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*幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~ 【ばくまつろまんだいにまく げっかのけんし つきにさくはな ちりゆくはな】 |ジャンル|対戦格闘アクション|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/163000210.jpg,height=200)| |対応機種|アーケード(MVS)&br()ネオジオ&br()ネオジオCD|~| |発売元|SNK|~| |開発元|SNK&br()Code Mystics(PS4/PSV/Win版移植)|~| |稼働開始日|1998年11月25日|~| |発売日|【NG】1999年1月28日&br;【NCD】1999年2月27日|~| |配信|バーチャルコンソール【Wii】&br;2012年8月21日/900Wiiポイント(税5%込)&br;【PS4/PSV】&br;2016年5月25日&br;各機種単品版:1,000円&br;クロスバイダウンロード版:1,500円(共に税8%込)&br;【Windows(Steam)】2017年11月18日:980円(税8%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''月華の剣士シリーズ''&br;[[一幕>幕末浪漫 月華の剣士]] / ''二幕'' / [[特別編>幕末浪漫特別編 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[幕末浪漫 月華の剣士]]』(第一幕)の続編。前作から約1年後に稼働開始。新たなキャラクターを加えた他、システムを正統進化させた内容になっている。 **システム -基本システムは前作と同様、1レバーと4ボタンによる操作となっている。 ***剣質 -本作では『[[サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣]]』『[[天草降臨>サムライスピリッツ 天草降臨]]』同様、選んだ剣質でキャラクターのカラーが変わるようになった。勝利演出にも変化が入る。 -同時押し攻撃が中段から剣質ごとに違う攻撃となった。 --「力」では溜め攻撃「防御不可斬り」が使用可能。出は遅いが高威力かつガード不能で、ボタンを押し続ける事で攻撃タイミングを遅らせることもできる。 --「技」「極(後述)」では「打ち上げ斬り」となる。立ち状態の相手にヒットさせると相手を浮かせ、しゃがみ状態の敵にヒットさせるとのけぞらせる。 -「乱舞奥義」の仕様が大幅に変更。 --オリジナルコンボに似たシステムから、追加入力により専用の連続技を繰り出す、いわゆる「デッドリーレイブ式」のものになった。 ---ゲージMax時、22AorBで発動できる。ボタンにより初段がAなら中段、Bなら下段技となるため、中下段の2択をかけることができる。 ---乱舞奥義は各キャラ事にタイプが設定されており、「スタンダード」「パワー」「テクニカル」の3種類。さらにそれぞれのタイプに「通常ルート(基本ルート。入力が簡単)」「下段ルート(〆が下段技。トータル威力が最も高い)」「打ち上げルート(最後で相手を浮かせるので追撃可能)」「特殊ルート(後半部分で中下段のガードをゆさぶりやすい)」が存在しており、タイプ毎に入力コマンドが異なっている。 //連打では繋がらず、タイミングに合わせてボタンを押さないといけない。 //上に、そのタイミングも非常にシビア。実戦投入するには相当な修練が必要だろう。 //当時そこまでやりこんだわけでもないけど、一番基本のルート(ABCABC…)なら初心者の頃から結構楽に出来たけど、他のルートはそんなにきついのか? //↑ものすごく楽。入力タイミングがむちゃくちゃ甘いので(連打もOK)、30分も練習すればすぐ安定してできるようになります。 -新たな剣質「極」の登場。キャラを決めた後に特殊なコマンド((剣質選択時に「技に合わせてCを6回、力に合わせてBを3回、技に合わせてCを4回入力」すると剣質が「極」に変化する。))を入力すると選べる隠し剣質で、キャラカラーも他の剣質とは大きく異なる。 --「技」をベースにしつつ昇華や潜在奥義といった「力」の特徴も持つなど、2つの剣質を併せ持った剣質。しかし防御力が極端に低い上、剣質ゲージが最も溜まりにくいといったデメリットがある。 ***弾き -弾きがレバーとの組み合わせからボタン一つだけでの発動に変更された。なお、必殺技は白く光る出掛かり部分でのみ弾き返せるようになった。 -さらに、立ち・しゃがみ弾き成功時にDボタンを押すことで発動する反撃技も用意され、弾き成功時のリターン取り損ねがほぼ無くなった。もちろんこれを出さずにコンボに行くことで、操作量とミスのリスクを背負いリターンを上げる事も可能。 -空中でも弾きができるようになり、空中戦における読み合い要素が増えた。 -「ガードキャンセル弾き」も追加された。剣質ゲージを全て消費する、反撃専用の技。 ***その他システム -素手状態になることが無くなった。それに合わせて武器無し状態などの要素も消滅。 -投げがレバーとの組み合わせからC・Dボタンの同時押しに変更された。 -連続技にダメージ上限が設定された。上限に達すると、その後いくらコンボを繋げても相手の体力が減らないようになっている。 -ダウン回避と空中受け身が追加された。 -斬殺演出は今回も健在。 -他、中ジャンプが無くなったりダッシュ攻撃が追加されたりと様々な調整が入っている。 **登場キャラクター 前作のプレイアブルキャラクターはほぼ全員続投(暁武蔵のみ削除。一部家庭用移植版で復活)しているが、中には物語の進展に合わせて容姿が変更されているキャラや名前が変更されたキャラがいる。 #region(第二幕からのプレイアブルキャラクター一覧) -高嶺 響(たかね ひびき) --居合を使う刀匠の娘。争いを好まない物静かな性格。 --斬殺KOを繰り返して行くとセリフなどの勝利演出に変化が生じていき、EDも分岐するという演出が話題となった。 --居合いを再現しているため、出は速いものの総じて出した後の隙が大き目。上級者向けのキャラとなっている。 --同様に「技」で攻撃力が強化され、「力」で立ち回りが強化されるという他とは正反対のキャラ。 -真田 小次郎(さなだ こじろう) --新選組・零番隊隊長で鷲塚の親友。しかし、その正体は紫鏡(骸)に殺された本物の小次郎の妹・香織が変装した姿である。このためか、プロフィール欄は本物の小次郎のものと香織のものが混ざっている。 --鷲塚とは違い、コマンド技をメインとするタイプ。通常技・必殺技とも本作の中では割と癖があるタイプであり、使いこなすまで修練が必要になるキャラ。 -刹那(せつな) --前作の暁武蔵と同様に「地獄門」が発端となって現世に生まれ、現れた(きっかけは暁武蔵とは異なる)存在。自分を含めた全ての存在を憎む常世の使者。中二病とも揶揄されるようなダークな格好良さを持った美形キャラ。響とは因縁のある相手。 --豪快に長刀を振り回すパワーキャラ…なのだが、大ぶりな攻撃が多く技の隙がかなり大き目。強切りすら軒並み隙が多く、(暴発などで)空振りすると目も当てられない。 --ちなみに彼は技名が通常技も通常投げも奥義以上の技も引っ括めて''全て「無銘」''となっており、技名という概念すら存在しない全く新しいキャラとなっている。一応区別のためか、奥義以上の技だけは「無銘(壱)」「(弐)」「(参)」といったように番号がそれぞれ末尾に付いている。 -楓(覚醒後) --本作では常時覚醒状態で戦う。体力が減らなくなった代わりに、前作の超性能技はマイルド調整されている。 --特に前作の主要技だった連刃斬が、大幅な仕様変更に加えてコンボに繋がりにくくなってしまった事から、ほぼ死に技と化してしまっている。 --隠しキャラとして覚醒前の楓を使う事も可能。 -楓(覚醒前) --隠しキャラクター。前作の技を使うことができるが、本作では覚醒状態を基準としているため、それに合わせる形で技の威力が大幅に落とされている…などの理由から弱キャラ。 --唯一連刃斬だけは覚醒後の楓よりも強化されており、コンボの締め技として大活躍してくれる。 --基本的には通常版よりも必殺技の数が少なくなっているのだが、それに関連したバグが存在しており、このバグを使ったお手軽永久コンボの存在は通常版を上回れる数少ないポイント。 -骸(むくろ) --前作の紫鏡と同一人物。元々狂ってはいたが、地獄門に飲み込まれ奇跡的に生還を果たしたもののさらに正気を失い、頭に包帯を巻くなど痛々しい姿に。 --素手状態が無くなった本作の仕様に伴い、武器投げ系の必殺技を使っても武器が手元に戻るようになるなど、一部の技の性能が変化している。 -嘉神 慎之介(かがみ しんのすけ) --前作のラスボス。前作はCPU専用ということもありバランスを無視した超性能のキャラであったが、本作ではプレイアブル化を前提とした調整が行われている(設定的には「本来の力を抑制しながら戦っている」とのこと)。また前作には無かったしゃがみモーションも追加されている。 --前作の最後で地獄門に身を投げて自分の死をもって償おうとするがそれでも死ねなかった。そして今作では過ちを反省し、その償いとして地獄門を封印、人々のいく末を見守るべく旅立つ。 --空中戦に強みを持つキャラ。空中で出せる中段判定の突進から昇竜→(昇華で超奥義)まで繋げられる。それを活かすべく、「前述の突進技を出すタイミングを読ませないようにするため、地上で上手く立ち回る」必要がある。 -黄龍(こうりゅう) --本作のラスボスで、AC版ではCPU専用キャラ。例外的に、AC版でもはぐれ人形ならCPU最終戦のみ使用可能、家庭用移植版では普通に使用可能。 --その実体は楓・守矢・雪の養父で師匠の「概世」。楓の前の青龍の守護神であり、前作のプロローグにて嘉神に殺害された人物。 --戦闘中に必殺技「変技ノカマヘ」で剣質を切り替えることができる唯一のキャラ。家庭用でプレイヤーが使った場合「極」も選択できるが、その場合は剣質切り替えは効果を発揮しない((とはいえこの「変技ノカマヘ」は動作中完全無敵でキャンセルも可能、いわば攻撃避けであり割り込みにも使える。))。 -はぐれ人形(ひとがた) --隠しキャラクター。「対戦相手に化けて戦う」ので強制的に同キャラ戦・かつ同剣質となる。 ---これを活かして、アーケード版でもラスボスの黄龍をCPU戦限定だが使用できる唯一の手段となっている。 --但し人形の防御力は一条あかり準拠(あかりの防御力は「低い」グループに属する)であるため、防御力が高いキャラと対戦すると人形側だけ損をする。 ---また、人形選択時に「極」を使ってしまうと、相手の剣質が「力」「技」であろうと「極」の防御力マイナス補正が常にかかってしまうデメリットもある。 -直衛 虎徹(なおえ こてつ) --隠しキャラクター。示源の養子…なのだが、実際に戦うのは示源。虎徹を選んだ場合、試合開始時のデモと勝利メッセージが変化する。 #endregion ---- **評価点 -高い評価を受けた勝利演出やBGMなど、前作の良点を全て受け継いでいる。 --ただ一新されたBGMに関しては、本作でもクオリティは低くないものの「前作のほうが良かった」という声も少なからずある。 -より洗練された駆け引き要素。 --全体的に攻め手が増えており、読み合いの要素が増した。 -本作でもキャラ人気が高い。 --特に新キャラの響は演出の恰好良さが高く評価され、後の『[[CAPCOM VS SNK2>CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001]]』にて月華から唯一の参戦を果たした程。 **問題点 ***対戦バランス 残念ながら、対戦バランス面では前作よりも大幅に悪化している。最たる理由は「お手軽すぎる永久コンボ」と「ガード硬直短縮バグ」の2つである。 -永久コンボ --「ひたすらダッシュ4Aを繰り返す(李、骸)」「空中かつ画面端の相手に延々と4Bを当てる(あかり)」など、お手軽かつ実戦投入も余裕な永久コンボが稼働初期から多数発見されていた。そのため、「コンボダメージ上限はこれを直す時間的余裕がなかったため追加したやっつけ仕事」「きちんとテストプレイしたのか?」という批判の声があがった。 --対人戦では永久コンボをほぼ全て禁止する((永久ながらお手軽でない物は許可、お手軽な物はループ禁止。))、というのが暗黙の了解となっている。ゲームセンターによってはノールールと宣言されているが、その場合バランスは世紀末めいた様相となる(時代背景的に「幕末」と揶揄されることもある)。トラブルを避けたいなら対戦前に相手へ確認した方がいいだろう。 -ガード硬直短縮バグ --ガード硬直中にガード状態を立ち→しゃがみ(あるいはその逆)と切り替えると、ガード硬直を大幅に短縮できるというもの。相手の攻撃の隙に反撃を刺せるチャンスが増えるため、当然ながら発見されてからは対戦の必須スキルとなり、結果的に初心者にとってのハードルが高くなってしまった。 --バグではあるが、相手の下段をガードして、各キャラ最速の攻撃であることが多い4Aで反撃しようとすると、知らずに使う事にはなる。 --否定的な意見も多数あるが、中には「このバグを考慮して立ち回るようになり((相手が2Cガード→4Aを狙う時、あえて2Cを2回出すとガード切り替え中に2Cが刺さる。しかし2度目の2Cを出すと読まれ、2発目の後に4Aを出されると反撃が確定する等。))、結果駆け引きの幅が広がる」というプラスの捉え方をする人もいる。 -永久コンボやバグ技を考慮に入れなかったとしても、上位キャラと下位キャラの差が非常に激しい。 --最強キャラとされるのは斬鉄。技のリーチが短い点以外は通常技・必殺技とも高性能で、剣質を問わず強い。特に剣質「力」は上位陣の中でも頭二つ三つ抜けた強さを誇る。 --その他上位陣には実践値であれば「力」斬鉄を超えるとまで評される「力」骸、ペースの握りやすさと火力を併せ持つ「力」天野、使い勝手の良いしゃがみCを持つ「力」李、操作が非常に難しいものの基本スペックの高い「技」守矢、空中戦ではトップレベルの強さの「力」嘉神あたりが続く。 --一方で、コンボ始動技である小技が弱い「技」刹那、前作から大幅に弱体化した雪、半ばネタめいた弱さの覚醒前楓(この雪と覚醒前楓は剣質問わず非常に厳しい)、コンボに乏しい「力」小次郎といった、対人戦で勝つのは相当難しいキャラも多数存在する。 --なお、ノールールの場合はお手軽永久コンボに持ち込みやすいキャラ(「技」あかり等)が一気に上位にのし上がってくるが、斬鉄を筆頭とする上位陣も永久コンボ持ちがいたりするので、結局キャラ格差はあまり変わらないどころか斬鉄がさらに上がる事に。 -3つの剣質にも性能差があり、「『技』よりもやや『力』が優勢、『極』は弱すぎる」とされる。 --「力」が勝るとされる理由はゲージ溜め能力の圧倒的高さ。これは昇華による火力アップだけでなく、ガードキャンセル弾きによる防御面の底上げにも大いに役立つ。また、単発火力が高いので、本作で重要な空中での牽制合戦において有利に働く場面が多い。 --一方「技」の長所であるはずの連殺斬は、「(キャラにもよるが)目押しコンボが多く存在するので無くても問題にならない」「火力は「力」の目押しコンボと同等かそれ以下」「ガード硬直短縮やガードキャンセル弾きで割り込まれやすい」「のけぞり時間が長めなので連殺斬でなくともヒット確認が容易」等の理由でいまいち魅力に欠ける。それでも『CAPCOM VS SNK2』のグルーヴ差ほどは格差は酷くないし、鷲塚等「力」と「技」のどちらを使っても勝ち目があるキャラもいる。%%その筆頭が上述した斬鉄なのだが…%% --「極」については「ネタを通り越した地雷剣質」「CPU戦で力と技を1クレジットで同時に使いたい''欲張りな人向けの一粒で二回美味しい''」というのがプレイヤー間での評価。理由は「防御力が極端に低い上、剣質ゲージが最も溜まりにくい」という短所があまりに大きすぎるため。どのくらいゲージが溜まりにくいかというと、''通常技をヒット・ガードさせても一切ゲージが溜まらない''。 ---「『力』と『技』両方のゲージ行動が使える」という長所を帳消しにするほどに被ダメージが大きい&ゲージが溜まらないため、単に「事故死が怖く立ち回りに不安だらけ」の剣質と化してしまっている。一応、立ち回り上相手に触れさせない或いは致命傷を貰いづらい守矢・嘉神、両方の行動が使える強みが出る天野%%、どちらの剣質でも厳しいので割り切って使う雪%%といった何人かのキャラとは相性は良いが、基本的には対人戦で「極」は滅多に使われない。「極」は前述のコマンドを入力しなければ使用できない隠し剣質のため強くても困るのだが、それにしても弱い。 ---一応1クレジットで力と技を同時に遊べる「一粒で二回美味しい」メリットは確かにあるので、''CPU戦で両方の剣質の操作を練習したい''欲張りなプレイヤーなら選んでみるといいだろう。 ---- **総評 バグの多さやバランスの悪化など無視できない問題点はあるものの、それ以外の部分では依然として高い完成度を誇っている人気の高い作品。 稼働から10年以上経過している現在でも格闘ゲームの愛好家の間で「旧SNKが末期に放った最後の輝きが『月華第二幕』と『[[餓狼MOW>餓狼 MARK OF THE WOLVES]]』である」と語られたり、大会が開かれたりしているのがその証であろう。 ---- **家庭用移植 -''家庭用ネオジオROM版'' 1999年1月28日発売(SNK) --当然ながら完全移植。 -''ネオジオCD版'' 1999年2月27日発売(SNK) --前作同様ロードの長さと回数が多くデモカット機能をOFFにするとかなりテンポが悪くなる。剣質「極」が最初から選択可能。VSモード限定だが暁武蔵が復活・使用可能となっている、おまけモードのクイズと会話ボイスが追加された他、バランスの再調整も行われた。 --しかし、1本目の勝利演出が削除でニュートラルポーズのまま、挑発、斬殺演出が削除されており、響の隠しエンディングは裏技で見れるデモ鑑賞でしか見る事が出来ない。 -''ドリームキャスト版『幕末浪漫第二幕 月華の剣士 Final edition』'' 2000年12月21日発売(SNK) --ネオジオ版をベースにネオジオCD版のクイズ以外の追加要素と、ミニゲームの花札と、前作の各キャラのエンディングをムービー形式で収録。 ---CD版で削除された要素も再現されているが、ハード性能の違いにより超必殺技の一部で背景色がセピア色になる演出がカットされている。 --奥義がボタン一つで発動させる事が出来る。 -''ネオジオポケットカラー版『[[幕末浪漫特別編 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~]]』'' 2000年3月16日発売(SNK) --通称『特別編』。『二幕』をベースに『一幕』の要素も加えたアレンジ移植。キャラはデフォルメされており原作から削られた要素も多いが、携帯機向けにアレンジされている。詳細は個別ページを参照。 //--『一幕』から登場しているキャラクターのストーリーは初回プレイでは『一幕』となり、『一幕』クリア後購入可能になる「エンディング1」の巻物を購入することで『二幕』のものに切り替わる。 //--覚醒楓と嘉神を含む『二幕』からの追加キャラクターは隠しになっている。 //--十三、骸(紫鏡)、示源はプレイヤーキャラクターとして登場せず、そのうち十三と骸はミニゲームで登場する。 //--2020年10月29日に『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION』第4弾としてSwitch版が配信開始。 //---開発は後述のPS4/Vita版と同じCode Mysticsだが、こちらは実機エミュレーションを基本とした動作となっており、ゲームリセット時の操作で言語切り替え可能。 //---また、2021年3月18日には同日までに発売された6作+新規4作収録の『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.1』も発売。 -''プレイステーション2版『幕末浪漫 月華の剣士1・2』'' 2006年1月12日発売(SNKプレイモア)、ベスト版2007年6月21日発売 --『[[NEOGEOオンラインコレクション>NEOGEOオンラインコレクションシリーズ]]』第2弾で、ネオジオ版『一幕』と『二幕』を同時収録。 ---BGMがオリジナルとアレンジ版に切り替えられるくらいで、おまけ要素は特に無し。 -''プレイステーション4・プレイステーションVita版'' 2016年5月25日発売(SNKプレイモア/開発:Code Mystics) --DL専売。両機種間でのクロスプレイも可能。ネオジオ版がベースでイラストギャラリーが追加されている。 --開発が海外外注である為か、モード選択画面の表記は英語で統一されており、出血もオフに設定されている。出血描写についてはオプションでオンにすれば斬殺演出も含めて復活する。 --マルチプレイ機能に対応しているが、プレイヤーマッチのみでランクマッチは搭載されていない。 --PS4版では第4ステージにて高確率でフリーズするという報告が多いが、バージョン1.02のアップデートで修正された模様。 -''Windows(Steam)版『THE LAST BLADE 2』'' 2017年11月18日発売(販売:SNK / 開発:Code Mystics) --SteamでのDL配信。PS4/PSV版と同様、カナダのCode Mystics開発によるもの。Steamの販売ページでは海外版タイトルである『THE LAST BLADE 2』として配信されているが、音声・字幕ともに日本語対応。 --ネオジオ版ベースの移植。オンライン対戦も可能だが、ラグが多いため問題あり。 -''アケアカNEOGEOシリーズ『アケアカNEOGEO 幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~』'' (販売:ハムスター) --PS4/Xbox One/Windwos版は2018年2月15日発売開始。遅れてSwitch版は2018年6月21日発売開始。 --DL専売。アーケードMVS版ベースの移植。家庭用移植版の要素は全くないが、スコアをオンラインランキングの集計で競い合うことは可能。 ---- **外部出演 -SNK作品なので外部出演はそこそこ。 --格闘ゲームの操作キャラとしては『CAPCOM VS.SNK2』と『[[ネオジオバトルコロシアム]]』の2作に出張出演している。CVS2には高嶺響が、ネオジオバトルコロシアムには楓、御名方守矢、一条あかり、鷲塚慶一郎の4人が出演。 --『[[SAMURAI SPIRITS (2019)]]』のDLCシーズンパス3にて、高嶺響が参戦している。 ---『月華』の時代から「とある怨念の力で『サムスピ』の時代にタイムスリップした」という設定であり、このため『月華』世界は『サムスピ』世界の未来という事となった。
*幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~ 【ばくまつろまんだいにまく げっかのけんし つきにさくはな ちりゆくはな】 |ジャンル|対戦格闘アクション|&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/163000210.jpg,height=200)| |対応機種|アーケード(MVS)&br()ネオジオ&br()ネオジオCD|~| |発売元|SNK|~| |開発元|SNK&br()Code Mystics(PS4/PSV/Win版移植)|~| |稼働開始日|1998年11月25日|~| |発売日|【NG】1999年1月28日&br;【NCD】1999年2月27日|~| |配信|バーチャルコンソール【Wii】&br;2012年8月21日/900Wiiポイント(税5%込)&br;【PS4/PSV】&br;2016年5月25日&br;各機種単品版:1,000円&br;クロスバイダウンロード版:1,500円(共に税8%込)&br;【Windows(Steam)】2017年11月18日:980円(税8%込)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''月華の剣士シリーズ''&br;[[一幕>幕末浪漫 月華の剣士]] / ''二幕'' / [[特別編>幕末浪漫特別編 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[幕末浪漫 月華の剣士]]』(第一幕)の続編。前作から約1年後に稼働開始。新たなキャラクターを加えた他、システムを正統進化させた内容になっている。 **システム -基本システムは前作と同様、1レバーと4ボタンによる操作となっている。 ***剣質 -本作では『[[サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣]]』『[[天草降臨>サムライスピリッツ 天草降臨]]』同様、選んだ剣質でキャラクターのカラーが変わるようになった。勝利演出にも変化が入る。 -同時押し攻撃が中段から剣質ごとに違う攻撃となった。 --「力」では溜め攻撃「防御不可斬り」が使用可能。出は遅いが高威力かつガード不能で、ボタンを押し続ける事で攻撃タイミングを遅らせることもできる。 --「技」「極(後述)」では「打ち上げ斬り」となる。立ち状態の相手にヒットさせると相手を浮かせ、しゃがみ状態の敵にヒットさせるとのけぞらせる。 -「乱舞奥義」の仕様が大幅に変更。 --オリジナルコンボに似たシステムから、追加入力により専用の連続技を繰り出す、いわゆる「デッドリーレイブ式」のものになった。 ---ゲージMax時、22AorBで発動できる。ボタンにより初段がAなら中段、Bなら下段技となるため、中下段の2択をかけることができる。 ---乱舞奥義は各キャラ事にタイプが設定されており、「スタンダード」「パワー」「テクニカル」の3種類。さらにそれぞれのタイプに「通常ルート(基本ルート。入力が簡単)」「下段ルート(〆が下段技。トータル威力が最も高い)」「打ち上げルート(最後で相手を浮かせるので追撃可能)」「特殊ルート(後半部分で中下段のガードをゆさぶりやすい)」が存在しており、タイプ毎に入力コマンドが異なっている。 //連打では繋がらず、タイミングに合わせてボタンを押さないといけない。 //上に、そのタイミングも非常にシビア。実戦投入するには相当な修練が必要だろう。 //当時そこまでやりこんだわけでもないけど、一番基本のルート(ABCABC…)なら初心者の頃から結構楽に出来たけど、他のルートはそんなにきついのか? //↑ものすごく楽。入力タイミングがむちゃくちゃ甘いので(連打もOK)、30分も練習すればすぐ安定してできるようになります。 -新たな剣質「極」の登場。キャラを決めた後に特殊なコマンド((剣質選択時に「技に合わせてCを6回、力に合わせてBを3回、技に合わせてCを4回入力」すると剣質が「極」に変化する。))を入力すると選べる隠し剣質で、キャラカラーも他の剣質とは大きく異なる。 --「技」をベースにしつつ昇華や潜在奥義といった「力」の特徴も持つなど、2つの剣質を併せ持った剣質。しかし防御力が極端に低い上、剣質ゲージが最も溜まりにくいといったデメリットがある。 ***弾き -弾きがレバーとの組み合わせからボタン一つだけでの発動に変更された。なお、必殺技は白く光る出掛かり部分でのみ弾き返せるようになった。 -さらに、立ち・しゃがみ弾き成功時にDボタンを押すことで発動する反撃技も用意され、弾き成功時のリターン取り損ねがほぼ無くなった。もちろんこれを出さずにコンボに行くことで、操作量とミスのリスクを背負いリターンを上げる事も可能。 -空中でも弾きができるようになり、空中戦における読み合い要素が増えた。 -「ガードキャンセル弾き」も追加された。剣質ゲージを全て消費する、反撃専用の技。 ***その他システム -素手状態になることが無くなった。それに合わせて武器無し状態などの要素も消滅。 -投げがレバーとの組み合わせからC・Dボタンの同時押しに変更された。 -連続技にダメージ上限が設定された。上限に達すると、その後いくらコンボを繋げても相手の体力が減らないようになっている。 -ダウン回避と空中受け身が追加された。 -斬殺演出は今回も健在。 -他、中ジャンプが無くなったりダッシュ攻撃が追加されたりと様々な調整が入っている。 **登場キャラクター 前作のプレイアブルキャラクターはほぼ全員続投(暁武蔵のみ削除。一部家庭用移植版で復活)しているが、中には物語の進展に合わせて容姿が変更されているキャラや名前が変更されたキャラがいる。 #region(第二幕からのプレイアブルキャラクター一覧) -高嶺 響(たかね ひびき) --居合を使う刀匠の娘。争いを好まない物静かな性格。 --斬殺KOを繰り返して行くとセリフなどの勝利演出に変化が生じていき、EDも分岐するという演出が話題となった。 --居合いを再現しているため、出は速いものの総じて出した後の隙が大き目。上級者向けのキャラとなっている。 --同様に「技」で攻撃力が強化され、「力」で立ち回りが強化されるという他とは正反対のキャラ。 -真田 小次郎(さなだ こじろう) --新選組・零番隊隊長で鷲塚の親友。しかし、その正体は紫鏡(骸)に殺された本物の小次郎の妹・香織が変装した姿である。このためか、プロフィール欄は本物の小次郎のものと香織のものが混ざっている。 --鷲塚とは違い、コマンド技をメインとするタイプ。通常技・必殺技とも本作の中では割と癖があるタイプであり、使いこなすまで修練が必要になるキャラ。 -刹那(せつな) --前作の暁武蔵と同様に「地獄門」が発端となって現世に生まれ、現れた(きっかけは暁武蔵とは異なる)存在。自分を含めた全ての存在を憎む常世の使者。中二病とも揶揄されるようなダークな格好良さを持った美形キャラ。響とは因縁のある相手。 --豪快に長刀を振り回すパワーキャラ…なのだが、大ぶりな攻撃が多く技の隙がかなり大き目。強切りすら軒並み隙が多く、(暴発などで)空振りすると目も当てられない。 --ちなみに彼は技名が通常技も通常投げも奥義以上の技も引っ括めて''全て「無銘」''となっており、技名という概念すら存在しない全く新しいキャラとなっている。一応区別のためか、奥義以上の技だけは「無銘(壱)」「(弐)」「(参)」といったように番号がそれぞれ末尾に付いている。 -楓(覚醒後) --本作では常時覚醒状態で戦う。体力が減らなくなった代わりに、前作の超性能技はマイルド調整されている。 --特に前作の主要技だった連刃斬が、大幅な仕様変更に加えてコンボに繋がりにくくなってしまった事から、ほぼ死に技と化してしまっている。 --隠しキャラとして覚醒前の楓を使う事も可能。 -楓(覚醒前) --隠しキャラクター。前作の技を使うことができるが、本作では覚醒状態を基準としているため、それに合わせる形で技の威力が大幅に落とされている…などの理由から弱キャラ。 --唯一連刃斬だけは覚醒後の楓よりも強化されており、コンボの締め技として大活躍してくれる。 --基本的には通常版よりも必殺技の数が少なくなっているのだが、それに関連したバグが存在しており、このバグを使ったお手軽永久コンボの存在は通常版を上回れる数少ないポイント。 -骸(むくろ) --前作の紫鏡と同一人物。元々狂ってはいたが、地獄門に飲み込まれ奇跡的に生還を果たしたもののさらに正気を失い、頭に包帯を巻くなど痛々しい姿に。 --素手状態が無くなった本作の仕様に伴い、武器投げ系の必殺技を使っても武器が手元に戻るようになるなど、一部の技の性能が変化している。 -嘉神 慎之介(かがみ しんのすけ) --前作のラスボス。前作はCPU専用ということもありバランスを無視した超性能のキャラであったが、本作ではプレイアブル化を前提とした調整が行われている(設定的には「本来の力を抑制しながら戦っている」とのこと)。また前作には無かったしゃがみモーションも追加されている。 --前作の最後で地獄門に身を投げて自分の死をもって償おうとするがそれでも死ねなかった。そして今作では過ちを反省し、その償いとして地獄門を封印、人々のいく末を見守るべく旅立つ。 --空中戦に強みを持つキャラ。空中で出せる中段判定の突進から昇竜→(昇華で超奥義)まで繋げられる。それを活かすべく、「前述の突進技を出すタイミングを読ませないようにするため、地上で上手く立ち回る」必要がある。 -黄龍(こうりゅう) --本作のラスボスで、AC版ではCPU専用キャラ。例外的に、AC版でもはぐれ人形ならCPU最終戦のみ使用可能、家庭用移植版では普通に使用可能。 --その実体は楓・守矢・雪の養父で師匠の「概世」。楓の前の青龍の守護神であり、前作のプロローグにて嘉神に殺害された人物。 --戦闘中に必殺技「変技ノカマヘ」で剣質を切り替えることができる唯一のキャラ。家庭用でプレイヤーが使った場合「極」も選択できるが、その場合は剣質切り替えは効果を発揮しない((とはいえこの「変技ノカマヘ」は動作中完全無敵でキャンセルも可能、いわば攻撃避けであり割り込みにも使える。))。 -はぐれ人形(ひとがた) --隠しキャラクター。「対戦相手に化けて戦う」ので強制的に同キャラ戦・かつ同剣質となる。 ---これを活かして、アーケード版でもラスボスの黄龍をCPU戦限定だが使用できる唯一の手段となっている。 --但し人形の防御力は一条あかり準拠(あかりの防御力は「低い」グループに属する)であるため、防御力が高いキャラと対戦すると人形側だけ損をする。 ---また、人形選択時に「極」を使ってしまうと、相手の剣質が「力」「技」であろうと「極」の防御力マイナス補正が常にかかってしまうデメリットもある。 -直衛 虎徹(なおえ こてつ) --隠しキャラクター。示源の養子…なのだが、実際に戦うのは示源。虎徹を選んだ場合、試合開始時のデモと勝利メッセージが変化する。 #endregion ---- **評価点 -高い評価を受けた勝利演出やBGMなど、前作の良点を全て受け継いでいる。 --ただ一新されたBGMに関しては、本作でもクオリティは低くないものの「前作のほうが良かった」という声も少なからずある。 -より洗練された駆け引き要素。 --全体的に攻め手が増えており、読み合いの要素が増した。 -本作でもキャラ人気が高い。 --特に新キャラの響は演出の恰好良さが高く評価され、後の『[[CAPCOM VS SNK2>CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001]]』にて月華から唯一の参戦を果たした程。 **問題点 ***対戦バランス 残念ながら、対戦バランス面では前作よりも大幅に悪化している。最たる理由は「お手軽すぎる永久コンボ」と「ガード硬直短縮バグ」の2つである。 -永久コンボ --「ひたすらダッシュ4Aを繰り返す(李、骸)」「空中かつ画面端の相手に延々と4Bを当てる(あかり)」など、お手軽かつ実戦投入も余裕な永久コンボが稼働初期から多数発見されていた。そのため、「コンボダメージ上限はこれを直す時間的余裕がなかったため追加したやっつけ仕事」「きちんとテストプレイしたのか?」という批判の声があがった。 --対人戦では永久コンボをほぼ全て禁止する((永久ながらお手軽でない物は許可、お手軽な物はループ禁止。))、というのが暗黙の了解となっている。ゲームセンターによってはノールールと宣言されているが、その場合バランスは世紀末めいた様相となる(時代背景的に「幕末」と揶揄されることもある)。トラブルを避けたいなら対戦前に相手へ確認した方がいいだろう。 -ガード硬直短縮バグ --ガード硬直中にガード状態を立ち→しゃがみ(あるいはその逆)と切り替えると、ガード硬直を大幅に短縮できるというもの。相手の攻撃の隙に反撃を刺せるチャンスが増えるため、当然ながら発見されてからは対戦の必須スキルとなり、結果的に初心者にとってのハードルが高くなってしまった。 --バグではあるが、相手の下段をガードして、各キャラ最速の攻撃であることが多い4Aで反撃しようとすると、知らずに使う事にはなる。 --否定的な意見も多数あるが、中には「このバグを考慮して立ち回るようになり((相手が2Cガード→4Aを狙う時、あえて2Cを2回出すとガード切り替え中に2Cが刺さる。しかし2度目の2Cを出すと読まれ、2発目の後に4Aを出されると反撃が確定する等。))、結果駆け引きの幅が広がる」というプラスの捉え方をする人もいる。 -永久コンボやバグ技を考慮に入れなかったとしても、上位キャラと下位キャラの差が非常に激しい。 --最強キャラとされるのは斬鉄。技のリーチが短い点以外は通常技・必殺技とも高性能で、剣質を問わず強い。特に剣質「力」は上位陣の中でも頭二つ三つ抜けた強さを誇る。 --その他上位陣には実践値であれば「力」斬鉄を超えるとまで評される「力」骸、ペースの握りやすさと火力を併せ持つ「力」天野、使い勝手の良いしゃがみCを持つ「力」李、操作が非常に難しいものの基本スペックの高い「技」守矢、空中戦ではトップレベルの強さの「力」嘉神あたりが続く。 --一方で、コンボ始動技である小技が弱い「技」刹那、前作から大幅に弱体化した雪、半ばネタめいた弱さの覚醒前楓(この雪と覚醒前楓は剣質問わず非常に厳しい)、コンボに乏しい「力」小次郎といった、対人戦で勝つのは相当難しいキャラも多数存在する。 --なお、ノールールの場合はお手軽永久コンボに持ち込みやすいキャラ(「技」あかり等)が一気に上位にのし上がってくるが、斬鉄を筆頭とする上位陣も永久コンボ持ちがいたりするので、結局キャラ格差はあまり変わらないどころか斬鉄がさらに上がる事に。 -3つの剣質にも性能差があり、「『技』よりもやや『力』が優勢、『極』は弱すぎる」とされる。 --「力」が勝るとされる理由はゲージ溜め能力の圧倒的高さ。これは昇華による火力アップだけでなく、ガードキャンセル弾きによる防御面の底上げにも大いに役立つ。また、単発火力が高いので、本作で重要な空中での牽制合戦において有利に働く場面が多い。 --一方「技」の長所であるはずの連殺斬は、「(キャラにもよるが)目押しコンボが多く存在するので無くても問題にならない」「火力は「力」の目押しコンボと同等かそれ以下」「ガード硬直短縮やガードキャンセル弾きで割り込まれやすい」「のけぞり時間が長めなので連殺斬でなくともヒット確認が容易」等の理由でいまいち魅力に欠ける。それでも『CAPCOM VS SNK2』のグルーヴ差ほどは格差は酷くないし、鷲塚等「力」と「技」のどちらを使っても勝ち目があるキャラもいる。%%その筆頭が上述した斬鉄なのだが…%% --「極」については「ネタを通り越した地雷剣質」「CPU戦で力と技を1クレジットで同時に使いたい''欲張りな人向けの一粒で二回美味しい''」というのがプレイヤー間での評価。理由は「防御力が極端に低い上、剣質ゲージが最も溜まりにくい」という短所があまりに大きすぎるため。どのくらいゲージが溜まりにくいかというと、''通常技をヒット・ガードさせても一切ゲージが溜まらない''。 ---「『力』と『技』両方のゲージ行動が使える」という長所を帳消しにするほどに被ダメージが大きい&ゲージが溜まらないため、単に「事故死が怖く立ち回りに不安だらけ」の剣質と化してしまっている。一応、立ち回り上相手に触れさせない或いは致命傷を貰いづらい守矢・嘉神、両方の行動が使える強みが出る天野%%、どちらの剣質でも厳しいので割り切って使う雪%%といった何人かのキャラとは相性は良いが、基本的には対人戦で「極」は滅多に使われない。「極」は前述のコマンドを入力しなければ使用できない隠し剣質のため強くても困るのだが、それにしても弱い。 ---一応1クレジットで力と技を同時に遊べる「一粒で二回美味しい」メリットは確かにあるので、''CPU戦で両方の剣質の操作を練習したい''欲張りなプレイヤーなら選んでみるといいだろう。 ---- **総評 バグの多さやバランスの悪化など無視できない問題点はあるものの、それ以外の部分では依然として高い完成度を誇っている人気の高い作品。 稼働から10年以上経過している現在でも格闘ゲームの愛好家の間で「旧SNKが末期に放った最後の輝きが『月華第二幕』と『[[餓狼MOW>餓狼 MARK OF THE WOLVES]]』である」と語られたり、大会が開かれたりしているのがその証であろう。 ---- **家庭用移植 -''家庭用ネオジオROM版'' 1999年1月28日発売(SNK) --当然ながら完全移植。 -''ネオジオCD版'' 1999年2月27日発売(SNK) --前作同様ロードの長さと回数が多くデモカット機能をOFFにするとかなりテンポが悪くなる。剣質「極」が最初から選択可能。VSモード限定だが暁武蔵が復活・使用可能となっている、おまけモードのクイズと会話ボイスが追加された他、バランスの再調整も行われた。 --しかし、1本目の勝利演出が削除でニュートラルポーズのまま、挑発、斬殺演出が削除されており、響の隠しエンディングは裏技で見れるデモ鑑賞でしか見る事が出来ない。 -''ドリームキャスト版『幕末浪漫第二幕 月華の剣士 Final edition』'' 2000年12月21日発売(SNK) --ネオジオ版をベースにネオジオCD版のクイズ以外の追加要素と、ミニゲームの花札と、前作の各キャラのエンディングをムービー形式で収録。 ---CD版で削除された要素も再現されているが、ハード性能の違いにより超必殺技の一部で背景色がセピア色になる演出がカットされている。 --奥義がボタン一つで発動させる事が出来る。 -''ネオジオポケットカラー版『[[幕末浪漫特別編 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~]]』'' 2000年3月16日発売(SNK) --通称『特別編』。『二幕』をベースに『一幕』の要素も加えたアレンジ移植。キャラはデフォルメされており原作から削られた要素も多いが、携帯機向けにアレンジされている。詳細は個別ページを参照。 //--『一幕』から登場しているキャラクターのストーリーは初回プレイでは『一幕』となり、『一幕』クリア後購入可能になる「エンディング1」の巻物を購入することで『二幕』のものに切り替わる。 //--覚醒楓と嘉神を含む『二幕』からの追加キャラクターは隠しになっている。 //--十三、骸(紫鏡)、示源はプレイヤーキャラクターとして登場せず、そのうち十三と骸はミニゲームで登場する。 //--2020年10月29日に『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION』第4弾としてSwitch版が配信開始。 //---開発は後述のPS4/Vita版と同じCode Mysticsだが、こちらは実機エミュレーションを基本とした動作となっており、ゲームリセット時の操作で言語切り替え可能。 //---また、2021年3月18日には同日までに発売された6作+新規4作収録の『NEOGEO POCKET COLOR SELECTION Vol.1』も発売。 -''プレイステーション2版『幕末浪漫 月華の剣士1・2』'' 2006年1月12日発売(SNKプレイモア)、ベスト版2007年6月21日発売 --『[[NEOGEOオンラインコレクション>NEOGEOオンラインコレクションシリーズ]]』第2弾で、ネオジオ版『一幕』と『二幕』を同時収録。 ---BGMがオリジナルとアレンジ版に切り替えられるくらいで、おまけ要素は特に無し。 -''プレイステーション4・プレイステーションVita版'' 2016年5月25日発売(SNKプレイモア/開発:Code Mystics) --DL専売。両機種間でのクロスプレイも可能。ネオジオ版がベースでイラストギャラリーが追加されている。 --開発が海外外注である為か、モード選択画面の表記は英語で統一されており、出血もオフに設定されている。出血描写についてはオプションでオンにすれば斬殺演出も含めて復活する。 --マルチプレイ機能に対応しているが、プレイヤーマッチのみでランクマッチは搭載されていない。 --PS4版では第4ステージにて高確率でフリーズするという報告が多いが、バージョン1.02のアップデートで修正された模様。 -''Windows(Steam)版『THE LAST BLADE 2』'' 2017年11月18日発売(販売:SNK / 開発:Code Mystics) --SteamでのDL配信。PS4/PSV版と同様、カナダのCode Mystics開発によるもの。Steamの販売ページでは海外版タイトルである『THE LAST BLADE 2』として配信されているが、音声・字幕ともに日本語対応。 --ネオジオ版ベースの移植。オンライン対戦も可能だが、ラグが多いため問題あり。 -''アケアカNEOGEOシリーズ『アケアカNEOGEO 幕末浪漫第二幕 月華の剣士 ~月に咲く華、散りゆく花~』'' (販売:ハムスター) --PS4/Xbox One/Windwos版は2018年2月15日発売開始。遅れてSwitch版は2018年6月21日発売開始。 --DL専売。アーケードMVS版ベースの移植。家庭用移植版の要素は全くないが、スコアをオンラインランキングの集計で競い合うことは可能。 ---- **外部出演 -SNK作品なので外部出演はそこそこ。 --格闘ゲームの操作キャラとしては『CAPCOM VS.SNK2』と『[[ネオジオバトルコロシアム]]』の2作に出張出演している。CVS2には高嶺響が、ネオジオバトルコロシアムには楓、御名方守矢、一条あかり、鷲塚慶一郎の4人が出演。 --『[[SAMURAI SPIRITS (2019)]]』のDLCシーズンパス3にて、高嶺響が参戦している。 ---『月華』の時代から「とある怨念の力で『サムスピ』の時代にタイムスリップした」という設定であり、このため『月華』世界は『サムスピ』世界の未来という事となった。

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