バトルギア3

【ばとるぎあすりー】

ジャンル レースゲーム
対応機種 アーケード
使用基板 SYSTEM246+HDD
発売元 タイトー
開発元 タイトー
ネクステック
稼働開始日 無印 2002年11月
Tuned 2003年12月16日
サービス終了日 オンライン 2005年12月26日
BG3ガレージ 2006年1月31日
判定 賛否両論
スルメゲー
ポイント 前作からイメージ完全一新
細かいながらも優秀なTunedの新要素
著作権侵害レベルのパロディ要素
上級者御用達モード「匠モード」
シリーズ随一の良心的タイトル
ただしその全要素が楽しめるかは筐体次第
バトルギアシリーズ


概要

バトルギアシリーズの3作目。シリーズで初めてネットワークに対応し、全国規模のタイムアタックランキングや外装のチューニングが可能になった。
2003年12月に稼働開始したTunedでは、壁接触にペナルティがあるタイムアタック「匠モード」や新旧車の追加、UIの改善等の新要素が多数追加されている。

前作より更に進化した演出類、リアルとゲームが融合した挙動は、さながら実車を操るかのような感覚をより楽しませる物となり、確固たるシリーズファンを生み出した。
…ただしそれは、シリーズファンの先鋭化という側面を伴うものでもあったのだが。


本作の仕様

筐体

  • 完全新規の2座席セット筐体が新造された。後述のネットエントリーキーの購入口は1セットにつき1つ。『2』以前の筐体から『3』へのコンバージョンは行われなかった。
  • 新筐体にはシート前後スライド調整機構と『2V』で追加されたサイドブレーキが標準装備され、Tunedへは基板(SYSTEM246Cラック+HDD+ドングル)の交換でコンバージョンされた。
  • タイトーのネットワークシステム「NESYS」(Net Entry SYStem)」にアクセスしている店舗では、オンラインによるアップデートができた。

ネットワークエントリーシステム

  • ネットエントリーキーを使用すると、そのキー1本に付き1台の車を登録でき、ナンバープレートの設定(プレイヤーネーム)が登録され、プレイ記録が残る。
  • ナンバープレートはゲーム中に実車と同等の位置に表示され、4ケタの数字とアルファベットで登録でき*1、地域種別も指定でき、以降の地域別ランキング等に反映された*2
  • さらにNESYSを通じて全国のプレイヤーとタイムを競い合ったり、専用Webサイト「BG3ガレージ」が利用できた。

ネットワークサービス

  • 最初から有料サービスと明示されていた。但し登録した最初の7日間は無料で使用出来る措置が取られていた。
    また、無料で使用出来るBG3ガレージ機能は「ネットランキング」が閲覧出来る程度だった。

マイガレージ

  • 月額300円の利用料金を支払い、「BG3ガレージ」に「マイガレージ」を開設すれば、車のドレスアップ(外見変更)、タイムアタックのタイムデータ分析やチーム作成等のサービスが利用できた。
  • 当時はスマートフォンが一般には普及していなかった為、PCかフィーチャーフォンのブラウザ機能を用いての操作であった。月額料金は「Webmoney」「NET CASH」を使って支払えた。
  • ドレスアップは文字通り、あくまで外観のみの変更であり、車高も変更できない。ウイングやエアロ装着によって最低地上高は変化するが、空力学的な変化は伴わない。

外観変更内容は以下の通り

  • フロントエアロ
  • サイドエアロ
  • リヤエアロ
  • ホイール
  • ウイング(ウイングレス含む)
  • ボンネット
  • ドアミラー
  • ボディカラー

ほとんどの車種のそれぞれのパーツで主にノーマル、ストリート、レーシングの3種が、ホイールは10種類以上が用意された。
ボディカラーは、実車として発売している色のみであり、限定グレード等も実際に設定された色のみしかないほど、現実に忠実であった。
1つのマイガレージでネットエントリーキーを最大64個登録でき、専用のステッカーエディタ(及び経由)で作成した16色PNG画像を車に貼り付けたり、チームステッカーとしても使用できた*3


モード説明

ノーマルレース

  • 複数台のCPU相手にレースをするモード。コースによって最大走行数は異なる。
  • 基本的には難易度が1~4で選択でき、難易度選択画面でハザードボタンを長押しすると「Oh yeah!」と言うボイスと共に最高難度の「5」が選択できる。

ワンメイクレース

  • 同時出走CPUがすべて自車と同じになるレース。モード選択画面で視点切り替えボタンを押すことにより選択できる。

タイムアタック

  • 単独走行でのタイムを競うモード。タイムアタックに力を入れているシリーズだけあって前作から更なる改良が行われており、アーケードゲームとしてはシステムが極めて優秀
  • エントリーキーを使用すると細かな条件下でゴーストカーを検索、出現させる事ができ、近似タイム、同車種最速、地域最速、全国最速等の走行リプレイと競えた。
    • オンラインサービスが終了した現在では、その筐体内で完走・保存された最速プレイヤーのゴースト(名前は「GMCG」で固定)のみと競う事ができる。
  • 因みに、いずれのタイムアタックでもプレイ中はいつでもスタートボタンを押すことでゴーストの表示有無を切替でき、自車1台のみで走る事も可能。
ゴーストの種類 解説
おまかせゴースト 全国ランキングの自分より1つ上の順位のゴーストが出現する。未完走の場合は最下位のゴーストが出現する。
自分のゴースト 自己ベストのゴーストが出現する。
僅差ゴースト おまかせゴーストの効果に加えて全エリアorエリア(ナンバー別)or店舗から絞込みする事が可能。
最速ゴースト 全国orエリアor店舗の1位のゴーストが出現する。
ライバルゴースト マイガレージで指定した相手のゴーストが選択可能。
ゴースト無し ゴーストが出現しない状態でタイムアタックを開始する。

匠モード

  • Tunedで追加されたタイムアタックの高難易度モード。レースゲームとしては恐らく初めて、壁接触を明確にペナルティとして組み込んだ要素と言える。従来のレースゲームではコーナー速度を制御するためにコーナーの壁(主に内側)に擦るようにして走行することが、タイム短縮の必須テクニックとなっていた。しかしながら、このモードでは一度、且つ少しの接触でも1秒以上のペナルティが加算される。タイムアタックモードとの差異は下記のとおり。
    • スタート位置が左右中央になり、スタートから平等条件になる(タイムアタックは並列スタートのため、最初のコーナーに対して優劣が生じる)。
    • 壁に接触するとペナルティが判定され、ゴール後に実タイムから接触具合や回数に応じてペナルティタイムが加算される。

収録車種

収録車種数は3で57車種、TunedではPS2からの移植を含めて更に15車種が追加され、計72車種収録されている。
収録車には、一部車体色やドレスアップパーツが用意されていない車種、パワーステアリング(以下パワステ)の無い車種もある他、
前身作『サイドバイサイド』以来約7年ぶりの復活車種、前作からグレード変更*4・マイナーチェンジされた車種もある。

3ではメーカーや車選択画面での車のクラス表記が小さく地味で*5、初心者が「性能によるクラス差」に気づきにくかったが、
Tunedで色別クラス表記、駆動方式表記が追加。一覧表や車名と併記されるクラス表記も非常に大きく表示されるよう改善された。

以下クラス表記の文字、背景色はTunedに準拠して表記。

Sクラス (Tunedでは最初から使用可能)
本作の最上級クラス。無印では2003年2月7日のアップデートで使用可能になった。筐体設定で選択不可とする事も可能。
殆どが『頭文字D』や『湾岸ミッドナイト』のオマージュだが、一部実在する特別チューンド車も収録されている。
ただ賛否両論点で後述するが、オマージュと言うよりもほぼパロディ・コピーに近い。
漫画が元ネタの車は仕様のみならず、ドライバーのシルエットまでもパロディしている念の入れよう*6となっている。

Aクラス
高出力スポーツカークラス。新車時点で280馬力制限で販売されている車種。

Bクラス
中出力スポーツカークラス。出力が200馬力超の車種。

Cクラス
ライトウェイトスポーツカークラス。150馬力前後の車種。性能バランスが丁度良く、意外と初心者向けと言える。

Dクラス
コンパクトカークラス。出力が約100馬力弱と低い*7為、ドリフトはほぼ不可能で、グリップ走行が基本となる。
因みに3稼働当初はヴィッツのみだった。2003年2月7日のアップデートでAE85が追加されたが、それ以外は全てTunedでの追加車種である。
フィット・コルトはATでCVT(無段変速)を使用可能。継ぎ目無く加速できるが、エンジンブレーキ*8や回転数合わせの効果が薄い欠点がある。

+ 収録車種一覧

以下の太文字・背景色の意味合い

Tunedでのアップデート追加車種
ドレスアップパーツ、ボディカラー変更不可
ボディカラーのみ変更可能
ホイール、ボディカラーのみ変更可能
メーカー 車種 初出 備考
Sクラス 全22車種(無印では2003年2月7日のアップデートで使用可能)
ホンダ NSX タイプR(NA2) 3 実車有*9パワステ無し
インテグラ タイプR TURBO TUNED(DC2) スマイリー酒井仕様*10
シビック タイプR TUNED(EK9) 二宮大輝仕様
マツダ RX-7 タイプRS TWIN TURBO TUNED(FD3S) 高橋啓介仕様
RX-7 タイプRS SINGLE TURBO TUNED(FD3S) 岩瀬恭子仕様
サバンナRX-7 GT-X TUNED(FC3S) 高橋涼介仕様
三菱 ランサーエボリューション VIII RS(CT9A) Tuned 実車有
ランサーエボリューション VII RS(CT9A) 3 実車有、ラリーカー仕様
ランサーエボリューション IV TUNED(CN9A) 岩城清次仕様
ランサーエボリューション III PCCS TUNED(CE9A) 須藤京一仕様
日産 スカイラインGT-R TUNED(BNR34) 黒木隆之仕様風
スカイラインGT-R TUNED(BCNR33) 黒木隆之仕様
スカイラインGT-R TUNED(BNR32) 中里毅仕様
180SX TUNED(RPS13) シルエイティそのもの
佐藤真子&沙雪仕様
スバル インプレッサ WRX STi spec C tuned by STi(GDB) Tuned 中期型ベース、実車有
インプレッサ S202 STi version(GDB) 3 前期型ベース、実車有
インプレッサ TUNED(GC8) 藤原文太仕様
トヨタ スープラ TUNED(JZA80) 相沢圭一郎仕様
MR2 TUNED(SW20) 小柏カイ仕様
スプリンタートレノ MECHA TUNED(AE86) 藤原拓海仕様&パワステ無し
カローラレビン TURBO TUNED(AE86) 秋山渉仕様&パワステ無し
カローラレビン SUPER CHARGER TUNED(AE86)
Aクラス 全20車種
ホンダ NSX タイプS(NA2) 3 後期型
マツダ RX-7 タイプRS(FD3S) 5型
三菱 ランサーエボリューション VIII(CT9A) Tuned 何れもグレードは「GSR」
ランサーエボリューション VII(CT9A) 3
ランサーエボリューション IV(CN9A)
ランサーエボリューション III(CE9A)
日産 フェアレディZ Version ST(Z33) Tuned 前期型
スカイラインGT-R V-spec II(BNR34) 3 後期型
スカイラインGT-R V-spec(BCNR33)
スカイラインGT-R(BNR32)
スバル レガシィB4 2.0GT spec.B(BL5) Tuned 前期型
レガシィ S401 STi Version(BES) 特別仕様車
インプレッサ WRX STi spec C Limited(GDB) 中期型
インプレッサ WRX STi タイプRA spec C(GDB) 3 前期型
インプレッサ WRX STi Prodrive Style(GDB)
レガシィB4 RSK(BE5) 後期型
インプレッサ WRX タイプR STi Version VI(GC8) 2ドア仕様
インプレッサ WRX タイプRA STi Version VI(GC8) 4ドア仕様
トヨタ アルテッツァ 280T(SXE10) Tuned 特別仕様車
スープラ RZ(JZA80) 3 後期型
Bクラス 全16車種
ホンダ S2000(AP1) 3 前期型
インテグラ タイプR(DC5)
インテグラ タイプR(DC2) 後期型
シビック タイプR(EP3) 前期型
マツダ RX-8 タイプS(SE3P) Tuned 前期型
サバンナRX-7 GT-X(FC3S) 3 後期型
三菱 FTO GP Version R(DE3A) Tuned 後期型
日産 シルビア spec-R AERO(S15) 3
シルビア K's AERO(S14) 後期型
シルビア K's(S13) 前期型
180SX タイプX(RPS13) 中期型
シルビア K's TUNED(S13) 池谷浩一郎仕様
トヨタ セリカ TRD Sports M(ZZT231) Tuned 特別仕様車
アルテッツァ RS200(SXE10) 3 後期型
MR2 GT(SW20) 3型
セリカ GT-FOUR(ST205) 後期型
Cクラス 全8車種
ホンダ シビック タイプR(EK9) 3 後期型
マツダ ロードスター RS(NB8C) 前期型
ユーノス・ロードスター(NA6CE)
トヨタ MR-S S EDITION(ZZW30) 前期型
後期型の6速ギア搭載*11
スプリンタートレノ 3door GT-APEX(AE86) 前期型
カローラレビン 3door GT-APEX(AE86)
ヴィッツ 1.5 TURBO TUNED(NCP13) 架空のチューニングカー
カローラレビン TURBO TUNED(AE85) 武内樹仕様
Dクラス 全6車種
ホンダ フィット 1.5T S Package(GD3) Tuned 前期型 CVT搭載(MTでは7速化)
マツダ デミオ スポルト(DY5W) 前期型
三菱 コルト Sport-X Version(Z27A) 前期型 AT(CVT)のみ
日産 マーチ 14s(BK12) 前期型 AT(4速)のみ
トヨタ ヴィッツ 1.5 RS 3door(NCP13) 3 前期型
カローラレビン SR(AE85)

コース

コース数は3で7コース、Tunedでは超初級以外の難易度で新コースが追加され、計13コースが収録されている。
全コースで順走・逆走*12が選択でき、超上級までは周回コース、弩級以上は一本道コースとなる。Tunedでのアップデート追加コースは難易度を太字で表記。
今作から走行方向によってデフォルトBGMが異なるようになった。基本的に順走で新曲・逆走で従来作の曲が起用されている。

+ コース一覧
難易度 全長 高低差 デフォルトBGM 解説
超初級 2593m×5周 0m 順:Revenge on X
逆:I'll be back here
夜の首都高速道路を元ネタとしたオーバルコース。バックストレートにもチェックポイントがある所も特徴。
しかしバンクが浅く、高クラスではブレーキングによる荷重移動が必要で、シリーズ中でも特に難しい超初級となった。
トンネル内のバンクは路肩が無い為、緊急回避が難しいのも難易度を上げているポイントとも言える。
初級 2169m 13m 順:Morning View
逆:Feel Tense
美麗な朝焼けの湘南海岸を元ネタとしたイージーコース。基本的に緩やかなカーブが続くが、突然急になる個所も。
また、全体的に見通しが悪い為、このコースでイレギュラーな状況に対応出来るようにしよう。
初級B Tuned限定 2533m 9.1m 順:Wild Instinct
逆:Theme of Spring
阪神高速1号環状線をそのままコンパクトに再現したコース。微妙なカーブ、バンク角が浅く急なコーナー、
狭いS字、急減速を強いられる短区間の急バンク等、下手な中級よりも難しい要素が盛り沢山。
それでいて平均速度は高く、名前とは裏腹に初級者が選ぶコースではまず無いだろう。
中級 1774m 33.5m 順:The Machine of Rage
逆:Crying On the End of Heaven
芦ノ湖の周辺名所や箱根ターンパイクを凝縮した湖畔コース。ホームストレート周辺の勾配や中盤のヘアピンが難所。
下りでのオーバースピード・ブレーキングが遅れ接触したり、上りと気づかずに加速しない等の罠が潜んでいる。
中級B
PS2・Tuned限定
1842m 4m 順:Burst of Dust
逆:Red leaves
嵯峨野や奈良の田舎を舞台とした久々の中級ダートコース。ホームストレートの舗装路から、ダートへ交互に入れ替る。
ダートはタイヤをすくわれやすく、早めにハンドルを切って角度を深く付けないとアウトに膨らみかねない。
上級 2208m 30m 順:Groovy Run
逆:Fight it out
群馬県にある草木ダムの周辺道路をコンパクトに再現したコース。夕日に照らされた秋のダムの景色は美麗の一言。
風情豊かな景色とは一転、コース自体は道が狭く、多少の起伏やブレーキング技術が問われる直角コーナーも複数ある。
上級B Tuned限定 2023.77m 29.3m 順:Battle Gear
逆:Into the Gap
雪解けが始まった春の日本アルプスを元ネタとした山道コース。
道幅は並だが道路脇に残っている雪を踏むと勿論グリップ力が大幅に落ち、コントロールが利かなくなる。
オンロードコース扱いなので、オーバーテイクやライン取りには細心の注意を払わなければいけない。
超上級 2164m 28m 順:The Sense
逆:Final Blow
秋の終わりのヤビツ峠を元ネタとした周回コース。道幅が全体的に狭く、ほぼ1車線の箇所もあり、勾配も激しい。
その上ジャンピングポイントもブラインドコーナーも嫌らしく点在しており、それに対応するのも尚の事必要。
超上級B
PS2・Tuned限定
2765m 10m 無し 鈴鹿サーキット・筑波サーキットを元ネタとした、シリーズ中でも珍しい明確なサーキット系コース。
サーキットなだけあって道幅は非常に広いが、その分トリッキーなコーナーも多い。
また、エスケーブゾーンのダートを踏むとグリップが大幅に落ちるので、原則踏まない事。
弩級 不明 470m 順:Black Desire
逆:Into the Gap
シリーズ伝統、且つ色々な意味でも有名な榛名山が「へアピンの側溝」も含め、より高い再現度でリメイク。
余談だが「弩級」の読みを「ワンきゅう」と間違われがちだが正しくは「きゅう」である。
弩級B Tuned限定 452.4m 順:Be Aggressive
逆:Axel Mind
前身のサイドバイサイドスペシャルや、前作の上級として登場した赤城山が高精細になってリメイク。
但し時間は以前の夜・昼から夕方となり、夕日の日差しが時折視界を僅かに邪魔する場面も。
ヘアピンやわかり難いコーナーが多いが、全体的に道幅は比較的広く、上手なライン取りが必須となる。
超弩級 60m 順:Feel The Noise
逆:The Night Diver
真夏の八方ヶ原を舞台とした、極狭コース。時間帯は快晴の昼ではあるが、文字通り超弩級。
道幅は中盤以外ほぼ1車線、コーナーは緩急激しいブラインドばかりで直線は極僅か、かつ起伏も激しい。
リプレイや匠モードでこのコースを車が駆け抜けていく様はまさに圧巻の一言に尽きる。
逆にDクラスで走行するとかなり時間がかかるため、半ばドライブ気分になってしまうことも。
超弩級B Tuned限定 不明 順:The Night Diver
逆:Midnight
バトルギア1・2の超弩級コースである長尾峠が高精細になってリメイク。時間帯は前作同様に早朝固定。
大量のブラインドコーナーが不規則に絶え間なく続く上、中盤の直線区間では更に濃い霧が掛かり、非常にダレ易い。
終盤は一転して道幅が広くなるが、それでも見通しが悪いコーナーが続き、気が抜けない。

評価点

前作から時代相応に進化したリアルなグラフィック

  • 当時のCS機でも高い描写力を誇ったPS2の互換基板へスイッチしただけあり、前作移植版から車・コースのモデリングが格段に進化。
    車のボディには当時の『グランツーリスモ』と同等レベルの環境マッピングが施され、一部コースでは全6台のレース*13も達成した。
    • 画面フィルターによる空気感表現も追加。朝や夜、冬のコースでは冷やかな白色調、上級では暖かなオレンジ色調、夏のコースでは蜃気楼が掛かる。
      更にTunedでは光散乱シミュレーションによるコース上空の太陽の日差し表現*14や、前作から復活した弩級Bでは霧の描写が大幅に強化されている。

新旧車種を追加・前作登場車種の殆どが続投

  • 更にTunedでは、2003年当時の最新車は勿論、登場当時FF最速と云われたFTOの追加や、前作から収録漏れしていたZZTセリカの復活が行われた。
    • 因みにTunedの収録車数はACレースゲームでは当時最多で、この記録は今作から8年後の2011年稼動の『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE4』まで破られなかった。
    • 一方で前作からの未収録車は7台*15に抑えられている。この内、AE111以外は近似車種が継続登場*16しており、ドレスアップシステム導入による車種統合とも取れる。
      • ただ『バトルギア4』では外車追加の反動からか、国産車が今作の3分の1程に減少。最終作の『4 Tuned』でも復活できず、今作以降未登場に終わった車種もある。
        今作の「収録車は国産車のみ・収録車数72車種」という点を支持していたプレイヤー達にとっては、『4』の登場車種に対して不満意見が発生する事になった。

シリーズ中でも「リアルさ」と「ゲームっぽさ」を適度に両立させた挙動

  • 今作の挙動は従来同様のリアルさを残しながらも、コーナリング時の挙動変化でゲーム的な調整が入り、シリーズでも『1』に次いで運転しやすい。
    『4』でシミュレーター寄りとなった挙動に慣れない人や、他レースゲーム経験者にもお勧めできる。
    • 前作では少数販売された『2V』のみだったサイドブレーキも標準装備され、急コーナーで駆使して走るか否かといった駆け引きを全プレイヤーが楽しめるようになった。

痒い所にも手が届いている各UI

  • 単純にクオリティが上がっただけでは無く、非常に芸が細かい要素も更に進化。
    • 前作のボタン操作でのライト点灯、リプレイ等は勿論引き継がれ、リプレイはコース毎に地域1位、全国1位、車種別1位等と豊富に進化している。
      細かい所では『2V』で追加された「一本道コースでのマップ表示」がより洗練されて導入、先のコース形状を把握可能になり、初心者でも大分完走しやすくなった。
      • 『2V』では「コースを全体図で表示」しており、大まかな現在地しか分からなかった。これを今作では「コースの現在地周辺のみを表示」する形へと改善。
    • エントリーキーの抜き忘れ時に鳴る音までも実車さながらの警告音が鳴る。これは『4』にも受け継がれている。

自由の利くドレスアップ

  • ドレスアップをしても走行性能が変化しないため、改造パターンの偏りが少なかった。
    • 改造可能箇所は6箇所のエアロパーツとホイール。エアロは標準の「ノーマル」の他に「ストリート」「レーシング」*17の3種類、ホイールは約10種*18用意されていた。
    • 稼働当初は、殆どのレースゲームで性能の調整ができていたため不満意見も少なくなかった。
      しかし経過とともに純正派、軽装飾派、フルエアロ派等と言った様々な需要に応える事が出来、結果的にランキング車両も個性的になり、そちらの面でも賑やかにする要素となった。
    • プレイヤーの実力次第なランキングも生み出せた一方で、やはり他ゲームでは定着していたチューンアップ機能が未実装だった点が最後まで賛否両論あったのも事実ではある。
      • 残念ながら『4』では性能にある程度干渉してしまった為、この仕様を残して欲しいと言う声で溢れ返ったのは言うまでもない。

雰囲気にマッチしたBGM

  • 今作からBGM作曲は外部製作となり、有限会社サウンドウェイブ所属の鈴木貢氏が全曲を担当。同社サイトでの紹介通り、歪ませたギター音を多用した熱い曲調である。
    • ZUNTATA作曲の過去作BGMも勿論使用可能。Tunedではゲームスタート時に視点切り替えも押していると、選択画面のBGMが前作のものに変わる小ネタも追加されている。

賛否両論点

余りにも露骨化したTUNED車の他社漫画パロディ

  • 特に「頭文字D」が元ネタのTUNED車は、前作までは車の外見と性能の再現程度で、「峠でのレース」を盛り上げる要素としてある程度は好意的に受け取られていた。
    だが今作では更にドライバーのシルエット・ナンバープレートの英数字4文字・公式サイトでの解説と、著作権侵害と受け取られかねないほど露骨に再現されている。
  • タイトーもこれらを問題視したのか、『4』では独立したTUNED車を廃止。プレイヤー自らがチューニングして初めて再現できる程度に鳴りを潜めた。

Tunedで追加された「匠モード」の存在

  • ゲームらしさを求めるプレイヤーは通常モード、リアル志向のプレイヤーは匠モードに分かれた。その為、稼働直後はランキングに連なるプレイヤーや車種が大きく異なっていた。
    モード分け&タイムペナルティを付ける位なら、壁に何回接触したか否かだけを併記する方がリアル志向の人にも受け入れられ、1プレイも無駄になりにくかったかもしれない。
    • 因みに、当モードはゲーム中や公式サイトでは「匠(タクミ)モード」とも表記されており、これも遠回しな『頭文字D』のパロディと言えなくもない*20

問題点

未アップデートor中途半端にアップデートされている筐体があり、その場合は一部車両やコースが選べない

  • 該当する車種やコースは、上記の「収録車種」「コース」で太字表記されたものが対象。コマンドによる解禁も無い為、プレイする際は要注意。
    • これはオンラインサービス稼働当時に筐体がNESYS未接続でオンラインアップデート対象外、または店側がアップデートを行わなかった事が原因。
      当然ながらオンラインサービスは既に終了しており、しかも後の『頭文字D』のような特殊コマンド入力による救済措置要素も存在していない。

ドレスアップパーツの出現順が固定

  • ドレスアップパーツは1プレイの報酬として1つが入手できる方式だった為、目当てのパーツが出るまで繰り返し1プレイし続けなければならなかった。
    また、マイガレージで確認するまで報酬は不明の為、折角1プレイしても報酬が微妙なホイールという事も頻発。
    • しかしながら勝っても負けても順位結果に関係なく支給される救済処置があり、多少やり込めばコンプリートは困難ではなかったが、複数台所有者は相当に苦労していた。
      また、報酬を貯金する様な概念も無かったので、新しい車種では必ずゼロからのスタートとなっていた。当然目当てのパーツが後半にある場合は相当な時間とクレジットが必要だった。
      後の『湾岸マキシ』程ではないが、同作の貢ぎゲーぶりが異常なだけであり、今作もお金を注ぎ込まないといけなかった時点で問題点だと言えるだろう。
    • そしてドレスアップパーツコンプリート後は報酬が無いため、ひたすらタイムアタックを繰り返すのみの世界となってしまう。

一部挙動面に粗がある

  • 一部車種の挙動が再現されていない。サイドブレーキに関しては4WD車でもリヤだけのロックが可能で、実車の純正状態とはかけ離れたドリフトができてしまう。
  • パワステ無しの車種があるが、パワステの有無やハンドルの重さ調節機能が無い。単に該当車を運転して楽しみたい人や、体力面・腕力が低い人には不親切。
    ハンドルの重さ再現は寧ろ評価点寄りではあるが、ランキングに載らなくなる等の何らかのペナルティを用意してでも、車選択画面で調節可能とするべきだっただろう。

バトルギアシリーズ特有のCPUの理不尽な速さや挙動補正

  • 従来と同様、CPUカーはどのコースでも一切のミス無しに一定のペースで走る為、初心者ではDクラス・難易度1・初級コースでも優勝は難しい。
    「アウト側の他車にイン側から接触すると他車には有利な補正が働き自車は旋回性が鈍る」という妨害対策用の挙動補正も健在なので、初心者はそれが祟ってリカバリーが困難。
    • 但し低難易度では1位もきちんと遅くなる、挙動補正自体も控えめとシリーズ中でも1番マシである。問題は通常難易度以降のCPUカーの速さと言った所か。
  • また、高難易度コースほど道幅が狭いため、必ず最後尾スタートとなる仕様と相まって理不尽さが倍増。「挽回不可なレベルで1位が独走」という事もしばしばある。

初心者には少々短めな制限時間

  • 無印の時点で前作よりマシにはなっており、更にTunedで大分改善されたが、この問題が完全解決するのは『4』となった。

リアルさにこだわった故の改造制限

  • 車体色に関して、実車の販売時に設定されている色しか選択できず、特別仕様車色等も設定は無い。漫画パロディ車多数のSクラスでは、殆どの車種で車体色が選択できなかった。
    『4』ではネットエントリーキー必須では有るが、一定範囲内で特別仕様車色や完全オリジナル色をゲーム内通貨で購入・変更する事が可能となった。

不便だった無印でのリプレイ鑑賞

  • ゲームオーバー後に再生されるリプレイだが、無印ではリプレイ鑑賞中に他筐体でゲームスタートすると対戦者募集画面に切り替わってリプレイが強制終了されてしまっていた。
    その為、リプレイ鑑賞は実質「プレイ終了後の居座り」となり、後続のプレイヤーにより鑑賞が中断され、プレイヤー同士の諍いの原因となる事もあった。
    因みにハザードボタンを押しながらスタートする事でこの画面をスキップする事が出来るが、この操作を知っているプレイヤーは経験者ばかりだった点も拍車をかけた。
    • Tunedでは他筐体でゲームスタートした場合、リプレイ画面上部に「対戦者受付中!」の帯が追加表示されるに留まるよう変更され、この問題は改善された。

定価500円と高額だったネットエントリーキー

  • 鍵状のドングルである事が影響しているかもしれないが、その上で1台までしか登録出来ない。そのためハードプレイヤーはカギを複数所持する「鍵束」を作るしかなかった。
    更に上記ガレージに登録できる車種上限も64と、Tunedでは全ての車種が登録不可なのも難点だった。因みにネットワークサービスが終了した現在では販売を終了している。
    • 一方で他のカードゲーと違い「愛車感」が出てしまい複数所有する人が少なかったのか、大型店舗でもキーの追加発注をあえて行わなかった店舗もあった。

総評

2000年代相応に進歩したグラフィックの他、環境面での強化、リアルになった操作性、ドレスアップ等は純粋に評価可能。
それだけに、強烈な賛否を招いた「匠モード」や一部の癖のある仕様、TUNED車で評価を落としてしまったのが惜しまれる。
とはいえバトルギアシリーズ中ではまだ良心的な作風の為、シリーズファンは勿論、初心者の入門作品としてもオススメできる。
しかしTuned独自の要素で遊びたいならば、全国のゲーセンを血眼で探し回るか、基板購入に手を出すレベルの覚悟が必要となる。

現在はネットワークだけでなく、基板製造元のナムコの公式修理サービスも終了して久しく、稼動筐体を見つける事は困難を極める。
特にバージョンアップ前の無印は非常に貴重な幻の作品となりつつある。単純に遊びたいのなら後述のPS2版が手っ取り早いだろう。


その他

  • 最後のイベントレースでは、入賞者全員に続編『4』のネットエントリーキーがプレゼントされた。
  • オンライン終了と前後して、本作筐体を流用したレースゲーム『バルブリミットR』*21が稼働したが、こちらも現在では現存数が少ない。日本稼働版は基板にTAITO Type-Xを採用している。

バトルギア3(PS2)

【ばとるぎあすりー】

ジャンル レースゲーム


対応機種 プレイステーション2
発売元 タイトー
開発元 タイトー
ネクステック
発売日 2003年12月25日
定価 通常版:7,140円
初回限定版:8,190円(各税5%込)
備考 ネットワークサービスはAC版と同日に終了
判定 賛否両論
劣化ゲー
スルメゲー
ポイント 良くも悪くも無印のベタ移植で堅実
Tunedの一部追加要素有

概要(PS2)

バトルギア3に追加要素を加えたPS2移植版。
初回1万本限定版には青いネットエントリーキーとBG3オリジナルR34トミカが付属した。通常版でも通常のネットエントリーキーが同梱されていた。
発売日が業務用Tuned稼働開始日に近かったせいか、Tunedの一部新要素は先行収録扱いで、その殆どと一部無印の要素は未収録である*22


収録内容

無印3の要素は原則収録されており、AC版のレースモードは全てクイックレースに分類されている。
タイムアタック、マイガレージ、イベントレースはメインレースに分類され、更に家庭用限定で以下の要素が収録されている。

バトルギアモード

  • クラス毎に事前に選んだ車で各クラスのCPUと複数のコースで1vs1で勝負するモード。勝利数を重ねて使用可能車種やドレスアップパーツを獲得していく。
    • PS2版でSクラスの車種を使用するにはこのモードで同型車種とバトルし、勝利しないと使用出来ないので注意。

Tunedの一部要素が先行収録

  • 中級B・超上級B(ゲーム内では「テスト」表記)
  • AC版無印で「マルボロタバコ」風のデザインを纏っていた「三菱・ランサーエボリューション VII RS」のカラーリングが変更。
    • 実在するWRC参戦車風から、「ランサーエボリューション VI トミ・マキネンエディション」に存在した特別カラー風に変更。
      恐らくはマルボロの製造者であるフィリップモリス社、WRC主催者の国際自動車連盟(FIA)に対する自主規制*23と考えられる。
  • Dクラスの4車種

その他一部車種に性能調整が入っている。


評価点(PS2)

  • 無印版バトルギア3が一通り遊べる。前述の通り変更点もあるが、AC版がPS2との互換基板で製作された故にしっかりと移植されている。
  • アーケード版では既に不可能となった車のドレスアップが可能。
    • ドレスアップ可能な車種はマイガレージで車種毎の設定や保存が可能。アーケード版の様に多数のエントリーキーを持つ必要が無い為、当時から重宝されていた。
      但し、ドレスアップパーツの入手は「バトルギア」モードの進行が不可欠で、アーケード版とは違った意味で面倒なものになっている。
  • シリーズ初の画面分割対戦に対応。
    • 今までのシリーズ移植作では収録されていなかった、画面分割による2人対戦モードが可能になった。
      因みにPS版の『サイドバイサイドスペシャル』は完全一人用であり、PS2版『BG2』ではi.LINKケーブルを使用しないと対戦不可能であった。
  • 非公式ではあるが、高性能ハンコンの『GT FORCE Pro』にも対応している。
    • これにより現在家庭用バトルギアシリーズにて唯一、アーケード版にほぼ忠実な操作感覚でのプレイが可能となっている。
      • 但し注意点があり、後期ロット(LPRC-11500)*24の『GT FORCE Pro』のみに対応しており、初期ロット(LPRC-11000)には非対応なので要注意。

問題点(PS2)

アーケード版よりも不親切で不備のあるメニュー。

  • アーケード版で併記されていたメーカー選択画面の車一覧表のクラス表記が何故か削除され、どの車がどのクラスなのかが即座に判別できなくなっている。
    車選択画面で該当車にカーソルを合わせ、数秒のロード後に車と共に表示される車名の右下部にようやくクラスが表記されており、アーケード版よりも手間が掛かる。
    おまけに英語表記に誤字が多い。本来「GROOVY RUN」であるべき箇所を「GOROOVY RUN」等と誤記している。これでは「ファイナルロー」の事も笑えない*25
  • メニュー送りが遅い上に、マイガレージでは全ての車種が同一線上に並んでいるため、SクラスからDクラスへ移動するのは難儀する。

バトルギアモードが作業ゲー

  • 特に明確な目標と言えそうな要素も無く、ただひたすらプレイするだけのモードである。
    • 上述の通り、隠し要素の解禁にこのモードをプレイしないといけないが、前作にあった隠し要素に関する救済処置は無い。
      「プレイで貯まるゲーム内通貨を消費する等の、レースゲーに良くある解禁スタイルならばまだマシだった」という声もあると書けば、どれ程不評なのかが分かるだろうか。
      • ストーリーモード的要素が、元々高記録を黙々と目指すストイックなゲーム性を持つ本シリーズと相性が合わなかった、という点も大きいかもしれない。

その他不便な仕様

  • レース中のポーズ機能が無い。オンラインランキングの公平性の為なのかは不明だが、クイックレースや上記のバトルギアモードでも不可なのは謎である。
  • リプレイ機能も前作より不便になった。ローカルでの保存枠が全コース・車種合わせて10個しか無い上、リプレイ鑑賞時にラップタイムを確認できない。

鼻に付く収録漏れ

  • Tunedの追加要素の殆どはおろか、AC版無印3の一部要素も未収録
    • あくまで無印の+α移植に過ぎない為か、一部車種は未登場で、上記のレース中の太陽の日差し演出も無い。
      更にAC版無印3は過去作のBGMも全曲選択可能だったのに対し、PS2版はコースごとに割り当てられた楽曲+Tunedの新曲の一部しか選択できなくなっている。
      上記の通り発売日がTunedの稼働開始日とほぼ同じだったとは言え、アペンドディスクや廉価版は発売されず、Tunedの要素は結局一切追加されなかった。
    • 前作『2』のPS2版がUI面も含めた完全移植を達成し好評を博しただけに、PS2版はTunedの要素は勿論、無印3の移植版として見ても細かい粗や劣化点が目立つ。
      家庭用をリリースする事で、アーケードの客を奪いかねないという事情は理解できるものの、AC版の完全移植を求めていた層からの失望感は計り知れなかった。

総評(PS2)

「『ゲームセンターにあるいつものバトルギア』の移植」であると同時に、「それを越える何かは無い」と評すべき、ごく普通のベタ移植作品。
その上でバトルギアモードのすさまじい作業ゲー感、Tunedの要素収録漏れとそれに対するフォローの不在で、評価を落としてしまっている。
そこから順当な追加要素や調整があれば、胸を張って「良作」と呼べる内容量の作品になれたかもしれないが、残念ながらそれは叶わなかった。*26
しかし「『いつものバトルギア』を家庭で気軽に遊べる、最後のシリーズ移植作品」というだけでも、十分恵まれていると言えるかもしれない。


余談(PS2)

全体的に流通数が少ない。

  • これは家庭用バトルギアシリーズ全般にも言えることなのだが、本作は家庭用シリーズ最終作でありながら発売当時からお世辞にも流通数が多いとは言えず、
    しかも権利関係からかゲームアーカイブスを含めた他機種への復刻も行われていない為、現在では新品価格が十数万円前後にまで高騰している。
    • 中古品も値段が上がりつつあるので入手が難しくなっている(特に初回限定版)。
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最終更新:2023年09月24日 23:14

*1 12-34のような番号だけでなく、NA-MEのように実車では不可能なナンバーも登録できた。

*2 当時の実在するナンバープレート種別に準拠(担当陸運局)

*3 現在は「痛車」と呼ばれる文化が有名だが、当時はスポーツカーにアニメ絵を描けることは奇抜なシステムであった。

*4 それぞれ前者はBCNR33とS13の2台。年式はそれぞれ後期型、前期型へ変更。後者はFC3S・NB8C・S14は限定のチューンド車(∞、A-Spec、K's MF-T)から通常仕様(GT-X、RS、K's AERO)へと変更。AE86レビンは今作のパワステ機能の導入を受け、グレードがパワステの無い「GT-V」から、トレノと同じパワステ有の「GT-APEX」に変更。

*5 クラス表記は前者では車名の左、後者では車名の左上に併記されていたが、これらの文字は全て白色だった為、素早く判別する事も難しかった。因みに駆動方式は従来と同様に表記すら無かった。

*6 通常車ではフルフェイスヘルメットを被っているが、これらでは非装着の上に独自の髪形やタバコが付け足されている。

*7 高難易度コースの登り坂で加速することもかなり困難である。

*8 ブレーキを踏まずにエンジンの回転抵抗を利用して、ギアを落として徐々に減速させる手法。現実ではブレーキの酷使防止・オーバーヒート時にも使われる。

*9 実装当時生産終了が予告されていた初代NSXの最終特別仕様車「NSX-R GT」風で、専用フロントバンパーやエアインダクションポッドが装備されているが、名義上は通常のタイプR表記。

*10 元ネタである「頭文字D」の酒井の前期型インテグラの色は「チャンピオンシップホワイト」(白)だが、無印3稼動開始時は公式設定が未確定で、プラモデルやセガ製ゲーム(Arcade Stage Ver.1の初期版)では「サンライトイエロー」(黄、本来は最終型限定色)と解釈されていた。その為、バトルギアでも「2」PS2版では黄色がデフォルトで白色がオプション、今作では黄色に固定されている。

*11 実車の後期型は無印3の稼動3ヶ月前の8月に発売されたばかりだった。後期型では外装変更も行われていたが、ゲームではグラフィック作成が間に合わなかったのか、6速ギアのみ導入された。続編の『4』では後期型そのものが登場。

*12 一本道コースでは往路・復路となる。

*13 厳密には『1』のアトラクトデモ限定でCPUカー6台によるデモ走行があるが、基板性能の限界からか処理落ちが発生していた。実際のプレイ中には処理が複雑になるからか、ノーマルモードは全4台に固定されていた。

*14 コース上空の太陽が画面に入ると、画面が一瞬眩しくなる「フレア」・乱反射した光が光る「ゴースト」が発生する。表示する車が少なくなるタイムアタックモードに於いては、これらの空気感表現がより顕著に表現される。

*15 ランサーエボリューションV・VI・VI トミ・マキネンエディション、インプレッサ22B-STi、AE111レビン、NB6Cロードスター、AE85トレノ。

*16 ランサーエボリューションV・VI・トミ・マキネンエディションはその改良前モデルであるランサーエボリューションIV、インプレッサ22B-STiはベース車のインプレッサ WRX タイプR STi、ロードスターは1.8リッター仕様のNB8C RS、AE85トレノは姉妹車のレビンが登場している。

*17 何れもパーツメーカー名は未表記だが、基本的に前者は純正・もしくは系列メーカーのエアロパーツで構成されている。前作登場車の一部では、前作まで標準装着されていたエアロのリメイクもある。

*18 これもメーカー名は全て未表記。

*19 BG3稼働当時のチームBBSやインターネット掲示板では、定期的に今作と『頭文字D』『湾岸ミッドナイト』に関する論争が巻き起こっていた。

*20 同作主人公の藤原拓海(ふじわら『たくみ』)は豆腐配達が生業で、豆腐に『衝撃を与えずに速く走れる』という、神懸り的な運転技術を持っているという設定がある。

*21 イギリスのGAMEWAX社開発・フランスAvranches Automatic社が販売。2004年に欧米で稼働開始。

*22 似たような事例でbeatmania IIDXシリーズの「5th style(2001年8月30日)」と「16 EMPRESS(2009年10月15日)」のPS2家庭用版が現行機稼働中に発売されたが、その発売されたタイミングがいずれも業務用の次作稼働開始直前(「6th style」が2001年9月28日、「17 SIRIUS」が2009年10月21日)だったし、隠し要素や追加要素も概ね収録されている。

*23 特にフィリップモリス社は1980年代から厳格な権利管理を始め、セガやナムコが製作したF1ゲームでのマルボロロゴの無断使用を告訴し何れも勝訴。2社は多額の違反金を支払い、以降日本のゲーム業界で他社商標の無断使用禁止が浸透するきっかけとなった。

*24 PS3用として銘打たれた最後期型。基本設計は同じなのでPS2でも使用可能。

*25 タイトーが1989年に開発したボクシングゲーム『ファイナルブロー』の誤植。新声社発行のゲーム雑誌「ゲーメスト」が発祥で、当時から読者やタイトーファンの間でネタにされている。

*26 本作に限った話ではないが、00年代以降のAC移植作品はAC版の客層流出防止の観点からわざと収録漏れさせているとしか思えないレベルの劣化移植が増えてたり、そもそも最初から移植そのものを行わないケースも増加してはいる。