閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS -少女達の選択-

【せんらんかぐら えすてぃばるばーさす しょうじょたちのせんたく】

ジャンル 爆乳ハイパーバトル(アクション)

対応機種 プレイステーション4
プレイステーション・ヴィータ
Windows 7~
発売元 【PS4/PSV】マーベラス
【Win】XSEED/Marvelous USA, Inc.
開発元 タムソフト
発売日 【PS4/PSV】2015年3月26日
【Win】2017年3月18日
定価 【PS4/PSV】
 通常版:8,618円/7,538円
 限定版:14,915円/11,675円
 ダウンロード版:6,980円/5,980円
【Win】3,980円
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:D(17才以上対象)
廉価版 【PS4】BEST UP!:2018年10月4日/2,980円
判定 なし
ポイント 『SHINOVI VERSUS』の続編
プレイアブルキャラクターが大幅増量
シリーズの良さも増えたが不満も増えた
ソニーチェック復活によりPSでの新作は絶望的に
閃乱カグラシリーズ


概要

PSV向け『閃乱カグラ』シリーズ第3弾で『SHINOVI VERSUS』の直接的な続編。
シリーズ初のマルチプラットフォームであり、PS4版は初の据置機向けタイトルとなった。

ストーリーは「お祭り」という設定を反映し今までのシリーズに見られたシリアス展開はほとんど無く、終始明るい雰囲気を保っている。
ただし、ストーリーそのものは「死」をテーマにしており、従来のシリーズと同様シリアスな描写も散見される。
2017年には『SV』に続き、Win移植版が配信開始された。


主な変更点

システムも『SHINOVI VERSUS』と同一だが、以下の変更点がある。

  • メインストーリー「真説少女忍法帖」はチームごとのシナリオではないものになった。それに伴ってか、忍部屋も全チーム共通のメニューになっている。
    • 今回の主役は両備と両奈
  • 各キャラクター固有のコース式任務「百華繚乱記」は条件を満たさないと選択できない隠し要素となった。
  • 絶・秘伝忍法の使用条件は巻物が5本以上に変更され、体力条件は撤廃された。
  • 更衣室に「ジオラマ」モード追加。
    • フィールドや絵の背景にポーズをとらせた人物数名(PSVは3名、PS4は5名まで)を置くことができ、表情の変更やエフェクトの追加などで様々なシチュエーションを構築できる。
    • ポーズは腕を組んだものや指をさすものなどビシッと決まった格好いいものから、胸や尻を強調したモデル立ちポーズに、果てはM字開脚や「お座り」のようなエロポーズまでさまざま。キャラの向きや位置も縦横斜めを自由に動かせるので、宙に浮かせたり頭を逆さにしたりと自由自在。
    • エフェクトは怒りや驚きの記号をキャラの周囲に出したり、背景をピンク色の空間や炎の燃え盛る空間にするもの、さらにはキャラ名以外に何も書かれていないメッセージウインドウまでこちらも種類豊富である。
    • 衣装の仕様も変化し、前作では転身前、転身後で選べる衣装の制限があったが今回は転身後でも制服などを着せることができるようになった。
  • さらにVer1.15パッチより更衣室の機能が拡張され、特定の操作によって女の子と「キス」ができるようになった。
  • トレーニングモードが削除され、メインストーリーの中で操作説明とチュートリアルが行われるようになった。
  • システムボイスが各キャラ毎に担当するようになった。オプションで変更できる。
  • 忍転身時の演出が大幅に変化。前作ではただ持っていただけの巻物が胸やら尻から出るようになった。
  • 戦闘用のアイテムとして「忍玉」が追加。相手に状態異常を付加させたり、雑魚敵や操作キャラが乗り込んで使用できる「傀儡ウォーカー」などを召喚するといった効果をもつ。
    • 傀儡ウォーカーは従来のシリーズには無かった、一言で言うと巨大ロボであり猛烈な攻撃で敵を蹂躙することができる。一定時間が過ぎると大爆発を起こして大ダメージを与えるが、自分が乗っていると自分も瀕死レベルのダメージを負ってしまう。

評価点

  • 操作キャラクターの増加
    • 前作で使えたキャラクターは全員使用可能。DLCだった大道寺先輩と凛も無料で使える。
    • 新キャラクターとして両備と両奈の姉「両姫」と、飛鳥の祖母「小百合」とその若き日の姿「ジャスミン」に加え、千年祭の巫女「巫神楽三姉妹」が使える。
      • 両姫は本編のシナリオ・テーマの根幹を成すキャラであり、アクの強すぎる両備と両奈の姉という割りに普通の性格…と思いきや''優しい性格とサディストな性格の二重人格。
      • そして''常に頭に輪っかが浮かんでいたり登場シーンで棺桶から出てきたり、やたらと死人であることを強調した作りである。そして声優は「永遠の17歳」井上喜久子氏、明らかに狙いすぎである。
      • 蓮華・華毘・華風流ら「巫神楽三姉妹」はストーリー上では飛鳥達の敵という立ち位置だがそれぞれ親しみの持てる性格や生い立ち、考え方を持ち新規キャラとしては好評である。戦闘スタイルも今までに無い仕様であり新鮮味がある。
      • 小百合は閃乱カグラ初の老婆のプレイアブルキャラであり、唯一服が脱げなくなっている。よかった。
    • 有料DLCで購買部の店員「菖蒲」と『DEAD OR ALIVE』シリーズのあやね、『一騎当千』シリーズから呂布、孫策、関羽がプレイキャラとして追加されている。
    • また、3DS版の『閃乱カグラ2』で登場した神楽と奈楽も配信された。現時点でメインシリーズにおける操作キャラは歴代一の人数である。
      • 菖蒲は前作では関西弁を喋っていたが、今回はソーシャルゲーム『閃乱カグラ NewWave』と同じ普通の口調になった。
      • あやねは『DOA5』準拠であり、ステージ開始時の「忍務開始!」のボイスが『DOA』のバトル開始ボイスの「GET READY!」に変わっていたりメニュー画面でビーチバレーをしていたりと細かく再現されている。対する『一騎当千』勢はステージ開始時の表示がアニメ版の主題歌名より「No×Limit」となっている。
    • アップデートやDLCで追加された「設定上強いキャラ」は実際かなり強力な調整がされており、使っていて爽快。
  • アクション面
    • PS4/Win版のみだが、敵の数は相当なもの。さらに密集して襲ってくるため、無双シリーズに勝るとも劣らない爽快感を得ることができる。
      • それでいて60fpsをキープしており、大量の敵を秘伝忍法で一掃する際もある程度のコマ落ちがあるのみで、スローになることはまずない。
    • 秘伝忍法の演出がシームレスになったため、テンポが良くなった。
  • 演出強化。お色気演出はCEROの限界により迫るものとなった。
    • 衣装破壊ムービーは単体のムービーではなく、戦闘中にシームレスで挟まれるようになり臨場感が増している。
    • 胸の部分はキャラの顔で隠されていたものが謎の光に変更。
    • 特定の条件を満たすとステージ中のギミックを絡めた「ぷるぷるフィニッシュ」演出が発生する。いずれも全裸の登場人物がひどいことになるインパクト抜群の代物。
      • 異常にバリエーションが多く総数はなんと50種類にも及ぶ。「蛸壺を割ってタコが胸に覆い被さる」「ステージ中央に何故かあるポールに引っ掛かってポールダンスの体勢になる」など盛り沢山。
    • 秘伝忍法も、発動と同時に構えをとるキャラがアップになるカットを挟み、フィニッシュではアングルの工夫や引き、回転などを上手く使った迫力あるカメラワークで、コンパクトながら見ごたえがある。テンポと演出を両立しているといっていいだろう。
  • 更衣室の自由度がさらに上昇。というか全く別の遊び方になっている。
    • 手軽に箱庭・ジオラマゲームを体感できるというポイントは、なかなか代替できるゲームが少ないというのも大きな長所。
    • ジオラマで作ったセットをお気に入り登録することやスクリーンショットにすることもできるため、本編よりこちらに力を入れる人もいるとかいないとか。
  • これまでのシリーズで見られたロードの長さが改善されている。
  • シリーズ恒例の「百華繚乱記」は今までのシリーズに輪を掛けてカオスな内容となっており、このモード専用の衣装や演出も多数登場する*1
    • 特に両備は本編で主人公並の扱いを受けているが、こちらでは貧乳である事をコンプレックスに思った末に「閃乱カグラ」自体を尻をテーマにしたゲームに変えようと画策するというメタ的にもかっ飛んだシロモノになっている。
  • 今作もOP映像が収録されているが、アニメ映像に加え水着のキャラ達によるフルCGのダンス映像が収録されている。
    • 内容もこれまでのようなバトル映像が一切無く、水着の少女達が海で戯れるというもので非常に眼福。
    • なぜかデフォルトで設定されている水着でなく、全員おそろいの白ビキニである。手間を惜しんだのか?

問題点

  • アクションゲームとして大幅に劣化。
    • 全体的にキャラの硬直が多くかつ長くなっており、挙動が全体的にもっさりしている。硬直をジャンプやガード、ダッシュでキャンセルするテクニックにも大幅な制限がかかるようになったためテンポが悪い。対戦への調整ともいえるがおまけモードのためにゲーム本編の魅力を潰してどうする。
      • 致命的とも言えるのは被ダメージ時の怯みとダウンの長さ。これらはダッシュボタンまたはジャンプボタンで復帰できるが、わずかな無敵時間の後にそれ以上の硬直があるので壁際にふっ飛ばされたときは復帰する意味がほとんどない。
      • 下手に復帰すると、硬直中に再び攻撃を食らってまたふっ飛ばされて…というループに陥る原因になる。高難易度では、怯み&ダウン復帰は回避手段にはならないといってもいい。
      • 攻撃後の硬直もかなり長い。特に詠や夜桜といったパワータイプのキャラは硬直が長く、難易度によって硬直中に敵の連携攻撃を喰らい、ハメ殺される場合も。
      • 一応、攻撃後に別のアクションをすることで硬直をキャンセルするテクニックもあるにはあるが、キャラごとにキャンセルできるアクションが違ったり、そもそもキャンセルできないキャラもいたりと全く統一性がない。
    • 1人で多数の敵を相手にするためのシステム・特殊アクションの性能が非常に悪く、使わない、もしくは最初から無い方がマシまである。
      • 上述の怯み・ダウン復帰中に攻撃ボタンを押すと専用の反撃技を出すのだが、キャラ毎の性能差が大きい。性能の悪いキャラはリーチが短く範囲も狭く、敵に当たっても怯ませるのみでその後にできる大きな硬直中に被弾する原因になるだけなので出さない方がマシ。
      • 短距離を高速移動する「ショートダッシュ」は、ほぼ全キャラ共通で、入力から半拍おいて発動し、終わり際をキャンセルしないと大きめの隙を曝す。さらに多くのキャラはこの後隙を攻撃でしかキャンセルできない。
      • 発動の前にも後にも硬直があるので立ち回り等にほとんど活かせない。また、一部のキャラのショートダッシュは姿を消してワープのような移動をするのだが、消えている最中にもくらい判定はしっかり残っているので回避にも使いづらい。
      • 各属性の熟練度を上げると何かしらの能力(パッシブスキル)が付加されるのだが、そのうちのいくつかは実際には付加されない。
      • 各属性の熟練度がLv.1になると「ショートダッシュ強化」の性能が付加されると表記されているが、実際には何の変化もない。
      • 公式ガイドブックによるとこの強化とは「攻撃判定+無敵時間」と記載されているが、敵の群れにショートダッシュで突っ込んでもダメージを与えるどころか怯みもせず、敵の攻撃もしっかりくらう。
      • 陽属性を最大まで強化するとハイパーアーマー付加、とゲーム中に表記されているが、実際にはそんなものは付かない。
      • 最高段位かつこれを修得した上で最低難易度「普」で忍転身しても、普通に仰け反ったり吹っ飛んだり気絶までする。アップデートでも変化なし。
      • 格闘やアクションなどのゲームにおいて、アーマーといえば攻撃に一切ひるまない状態であり、「ハイパー」はそれが常時続くという意味を強調した表現のはずだが…。
      • 敵の攻撃を受ける直前に防御すると攻撃を中断させつつ体勢を崩すことができる「弾き」が発動する、とチュートリアルで説明されるが、ボスの秘伝忍法を除いてもまともに弾ける攻撃の方が少ない。
      • それらが普通の防御でも防げないならまだしも防御崩し属性さえなければ普通の防御だとちゃんと防げる。つまり弾きが発動したのに被弾したという場合は弾きシステムのせいで被弾したという事である。弾きは防御の下位互換と言ってもいい。
      • ちなみに弾きに成功しても敵の怯み時間は極めて短く、リーチが短い、または発生が遅いキャラだとまともに攻撃を当てられない。
      • 最大体力の1割を消費し、無敵になりつつ全方位に攻撃する「リミットブレイク」というシステムがあるが、射程も持続もおそろしく短い上に無敵時間よりも遥かに長い硬直がある。
      • 当たった敵も強制ダウンではなく即座に復帰するのでこちらの硬直中に攻撃してくる。ベルトスクロールアクションでいうメガクラッシュのようなものなのかもしれないが、こちらは危機的な状況からの脱出に全く貢献しない。
  • 理不尽な難易度の上げ方。
    • 格闘ゲームの様に敵の攻撃を受け続けると気絶してしまい一定時間操作不能になるのだが、気絶するまでのカウント(スタン値)が時間経過で回復しない。
    • 敵によっては攻撃に「氷結」や「感電」といった属性が付いており、攻撃を受け続けると気絶とは別の値が蓄積して同じ様に操作不能になるのだが、それらのカウントも同様である。
      • 「気絶」と「氷結」と「感電」は発現までのカウント値が別々に管理されているので、通常攻撃に電撃もしくは氷結の属性が付いているキャラに連続攻撃されると「気絶」と「氷結または感電」が交互に発現し、死ぬまでハメられ続ける。
    • 敵の仕様が理不尽極まる。
      • ほとんどの忍務は最後にプレイアブルキャラクターがボスとして登場するが、製作者が設定した難易度の上げ方が「超反応」「無敵」
      • 昔の格闘ゲームの最高難易度の裏ボスよろしく攻撃してくるときは回避も脱出も許さない連続攻撃で畳みかけてくる。逆にこちらの攻撃に対しては針の穴を突くようなタイミングで回避・脱出し、まともにヒットさせる事ができない。
      • さらに体力が半分以下まで減ると忍転身して全回復し、発動中は無敵の秘伝忍法をぶっ放しまくってくるようになる。1人の主人公が多数の敵と戦うための救済措置的な無敵攻撃をボスも使いまくってくるのも問題。
      • 前述の秘伝忍法を使いまくってくるだけでは収まらず、ダウンからの起き上がり攻撃で無敵、ふっ飛ばされて壁にぶつかったときも無敵突進技で反撃、全方位に攻撃する無敵技も使いまくる…など、とにかく無敵になっている時間が多すぎる。「ボス戦では倒すまでにかかる時間の半分以上はボスが無敵状態!」と言っても過言ではない。
      • 「上忍」や「隠密」と呼ばれる上級の雑魚敵もこちらの弱攻撃には絶対に怯まなかったり、弾き不能の攻撃を多用してきたり、逆にこちらの通常攻撃を頻繁に弾いてきたり、感電または氷結の属性攻撃持ちが多かったりと普通にゲームオーバーにさせられる要素を備えている。
      • その中でも開発者の悪意の塊としか思えないのが「隠密・亀」という敵。この敵は頻繁に防御体勢をとるのだが、防御中に防御崩し技を当てると絶・秘伝忍法すら受け付けない完全無敵状態で攻撃しながら移動する。発動条件の関係上使われる前に倒す手段がかなり限られ*2、先手をとったところでむしろこの攻撃を誘発することになる。
      • 使われたら、攻撃終了まで巻き込まれないよう立ち回りながら待つしかない。さらに悪いことに、この完全無敵状態の攻撃が解除されなくなるバグまで存在する。発生したら、忍務を中断するしかない。
      • さらにこの亀は防御体勢をとっていない状態でも当身技を使ってくるので、こいつに攻撃が通るかどうかは完全に運。
      • さらに質の悪いことに、この亀の通常攻撃は弾き不可の大砲のみ。なので弾きで体勢を崩した隙に攻撃という戦法も取れない。
  • 秘伝忍法の性能差。
    • 多数のキャラが登場するアクションゲームでは、技のクセが強いとか、非常にピーキーな性能であるとかいったものも含めてキャラクターの個性なのだが、それを踏まえても秘伝忍法の単純な性能差が激しすぎる。
    • これは秘伝忍法が重要な攻撃手段になる最高難易度「絶」で問題となり、多くのリソースを消費する絶・秘伝忍法で顕著*3
      • 絶・秘伝忍法をキャラの段位50(最高レベル)で比較すると、四季・斑鳩・紫・忌夢・詠・華風流・凛・小百合・神楽・呂布のものは適当に近づいて出すだけで難易度「絶」のボスを無傷の状態から確殺できる威力と範囲を兼ね備えている。これに近い性能の技を持つキャラもちらほら。
      • 同じ絶・秘伝忍法でも逆に使いにくいのは、攻撃の間隔が広く途中で抜けられる上に敵が近くても遠くてもフィニッシュが当たらない両備、間合いや方向操作の難しさ、敵の仰け反りなどの関係でフルヒットさせづらい葛城や未来、華毘など。
      • 自己強化系のものも、一定時間無敵になるというメリットはあるが、その間使える専用攻撃が特段強くはない上、ボスに対しては攻撃を秘伝忍法で無効化されるなど、消費に見合うリターンは得にくい。
      • 秘伝忍法は全て「ガード不可」ではなく「ガード崩し」なので飛鳥や詠、春花の秘伝忍法・壱のような単発ヒット技だとガードをする雑魚敵に当てても、ガードを崩すのみでダメージを与えられない。
      • おそらく最も悲惨なのは春花。秘伝忍法は、射程はあるが命中時に貫通も拡散もしない飛び道具*4・目の前の敵にしか当たらない連続パンチ、範囲の狭い周囲攻撃・そのどれもが低威力。
      • 全ての秘伝忍法が範囲・威力ともに平均以下と言っていい。攻撃力の低さを手数で補うスピードキャラでもなく、通常の挙動はむしろ鈍い。
  • メインストーリーとなる「カグラ千年祭」の内容。
    • 前作と違いシナリオが学校ごとに分かれておらず一本道で、ボリュームが減退した印象を受ける。
    • 様々なキャラクターが操作対象となり視点も次々と変わっていくのだが、「1人のキャラが勢力ごとにそれぞれ連戦していく」「タイマンのバトルを操作キャラを変えて2回繰り返す」パターンが多くやや単調。
      • 特に終盤ジャスミンが飛鳥たちそれぞれの学校のメンバーに5対1の勝負を挑んで連勝していくシナリオはやることが変わらない上に難易度が高い。
    • ほぼ全てのキャラを最低2回は使用しなければならないため、使いにくいキャラでも使用を強制されることになる。前半で1回だけ使われて後半でもう1回だけ、というキャラも居るのでレベル上げの機会を設けなければならない。
    • 登場人数が多すぎるため仕方ない事だが明らかに本筋に絡まず、むしろ以前のシリーズでのストーリーを繰り返しているキャラも多数存在する。
      • 特に1作目からのレギュラーである半蔵学院、焔紅蓮隊のメンバーに顕著。全員が死に別れた近親者に忍がいないのでカグラ千年祭の主旨から完全に浮いている。
      • 柳生と春花は相変わらず雲雀の取り合いであり、日影は感情の有無を問うネタばかりである。もちろん彼女らにもストーリー上での見せ場はあるのだが。
      • 他にも本筋に関係無い話題で忍務ふたつ分消費しているものが多い。
    • ストーリーの題材は「南の島でお祭り騒ぎ」という明るいものだが、「カグラ千年祭」の真の目的や新キャラクターである巫神楽三姉妹のエピソードは従来のシリーズ同様重い。
      • 「死」というテーマを扱っているためか、あるキャラの関連人物が死亡する描写は非常にグロテスクな文面となっている。
    • 「百華繚乱記」解放のためにヤグラを破壊しなくてはならないが、ステージ内を走り回って寄り道しなくてはならず面倒な部分がある。
      • 一応、発見自体は難しくないが明らかに横道に逸れた遙か遠くの位置にあるヤグラが多い。
      • また、「百華繚乱記」は「ヤグラ○○個破壊で△△のエピソード解禁」という仕様のため、お気に入りのキャラクターのエピソードがなかなか解禁されないことも。
    • 『閃乱カグラ』シリーズの主役の1人であるはずの焔のみ、担当忍務が1つしかない。それも最序盤のチュートリアルステージである。
  • 「百華繚乱記」の内容自体は上記の通りのカオスな有様だが、明らかにストーリー上扱いが悪いキャラが居る。
    • 特に顕著なのがシリーズの顔とも言うべき飛鳥と焔。飛鳥は今回「祖父である半蔵に身体を交換された」という設定で、孫娘の身体に成り代わったじいさんのセクハラ三昧をプレイする羽目になる。それでいて戦闘時の台詞は飛鳥本人のものなので違和感が大きい。
    • 焔は何の理由もないが突然声が出なくなったというストーリーで、ストーリー上での焔の台詞が一切ない。結末も拍子抜けである。
    • シリーズ恒例の最強クラス隠しキャラである「大道寺先輩」の扱いも相当酷い。前作までは「寡黙でストイックで人にも自分にも厳しく後輩達に恐れられているが、有事の際には非常に頼れる大先輩」という位置付けだったのに、今作では女らしくなることを目指して語尾に「プリ」を付けて喋るようになったり小学生レベルの算数もできないことが明らかになるなど「頭のおかしいただの馬鹿」にされてしまっている。
  • 「百華繚乱記」では前作やスピンオフの『デカ盛り 閃乱カグラ』でのネタに関連する話が一部あるため新規プレイ層には話の伝わらない部分がある。
  • ジオラマモードで背景に立体フィールドではなく平面の背景を設定している場合、キャラの位置変更がカーソルでなく数値を設定しなければならず面倒。
  • コスチューム関連の問題点
    • お気に入り衣装の一括装着がキャラ毎に選べなくなり「今操作しているキャラor全員に一括装備」しかできなくなった。
    • 一部コスチュームとアクセサリが削除されてしまった。
    • 前作の「こけし」は有料DLCとなった。
    • DLC無しだと足アクセサリが存在しないという問題もある。
    • 下着がツルツルしていて、水着っぽさを感じやすい。
  • 「叢」は本作でも面ありと面なしで音声を二種類用意しているのだが、当初はサウンドテストでは面ありしか聞くことができない。
    • アップデートによりこの問題は解決。なお、前作からかなり期間を置いたためか面ありの演技が前作と大きく変わっている。
  • 短いステージクリア形式の本作でオートセーブ非対応は面倒くさい。セーブする際もデフォルトのカーソルが「いいえ」に選択されているため少々手間。
  • アップデート後のパッチ容量がとにかく多く、一度の配信で2GBほど容量を食ってしまう。ダウンロード時間が長いのはもちろんのこと、8GBのメモリースティックを使用している場合は約半分の容量を本ソフトに裂く事となってしまう。
  • DLCキャラを含めると、あやねも全裸になることはない。ぷるぷるフィニッシュもいわゆる「残り一枚」の状態のものしか見ることができない。

総評

システム面では大きな変更がない分、安定感のある続編として仕上がっている。
特に演出面の強化やジオラマの搭載は次世代機であるPS4とPSVの技術力を生かしたものであり、前作よりも大幅な進化を遂げ、ボリュームを広げる事に成功している。
ただ、アクションゲーム単体として見ると、大量の敵を狩る無双ゲーとしては進化しているものの、その他は前作とシステムがほぼ変わっていないどころか劣化しているため「マンネリ感」を感じるユーザーが多く「アクション要素はもはやオマケ」という意見も寄せられている。
これは本シリーズ共通の課題といえるかもしれない。


余談

  • 更衣室バグ
    • 初期バージョンにて、更衣室である操作をすると下半身が光で隠されない裸になるというとても素晴らしい仕様バグが存在し、一部で話題となった。
      • 流石に女性の股間がリアルに描き込まれているわけではないが…。ちなみに、上の方もこのバグを使うとニップレス状態になるため、ほぼ全裸に近い状態となる。
    • 当然、このバグを悪用した性的なスクリーンショットを撮影するプレイヤーが多発し、PS4のShareが停止するという事態にまで発展してしまった。
    • 本作を開発したタムソフトは後に『夏色ハイスクル★青春白書』でもフィールドに自由にキャラクターを配置できるモードが原因で(こちらはバグではないが)PS4のShareが停止することになっており、本作の顛末を知るプレイヤーからは呆れられることに。
      • 詳細は当該記事を参考にしてもらいたいが、あちらがゲームとしての機能制限に至ったのに対して本作はバグが取り除かれただけで、むしろポーズの追加やフィールドの追加などが行われてさらに拡張されている。世情を鑑みるととても幸運な立場と言える。
  • 本編の前日談としてOVA『閃乱カグラ ESTIVAL VERSUS -水着だらけの前夜祭-』が公開され、ゲーム内ではこれの直接の後日談が特別忍務として収録されている。
    ゲーム内では飛鳥が「詳しく知りたい人はOVAを見てね!」とガッツリメタ発言で宣伝している。
  • アークシステムワークスのお祭り格闘ゲーム作品『BLAZBLUE CROSS TAG BATTLE』で雪泉がまさかのDLCで参戦。出典としては既に焔が別作品『ニトロプラス ブラスターズ -ヒロインズ インフィニット デュエル-』で参戦しているので初めてではないが格闘ゲーム作品の進出がこれで2人目になった。
  • あやね(と既存キャラ用の『DOA2』ベースのあやねと『DOA1』ベース霞コスチューム)が含まれているDLC、「Dead Or Alive Pack」については「2021年3月17日をもって配信を終了した」とXSEED Gamesの公式Twitter上にて告知された。
  • 本作をPS5でプレイするとキャラクターに「黒い影」のようなものが表れるという現象が起きている。ゲームは問題なく遊べるが、一番の魅力であるキャラクターが場合によってはほとんど見えないレベルで問題が起きる。
    • また『Burst Re:Newal』と『PBS』でも不具合が確認されていたが、『Burst Re:Newal』に関しては修正された。
    • 後述の「ソニーによるセクシャル規制」によるものなのか、本作と『PBS』でのアップデートの見込みはないとされている。PS4で本シリーズを楽しんでいるかつPS5の購入を検討している人は、PS4を手放すかの判断は慎重に。

その後の展開

  • スピンオフである『閃乱カグラ PEACH BEACH SPLASH』が2017年3月16日にPS4で発売。2018年3月8日にはWin版も発売された。詳細は作品ページを参照。
  • 2017年8月1日にシリーズ最新作『閃乱カグラ 7EVEN -少女達の幸福-』が2018年秋に発売予定となった。
    • …が、3年以上経った今でも製作状況や発売の目途が立っていない。2019年に退社した元プロデューサーである高木謙一郎氏は「ソニーによるセクシャル規制の厳重化という大きな問題が誕生したことで今までのセクシャル表現の製作が困難に陥っている」と『ファミ通』で語り、作れない状況に追い込まれているコメントを残している事から開発は停止。現在の発売予定は「未定」に変更となっている。
      • 仮に製作されたとしても醍醐味であるお色気要素が消えて新規ユーザー獲得のみならず既存ファンが離れてしまう雁字搦めのような事情に「このまま縮小して再開するか?シリーズが終わるか?」と今でもファンの間で議論が続いている。
    • 2021年で10周年となる『閃乱カグラ』だが記念サイトに『7EVEN -少女達の幸福-』や新作の情報がない事にされており、現在はメディアグッズやアプリゲーム『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』が売り上げを伸ばしている状況から据置機での続編は事実上、途切れた状態である。
      • スピンオフとしては前述の『PBS』に加え、『シノビリフレ -SENRAN KAGURA-』と『PEACH BALL 閃乱カグラ』がSwitchで、後にWinでも発売されている。
    • また、『ネプテューヌ』シリーズとのコラボレーション作品としてアクションRPG『閃乱忍忍忍者大戦ネプテューヌ -少女たちの響艶-』が発表されこちらはPS4、後にSwitch/Winで発売された。
    • しかし、『ネプテューヌ』が近年迷走期真っ只中で前コラボ作品で失敗した大打撃に、『閃乱カグラ』もソニーチェックの弊害で「魅力をほぼ失った」との手厳しい評価故に「この完成度じゃ続編は不可能」と諦める者も増えている。
      • 現在は『KOF』シリーズや『アズールレーン』の他、ソーシャルゲームでコラボ活動主軸で展開している。
  • 2019年9月の東京ゲームショウで後継作の3Dアクションゲーム『国防挺身少女・日之丸子』が初公開された。対応機種はSwitch/PS4、発売はPikiiで開発はもちろんタムソフト。
    • ヘソ出しミニスカート・乳揺れパンもろ上等な少女「日之丸子(ひのまるこ)」を操作して、別の歴史を辿った2039年の地球を舞台に日本を敵国から守るために戦う。やっぱりセクシーだがシリアスな世界観である。
    • 電撃プレイステーション』のルーキー部門にノミネートされ話題になるも、その後こちらも音沙汰無し。ユーチューブ公式チャンネルツイッター公式アカウントも作られたが、次世代機であるPS5が発売されてもまるで動きが無い。
      • とあるユーザーが2021年12月3日にPikiiの公式サイトから「打ち切りですか?」と問い合わせたらしいが、「返事どころか何のリアクションも在りませんでした」とのこと。
      • 経過報告すら無かったのだから、ユーザーからすれば文句の1つも出るのは当然であろう。2022年5月頃には何故か公式サイトが消えてしまっていた。
      • ソニーチェックやあの新型コロナウイルスの影響も在ったと思われる。「『日之丸子』のノウハウを用いて作られたのが『閃乱忍忍忍者大戦ネプテューヌ』」とも言われている。
      • なお、東京ゲームショウで配布されたステッカーやクリアファイルにはプレミアが付いているとか。
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最終更新:2024年01月20日 16:16

*1 衣装は百華繚乱記クリア後に購買部に入荷する。

*2 飛翔乱舞を使えばほぼ完封できるが、それ以外に有効な対処法がほぼ無い。

*3 秘伝忍法1と2が比較的安定して使いやすい性能のキャラもそれなりにいるのだが。

*4 さすがに発射数は1ではないが、1発1発は上記の通り単発ヒットである。