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*メダロットBRAVE 【めだろっとぶれいぶ】 |ジャンル|アクションRPG|&amazon(B0000E5SEZ)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売・開発元|ナツメ|~| |発売日|2003年11月28日|~| |定価|6,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|ストレスが溜まるステージ構成とシステム&br()完全クリア・コンプを阻害するバグ・仕様&br()&bold(){つーまーんーなーいーっ!}|~| |>|>|CENTER:''[[メダロットシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 メダロットシリーズ初の3DアクションRPG。~ シリーズ自体の展開は漫画版『メダロットG』の連載終了(2003年7月)をもって一旦終了していたが、その直後に発売された。~ なお本編シリーズのようなバージョン違い(カブト/クワガタ)は出ていない。 **ストーリー >主人公「イッキ」はパートナーメダロットの「メタビー」、幼なじみのアリカらと一緒に、トルトルランドへ遊びに来ました。~ その日トルトルランドでは、「ロボトルラリー」という園内のステージをまわり、~ トーナメント形式で相手を倒して最後まで勝ち残ったものに賞品が出るという催しが開かれていました。~ もちろん、腕に自信のあるイッキとメタビーも参加することに…。~ ステージを楽しんでいたのもつかの間、メダロットの動きに異常が発生するという事態が各所で頻発!!~ それを聞きつけたアリカはイッキに原因を探る手伝いをす るよう依頼するのだが…。~ メタビーとともにトルトルランドの中を捜索し始めたイッキ達が目撃したものは、あのイタズラ集団、「ロボロボ団」だった!~ (任天堂ソフト紹介ページ メダロットBRAVE:ストーリーより引用) ---- **従来作と異なる点 ***ステージの構成 本作はアクションRPGであり、自分でメダロットを操作し、トルトルランド内の各ステージを制覇していく。 ステージ内は敵や仕掛けを乗り越えるアトラクションステージ、メダロットとのロボトル(戦闘)を行うアリーナの2種類に分かれる。 もちろんメダロッターとのロボトルイベントも行われる。 ***本作のロボトル(戦闘)に関して -従来作のように複数の機体によるチーム戦ではなく、すべて1対1で行う。 -本作では大きく分けて2つのロボトルが存在する。 --アトラクションステージの途中にあるミッションアリーナで行われるロボトル。 ---特定エリアに入るとミッション内容が表示されロボトルに。ミッションを制限時間3分以内にクリアしないとゲームオーバー。 ---ミッション内容には単純に相手を倒すものだけでなく、特定のトラップをすべて解除するなどといったものも存在する。 --アトラクションステージの最後に行われるロボトルやイベント戦。 ---こちらは特に制限なくロボトルを行う。相手メダロットの頭部パーツを破壊し機能停止にすれば勝ち。 ---制限時間は3分固定。時間切れになると判定が行われ優勢に立っていた方が勝ち。 -従来のコマンド式ではなく、Cスティックでパーツ選択、Bボタンで選択パーツ使用、その他のボタンで回避・防御行動・メダフォース(必殺技)溜め&発動等を行う。 ***本作メダロットのセッティングシステムに関して -ティンペットに頭部・右腕・左腕・脚部の4パーツをつけメダルで動くなどといった基本は同じ。 --メダルの熟練度には準備値が存在せず、『メダロットG』と同じようにレベルアップで熟練度が上昇する。 --『[[メダロット3>メダロット3 カブト/クワガタ]]』に登場してメダチェンジ(変形)可能だった機体も登場するが、本作ではメダチェンジシステムは採用されていない。 -パーツの行動によっては特定のオブジェクトを動かしたりすることができる効果がついている事も。 ***その他の要素 -1PVS2P、1PVSCOMの二種類の対戦モード --1PVS2Pではメモリーカードのセーブデータを使って自分のメダロットを持ち寄って対戦できる。 ---メモリーカードを使わない場合、あらかじめ用意されたメダロット数種類の中から選んで対戦可能。 --1PVSCOMでは対戦相手やステージを選んで自由にロボトルを行うことができる。 ---選択可能な対戦相手・ステージはセーブデータの本編進行度合いで増加する。 -マップエディット機能 --アトラクションステージで手に入れたアイテムを使ってステージを作成できる。 --用意されたマップにトラップを置いていく。データはメモリーカードでやり取りできる。 -トレード機能 --マップエディットのデータをほかのメモリーカードにコピー。 --本編シナリオをクリアするとメモリーカード間のパーツのトレード・メダルの受け渡しが可能になる。 -GBAリンク --『[[メダロット・navi>メダロット・navi カブト/クワガタ]]』『メダロットG』『[[メダロット弐CORE>メダロット弐CORE カブト/クワガタ]]』のいずれかをGBAとGBAケーブルを使ってリンクさせると、クリア後にレアパーツ入手イベントが発生する。 ---…が、後述するバグによりイベント発生・パーツ入手が困難になっている。 -ボイスナビゲーション --特定のトラップに近づくと、主人公である天領イッキがアニメと同じボイス(山崎みちる)でトラップの解説を行ってくれる。 --序盤のみしか活用されない。 ---- **問題点 -冗長かつ違和感を覚えるアトラクションステージ。 --スイッチを踏んで扉を開くなど歩かされてる感が強いマップ構成。 ---マップエディット機能の都合か、いかにも箱庭ステージに用意されたトラップオブジェクトをマスに従って配置した感じの作り。 ---一応後述する即死トラップも盛り込まれているので油断できない。 --各種障害物・トラップに加えて「ガードマン」「キャノン」といった敵ロボットの存在。 ---「アクションゲーム」と考えればいわゆる敵キャラであり普通の存在なのだが、&br()今までのメダロットシリーズから考えると、&bold(){メダロット以外の攻撃対象がいる}ということに違和感を感じる人もいる。 -カメラ視点が悪い。 --小部屋がいくつもつながったステージで、自機・周りの仕掛け・敵の確認がし辛い。 --Lトリガーで正面、十字キーでカメラ移動。 --十字キーのカメラ移動は限られた方向にしか動かないので使い勝手が悪い。 --ロボトル中はカメラ移動が自機の正面向きにしか合わせられない仕様。つまり十字ボタンは使えない。なぜ? -ロボトルが大雑把。 --基本的に防御態勢を取っていない限り(位置にもよるが)、殆どの確率で頭部パーツがダメージを受ける。 ---頭部パーツの装甲(HP)が0になり破壊されるとメダロットは機能停止することを考えると調整が甘い。 --アリーナに登場する敵メダロットは考えもなく動き回り攻撃を繰り返すものが多い。&br()ロクに攻撃すら仕掛けてこないメダロットまでいる始末。 ---敵メダロットのパーツ構成も適当に組み合わせた感が漂っており、何をしたいのか今一つわからない。 --以上のことからCPU戦は基本的にメダフォースを使いヒット&アウェイを繰り返せすことで難なく勝つことができる。パーツの存在意義が…。 -ゲームオーバー条件が多い上、再挑戦が面倒。 --まず先ほど述べたように頭パーツが破壊されるとメダロットは機能停止、自機が機能停止したら当然ゲームオーバー。&bold(){問題はその機能停止条件の多さ}。 ---動いている丸岩・爆弾・風船爆弾・アイスブロックに接触するとアウト。 ---作動中のプレスウォールトラップに接触した時点で(挟まってなくても)アウト。 ---潜水型脚部パーツをつけていない自機が、深い川や海に落ちるとアウト。 ---潜水型脚部パーツをつけている自機でも渦潮に接触するとアウト。 ---飛行・浮遊型脚部パーツをつけていない自機が、深い谷に落ちればアウト。 ---動いているイカダに横から接触するとアウト。(上に乗っていれば問題ない) --上記に加え、ミッションアリーナでの時間切れ、ロボトルアリーナでの判定負けもゲームオーバー条件。 ---もちろんいくつかの要素は、こちらもロボトルを有利にするために利用することは可能。((特定の効果を持つパーツは物体を押すことができるので、これで丸岩や爆弾を相手にぶつけるだけで機能停止に追い込める。)) --さらにゲームオーバー時「ステージの再挑戦」か「タイトルへ戻る」のどちらかしか選べない。 ---つまり、一度ステージに入ったらクリアするまで、ステージ選択(トルトルランド内マップ)に戻れない。 ---中間地点などは存在しないので、ゲームオーバーしたら道中は全てやり直し。 -パーツセッティングの手間。 --多くはパーツごとの特性とステージ内容のミスマッチが原因。 --飛行・浮遊タイプは床スイッチが踏めないので先に進めないなど。 --頭部・右腕・左腕・脚部という限られた4部位を攻撃用と謎解き用に使い分けないといけない仕様は、従来のメダロットに触れてきたユーザーにとっても押し付けっぽく感じられる。 ---そもそも「ロボットバトルもの」である『メダロット』で謎解きをやらせること自体に疑問を感じる。 -登場メダロット・パーツ・メダルの数が少ない。 --新規に登場した機体はたった1体のみで登場機体は全部で45体。 ---ちなみにシリーズで機体数が一番少ない『メダロットG』は37体。&br()ハードは違えど、GCというハードを考えると少なすぎる気が。 ---さらに言うとディスクメディア作品であるPS『[[メダロットR]]』は、状況が異なれど、シリーズ最多の253体である。やっぱ少ないような。 //--メダルに関してはイベントによる取捨択一入手のものが存在する。''しかも複数回''。 //---シリーズ通しても取捨択一によるメダル入手は珍しく、すべて揃えるにはゲームを一度クリアして他のメモリーカードと受け渡しを行う手間が必要。 //1,2,4、弐COREにも同様のメダル選択はある --しかも一部機体・パーツは後述するバグや仕様ミスによって入手不可である。『navi』や『5』での問題点が何ひとつ改善されていない。 -バグの多さ。 --マップエディット用のアイテムは、入手した後一度ゲームオーバーしないと入手したとみなされない。 ---つまりアイテムを回収したいなら道中自殺によるやり直しは必須であり、ストレスが溜まる。 ---マップエディット自体がそんなに面白くないので、興味がない人は別に集めなければいいのだが。 --クリア後の一部イベントが進行しない。 ---「コウジのパス」入手関連のイベントが酷く、「入手できること自体がバグ」と称される((入手できないことが「正規」。サポートセンターにメモリーカードを送ってコウジのパスデータを受け取る必要があった。))。 ---ちなみにこのアイテムが入手出来ないことから、クリア後の一部イベント・GBAリンクによるパーツ入手・サウンドテスト解禁が行えない。 --クリア後、特定キャラに話しかけるとフリーズ、あるイベントでグラフィックが変になるなど、他にも問題は多い。 -グラフィック・モーションがイマイチ。 --メダロットのモーションやグラフィックはそれなりに仕上がっているが、人物や周辺オブジェクトはGCというハードを考えると微妙な出来。 --人間キャラは基本口パクで、感情表現もアイコン式とイマイチ。顔の表情すら変化しない。 -シナリオ面 --基本的にはいつも通り間抜けなロボロボ団を追い掛け回すだけなのだが、とあるキャラクターの関係性や過去を語られる中~終盤は急展開。 --スクリューズの扱いなど、キャラクターイメージがアニメ版とゲーム版のものが混ざっている。 ---ただしこの点は他のゲーム作品・メディアでもいえるので作品特有の問題とは言えない。 -主人公が実質引退していたはずの天領イッキ。 --天領イッキとは『[[メダロット2>メダロット2 カブト/クワガタ]]』から登場した主人公。当時のメディアミックスもあって漫画・ゲーム・アニメと各作品で長らく主人公を務めていた。 ---この作品の発売前にイッキが主人公であるGBA『メダロット弐CORE』が発売しているが、弐COREはGB版『メダロット2』のリメイクである。 ---イッキ編最終章と謳われた『メダロット4』で彼の物語は一旦完結している。『navi』や『G』にも登場するがあくまでクリア後のファンサービス。 --『[[メダロット5>メダロット5 すすたけ村の転校生 カブト/クワガタ]]』では別の主人公に交代、5の続編的位置づけであるメダロットGの漫画連載も終了していた中、再登板である。 ---本作にイッキを主人公として再登板させたことは、1~4までのシナリオ作成を務めた元スタッフからも苦言を呈されている。 --登場機体数の削減やバージョン制ではない都合なのか、ライバルであるコウジがクワガタメダロットを使うようになっている((今までの作品ではバージョンに合わせて虎かライオンのメダロットを使うのが『お約束』の流れだった。))。 ---とはいえ、『メダロット5』の時点でライバルがバージョンと対になる主役機メダロットを使う事例があったことを考えれば仕方ない変更点だろう。幸い元々ライバルにあてがわれていたメダロットの性格や言動に近いからか、そのメダロットのキャラクターが崩壊しているわけではない。 ---- **評価点 -3D空間で自在にメダロットを操ることができる。 --個性豊かなメダロットのモーションを見るのはそれなりに楽しい。 --バランスはともかく、アニメや漫画版のようにパーツの性能と地形を利用した戦い方ができるのは、本作の特徴の一つでもある。 -一つのゲームとして見るとイライラする部分こそあるが、完全に破綻しているほどのバランスではない。 -メモリーカードなしでも、コントローラが2つあれば対戦プレイを遊ぶことができる。 -同じディスクメディア作品である『メダロットR』と比べればロードの回数は少なく、長くないが特別早いというわけでもない。 ---- **総評 シリーズ初の3Dアクションという新ジャンルではあったものの、面白みのないステージ構成・微妙なロボトルシステム・少ない登場機体・他のシリーズ作品と比べても多いバグ…等といった問題点を抱えた本作は、ファンが受け入れられるものではなかった。 ---- **余談 -本作のCMには大きく分けて2パターン存在する。 --一つはCGの主人公機体とライバル機体がロボトルする映像とゲーム中映像を交えたごく普通のもの。 --もう一つはアニメ版メダロットの「忍びが通る」からイッキとアリカ((イッキの幼馴染。過去作ではヒロイン候補でもある。))のやり取りを引用したもので、&br()アリカが『つーまーんーなーいーっ!』、イッキが『俺のせいじゃねーっ!!』と言い返し、&br()その後ナレーションで「そんなあなたにメダロットBRAVE」と流れるものであった。 ---本作をプレイしたユーザーは''アリカのセリフをそっくり返す''ことになる。 ---完全な余談だが、引用元であるアニメのエピソード自体は悪くはなく、主に作画に関して語られることが多い。 -『[[メダロットDS>メダロットDS カブト/クワガタ]]』では、本作に登場するメダロット45体すべて再登場している。 --3Dモデルやパーツ行動配分の参考にしたのかもしれない。もちろん本作とDSのモデリングは使い回しではなく別物であり、パーツの行動や性能もほとんど変更されている。 -コウジのみ声優がアニメ版及びGB版で担当した横幕玲王奈から宮野真守にバトンタッチされている。 --声質は似ている為違和感はそこまで無い。
*メダロットBRAVE 【めだろっとぶれいぶ】 |ジャンル|アクションRPG|&amazon(B0000E5SEZ)| |対応機種|ニンテンドーゲームキューブ|~| |発売・開発元|ナツメ|~| |発売日|2003年11月28日|~| |定価|6,800円|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|ストレスが溜まるステージ構成とシステム&br()完全クリア・コンプを阻害するバグ・仕様&br()&bold(){つーまーんーなーいーっ!}|~| |>|>|CENTER:''[[メダロットシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 メダロットシリーズ初の3DアクションRPG。~ シリーズ自体の展開は漫画版『メダロットG』の連載終了(2003年7月)をもって一旦終了していたが、その直後に発売された。~ なお本編シリーズのようなバージョン違い(カブト/クワガタ)は出ていない。 **ストーリー >主人公「イッキ」はパートナーメダロットの「メタビー」、幼なじみのアリカらと一緒に、トルトルランドへ遊びに来ました。~ その日トルトルランドでは、「ロボトルラリー」という園内のステージをまわり、~ トーナメント形式で相手を倒して最後まで勝ち残ったものに賞品が出るという催しが開かれていました。~ もちろん、腕に自信のあるイッキとメタビーも参加することに…。~ ステージを楽しんでいたのもつかの間、メダロットの動きに異常が発生するという事態が各所で頻発!!~ それを聞きつけたアリカはイッキに原因を探る手伝いをす るよう依頼するのだが…。~ メタビーとともにトルトルランドの中を捜索し始めたイッキ達が目撃したものは、あのイタズラ集団、「ロボロボ団」だった!~ (任天堂ソフト紹介ページ メダロットBRAVE:ストーリーより引用) ---- **従来作と異なる点 ***ステージの構成 本作はアクションRPGであり、自分でメダロットを操作し、トルトルランド内の各ステージを制覇していく。 ステージ内は敵や仕掛けを乗り越えるアトラクションステージ、メダロットとのロボトル(戦闘)を行うアリーナの2種類に分かれる。 もちろんメダロッターとのロボトルイベントも行われる。 ***本作のロボトル(戦闘)に関して -従来作のように複数の機体によるチーム戦ではなく、すべて1対1で行う。 -本作では大きく分けて2つのロボトルが存在する。 --アトラクションステージの途中にあるミッションアリーナで行われるロボトル。 ---特定エリアに入るとミッション内容が表示されロボトルに。ミッションを制限時間3分以内にクリアしないとゲームオーバー。 ---ミッション内容には単純に相手を倒すものだけでなく、特定のトラップをすべて解除するなどといったものも存在する。 --アトラクションステージの最後に行われるロボトルやイベント戦。 ---こちらは特に制限なくロボトルを行う。相手メダロットの頭部パーツを破壊し機能停止にすれば勝ち。 ---制限時間は3分固定。時間切れになると判定が行われ優勢に立っていた方が勝ち。 -従来のコマンド式ではなく、Cスティックでパーツ選択、Bボタンで選択パーツ使用、その他のボタンで回避・防御行動・メダフォース(必殺技)溜め&発動等を行う。 ***本作メダロットのセッティングシステムに関して -ティンペットに頭部・右腕・左腕・脚部の4パーツをつけメダルで動くなどといった基本は同じ。 --メダルの熟練度には準備値が存在せず、『メダロットG』と同じようにレベルアップで熟練度が上昇する。 --『[[メダロット3>メダロット3 カブト/クワガタ]]』に登場してメダチェンジ(変形)可能だった機体も登場するが、本作ではメダチェンジシステムは採用されていない。 -パーツの行動によっては特定のオブジェクトを動かしたりすることができる効果がついている事も。 ***その他の要素 -1PVS2P、1PVSCOMの二種類の対戦モード --1PVS2Pではメモリーカードのセーブデータを使って自分のメダロットを持ち寄って対戦できる。 ---メモリーカードを使わない場合、あらかじめ用意されたメダロット数種類の中から選んで対戦可能。 --1PVSCOMでは対戦相手やステージを選んで自由にロボトルを行うことができる。 ---選択可能な対戦相手・ステージはセーブデータの本編進行度合いで増加する。 -マップエディット機能 --アトラクションステージで手に入れたアイテムを使ってステージを作成できる。 --用意されたマップにトラップを置いていく。データはメモリーカードでやり取りできる。 -トレード機能 --マップエディットのデータをほかのメモリーカードにコピー。 --本編シナリオをクリアするとメモリーカード間のパーツのトレード・メダルの受け渡しが可能になる。 -GBAリンク --『[[メダロット・navi>メダロット・navi カブト/クワガタ]]』『メダロットG』『[[メダロット弐CORE>メダロット弐CORE カブト/クワガタ]]』のいずれかをGBAとGBAケーブルを使ってリンクさせると、クリア後にレアパーツ入手イベントが発生する。 ---…が、後述するバグによりイベント発生・パーツ入手が困難になっている。 -ボイスナビゲーション --特定のトラップに近づくと、主人公である天領イッキがアニメと同じボイス(山崎みちる)でトラップの解説を行ってくれる。 --序盤のみしか活用されない。 ---- **問題点 -冗長かつ違和感を覚えるアトラクションステージ。 --スイッチを踏んで扉を開くなど歩かされてる感が強いマップ構成。 ---マップエディット機能の都合か、いかにも箱庭ステージに用意されたトラップオブジェクトをマスに従って配置した感じの作り。 ---一応後述する即死トラップも盛り込まれているので油断できない。 --各種障害物・トラップに加えて「ガードマン」「キャノン」といった敵ロボットの存在。 ---「アクションゲーム」と考えればいわゆる敵キャラであり普通の存在なのだが、&br()今までのメダロットシリーズから考えると、&bold(){メダロット以外の攻撃対象がいる}ということに違和感を感じる人もいる。 -カメラ視点が悪い。 --小部屋がいくつもつながったステージで、自機・周りの仕掛け・敵の確認がし辛い。 --Lトリガーで正面、十字キーでカメラ移動。 --十字キーのカメラ移動は限られた方向にしか動かないので使い勝手が悪い。 --ロボトル中はカメラ移動が自機の正面向きにしか合わせられない仕様。つまり十字ボタンは使えない。なぜ? -ロボトルが大雑把。 --基本的に防御態勢を取っていない限り(位置にもよるが)、殆どの確率で頭部パーツがダメージを受ける。 ---頭部パーツの装甲(HP)が0になり破壊されるとメダロットは機能停止することを考えると調整が甘い。 --アリーナに登場する敵メダロットは考えもなく動き回り攻撃を繰り返すものが多い。&br()ロクに攻撃すら仕掛けてこないメダロットまでいる始末。 ---敵メダロットのパーツ構成も適当に組み合わせた感が漂っており、何をしたいのか今一つわからない。 --以上のことからCPU戦は基本的にメダフォースを使いヒット&アウェイを繰り返せすことで難なく勝つことができる。パーツの存在意義が…。 -ゲームオーバー条件が多い上、再挑戦が面倒。 --まず先ほど述べたように頭パーツが破壊されるとメダロットは機能停止、自機が機能停止したら当然ゲームオーバー。&bold(){問題はその機能停止条件の多さ}。 ---動いている丸岩・爆弾・風船爆弾・アイスブロックに接触するとアウト。 ---作動中のプレスウォールトラップに接触した時点で(挟まってなくても)アウト。 ---潜水型脚部パーツをつけていない自機が、深い川や海に落ちるとアウト。 ---潜水型脚部パーツをつけている自機でも渦潮に接触するとアウト。 ---飛行・浮遊型脚部パーツをつけていない自機が、深い谷に落ちればアウト。 ---動いているイカダに横から接触するとアウト。(上に乗っていれば問題ない) --上記に加え、ミッションアリーナでの時間切れ、ロボトルアリーナでの判定負けもゲームオーバー条件。 ---もちろんいくつかの要素は、こちらもロボトルを有利にするために利用することは可能。((特定の効果を持つパーツは物体を押すことができるので、これで丸岩や爆弾を相手にぶつけるだけで機能停止に追い込める。)) --さらにゲームオーバー時「ステージの再挑戦」か「タイトルへ戻る」のどちらかしか選べない。 ---つまり、一度ステージに入ったらクリアするまで、ステージ選択(トルトルランド内マップ)に戻れない。 ---中間地点などは存在しないので、ゲームオーバーしたら道中は全てやり直し。 -パーツセッティングの手間。 --多くはパーツごとの特性とステージ内容のミスマッチが原因。 --飛行・浮遊タイプは床スイッチが踏めないので先に進めないなど。 --頭部・右腕・左腕・脚部という限られた4部位を攻撃用と謎解き用に使い分けないといけない仕様は、従来のメダロットに触れてきたユーザーにとっても押し付けっぽく感じられる。 ---そもそも「ロボットバトルもの」である『メダロット』で謎解きをやらせること自体に疑問を感じる。 -登場メダロット・パーツ・メダルの数が少ない。 --新規に登場した機体はたった1体のみで登場機体は全部で45体。 ---ちなみにシリーズで機体数が一番少ない『メダロットG』は37体。&br()ハードは違えど、GCというハードを考えると少なすぎる気が。 ---さらに言うとディスクメディア作品であるPS『[[メダロットR]]』は、状況が異なれど、シリーズ最多の253体である。やっぱ少ないような。 //--メダルに関してはイベントによる取捨択一入手のものが存在する。''しかも複数回''。 //---シリーズ通しても取捨択一によるメダル入手は珍しく、すべて揃えるにはゲームを一度クリアして他のメモリーカードと受け渡しを行う手間が必要。 //1,2,4、弐COREにも同様のメダル選択はある --しかも一部機体・パーツは後述するバグや仕様ミスによって入手不可である。『navi』や『5』での問題点が何ひとつ改善されていない。 -バグの多さ。 --マップエディット用のアイテムは、入手した後一度ゲームオーバーしないと入手したとみなされない。 ---つまりアイテムを回収したいなら道中自殺によるやり直しは必須であり、ストレスが溜まる。 ---マップエディット自体がそんなに面白くないので、興味がない人は別に集めなければいいのだが。 --クリア後の一部イベントが進行しない。 ---「コウジのパス」入手関連のイベントが酷く、「入手できること自体がバグ」と称される((入手できないことが「正規」。サポートセンターにメモリーカードを送ってコウジのパスデータを受け取る必要があった。))。 ---ちなみにこのアイテムが入手出来ないことから、クリア後の一部イベント・GBAリンクによるパーツ入手・サウンドテスト解禁が行えない。 --クリア後、特定キャラに話しかけるとフリーズ、あるイベントでグラフィックが変になるなど、他にも問題は多い。 -グラフィック・モーションがイマイチ。 --メダロットのモーションやグラフィックはそれなりに仕上がっているが、人物や周辺オブジェクトはGCというハードを考えると微妙な出来。 --人間キャラは基本口パクで、感情表現もアイコン式とイマイチ。顔の表情すら変化しない。 -シナリオ面 --基本的にはいつも通り間抜けなロボロボ団を追い掛け回すだけなのだが、とあるキャラクターの関係性や過去を語られる中~終盤は急展開。 --スクリューズの扱いなど、キャラクターイメージがアニメ版とゲーム版のものが混ざっている。 ---ただしこの点は他のゲーム作品・メディアでもいえるので作品特有の問題とは言えない。 -主人公が実質引退していたはずの天領イッキ。 --天領イッキとは『[[メダロット2>メダロット2 カブト/クワガタ]]』から登場した主人公。当時のメディアミックスもあって漫画・ゲーム・アニメと各作品で長らく主人公を務めていた。 ---この作品の発売前にイッキが主人公であるGBA『メダロット弐CORE』が発売しているが、弐COREはGB版『メダロット2』のリメイクである。 ---イッキ編最終章と謳われた『メダロット4』で彼の物語は一旦完結している。『navi』や『G』にも登場するがあくまでクリア後のファンサービス。 --『[[メダロット5>メダロット5 すすたけ村の転校生 カブト/クワガタ]]』では別の主人公に交代、5の続編的位置づけであるメダロットGの漫画連載も終了していた中、再登板である。 ---本作にイッキを主人公として再登板させたことは、1~4までのシナリオ作成を務めた元スタッフからも苦言を呈されている。 --登場機体数の削減やバージョン制ではない都合なのか、ライバルであるコウジがクワガタメダロットを使うようになっている((今までの作品ではバージョンに合わせて虎かライオンのメダロットを使うのが『お約束』の流れだった。))。 ---とはいえ、『メダロット5』の時点でライバルがバージョンと対になる主役機メダロットを使う事例があったことを考えれば仕方ない変更点だろう。幸い元々ライバルにあてがわれていたメダロットの性格や言動に近いからか、そのメダロットのキャラクターが崩壊しているわけではない。 ---- **評価点 -3D空間で自在にメダロットを操ることができる。 --個性豊かなメダロットのモーションを見るのはそれなりに楽しい。 --バランスはともかく、アニメや漫画版のようにパーツの性能と地形を利用した戦い方ができるのは、本作の特徴の一つでもある。 -一つのゲームとして見るとイライラする部分こそあるが、完全に破綻しているほどのバランスではない。 -メモリーカードなしでも、コントローラが2つあれば対戦プレイを遊ぶことができる。 -同じディスクメディア作品である『メダロットR』と比べればロードの回数は少なく、長くないが特別早いというわけでもない。 ---- **総評 シリーズ初の3Dアクションという新ジャンルではあったものの、面白みのないステージ構成・微妙なロボトルシステム・少ない登場機体・他のシリーズ作品と比べても多いバグ…等といった問題点を抱えた本作は、ファンが受け入れられるものではなかった。 ---- **余談 -本作のCMには大きく分けて2パターン存在する。 --一つはCGの主人公機体とライバル機体がロボトルする映像とゲーム中映像を交えたごく普通のもの。 --もう一つはアニメ版メダロットの「忍びが通る」からイッキとアリカ((イッキの幼馴染。過去作ではヒロイン候補でもある。))のやり取りを引用したもので、&br()アリカが『つーまーんーなーいーっ!』、イッキが『俺のせいじゃねーっ!!』と言い返し、&br()その後ナレーションで「そんなあなたにメダロットBRAVE」と流れるものであった。 ---本作をプレイしたユーザーは''アリカのセリフをそっくり返す''ことになる。 ---完全な余談だが、引用元であるアニメのエピソード自体は悪くはなく、主に作画に関して語られることが多い。 -『[[メダロットDS>メダロットDS カブト/クワガタ]]』では、本作に登場するメダロット45体すべて再登場している。 --3Dモデルやパーツ行動配分の参考にしたのかもしれない。もちろん本作とDSのモデリングは使い回しではなく別物であり、パーツの行動や性能もほとんど変更されている。 -コウジのみ声優がアニメ版及びGB版で担当した横幕玲王奈から宮野真守にバトンタッチされている。 --声質は似ている為違和感はそこまで無い。

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