思議では無いが。 --序盤で入手できる他のゾイドもアロザウラーとどっこいどっこいで、絶対に弾を喰らわないようにしなければならないというプレイを強いられる。 --大型ゾイドを入手し、高級な防御兵装を装備していてもグレートサーベル・アイアンコング・デスザウラーといった敵大型ゾイドの攻撃を1発でも喰らうとライフをごっそり奪われてしまう。サーベルタイガーは共和国首都前の要塞のボスになっておりその攻撃力は超強力で防御装備なしではダメージ626にも及び、小型ゾイドではコマンドウルフとゴルヘックス以外で1発の被弾で即座にやられてしまう(プテラスなどは防御装備があっても1発アウト)。南下したクーパーで大型のサラマンダーやディバイソンが買えるのだが、首都(要塞を攻略しないと行けない)以外ではその町のヒントもないので小型で挑んであえなく玉砕したプレイヤーが多かった。~ またディバイゾンはもう少し前でも購入できるのだが非常に高額で普通に進めていればまず買えないし、買ったところで後にタダで貰えるゴジュラスの劣化版でしかないのでこのためだけに買うのも実用性に欠ける。 ---従って、基本的に敵の攻撃に当たることは許されない。クリアを目指すのであれば、どんな敵にもノーダメージで勝てるようになる必要がある。 --敵の弾は横にスクロールすると消えるので、敵の弾が向ってきたら横にスクロールし、消えたら再び敵の位置まで移動してこちらの弾を当てる…というのを繰り返すのが基本戦術。 ---前述のようにレベルが上がったり補助動力を装備するとスクロールスピードが早くなるので、この戦術が楽になる。 --また、中盤で安価に手に入る兵器である''「レーザーキャノン」と「4連ビーム砲」がゲームバランス崩壊級の高性能を誇る''点と、値段の高いA兵器が大抵「あまり強くない」か「連射がまったくできずに使い辛い」かのどちらかで、性能上買う意味が薄い点が問題視される。 ---ゾイドゲーに武器バランスの悪さはつき物、というありがたくないジンクスもある。他には『共和国VS帝国』の「高圧濃硫酸噴射砲」(レッドホーンの顎の武器)、『ゾイドインフィニティ』の「2連装パルスレーザーガン」(アイアンコングMk2の腕部武器)等…。 -カタカナ文字が無い --BG用メモリ容量の都合なのか前作同様「カタカナのフォントが存在しない」為、文章がやや読みづらい場合がある。 ---読みづらいだけではなく、字面的に迫力や真剣味に若干欠けてしまう。特に戦闘でのゾイドの名称までひらがなというのはふざけているように見えやすい。 ---前作もカタカナ表記がなかったが、ゾイド名称は英語表記だったので多少の読みにくさはあれど戦闘での緊迫感を壊すようなものではなかったことを考えるとトータルで悪化といえる。 -戦闘が単調化。 --前作は異なる多種のゾイドと戦うが普通だったが、本作では同種のみ。その数も前作は変化に富んでいたが、本作では2体のみ(ボス・空中戦は1体)とワンパターン化した。 -銀行にお金を預けておくメリットが皆無で、ほぼ単純な制限と手間になっている --世界観の構築には大きく役立ってはいるので一概に難点とは言えないが、「利息」の概念が無いため全額引き出してほぼ問題無い。所持金がカンストでもしない限り「預金」の要素が不要システムと化している点は、純粋な難点か。 ---前述のとおり、全滅するとゲームオーバーとなりタイトル画面に戻される仕様であるため「全滅したら所持金没収」のような仕様ではない本作と預金の存在意義が噛み合っていない。 -敵が出現するダンジョンでは、宝箱に該当するオブジェクトが一切存在しない --「しらべる」を使うことでアイテムを入手できるオブジェクトも存在しないため、寄り道するメリットは全く無い。 -ストーリー上、重要なはずのイベントをスキップ出来てしまう --実はヘリック大統領に会うどころか共和国首都を救わずとも、最初の3D迷路を抜けた後共和国首都を無視してフロートとバリゲーターを入手して海に出てしまえる。 ---こうなると、後はある重要アイテム2つを入手出来ればそのまま首都や大統領を無視してクリア可能。 ---ただし共和国首都を無視すると、攻撃力の面で最強となるゴジュラスを入手できないというデメリットが発生するのだが…。 //RTA動画は「必要最低限」ではないと思うので削除。 ---- **総評 ファンゲームとして「窪内氏を招聘しゾイド本来の設定を守る」、RPGとして「シナリオにゾイド作品らしい起承転結が広がる」「ファミコンのスペックに合わせた調整を行う」など、原作クラッシャー・クソゲー製造としてお馴染みのマイクロニクスらしからぬ仕上がりとなっている。~ しかしファミコン最盛期の時期にもかかわらずヒントの少なすぎる謎解き、シューティング寄りの戦闘で敵が強いにもかかわらず1~2発の被弾すら許さない戦闘バランスとあり、よくも悪くもファミコンRPGのスタンダードレベルに収まってしまった。~ 尤も『[[怒]]』だの『[[新・里見八犬伝 光と闇の戦い]]』だのを開発するようなマイクロニクスにしては進歩しているのだが…。 ---- **余談 -前作に引き続き本作もMSX2への移植予定はあったものの、残念ながら頓挫している。 -本作およびゾイドと直接は関係無いことなのだが、本作以後にマイクロニクスが開発したRPG『新・里見八犬伝 光と闇の戦い』と『ブラッディウァリアーズ シャンゴーの逆襲』の2作は本作のプログラムを流用しているようで、挙動や効果音などに多数の共通点が見られる。 -本作では帝国ゾイド「ライジャー」の最高速度が''「500km/h」''となっている(戦闘の準備画面で確認できる)。本来の設定は「320km/h」であり、いくらなんでも500km/hは有り得ないのだが…((一応、ヘルキャットは「10分間のみ450km/hが可能」という設定となっていた。またゾイド旧シリーズでは、ガイロス帝国のデス・キャットが420km/hで長時間走行可能という設定である。))。 ---- **裏技 -ショップで売っている小型ゾイドのカノントータスは、標準武装のキャノン砲を外して本体とキャノン砲それぞれを売却すると、買値よりも高く売れる。これを繰り返して、いくらでもお金を稼げる。 --但しカノントータスが買えるゾイドショップは、とあるイベントが発生すると利用できなくなるのでこの裏技は序盤にしか出来ない。 -とある場所で、ある人物からクリアに必要な重要アイテムを貰えるのだが、その人物はついでに“マンクスの街の市場で買えるアイテム”を主人公のアイテム枠がいっぱいになるまでプレゼントしてくれるイベントがある。 --ここで一番高い値段で売れる「ぶんせきふろっぴー」以外を捨ててもう一度話しかけると、やはり同様にプレゼントしてくれるので、「ぶんせきふろっぴー」だけを沢山集めて売却すると簡単に資金を稼げる(「ぶんせきふろっぴー」を最初にくれるので、集めるのは簡単)。 -前作にもあった名前入力関連の裏技は本作でも存在。 --無入力時は前作同様に「ごんべえ」となる。 --ある名前を入力すると前作ほどではないがある程度強い状態で開始できる。 ---ちなみに上記の裏技でのデータは開始時に海や川を渡ることが可能なため、さらなるイベントのスキップが可能となる。

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