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*ファイナルファイトCD 【ふぁいなるふぁいとしーでぃー】 |ジャンル|ベルトアクション|&amazon(B000148ITU)| |対応機種|メガCD|~| |発売元|セガ・エンタープライゼス|~| |開発元|A Wave|~| |発売日|1993年4月2日|~| |定価|8,800円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| |ポイント|SFC版で削られた要素をしっかり搭載&br()しかし、操作性・ゲームバランスは大幅悪化&br()|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファイトシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 傑作ベルトスクロールアクション『[[ファイナルファイト]]』のメガCD版。発売・開発はセガ。~ セガからすれば、[[スーファミ版>ファイナルファイト (SFC)]]との差別化を図り、メガCDの性能を宣伝したかったと思われる。~ ---- **評価点 -SFC版と違い、キャラクターは3人すべて登場し、2人同時プレイも可能。 -SFC版でカットされた4面の工業地帯を含むステージも全部再現。 --敵およびアイテムの配置および種類も当然ながらAC版の物を再現。 ---ただし3面の中盤に登場する闘技場に置いている武器アイテムはナイフ以外は1本に減らされている。 -敵の出現数も最大で4人まで出現。 -ムービー形式のOPや制限時間以内にどれだけ敵を倒せるか競う「タイムアタックモード」を追加。 ---- **問題点 -OPで声優を当てたキャラクター全員がミスキャスト。 --ハガーは筋肉質のイメージからかけ離れた置鮎龍太郎氏になっているので、かなり違和感がある。 ---置鮎氏は前年に発売された『[[超兄貴]]』で主人公・イダテンを演じているので、そういったキャラを演じたという前例が無いわけではないが、コアなゲーム故、一般的に周知されているとは言い難い状況だった。 ---演技自体にも問題が見られ、ジェシカ誘拐直後の電話で、娘がさらわれているのに狼狽えた様子が見られず、妙に芝居がかった口調で相手を一喝する場面は違和感が拭えなかった。 --ガイの声もイメージに合っておらず、特にオープニングでの「ジェシカァ!?」の間の抜けた一言は耳を塞ぎたくなるほど。 --デモ画面では音声でキャラクターの解説をしてくれるが、作品全体から溢れる緊張感が崩壊し、変に笑いを誘う。 ---&big(){&color(red)『好きな食べ物は、鮭茶漬けと冷や奴』} -グラフィックの劣化。 --当時の家庭用移植では当然だが、グラフィックは劣化している。メガドライブは発色数が同世代の機種で一番少ないため、さらに拍車をかけている。 -BGMのアレンジが微妙。 --妙にカッコ良い1面の地下道や暗いメロディと明るいギターがミスマッチな2面の地下鉄など、BGMのアレンジがどれもステージに合っていない様な物ばかりになっている。 ---担当はかの『[[スーパーダライアスII]]』で無駄にさわやかなアレンジをしたT's Music。『スーパーダライアスII』といい、移植ゲームのアレンジに関しては失敗する事が多いのか…。 --元がアーケード基板でメガCDに移植するんだから普通にFM音源使えば良かった物を……。 -操作性が悪すぎる。 --パンチが遅すぎて全キャラクターがハガー化。 ---いくらボタンを連射しても秒間3発程度しか出せず、AC版で正面から止められたアンドレの体当たりを食らってしまう。 ---元から振りが遅い鉄パイプや日本刀を使っての武器攻撃やハガーのパンチは、コーディーのパンチ以上に遅い。 ---裏技でパンチの連射をONにできるが、焼け石に水。 -最低難易度でも難易度が高い。 --難易度最低のEASYにしても難易度が高い。特にAC版でも苦戦するハリウッドやエルガドといったナイフ使いはAC版以上に意地悪。 -ハガーのみに存在するバグ。 --ロキシーとポイズンに引っこ抜きことバックドロップをかけると、頭を落下させた時に何故か打撃でダメージを与えた時のダメージマークが表示されてしまう。打撃と同様にバックステップ動作を取られる。ダウンせずにすぐ復帰されたりもするが、投げた後に反撃を受けたりはしない。 -存在意義が薄いタイムアタックモード --記録のランキングやセーブがなく、とって付けた様な内容。 ---- **総評 SFC版では削られてしまった要素が大々的に復活していたこともあって発売当時の評価はおおむね好評ではあったが、開発元が異なるとはいえ、先にメガドライブ向けに移植が行われた『[[大魔界村]]』や『[[ストライダー飛竜]]』と比較しても移植度の低さが目につく。 特に操作性がオリジナル版よりも劣化してしまっている点は致命的である。~ 売りとしていたメガCDの性能を活かした演出面も良い出来とは言えず、総合的な評価は低いと言わざるを得ない出来となっている。 現在ではAC版の忠実移植を実現したソフトが多く出されているため、原作に忠実なものを遊びたいのであれば本作を選ぶ意義はないだろう。 ---- **余談 -1993年3月26日に発売される予定だったのだが、発売直前になり急遽1週間延期になった。理由は不明。 -海外版も発売されたが任天堂の家庭用機移植版と異なりポイズン、ロキシーがそのまま登場している。 --ただしホットパンツはひざ上のデニムパンツに変更されている。 -2022年10月27日に発売予定の『メガドライブミニ2』への収録が決定した。 --メガドライブミニ2のソフト制作担当・エムツーによる不満点の改善(特に上に挙がっているパンチ速度の件)などにも期待が持たれたが、残念ながら元のままでの収録とアナウンスされている。ディレクターの奥成氏によればパンチ速度をアーケード準拠にするだけでも「まるきり最初から作り直さないといけない」レベルとのこと。 ----
*ファイナルファイトCD 【ふぁいなるふぁいとしーでぃー】 |ジャンル|ベルトアクション|&amazon(B000148ITU)| |対応機種|メガCD|~| |発売元|セガ・エンタープライゼス|~| |開発元|A Wave|~| |発売日|1993年4月2日|~| |定価|8,800円(税抜)|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| |ポイント|SFC版で削られた要素をしっかり搭載&br()しかし、操作性・ゲームバランスは大幅悪化&br()|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファイトシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 傑作ベルトスクロールアクション『[[ファイナルファイト]]』のメガCD版。発売・開発はセガ。~ セガからすれば、[[スーファミ版>ファイナルファイト (SFC)]]との差別化を図り、メガCDの性能を宣伝したかったと思われる。~ ---- **評価点 -SFC版と違い、キャラクターは3人すべて登場し、2人同時プレイも可能。 -SFC版でカットされた4面の工業地帯を含むステージも全部再現。 --敵およびアイテムの配置および種類も当然ながらAC版の物を再現。 ---ただし3面の中盤に登場する闘技場に置いている武器アイテムはナイフ以外は1本に減らされている。 -敵の出現数も最大で4人まで出現。 -ムービー形式のOPや制限時間以内にどれだけ敵を倒せるか競う「タイムアタックモード」を追加。 ---- **問題点 -OPで声優を当てたキャラクター全員がミスキャスト。 --ハガーは筋肉質のイメージからかけ離れた置鮎龍太郎氏になっているので、かなり違和感がある。 ---置鮎氏は前年に発売された『[[超兄貴]]』で主人公・イダテンを演じているので、そういったキャラを演じたという前例が無いわけではないが、コアなゲーム故、一般的に周知されているとは言い難い状況だった。 ---演技自体にも問題が見られ、ジェシカ誘拐直後の電話で、娘がさらわれているのに狼狽えた様子が見られず、妙に芝居がかった口調で相手を一喝する場面は違和感が拭えなかった。 --ガイの声もイメージに合っておらず、特にオープニングでの「ジェシカァ!?」の間の抜けた一言は耳を塞ぎたくなるほど。 --デモ画面では音声でキャラクターの解説をしてくれるが、作品全体から溢れる緊張感が崩壊し、変に笑いを誘う。 ---&big(){&color(red)『好きな食べ物は、鮭茶漬けと冷や奴』} -グラフィックの劣化。 --当時の家庭用移植では当然だが、グラフィックは劣化している。メガドライブは発色数が同世代の機種で一番少ないため、さらに拍車をかけている。 -BGMのアレンジが微妙。 --妙にカッコ良い1面の地下道や暗いメロディと明るいギターがミスマッチな2面の地下鉄など、BGMのアレンジがどれもステージに合っていない様な物ばかりになっている。 ---担当はかの『[[スーパーダライアスII]]』で無駄にさわやかなアレンジをしたT's Music。『スーパーダライアスII』といい、移植ゲームのアレンジに関しては失敗する事が多いのか…。 --元がアーケード基板でメガCDに移植するんだから普通にFM音源使えば良かった物を……。 -操作性が悪すぎる。 --パンチが遅すぎて全キャラクターがハガー化。 ---いくらボタンを連射しても秒間3発程度しか出せず、AC版で正面から止められたアンドレの体当たりを食らってしまう。 ---元から振りが遅い鉄パイプや日本刀を使っての武器攻撃やハガーのパンチは、コーディーのパンチ以上に遅い。 ---裏技でパンチの連射をONにできるが、焼け石に水。 -最低難易度でも難易度が高い。 --難易度最低のEASYにしても難易度が高い。特にAC版でも苦戦するハリウッドやエルガドといったナイフ使いはAC版以上に意地悪。 -ハガーのみに存在するバグ。 --ロキシーとポイズンに引っこ抜きことバックドロップをかけると、頭を落下させた時に何故か打撃でダメージを与えた時のダメージマークが表示されてしまう。打撃と同様にバックステップ動作を取られる。ダウンせずにすぐ復帰されたりもするが、投げた後に反撃を受けたりはしない。 -存在意義が薄いタイムアタックモード --記録のランキングやセーブがなく、とって付けた様な内容。 ---- **総評 SFC版では削られてしまった要素が大々的に復活していたこともあって発売当時の評価はおおむね好評ではあったが、開発元が異なるとはいえ、先にメガドライブ向けに移植が行われた『[[大魔界村]]』や『[[ストライダー飛竜]]』と比較しても移植度の低さが目につく。 特に操作性がオリジナル版よりも劣化してしまっている点は致命的である。~ 売りとしていたメガCDの性能を活かした演出面も良い出来とは言えず、総合的な評価は低いと言わざるを得ない出来となっている。 現在ではAC版の忠実移植を実現したソフトが多く出されているため、原作に忠実なものを遊びたいのであれば本作を選ぶ意義はないだろう。 ---- **余談 -1993年3月26日に発売される予定だったのだが、発売直前になり急遽1週間延期になった。理由は不明。 -海外版も発売されたが任天堂の家庭用機移植版と異なりポイズン、ロキシーがそのまま登場している。 --ただしタンクトップの露出度が減った上にホットパンツはひざ上のデニムパンツに変更されている。 -2022年10月27日に発売予定の『メガドライブミニ2』への収録が決定した。 --メガドライブミニ2のソフト制作担当・エムツーによる不満点の改善(特に上に挙がっているパンチ速度の件)などにも期待が持たれたが、残念ながら元のままでの収録とアナウンスされている。ディレクターの奥成氏によればパンチ速度をアーケード準拠にするだけでも「まるきり最初から作り直さないといけない」レベルとのこと。 ----

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