暁光の皇帝軍

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暁光の皇帝軍 - (2014/04/24 (木) 23:30:22) のソース

暁光の皇帝軍 

[[マイスナー]]が戦死したという報せがマイスナー自身による見せかけのものであることは、
[[アーサー]]を含め少数の人間だけが感付いていた。 

アーサーはマイスナーを牽制する一方、味方を増やすことも行っていた。
そんな中、同じく戦死したはずの[[イザベル]]が帝都に戻っているとの報せが届く。 
そこで[[D3兵器]]の存在をイザベルに知らせ、上手くマイスナーと対立させることが出来ればと考え、
[[ディトリッヒ]]をイザベルの元へ送った。 

ディトリッヒはD3の存在を知らせると共に、言葉巧みに[[ユグドラシル]]大将軍イザベルを説き伏せ、
結果彼を激怒させた。 
非人道的であること以上に、練られた戦術の元であれば戦術兵器として十分有効な[[D2兵器>デビルデバイス]]とは異なり、
無差別に大量破壊を行う戦略兵器でしかなかったからだ。 

彼は[[ソレグレイユ]]以前にユグドラシルの国土を焦土にしてしまう兵器など、
制御されていない[[悪魔]]と何も変わらない人災と言ってもいいと考えていた。 
そしてアーサーによる再度の帝都奪還戦のさなか、イザベルはマイスナーを問い詰めた。
何故自分に秘匿していたのか。
一体何を企んでいるのか。 

しかしマイスナーは、その問いには答えず、ただ、何かを含んだ嗤いを浮かべていたという。 

イザベルは悟った。
自らを慕い、信じてついて来た幾多の勇敢な帝国軍兵士達は、この男の下では到底報われないのだと。 

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『マイスナー。貴様は一体、何を企んでいる? 
 あのような兵器を使うなどと、[[先帝陛下>ガノッサ]]の御遺志を踏み躙るつもりか』 
    
『これはこれは大将軍閣下。確か貴公は、あの戦いで名誉の戦死を遂げたのではなかったか?』 
    
『それは奇遇だな。私も貴様はあの戦いで消し飛んだものだと思っていたが……
 [[七師将>ユグドラシル七師将]]同士、抜かりは無かったということであろう。 
 世間話をしに来た訳ではない。ソレグレイユを攻撃するために、
 我が国の国土までも灰燼と帰させるかマイスナー。
 あのような物は兵器でも何でもない、唯の人災だ。 
 貴様も分かっている筈だ。このままでは、我が国は破滅する。世界を道連れにしてな』 
    
『我はそれでも一向に構わない。我には何の関係もない話だ』 
    
『貴様……よくもぬけぬけと、そのような台詞を吐けたものだな。
 民の存在しない国家など、もはや国家などではない。 
 貴様がこの国を掌握したところで何も変わらぬ。
 貴様などに、我が兵士達を預けて置くわけにもいくまい』 
    
『クク…なら、貴様ともここまでだな、大将軍。少しは使えるかと思っていたが…失礼する。
 我にはまだ、やることがあるのでな』 
    
『……兵士達が世話になった礼だ、ひとつ忠告しておいてやろう。間もなく夜は明ける。
 アーサーは……いや、陛下は、この帝都に戻ってこられる。 
 国民も、貴様が思うように愚かではない。
 先帝陛下、そしてまた[[大帝陛下>バルバロッサ]]の遺志を継ぐ国民が、愚かである筈がなかろう。 
 自信に満ち、野望に燃えるのは良い。陛下もそう仰るであろう。
 だが、過ぎた慢心はいつか必ず、他ならぬ貴様自身を滅ぼすぞ』 
    
『フン、相変わらずだな……知っているさ。いくら我と言えどもな。
 そうでも無ければ、このような馬鹿げた真似など……』 

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「ユグドラシル帝国大将軍イザベル・ダリウス・サラザールより、
 当代無双にして勇猛果敢なる、総ての帝国将兵諸君に告ぐ。 
 これより我が軍は、正統なる帝位継承者アーサー・フォン・ユグドラシルを援護し、
 簒奪者ルーシアス・ベルンフリート・マイスナーを討伐する!!」 

―――摂政府、執務室にて 

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