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*ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth 【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょん りばーす】 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B000AMCV46)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|メトロ|~| |発売日|2005年10月22日|~| |価格|7,140円|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |廉価版|バンプレストベスト:2007年7月19日/2,940円|~| |判定|なし|~| |ポイント|ムービー長すぎ&br()技・キャラ減少&br()「転生」を目指した意欲は評価できる&br()偉大すぎた[[前作>ウルトラマン Fighting Evolution 3]]の威光|~| |>|>|CENTER:''[[ウルトラマンゲーム・リンク>ウルトラマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 特撮番組『ウルトラマン』シリーズに登場するキャラクターを使った3D格闘ゲームシリーズの第4作だが、『4』ではなく『''リバース(転生)''』というタイトルになっている。~ これは、「『3』の発展型」としてではなく、別の方向性を追及したソフトである事を意味している。 『3』は『[[2>ウルトラマン Fighting Evolution 2]]』の発展型であり、原作でのバトルや光線技の忠実な再現を目指していたが、本作では「ゲームならではのダイナミックな表現」をメインに据えている。~ スタッフインタビューでは「原作の忠実な再現は前作で行き着いてしまった」と語られている。 ---- **登場キャラクター ''太字''はシリーズ新規参戦キャラ -ウルトラヒーロー --初代マン、セブン、タロウ、ティガ、ガイア(V2)、アグル(V2)、コスモス -怪獣キャラ --''ブルトン''、ゴモラ、''改造ゴモラ''、レッドキング、''改造レッドキング''、''ジェロニモン''、バルタン星人、''メフィラス星人''、~ エレキング、''改造エレキング''、タイラント、''改造タイラント''、''改造タイラントII''、''キリエロイド''、''カオスキリエロイド''、''ワロガ''、''カオスワロガ''、~ ''カオスロイドU''、''カオスロイドS''、''カオスロイドT''、''ネオカオスダークネス(C)''、''幻影ウルトラマンアグル(2Pアグル)'' -敵専用キャラ --''ネオカオスダークネス(A、B)''、''ネオカオスダークネスII(A、B)'' ---- **システム -システムは『3』を踏襲し、シリーズ共通のストーリーモード、バトルモード、VSモードがある。『3』の項目も参照されたし。 -ウルトラモード(ストーリーモード)の内容は完全オリジナルであり、初代『ウルトラマン』に登場したライバル怪獣・宇宙人と『コスモス』のカオスヘッダーが軸になったシナリオとなっていて、後述のオリジナルキャラの存在や全体的に暗い雰囲気のムービーやゲーム画面も相まって独特の作風を作りだしている。システムも前作までとは色々と異なっている。 -ネビュラコンボ --特定の攻撃を敵に当てると発動。画面左上にボタンが出現し、そのボタンが光るタイミングに合わせて入力すると、連続攻撃が繰り出せる。更にボタン入力がすべて成功すると、一定時間パワーアップする。 --2D格闘ゲームでいうチェーンコンボのようなもので、ネビュラコンボが発動している間、敵はガードも反撃もできない。 -ストレングスモード --○ボタンのチャージアタック(従来でいうふっとばし攻撃)同士がかち合うと発動。取っ組み合いになり、○ボタンの連打勝負となる。勝利すると、チャージアタックでの強烈な一撃を食らわせることができ、大ダメージを与えられる。 --なお、ごく一部のキャラクターでは発生しない。 -つかみの仕様変更 --×ボタンでつかむのは変わらないが、つかんだ後は○・×・□・△ボタンの4択に派生するようになった。概ね○と△ボタンで2種類の投げ、□ボタンでつかみ打撃、×ボタンで相手を押し倒してのマウントポジションに移行するようになっているが、キャラクターによっては投げが1種類で代わりにつかみ打撃が2種類あったり、そもそも派生択自体が少ないこともある。なお前作同様、つかまれた側は相手と同じボタンを入力することで振りほどきが可能。 --前作と比べ、つかみ後の放置派生は削除されている。この一方で本作では通常つかみからマウントポジション、あるいはダッシュつかみから投げや打撃に移行することが可能となった。 --×ボタンでのマウントポジション成立後は追加入力で攻撃回数が増えるが、相手もボタン連打で抵抗が可能。また、本作では攻撃が終了すると食らった側が相手をダイナミックに弾き飛ばし、互いにダウンからの起き上がりで仕切り直すようになっている。 -必殺技の仕様変更 --ふらふらゲージは廃止され、R1ボタンでゲージを溜めるとゲージ数に応じて必殺技を発動できる仕様になった。その際に相手は同じボタンを選択することで技の回避が可能。前作とは違い、ゲージさえあればいつでも使えるようになった。 ---ふらふらゲージに代わるものとして、「スタミナ」を導入。敵の攻撃を受けることで減少していき、最低になるとダッシュが不可能になったり、必殺技が防げなくなるなどのペナルティが課される。 --ゲージを最高まで溜めた際、一撃必殺技が使用可能になる。文字通り一撃で敵を倒せる上防御不可能だが、ゲージが貯まるまで時間がかかってしまう。 --ライフゲージが0になると、''常にスタミナが最低になる上、相手のゲージが常時MAXになる''。 ---この状態になるともはや勝負は付いたも同然。『3』のように逆転できる可能性は''全く無い''。 -チュートリアル --ウルトラマンを操作しながらゴモラを相手に基本操作や必殺技等の使い方を練習できる。 -ステージ --高層ビル群、怪獣島、火山口付近、水力発電所、夜の街、鍾乳洞、火山口付近、コンビナート、空港土地、小惑星、南極、異空間、ウルトラタワー、ウルトラの国、プラズマスパークと全部で15種類ある。((鍾乳洞ステージなど、限定された組み合わせでしか選べないステージもある。)) -大破壊モード --メフィラス星人の作った仮想都市をゴモラで破壊するゲーム。すべてのウルトラモードをクリアすると出現。 --フィールドは大まかに奥・中・手前3つのラインで構成されており、奥と手前に建物が存在する。 ---ゲームが始まると、一部の建物にカーソルが表示され、これを破壊することで得点が加算される。カーソルは時間経過により、黄(得点中)→白(得点低)→赤(得点高)と色が変化していく。赤を狙うよりも黄色の状態で多く壊した方が高得点になりやすい。 ---操作方法は他のモードとは大きく異なり、↑↓ボタンで前後移動、←→ボタンでそれぞれの向きに旋回する。攻撃は、□で近距離攻撃、△で突進攻撃、○でその場で一回転攻撃の3種類が使用できる。 -各モード切替時に任意、もしくはオートでセーブが可能。 ---- **評価点 -''シリーズ初出の怪獣が多数追加'' --ブルトンなどのマイナー怪獣やメフィラス星人、ジェロニモン、キリエロイドなどメジャーなライバルキャラを追加したことは評価された。 -''ゲームオリジナルキャラの登場'' --FEシリーズ初となるゲームオリジナルキャラ、''改造怪獣''、''カオス宇宙人''、''カオスロイド''が登場。 --改造後のデザインは元の怪獣や宇宙人の戦力を更に引き延ばしたような見た目で大胆なリニューアルが施されている。それに伴って新規必殺技やモーションが多く盛り込まれており、1ゲームとしても評価できる作り込みである。 ---改造ゴモラは尻尾が伸縮自在、レッドキングは腕部がマグマを帯びて肥大化しているなど。改造タイラントに至っては更に多くの怪獣と合体して四足歩行と化し、''元の2倍以上の大きさ''にまで強化され混沌とした外見になっている。 --TVシリーズ『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』や『ウルトラマンX』などで強化形態として登場したEXゴモラとEXレッドキング、およびアーケード用カードゲーム『大怪獣バトル』に登場したネオカオスダークネス、EXエレキング、EXタイラント、EXタイラント(デスボーン)は、本作に登場したオリジナル怪獣が初出である。 ---二次創作から実写作品に逆輸入されたウルトラシリーズとしては稀有な存在となった。特にEXゴモラは『大怪獣バトル』において主人公が操る最強怪獣として登場するという破格の待遇となっている。 --各カオスロイドは初代マン・セブン・タロウを元にカオスヘッダーが作りだしたコピー体。各種アクションも概ね元キャラに通ずるが、全体的に悪役らしい脱力感や荒々しい動作でアレンジされており、「悪のウルトラマン」感が強く感じられる。 ---カオスロイドSはウルトラキー、カオスロイドTはウルトラベルと原作でも印象的な活躍を見せたトンデモアイテムを抱えて戦う。特にカオスロイドSは見た目こそセブンだがウルトラキーを抱えたまま戦うためか、攻撃モーションはほとんど共有していない。これらのアイテムを用いた必殺技演出も必見。 ---後にカオスロイド達も、ライブステージや映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』などに逆輸入((ちなみに『ギンガ』の監督は本作及びカオスロイドの存在を知らなかったようで、プロデューサーが用意した悪のウルトラマンの着ぐるみの中から、偶然ウルトラ兄弟三人の相手として選抜されただけとのこと。))された。なお、本作での顔付きは全面赤目なのに対し、実物の着ぐるみは元になったウルトラマンの色替えのため黒目がついている。 -''グラフィック、モーションの進化'' --グラフィックが好評だった『3』からさらに良好になっている。 ---怪獣達は先に述べた改造体をはじめとして総じて凶悪な外見のものが目立つ。一方でウルトラマン達のグラフィックも質感が強化され、筋肉の陰影が強調されるなどよりマッチョな体格になったため、並び立っても全く引けを取らない。 --モーションは前作の60fpsから30fpsになった。しかし元々TVでのウルトラマンはヌルヌル動いているわけではないため不評は少なく、30fpsになったためよりダイナミックな表現となった。 ---挙動については、実際の動きを忠実に再現していた前作及び『2』から微妙に変化してスピーディでゲーム的な見栄えが良いものに変化し、細かい動きも増えた。 --これに関連してウルトラシリーズの1つの醍醐味であるステージ破壊の表現がさらに細かくなり、車など小物の増加や窓ガラスの割れといったものが追加された。 ---相手をふっとばしたりダウンさせたり、各必殺技やネビュラコンボを決めれば、背景のビル街も容赦なく崩壊していく。これらは後述の動作のアレンジと相まって高い爽快感と迫力を演出している。 -''圧倒的なゲーム的演出'' --本作を語る上で欠かせないのは、『リバース(転生)』を名乗るに相応しい既存のウルトラマンのイメージを大胆に打ち壊すド派手な演出の数々である。~ それを表しているのは必殺技で、ほぼ全てダイナミックな演出に変化しており、従来のウルトラマンにはない''圧倒的な迫力''を見せている。 ---演出のアレンジに伴い、原作にはない動作やゲームオリジナルのSEが組み込まれている部分もあるが、概ね違和感なくド迫力の雰囲気と絵面のダイナミックさに上手く拍車をかけている。 --たとえば初代マンの必殺技「スペシウム光線」は元々溜めポーズがなく後輩たちと比べると少し地味なものであったのだが、本作では「しゃがみながら腕にエネルギーを溜め→勢いよく両腕を振り払い立ち→勢いよく構え→発射''(同時に反動で後退し、その衝撃で周りの建物や地形が崩壊する)''→敵の大爆発と共にキノコ雲が発生」とダイナミックな演出に。 ---本作のスペシウム光線は、後発の『[[グレイトバトル フルブラスト]]』や『[[ウルトラマン フュージョンファイト!]]』でも似た演出を見ることができ、後の作品に少なからず影響を与えているのが窺える。 ---また、初代マンには''ウルトラモード終盤のある戦闘シーンでしかできない隠し必殺技''が存在し、そちらの演出も高く評価されている((隠し必殺技を出すにはそのエピソードで一度敵に倒されなければならないのだが、条件を満たしていればその直後に初代マンが復活するイベントが発生し…詳細は各自で確認してみて欲しい。))。 --セブンのワイドショットも照射範囲が''相手以上の面積''に拡大、タロウのウルトラダイナマイトの爆発は''火柱ならぬ炎柱が巻き起こる''と強烈。 ---なお、ウルトラダイナマイトにもウルトラモード限定の演出が存在しており、こちらも迫力満点。同時にボタン連打を要求されるため、映像を眺める余裕がないのが惜しいところ。 --ガイアに至ってはスプリーム・ヴァージョンへの変身そのものが必殺技となっており、その際には''筋肉がダイナミックに隆起する''演出が入る。 --対する怪獣達の必殺技も凄まじく、相手を無惨に刺し貫いたり、画面を埋め尽くすほどに分身して集中砲火を浴びせたりするほか、隕石を引きずり落として一帯を消し飛ばしたり、挙句の果てに''惑星破壊''をやってのけるものもいたりとバリエーションは様々。ある意味ウルトラマン以上にやりたい放題しているため、必見である。 //動画削除によりリンク消去。 --前作では七色のシルエット演出が中途半端な出来であったタロウのストリウム光線も、本作では劇中さながらのエフェクトがかかるようになり、原作再現によって迫力が増した部分もある。 --この他、前述のネビュラコンボは原作でも見られたアクションをよりダイナミックに昇華した演出を取り入れている。完走すれば一方的な攻撃演出からの自キャラのパワーアップとなる流れも相まって、対戦ゲームならではの高い爽快感を両立している。 -''その他良点、前作からの改良点'' --前作のコスモスは基本形であるルナモードが扱いづらく、さらに劇場版準拠のためにコロナモードに変身できないなど不遇だったのだが、今作ではルナモードが扱い易くなり、コロナモードへの変身も出来るようになった。エクリプスモードも、スタミナが減少するなどのハンデは設けられていない。この仕様上、劇場版限定のフューチャーモードは削除されている((もっとも、コスモスのボイスや戦闘BGMは前作から引き続き劇場版準拠のままである。))。 ---ルナモードは、攻撃はできるものの威力が極めて低い上スキが大きいが、敵の攻撃をコマンドでかわす事でスタミナを大幅に削ることができる防御向きのモード。~ コロナモードは攻撃重視のモードで、素早い動きで扱いやすく必殺技の威力も高い。基本的にはこのモードで攻めることになる。~ エクリプスモードはコロナモードの上位互換に近い性能で、特殊攻撃やネビュラコンボはこの形態でのみ使用可能。ただし必殺技がレベル2(一撃必殺技)のコズミューム光線しかなく、決め手に欠ける。 ---ルナモードの必殺技であるフルムーンレクトの演出も強化。前作では無効化する敵もいたが、本作では仕様上勝利確定。さらに当てる相手によって演出が変化する。~ ウルトラヒーローの場合は最後に握手を交わして戦闘終了し、改造怪獣やカオス化した宇宙人は元の姿に戻った後どこかへ去っていき、それを見送ったコスモスが頷く((なお、原作のフルムーンレクトは興奮抑制効果を持つ光線なだけであるため、前者はともかく後者は強化版ルナエキストラクトというべき技となっている。))、という形になる。これらの場合、ライフゲージは0にならずそのまま残る。 ---ただし、タイラントや後述の幻影アグルなど一部の敵はフルムーンレクトを受けると''跡形もなく消滅し''((これについては、タイラントが怪獣・宇宙人の怨念が集まって誕生した怪獣であるためと考えられるが、原作では実体を持たない相手や心を持たない相手には効かなかった技であるため、幻影アグルに効果があるのは本作ならではのアレンジといえる。))、ライフゲージも0になる。 --本作のティガは、レベル3の最強技がマルチタイプのゼペリオン光線となっている。前作では(ゲームバランスの都合からか)パワータイプのデラシウム光流に劣る仕様であったが、劇中設定ではゼペリオン光線の方が威力は上であり、結果的に原作を再現した形となった。 ---スカイタイプのランバルト光弾も、本作では名前通りの光弾タイプの再現に。スカイタイプらしく''上空へ飛翔してから発動し、一振りで5連射する''というアレンジと相まって迫力抜群。 ---パワータイプには投げ技のモーションに「ウルトラヘッドクラッシャー」が採用されている。前作では必殺技であったため事実上の格下げを受けた形ではあるが、つかみから派生する上での違和感はなく、他タイプとの差別化という点でも悪くない工夫と言えるだろう。 ---また、前作で指摘されていた目の色も修正され、劇中に近い色合いになっている。 --タロウの「アー!」というボイスも収録されており、原作で印象的であったこの掛け声を採用しているのはウルトラマンゲームの中でもかなり貴重である。 --単なる色違いであるが、2P限定カラーとしてV2仕様の幻影ウルトラマンアグル((目の色が本物と異なっており、原作では『ニセウルトラマンアグル』に相当する外観。))が使用できる。 ---ゲーム中ではブルトンが作り出した幻影として登場する。 ---- **問題点 前作は異常な内容の充実度から''「神ゲー」''と呼ばれ、一時プレミア化していた程だったが、本作はそれに何かと比較され、辛辣な意見が寄せられた。 -使用できるキャラ数が37体(ヒーロー16、怪獣21)から28体(ヒーロー7、怪獣11、改造怪獣10)に減少。しかも''ジャックやエース、ダイナといった主人公格が削除''。 --必殺技も、原作で1度しか出なかったマイナー技まで使えていたものが、''1キャラ最大3種まで減少''。特殊攻撃も各1種類となり、防衛チームの援護攻撃も削除。~ 技の選定についても、タイプ毎に必殺技1種が固定された上、特殊攻撃もタイプ(モード)チェンジで埋まっているティガ・コスモスなどには寂しいものがある。 --昭和ウルトラマンからの選定が初代マン・セブン・タロウのみなのは『[[1>ウルトラマン Fighting Evolution]]』と同一であり、ある意味原点回帰と言えなくもないが、ナンバーを重ねるごとにキャラ数が着実に増加しており広範囲のファンを網羅していた前作までと比べるとパワーダウンしているのは否めない。 --オリジナルキャラにしても新規モーションが盛り込まれているとはいえ、一部の必殺技で元のキャラの技を使い回しているキャラが多く水増しと感じてしまう。 ---特にカオスキリエロイドとカオスワロガの二体はほぼ元キャラのモーションの流用である。 -リプレイ・タッグ・カスタム・ビューの各モードが失われた。 -ジャンプ攻撃の改悪。「ジャンプ中に攻撃」では何も起こらず、ジャンプボタンと攻撃ボタンを同時に押さないと出せない。 -対戦中にステージ端まで追い込むと、カメラが回り込んでキャラの位置が左右で入れ替わる時がある。位置が入れ替わると方向キーの入力も反転するため、前後移動が暴発したり、キーと同時押しで繰り出す攻撃や前述のジャンプ攻撃の入力ミスなどが起こり得る。 --幸い、つかみ技やネビュラコンボなどの入力中には発生しない。 -ネビュラコンボの難易度がキャラによって大きくばらつきがある上タイミングが取りにくい。バルタン星人に至っては''避け攻撃から移行するが避け攻撃自体の難易度が高い''ので練習もしにくい。 -必殺技は派手でダイナミックな表現にアレンジされているのだが、やや冗長気味。 --長いものでは1分近くにもなるほど。 --一撃必殺技で相手にとどめを刺した場合、相手の体力が0になった瞬間BGMが止んで無音になる。演出が派手なほど無音時間も長めになるため、やや盛り上がりに欠ける。 ---もっとも、比較的演出の短いレベル1やレベル2の技を使えばいい話なので、回避できない事はない。 //言うほどフルムーンレクトの使用を強制される状況は少ないのと、ムービーが長いことを悪し様に書きすぎていると感じられるので修正。 -ティガのファイティングポーズが、何故かマルチタイプのもので統一されてしまった。前作ではマルチ・パワー・スカイタイプでそれぞれ手の構えが異なり、細かく再現されていたのだが。 --また、ガイアはウルトラモードのブルトン戦のムービーにてV2時のファイティングポーズをとるのだが、事前にスプリーム・ヴァージョンになっていてもV2時の構えになる。ただの演出ミスだが、ある意味珍しい光景ではある。 --この他では各カオスロイドも、一部アクション中に元となったウルトラマン達のファイティングポーズを取ることがある。コピー体という設定を考えれば、こちらはそこまで違和感はないが。 -キリエロイドの特徴的な声「キリキリキリ」が無い。バルタンの「フォフォフォ」にあたるものなので入れてもらいたかった。 -『ウルトラマンガイア』の怪獣が1体も登場しない。 --『ガイア』の怪獣は他の作品に比べると少々ややこしい設定((根源的破滅招来体は正体不明、宇宙怪獣の一部は破滅招来体の被害者、地球怪獣は最終的に共に地球に生きる仲間。))で扱い辛いのかもしれないが、今作の怪獣はジェロニモンによって蘇ったという設定なので出そうと思えば出すことはできたはずである。 ---代わりということなのか、ブルトンとの戦いでクインメザードやガンQを彷彿とさせる描写((前者は幻影ウルトラマンアグルの出現、後者は体内に入っての戦い。))がある。 ---一応、「南極」ステージの背景にはガンQをはじめ前作に登場した怪獣が多数映ってはいるものの、あくまで背景止まりである。 -「鍾乳洞」ステージの制約が多い。 --天井の低い洞窟内という構造のためか、同ステージのみ使用可能なキャラが非常に少なく、さらにティガ・スカイタイプの「ランバルト光弾」などの一部必殺技は発動すら不可能。実質キリエロイド系専用のステージと化している。 ---にもかかわらず、後述のウルトラモードの鍾乳洞ステージ戦ではティガを操作させられる。%%スカイタイプ涙目%% --そもそもウルトラマン達や怪獣がジャンプできるほどの広大な鍾乳洞が存在する、というのもやや不自然ではあるが…。 -ウルトラモードが初見殺し。 --各ステージで、まず防衛隊の隊長と隊員による、長ったらしいナレーション入りのデモが入る。この会話がやたらと説明的で、聞いているとダレてくる。 ---しかもこのデモは、そのステージを1度クリアするまではスキップできない。つまりステージ中で敗北すると、また最初から見直さなければならない。 --1面の敵は、オーソドックスな怪獣…ではなく、''クセの強い特殊タイプのブルトン''。更に戦闘中に「空間歪曲」というイベントが起こり、攻撃が当たらなくなる。 ---「それは空間歪曲だ!攻撃が当たらなくなるぞ!」「スペシウム光線も避けられちゃうんですか?どうやって戦うんだ、ウルトラマーン!」という会話が入るが、''こういう時に限ってヒント無し''。 ---投げ技を食らわすと歪曲は解除される。その際「そうか、投げか!強い衝撃で歪曲が消えたんだ」ともっともらしい説明が入るが、''攻撃が当たらなくなっているのになぜ投げだけ当たるのかがそもそもわからない''。1面からこれである…。 ---ちなみになんとかゲージを溜めてスペシウム光線を撃つと、''本当に避けられる。''ここ以外では、幻影アグルがガイアSVの''フォトンストリームを防御する場面''も存在しており、本作最強の光線技すら捻じ曲げて対処してしまう絵面はかなり衝撃的。 --その後は比較的オーソドックスな面が続くが、時々ブルトンの様なややこしい局面が出てくる。前作はステージ開始時にプレイのヒントが表示されていたのだが。 ---ゴモラ戦ではムービー明け早々何の予告もなくボタン連打(上記のストレングスモード)を要求される。 ---改造ゴモラ戦では「×ボタンで改造ゴモラを国連軍の攻撃から庇え」という指示をされるが、この動作から発展してあるプレイに繋げなければクリア出来ないため、場合によっては''折角庇った改造ゴモラの必殺技を受けて敗北してしまう''。 ---改造タイラントII戦については、ある方法を取らない限り改造タイラントIIが延々と復活する。 --クリア後の評価基準も前作のような「原作通りの行動を取ると評価点が上がる」というシステムがなく、純粋に残り体力や残り時間で換算されるため中々高評価を取りにくい。その代わりとしてか特定条件を満たすと開放される「ミッションポイント」というシステムがあるのだが、一部はかなり難易度が高い上に仕様にも問題がある(後述)。 --最終面は他の面より遥かに多く連戦をこなさなければならないため、難易度が極端に高くなっている。 //-ウルトラモード内のミニゲームが鬼畜難易度。 //--クリアするのは簡単だがミッションポイントを貯める為にはノーミスクリアが必要となり、それを目指すとテストプレイしたのか怪しい程の難しさ。 //---しかもイージーモードにしてもちっとも簡単にならない。 -「ミッションポイント」の仕様。 --ウルトラモードのエピソード中で特定の行動を取ると開放され、ポイントが貯まっていく。一定数貯めることでポイント数に応じた隠しキャラとステージを開放できるのだが…。 --''初回プレイ時には解禁できず、解禁できるのはクリアした後''。更に条件を満たすことに失敗してもポーズ画面からリトライできないため、失敗するとステージの始めからやり直しとなる。 ---やり直しに関しても、ミニゲームを含めて即座にリトライする機能がなく、いちいち長いローディングを挟む必要があるなど手間のかかる仕様となっている。 --一部のミッションも条件が分かりづらかったり難易度が異様に高かったりする。 ---例を挙げると、「特定の技を規定数ヒットさせる」「移動せずに敵を倒す」といった比較的簡単or分かりやすいものは良いとして、''「戦闘前のミニゲームをノーミスでクリアする」''''「小さくなった状態でタイムアップする」''といったものが特に難しい。&br()前者は難易度をイージーにしても全く簡単にならず、後者も後者で敵が特定の必殺技を出すのを待たなければならない。なお、タイムアップ寸前に出してくれるかどうかは''運''であり、小さくなる効果が出るかも''運''次第である。 --しかも''最後の隠しキャラである「ウルトラモードの黒幕」の解禁条件の一つが「ミッションポイントを全て達成すること」''である。前述の通り難易度の高いミッションが多いので解禁は非常に難しく、残念ながら救済措置も存在しない。 -キャラクター間のバランスについては前作同様微妙な部類で、対人戦においてはバランスブレイカーと言わざるを得ないキャラが多数いる。 --ティガやアグルV2などの一部キャラはネビュラコンボ中に相手を打ち上げるアクションがあるため、ネビュラコンボを完走せずに途中で止めた方が必殺技ゲージを溜めやすい、なんてことも。この辺りは1種の駆け引きとも言えるが…。 **賛否両論点 -原作のアクションを無視した動きをするキャラが非常に多い(特に必殺技に顕著)。 --FEシリーズでは避けては通れない課題であったが、今回はもう開き直ったレベル。ただし『''リバース(転生)''』を銘打ったこのゲームに従来通りの表現を求めるのは野暮ともいえる。 -タロウの「ブレスレットランサー」や、コスモス(コロナ)の「プロミネンスボール」など、一部の必殺技は前作までに再現されていなかったものが初めて採用されている。しかし使用頻度の低い技より、より活躍の多かった技を採用してほしかったという声も。 --アグルはV2がデフォルトとなったため、それに伴いアグルブレードではなくアグルセイバーが正式に採用され、ゲームオリジナルながら「カウンターアグルセイバー」なる必殺技も獲得している。そのついでなのか、バリア技も「アグルセイバーを高速回転させて防ぐ技((原作ではアグル本人ではなく、アグルの力を引き継いだガイアV2がウルフファイヤー戦にてアグルブレードを用いる形で披露している。))」になっていたりする。 -改造怪獣のデザイン、特に「第1期ウルトラシリーズ」のキャラクターのリ・デザインには保守的な層から否定的な意見があった。 --しかし近年では映像作品への逆輸入や同じコンセプトの怪獣(EXゼットンなど)が増えた為か受け入れられつつある。 -ウルトラマンの体に物が突き刺さる、跡形もなく燃え尽きるなどショッキングな表現が多い。特に『異形の怪獣』での改造エレキングの内臓の表現はトラウマもの。 --前述したとおり全体的なゲームデザインがかなりダークな雰囲気のためこれも方向転換の一環と思われる。 -登場シーンの省略 --前作の評価点であったハイクオリティな登場シーンが省略されており、本作では戦闘開始時にステージ内へ対戦する2キャラが同時に映り込む形式となった。 --省略自体は残念な点であるが、対戦開始時のテンポが向上しているほか、本作のシリアスな雰囲気とそぐわないのでやむを得ない部分ではある。 ---ウルトラモードのストーリー構成や演出の都合上、対戦モード以外で登場シーンを挿入する箇所がないのも、省略の理由としては大きいだろうか。 -BGMについて --セブン・タロウの戦闘BGMは、主題歌を独自にアレンジしたものが収録されている。これらはいずれもダイナミックにアレンジされており、良い意味で原曲とのギャップが凄まじい出来栄えで、本作のシリアスな雰囲気ともマッチしており評価が高い。 ---初代マン・タロウは優勢時に同様のアレンジBGMが流れる。こちらは優勢時らしい軽快かつ勇ましい曲調でアレンジされている。 --ガイアV2の状態で優勢になると、主題歌の「ウルトラマンガイア!」のインスト版が流れる。前作では各作品の主題歌の中で唯一収録されていなかったため、この点も大きく評価された。ただし、代わりに前作にあった戦闘BGMは未収録となっている。 --ただしティガやコスモスのBGMは前作から据え置きで、こちらも一部の楽曲が未収録になっている。上記のガイアも含めて前作から削除されたBGMがいくつかあることや、登場作品が絞られていることから曲数そのものは減ってしまっている。 -ウルトラモードの構成 --総じて初代マン・セブン・タロウとコスモスの出番が多い反面、ティガ・ガイア・アグルの扱いが悪い。 ---コスモスは最終的には事実上の主役扱いの活躍を遂げ、初代マン・セブン・タロウもそれぞれメインエピソードや操作機会が複数用意されている。ここに関しては、本作の参戦怪獣やカオスヘッダーといった要素に合わせた配役であるため違和感はない。 --一方でティガ・ガイア・アグルは、本作ではウルトラモード内での操作機会そのものが少ない。メインとなるエピソードは1回ずつしかなく、後はラスボス戦の前座としてまとめて負けバトルをやらされるのみである。 ---前作のウルトラモードにて『ティガ』『ガイア』の再現エピソードが充実していたことの反動ともとれるが、もう少し見せ場を用意して欲しかったところ。 --また、オリジナルキャラではあるが「カオスロイド」の扱いもいまひとつ。 ---カオスロイドはCMに登場したり特典ソフビになっていたりと事前情報では存在を強くアピールされていたが、実際の扱いは「''ラスボスの一話前に3人まとめて出てきて、それぞれ1回で倒されて全滅する''」というあんまりなもの。 ---3人で光の国を壊滅させたというインパクトのある実績や、ほとんどが新規モーションで派手で凝ったアクションが用意されているなど、キャラゲーとしてはかなり頑張った方であるのは間違い無い。こちらもティガ達と同じく、もう少し登場時間や捻りが欲しかったというところか。 ---- **総評 前作と比べればボリューム不足と言われ、単品で見ると難易度が高くストレスが溜まるという、けっして成功したとは言えない実験作であった。~ やはり''前作が神がかりすぎたのが祟った''のであろう。~ しかし、単体で見ればウルトラモードの難易度は高いもののゲームとして遊べない出来ではなく、一新された鮮烈なビジュアルと強烈な演出からは、新たな地平を見出そうというスタッフの気合いを感じられる一作である。~ ---- **余談 -本作の予約特典として、「カオスロイドU」の公式ソフビ人形が付属していた。この手の限定商品の例に漏れず、現在はプレミアが付いている模様である。~ なお、他のカオスロイドのソフビは残念ながら商品化されていない。 -本作発売の翌年、FEシリーズ初の携帯機作品である『[[Fighting Evolution 0>ウルトラマン Fighting Evolution 0]]』がPSPで発売された。 --こちらは『3』以前のシステムに回帰しており、本作の路線は継承されなかった。ただし、タロウの通常攻撃で風切り音が鳴る演出など、本作の要素も部分的に取り入れられてはいる。
*ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth 【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょん りばーす】 |ジャンル|対戦格闘|&amazon(B000AMCV46)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|メトロ|~| |発売日|2005年10月22日|~| |価格|7,140円|~| |レーティング|CERO:全年齢対象|~| |廉価版|バンプレストベスト:2007年7月19日/2,940円|~| |判定|なし|~| |ポイント|ムービー長すぎ&br()技・キャラ減少&br()「転生」を目指した意欲は評価できる&br()偉大すぎた[[前作>ウルトラマン Fighting Evolution 3]]の威光|~| |>|>|CENTER:''[[ウルトラマンゲーム・リンク>ウルトラマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 特撮番組『ウルトラマン』シリーズに登場するキャラクターを使った3D格闘ゲームシリーズの第4作だが、『4』ではなく『''リバース(転生)''』というタイトルになっている。~ これは、「『3』の発展型」としてではなく、別の方向性を追及したソフトである事を意味している。 『3』は『[[2>ウルトラマン Fighting Evolution 2]]』の発展型であり、原作でのバトルや光線技の忠実な再現を目指していたが、本作では「ゲームならではのダイナミックな表現」をメインに据えている。~ スタッフインタビューでは「原作の忠実な再現は前作で行き着いてしまった」と語られている。 ---- **登場キャラクター ''太字''はシリーズ新規参戦キャラ -ウルトラヒーロー --初代マン、セブン、タロウ、ティガ、ガイア(V2)、アグル(V2)、コスモス -怪獣キャラ --''ブルトン''、ゴモラ、''改造ゴモラ''、レッドキング、''改造レッドキング''、''ジェロニモン''、バルタン星人、''メフィラス星人''、~ エレキング、''改造エレキング''、タイラント、''改造タイラント''、''改造タイラントII''、''キリエロイド''、''カオスキリエロイド''、''ワロガ''、''カオスワロガ''、~ ''カオスロイドU''、''カオスロイドS''、''カオスロイドT''、''ネオカオスダークネス(C)''、''幻影ウルトラマンアグル(2Pアグル)'' -敵専用キャラ --''ネオカオスダークネス(A、B)''、''ネオカオスダークネスII(A、B)'' ---- **システム -システムは『3』を踏襲し、シリーズ共通のストーリーモード、バトルモード、VSモードがある。『3』の項目も参照されたし。 -ウルトラモード(ストーリーモード)の内容は完全オリジナルであり、初代『ウルトラマン』に登場したライバル怪獣・宇宙人と『コスモス』のカオスヘッダーが軸になったシナリオとなっていて、後述のオリジナルキャラの存在や全体的に暗い雰囲気のムービーやゲーム画面も相まって独特の作風を作りだしている。システムも前作までとは色々と異なっている。 -ネビュラコンボ --特定の攻撃を敵に当てると発動。画面左上にボタンが出現し、そのボタンが光るタイミングに合わせて入力すると、連続攻撃が繰り出せる。更にボタン入力がすべて成功すると、一定時間パワーアップする。 --2D格闘ゲームでいうチェーンコンボのようなもので、ネビュラコンボが発動している間、敵はガードも反撃もできない。 -ストレングスモード --○ボタンのチャージアタック(従来でいうふっとばし攻撃)同士がかち合うと発動。取っ組み合いになり、○ボタンの連打勝負となる。勝利すると、チャージアタックでの強烈な一撃を食らわせることができ、大ダメージを与えられる。 --なお、ごく一部のキャラクターでは発生しない。 -つかみの仕様変更 --×ボタンでつかむのは変わらないが、つかんだ後は○・×・□・△ボタンの4択に派生するようになった。概ね○と△ボタンで2種類の投げ、□ボタンでつかみ打撃、×ボタンで相手を押し倒してのマウントポジションに移行するようになっているが、キャラクターによっては投げが1種類で代わりにつかみ打撃が2種類あったり、そもそも派生択自体が少ないこともある。なお前作同様、つかまれた側は相手と同じボタンを入力することで振りほどきが可能。 --前作と比べ、つかみ後の放置派生は削除されている。この一方で本作では通常つかみからマウントポジション、あるいはダッシュつかみから投げや打撃に移行することが可能となった。 --×ボタンでのマウントポジション成立後は追加入力で攻撃回数が増えるが、相手もボタン連打で抵抗が可能。また、本作では攻撃が終了すると食らった側が相手をダイナミックに弾き飛ばし、互いにダウンからの起き上がりで仕切り直すようになっている。 -必殺技の仕様変更 --ふらふらゲージは廃止され、R1ボタンでゲージを溜めるとゲージ数に応じて必殺技を発動できる仕様になった。その際に相手は同じボタンを選択することで技の回避が可能。前作とは違い、ゲージさえあればいつでも使えるようになった。 ---ふらふらゲージに代わるものとして、「スタミナ」を導入。敵の攻撃を受けることで減少していき、最低になるとダッシュが不可能になったり、必殺技が防げなくなるなどのペナルティが課される。 --ゲージを最高まで溜めた際、一撃必殺技が使用可能になる。文字通り一撃で敵を倒せる上防御不可能だが、ゲージが貯まるまで時間がかかってしまう。 --ライフゲージが0になると、''常にスタミナが最低になる上、相手のゲージが常時MAXになる''。 ---この状態になるともはや勝負は付いたも同然。『3』のように逆転できる可能性は''全く無い''。 -チュートリアル --ウルトラマンを操作しながらゴモラを相手に基本操作や必殺技等の使い方を練習できる。 -ステージ --高層ビル群、怪獣島、火山口付近、水力発電所、夜の街、鍾乳洞、火山口付近、コンビナート、空港土地、小惑星、南極、異空間、ウルトラタワー、ウルトラの国、プラズマスパークと全部で15種類ある。((鍾乳洞ステージなど、限定された組み合わせでしか選べないステージもある。)) -大破壊モード --メフィラス星人の作った仮想都市をゴモラで破壊するゲーム。すべてのウルトラモードをクリアすると出現。 --フィールドは大まかに奥・中・手前3つのラインで構成されており、奥と手前に建物が存在する。 ---ゲームが始まると、一部の建物にカーソルが表示され、これを破壊することで得点が加算される。カーソルは時間経過により、黄(得点中)→白(得点低)→赤(得点高)と色が変化していく。赤を狙うよりも黄色の状態で多く壊した方が高得点になりやすい。 ---操作方法は他のモードとは大きく異なり、↑↓ボタンで前後移動、←→ボタンでそれぞれの向きに旋回する。攻撃は、□で近距離攻撃、△で突進攻撃、○でその場で一回転攻撃の3種類が使用できる。 -各モード切替時に任意、もしくはオートでセーブが可能。 ---- **評価点 -''シリーズ初出の怪獣が多数追加'' --ブルトンなどのマイナー怪獣やメフィラス星人、ジェロニモン、キリエロイドなどメジャーなライバルキャラを追加したことは評価された。 -''ゲームオリジナルキャラの登場'' --FEシリーズ初となるゲームオリジナルキャラ、''改造怪獣''、''カオス宇宙人''、''カオスロイド''が登場。 --改造後のデザインは元の怪獣や宇宙人の戦力を更に引き延ばしたような見た目で大胆なリニューアルが施されている。それに伴って新規必殺技やモーションが多く盛り込まれており、1ゲームとしても評価できる作り込みである。 ---改造ゴモラは尻尾が伸縮自在、レッドキングは腕部がマグマを帯びて肥大化しているなど。改造タイラントに至っては更に多くの怪獣と合体して四足歩行と化し、''元の2倍以上の大きさ''にまで強化され混沌とした外見になっている。 --TVシリーズ『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』や『ウルトラマンX』などで強化形態として登場したEXゴモラとEXレッドキング、およびアーケード用カードゲーム『大怪獣バトル』に登場したネオカオスダークネス、EXエレキング、EXタイラント、EXタイラント(デスボーン)は、本作に登場したオリジナル怪獣が初出である。 ---二次創作から実写作品に逆輸入されたウルトラシリーズとしては稀有な存在となった。特にEXゴモラは『大怪獣バトル』において主人公が操る最強怪獣として登場するという破格の待遇となっている。 --各カオスロイドは初代マン・セブン・タロウを元にカオスヘッダーが作りだしたコピー体。各種アクションも概ね元キャラに通ずるが、全体的に悪役らしい脱力感や荒々しい動作でアレンジされており、「悪のウルトラマン」感が強く感じられる。 ---カオスロイドSはウルトラキー、カオスロイドTはウルトラベルと原作でも印象的な活躍を見せたトンデモアイテムを抱えて戦う。特にカオスロイドSは見た目こそセブンだがウルトラキーを抱えたまま戦うためか、攻撃モーションはほとんど共有していない。これらのアイテムを用いた必殺技演出も必見。 ---後にカオスロイド達も、ライブステージや映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』などに逆輸入((ちなみに『ギンガ』の監督は本作及びカオスロイドの存在を知らなかったようで、プロデューサーが用意した悪のウルトラマンの着ぐるみの中から、偶然ウルトラ兄弟三人の相手として選抜されただけとのこと。))された。なお、本作での顔付きは全面赤目なのに対し、実物の着ぐるみは元になったウルトラマンの色替えのため黒目がついている。 -''グラフィック、モーションの進化'' --グラフィックが好評だった『3』からさらに良好になっている。 ---怪獣達は先に述べた改造体をはじめとして総じて凶悪な外見のものが目立つ。一方でウルトラマン達のグラフィックも質感が強化され、筋肉の陰影が強調されるなどよりマッチョな体格になったため、並び立っても全く引けを取らない。 --モーションは前作の60fpsから30fpsになった。しかし元々TVでのウルトラマンはヌルヌル動いているわけではないため不評は少なく、30fpsになったためよりダイナミックな表現となった。 ---挙動については、実際の動きを忠実に再現していた前作及び『2』から微妙に変化してスピーディでゲーム的な見栄えが良いものに変化し、細かい動きも増えた。 --これに関連してウルトラシリーズの1つの醍醐味であるステージ破壊の表現がさらに細かくなり、車など小物の増加や窓ガラスの割れといったものが追加された。 ---相手をふっとばしたりダウンさせたり、各必殺技やネビュラコンボを決めれば、背景のビル街も容赦なく崩壊していく。これらは後述の動作のアレンジと相まって高い爽快感と迫力を演出している。 -''圧倒的なゲーム的演出'' --本作を語る上で欠かせないのは、『リバース(転生)』を名乗るに相応しい既存のウルトラマンのイメージを大胆に打ち壊すド派手な演出の数々である。~ それを表しているのは必殺技で、ほぼ全てダイナミックな演出に変化しており、従来のウルトラマンにはない''圧倒的な迫力''を見せている。 ---演出のアレンジに伴い、原作にはない動作やゲームオリジナルのSEが組み込まれている部分もあるが、概ね違和感なくド迫力の雰囲気と絵面のダイナミックさに上手く拍車をかけている。 --たとえば初代マンの必殺技「スペシウム光線」は元々溜めポーズがなく後輩たちと比べると少し地味なものであったのだが、本作では「しゃがみながら腕にエネルギーを溜め→勢いよく両腕を振り払い立ち→勢いよく構え→発射''(同時に反動で後退し、その衝撃で周りの建物や地形が崩壊する)''→敵の大爆発と共にキノコ雲が発生」とダイナミックな演出に。 ---本作のスペシウム光線は、後発の『[[グレイトバトル フルブラスト]]』や『[[ウルトラマン フュージョンファイト!]]』でも似た演出を見ることができ、後の作品に少なからず影響を与えているのが窺える。 ---また、初代マンには''ウルトラモード終盤のある戦闘シーンでしかできない隠し必殺技''が存在し、そちらの演出も高く評価されている((隠し必殺技を出すにはそのエピソードで一度敵に倒されなければならないのだが、条件を満たしていればその直後に初代マンが復活するイベントが発生し…詳細は各自で確認してみて欲しい。))。 --セブンのワイドショットも照射範囲が''相手以上の面積''に拡大、タロウのウルトラダイナマイトの爆発は''火柱ならぬ炎柱が巻き起こる''と強烈。 ---なお、ウルトラダイナマイトにもウルトラモード限定の演出が存在しており、こちらも迫力満点。同時にボタン連打を要求されるため、映像を眺める余裕がないのが惜しいところ。 --ガイアに至ってはスプリーム・ヴァージョンへの変身そのものが必殺技となっており、その際には''筋肉がダイナミックに隆起する''演出が入る。 --対する怪獣達の必殺技も凄まじく、相手を無惨に刺し貫いたり、画面を埋め尽くすほどに分身して集中砲火を浴びせたりするほか、隕石を引きずり落として一帯を消し飛ばしたり、挙句の果てに''惑星破壊''をやってのけるものもいたりとバリエーションは様々。ある意味ウルトラマン以上にやりたい放題しているため、必見である。 //動画削除によりリンク消去。 --前作では七色のシルエット演出が中途半端な出来であったタロウのストリウム光線も、本作では劇中さながらのエフェクトがかかるようになり、原作再現によって迫力が増した部分もある。 --この他、前述のネビュラコンボは原作でも見られたアクションをよりダイナミックに昇華した演出を取り入れている。完走すれば一方的な攻撃演出からの自キャラのパワーアップとなる流れも相まって、対戦ゲームならではの高い爽快感を両立している。 -''その他良点、前作からの改良点'' --前作のコスモスは基本形であるルナモードが扱いづらく、さらに劇場版準拠のためにコロナモードに変身できないなど不遇だったのだが、今作ではルナモードが扱い易くなり、コロナモードへの変身も出来るようになった。エクリプスモードも、スタミナが減少するなどのハンデは設けられていない。この仕様上、劇場版限定のフューチャーモードは削除されている((もっとも、コスモスのボイスや戦闘BGMは前作から引き続き劇場版準拠のままである。))。 ---ルナモードは、攻撃はできるものの威力が極めて低い上スキが大きいが、敵の攻撃をコマンドでかわす事でスタミナを大幅に削ることができる防御向きのモード。~ コロナモードは攻撃重視のモードで、素早い動きで扱いやすく必殺技の威力も高い。基本的にはこのモードで攻めることになる。~ エクリプスモードはコロナモードの上位互換に近い性能で、特殊攻撃やネビュラコンボはこの形態でのみ使用可能。ただし必殺技がレベル2(一撃必殺技)のコズミューム光線しかなく、決め手に欠ける。 ---ルナモードの必殺技であるフルムーンレクトの演出も強化。前作では無効化する敵もいたが、本作では仕様上勝利確定。さらに当てる相手によって演出が変化する。~ ウルトラヒーローの場合は最後に握手を交わして戦闘終了し、改造怪獣やカオス化した宇宙人は元の姿に戻った後どこかへ去っていき、それを見送ったコスモスが頷く((なお、原作のフルムーンレクトは興奮抑制効果を持つ光線なだけであるため、前者はともかく後者は強化版ルナエキストラクトというべき技となっている。))、という形になる。これらの場合、ライフゲージは0にならずそのまま残る。 ---ただし、タイラントや後述の幻影アグルなど一部の敵はフルムーンレクトを受けると''跡形もなく消滅し''((これについては、タイラントが怪獣・宇宙人の怨念が集まって誕生した怪獣であるためと考えられるが、原作では実体を持たない相手や心を持たない相手には効かなかった技であるため、幻影アグルに効果があるのは本作ならではのアレンジといえる。))、ライフゲージも0になる。 --本作のティガは、レベル3の最強技がマルチタイプのゼペリオン光線となっている。前作では(ゲームバランスの都合からか)パワータイプのデラシウム光流に劣る仕様であったが、劇中設定ではゼペリオン光線の方が威力は上であり、結果的に原作を再現した形となった。 ---スカイタイプのランバルト光弾も、本作では名前通りの光弾タイプの再現に。スカイタイプらしく''上空へ飛翔してから発動し、一振りで5連射する''というアレンジと相まって迫力抜群。 ---パワータイプには投げ技のモーションに「ウルトラヘッドクラッシャー」が採用されている。前作では必殺技であったため事実上の格下げを受けた形ではあるが、つかみから派生する上での違和感はなく、他タイプとの差別化という点でも悪くない工夫と言えるだろう。 ---また、前作で指摘されていた目の色も修正され、劇中に近い色合いになっている。 --タロウの「アー!」というボイスも収録されており、原作で印象的であったこの掛け声を採用しているのはウルトラマンゲームの中でもかなり貴重である。 --単なる色違いであるが、2P限定カラーとしてV2仕様の幻影ウルトラマンアグル((目の色が本物と異なっており、原作では『ニセウルトラマンアグル』に相当する外観。))が使用できる。 ---ゲーム中ではブルトンが作り出した幻影として登場する。 ---- **問題点 前作は異常な内容の充実度から''「神ゲー」''と呼ばれ、一時プレミア化していた程だったが、本作はそれに何かと比較され、辛辣な意見が寄せられた。 -使用できるキャラ数が37体(ヒーロー16、怪獣21)から28体(ヒーロー7、怪獣11、改造怪獣10)に減少。しかも''ジャックやエース、ダイナといった主人公格が削除''。 --必殺技も、原作で1度しか出なかったマイナー技まで使えていたものが、''1キャラ最大3種まで減少''。特殊攻撃も各1種類となり、防衛チームの援護攻撃も削除。~ 技の選定についても、タイプ毎に必殺技1種が固定された上、特殊攻撃もタイプ(モード)チェンジで埋まっているティガ・コスモスなどには寂しいものがある。 --昭和ウルトラマンからの選定が初代マン・セブン・タロウのみなのは『[[1>ウルトラマン Fighting Evolution]]』と同一であり、ある意味原点回帰と言えなくもないが、ナンバーを重ねるごとにキャラ数が着実に増加しており広範囲のファンを網羅していた前作までと比べるとパワーダウンしているのは否めない。 --オリジナルキャラにしても新規モーションが盛り込まれているとはいえ、一部の必殺技で元のキャラの技を使い回しているキャラが多く水増しと感じてしまう。 ---特にカオスキリエロイドとカオスワロガの二体はほぼ元キャラのモーションの流用である。 -リプレイ・タッグ・カスタム・ビューの各モードが失われた。 -ジャンプ攻撃の改悪。「ジャンプ中に攻撃」では何も起こらず、ジャンプボタンと攻撃ボタンを同時に押さないと出せない。 -対戦中にステージ端まで追い込むと、カメラが回り込んでキャラの位置が左右で入れ替わる時がある。位置が入れ替わると方向キーの入力も反転するため、前後移動が暴発したり、キーと同時押しで繰り出す攻撃や前述のジャンプ攻撃の入力ミスなどが起こり得る。 --幸い、つかみ技やネビュラコンボなどの入力中には発生しない。 -ネビュラコンボの難易度がキャラによって大きくばらつきがある上タイミングが取りにくい。バルタン星人に至っては''避け攻撃から移行するが避け攻撃自体の難易度が高い''ので練習もしにくい。 -必殺技は派手でダイナミックな表現にアレンジされているのだが、やや冗長気味。 --長いものでは1分近くにもなるほど。 --一撃必殺技で相手にとどめを刺した場合、相手の体力が0になった瞬間BGMが止んで無音になる。演出が派手なほど無音時間も長めになるため、やや盛り上がりに欠ける。 ---もっとも、比較的演出の短いレベル1やレベル2の技を使えばいい話なので、回避できない事はない。 //言うほどフルムーンレクトの使用を強制される状況は少ないのと、ムービーが長いことを悪し様に書きすぎていると感じられるので修正。 -ティガのファイティングポーズが、何故かマルチタイプのもので統一されてしまった。前作ではマルチ・パワー・スカイタイプでそれぞれ手の構えが異なり、細かく再現されていたのだが。 --また、ガイアはウルトラモードのブルトン戦のムービーにてV2時のファイティングポーズをとるのだが、事前にスプリーム・ヴァージョンになっていてもV2時の構えになる。ただの演出ミスだが、ある意味珍しい光景ではある。 --この他では各カオスロイドも、一部アクション中に元となったウルトラマン達のファイティングポーズを取ることがある。コピー体という設定を考えれば、こちらはそこまで違和感はないが。 -キリエロイドの特徴的な声「キリキリキリ」が無い。バルタンの「フォフォフォ」にあたるものなので入れてもらいたかった。 -『ウルトラマンガイア』の怪獣が1体も登場しない。 --『ガイア』の怪獣は他の作品に比べると少々ややこしい設定((根源的破滅招来体は正体不明、宇宙怪獣の一部は破滅招来体の被害者、地球怪獣は最終的に共に地球に生きる仲間。))で扱い辛いのかもしれないが、今作の怪獣はジェロニモンによって蘇ったという設定なので出そうと思えば出すことはできたはずである。 ---代わりということなのか、ブルトンとの戦いでクインメザードやガンQを彷彿とさせる描写((前者は幻影ウルトラマンアグルの出現、後者は体内に入っての戦い。))がある。 ---一応、「南極」ステージの背景にはガンQをはじめ前作に登場した怪獣が多数映ってはいるものの、あくまで背景止まりである。 -「鍾乳洞」ステージの制約が多い。 --天井の低い洞窟内という構造のためか、同ステージのみ使用可能なキャラが非常に少なく、さらにティガ・スカイタイプの「ランバルト光弾」などの一部必殺技は発動すら不可能。実質キリエロイド系専用のステージと化している。 ---にもかかわらず、後述のウルトラモードの鍾乳洞ステージ戦ではティガを操作させられる。%%スカイタイプ涙目%% --そもそもウルトラマン達や怪獣がジャンプできるほどの広大な鍾乳洞が存在する、というのもやや不自然ではあるが…。 -ウルトラモードが初見殺し。 --各ステージで、まず防衛隊の隊長と隊員による、長ったらしいナレーション入りのデモが入る。この会話がやたらと説明的で、聞いているとダレてくる。 ---しかもこのデモは、そのステージを1度クリアするまではスキップできない。つまりステージ中で敗北すると、また最初から見直さなければならない。 --1面の敵は、オーソドックスな怪獣…ではなく、''クセの強い特殊タイプのブルトン''。更に戦闘中に「空間歪曲」というイベントが起こり、攻撃が当たらなくなる。 ---「それは空間歪曲だ!攻撃が当たらなくなるぞ!」「スペシウム光線も避けられちゃうんですか?どうやって戦うんだ、ウルトラマーン!」という会話が入るが、''こういう時に限ってヒント無し''。 ---投げ技を食らわすと歪曲は解除される。その際「そうか、投げか!強い衝撃で歪曲が消えたんだ」ともっともらしい説明が入るが、''攻撃が当たらなくなっているのになぜ投げだけ当たるのかがそもそもわからない''。1面からこれである…。 ---ちなみになんとかゲージを溜めてスペシウム光線を撃つと、''本当に避けられる。''ここ以外では、幻影アグルがガイアSVの''フォトンストリームを防御する場面''も存在しており、本作最強の光線技すら捻じ曲げて対処してしまう絵面はかなり衝撃的。 --その後は比較的オーソドックスな面が続くが、時々ブルトンの様なややこしい局面が出てくる。前作はステージ開始時にプレイのヒントが表示されていたのだが。 ---ゴモラ戦ではムービー明け早々何の予告もなくボタン連打(上記のストレングスモード)を要求される。 ---改造ゴモラ戦では「×ボタンで改造ゴモラを国連軍の攻撃から庇え」という指示をされるが、この動作から発展してあるプレイに繋げなければクリア出来ないため、場合によっては''折角庇った改造ゴモラの必殺技を受けて敗北してしまう''。 ---改造タイラントII戦については、ある方法を取らない限り改造タイラントIIが延々と復活する。 --クリア後の評価基準も前作のような「原作通りの行動を取ると評価点が上がる」というシステムがなく、純粋に残り体力や残り時間で換算されるため中々高評価を取りにくい。その代わりとしてか特定条件を満たすと開放される「ミッションポイント」というシステムがあるのだが、一部はかなり難易度が高い上に仕様にも問題がある(後述)。 --最終面は他の面より遥かに多く連戦をこなさなければならないため、難易度が極端に高くなっている。 //-ウルトラモード内のミニゲームが鬼畜難易度。 //--クリアするのは簡単だがミッションポイントを貯める為にはノーミスクリアが必要となり、それを目指すとテストプレイしたのか怪しい程の難しさ。 //---しかもイージーモードにしてもちっとも簡単にならない。 -「ミッションポイント」の仕様。 --ウルトラモードのエピソード中で特定の行動を取ると開放され、ポイントが貯まっていく。一定数貯めることでポイント数に応じた隠しキャラとステージを開放できるのだが…。 --''初回プレイ時には解禁できず、解禁できるのはクリアした後''。更に条件を満たすことに失敗してもポーズ画面からリトライできないため、失敗するとステージの始めからやり直しとなる。 ---やり直しに関しても、ミニゲームを含めて即座にリトライする機能がなく、いちいち長いローディングを挟む必要があるなど手間のかかる仕様となっている。 --一部のミッションも条件が分かりづらかったり難易度が異様に高かったりする。 ---例を挙げると、「特定の技を規定数ヒットさせる」「移動せずに敵を倒す」といった比較的簡単or分かりやすいものは良いとして、''「戦闘前のミニゲームをノーミスでクリアする」''''「小さくなった状態でタイムアップする」''といったものが特に難しい。&br()前者は難易度をイージーにしても全く簡単にならず、後者も後者で敵が特定の必殺技を出すのを待たなければならない。なお、タイムアップ寸前に出してくれるかどうかは''運''であり、小さくなる効果が出るかも''運''次第である。 --しかも''最後の隠しキャラである「ウルトラモードの黒幕」の解禁条件の一つが「ミッションポイントを全て達成すること」''である。前述の通り難易度の高いミッションが多いので解禁は非常に難しく、残念ながら救済措置も存在しない。 -キャラクター間のバランスについては前作同様微妙な部類で、対人戦においてはバランスブレイカーと言わざるを得ないキャラが多数いる。 --ティガやアグルV2などの一部キャラはネビュラコンボ中に相手を打ち上げるアクションがあるため、ネビュラコンボを完走せずに途中で止めた方が必殺技ゲージを溜めやすい、なんてことも。この辺りは1種の駆け引きとも言えるが…。 **賛否両論点 -原作のアクションを無視した動きをするキャラが非常に多い(特に必殺技に顕著)。 --FEシリーズでは避けては通れない課題であったが、今回はもう開き直ったレベル。ただし『''リバース(転生)''』を銘打ったこのゲームに従来通りの表現を求めるのは野暮ともいえる。 -タロウの「ブレスレットランサー」や、コスモス(コロナ)の「プロミネンスボール」など、一部の必殺技は前作までに再現されていなかったものが初めて採用されている。しかし使用頻度の低い技より、より活躍の多かった技を採用してほしかったという声も。 --アグルはV2がデフォルトとなったため、それに伴いアグルブレードではなくアグルセイバーが正式に採用され、ゲームオリジナルながら「カウンターアグルセイバー」なる必殺技も獲得している。そのついでなのか、バリア技も「アグルセイバーを高速回転させて防ぐ技((原作ではアグル本人ではなく、アグルの力を引き継いだガイアV2がウルフファイヤー戦にてアグルブレードを用いる形で披露している。))」になっていたりする。 -改造怪獣のデザイン、特に「第1期ウルトラシリーズ」のキャラクターのリ・デザインには保守的な層から否定的な意見があった。 --しかし近年では映像作品への逆輸入や同じコンセプトの怪獣(EXゼットンなど)が増えた為か受け入れられつつある。 -ウルトラマンの体に物が突き刺さる、跡形もなく燃え尽きるなどショッキングな表現が多い。特に『異形の怪獣』での改造エレキングの内臓の表現はトラウマもの。 --前述したとおり全体的なゲームデザインがかなりダークな雰囲気のためこれも方向転換の一環と思われる。 -登場シーンの省略 --前作の評価点であったハイクオリティな登場シーンが省略されており、本作では戦闘開始時にステージ内へ対戦する2キャラが同時に映り込む形式となった。 --省略自体は残念な点であるが、対戦開始時のテンポが向上しているほか、本作のシリアスな雰囲気とそぐわないのでやむを得ない部分ではある。 ---ウルトラモードのストーリー構成や演出の都合上、対戦モード以外で登場シーンを挿入する箇所がないのも、省略の理由としては大きいだろうか。 -BGMについて --セブン・タロウの戦闘BGMは、主題歌を独自にアレンジしたものが収録されている。これらはいずれもダイナミックにアレンジされており、良い意味で原曲とのギャップが凄まじい出来栄えで、本作のシリアスな雰囲気ともマッチしており評価が高い。 ---初代マン・タロウは優勢時に同様のアレンジBGMが流れる。こちらは優勢時らしい軽快かつ勇ましい曲調でアレンジされている。 --ガイアV2の状態で優勢になると、主題歌の「ウルトラマンガイア!」のインスト版が流れる。前作では各作品の主題歌の中で唯一収録されていなかったため、この点も大きく評価された。ただし、代わりに前作にあった戦闘BGMは未収録となっている。 --ただしティガやコスモスのBGMは前作から据え置きで、こちらも一部の楽曲が未収録になっている。上記のガイアも含めて前作から削除されたBGMがいくつかあることや、登場作品が絞られていることから曲数そのものは減ってしまっている。 -ウルトラモードの構成 --総じて初代マン・セブン・タロウとコスモスの出番が多い反面、ティガ・ガイア・アグルの扱いが悪い。 ---コスモスは最終的には事実上の主役扱いの活躍を遂げ、初代マン・セブン・タロウもそれぞれメインエピソードや操作機会が複数用意されている。ここに関しては、本作の参戦怪獣やカオスヘッダーといった要素に合わせた配役であるため違和感はない。 --一方でティガ・ガイア・アグルは、本作ではウルトラモード内での操作機会そのものが少ない。メインとなるエピソードは1回ずつしかなく、後はラスボス戦の前座としてまとめて負けバトルをやらされるのみである。 ---前作のウルトラモードにて『ティガ』『ガイア』の再現エピソードが充実していたことの反動ともとれるが、もう少し見せ場を用意して欲しかったところ。 --また、オリジナルキャラではあるが「カオスロイド」の扱いもいまひとつ。 ---カオスロイドはCMに登場したり特典ソフビになっていたりと事前情報では存在を強くアピールされていたが、実際の扱いは「''ラスボスの一話前に3人まとめて出てきて、それぞれ1回で倒されて全滅する''」というあんまりなもの。 ---3人で光の国を壊滅させたというインパクトのある実績や、ほとんどが新規モーションで派手で凝ったアクションが用意されているなど、キャラゲーとしてはかなり頑張った方であるのは間違い無い。こちらもティガ達と同じく、もう少し登場時間や捻りが欲しかったというところか。 ---- **総評 前作と比べればボリューム不足と言われ、単品で見ると難易度が高くストレスが溜まるという、けっして成功したとは言えない実験作であった。~ やはり''前作が神がかりすぎたのが祟った''のであろう。~ しかし、単体で見ればウルトラモードの難易度は高いもののゲームとして遊べない出来ではなく、一新された鮮烈なビジュアルと強烈な演出からは、新たな地平を見出そうというスタッフの気合いを感じられる一作である。~ ---- **余談 -本作の予約特典として、「カオスロイドU」の公式ソフビ人形が付属していた。この手の限定商品の例に漏れず、現在はプレミアが付いている模様である。~ なお、他のカオスロイドのソフビは残念ながら商品化されていない。 -本作発売の翌年、FEシリーズ初の携帯機作品である『[[Fighting Evolution 0>ウルトラマン Fighting Evolution 0]]』がPSPで発売された。 --こちらは『3』以前のシステムに回帰しており、本作の路線は継承されなかった。ただし、タロウの通常攻撃で風切り音が鳴る演出など、本作の要素も部分的に取り入れられてはいる。

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