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#contents() ---- *トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~ 【トトリのあとりえ あーらんどのれんきんじゅつしつー】 |ジャンル|新約錬金術RPG|&amazon(B003DSGZBY)| |対応機種|プレイステーション3|~| |発売・開発元|ガスト|~| |発売日|2010年6月24日|~| |定価|7,140円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[アトリエシリーズ]]''| ---- **概要 錬金術士を主人公とし、アイテム収集と作成を主眼に置いた『アトリエ』シリーズの一作。~ アーランドを舞台にしたものとしては2作目になる。~ トトリは探索して入手した素材から新たなアイテムを作成することができ、アイテムと仲間の助けを借りながら世界中を冒険する。 前作『[[ロロナのアトリエ ~アーランドの錬金術士~]]』は''プログラマーが途中で逃げた''事もあり未完成で出した様なゲームだったが、岸田メル氏のイラストにより一定のファンを獲得した。~ 本作はその未完成部分を埋めつつ、改良を加えた物になっている。 ---- **あらすじ > 前作のエンディングから5年後…アーランドは共和国となり、各地の大陸を開拓するために冒険者という職業が存在するようになっていた。~ 13歳の少女トトゥーリア・ヘルモルト(トトリ)はかつて冒険者として名を馳せ、現在行方不明の自分の母親を探すために冒険者を志すようになる…。 ---- **評価点 1年という短いスパンでありながら、開発にあたって重要視している部分は明確である。それは、「''前作における不満点を改善する!''」というもの。~ 以下、具体的には…… -主要キャラの3Dモデルがデフォルメではなく、岸田メル氏の描くイラストにかなり近くなった。この前に『[[アルトネリコ3 世界終焉の引鉄は少女の詩が弾く]]』を開発していることを差し引いても劇的。 -難易度の大幅上昇~ こう書くと短所のように思えるが、前作の難易度は、初プレイの人間が適当にプレイしていてもあっさりクリアできるほどであった。シリーズ熟練者にいたってはゲーム進行の為に半分は寝て過ごさねばならない難易度だった。~ しかし以下に示す点により、本作では「シリーズ初プレイの人は1周目に大体バッドエンドへ、2周目は引き継いだお金・装備や、蓄えた知識などを使い快適にプレイ」「シリーズ経験者は1周目のうちに2周目の布石を打つ、もしくは1周目でノーマルエンドやキャラエンドを見ることが可能」な程度までの難易度となった。その一方、今作から「雇い賃」が廃止されるなど気になる点の削除も見受けられる。 --「冒険者免許」というシステムの導入~ これは、3年という期限内に特定の行動をすると溜まるポイントを稼いで、一定のランクまで免許を更新していくというもの。~ これによって『ロロナ』での不満点である「自由度がほとんどない」部分を改善。ある程度レベルや装備、イベント進行具合によって制限はされるものの、ひたすら調合するのも、大陸中を旅して戦闘してボスをどんどん倒すのもよいというシステムになった。~ 特に装備品がある程度充実した周回プレイの快適性に大きく貢献している。~ ポイントの溜め方は、~ ・&bold(){調合}: アイテムを作成していくと溜まるポイント。参考書に載っているアイテムをすべて作成したり、特定のアイテムを作成すると溜まる。~ ・&bold(){依頼}: 酒場やギルドに送られてくる依頼を一定回数こなすと溜まるポイント。特定のランクでしか取得できないものも多く、そのポイントも多め。~ ・&bold(){戦闘}: 文字通り戦闘をこなすと溜まっていくポイント。ボスを倒したり、雑魚モンスターを一定数倒すと溜まる。~ ・&bold(){探索}: 世界中を旅することによって溜まるポイント。ワールドマップを合計何日旅するというものや、フィールドにある「目印」を発見すると溜まる。 --戦闘も主人公の大幅な弱体化(全体的にステータスが低め等)・主人公の戦闘スキルが「アイテムの使用回数の代わりにMPを消費して使用する『デュプリケイト』」のみ・アイテムの使用回数増による使い勝手の上昇といった要因により、昔のアトリエのように「守りつつ戦う・主人公はサポート要員」という要素が強くなった。~ アイテムの特性が煮詰った後半になればデュプリケイトによって鬼神の如く活躍するが、ボス等の強敵相手ではパーティのサポートが最重要任務となる。 ---なお弱体化したと言っても、トトリが「弱い」わけではない。序盤においてもアイテムで手軽に範囲攻撃や味方の治療ができる、仲間の支援が受けられるといった強力な長所があり、総合的にはかなり優秀な後衛キャラ。~ 要するにトトリが弱くなったというより、「前作ロロナが強すぎた」のである。 --他にも、戦闘や採取で日数が経過する(アイテムなどで軽減が可能)ようになった。狩りや採取へ夢中になっているとあっという間に時間が過ぎてしまうため、残りの日数を考えてプレイする必要が出てきた。 -ユーザーインターフェースの改善。 --『ロロナ』での反省点を踏まえ、本作ではユーザーインターフェースが改善された。 ---一例として、本作ではアトリエのコンテナにあるアイテムを、依頼に対してそのまま報告する(渡す)ことができるようになった。 ---『ロロナ』では、コンテナにあるアイテムを報告することができなかった為、いちいちアトリエに戻ってからアイテムをコンテナからかごに移し替えて持っていくという、手間がかりストレスの溜まる仕様だった。 --他にも、町の施設から施設へ一瞬で移動できるショートカット機能の追加、ロード時間の短縮等がある。 --これらの大半は過去作品にも存在している。むろん本作の評価点ともなることに変わりはないが、シリーズの一作として見た場合、『ロロナ』で消えていた機能が復活しただけとも言える。 -魅力的なキャラクター。 --岸田メル氏の描く新しいキャラはどれも人気が高い。メイン・サブの区別なしにである。また、それらの性格などを掘り下げるイベントも豊富。 ---メインキャラは主人公であるトトリ、サブキャラではトトリの実の姉であるツェツィが特に人気。 ---''露出度の高い恰好''をしている[[メルヴィア>https://www.4gamer.net/games/107/G010776/20100427030/SS/001.jpg]]も引けを取らない。因みにぴっちぴちの18歳である。 --また、前作から5年後の世界の為『ロロナ』の登場キャラも成長して出てくる。 ---ただし前作の経験者を懐かしい気分にさせてくれる程度にとどまっており、仲間キャラとして2人が続投している以外は、そこまで本筋にがっつり絡むこともない。なので、本作から始めても問題なく楽しめるようになっている。 ---その上で、初プレイの人に対しても「前作ではどうだったのか?」という興味を引く程度には小ネタやイベントが仕込まれているため、本作クリア後(または前)に『ロロナ』のプレイへ走ったユーザーも多い。 --[[女性陣の水着コンテスト>https://tbib.org//images/16/c395ee5ab98b18bde9fc66cbdb671bfa08429a5e.png]]や%%ステルクさんと%%[[トトリがモンスターの触手に絡まれる>https://live.staticflickr.com/8371/8579955076_b03740c30d_o.jpg]]など御色気シーンも用意されている。重ねて言うが、''トトリは13歳の女児''である((公式曰く「見えてしまってもいいものとしてしまえばよい」「レオタードだから問題ない」との事。))。 -質の高いBGM。 --発売・開発元であるガストは元々良BGMを作る会社として有名であるが、この作品も例にもれず名曲ぞろい。~ マナケミアなどに見られたロックなクサメロ曲はないものの、世界観にあったかわいらしく、美しい曲が多い。~ 通常戦闘曲の「Yellow Zone」や強敵戦闘の「Red Zone」は戦闘の緊張感を出しつつも様々な楽器をつかっておもちゃ箱のようなかわいらしい世界観を演出している。~ またステージ曲も「夜の領域~forトトリのアトリエ」「異質の森」「遥かなる頂上」など採取地とのマッチ感が素晴らしく、演出の一つとして働いている。 **問題点 -バグ・フリーズが多少ある。 --一応ガスト作品としては比較的少ない部類に入る。前作のバグがそのままの形で残っていたりはするが。 --フリーズも皆無とはいかないが、前作よりは格段に減っている。 ---前作があまりにも…だった故なので、減ったと言っても存在する以上長所には置けない。 -お金が溜まりづらい。 --前作で容易に稼げ過ぎたことを改善したのかもしれないが、今作ではかなり溜まりづらい。 --従来作では依頼をこなして稼ぐのが基本だったが、本作は依頼で稼げる収入が控えめ。1周目は参考書や武器調合の費用捻出に苦労する。 ---拾った素材をそのまま売ったり、ホムンクルスにコピーさせたアイテムを売るのが有効。 --お金は特定のエンディングにも影響するが、あまりに稼ぎにくいせいで、発売後1週間まったくそのエンディングの情報が出てこなかったくらいである。 -いわゆるキャラゲー要素が濃く、あからさまに萌えを狙ったような発言が見受けられる。 --ファンにとってはむしろ長所にもなり得るのだが、男女間の恋愛的要素はあまりなく百合をイメージさせるようなものが多い。この点は人を選んでしまうと言えるだろう。 -前作で出てきたキャラクターのうち、何人かは存在が示唆されるだけで登場しない。 --特に、ロロナ達と比べても人気に遜色が無かった[[リオネラ>https://www.4gamer.net/games/228/G022828/20130806084/SS/010.jpg]]の登場は望まれていたが、出てこない。前作で「ロロナ&クーデリア&リオネラ」というパーティを組んでいたファンは多く、他の2人は登場する為この点はがっかりされる。 --女性ファンには人気だったが執拗にロロナにちょっかいをかける事((完全に余談だが、『ロロナのアトリエ』発売前に公開されたスクリーンショットで余計な事を口走ってしまった為、一部男性ファンからのヘイトを一身に受けてしまった。))や「キザったらしい」台詞回しで男性ファンから不人気であった、タントリスも登場していない。3部作全てで仲間として登場するステルクさんとは雲泥の差。 --男性女性共にファンの多い本シリーズの宿命ではある。 -イベントスキップがないため2周目以降のプレイが不便。チュートリアルは飛ばせるが…。 -前作でも見受けられたが、一部のキャラクターの乳揺れが不自然かつ露骨と指摘される。特に巨乳キャラというわけでもないのに、歩くだけでやたら揺れるため、これを嫌悪するプレイヤーもいる。 -DLCキャラに友好度や固有イベント・エンディングが無い。 --仲間に加えることで友好度持ちのキャラクターの育成の機会を奪うことになるので、重要イベント発生のタイミングを遅らせたり、エンディングの選択の幅が狭まってしまう。 ---特に本作は毎年の課題をこなし続けたとしてもバッドエンド回避の条件が厳しめ(素材収集に非常に手間のかかるイベントと数回の長期遠征が必須)なので、デメリットが大きい。 ---- **総評 改善点を前面に押し出し、魅力的なキャラクター、やり応えのアップなど、ファンなら納得の出来、一方でチュートリアルもしっかりしているため、アトリエシリーズ新規プレイヤーも手を出しやすい作品である。~ あらゆる面で全体的に高水準でまとまっているので、本作をシリーズ最高傑作として挙げるファンも少なくない。 ---- **余談 -次回作『メルルのアトリエ』には、今作さらには前作から多数のキャラが続投されている。勿論トトリもその一人。 --その内イクセルとクーデリアは本作を最後に降板。ツェツィ、メルヴィア、マークは本作のみであえなく降板となる。 ---- *トトリのアトリエPlus ~アーランドの錬金術士2~ 【トトリのあとりえぷらす あーらんどのれんきんじゅつしつー】 |ジャンル|新約錬金術RPG|&amazon(B0093T61ZM)| |対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~| |発売・開発元|ガスト|~| |発売日|2012年11月29日|~| |定価|6,090円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要(Plus) 若干の追加要素を加えプレイステーション・ヴィータに移植したもの。~ 以前はアトリエシリーズの移植は外注がほとんどだったが、本作からは内製になっている。 ---- **主な追加・変更点および評価点(Plus) -PS3版のDLCキャラが最初から収録されている。 --そのDLCキャラの加入のタイミングは変更され、ストーリー進行によって解放されるようになっている。2周目はチュートリアル後に使用可能。 --このほかにも、PS3で配信されたDLC「BGM追加パック」も始めから導入済み。 -新規イベントスチルが追加された。 -追加マップ「オルトガラクセン」と新モンスターが追加された。 -トトリ用コスチューム&装飾品が追加された。 --本作では調合して作る仕様。作れるようにするには、5年目以降で起きるとあるイベントでトトリを優勝させる、ゲームをクリアするなどがある。作れる条件の都合上、作れるのは5年目以降となる。 -ズーム機能が追加された。 -背面パネルタッチでトトリがリアクションを取るようになった。 -トトリ用最強武器「聖なる神翼の杖」が追加された。 --この武器は後に発売された『メルルのアトリエPlus』や『新・ロロナのアトリエ』にも登場している。 -メッセージスキップが搭載された。 --これにより、周回プレイを簡単に目指す事が出来るようになった。 -おまけのイラストが追加された。 -ゲームバランスが調整された。装備品や回復、支援アイテムが調整されている。 --特性は「癒しの力」「聖なる力」の効果が弱体化、「活きがいい」と「やる気マンマン」の発動する条件が弱体化、「魂を吸い取る」「力を奪う」の効果が大幅に上昇といった調整がされている。 --武器防具の品質101~120時の効果補正が増大している。防具の数値も色々と修正されている。 --アイテムはやや弱体化傾向にあり、エリキシル剤のMP回復が超から大に変更、時空の卵の最大行動数が5回から3回に減り更に消費MPが増加、実影の腕輪の材料変更及びダメージ上昇、シェルペルホルンが品質による効果補正がなしになっている。 --キャラクターはジーノの大幅強化、マークのスキルを大幅強化、ミミの速度が少し低下といった調整が入っている。 **問題点(Plus) -「比較的」安定していたPS3版に比べフリーズ、エラーが頻発しやすくなった。例によってタイミングは不定。 --2013年3月20日にパッチver1.02が配布され発生頻度は減ったものの、いまだ起きる事は変わらず。セーブ画面で起こる事例も。 -ロード時間が若干長くなっている。 --検証によると、戦闘シーンに突入する際のロード時間がPS3版では3秒程度だったのに対し、Plus版では6秒程度となっている。 ---- **総評(Plus) 元々が隙の少ない完成度だったためか、Vita版が出ているアーランド三作品の中では、追加要素の重要性が恐らく一番低い。~ 追加要素を楽しみたいという人や携帯機でプレイしたい人はこちらをプレイするのがいいが、快適にプレイしたいならPS3版を買うといい。~ どちらを遊ぶかは本当に好みの問題である。~ それでも、元が良作なのでPSVのゲームではよくオススメされることが多い。
#contents() ---- *トトリのアトリエ ~アーランドの錬金術士2~ 【トトリのあとりえ あーらんどのれんきんじゅつしつー】 |ジャンル|新約錬金術RPG|&amazon(B003DSGZBY)| |対応機種|プレイステーション3|~| |発売・開発元|ガスト|~| |発売日|2010年6月24日|~| |定価|7,140円|~| |廉価版|PlayStation3 the Best&br()2011年5月26日/3,800円&br()2012年5月31日/2,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[アトリエシリーズ]]''| ---- **概要 錬金術士を主人公とし、アイテム収集と作成を主眼に置いた『アトリエ』シリーズの一作。~ アーランドを舞台にしたものとしては2作目になる。~ トトリは探索して入手した素材から新たなアイテムを作成することができ、アイテムと仲間の助けを借りながら世界中を冒険する。 前作『[[ロロナのアトリエ ~アーランドの錬金術士~]]』は''プログラマーが途中で逃げた''事もあり未完成で出した様なゲームだったが、岸田メル氏のイラストにより一定のファンを獲得した。~ 本作はその未完成部分を埋めつつ、改良を加えた物になっている。 ---- **あらすじ > 前作のエンディングから5年後…アーランドは共和国となり、各地の大陸を開拓するために冒険者という職業が存在するようになっていた。~ 13歳の少女トトゥーリア・ヘルモルト(トトリ)はかつて冒険者として名を馳せ、現在行方不明の自分の母親を探すために冒険者を志すようになる…。 ---- **評価点 1年という短いスパンでありながら、開発にあたって重要視している部分は明確である。それは、「''前作における不満点を改善する!''」というもの。~ 以下、具体的には…… -主要キャラの3Dモデルがデフォルメではなく、岸田メル氏の描くイラストにかなり近くなった。この前に『[[アルトネリコ3 世界終焉の引鉄は少女の詩が弾く]]』を開発していることを差し引いても劇的。 -難易度の大幅上昇~ こう書くと短所のように思えるが、前作の難易度は、初プレイの人間が適当にプレイしていてもあっさりクリアできるほどであった。シリーズ熟練者にいたってはゲーム進行の為に半分は寝て過ごさねばならない難易度だった。~ しかし以下に示す点により、本作では「シリーズ初プレイの人は1周目に大体バッドエンドへ、2周目は引き継いだお金・装備や、蓄えた知識などを使い快適にプレイ」「シリーズ経験者は1周目のうちに2周目の布石を打つ、もしくは1周目でノーマルエンドやキャラエンドを見ることが可能」な程度までの難易度となった。その一方、今作から「雇い賃」が廃止されるなど気になる点の削除も見受けられる。 --「冒険者免許」というシステムの導入~ これは、3年という期限内に特定の行動をすると溜まるポイントを稼いで、一定のランクまで免許を更新していくというもの。~ これによって『ロロナ』での不満点である「自由度がほとんどない」部分を改善。ある程度レベルや装備、イベント進行具合によって制限はされるものの、ひたすら調合するのも、大陸中を旅して戦闘してボスをどんどん倒すのもよいというシステムになった。~ 特に装備品がある程度充実した周回プレイの快適性に大きく貢献している。~ ポイントの溜め方は、~ ・&bold(){調合}: アイテムを作成していくと溜まるポイント。参考書に載っているアイテムをすべて作成したり、特定のアイテムを作成すると溜まる。~ ・&bold(){依頼}: 酒場やギルドに送られてくる依頼を一定回数こなすと溜まるポイント。特定のランクでしか取得できないものも多く、そのポイントも多め。~ ・&bold(){戦闘}: 文字通り戦闘をこなすと溜まっていくポイント。ボスを倒したり、雑魚モンスターを一定数倒すと溜まる。~ ・&bold(){探索}: 世界中を旅することによって溜まるポイント。ワールドマップを合計何日旅するというものや、フィールドにある「目印」を発見すると溜まる。 --戦闘も主人公の大幅な弱体化(全体的にステータスが低め等)・主人公の戦闘スキルが「アイテムの使用回数の代わりにMPを消費して使用する『デュプリケイト』」のみ・アイテムの使用回数増による使い勝手の上昇といった要因により、昔のアトリエのように「守りつつ戦う・主人公はサポート要員」という要素が強くなった。~ アイテムの特性が煮詰った後半になればデュプリケイトによって鬼神の如く活躍するが、ボス等の強敵相手ではパーティのサポートが最重要任務となる。 ---なお弱体化したと言っても、トトリが「弱い」わけではない。序盤においてもアイテムで手軽に範囲攻撃や味方の治療ができる、仲間の支援が受けられるといった強力な長所があり、総合的にはかなり優秀な後衛キャラ。~ 要するにトトリが弱くなったというより、「前作ロロナが強すぎた」のである。 --他にも、戦闘や採取で日数が経過する(アイテムなどで軽減が可能)ようになった。狩りや採取へ夢中になっているとあっという間に時間が過ぎてしまうため、残りの日数を考えてプレイする必要が出てきた。 -ユーザーインターフェースの改善。 --『ロロナ』での反省点を踏まえ、本作ではユーザーインターフェースが改善された。 ---一例として、本作ではアトリエのコンテナにあるアイテムを、依頼に対してそのまま報告する(渡す)ことができるようになった。 ---『ロロナ』では、コンテナにあるアイテムを報告することができなかった為、いちいちアトリエに戻ってからアイテムをコンテナからかごに移し替えて持っていくという、手間がかりストレスの溜まる仕様だった。 --他にも、町の施設から施設へ一瞬で移動できるショートカット機能の追加、ロード時間の短縮等がある。 --これらの大半は過去作品にも存在している。むろん本作の評価点ともなることに変わりはないが、シリーズの一作として見た場合、『ロロナ』で消えていた機能が復活しただけとも言える。 -魅力的なキャラクター。 --岸田メル氏の描く新しいキャラはどれも人気が高い。メイン・サブの区別なしにである。また、それらの性格などを掘り下げるイベントも豊富。 ---メインキャラは主人公であるトトリ、サブキャラではトトリの実の姉であるツェツィが特に人気。 ---''露出度の高い恰好''をしている[[メルヴィア>https://www.4gamer.net/games/107/G010776/20100427030/SS/001.jpg]]も引けを取らない。因みにぴっちぴちの18歳である。 --また、前作から5年後の世界の為『ロロナ』の登場キャラも成長して出てくる。 ---ただし前作の経験者を懐かしい気分にさせてくれる程度にとどまっており、仲間キャラとして2人が続投している以外は、そこまで本筋にがっつり絡むこともない。なので、本作から始めても問題なく楽しめるようになっている。 ---その上で、初プレイの人に対しても「前作ではどうだったのか?」という興味を引く程度には小ネタやイベントが仕込まれているため、本作クリア後(または前)に『ロロナ』のプレイへ走ったユーザーも多い。 --[[女性陣の水着コンテスト>https://tbib.org//images/16/c395ee5ab98b18bde9fc66cbdb671bfa08429a5e.png]]や%%ステルクさんと%%[[トトリがモンスターの触手に絡まれる>https://live.staticflickr.com/8371/8579955076_b03740c30d_o.jpg]]など御色気シーンも用意されている。重ねて言うが、''トトリは13歳の女児''である((公式曰く「見えてしまってもいいものとしてしまえばよい」「レオタードだから問題ない」との事。))。 -質の高いBGM。 --発売・開発元であるガストは元々良BGMを作る会社として有名であるが、この作品も例にもれず名曲ぞろい。~ マナケミアなどに見られたロックなクサメロ曲はないものの、世界観にあったかわいらしく、美しい曲が多い。~ 通常戦闘曲の「Yellow Zone」や強敵戦闘の「Red Zone」は戦闘の緊張感を出しつつも様々な楽器をつかっておもちゃ箱のようなかわいらしい世界観を演出している。~ またステージ曲も「夜の領域~forトトリのアトリエ」「異質の森」「遥かなる頂上」など採取地とのマッチ感が素晴らしく、演出の一つとして働いている。 **問題点 -バグ・フリーズが多少ある。 --一応ガスト作品としては比較的少ない部類に入る。前作のバグがそのままの形で残っていたりはするが。 --フリーズも皆無とはいかないが、前作よりは格段に減っている。 ---前作があまりにも…だった故なので、減ったと言っても存在する以上長所には置けない。 -お金が溜まりづらい。 --前作で容易に稼げ過ぎたことを改善したのかもしれないが、今作ではかなり溜まりづらい。 --従来作では依頼をこなして稼ぐのが基本だったが、本作は依頼で稼げる収入が控えめ。1周目は参考書や武器調合の費用捻出に苦労する。 ---拾った素材をそのまま売ったり、ホムンクルスにコピーさせたアイテムを売るのが有効。 --お金は特定のエンディングにも影響するが、あまりに稼ぎにくいせいで、発売後1週間まったくそのエンディングの情報が出てこなかったくらいである。 -いわゆるキャラゲー要素が濃く、あからさまに萌えを狙ったような発言が見受けられる。 --ファンにとってはむしろ長所にもなり得るのだが、男女間の恋愛的要素はあまりなく百合をイメージさせるようなものが多い。この点は人を選んでしまうと言えるだろう。 -前作で出てきたキャラクターのうち、何人かは存在が示唆されるだけで登場しない。 --特に、ロロナ達と比べても人気に遜色が無かった[[リオネラ>https://www.4gamer.net/games/228/G022828/20130806084/SS/010.jpg]]の登場は望まれていたが、出てこない。前作で「ロロナ&クーデリア&リオネラ」というパーティを組んでいたファンは多く、他の2人は登場する為この点はがっかりされる。 --女性ファンには人気だったが執拗にロロナにちょっかいをかける事((完全に余談だが、『ロロナのアトリエ』発売前に公開されたスクリーンショットで余計な事を口走ってしまった為、一部男性ファンからのヘイトを一身に受けてしまった。))や「キザったらしい」台詞回しで男性ファンから不人気であった、タントリスも登場していない。3部作全てで仲間として登場するステルクさんとは雲泥の差。 --男性女性共にファンの多い本シリーズの宿命ではある。 -イベントスキップがないため2周目以降のプレイが不便。チュートリアルは飛ばせるが…。 -前作でも見受けられたが、一部のキャラクターの乳揺れが不自然かつ露骨と指摘される。特に巨乳キャラというわけでもないのに、歩くだけでやたら揺れるため、これを嫌悪するプレイヤーもいる。 -DLCキャラに友好度や固有イベント・エンディングが無い。 --仲間に加えることで友好度持ちのキャラクターの育成の機会を奪うことになるので、重要イベント発生のタイミングを遅らせたり、エンディングの選択の幅が狭まってしまう。 ---特に本作は毎年の課題をこなし続けたとしてもバッドエンド回避の条件が厳しめ(素材収集に非常に手間のかかるイベントと数回の長期遠征が必須)なので、デメリットが大きい。 ---- **総評 改善点を前面に押し出し、魅力的なキャラクター、やり応えのアップなど、ファンなら納得の出来、一方でチュートリアルもしっかりしているため、アトリエシリーズ新規プレイヤーも手を出しやすい作品である。~ あらゆる面で全体的に高水準でまとまっているので、本作をシリーズ最高傑作として挙げるファンも少なくない。 ---- **余談 -次回作『メルルのアトリエ』には、今作さらには前作から多数のキャラが続投されている。勿論トトリもその一人。 --その内イクセルとクーデリアは本作を最後に降板。ツェツィ、メルヴィア、マークは本作のみであえなく降板となる。 ---- *トトリのアトリエPlus ~アーランドの錬金術士2~ 【トトリのあとりえぷらす あーらんどのれんきんじゅつしつー】 |ジャンル|新約錬金術RPG|&amazon(B0093T61ZM)| |対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~| |発売・開発元|ガスト|~| |発売日|2012年11月29日|~| |定価|6,090円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| **概要(Plus) 若干の追加要素を加えプレイステーション・ヴィータに移植したもの。~ 以前はアトリエシリーズの移植は外注がほとんどだったが、本作からは内製になっている。 ---- **主な追加・変更点および評価点(Plus) -PS3版のDLCキャラが最初から収録されている。 --そのDLCキャラの加入のタイミングは変更され、ストーリー進行によって解放されるようになっている。2周目はチュートリアル後に使用可能。 --このほかにも、PS3で配信されたDLC「BGM追加パック」も始めから導入済み。 -新規イベントスチルが追加された。 -追加マップ「オルトガラクセン」と新モンスターが追加された。 -トトリ用コスチューム&装飾品が追加された。 --本作では調合して作る仕様。作れるようにするには、5年目以降で起きるとあるイベントでトトリを優勝させる、ゲームをクリアするなどがある。作れる条件の都合上、作れるのは5年目以降となる。 -ズーム機能が追加された。 -背面パネルタッチでトトリがリアクションを取るようになった。 -トトリ用最強武器「聖なる神翼の杖」が追加された。 --この武器は後に発売された『メルルのアトリエPlus』や『新・ロロナのアトリエ』にも登場している。 -メッセージスキップが搭載された。 --これにより、周回プレイを簡単に目指す事が出来るようになった。 -おまけのイラストが追加された。 -ゲームバランスが調整された。装備品や回復、支援アイテムが調整されている。 --特性は「癒しの力」「聖なる力」の効果が弱体化、「活きがいい」と「やる気マンマン」の発動する条件が弱体化、「魂を吸い取る」「力を奪う」の効果が大幅に上昇といった調整がされている。 --武器防具の品質101~120時の効果補正が増大している。防具の数値も色々と修正されている。 --アイテムはやや弱体化傾向にあり、エリキシル剤のMP回復が超から大に変更、時空の卵の最大行動数が5回から3回に減り更に消費MPが増加、実影の腕輪の材料変更及びダメージ上昇、シェルペルホルンが品質による効果補正がなしになっている。 --キャラクターはジーノの大幅強化、マークのスキルを大幅強化、ミミの速度が少し低下といった調整が入っている。 **問題点(Plus) -「比較的」安定していたPS3版に比べフリーズ、エラーが頻発しやすくなった。例によってタイミングは不定。 --2013年3月20日にパッチver1.02が配布され発生頻度は減ったものの、いまだ起きる事は変わらず。セーブ画面で起こる事例も。 -ロード時間が若干長くなっている。 --検証によると、戦闘シーンに突入する際のロード時間がPS3版では3秒程度だったのに対し、Plus版では6秒程度となっている。 ---- **総評(Plus) 元々が隙の少ない完成度だったためか、Vita版が出ているアーランド三作品の中では、追加要素の重要性が恐らく一番低い。~ 追加要素を楽しみたいという人や携帯機でプレイしたい人はこちらをプレイするのがいいが、快適にプレイしたいならPS3版を買うといい。~ どちらを遊ぶかは本当に好みの問題である。~ それでも、元が良作なのでPSVのゲームではよくオススメされることが多い。

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