【きゃぷてんつばさふぁいぶ はしゃのしょうごうかんぴおーね】
ジャンル | SLG | |
対応機種 | スーパーファミコン | |
メディア | 16MbitROMカートリッジ | |
発売・開発元 | テクモ | |
発売日 | 1994年12月9日 | |
定価 | 10,479円(税込) | |
判定 | なし | |
ポイント |
旧シリーズから路線変更 リアルタイムサッカーゲームに変化 旧テクモシリーズキャラ大量削除に非難 演出・試合展開共に全体的にテンポよく進化 |
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キャプテン翼シリーズ |
テクモ版キャプテン翼シリーズ最終作。
マウリシオとバモラが登場する事から、恐らく『IV』のワールドクラブカップ編のED後の物語だと思われるが、特に明言はされていない。
今までのシミュレーション色が強かったキャプ翼シリーズから一転、従来どおりのコマンド選択を交えつつもリアルタイムでフィールド上を駆け回る「スーパーフォーメーションサッカー」や「プライムゴール」等といった、一般的なサッカーゲーム風に変化した。
Jリーグが発足した1992年以降、日本でもサッカーゲームが人気を博したことなどから今までのスタイルを変化させていった様子が窺えるが、従来のシミュレーションを楽しむファンからは賛否の出る作品となってしまった。
また、1994年に『キャプテン翼 ワールドユース編』が連載されたためかテクモ版で演じてきたシナリオが大きく影響され、今まで登場していたテクモオリジナルのキャラクターが大量のリストラに遭った。
前作がゲームバランスなどが原因で大きく評判を落とした作品だったが故の様々な変化を用いた作品であったが、当作も駄作とまでは行かずとも評価の分かれる作品になってしまった。
+ | シナリオのネタバレ注意 |
+ | ネタバレ注意 |
決して悪い作品ではないものの、従来のテクモキャプ翼を求めていたユーザーからは不評な部分も多い。
特に前作まで積み上げてきたテクモのキャプテン翼らしさという部分がキャラクターの大量リストラによって失われてしまった事は大きな問題になった。
Jリーグが発展し始め、当時のサッカーブーム、そして原作の新たな連載によって新たな地点に進まなければいけなかったテクモのキャプテン翼だったが
新たに始まった原作を重要視する余りその余波を受けて、テクモのキャプテン翼を好きだったユーザーを裏切る形になってしまった。
しかし、決して嫌っているファンばかりではなく、今までと変わらない熱いストーリー展開や原作でも人気の高い多くのキャラを自分で使用できるストーリーを評価する人も多い。
現状で出来る部分はしっかりと抑え、今までのトンデモ展開を超える作品としてテクモキャプ翼の完結編となった。
+ | エンディングのネタバレ |
*1 岬・松山の章では岬の所属するパリと松山の所属するマンチェスターのどちらを操作するか選択できるが、どちらを選んで勝利しても展開は同じ。
*2 ABCの三段階で、若林はA、森崎はC。若島津、ゲルティス、ラスボスであるサビチェビッチなど強力なGKにも判断力Bという選手は割と多い。
*3 この時点では小学生編のリメイクのようなもので、翼以外の声優陣は全て総入れ替えされている。ワールドユースに移行してからは翼役も別人になった。
*4 「J」の第1話は14.1%とまずまずの滑り出しだったが絵質の一新や新しい声優陣のキャスティングが受け入れられずに、すぐに視聴率が急落し致命的な低視聴率に陥り旧シリーズのリメイクは小学生編で打ち切られゴールデンタイムから外された。その後、当時連載中だったワールドユース編に移行しても挽回できずに終わった。
*5 ドリブルの速度やラフプレイの頻度
*6 シュナイダーとの戦い後に自分の実力不足に打ちひしがれて居るシーンなのだが、何故か電気も点けずに一人で部屋の隅で体育座りをしているのが妙に似合っており、今でもネタにされる。なお、この場面ばかりが有名になってしまったが、ヘルナンデスは気を取り直して次の試合でシュナイダーのシュートを見事に防ぎ、驚かせている。
*7 どうもジョアン監督は「翼に負けた奴は失格」と見なしているようで、他にも「これであのチームに入れなくなった」と嘆く選手がいる一方、翼抜きの全日本に負けたクスタは入団している。
*8 もっとも、早苗も「強力なのはなにについてなのかいまひとつはっきりしてない」と続けており、サッカーが強力とは言ってないのだが、GKは強力。
*9 フィールドではちゃんと顔があるものの行動選択時はモブと同じく頭から下の後姿が出るのみになっている。これはフランスのアモロも同じ
*10 4はそうしたキャラクターとの会話シーンも多かったため、特に残念な結果に
*11 ただしゲームシステムが大幅に変わってしまった今作で彼を出すと「倍速ドリブルで誰も追いつけない」又は「倍速ドリブルが無くなってコレジャナイ呼ばわり」された可能性も否定できないのだが…
*12 若島津の牙龍三角飛び、三杉のムーンスライダー、ボッシのサーブルノワール、シェスターのスパイラルパスカットなど
*13 分身ドリブル、ミラージュシュートなどの必殺技はアニメ映画版では使用していない。翼と同じドライブシュートを使っていた。
*14 因みにこれも上記の劇場版の頃にあった異名で、そのままワールドユース編に持ち越された形なので設定自体は存在していた。だがテクモ版ではこのように呼ばれたことはない。
*15 劇場版の頃は貧しいスラム街育ちで「サッカーで成り上がって家族を幸せにしてやりたい」という志を持った日向に近い生い立ちだった。WY編では「孤児ながらも優しい老養父母に育てられ幸せな暮らしもつかの間、その養父母を幼少のうちに失い、生きるためには欲望しかない悪徳な継養父の意のままに監禁され機械的にサッカーに利用されるしかなかった」という更に悲惨なものになった。
*16 ワールドユース編は最後は連載打ち切り終了。それ以上にファンからすれば様々な不評要素が山積みでそんな終わり方を残念とすら思われない黒歴史となったが、この当時はまだそういったものが顕著化しておらず、原作が止まっている間に展開された好評なテクモ版オリジナルストーリーの先行印象もあって当時を含む連載初期は非常に人気が高く、これからの展開に期待されていた時期であった。
*17 なにしろ持ち技が全然違うのだから、WY編のサンターナとしての動き「ゴールデンイーグルシュート」「サンターナターン」などは全く見られない。
*18 本作発売から少し後に当時連載されていたワールドユース編で日向のライバルとして火野竜馬という竜イメージを意識した新キャラが登場している。ただしその影響があったのかただの偶然かは定かではない。
*19 にっくきシニョーリに直接叩き込み、吹き飛ばしたあげく敵GKゲルティスも吹き飛ばし、さらにはコンクリートの壁を貫通する。なおシニョーリは「ち、ちくしょう……」と悔しがるだけで無事である。
*20 地上でのシュートの威力を比較すると、翼のサイクロンよりも新田の新必殺技「ファルコンダイブ」の方が強い。
*21 2のコインブラの初見マッハシュート、3のシュナイダーの演説ネオファイヤーがこの形式のイベントで、「最初は必ず決まる」とは限らないが彼らの能力が高すぎてだいたい決まる。
*22 キャプテン翼4の項目に詳しく書かれているが、そのサンパウロFCもゲーム開始時点では3までのサンパウロユースチームの方が強い有様だった。つまり翼は常に「前回より弱いチーム」に入団している事になる。
*23 攻撃側がパスを出した瞬間守備側の一番後ろの選手より前に出ている攻撃側の選手がプレーに関与すると反則扱いとなるルール。原作では小学校サッカー時代からあったが、ゲーム版では今作から本格的に登場した。
*24 ただし「芸術的ドリブル」は必殺ドリブルの中では燃費が悪く連発すると呆気なくガッツ切れになる。
*25 空中必殺技と全必殺シュートの中で最も燃費が良いシュート
*26 ここで原作からの「佐野がオーバーヘッドキックを使える」という設定が活き、さらに新田不在のため佐野が最後までスタメンFWとして抜擢されている。さすがに終盤まで活躍し続けるわけでは無いが、様々な要素が重なって意外な形で輝く事になった。
*27 ブーストサイクロンは500消費、カミソリシュートでさえ180消費に対しドライブパスやカミソリパスは30消費
*28 キーパーよりも後ろの位置
*29 最強のノーマルシュートが武器のオランダ代表。4のラスボス
*30 マレーシア代表で後にラスボスチームの一員として再登場する今作最強DF
*31 実際に葵が全日本に参加するのは連載時期的には1995年のこと。当時の葵はイタリアで個人技を見せるぐらいしか出番がなく、他の日本選手と比べる機会もなかったためステータスの調整が見送られた可能性もある。とはいえこのゲームは翼のライバルとしてのオリジナルキャラクターが沢山いるわけだし、後のバンダイ版『J』でも「新幹線シュート」という原作にないオリジナル技を使っていたので同じように調整する手も使えそうではあるが。
*32 ファンサービス的なキャラとして、当時ジェノアに在籍していた三浦知良選手とおぼしき「カズヨシ」という控え選手が存在する。日本代表として共に戦う事は無いが……。
*33 葵新伍は中学で翼率いる南葛に練習試合で大敗して以降イタリアで留学をしており、セリエAのチームであるインテルFCの下部組織に入団している
*34 裏を返せば特に弱体化した印象を与えないまま姿を消していたことが幸いして前作では顔なしの不遇ながらも能力はそこそこに強かった。