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葬儀スレ以前
1985年設立のATIと1993年設立のNVIDIAは2000年以降ビデオカード界において激しい戦いを繰り広げてきた。ATIはRADEON9000シリーズで一時優位に立ったもののその後NVIDIAに押され気味となっていた。2005年、ATIは初の統合シェーダ搭載GPU(Xenos)を開発したがPC市場には投入することなく、2006年11月に初のDirectX10対応のGPU、Geforce8800シリーズを市場に投入したのはNVIDIAだった。Geforce8800シリーズは当時のATI製品X1950XTXをはるかに上回る性能を持っており、NVIDIAは覇権を確定、AMDが投入したHD2900の失敗も重なり、ATIとそれを買収したAMDは負け組連合とささやかれていた。AMDは2007年11月に初のDX10.1対応GPUでCPに優れたHD3800シリーズを投入するもNVIDIAは対抗して名コアであるG92を使用した8800GTシリーズを投入、磐石な地位を見せ付ける形となった。
4800シリーズ登場
ところが2008年6月、何かが狂い始めた。HD4800シリーズの登場である。NVIDIAはGTX200シリーズを投入したものの予想されたほどの性能が出ずしかも高価で、当葬儀スレが立つなどあまり良いGPUとはいえなかったのに対してAMDのHD4800シリーズは当時としては低価格であったことや、HD4800シリーズ下位の4850は9800GTXを超える性能で当時の9800GTXよりかなり安価であったこと、さらにはCFでGTX280を超える性能を出し、ついにNVIDIAの覇権は揺るぎ始めることとなった。 4800シリーズの長期間の品薄とGTX200シリーズの赤字売りや9800GTXの半値値下げに代表されるNVIDIA製品全般の値崩れを起こすなど今につながるターニングポイントとなった。これ以降NVIDIAは各所の顰蹙を買うような行為をし始める。ハンダ不良問題発覚時はリコールをせずに放置を決め込み、HP・DELLから顰蹙を買うと、次は8000シリーズを9000シリーズにリネームするという当葬儀場で言うNRTを行い大顰蹙、またGTX260の仕様をこっそりと変更するというNNRTも行い、商品ラインナップの混乱を招いた。このようなNVIDIAの姿勢に反旗を翻すベンダーが出始めた。GTX295/285の発売が始まった2009年1月、XFXを筆頭とするいくつかの元専売ベンダーがRADEON搭載カードの発売を決め、GPU界の牙城だったNVIDIA周辺が崩壊し始める。しかしNVIDIAはおかまいなしにNRTを続行。GTS250シリーズという9800GTX+とまったく同じといっていい商品を発表したり、次々と9000シリーズのリネームを開始した。中には2回リネームをされたものもあり、二段リネームと顰蹙を買った。4月、NVIDIAはGTX285の選別落ちを活入れしたGTX275を発表、4890に対して対抗しようとするが、もはや消費電力に関しては完敗、ダイサイズもまったく違うなど袋小路に追い込まれていく。一方、AMDは初の40nmを使用した4770を発売。この製品自体はTSMCの40nmの不調もあって超品薄が続くなど反感も買ったが、40nmの設計テストという位置づけであったため許容されたようだ。AMDがEvergreenのデモをした6月、NVIDIAはDELLからハンダ問題での取引停止を受けたり、Windows7の標準がDX10.1になったことによるスコアの低下など泣きっ面に蜂状態。おまけにGT300の遅延が聞こえてくるなど不穏な空気が漂った。その後DX11がDX10.1のスーパーセットになるなどNVIDIAの周りは敵だらけとなっていく。AMDがDX11シリーズの9月発表を予告した夏、NvidiaはGreenEditionの位置づけを見失わせてしまう。GreenEditionはもともと補助電源なしという扱いであり、4月に出した9800GTGEはマザーボードから電源を吸い上げすぎといううわさはあったが補助電源はなかった。しかし、GTS250GEでは2本から1本に減ったものの補助電源つきという、意味不明の何かになってしまう。のちにGEのOC版まで出てカオスに。また、G92コアをさらにリネームすることを発表、さらに顰蹙を買ってしまう。
5800シリーズ登場
9月、GT300の開発の遅れが確定的になる中、ついにEvergreen、5800シリーズの発売が開始されてしまう。5800シリーズによって1チップ最強の座さえ奪われたNVIDIAは各レビュアーに質問状を送りつけるが、それがAMDに渡ってしまい大恥をかいてしまう。また、必死で投入したローエンドの2xxシリーズはもはや4xxxシリーズの対抗にすらならず、NVIDIAは消耗戦に突入していく。10月、58xx・57xxシリーズ発売の話にあせったのか、NVIDIAは歴史的事件を起こしてしまう。GT400のエア発表である。しかもひどいことに、実物として発表したGPUがただのモックアップ、それもただ基盤をぶった切っただけの適当なものだということが判明してしまった。恐らく当葬儀場の有志が世界最速で見破った。のちにNVIDIA自体がモックアップと認めたがNVIDIAの話全般の信用が失墜してしまった。これに錯乱したのか、NVIDIAのCEO、ジェンスンは「NVIDIAはハードウエア会社ではなくソフトウエア会社である」という発言を行い大顰蹙を買った。Fermiの遅延に拍車がかかる。11月に5970が発売、2010年1月に5xxx全シリーズのラインナップが完了する中、NVIDIAの話といえばFermiの遅延ばかり。ユーザーとしては、遅れるならばどのくらい遅れるかが知りたい訳だが、ロードマップが月単位で変わるなど、焦っている様子が伺える。CES2010でFermiの発表をしてもデモなし、予想消費電力が予想外に高いなど先が危ぶまれる結果となってしまった。2月には出荷可能チップ数千個といううわさが流れるなど歩溜りの状況は深刻であるようで、NVIDIA自体が金融アナリストに大量出荷が遅れると話す始末である。また、2月下旬にNVIDIA開発者がブログに乗せた"ARE YOU READY"にがっかりさせられた人も多いだろう。
火葬ドライバと4xxシリーズ発表
3月に行われたCeBIT2010でGeforceのデモが初めて行われ、現物があることは確認されたが巨大な空冷装置による爆熱が心配されることとなってしまった。また、分解写真から判明したクーラーは超高回転モデルとわかり、さらにその心配は助長されてしまった。さらに、IONもATOMがPineviewでノースブリッジが統合されてしまい、ただのGPUとなってしまった。CeBIT全体ではかえってNVIDIAの先行きが危ぶまれる結果に。 また、youtubeに乗せたGTX480のデモ動画はドライバのエラーのためらしく途中で切断されていたりと"ソフトウェア企業"なのにソフトウェアで問題を起こすという信じられない事態に陥ってしまった。 そのため錯乱したのかわからないがNVIDIAは前代未聞の事件を起こしてしまう。それはGeforceドライバ196.75にてファンコントローラの問題によりチップが焼損する問題、いわゆる火葬ドライバ事件である。この問題は可能性ではなく実際に国内でも多数の報告があり大規模なものとなってしまった。この問題はさまざまなOS向けのドライバに発生する問題であったためさらに被害は拡大、Win7での安定性で疑問符がつきはじめていたNVIDIAのドライバへの信頼が失墜してしまった。 逆にソフトウェアでハードウェアを壊すとはさすが"ソフトウェア屋"だと言う皮肉も聞こえてくるようであった。
3月末、ようやくGTX480が発表された。当スレでも提灯ベンチマークが行われたが、TWDの性能が奮わず、ASCIIに優勝をとられてしまった。次回はがんばっていただきたい。 GTX480のほうに話を戻すと、爆熱、史上最大の消費電力にもかかわらず5870とどっこいどっこいの性能とふるわなかった。ただし、5970と比べると性能に関してはまったく歯が立たないものの消費電力と発熱に関しては勝利しているため暖房機としての需要はありそうである。 4月にはGTX480/470の販促チラシが配られたが、巻末のFAQがショップ店員にさえ失笑されるという始末であった。しかしながら、あまり期待する人はいなかったもののNV系で唯一の選択肢となるGTX460となるGF104がテープアウトしたというニュースがあった。先入観だけで決め付ける危険性を教えてくれた出来事であった。一方AMDはDX11対応GPUの600万出荷を宣言した。
5月に出荷されたGTX465は爆熱低性能と商品として体を成すかすら怪しいものであった。またモバイルGTX480はTDP100Wという、モバイルとは名ばかりのチップであり、正直な話"デスクトップ用"57xxシリーズでも積めば?とでも言いたくなるような消費電力だった。 またこの高すぎるGF100の消費電力からNVIDIAはGF100デュアルをあきらめざるを得なかった。
(今後加筆予定)
6月、AMDのDX11対応GPUが1100万個出荷されたのに対しNVIDIAは40万個と発表され、DX11世代での圧倒的な出遅れが明白となった。
一方でFFXIVベンチが発表され、日本ではFFXIV発売を控えてビデオカード需要が高まることになる。
しかしFFXIVベンチはNVIDIAロゴ入りにも関わらず、GF100がHD5800シリーズに敗北する醜態をさらした。
7月、GF104コアを搭載したGTX460が発売される。GF100の失敗によりHD5800シリーズの価格が高止まりしていたため空白域となっていた2万円台の価格帯にうまく嵌り込み、性能と価格のバランスの良さから「唯一薦められるGeForce」の地位を獲得。
日本ではFFXIVによるビデオカード需要に乗って売り上げを伸ばした。
だがその陰で従来から審議されていたRAMBUS保有の特許の侵害が認定され、NVIDIAが60日以内にRAMBUSとライセンスを締結しない限りNVIDIA製品が米国禁輸となる可能性が高まる危機に瀕した。8月にライセンスを締結することで禁輸措置の回避には成功するが、2010年Q1においてGPU全体のシェアがAMDに逆転されたことが明らかになるなど、GeForceにとって暗いニュースが続いた。
9月には1万円台のFermi世代のカードとしてGTS450が登場するが、旧世代のGTS250にも劣る有様で、Fermiの電力効率の悪さばかりが目立つ結果となった。
また、FFXIVが正式にサービスを開始したもののMMORPGとしての出来が悪く、日本でのビデオカード需要は急速に萎んでしまった。
HD6000シリーズの発売を控えた10月初頭、BestBuy専用モデルとしてNVIDIAブランドのカードが発売されるというニュースが入る。このことは、かつて自社カード発売に踏み切りNVIDIAに買収された3dfxの二の舞になる兆候ではないかと揶揄されることになった。
同月にはGT430が発表され、NVIDIAはようやくローエンドからハイエンドまでのDX11対応製品をラインナップするに至る。しかしAMDに対しての劣勢は明白であった。
6xxxシリーズと5xxシリーズ登場
半導体プロセスの微細化は1年ごとのGPUの進化を支えてきた。
しかしNVIDIAおよびAMDのGPUの製造を請け負うTSMCが32nmプロセスをキャンセルし、2011年以降に28nmプロセスへ移行することとしたため、HD 6xxxシリーズおよび5xxシリーズは従来同様40nmプロセスで製造されることとなり、大幅な性能向上は望めなくなった。
そんな中、HD 6xxxシリーズの第一弾として2010年10月、Radeon HD 68xxが発売される。
これは従来67xxと噂されていた製品で、HD 58xxシリーズの設計の冗長部分を削ることでHD58xxに近い性能を保ちつつダイサイズが節約され、廉価に製造できるようになっている。AMDはこれをミドルレンジ価格帯に投入し、従来のラインナップの穴を埋めた。
このあおりを受けてGTX460は発売後僅か3か月で下位へと沈むことになってしまった。
翌11月にはハイエンド製品であるHD 69xxシリーズが投入される予定であったが、12月に遅れることになる。
この隙を突くかのように、NVIDIAはGTX580を発売。歩留りの問題で製造できなかったGF100のフルスペック版であり、設計の改良によってGF100の欠点であった過大な消費電力と発熱、クーラーの騒音の改善が施されており、GTX480と比べると良好な製品となった。
一方、FurmarkやOCCTといったストレステストツールによる過電流を防ぐためにツールの動作を検知するリミッターを装備しており、リミッターを解除すると相変わらず規格外の電力を消費してしまう本性を露呈した。また、HD 5970の性能には及ばなかったため、シングルチップ最速の座は固めたもののシングルカード最速とまではいかなかった。
12月に入るとGTX570が発表され、GTX480・470は1年も持たないまま葬り去られることになった。
にわかに「ハイエンド対決」が注目される中、AMDからついにHD 69xxシリーズが発売される。
躍進を続けるRadeonの新たなるハイエンド製品であり、HD 2900XT以来の新アーキテクチャが導入される製品ということもあって期待が高かったが、蓋を開けてみれば40nmプロセスのまま製造せざるを得なかったのが災いしてか、性能面ではGTX570に対抗するのがやっと。特にHD 6970は58xxシリーズと比べるとワットパフォーマンスも芳しくなく、着実に性能向上を果たしたとはいえ、ユーザーの期待に応えたとは言い難い結果となった。
これまで苦汁を舐め続けてきたNVIDIAにとっては、大電力・巨大ダイ・高性能路線がようやく報われたことになる。だが本来であれば1年前に達成しておくべきことであったことも事実である。
ハイエンド帯で失地回復を果たしたとはいえ、2011年に入ってもGeForceを取り巻く環境の厳しさは相変わらずであった。
まず、AMDからはGPU内蔵CPUプラットフォーム「FUSION APU」製品群が発表された。さらにIntelからはグラフィック機能が従来のローエンドGPU並に向上したGPU内蔵CPU、SandyBridgeが発売された。
NVIDIAとしては何か手を打たなければ売り上げの多くを占めるローエンドGPU市場を失い、企業規模が縮小してしまう。
ここでNVIDIAが打ち出したのは、ARM系プロセッサTegraシリーズの拡充戦略と、ARMベースのGPU統合CPUを開発するというプロジェクト「Project Denver」の表明であった。NVIDIAは自前でx86互換CPUの開発ができない以上、分の悪いPC市場からは徐々に距離を置き、スマートフォンやタブレット端末などの普及によってより高機能なプロセッサの需要が旺盛なARM市場に活路を見出そうというわけである。折しもMicrosoftが次期WindowsにおいてARM系プロセッサをサポートすると表明し、ARM系プラットフォームはPCよりも有望という論調がマスメディアを賑わせている。
だがNVIDIAのこの動きは、Teslaシリーズ(科学計算用GPU)からの転用であるハイエンドGeForceはともかくとして、下位のGeForceには注力しないという宣言と受け取れないだろうか。自作PC市場においては、ローエンドからハイエンドまでGeForceが制覇していた過去の栄光の日々はもはや帰ってこないかもしれない。
せめてGeForceの上位製品だけでも過去の栄光をもう一度、ということか、GTX460の後継チップGTX560Ti では9年ぶりに「Ti」という型番が復活。
AMDはHD6950の1GB版を投入することで対抗した。
3月に入ると、AMDはHD6970を2基搭載したHD6990を発表。カスタム製品でないPC用グラフィックボードとしては初めて公称消費電力が300Wを越えた。
東日本大震災によって東日本の電力供給が逼迫する中、NVIDIAはシングルカード最速の座を奪還するべくGTX590を発売。GTX580を2基搭載した製品であったが、高い消費電力と発熱を何とか抑えようとクロックを下げたため、価格と消費電力ではHD6990を上回るのに性能ではどっこいどっこいの中途半端な製品に終わった。
下位製品ではGTX550Tiが発売されるが、「GTX」の名にふさわしくない低性能を露呈。
AMDはHD68xxシリーズの選別落ちであるHD6790を投入するというやっつけ仕事で容易に対抗することができた。
4月、NVIDIAは5xxシリーズのローエンドとしてGT520を発売する。5xxシリーズにおいてもローエンドからハイエンドまでラインナップを揃えた格好である。
しかしAMDはOEM向けに先行販売していたHD6670・6570・6450を正式に発売。5月には、Blu-ray 3Dサポートや同時接続可能ディスプレイ数の増加程度の機能追加を除けばHD57xxのリネームにほかならないHD67xxシリーズも正式発売。最も販売量が見込まれるローエンドから下位ミドルレンジの価格帯において隙間なくラインナップを詰め込み、盤石の地位を築いた。
IntelとAMDがGPUのシェアを伸ばす一方、NVIDIAのGPUシェアは2011Q1において20%まで落ち込んでいる。
TSMCの28nmプロセスでの量産開始は2011Q4予定まで遅れていることから、当分の間GeForceをとりまく苦しい状況は変わらないであろう。
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