ザ・シムズ2 Dr.ドミニクの陰謀

【ざ しむずつー どくたーどみにくのいんぼう】

ジャンル シミュレーションアドベンチャー
対応機種 プレイステーション・ポータブル
発売元 エレクトロニック・アーツ
開発元 Maxis, Amaze Entertainment
発売日 2006年2月9日
定価 4,800円(税別)
レーティング CERO:12歳以上対象
判定 なし
ポイント 幽霊とエイリアンとヴァンパイアとマッドサイエンティストに立ち向かえ!
シムシティシリーズ

概要

シムシリーズ初のPSP作品。
前作DS『ザ・シムズ2 はちゃめちゃホテルライフ』と同様に、3Dレンダリングなキャラクターを直接操作するAADVのようなゲーム。

ストーリー

ドライブ中に突然車が故障してしまい、田舎町ストレンジタウンで生活することになった主人公はその町の奇妙な事件に巻き込まれて行く。

  • 舞台となる町の名前はPC版『ザ・シムズ2』およびDS『はちゃめちゃホテルライフ』と同じく「ストレンジタウン」であるが、砂漠の中にあること以外は異なっている。
    • PC版『ザ・シムズ2』およびDS『はちゃめちゃホテルライフ』から、ベラ、タンク、ジョニーらが引き続き登場している。
    • DS/GBA『ザ・アーブズ シムズ・イン・ザ・シティ』から占い師のロア(フルネームは「マンボ・ロア」で本作ではマンボと表記される)、および新聞記者のリンカンが引き続き登場する。
    • DS『はちゃめちゃホテルライフ』と同じく冒頭で主人公の車のトラブルでストレンジタウンに滞在することとなるが、その先のストリーは全く異なる。

システム

ゲームシステムはDS『はちゃめちゃホテルライフ』よりはGBA版『ザ・シムズ』に近い。
キャラメイクで作成したシムを直接操作し、様々な問題(ホラー風味多し)を解決していく。

  • ゲームはリアルタイムで進行する
    • リアルタイムと言ってもGBA『ザ・シムズ』のようなゲーム内の経過時間の積算のリアルタイムであり、DS『はちゃめちゃホテルライフ』のように「ゲーム内の時刻 = 現実の時刻」ではない。
  • 目標
    • ストーリーを進行させるために次にすべきこと。
  • 願望
    • 画面左上に表示される、主人公のシムが現在したいことのリスト。
    • ストーリー序盤のマンボの占いによって願望の傾向が決まる。
  • ハッピーメーター
    • シムの幸福度を示すメーター。願望が満たされると回復する。
      • DS『はちゃめちゃホテルライフ』のハッピーメーターは欲求メーターの合算値を採用しており、本作とはシステムがかなり異なる。
    • DS『はちゃめちゃホテルライフ』と同様にハッピーメーターの値が低いと会話ミニゲームで失敗しやすい。
  • 欲求メーター
    • GBA版『ザ・シムズ』やDS『ザ・アーブズ』と同様の欲求メーターが存在する。
    • 「空腹」「衛生」「睡眠」「社交」「便意」「心地よさ」「楽しさ」「体力」「部屋」という、やや多すぎる欲求に対してそれぞれに棒グラフのメーターが存在し、時間経過で減少していく。
      欲求メーターが満たされていない場合には作業が失敗しやすくなるなどの弊害があるため、「空腹」であれば食事をとる、「便意」があればトイレを使用するといった行動で欲求メーターを回復する必要がある。
  • ロマンス
    • 友好度とは別にロマンスというパラメーターがある。
    • 夫婦喧嘩をしている人妻相手にロマンスを最高に上げても「夫を愛している」と言われてしまう。十分に活かされているとはいえないシステムである。
  • 秘密
    • 他のシムとの友好度を最高及び最低にした場合、そのシムのそれぞれ別の秘密を入手できる。
      • DS『はちゃめちゃホテルライフ』でも秘密自体は入手できた。
    • シムの中には秘密を買い取ってくれる者がいる。ただし、秘密を売ることで秘密の元の所有者との友好度が下がることがある。

評価点

  • 話しかける対象を選択しやすくなった
    • DS『はちゃめちゃホテルライフ』では特にホテルロビーで"Aボタン"を押した時に、誰に話しかけたことになるのかわからなかったが、本作では右上にアイコンが表示されるだけでなく、LまたはRボタンで話しかける相手を選択できるようになった。
  • 会話ゲームの簡略化
    • DS『はちゃめちゃホテルライフ』の会話ゲームでは相手のジェスチャーからこちらの返答を選択するという方式であったため、こちらが何を返せば良いのか分かり難かったが、本作では相手の吹き出し内のアイコンと同じアイコンを選べば良いだけとなって、単純化され直感的となった。
      • ただし、相手と同じアイコンを機械的かつ反射的に選んでいるだけとなり、会話の内容が一体どうなっているのかはアイコンからは推察しにくい。

問題点

  • 頻繁にロードする
    • マップの切り替わりや食事、排便などのたびに数秒のロードが入る。
    • 更にはPSPの電源が落ちることもある。
  • UIが使いにくい
    • 決定ボタンが"X"で、キャンセルは"△"である。
      • これまでのGBA/DSの『シムシリーズ』作品の日本語ローカライズ版は"◯"で決定、"X"でキャンセルとなっていたが、本作ではその調整がされていない。デグレードである。
    • セーブファイルは同じメモリースティックに1つだけしか作れない
      • このため、異なるシムのデータは同じメモリースティックには保存できない。上書きとなる。
      • 1つのセーブファイル内にスロットは複数作成できるので同じシムのセーブデータは複数作成できる。
    • 欲求メーターが確認しにくい
      • GBA『ザ・シムズ』やDS『ザ・アーブズ』等と違って普段は画面上に表示されないため、いちいちセレクトボタンを押してメニュー画面で確認する必要がある。
      • このため、効果が不明な行為を行った際に、具体的な効果とその量が確認しにくい。

総評

そもそも欲求メーターの維持だけでもそれなりに大変な上に、激しいロードにも耐えなければならないため、かなりの忍耐力が必要なゲームとなってしまっている。
途中で退場してしまうシムがいることから、すべての秘密を収集するプレイはやりこみ要素となりうるが、セーブファイルの制限によりシムを作り直して最初からゲームをやり直すのはやや心苦しい。
ストーリーはB級映画のツギハギのような感じで、ツギハギであるが故に目先の目標がコロコロ変わるために逆に飽きにくいことと、これまでの携帯機の『ザ・シムズ シリーズ』のADVでは薄かった謎解きの要素が本作ではやや増えていることから、システム的な欠点がなければそこそこ遊べる作品だったのに、惜しいとしか言いようがない。


その後の展開

  • PSP/DSにて『ザ・シムズ2 ペット ワンニャンライフ』が発売されている。
    • チュートリアル以外はADV色がほとんど無い、PC版『ザ・シムズ2』ベースのSLGとなっている。
    • PSP版『ペット ワンニャンライフ』も頻繁にロードする。
  • ADVタイプとしては、DSにて『ザ・シムズ2 サバイバル』が発売された。
    • こちらは『Sims 2 Castaway』の日本語ローカライズ版。
      • 海外では『Sims 2 Castaway』のPSP版も販売されているが、PSPの日本語ローカライズ版は未発売である。
      • なお英語版Wikipediaによると、PSP版の『Sims 2 Castaway』だけは他の機種の『Sims 2 Castaway』とは内容とシステムが一部異なるとのこと。
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最終更新:2021年02月27日 11:47