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「落雀」(2018/05/02 (水) 00:45:36) の最新版変更点
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*落雀
【らくじゃん】
|ジャンル|落ち物パズル|CENTER:&amazon(B00005OIDJ)|
|対応機種|Windows 95/98|~|
|発売・開発元|エンターブレイン|~|
|発売日|2000年4月26日|~|
|定価|2,980円|~|
|廉価版|ULTRA2000シリーズ:2000年12月15日/2,100円|~|
|判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''スルメゲー''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
アスキーが主催したアマチュアゲームコンテスト第3回「アスキーエンタテインメントソフトウェアコンテスト(Aコン)」にてパーソナルコンピューター作品賞を受賞し、商業作品化された麻雀をモチーフとした落ち物パズル。~
Win版発売後、PS版、WS版が発売され、後に役やシステムの追加を行った続編『極落雀』が発売された。Win版はデジキューブ提携コンビニ専売。~
なお、当Wikiではフリーウェアの執筆は禁止されているので、ここでは商業版に沿った解説を行う。~
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**ルール
以下、解説には麻雀用語を多用するので、麻雀サイトを参照することを推奨。オススメは[[こちら>http://gatoh.sakura.ne.jp/mjrule/mjruletop.html]]。
-上から2つ1組で降ってくる麻雀牌の同じ種類の牌((萬子、筒子、索子、字牌の4種類。描かれている数字や文字は関係ない。))を縦、横に3つ以上並べて消していく。矢印の描かれた牌は矢印の方向にある牌を全て消してくれる。
--消す際に順子、刻子、槓子を作ると画面下のフィールドにストックされる。順子を作る場合は上または左から順番に並べる必要がある。
--連鎖することで相手フィールドにお邪魔牌を降らせることが出来る。お邪魔牌は隣り合った牌が消える際に裏返り、通常の牌と同じように扱える。
--雀牌がフィールドの上まで積みあがると連鎖ゲージが没収されてストップ。相手側に任意の牌をゲットするか否かの選択肢が表示される。&br()ゲットする場合は最大3つまでの牌をNEXTに入れる事が出来、ゲットしない場合は下2段の牌を裏返す(お邪魔牌にする)事が出来る。その後、5段目以上の牌が取り除かれて再開する。
--3本勝負で、終了時に得点の高い方、または相手の得点を0にした方の勝ちとなる。
-4面子を作った時点で雀頭を決めるリーチイベントが発生。このイベントは運任せで、当選するとストックした面子と合わせて役が決定され、役に応じた得点が加算される。&br()当選しなかった場合、面子のうち1面子が削除されて続行となる。
--リーチイベントは通常はスロットだが、連鎖することでラッキーパワーが溜まり、より高確率のイベントが発生する可能性が高くなる。
-フリーウェア版と違い、対戦をメインとしたゲームに変更されている。
--主なゲームモードは、ストーリーに沿って順番にCPUと対戦する「ストーリーモード」1人プレイで成立させた役によって段位がもらえる「段位認定モード」2人プレイ対応の「対戦モード」CPU相手に何連勝できるか競う「勝ち抜きモード」が用意されている。
--ULTRA2000シリーズ版ではPS版で追加された「タイムアタックモード」と特別ルールで高得点を目指す「エクストラモード」が追加された。
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**評価点
-それまであまりなかった独自のゲーム性
--麻雀牌を使ったパズルゲームは『[[上海]]』などいくつか存在したが、麻雀そのものと落ち物パズルを融合したゲームは珍しい。
---ただし、麻雀そのものと落ち物パズルを融合したゲームは本作が初というわけではなく、既に『チャイナタウン』(データイースト)や『Oh!牌ピー』(日本物産)といった先駆者は存在している((『チャイナタウン』は本作に近いシステムで、面子を作って上がりの形を完成させるタイプ。一方、『Oh!牌ピー』は横一列で上がりの形を作るタイプであり、この2つの先駆者は落ち物と麻雀を融合させつつも全く違ったアプローチを見せている。))。
--積み方、連鎖などを考慮しつつ、役を揃えて高得点を狙うシステムは世の落ち物パズルにはありそうでなかった要素である。&br()落ち物パズルで「役を揃える」という要素は現在でも採用しているゲームはほとんど存在しない。貴重なタイトルと言えよう。
---前述の麻雀落ち物パズル2作や、トランプを使い消した時の役に応じて得点がもらえる『ガンディーラー』(テクモ)など「役を揃えて高得点を狙うシステム」は案外あるので、”ほとんど存在しない。貴重なタイトル”と呼べるかは微妙。
--通常の麻雀と異なり任意の面子を揃えやすいため、なかなかお目にかかれないような役も成立させやすい。&br()リーチイベントのお陰で麻雀らしい役が成立するか否かのハラハラドキドキ感も残されている。
-標準的な麻雀の役はほぼ網羅されている他、ローカル役も採用されている
--比較的有名なローカル役としては大車輪が採用されている。この傾向は次回作『極落雀』でより強化される。
--システム上再現が不可能な嶺上開花や槍槓、七対子、国士無双などは採用されていない。ただし一部の役は『極落雀』にて条件付きで採用された((前述の『チャイナタウン』では国士無双も可能である。))。
-多彩なリーチイベント
--リーチイベントの種類は非常に多彩。はずれたと思ったら別のイベントに派生するなど、パチンコやパチスロの演出と同様の楽しみがある。
--マスコットキャラのすずめちゃんやフリー版からお馴染みのジョージ兄貴が登場するイベントも多い。動きも非常に多彩で見ていて飽きない。&br()ちなみにすずめちゃんの声優は後にブレイクする釘宮理恵氏がシリーズ一貫して担当している。
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**問題点
-複雑なゲームルール
--落ち物パズルとしてのルールだけでなく、麻雀のルールも把握する必要があるためやや複雑。
--と言っても麻雀と違って必ず立直がつくため、役を憶えなくても適当に4面子さえ揃えれば勝てる可能性がある。
-運ゲー要素が強い
--せっかく面子を作っても和了できるかは運次第。高い役を作って当選しても雀頭は運なので役が無効化されて点数が大幅に下がってしまう事も多い。
--このあたりは麻雀と同様なので本作だけの問題とも言えないが。
-テンポが悪い
--演出自体は楽しいが、リーチするたびに長いイベントが挟まれるのでテンポが悪い。
--次回作の『極落雀』では全体的に演出がスピーディーになり、大幅にテンポが改善されている。
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**総評
落ち物パズルと麻雀を融合した独自性の高い、演出面も楽しめるパズルゲームである。~
単純に消して連鎖するだけではないため面白さが分かりにくいが、麻雀同様遊び方を理解し、役を憶えれば面白さが増すゲームと言えよう。~
//なお、原作であるフリーウェア版は現在も[[ダウンロード可能>http://www.enterbrain.co.jp/gamecon/a_con3.html]]。近年のOSでもプレイ可能なので、興味のある方は手軽に遊んでみるといいだろう。ただし、縦ではダメで横でなくてはシュンツやコーツにならない為、本作より難しめ。
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**移植・続編
-''PS 『SIMPLE1500シリーズ Vol.46 THE 麻雀落ちゲー 落雀』''
--D3パブリッシャーより発売。基本的には、ほぼそのままの移植。新モードとして「タイムアタックモード」が追加。
--タイトル通り『[[SIMPLE1500シリーズ]]』の一作となっている。
-''WS 『落雀』''
--バンダイより発売。ワンダースワンカラー/スワンクリスタル専用。
--オリジナルモードとして相手の牌が見えなくなる「ブラインドモード」が用意されている。通信ケーブルを使っての対戦も可能。
--ワンダーゲートに対応しており、全国ランキングを競うことも出来た。
-''Win 『極落雀』''
-''PS2 『極落雀 PREMIUM』''
--デジキューブより発売。
--ローカル役が大量に追加。東北新幹線や百万石など「こんな役あったの!?」というようなものまで。
--ジョージ兄貴が登場せず、リーチはすずめちゃんが全て担当。
---新キャラとして、邪魔するキャラと手助けキャラも追加された。
--すずめリーチにはパッケージ裏にも書かれてる通り、7変化のリーチアクションがある。
---国士無双に関しては、これでしか出ない。
--モードも結構増えて、勝ち抜きモードや個人戦モード等も。
--PS2版の中古価格はさほどでもないが、ネット通販でも見かけにくい地味にレアなソフト。
*落雀
【らくじゃん】
|ジャンル|落ち物パズル|CENTER:&amazon(B00005OIDJ)|
|対応機種|Windows 95/98|~|
|発売・開発元|エンターブレイン|~|
|発売日|2000年4月26日|~|
|定価|2,980円|~|
|廉価版|ULTRA2000シリーズ:2000年12月15日/2,100円|~|
|判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''スルメゲー''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
アスキーが主催したアマチュアゲームコンテスト第3回「アスキーエンタテインメントソフトウェアコンテスト(Aコン)」にてパーソナルコンピューター作品賞を受賞し、商業作品化された麻雀をモチーフとした落ち物パズル。~
Win版発売後、PS版、WS版が発売され、後に役やシステムの追加を行った続編『極落雀』が発売された。Win版はデジキューブ提携コンビニ専売。~
なお、当Wikiではフリーウェアの執筆は禁止されているので、ここでは商業版に沿った解説を行う。~
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**ルール
以下、解説には麻雀用語を多用するので、麻雀サイトを参照することを推奨。オススメは[[こちら>http://gatoh.sakura.ne.jp/mjrule/mjruletop.html]]。
-上から2つ1組で降ってくる麻雀牌の同じ種類の牌((萬子、筒子、索子、字牌の4種類。描かれている数字や文字は関係ない。))を縦、横に3つ以上並べて消していく。矢印の描かれた牌は矢印の方向にある牌を全て消してくれる。
--消す際に順子、刻子、槓子を作ると画面下のフィールドにストックされる。順子を作る場合は上または左から順番に並べる必要がある。
--連鎖することで相手フィールドにお邪魔牌を降らせることが出来る。お邪魔牌は隣り合った牌が消える際に裏返り、通常の牌と同じように扱える。
--雀牌がフィールドの上まで積みあがると連鎖ゲージが没収されてストップ。相手側に任意の牌をゲットするか否かの選択肢が表示される。&br()ゲットする場合は最大3つまでの牌をNEXTに入れる事が出来、ゲットしない場合は下2段の牌を裏返す(お邪魔牌にする)事が出来る。その後、5段目以上の牌が取り除かれて再開する。
--3本勝負で、終了時に得点の高い方、または相手の得点を0にした方の勝ちとなる。
-4面子を作った時点で雀頭を決めるリーチイベントが発生。このイベントは運任せで、当選するとストックした面子と合わせて役が決定され、役に応じた得点が加算される。&br()当選しなかった場合、面子のうち1面子が削除されて続行となる。
--リーチイベントは通常はスロットだが、連鎖することでラッキーパワーが溜まり、より高確率のイベントが発生する可能性が高くなる。
-フリーウェア版と違い、対戦をメインとしたゲームに変更されている。
--主なゲームモードは、ストーリーに沿って順番にCPUと対戦する「ストーリーモード」1人プレイで成立させた役によって段位がもらえる「段位認定モード」2人プレイ対応の「対戦モード」CPU相手に何連勝できるか競う「勝ち抜きモード」が用意されている。
--ULTRA2000シリーズ版ではPS版で追加された「タイムアタックモード」と特別ルールで高得点を目指す「エクストラモード」が追加された。
----
**評価点
-それまであまりなかった独自のゲーム性
--麻雀牌を使ったパズルゲームは『[[上海]]』などいくつか存在したが、麻雀そのものと落ち物パズルを融合したゲームは珍しい。
---ただし、麻雀そのものと落ち物パズルを融合したゲームは本作が初というわけではなく、既に『チャイナタウン』(データイースト)や『Oh!牌ピー』(日本物産)といった先駆者は存在している((『チャイナタウン』は本作に近いシステムで、面子を作って上がりの形を完成させるタイプ。一方、『Oh!牌ピー』は横一列で上がりの形を作るタイプであり、この2つの先駆者は落ち物と麻雀を融合させつつも全く違ったアプローチを見せている。))。
--積み方、連鎖などを考慮しつつ、役を揃えて高得点を狙うシステムは世の落ち物パズルにはありそうでなかった要素である。&br()落ち物パズルで「役を揃える」という要素は現在でも採用しているゲームはほとんど存在しない。貴重なタイトルと言えよう。
---前述の麻雀落ち物パズル2作や、トランプを使い消した時の役に応じて得点がもらえる『ガンディーラー』(テクモ)など「役を揃えて高得点を狙うシステム」は案外あるので、”ほとんど存在しない。貴重なタイトル”と呼べるかは微妙。
--通常の麻雀と異なり任意の面子を揃えやすいため、なかなかお目にかかれないような役も成立させやすい。&br()リーチイベントのお陰で麻雀らしい役が成立するか否かのハラハラドキドキ感も残されている。
-標準的な麻雀の役はほぼ網羅されている他、ローカル役も採用されている
--比較的有名なローカル役としては大車輪が採用されている。この傾向は次回作『極落雀』でより強化される。
--システム上再現が不可能な嶺上開花や槍槓、七対子、国士無双などは採用されていない。ただし一部の役は『極落雀』にて条件付きで採用された((前述の『チャイナタウン』では国士無双も可能である。))。
-多彩なリーチイベント
--リーチイベントの種類は非常に多彩。はずれたと思ったら別のイベントに派生するなど、パチンコやパチスロの演出と同様の楽しみがある。
--マスコットキャラのすずめちゃんやフリー版からお馴染みのジョージ兄貴が登場するイベントも多い。動きも非常に多彩で見ていて飽きない。&br()ちなみにすずめちゃんの声優は後にブレイクする釘宮理恵氏がシリーズ一貫して担当している。
----
**問題点
-複雑なゲームルール
--落ち物パズルとしてのルールだけでなく、麻雀のルールも把握する必要があるためやや複雑。
--と言っても麻雀と違って必ず立直がつくため、役を憶えなくても適当に4面子さえ揃えれば勝てる可能性がある。
-運ゲー要素が強い
--せっかく面子を作っても和了できるかは運次第。高い役を作って当選しても雀頭は運なので役が無効化されて点数が大幅に下がってしまう事も多い。
--このあたりは麻雀と同様なので本作だけの問題とも言えないが。
-テンポが悪い
--演出自体は楽しいが、リーチするたびに長いイベントが挟まれるのでテンポが悪い。
--次回作の『極落雀』では全体的に演出がスピーディーになり、大幅にテンポが改善されている。
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**総評
落ち物パズルと麻雀を融合した独自性の高い、演出面も楽しめるパズルゲームである。~
単純に消して連鎖するだけではないため面白さが分かりにくいが、麻雀同様遊び方を理解し、役を憶えれば面白さが増すゲームと言えよう。~
//なお、原作であるフリーウェア版は現在も[[ダウンロード可能>http://www.enterbrain.co.jp/gamecon/a_con3.html]]。近年のOSでもプレイ可能なので、興味のある方は手軽に遊んでみるといいだろう。ただし、縦ではダメで横でなくてはシュンツやコーツにならない為、本作より難しめ。
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**移植・続編
-''PS 『SIMPLE1500シリーズ Vol.46 THE 麻雀落ちゲー 落雀』''
--D3パブリッシャーより発売。基本的には、ほぼそのままの移植。新モードとして「タイムアタックモード」が追加。
--タイトル通り『[[SIMPLE1500シリーズ]]』の一作となっている。
-''WS 『落雀』''
--バンダイより発売。ワンダースワンカラー/スワンクリスタル専用。
--オリジナルモードとして相手の牌が見えなくなる「ブラインドモード」が用意されている。通信ケーブルを使っての対戦も可能。
--ワンダーゲートに対応しており、全国ランキングを競うことも出来た。
-''Win 『極落雀』''
-''PS2 『極落雀 PREMIUM』''
--デジキューブより発売。
--ローカル役が大量に追加。東北新幹線や百万石など「こんな役あったの!?」というようなものまで。
--ジョージ兄貴が登場せず、リーチはすずめちゃんが全て担当。
---新キャラとして、邪魔するキャラと手助けキャラも追加された。
--すずめリーチにはパッケージ裏にも書かれてる通り、7変化のリーチアクションがある。
---国士無双に関しては、これでしか出ない。
--モードも結構増えて、勝ち抜きモードや個人戦モード等も。
--PS2版の中古価格はさほどでもないが、ネット通販でも見かけにくい地味にレアなソフト。