SIMPLE2000シリーズ Vol.46 THE 漢字クイズ チャレンジ!漢字検定
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむよんじゅうろく ざ かんじくいず ちゃれんじかんじけんてい】
SIMPLE2500シリーズ Portable!! Vol.7 THE どこでも漢字クイズ チャレンジ!漢字検定2006
【しんぷるにせんごひゃくしりーず ぽーたぶる ぼりゅーむなな ざ どこでもかんじくいず ちゃれんじかんじけんてい2006】
ジャンル
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教育ソフト
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対応機種
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プレイステーション2 プレイステーション・ポータブル
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発売元
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D3パブリッシャー
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開発元
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ヴァンテアンシステムズ
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発売日
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【PS2】2004年3月18日 【PSP】2006年8月24日
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定価
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【PS2】2,000円 【PSP】2,500円(共に税別)
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判定
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なし
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ポイント
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収録問題数は及第点のレベル 制約が多く、試験対策ソフトとしては色々厳しい 子供向けとしてもお勧めはできず あとは微妙なミニゲームが5個
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SIMPLE2000シリーズ
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SIMPLE2500シリーズ Portable!!
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概要
廉価ゲームシリーズ・SIMPLEシリーズの1作。
日本漢字能力検定協会(以下、協会)の公式な許諾を受けた、日本漢字能力検定(以下、漢検)の問題を収録したソフトである。
後に大ヒットした『漢検DS』など、漢字検定を扱ったソフトはDSで複数出ているが、本作はそれより前の作品。
ただし、本作の場合あくまで漢字能力の向上を謳っているのみで、「これで漢検に合格できる」という試験対策ソフトの体は取っていない。
PS2レーベル『SIMPLE2000シリーズ』で発売された後、約2年後の漢検ブームが加熱してきた頃にPSPの『SIMPLE2500シリーズ Portable!!』に移植された。
なお、DSレーベルに『SIMPLE DSシリーズ Vol.10 THE どこでも漢字クイズ』があるが、内容は別物。
あちらは漢検とは全く関係ない。
特徴
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メインとなるのは漢字検定モード。実際の漢検の過去問に挑戦できる。
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時間制限のありなし、音楽のありなしを選ぶことが可能。
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複数年分の問題が収録されており、出題される問題はランダム。
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ただし、後述の通り解答形式が異なるため、漢検の完全な再現はできていない。
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「漢検紹介」として、漢検の簡単な紹介(実質宣伝)も収録されている。
ミニゲーム
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漢検の問題とは別に、ミニゲームが5つ収録されている。特に遊ぶ条件はなく、最初から遊べる。
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早とき漢字クイズ
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30秒以内に次々と「読み」「対義・類義語」の4択問題が出題される。正解数を競う。
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漢検の問題からそのまま持ってきたのか、「読み」の問題の難易度に差があり過ぎる。「石」「足」などの超簡単な問題から、「鏑」「蝸牛」などの難しめの漢字まで。
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漢字あてクイズ
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「早とき」を問題数固定の獲得点数制にして、問題の文字にモザイクなど数種類のエフェクトを入れただけ。以上。問題も同じ。
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よって、5つのミニゲームとは言ったが、実質的には4つというのが正しい。
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漢字神経衰弱
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同じ部首の漢字8種×2個ずつ(しんにょうなら「迎」「送」「遅」「遊」など)が4×4に表向きで並んでおり、ペアにして取る速さを競う。
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一回クリアしてそれで終わりなので、10秒程度で終わってしまう。ミニゲームの中では最もしょぼい。
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四字熟語クイズ
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1~4文字の歯抜けがある四字熟語とその説明文が表示されるので、下部に用意された漢字で歯抜けを埋める。出題はエンドレスに続き、3回ミスで終了。
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「汗牛充棟」「会者定離」などのなかなか使わない四字熟語も収録されており勉強にはなるが、いかんせんミニゲームの仕様自体は平凡。
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立体漢字クイズ
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真上から俯瞰で見ると漢字の形をしている巨大なブロックを、周囲を回りながら横から見渡す映像が流れるので、その漢字を4択で当てる。
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説明で気づいた人もいるかもしれないが、往年の人気クイズ番組『マジカル頭脳パワー!!』の「立体文字クイズ」そのままである。
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もっとも、オリジナリティのあるものを
パクった題材にした分、ミニゲームとしては形になっている方。
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結論としては、どれもないよりはマシではあり問題点というほどのことはないが、評価点には決してならないレベル。
評価点
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漢検の問題数は24000問と、十分と言える収録量。
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値段が倍近く高い、後の『漢検DS』とほぼ同量ということを考えても評価はできる。
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一概に多ければ、というものでもなく、2007年には収録問題数47000問の『250万人の漢検』も出ているのだが、それでも時代や価格を鑑みて力を入れたのは確かだろう。
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とりあえずちゃんと問題が収録され、操作感やロードなどといった点でプレイを阻害する要因は特にない。
問題点
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1級、及び準1級の問題が収録されていない。最高は2級までである。
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一般的に、社会人のまともなステータスになる級位は2級で漸くなるかどうかという程度である。
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2級や準2級程度ならある程度読み書きで間違えが出る可能性はあるが、大人がやって実用性のある級は少ない。
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そもそも2級以上の問題には点数を稼げる読み仮名を振る問題は存在しない、全て書きか選択肢を選ぶ問題のため書いて覚えるタイプのゲームでなければ実戦形式にならない。
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10級でも「左」と「右」の書き順の使い分けが出てきたりと大人でも間違う要素はあるが、だからと言ってわざわざ小学生レベルの問題をやりたがる大人は少ないだろう。
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キャラクターなどを見ても、完全に子供に漢字の素養を身に着けさせたい親向けに作られている。
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ただし、本作以外に同じ公式認定を受けた、先述の『漢検DS』(初作)などにも同じ仕様が見られる。
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2007年ごろから1級・準1級の問題を収録したソフトが出始め、『漢検DS』でも第二作から収録が行われている。
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このことから、当時協会が準1級以上の収録を認めていなかった可能性も十分あるので、一概にこれ自体を問題視はできない。
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……とは言え、製作側の都合はともかく、本作の対象層が大きく限られてしまうのはまた事実である。
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全ての漢検問題が択一形式。
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言うまでもないが、実際の漢検の問題は一から読み書き、部首の名前などを自分で書かなければならない。
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そのため、普通に漢検の問題を解くより格段に易しい。難しい漢字を一から覚える必要はなく、ド忘れの心配もない。
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書きについてはハードの都合上手書き入力ができないのは致し方ないものの、読みは普通にかな入力させられるはずなのだが。
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とにかく、この仕様では練習問題としては機能しづらい。ゲームが試験対策の体を取っていないのもある意味当然である。
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小学生程度の子が漢字を勉強するにはよいかもしれないが、「覚える努力」があまりいらないのはやはり疑問の残るところ。
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辞書などの付属機能もモチベーションを上げるご褒美要素もゼロ。
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SIMPLEシリーズなのでこの辺りは妥協すべき点もあるとは言え、合格しても「おめでとう」の一言もないのはいただけない。
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そもそもせっかくキャラクターがいるのに、ミニゲームの説明ぐらいしかセリフがないのも妙な話。
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同じ級を何度も遊び続ける熱心な勉強者でもない限り、明らかなボリューム不足に感じるだろう。
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10級~2級までを全部クリアしたとしても、スタッフロールすらない。
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成績表(ハイスコア閲覧)があまり意味がない。
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漢検の問題やミニゲームのハイスコアは10位まで記録されるが、元のランキングがまったくの空なので、比較対象がなにもない。
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家族などで複数人プレイしているならともかく、参考記録がゼロなのに10位まで用意されても…といったところである。
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大して目立つわけではないが、「既存」を「きぞん」で正解にしてしまうなどの間違いもある。
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本来は「きそん」が正しい。現在は「きぞん」も認められる方向で落ち着いているが、漢字の問題でこれは看過できないだろう。
総評
問題数は評価できる点ではあり、とりあえず問題が見たいだけなら用は足りるものの、試験対策としては明らかに使いづらい。
漢字を学ぶ子供に買い与えたり大人が忘れてしまった漢字を軽く覚えなおすにしても、仕様を考えると身になるかどうかに疑問が残る。
手書き入力のできないハード面の問題や、上級問題が収録できない可能性などといったいくつかの制約と思われる部分は見られるが、
それならそれで他に手を打つべきであり、その「手」が当たり障りのないミニゲーム5本では廉価作品と言えどお勧めはしづらい。
もっとも、2006~2007年ごろの漢検ブームより前に出て、ブームとなった『漢検DS』らの先を行っていた作品である。
それらが出来不出来に関わらず一定の注目を集めているのを見ると、本作の立ち位置も少しは変わって見えてくるところではある。
最終更新:2022年12月22日 19:26